JPH06160325A - 排気ガスセンサ - Google Patents

排気ガスセンサ

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JPH06160325A
JPH06160325A JP4335027A JP33502792A JPH06160325A JP H06160325 A JPH06160325 A JP H06160325A JP 4335027 A JP4335027 A JP 4335027A JP 33502792 A JP33502792 A JP 33502792A JP H06160325 A JPH06160325 A JP H06160325A
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JP
Japan
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electrode
exhaust gas
oxide semiconductor
oxygen
oxygen pump
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Pending
Application number
JP4335027A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Ishitani
誠男 石谷
Tadao Suwa
忠男 諏訪
Masaru Miyayama
勝 宮山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 排気ガスセンサによる窒素酸化物濃度の検出
精度を向上させ、信頼性を向上できるようにする。 【構成】 酸素イオン伝導体2に電極3,4を形成して
酸素ポンプ部1を構成し、P型半導体からなる多孔質の
酸化物半導体5をこの酸素ポンプ部1に積層化して設
け、電極3,4間を可変電源18に接続し、電極4,6
間を電源24に接続する。そして、ガス拡散室14から
の窒素酸化物を酸化物半導体5の表面上で接触分解触媒
反応により分解させ、酸化物半導体5の抵抗値に基づき
窒素酸化物濃度を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車用エンジ
ン等に設けられ、排気ガス中の窒素酸化物濃度を検出す
るのに用いて好適な排気ガスセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用エンジン等にあって
は、排気ガス浄化対策のために排気ガス中の窒素酸化物
(NOx )濃度を検出し、この検出信号に基づいてエン
ジンをフィードバック制御する要求がある。
【0003】そこで、例えば特開昭63−38154号
公報等には、酸素イオン伝導性の固体電解質によってそ
れぞれ形成された2組の電気化学的酸素ポンプセル、電
気化学的酸素センサセルから第1,第2の電気化学的酸
素分圧検出素子を構成し、これらの第1,第2の電気化
学的酸素分圧検出素子によりそれぞれ検出される酸素分
圧情報値としてのポンピング電流(拡散限界電流)値の
差に基づき排気ガス中の窒素酸化物(NOx )濃度を検
出するようにしたNOx センサが提案されている。
【0004】即ち、この種のNOx センサでは、第1の
電気化学的酸素分圧検出素子により排気ガス中の酸素分
圧を第1のポンピング電流値として検出し、第2の電気
化学的酸素分圧検出素子により、該検出素子の電極に付
与された窒素酸化物還元触媒で排気ガス中の窒素酸化物
を還元させつつ、この窒素酸化物中の酸素分圧と排気ガ
ス中の酸素分圧との合計を第2のポンピング電流値とし
て検出し、この第2のポンピング電流値と第1のポンピ
ング電流値との差から前記窒素酸化物中の酸素分圧を求
め、この酸素分圧に基づいて排気ガス中の窒素酸化物濃
度を検出するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然るに、上述した従来
技術では、通常排気ガス中に含まれる窒素酸化物量が排
気ガス中の残留酸素量に比較して非常に少ないために、
第1の電気化学的酸素分圧検出素子と第2の電気化学的
酸素分圧検出素子とでそれぞれ検出されるポンピング電
流値の差が非常に小さくなり、排気ガス中の窒素酸化物
(NOx )濃度を高精度に検出するのが難しいという問
題がある。
【0006】また、第1,第2の電気化学的酸素分圧検
出素子はガス流入孔等を挟んで並置される構成であるか
ら、素子全体の幅寸法が大きくなり、排気ガスの流路途
中にこれらの素子を配設した場合に、排気ガスの流れに
悪影響を与えてしまうという問題がある。
【0007】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は酸素ポンプ部にP型の酸化物半
導体を積層化することにより、該酸化物半導体の抵抗値
の変化から排気ガス中の窒素酸化物濃度を高精度に検出
でき、信頼性を向上できる上に、全体の幅寸法を小さく
でき、コンパクトに形成できるようにした排気ガスセン
サを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明が採用する構成は、酸素イオン伝導性の固
体電解質によって形成され、第1電極と第2電極との間
に設けられた電気化学的酸素ポンプ部と、該電気化学的
酸素ポンプ部に第2電極を介して積層化され、排気ガス
中の窒素酸化物に対し接触分解触媒反応を行うべく、前
記第2電極と第3電極との間に設けられたP型半導体か
らなる多孔質の酸化物半導体と、外部からの排気ガスを
該酸化物半導体側に向けて透過させるガス透過孔と、前
記第1電極と第2電極とを介して前記電気化学的酸素ポ
ンプ部に外部から電圧を印加する電圧印加手段と、前記
第2電極と第3電極との間で前記酸化物半導体の抵抗値
を前記排気ガス中の窒素酸化物濃度として検出する濃度
検出部とからなる。
【0009】
【作用】上記構成により、ガス透過孔を介して外部の排
気ガスを酸化物半導体に向けて導入すると、該酸化物半
導体の表面上では排気ガス中の窒素酸化物が酸素欠陥に
接触分解反応して、いわゆる吸着窒素、格子内酸素およ
びホール(正孔)に分解されると共に、この格子内酸素
およびホールが第2電極上で吸着酸素イオンとなり、こ
の吸着酸素イオンは酸化物半導体、第2電極および電気
化学的酸素ポンプ部の固体電解質の三層界面上で該固体
電解質の酸素欠陥を埋めるように動作し、第2,第3電
極間で酸化物半導体の抵抗値は排気ガス中の窒素酸化物
濃度に対応して変化するようになる。
【0010】また、酸化物半導体を電気化学的酸素ポン
プ部に第2電極を介して積層化する構成であるから、従
来技術のように第1,第2の電気化学的酸素分圧検出素
子を幅方向に並置する必要がなくなり、全体の幅寸法を
確実に小さくすることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図6に基
づき説明する。
【0012】図1ないし図4は本発明の第1の実施例を
示している。
【0013】図において、1は酸素イオン伝導性の固定
電解質により形成された電気化学的酸素ポンプ部(以
下、酸素ポンプ部1という)を示し、該酸素ポンプ部1
は例えばジルコニア(Zr O2 )の粉体中に所定重量%
のイットリア(Y23 )の粉体を混合して焼成するこ
とにより、図2に示す如く平板状に形成された固定電解
質層としての酸素イオン伝導体2からなり、該酸素イオ
ン伝導体2は下面側に凹部2A(図1にのみ図示)を有
してその横断面が略コ字形状に形成されている。そし
て、該酸素イオン伝導体2には、上面側に位置し、白金
等によって形成された第1電極3と、該第1電極3と対
向して凹部2Aの下側面に位置し、白金等によって形成
された第2電極4とが印刷等の手段を用いて設けられ、
酸素ポンプ部1は第1電極3と第2電極4との間に酸素
イオン伝導体2を配設することにより構成されている。
【0014】ここで、酸素イオン伝導体2の基端側には
図2に示す如く小孔2B,2Bが穿設され、該各小孔2
B内には第2電極4のリード部4A基端側と後述する第
3電極6のリード部6A基端側とが挿通される。そし
て、酸素イオン伝導体2の上面には第1電極3のリード
部3Aが配設され、該リード部3Aの基端側は各小孔2
Bから突出するリード部4A,6Aの基端側と共にそれ
ぞれ端子3B,4B,6Bに接続されるようになってい
る。
【0015】5は酸素イオン伝導体2の凹部2A内に位
置し、第2電極4を介して積層化された多孔質の酸化物
半導体を示し、該酸化物半導体5は酸素イオンと電子性
キャリアが共に電荷担体である混合導電性を有し、酸素
欠陥型の不定比性をとりやすいペロブスカイト型酸化
物、例えばLa2Cu O4 等のP型半導体によって形成さ
れ、後述する化1の式の如く窒素酸化物に対し接触分解
触媒反応を行なうようになっている。そして、該酸化物
半導体5は図2に示す如く略円板状に形成され、2枚の
酸化物半導体5を積層化して第2電極4と白金等からな
る第3電極6との間で挟持するように配設されている。
また、該第3電極6のリード部6Aと第2電極4のリー
ド部4Aとの間にはアルミナ(Al23 )等のセラミ
ック材料からなる絶縁膜7が配設され、リード部4A,
6A間を電気的に絶縁するようになっている。
【0016】8は凹部2Aの下側に位置して酸素イオン
伝導体2の下面に配設されたヒータを示し、該ヒータ8
は図2に示す如く、酸素イオン伝導体2とほぼ同様にジ
ルコニアとイットリアの粉体を混合して焼成することに
より平板状に形成された固体電解質からなるヒータ基板
9と、該ヒータ基板9上にアルミナ等のセラミック材料
からなる絶縁膜10,10間で挟込むようにして設けら
れ、白金中にアルミナを含有させることにより形成され
たヒータパターン11と、ヒータ基板9と同様の材料に
より平板状に形成され、該ヒータ基板9との間でヒータ
パターン11を各絶縁膜10を介して挟込むようになっ
た固体電解質板12とからなり、該固体電解質板12は
酸素イオン伝導体2の一部を構成するようになってい
る。
【0017】また、ヒータ基板9の基端側には小孔9
A,9Aが穿設され、該各小孔9A内には下側の絶縁膜
10に基端側に位置して形成された小径の挿通部10
A,10Aを介してヒータパターン11の基端側端部1
1A,11Aが挿通される。そして、該ヒータパターン
11の各端部11Aにはヒータ基板9の下面側で各端子
11B,11Bが接続され、ヒータパターン11は該各
端子11B等を介して図1に示すヒータ電源13から給
電されることにより、例えば500〜800℃程度まで
酸素イオン伝導体2等を加熱するようになっている。
【0018】14は酸素イオン伝導体2の凹部2A内に
位置し、第3電極6と固体電解質板12との間に形成さ
れたガス拡散室を示し、該ガス拡散室14は図2に示す
如く、カーボン,ポリアミド,ポリエーテルスルホンお
よびフェノール樹脂等からなる有機膜15を第3電極6
と固体電解質板12との間に積層化した後に、後述の如
く焼成するときに有機膜15を焼きとばすことにより形
成される。そして、該ガス拡散室14は後述する貫通孔
17の一部をなし、外部から導入される排気ガス中の酸
素(O2 )や窒素酸化物(NOx )等を酸化物半導体5
等に向けて拡散させつつ、透過させるようになってい
る。
【0019】16は酸素ポンプ部1上に積層化された保
護層を示し、該保護層16はアルミナ等のセラミック材
料からなり、酸素ポンプ部1に排気ガスが直接接触する
のを防止し、酸素ポンプ部1を保護する構成となってい
る。17は酸素ポンプ部1等の中央部に穿設されたガス
透過孔としての貫通孔を示し、該貫通孔17は焼成前
に、例えばダイヤモンド製のドリル等で図2中のO−O
線に沿って穿孔を行うことにより形成され、外部の排気
ガスをガス拡散室14内へと透過させるようになってい
る。
【0020】次に、18はリード線19,20等を介し
て第1電極3と第2電極4とに接続された電圧印加手段
としての可変電源を示し、該可変電源18は抵抗値Ro
の抵抗21を介して電極3,4間の酸素イオン伝導体2
に電圧を印加すると共に、拡散限界電流Ip を生じさ
せ、この拡散限界電流Ip の値は抵抗21の両端に接続
された接続端子22,23間で検出される。
【0021】24はリード線20,25等を介して第2
電極4と第3電極6とに接続された他の電源を示し、該
電源24は定電圧電源等によって構成され、電極4,6
間の酸化物半導体5に抵抗値Rs の抵抗26を介して電
圧を印加するようになっている。そして、抵抗26の両
端には接続端子27,28が接続され、該接続端子2
7,28間の電圧は酸化物半導体5の抵抗値に対応して
変化するから、この電圧Vを後述の如く窒素酸化物(N
x )濃度に対応した検出信号として取り出すことがで
き、電源24は抵抗26および接続端子27,28と共
に濃度検出部を構成している。
【0022】本実施例による排気ガスセンサは上述の如
き構成を有するもので、次に酸素ポンプ部1およびヒー
タ8等からなるセンサ本体部29の製造方法について図
2を参照しつつ説明する。
【0023】まず、ジルコニアとイットリアにより固体
電解質として平板状に形成された酸素イオン伝導体2の
上,下両面側に電極3,4を印刷等の手段を用いて形成
し、酸素ポンプ部1を構成する。そして、電極4の下面
側には電極6との間で例えば2枚の酸化物半導体5,5
を印刷等により重畳化すると共に、電極4,6のリード
部4A,6A間には印刷等の手段を用いて絶縁膜7を配
設し、電極6の下面側には有機膜15を形成し、これら
を平板状の酸素イオン伝導体2に一体化しておく。
【0024】また、ヒータ8はヒータ基板9上に印刷等
の手段を用いて絶縁膜10,ヒータパターン11および
他の絶縁膜10を順次積層化し、この上から固体電解質
板12を介して酸素イオン伝導体2およびこれに一体化
された電極3,4,6、酸化物半導体5を重ね合せるよ
うにして積層化する。そして、この状態で外側からアル
ミナ等を印刷することにより保護層16を形成し、乾燥
させた後にO−O線に沿って貫通孔17を穿孔する。
【0025】次に、第3電極6と固体電解質板12との
間に配設された有機膜15を焼きとばして消散させるべ
く、センサ本体部29全体を徐々に加熱し、有機膜15
を消散させて図1に示すガス拡散室14を形成した後
に、例えば1400℃程度まで加熱してセンサ本体部2
9全体を本焼成し、当該排気ガスセンサを完成させる。
この場合、センサ本体部29の幅寸法W1 は8.5mm程
度となり、幅寸法W1 を可及的に小さくすることができ
る。
【0026】そして、当該排気ガスセンサを自動車用エ
ンジン等の排気管(図示せず)に実装するときには、セ
ンサ本体部29を排気管内に突出させるようにして取付
け、排気管内を流れる排気ガスを貫通孔17を介してガ
ス拡散室14内へと導入させる。この場合、ヒータ8の
ヒータパターン11にはヒータ電源13から給電を行な
い、酸素イオン伝導体2および酸化物半導体5等を50
0〜800℃程度まで加熱すると共に、可変電源18に
より酸素ポンプ部1に給電を行い、電源24により電極
4,6間の酸化物半導体5に給電を行なう。
【0027】これによって、P型半導体からなる酸化物
半導体5の表面上ではガス拡散室14からの窒素酸化物
(NO)と酸素欠陥(Vo ¨)とが、
【0028】
【化1】 なる接触分解触媒反応を行い、このうちの吸着窒素(N
ad)は窒素(N2 )とな 第2電極4と酸化物半導体5の表面上とで、
【0029】
【化2】 なる反応を行う。
【0030】また、第2電極4上では化2の式による吸
着酸素(Oad)と電源24からの給電による電子(e)
とが、
【0031】
【化3】Oad+e → O ad - なる反応を行ない、吸着酸素イオン(Oad -)を生成す
る。
【0032】そして、酸素イオン伝導体2、第2電極4
および酸化物半導体5の三層界面上では、前記化3の式
による吸着酸素イオン(Oad -)が酸素イオン伝導体2
中の酸素欠陥[Vo ¨(inYSZ)]を埋めるよう
に、
【0033】
【化4】 なる反応を行ない、イットリア安定化ジルコニア(in
YSZ)からなる酸素イ となって、吸着酸素イオン(Oad -)が酸素イオン伝導
体2中に取込まれる。
【0034】そして、酸化物半導体5の抵抗値Rは前記
化1に基づく反応により、図3に示す特性線の如く窒素
酸化物(NO)の濃度に対応して変化するから、接続端
子27,28間の電圧Vを計測することにより、排気ガ
ス中の窒素酸化物濃度を検出することができる。
【0035】また、酸素ポンプ部1を流れる拡散限界電
流Ip は前記化1〜化4の式に基づく反応により、排気
ガス中の窒素酸化物を分解することによって生じる酸素
量と排気ガス中に残留した酸素量との合計に対応した電
流値となるから、接続端子22,23間で拡散限界電流
p を計測することにより、図4に示す特性線の如く拡
散限界電流Ip の値に基づいてエンジンの空燃比A/F
を検出することができる。
【0036】従って、本実施例によれば、接続端子2
7,28間の電圧Vを計測することにより、酸化物半導
体5の抵抗値Rに図3に示す如く対応した排気ガス中の
窒素酸化物濃度を高精度に検出できると共に、拡散限界
電流Ip を計測することによりエンジンの空燃比A/F
も検出でき、当該排気ガスセンサの信頼性を大幅に向上
できる。
【0037】また、酸素ポンプ部1と酸化物半導体5と
を電極3,4,6と共に上下方向で積層化することによ
りセンサ本体部29を構成しているから、センサ本体部
29の幅寸法W1を8.5mm程度まで小さくでき、排
気管中にセンサ本体部29を配設したときに、排気ガス
の流れに悪影響を与える等の問題を解消できる。
【0038】次に、図5は本発明の第2の実施例を示
し、本実施例の特徴は、酸化物半導体を上側から覆う多
孔質の酸化触媒層中にガス透過孔を形成し、この酸化触
媒層によってガス拡散層を構成したことにある。なお、
本実施例では前記第1の実施例と同一の要素に同一の符
号を付し、その説明を省略するものとする。
【0039】図中、31は本実施例で用いる電気化学的
酸素ポンプ部を示し、該酸素ポンプ部31は前記第1の
実施例で述べた酸素ポンプ部1とほぼ同様に、酸素イオ
ン伝導体32の上,下両面に印刷等の手段を用いて白金
等の第1電極33,第2電極34を形成することにより
構成されているものの、該酸素ポンプ部31の酸素イオ
ン伝導体32は平板状に形成されている。そして、該酸
素ポンプ部31の電極33,34はリード線19,20
等を介して可変電源18に接続され、拡散限界電流Ip
を接続端子22,23間で検出させるようになってい
る。
【0040】35は第2電極34を介して酸素イオン伝
導体32上に積層化された多孔質の酸化物半導体を示
し、該酸化物半導体35は前記第1の実施例で述べた酸
化物半導体5とほぼ同様に形成され、その上面側には白
金等の第3電極36が印刷等の手段で形成されている。
そして、該酸化物半導体35は電極34,36間でリー
ド線20,25を介して電源24に接続され、接続端子
27,28間の電圧Vを計測することにより、酸化物半
導体35の抵抗値に対応する窒素酸化物濃度を検出させ
る。
【0041】37は酸素イオン伝導体32の上側で酸化
物半導体35を外側から覆う多孔質の酸化触媒層を示
し、該酸化触媒層37はアルミナ等のセラミック材料に
より多孔質構造に形成され、外部からの排気ガスを酸化
物半導体35に向けて透過させるガス透過孔(図示せ
ず)を有したガス拡散層を構成している。そして、該酸
化触媒層37は排気ガス中の窒素酸化物を酸化物半導体
35に向けて透過させることにより、酸化物半導体35
の表面上で第1の実施例で述べた前記化1の式と同様に
接触分解触媒反応を行わせる。
【0042】さらに、38は酸素イオン伝導体32の下
面側に電極33から幅方向に離間して配設されたヒータ
を示し、該ヒータ38はヒータパターン39を絶縁膜4
0で覆うことにより形成され、該ヒータパターン39、
絶縁膜40は前記第1の実施例で述べたヒータパターン
11、絶縁膜10とほぼ同様に構成されている。そし
て、該ヒータ38はヒータ電源13から給電されること
により、例えば500〜800℃程度まで酸素イオン伝
導体32等を加熱するようになっている。
【0043】かくして、このように構成される本実施例
では、酸素ポンプ部31上に酸化物半導体35および酸
化触媒層37等を積層化することにより、センサ本体部
41を構成でき、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効
果を得ることができる。そして、センサ本体部41の幅
寸法W2 を11.5mm程度まで小さくできると共に、前
記第1の実施例で用いている保護層16、貫通孔17等
を不要にでき、全体の構造を簡略化できる。
【0044】次に、図6は本発明の第3の実施例を示
し、本実施例でも前記第1の実施例と同一の構成要素に
同一の符号を付し、その説明を省略するものとするに、
本実施例の特徴は、電気化学的酸素ポンプ部51を構成
する酸素イオン伝導体52をジルコニアとイットリアの
粉体から多孔質構造をなすように焼成して形成し、外側
の保護層53も多孔質構造に形成することにより、第1
の実施例で用いているガス拡散室14、貫通孔17等を
省略できるようにしたことにある。
【0045】ここで、保護層53は前記第2の実施例で
述べた酸化触媒層37と同様に多孔質構造に形成され、
多孔質構造をなす酸素イオン伝導体52と共に酸化物半
導体5に向けて排気ガス中の窒素酸化物等を透過させる
ガス透過孔(図示せず)を有する構成となっている。
【0046】かくして、このように構成される本実施例
でも、酸素ポンプ部51、酸化物半導体5およびヒータ
8を保護層53で覆うことによりセンサ本体部54を構
成して、全体の幅寸法W3 を8.5mm程度まで小さくで
き、前記第2の実施例とほほぼ同様の作用効果を得るこ
とができる。
【0047】なお、前記各実施例では、酸化物半導体5
(35)をペロブスカイト型酸化物、例えばLa2Cu O
4 等のP型半導体から形成するものとして述べたが、本
発明はこれに限らず、例えばCo34 ,La1.5Sr0.5
u O4 等のP型半導体によって形成してもよく、この場
合でも酸化物半導体の抵抗値Rを排気ガス中の窒素酸化
物濃度に対応させて図3中に示す特性線の如く変化させ
ることができ、窒素酸化物濃度を高精度に検出できる。
【0048】
【発明の効果】以上詳細した通り本発明によれば、電気
化学的酸素ポンプ部に電極を介してP型半導体からなる
多孔質の酸化物半導体を積層化し、該酸化物半導体に向
けて外部からの排気ガスを透過させると共に、前記酸素
ポンプ部に電圧を印加して酸化物半導体の抵抗値から排
気ガス中の窒素酸化物濃度を検出する構成としたから、
酸化物半導体の表面で窒素酸化物の接触分解触媒反応を
行わせつつ、これに応じて変化する酸化物半導体の抵抗
値に基づき窒素酸化物濃度を高精度に検出でき、信頼性
を向上できる上に、素子幅を小さして全体をコンパクト
に形成でき、排気ガスの流れに悪影響を与えるのを防止
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による排気ガスセンサを
示す縦断面図である。
【図2】図1に示すセンサ本体部の分解斜視図である。
【図3】酸化物半導体の抵抗値と窒素酸化物濃度との関
係を示す特性線図である。
【図4】拡散限界電流と空燃比との関係を示す特性線図
である。
【図5】第2の実施例による排気ガスセンサを示す縦断
面図である。
【図6】第3の実施例による排気ガスセンサを示す縦断
面図である。
【符号の説明】
1,31,51 電気化学的酸素ポンプ部 2,32,52 酸素イオン伝導体(固体電解質) 3,4,6,33,34,36 電極 5,35 酸化物半導体 8,38 ヒータ 18 可変電源(電圧印加手段) 29,41,54 センサ本体部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素イオン伝導性の固体電解質によって
    形成され、第1電極と第2電極との間に設けられた電気
    化学的酸素ポンプ部と、該電気化学的酸素ポンプ部に第
    2電極を介して積層化され、排気ガス中の窒素酸化物に
    対し接触分解触媒反応を行うべく、前記第2電極と第3
    電極との間に設けられたP型半導体からなる多孔質の酸
    化物半導体と、外部からの排気ガスを該酸化物半導体側
    に向けて透過させるガス透過孔と、前記第1電極と第2
    電極とを介して前記電気化学的酸素ポンプ部に外部から
    電圧を印加する電圧印加手段と、前記第2電極と第3電
    極との間で前記酸化物半導体の抵抗値を前記排気ガス中
    の窒素酸化物濃度として検出する濃度検出部とから構成
    してなる排気ガスセンサ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6051123A (en) * 1995-06-15 2000-04-18 Gas Research Institute Multi-functional and NOx sensor for combustion systems

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6051123A (en) * 1995-06-15 2000-04-18 Gas Research Institute Multi-functional and NOx sensor for combustion systems

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