JPH0616009A - ラジアルタイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】プライステアフォースに起因した車両流れ及び
偏摩耗を抑制するとともに、操縦安定性を維持しつつ耐
久性を高める。 【構成】トレッド部２からサイドウォール部３をへてビ
ード部４のビードコア５に至る本体部６Ａに、ビードコ
ア５の廻りで折返されかつ両端がトレッド部２で途切れ
る巻上げ部６Ｂを設けたカーカス６と、巻上げ部６Ｂと
重なる重なり部１０を有してカーカス６外側に重置され
るベルト層９とを具える。ベルト層９は、隙間Ｄを隔て
てタイヤ赤道面ＣＯ両側に配される第１、第２のベルト
プライ１２、１３と、前記隙間Ｄを横切りかつ第１のベ
ルトプライ１２の外側及び第２のベルトプライ１３の内
側でのびる第３のベルトプライ１４とを具える。又重な
り部１０の重なり巾Ｇはベルト最大巾ＷＢの１／１０〜
１／４倍、しかも第１、第２のベルトプライ１２、１３
のベルトコード３１の傾斜方向を第３のベルトプライ１
４のベルトコード３１の傾斜方向と違える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、プライステアフォース
に起因する車両流れ及び偏摩耗を抑制できかつ操縦安定
性を維持しつつ耐久性を向上しうるラジアルタイヤに関
する。

【０００２】

【従来の技術】近年、道路網の整備化、車両の高性能化
に伴い、タイヤにおいても高い高速走行性能及び操縦安
定性能が要求されつつあり、例えば図６に示すように、
ビード部間に架け渡したラジアル配列のカーカスａ外側
にベルト層ｂを巻装した偏平なラジアルタイヤが多用さ
れている。又このようなタイヤのベルト層ｂには、従
来、ベルトコードの向きを違えた複数枚のベルトプライ
ｂ１…を順次重ね合わせたものが使用されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来のタイヤでは、ベルトプライのコードが互いに交
差するため、ベルトプライ間において、タガ効果が強力
となり複数枚のベルトプライが一体化されることによっ
て硬直状態となり、トレッド面が凹状に湾曲する逆反り
の傾向が発生する。

【０００４】この傾向は、特に偏平率が０．５以下の巾
広タイヤにおいて顕著となり、転動性を損ねかつ乗心地
性を低下する他、トレッドショルダ部において接地圧を
不均一に上昇し、該ショルダ部で異状摩耗を招くととも
に内部温度を上昇させる。

【０００５】他方このようなベルト層にあっては、剛性
が極めて大であるため、タイヤ変形時の内部応力がベル
ト端に集中しやすく、前記ショルダ部での内部温度上昇
とともにタイヤ耐久性、特に高速耐久性を大巾に低下す
る。

【０００６】しかもこの従来のベルト層では、最外層の
ベルトコードがその全面に亘って同一方向に傾斜配列し
ているため、転動時のタイヤには、大なるプライステア
フォースが発生し、車両流れを誘発するとともに、偏摩
耗を発生する。

【０００７】本発明は、タイヤ赤道面両側に隙間を有し
て配される巾狭の第１、第２のベルトプライと該隙間を
通りかつ第１のベルトプライ外面及び第２のベルトプラ
イ内面に沿ってのびる巾広の第３のベルトプライとを具
えるベルト層、並びに巻上げ部両端がベルト層と重なり
合うカーカスを用いることを基本として前記問題点を解
決しうるラジアルタイヤの提供を目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明のラジアルタイヤは、トレッド部からサイド
ウォール部をへてビード部のビードコアに至る本体部
に、該本体部に連なりかつ前記ビードコアの廻りでタイ
ヤ内側から外側に折返されるとともに両端が前記トレッ
ド部で途切れる巻上げ部を設けたカーカスプライからな
るカーカス、及びベルトコードをタイヤ赤道面に対して
１５以上かつ３０度以下の傾斜角度で配列した複数枚の
ベルトプライからなりしかも前記カーカスの半径方向外
側に前記巻上げ部と重なる重なり部を有して載置される
ベルト層を具える一方、前記ベルト層は、タイヤ赤道面
で隙間を有して該タイヤ赤道面の両側に配される一対か
つ巾狭の第１のベルトプライ、第２のベルトプライと、
前記第１のベルトプライの半径方向外側でのびる上延在
部に前記隙間を通る傾き部を介して前記第２のベルトプ
ライの半径方向内側でのびる下延在部を一連に設けた第
３のベルトプライとを具えるとともに、前記重なり部の
タイヤ軸方向の長さである重なり巾をベルト層のタイヤ
軸方向の最大長さであるベルト最大巾の１／１０倍以上
かつ１／４倍以下、しかも前記第１、第２のベルトプラ
イのベルトコードの傾斜方向を第３のベルトプライのベ
ルトコードの傾斜方向と違えている。

【０００９】

【作用】このように構成するラジアルタイヤのカーカス
は、ビードコアの廻りで折返された巻上げ部の両端をト
レッド部内で終端させるとともに、該巻上げ部両端間を
ベルト層によって連結している。

【００１０】従ってカーカスは、トレッドクラウン部に
おいては、１層構造をなし、トレッド剛性を緩和し、乗
心地性を高めるとともに軽量化を達成する。他方カーカ
スは、ショルダ部、サイドウォール部及びビード部にお
いて２層構造をなし、しかも本体部と巻上げ部との間で
カーカスコードが互いに交差するとともに、巻上げ部両
端間をベルト層で連結しているため、高い横剛性を発揮
でき、操縦安定性能を維持しうる。

【００１１】又ベルト層は、タイヤ赤道面両側に隙間を
有して配される一対かつ巾狭の第１、第２のベルトプラ
イ、すなわち２分割状のベルトプライを具えているた
め、ベルト剛性をバランスよくかつ適度に緩和でき、接
地圧を均一化し転動性能を高めるとともに、ショルダ摩
耗の防止及び内部温度上昇の抑制を計りうる。しかも２
分割状とすることによって、ベルト端に集中する内部応
力を分散・緩和することができ前記内部温度上昇の抑制
とともに高速耐久性を高めうる。

【００１２】又ベルト層は、第１、第２のベルトプライ
のベルトコードの傾斜方向を第３のベルトプライのベル
トコードの傾斜方向と違えているため、タイヤ赤道面を
中心として、ベルトコードを左右対称に傾斜配列させる
ことができ、プライステアフォースの発生を防止し、車
両流れを低減しうる。

【００１３】

【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図においてラジアルタイヤ１は、トレッド部２と、
その両端からタイヤ半径方向内方にのびるサイドウォー
ル部３と、各サイドウォール部３のタイヤ半径方向内方
端に位置するビード部４とを具える、本例では乗用車用
の偏平タイヤであって、タイヤ断面高さＨとタイヤ最大
巾Ｗとの比である偏平率Ｈ／Ｗを０．５以下としてい
る。

【００１４】又前記ビード部４、４間には、トレッド部
２からサイドウォール部３をへてビード部４のビードコ
ア５の廻りを折返すカーカス６が架け渡されるととも
に、該カーカス６の外側かつトレッド部２の内方にはベ
ルト層９を設けている。

【００１５】前記カーカス６は、カーカスコード３０を
タイヤ赤道面ＣＯに対して７５〜９０度の角度で配列し
た少なくとも１枚以上、本例では１枚のカーカスプライ
６ａから形成され、前記カーカスコード３０としては、
レーヨン、ナイロン、ポリエステル及び芳香族ポリアミ
ド等の有機繊維が用いられる。

【００１６】又カーカス６は、前記のごとく、トレッド
部２からサイドウォール部３をへてビードコア５に至る
トロイド状の本体部６Ａと、該本体部６Ａに連なりかつ
前記各ビードコア５の廻りをタイヤ内側から外側に折返
される一対の巻上げ部６Ｂとを具える。又各巻上げ部６
Ｂは、前記本体部６Ａの外面に沿ってタイヤ半径方向外
方にのびるとともに、その巻上げ端ｅ６は、夫々前記本
体部６Ａに接しつつ互いに向かいあってトレッド部２内
で途切れている。従ってカーカス６は、トレッドショル
ダ部２Ｓ、サイドウォール部３及びビード部４では２層
構造をなし、しかも本体部６Ａと巻上げ部６Ｂとにおい
て各カーカスコード３０が互いに交差するため、従来の
２枚のカーカスプライを用いたタイヤとほぼ等しい横剛
性を発揮できる。その半面カーカス６は、トレッドクラ
ウン部２Ｃにおいては１層構造をなし、このことにより
トレッド剛性を適度に緩和しかつトレッド厚さの低減と
軽量化とを達成しうる。

【００１７】なお前記ビード部４には、前記本体部６Ａ
と巻上げ部６へとの間に、前記ビードコア５からタイヤ
半径方向外方に向かって先細状にのびる硬質のビードエ
ーペックスゴム８が設けられ、ビード部４からサイドウ
ォール部３に至り補強するとともにタイヤ横剛性をさら
に向上させる。

【００１８】又カーカス６の半径方向外側に重置される
ベルト層９は、本例では、内外の２層構造をなし、ベル
ト層９のタイヤ軸方向の最大長さであるベルト最大巾Ｗ
Ｂ、すなわち、本例では、内層９Ａのタイヤ軸方向の巾
Ｗ１が前記巻上げ端ｅ６、ｅ６間の長さＬ１をこえるこ
とにより、該ベルト層９の両端部分において前記巻上げ
部６Ｂと重なる重なり部１０を形成する。

【００１９】ここで該重なり部１０のタイヤ軸方向の長
さである重なり巾Ｇは、前記ベルト最大巾ＷＢの１／１
０倍以上かつ１／４倍以下とすることが必要である。

【００２０】すなわち重なり巾Ｇがベルト最大巾ＷＢの
１／１０倍未満の時、前記巻上げ部６Ｂ、６Ｂ間の連結
強度が不十分となり、前記カーカス６による優れた横剛
性が発揮しえず、しかも必要なタイヤ剛性及びタイヤ強
度の維持を困難とするとともに走行性能の低下を誘発す
る。逆に１／４倍をこえるとトレッド剛性の緩和効果に
劣りかつ軽量化を阻害する。なお前記ベルト最大巾ＷＢ
は、トレッド巾ＴＷの０．８倍以上とすることが好まし
く、このことによりトレッド部２をそのほぼ全巾に亘り
タガ効果を有して補強しかつタイヤ１を前記０．５以下
の低い偏平率Ｈ／Ｗで拘束する。

【００２１】又ベルト層９は、本例では、巾狭かつ一対
の第１、第２のベルトプライ１２、１３と、巾広のベル
トプライ１４との３枚から形成され、前記第１、第２の
ベルトプライ１２、１３は、タイヤ半径方向の内外に互
いに高さを違えて、かつタイヤ赤道面ＣＯで隙間Ｄを有
して該タイヤ赤道面ＣＯの両側に配される。なお前記隙
間Ｄは、０．５mm以上４mm以下であることが好ましい。

【００２２】又第３のベルトプライ１４は、本例では、
タイヤ半径方向内方に高さを違えた前記第１のベルトプ
ライ１２のタイヤ半径方向外面に沿ってのびる上延在部
１６と、前記隙間Ｄを斜めに通る傾き部１８と、前記第
２のベルトプライ１３のタイヤ半径方向内面に沿っての
びる下延在部１７とを連続して形成した断面折曲がり状
をなす。なおベルト層９は、前記第１、第２のベルトプ
ライ１２、１３が高さを違えかつ第３のベルトプライ１
４が隙間Ｄを斜めに通ることにより、第１のベルトプラ
イ１２と下延在部１７とは同一平面上に整一して形成さ
れ、本例では夫々ベルト層９の内層９Ａを構成する。又
第２のベルトプライ１３と上延在部１６とは同様に夫々
ベルト層９の外層９Ｂを構成する。

【００２３】又前記第１、第２、第３のベルトプライ１
２、１３、１４は、夫々スチール製のベルトコード３１
をタイヤ赤道面ＣＯに対して１５度以上かつ３０度以下
の傾斜角度で互いに平行に配列したコード配列体からな
り、第１のベルトプライ１２のベルトコード３１Ａは第
２のベルトプライ１３のベルトコード３１Ｂと同一の傾
斜方向に、しかも第３のベルトプライ１４のベルトコー
ド３１Ｃとは傾斜方向を違えて配列している。

【００２４】従ってベルト層９は、内層９Ａと外層９Ｂ
との間において各ベルトコード３１が互いに交差し、面
内剛性を高める一方、タイヤ赤道面ＣＯ両側のベルトコ
ード３１は、該タイヤ赤道面ＣＯを中心として左右対称
に配列する。

【００２５】このことにより、コード配列に起因しかつ
タイヤの転動の際に発生する横方向のプライステアフォ
ースを大巾に低減でき車両流れを抑制しうる。

【００２６】なお前記上延在部１６のタイヤ軸方向外側
縁ｅ１６は、第１のベルトプライ１２の外側縁ｅ１２よ
りもタイヤ赤道面ＣＯ寄りに位置し、かつ第２のベルト
プライ１３の外側縁ｅ１３は下延在部１７の外側縁ｅ１
７よりもタイヤ赤道面ＣＯ寄りに位置している。すなわ
ちベルト層９は、内層９Ａの巾Ｗ１を外層９Ｂの巾Ｗ２
より大とする一方各外端の位置を違えている。このこと
により外端での応力集中を緩和している。

【００２７】そして本実施例においては、ベルト層９外
側に、少なくとも前記隙間Ｄの部分及びベルト端を覆う
バンド層１９が付設される。

【００２８】バンド層１９は、本例では、前記隙間Ｄの
部分に配されるセンターバンド１９Ａと、ベルト端の部
分に配されるエッジバンド１９Ｂとから形成される。

【００２９】センターバンド１９Ａは、ナイロン、ポリ
エステル、芳香族ポリアミド等の高い抗張力を有する有
機繊維からなるバンドコードをタイヤ赤道面ＣＯと略平
行にスパイラル巻きしたエンドレス状のプライから形成
され、本例ではタイヤ軸方向のバンド巾をトレッド巾Ｔ
Ｗの０．２倍以上かつ０．４倍以下に設定し、トレッド
面がタイヤ赤道面ＣＯ上で局部的に盛り上がり、高速走
行性能を低下するのを防止する。

【００３０】又エッジバンド１９Ｂは、同様に、前記バ
ンドコードをタイヤ赤道面ＣＯに対して０〜４５度の傾
斜角度でスパイラル巻したエンドレス状のプライからな
り、一方のエッジバンド１９Ｂのバンドコードの傾斜方
向は、他方のエッジバンド１９Ｂのバンドコードの傾斜
方向と違えている。又エッジバンド１９Ｂのタイヤ軸方
向の巾は、ベルト層９に７〜１０mmの範囲で重なり代を
有してベルト端を覆いうる寸法に設定される。なお各バ
ンド１９Ａ、１９Ｂは、バンドコードを互いに平行に配
列したカットエンドプライを巻回することにより形成し
てもよく、又図４ａ〜ｃに示すように、バンド層１９は
ベルト層９の全面を覆う広巾のバンド１９Ｃを用いて形
成しうる他、これらバンド１９Ａ、１９Ｂ、１９Ｃを要
求に応じて組合わせうる。

【００３１】（具体例）図１に示す構造をなすタイヤサ
イズが２２５／５０Ｒ１６のタイヤを表１の仕様に基づ
き試作するとともに、該タイヤの車両流れ性、耐久性、
耐偏摩耗性及び操縦安定性を夫々図６に示す従来タイヤ
及び図５ａ〜ｂに示す比較例タイヤ（１〜２）と比較し
た。

【００３２】

【表１】

【００３３】なお各性能テストは下記の仕様で行った。 １）車両流れ性 タイヤを装着し、手放し状態でかつ速度１００km／ｈで
１００ｍ直進した時の横方向への車両のずれ巾を測定し
た。

【００３４】２）耐久性 ＪＩＳで定めた最大内圧かつ最大荷重を負荷した最大荷
重状態で、タイヤを８０km／ｈの一定速度でドラム上で
転動させ、故障に至るまでの走行距離を従来タイヤを１
００とした指数で比較した。

【００３５】３）高速耐久性 前記最大荷重状態でドラム上でタイヤを速度８０km／ｈ
から２時間毎に１０km／ｈ増加させて転動させ、故障に
至るまでの走行距離を従来タイヤを１００とした指数で
比較した。

【００３６】４）耐摩耗性 実車両に装着し、高速道路と一般舗装路とを１：１の比
較で４００００km走行させ、その時の摩耗状態を目視に
より比較した。

【００３７】５）操縦安定性 実車走行テストを行い、その時のフィーリングを従来タ
イヤを１００とした指数で比較した。

【００３８】

【発明の効果】叙上のごとく本発明のラジアルタイヤは
構成しているため、プライステアフォースに起因する車
両流れ及び偏摩耗を抑制できしかも操縦安定性を維持し
つつ耐久性を向上しうる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すタイヤの断面図であ
る。

【図２】ベルト層を拡大して略示する断面図である。

【図３】ベルト層をカーカスとともに略示する平面図で
ある。

【図４】ａバンド層の他の実施例を示す略線図である。

【図４】ｂバンド層の他の実施例を示す略線図である。

【図４】ｃバンド層の他の実施例を示す略線図である。

【図５】ａ比較テストで用いたタイヤを略示する断面図
である。

【図５】ｂ比較テストで用いたタイヤを略示する断面図
である。

【図６】従来技術を説明する略断面図である。

【符号の説明】

２ トレッド部 ３ サイドウォール部 ４ ビード部 ５ ビードコア ６ カーカス ６ａ カーカスプライ ６Ａ 本体部 ６Ｂ 巻上げ部 ９ ベルト層 １０ 重なり部 １２ 第１のベルトプライ １３ 第２のベルトプライ １４ 第３のベルトプライ １６ 上延在部 １７ 下延在部 １８ 傾き部 ３１ ベルトコード Ｄ 隙間

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成５年７月１３日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図面の簡単な説明

【補正方法】変更

【補正内容】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すタイヤの断面図であ
る。

【図２】ベルト層を拡大して略示する断面図である。

【図３】ベルト層をカーカスとともに略示する平面図で
ある。

【図４】(a) 、(b) 、(c) ともにバンド層の他の実施例
を示す略線図である。

【図５】(a) 、(b) ともに比較テストで用いたタイヤを
略示する断面図である。

【図６】従来技術を説明する略断面図である。

【符号の説明】 ２ トレッド部 ３ サイドウォール部 ４ ビード部 ５ ビードコア ６ カーカス ６ａ カーカスプライ ６Ａ 本体部 ６Ｂ 巻上げ部 ９ ベルト層 １０ 重なり部 １２ 第１のベルトプライ １３ 第２のベルトプライ １４ 第３のベルトプライ １６ 上延在部 １７ 下延在部 １８ 傾き部 ３１ ベルトコード Ｄ 隙間

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】トレッド部からサイドウォール部をへてビ
   ード部のビードコアに至る本体部に、該本体部に連なり
   かつ前記ビードコアの廻りでタイヤ内側から外側に折返
   されるとともに両端が前記トレッド部で途切れる巻上げ
   部を設けたカーカスプライからなるカーカス、及びベル
   トコードをタイヤ赤道面に対して１５以上かつ３０度以
   下の傾斜角度で配列した複数枚のベルトプライからなり
   しかも前記カーカスの半径方向外側に前記巻上げ部と重
   なる重なり部を有して載置されるベルト層を具える一
   方、前記ベルト層は、タイヤ赤道面で隙間を有して該タ
   イヤ赤道面の両側に配される一対かつ巾狭の第１のベル
   トプライ、第２のベルトプライと、前記第１のベルトプ
   ライの半径方向外側でのびる上延在部に前記隙間を通る
   傾き部を介して前記第２のベルトプライの半径方向内側
   でのびる下延在部を一連に設けた第３のベルトプライと
   を具えるとともに、前記重なり部のタイヤ軸方向の長さ
   である重なり巾をベルト層のタイヤ軸方向の最大長さで
   あるベルト最大巾の１／１０倍以上かつ１／４倍以下、
   しかも前記第１、第２のベルトプライのベルトコードの
   傾斜方向を第３のベルトプライのベルトコードの傾斜方
   向と違えたラジアルタイヤ。
2. 【請求項２】前記上延在部のタイヤ軸方向外側縁は、前
   記第１のベルトプライの外側縁よりもタイヤ赤道面寄り
   に位置し、かつ第２のベルトプライのタイヤ軸方向外側
   縁は、前記下延在部の外側縁よりもタイヤ赤道面寄りに
   位置することを特徴とする請求項１記載のラジアルタイ
   ヤ。