JPH06159747A - 空気浄化システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 室内で発生したタバコ等の汚染空気を室内に
拡散させることなく除去処理する空気浄化システム。 【構成】 天井１の室内側に溝２を設け、溝２の一端部
に吹き出し口３、他端部に吸い込み口４を設け、吹き出
し口３は、対峙する吸い込み口４の方向へ吹き出す吹き
出し口３ａ及び室内方向へ吹き出す吹き出し口３ｂから
なり、吸い込み口４と吹き出し口３は、送風機５、浄化
フィルター６等からなる浄化装置７とダクト８により連
通された空気浄化システムにおいて、溝開口部９の両側
に溝開口部９内方向に吹き出すスリット状の吹き出し口
１０を並設したことを特徴とする空気浄化システム。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、室内で発生したタバコ
等の汚染空気を除去、処理する空気浄化システムに関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来この種の空気浄化装置においては、
図５に示すように天井１の室内側に溝２を設け、溝２の
両端部にそれぞれ吹き出し口３、吸い込み口４を設け、
吹き出し口３は、対峙する吸い込み口４の方向へ吹き出
す吹き出し口３ａ及び室内方向へ吹き出す吹き出し口３
ｂからなり、吸い込み口４と吹き出し口３は、送風機
（図示せず）、浄化フィルター（図示せず）等からなる
浄化装置（図示せず）とダクト（図示せず）により連通
された空気浄化システムが知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】図５に示す空気浄化装
置では市販されている一般の空気清浄機（拡散方式）に
比べ室内を撹拌することなく、室内天井部に上昇したタ
バコ煙を溝２に沿って吸い込み口４に向かう気流で誘引
し、吸い込み口４に搬送するため捕集領域（図５におい
て斜線で示す。）が長く、浄化性能が向上するというメ
リットがあるが、吹き出された気流は周囲空気を誘引し
て速度を減少しながら広がる（仮想線にて気流の広がり
範囲を示す。）ため部屋が広くなると溝の長さが長くな
り吸い込み口４に向かう気流を確実に捕捉するにはかな
り広い吸い込み面積が必要となり、また、流速も遅くな
るので一度誘引したタバコ煙がエアコンの気流等により
室内に拡散し浄化性能が向上しないという問題がある。
図中、矢印は気流の流れを示す。また、斜線にて吸込エ
リアを示す。

【０００４】本発明の目的は、従来の技術の有する前述
の欠点を改善し、溝２に沿って吸い込み口４に向かうタ
バコ煙等の汚染、空気を誘引搬送する気流の広がりを抑
えることによりタバコ煙の捕集性能を向上させることが
できる空気浄化システムを提供することを目的とするも
のである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、請求項１記載のように、天井１の室内側に溝２を
設け、溝２の一端部に吹き出し口３、他端部に吸い込み
口４を設け、吹き出し口３は、対峙する吸い込み口４の
方向へ吹き出す吹き出し口３ａ及び室内方向へ吹き出す
吹き出し口３ｂからなり、吸い込み口４と吹き出し口３
は、送風機５、浄化フィルター６等からなる浄化装置７
とダクト８により連通された空気浄化システムにおい
て、溝開口部９の両側に溝開口部９方向に吹き出すスリ
ット状の吹き出し口１０を並設したことを特徴とする空
気浄化システムであり、また請求項２記載のように、ス
リット状の吹き出し口１０が、下端部が互いに向き合う
内方におり曲げられたコの字状断面の溝２と、その内部
の開口部中央に溝開口部９を形成するように、コの字状
断面の溝２の内面と接触しない状態で互いに向き合うよ
うに設置したＬ字状断面のガイド１４によって形成され
た隙間空間からなることを特徴とする請求項１記載の空
気浄化システムである。

【０００６】

【作 用】吹き出し口３ａより溝２内に吸い込み口４に
向かって吹き出された気流Ａ（図１においてＡは気流の
速度分布を示す。）は、溝２内に流れの主流を維持しな
がら溝開口部９より天井１付近の室内空気を誘引すると
共に吹き出した気流の一部を室内に供給しつつ徐々に広
がりながら吸い込み口４へ溝２に沿って流れる。Ｃは誘
引される気流を示す。点線は強制的な誘引気流の生じる
範囲を示す強制流仮想線を示す。広がった気流は、溝２
の両側に並設されたスリット状の吹き出し口１０から吹
き出す空気によりその広がりを抑えられつつ吸い込み口
４方向に向かい最終的にダクト８に吸い込まれる。誘引
される空気量は、吹き出し口３ｂから室内に危機された
空気量と略等しい。

【０００７】喫煙者によって発生したタバコ煙等の汚染
空気は、タバコ自身が持つ熱、または喫煙者近傍に設置
した上向きに吹き出す補助ファン１１等によって上昇
し、上記吸い込み口４へ溝２に沿って流れる気流Ａに誘
引、搬送されながら溝２の両側に併設されたスリット状
の吹き出し口１０からの気流により横方向に広がらずに
溝２に沿って流れ、吸い込み口４より浄化装置７内に流
入し浄化フィルター６により浄化された後、再び溝２内
及び室内に供給される。

【０００８】このようにして溝２内に沿って吸い込み口
４に向う汚染空気を誘引搬送する気流の横方向の広がり
を抑え（図４において斜線は捕集領域を示す。）汚染空
気の捕集性能を向上させることができる。

【０００９】

【実施例】本発明の実施例について以下に説明する。

【００１０】図１乃至図４に本発明の一実施例を示す。
建築躯体の天井部１２の下に吊りボルト等により天井裏
空間１３を有した状態で天井１を設置し、天井１には室
内側に溝開口部９を持つコの字型で開口端部が開口中心
に向かって互いにカギ形状に曲げられた断面形状の溝２
が数本並列に一定の間隔をあけて天井の端から端に渡っ
て設けられ、その溝２内部の開口部中央に溝開口部９を
有しかつコの字状断面の溝２の内面と接触しない状態で
互いに向き合うように設置したＬ字状断面のガイド１４
を設けることにより溝開口部９の両側に一定の距離を置
いた状態でスリット状の吹き出し口１０を溝開口部９に
並行に設置する。各溝２の端部は天井裏空間１３に設置
した送風機５、浄化フィルター６からなる浄化装置７と
ダクト８により連通された吸い込み口４と吹き出し口３
を設け、吹き出し口３は溝２内に吸い込み口４に向かう
気流をつくる溝内吹出口出し口３ａと室内に浄化空気を
供給する吹き出し口３ｂからなる。

【００１１】この実施例では、吹き出し口１０を溝２内
に設けたことにより、吹き出し口３と吹き出し口１０へ
供給する空気を同じダクト８から供給することができ
る。またコの字状断面の溝２は所謂チャンネルと称する
部材から形成でき、またＬ字状断面のガイド１４は所謂
アングルと称する部材から形成できるので、溝２及び吹
き出し口１０の製造が容易であるという利点がある。

【００１２】尚、本発明における空気浄化システムとし
ては、溝２及びスリット状の吹き出し口１０を部屋の端
から端に渡って並列に設けることに限ったものではな
く、天井１の一部に設けてもよいし、また複数の溝２及
びスリット状の吸い込み口１０の組み合せが直交するよ
うに配置してもよい。また、溝２内に設ける吸込口込み
口４、吹き出し口３は複数個としても良い。

【００１３】

【発明の効果】以上のように本発明の空気浄化システム
によれば、溝内に沿って吸い込み口に向かう汚染空気を
誘引搬送する気流の横方向の広がりを抑えることによ
り、汚染空気の捕集性能を向上させることができ、タバ
コ煙等の汚染空気が周囲の人に悪影響を及ぼすこともな
い。請求項２記載の発明にあってはその製造が容易であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す概略断面図。

【図２】同上の斜視図。

【図３】同上の溝部断面斜視図。

【図４】同上の天井平面図。

【図５】従来例を示す天井平面図。

【符号の説明】

１ 天井 ２ 溝 ３ 吹き出し口 ４ 吸い込み口 ５ 送風機 ６ 浄化フィルター ７ 浄化装置 ８ ダクト ９ 溝開口部 １０ スリット状の吹き出し口 １１ 補助ファン １２ 建築躯体の天井部 １３ 天井裏空間 １４ Ｌ字状断面のガイド １５ 隙間空間

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 天井１の室内側に溝２を設け、溝２の一
   端部に吹き出し口３、他端部に吸い込み口４を設け、吹
   き出し口３は、対峙する吸い込み口４の方向へ吹き出す
   吹き出し口３ａ及び室内方向へ吹き出す吹き出し口３ｂ
   からなり、吸い込み口４と吹き出し口３は、送風機５、
   浄化フィルター６等からなる浄化装置７とダクト８によ
   り連通された空気浄化システムにおいて、溝開口部９の
   両側に溝開口部９方向に吹き出すスリット状の吹き出し
   口１０を並設したことを特徴とする空気浄化システム。
2. 【請求項２】スリット状の吹き出し口１０が、下端部が
   互いに向き合う内方におり曲げられたコの字状断面の溝
   ２と、その内部の開口部中央に溝開口部９を形成するよ
   うにコの字状断面の溝２の内面と接触しない状態で互い
   に向き合うように設置したＬ字状断面のガイド１４によ
   って形成された隙間空間からなることを特徴とする請求
   項１記載の空気浄化システム。