JPH06159026A - 内燃機関の吸・排気弁作動装置 - Google Patents

内燃機関の吸・排気弁作動装置

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Publication number
JPH06159026A
JPH06159026A JP30889792A JP30889792A JPH06159026A JP H06159026 A JPH06159026 A JP H06159026A JP 30889792 A JP30889792 A JP 30889792A JP 30889792 A JP30889792 A JP 30889792A JP H06159026 A JPH06159026 A JP H06159026A
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JP
Japan
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rocker arm
sub
cam
sliding
main rocker
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Application number
JP30889792A
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English (en)
Inventor
Tetsuaki Goto
徹朗 後藤
Shinichi Takemura
信一 竹村
Toru Yoshimura
亨 吉村
Makoto Nakamura
信 中村
Yoshihiko Yamada
吉彦 山田
Yukio Yamakawa
幸夫 山川
Shoji Morita
正二 盛田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】左右対称な形状により偏磨耗及び焼付きの防止
が図れる摺動部を有する摺動片により、メインロッカア
ームとサブロッカアームとの係合・離脱を行い、切換応
答性を確保する。 【構成】低速用カム19に摺接して弁を開弁させるメイン
ロッカアーム11と、メインロッカアーム11に対して相対
回転可能に揺動するサブロッカアーム31とが、シリンダ
孔22の内部を軸方向に摺動可能な摺動片46と、摺動片46
を摺動させるプランジャ70と、低速カム用カムフォロア
のシャフト16に設けた穴2に嵌挿したリターンスプリン
グ3とにより係合・離脱するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低速運転時と高速運転
時とで吸気弁や排気弁の開度及びタイミングを切換える
ための、内燃機関の吸・排気弁作動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から低中速運転時のトルクと高速運
転時の出力向上を両立する目的で、運転状態に応じて吸
気弁または排気弁のリフト特性を異ならせ、これによっ
て吸排気のタイミングあるいは吸排気量を制御すること
が知られている(特開昭63−167013号公報等参
照)。
【0003】このような弁作動タイミングの制御装置
は、吸気弁及び排気弁の駆動系統に、機関の中低速運転
時に適したカムプロフィルを有する低速用カムに摺接す
るロッカアームと、前記ロッカアームと互いに変位可能
に摺接し、かつ機関の高速運転時に適合したカムプロフ
ィルを有する高速用カムと摺接する他のロッカアームと
を、備えている。そして各々のロッカアームの作動を切
換制御することにより、高速用カムと低速用カムとの切
換を行っている。そして、図6に示すように、高回転時
に排気行程と吸気行程とのオーバーラップが大きくなる
ようにしていた。
【0004】ここで、前記ロッカアームの作動を切換制
御する装置として、例えば特開平3−111610号公
報に開示される装置がある。ここで、高速用カムと低速
用カムとの切換について図7及び図8を参照しつつ簡単
に説明する。サブロッカアーム142 にはプランジャ155
を摺動自在に嵌合させる孔156 が形成され、メインロッ
カアーム141 にはプランジャ157 ,158 を摺動自在に嵌
合させる孔159 ,160 がそれぞれ形成され、プランジャ
157 の背後に油室161 が画成される一方、プランジャ15
8 の背後にリターンスプリング162 が介装される。
【0005】各孔156 ,159 ,160 は所定位置で互いに
同軸方向に連続し、かつ同一径で形成される。そして、
油室161 にオイルポンプより導入路170 を通って導入さ
れる作動油が、図示しないカム切換弁を介して高速運転
時に導かれ、低速用カム149と高速用カム153 との切換
を円滑に行うようになっている。そして、図7に示すよ
うに、リターンスプリング162 の付勢力によりプランジ
ャ157 が孔159 の端壁に当接した状態では、各プランジ
ャ155 ,157 ,158 が各孔156 ,159 ,160 にそれぞれ
収まって、メインロッカアーム141 の揺動を拘束しない
ようになっている。もって、サブロッカアーム142 はメ
インロッカアーム141 に何ら影響を与えることがない。
この結果、サブロッカアーム142 は低速カム149 のカム
形状に応じて揺動させられる。
【0006】次に高速運転時になると、図8に示すよう
に、油室161 に導かれる作動油圧によりプランジャ157
が孔159 ,156 に、プランジャ155 が孔156 ,160 に渡
ってそれぞれ嵌合することにより、メインロッカアーム
141 とサブロッカアーム142が一体化する。この結果、
サブロッカアーム142 とメインロッカアーム141 とは係
合されることとなる。即ち、メインロッカアーム141 は
低速カム149 より揺動幅の大きい高速カム153 のカム形
状に応じて揺動させられる。これによって、図示しない
吸気弁等の移動ストロークが大きくなって、吸入空気流
量や排気空気量が増加する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の内燃機関の吸・排気弁の切換制御を行う装置
にあっては、各孔156 ,159 ,160 にそれぞれ収まって
いた各プランジャ155 ,157 が、プランジャ157 が孔15
9 ,156 に、プランジャ155 が孔156 ,160 に渡ってそ
れぞれ嵌合することにより、メインロッカアーム141 と
サブロッカアーム142 とを係合する構成であるので、次
に述べるような不具合がある。
【0008】即ち、例えばメインロッカアーム141 に設
けられた孔159 ,160 等のメインロッカシャフト145 か
らの距離がばらつくことにより、メインロッカアーム14
1 に設けられた各孔159 ,160 の中心位置とサブロッカ
アーム142 に設けられた孔156 の中心位置とがずれた場
合には、プランジャ155 ,157 が嵌合しにくくなり、係
合動作に係る応答性が悪化したり、また嵌合している状
態からプランジャ155,157 を離脱させる際の離脱動作
に係る応答性も悪化することとなる。
【0009】また、嵌合時にプランジャ155 ,157 の動
きが「しぶい」と、カム切換時の揺動動作が不安定とな
り、カムの切換が狙っていたタイミングよりずれ、「プ
ランジャはじかれ不具合」や「トルクショック」が発生
する惧れがあり、切換タイミングをロスする惧れもあ
る。また上記不具合を解決するために各プランジャ155
,157 を各孔156 ,159 ,160 に対して細く形成し
て、嵌合し易くすると、嵌合時にガタが発生し、騒音発
生等の不具合がでてくる。また、嵌合時のガタにより弁
の開閉特性にばらつきを生じることとなり、運転性も悪
化する惧れがある。
【0010】また、プランジャ155 ,157 が各孔156 ,
159 ,160 に確実に嵌合するようにずれを最小限に納め
るためには、各部品の寸法公差を小さくとらなければな
らず、寸法精度を厳しくする必要があり、もって生産性
が悪化することとなる。本発明は上記のような実情に鑑
みなされたものであり、サブロッカアームとメインロッ
カアームとの係合・離脱を切り換える係合離脱手段の構
成を改良することにより、低速運転に適した弁のリフト
特性と、高速運転に適した弁のリフト特性との切換を行
う際の、応答性の向上を図った内燃機関の吸・排気弁作
動装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、第1
のカムと、第1のカムより大きなリフト量あるいは広い
開弁期間で弁を作動させる第2のカムと、シリンダヘッ
ドに支持されたメインロッカシャフトと、メインロッカ
シャフトに揺動自在に支持されて第1のカムが組込まれ
たローラフォロアに摺接して弁を開弁させるメインロッ
カアームと、前記第2のカムに摺接して前記メインロッ
カアームに対して相対回転可能に支持されるサブロッカ
アームと、前記サブロッカアームの相対回転動作時に該
サブロッカアームを常時第2のカムに押圧付勢するロス
トモーション機構と、前記サブロッカアームとメインロ
ッカアームとの間に介装されて両ロッカアーム相互を係
合或いは離脱して相対回転を停止或いは許容する係合離
脱手段と、を備えてなる内燃機関の吸・排気弁作動装置
において、前記相対回転方向と直交する方向に前記サブ
ロッカアーム内に設けたシリンダ孔と、前記ロストモー
ション機構に隣接して前記メインロッカアームに設けた
当接面と、前記シリンダ孔を軸方向に摺動可能な摺動部
と該摺動部から前記当接面に向かって突設した当接部と
からなる摺動片と、前記摺動片を前記軸方向に往復動さ
せることにより前記当接部が当接面に当接して前記サブ
ロッカアームとメインロッカアームとを係合する位置
と、前記当接部が前記ロストモーション機構の端面のみ
に当接して前記サブロッカアームをロストモーションさ
せる位置とを選択的に切り換える油圧プランジャ及びリ
ターンスプリングと、を含んで前記係合離脱手段を構成
すると共に、前記ローラフォロアの軸の前記シリンダ孔
に対向した端面に穴を設け、該穴に前記リターンスプリ
ングを嵌挿し、該リターンスプリングと摺動部との間に
フランジ付きピンを該フランジを摺動部に当接させて介
装する構成とした。
【0012】また、前記フランジ付きピンのフランジの
外径を前記ローラフォロアの軸外径より大きくしてもよ
い。
【0013】
【作用】 メインロッカアームは第1のカムが組込まれ
たローラフォロアに摺接して揺動し、サブロッカアーム
は第1のカムより大きなリフト量あるいは広い開弁期間
で弁を作動させる第2のカムに摺接して、前記メインロ
ッカアームに対して相対回転可能に支持されているが、
その際ロストモーション機構により当該サブロッカアー
ムは常時第2のカムに押圧付勢される。
【0014】また、前記相対回転方向と直交する方向に
前記サブロッカアーム内にはシリンダ孔が設けられてお
り、該シリンダ孔を、前記摺動片の摺動部が軸方向に摺
動する。ここで、前記サブロッカアームがロストモーシ
ョンする位置にあっては、係合離脱手段を構成するリタ
ーンスプリングにより、前記当接部が前記ロストモーシ
ョン機構の端面のみに当接するように付勢され、前記サ
ブロッカアームをロストモーションさせる。もってメイ
ンロッカアームは第1のカムに摺接して揺動し、サブロ
ッカアームは第2のカムに摺接してメインロッカアーム
に対して相対回転動作する。
【0015】また、前記サブロッカアームとメインロッ
カアームとを係合する位置にあっては、前記係合離脱手
段を構成する油圧プランジャにより、前記当接部が当接
面に当接するように移動されて、該サブロッカアームと
メインロッカアームとが係合される。もって、第2のカ
ムによるサブロッカアームのメインロッカアームに対す
る相対回転動作が停止され、第2のカムによるサブロッ
カアームの回転動作は係合離脱手段を介してメインロッ
カアームに伝達され、もって、第2のカムによりメイン
ロッカアーム及びサブロッカアームがメインロッカシャ
フトを揺動中心として揺動する。
【0016】ここで、前記リターンスプリングが、ロー
ラフォロアの軸に前記シリンダ孔に対向した端面に設け
られた穴に嵌挿されており、該リターンスプリングの押
圧付勢力はフランジ付きピンのフランジを介して摺動部
に作用しているので、該摺動部は一端から油圧プランジ
ャにより押圧され、他端よりリターンスプリングにより
押圧されることとなる。もって、該摺動部の形状を左右
対称とすることが可能となると共に、中実とすることが
可能となり、摺動片の剛性が上がり、摺動方向に対して
こじられることも防止でき、偏磨耗及び焼付きを防止で
きる。
【0017】また、前記フランジ付きピンのフランジの
外径を前記ローラフォロアの軸外径より大きくした場合
は、油圧プランジャにより摺動部の一端が押圧される
と、該摺動部の他端がフランジ付きピンのフランジ部を
介して前記ローラフォロアの軸を軸止するメインロッカ
アームを押圧する。もって、ローラフォロアの軸は前記
押圧力を直接受けることが無く、該押圧力によりローラ
フォロアの軸がローラフォロア本体に対してずれること
を防止できる。
【0018】
【実施例】図1〜図3には、1つの気筒について同一の
機能を有する2つの弁(吸気弁、排気弁のいずれでも良
く、図示のものは吸気弁とする)を備えた内燃機関に対
して、本発明を適用した場合の実施例を示している。各
気筒には2本の吸気弁(図示せず)に対応して単一のメ
インロッカアーム11が設けられる。メインロッカアーム
11の基端は各気筒に共通なメインロッカシャフト(図示
せず)を介して図示しないシリンダヘッドに揺動自在に
支持され、メインロッカアーム11の先端には吸気弁のス
テム頂部(図示せず)が当接している。
【0019】メインロッカアーム11にはシャフト16が軸
止されており、該シャフト16にニードルベアリング17を
介してローラフォロア18が回転自在に連結され、このロ
ーラフォロア18に第1のカムとしての低速用カム19を転
接させるようになっている。メインロッカアーム11は平
面図上ほぼ矩形に形成され、メインロッカアーム11には
ローラフォロア18と並んで単一のサブロッカアーム31が
設けられる。このサブロッカアーム31の基端にはサブロ
ッカシャフト(図示せず)が嵌着されており、メインロ
ッカアーム11に対して相対回転可能に支持される。
【0020】サブロッカアーム31のカムフォロア部35に
は、高速用カム36が転接するようになっているが、サブ
ロッカアーム31は吸気弁に当接する部を持たない。ここ
で、サブロッカアーム31の下面に相対するメインロッカ
アーム11には、ロストモーション機構としてロストモー
ションプランジャ60が配設される。ロストモーションプ
ランジャ60は一端61が閉塞され、他端62が開口された略
円筒状に構成され、内部にロストモーションスプリング
63が介装される。ロストモーションスプリング63はEリ
ング等により固定されるスプリング押64によりメインロ
ッカアーム11に対して位置決めされ、前記ロストモーシ
ョンプランジャ60の閉塞端61を前記下面に接触するよう
に付勢している。
【0021】従って、前記ロストモーションプランジャ
60により、サブロッカアーム31のカムフォロア部35は常
に高速カム36に押圧付勢されており、後述するプランジ
ャ70がOFF状態にあっては、図2に示すように、サブ
ロッカアーム31はメインロッカアーム11に対してロスト
モーションし、即ち、サブロッカアーム31は前記サブロ
ッカシャフトの周りに前記高速用カム36に応じて前記メ
インロッカアーム11に対して相対回転する。
【0022】ここで、前記サブロッカアーム31とメイン
ロッカアーム11との間に介装されて両ロッカアーム相互
を係合或いは離脱して相対回転を停止或いは許容する係
合離脱手段の構成について説明する。本実施例において
は、サブロッカアーム31には、前記相対回転方向と直交
する方向に、即ち、メインロッカアーム11との摺接面20
に直交する方向にシリンダ孔22が設けられる。
【0023】また、メインロッカアーム11には、前記ロ
ストモーションプランジャ60が配設されるプランジャ用
孔12が設けられると共に、また、前記ロストモーション
プランジャ60に隣接して、前記当接部44が当接する当接
面としての平坦面13が設けられている。そして、該シリ
ンダ孔22の内部には軸方向に摺動可能な摺動片46が配設
される。ここで、該摺動片46は、略円柱状に形成されそ
の外径が概略前記シリンダ孔22の内径と一致した摺動部
42と、該摺動部42の円周上の一部より突出し、前記当接
面13に当接可能な当接部44とにより構成されている。
【0024】ここで、摺動部42の軸方向長さはシリンダ
孔22が設けられる部位におけるサブロッカアーム31より
も長く、左右とも夫々eだけ摺動部42が突出している。
尚、前記平坦面13は前記ロストモーションプランジャ60
の閉塞端61と同一高さ面を形成しており、サブロッカア
ーム31に高速カム36のベースサークルが摺接していると
きに後述するリターンスプリング63により付勢された摺
動片46の当接部44が載置される高さ位置に設けられてい
る。
【0025】また、メインロッカアーム11において、摺
動部42に対向した位置には、一端が盲栓78により閉塞さ
れたプランジャ孔72が設けられる。そして、該プランジ
ャ孔72の内部には、円柱状のプランジャ70が該プランジ
ャ孔72を軸方向に摺動可能に配設され、該プランジャ70
の先端部が前記摺動部42に当接している。また、プラン
ジャ70の先端部の外径φd70は摺動部42の外径φd42
り充分小さいものである。
【0026】また、本実施例では、前記シャフト16の前
記シリンダ孔22に対向した端面16aに穴2を設け、該穴
2に前記リターンスプリング3を嵌挿し、該リターンス
プリング3と摺動部42との間にフランジ付きピン4を該
フランジ5を摺動部42に当接させて介装した。ここで、
摺動片46,プランジャ70及びフランジ付きピン4の位置
関係は、前記摺動片46がリターンスプリング3により付
勢されて、摺動片46、プランジャ70及びフランジ付きピ
ン4が当接したときに、摺動片46の当接部44が前記ロス
トモーションプランジャ60の閉塞端面61aのみに当接す
る位置関係となっている。
【0027】またプランジャ70は油圧により作動する構
成となっている。即ち、前記プランジャ孔72には、プラ
ンジャ70の背面に油室75が画成され、メインロッカシャ
フト内のメイン通路から分岐した給油通路が連通してい
る。そして、高速運転時には図示しないオイルポンプよ
り導入される作動油が油室75に導かれる。そして作動油
が油室75に導かれると、図3に示すように、摺動片46の
一端47がプランジャ70により押圧される。そして、該摺
動片46は他端48がフランジ付きピン4のフランジ5を押
圧し、該フランジ5がシャフト16に当接するまで移動す
る。そのとき、摺動片46の当接部44はロストモーション
プランジャ60の閉塞端面61a及び平坦面13上に位置する
ようになり、サブロッカアーム31とメインロッカアーム
11とが係合される。
【0028】即ち、プランジャ70及びリターンスプリン
グ3により、前記摺動片46をシリンダ孔22の軸方向に往
復動させ、前記当接部44が平坦面13に当接して前記サブ
ロッカアーム31とメインロッカアーム11とを係合する位
置と、前記当接部44がロストモーションプランジャ60の
閉塞端面61aのみに当接して前記サブロッカアーム31を
ロストモーションさせる位置とに選択的に切り換える。
【0029】低速用カム19とこれに隣接する高速用カム
36は、それぞれ共通のカムシャフト(図示せず)に一体
に形成され、エンジンの低回転時と高回転時において要
求される弁リフト特性を満足するように、異なる形状
(大きさが異なる相似形も含む)に形成されている。こ
こで、高速用カム36は低速用カム19と比べ、弁リフト量
を大きくするプロフィールを有している。即ち、高速用
カム36が第2のカムである。
【0030】次に、以上の構成による作用を説明する。
エンジンが所定低速運転状態の場合に、メインロッカア
ーム11は低速用カム19のプロフィールに従って揺動し、
各吸気弁及び排気弁を開閉駆動する。このとき、前記摺
動片46は、当接部44がロストモーションプランジャ60の
閉塞端61の閉塞端面61aのみに当接するように、リター
ンスプリング3により、該リターンスプリング3の押圧
付勢力がフランジ付きピン4のフランジ5を介して摺動
部に作用することにより、付勢されている。
【0031】従って、サブロッカアーム31は高速用カム
36によって揺動されるものの、サブロッカアーム31は摺
動片46を介してロストモーションプランジャ60のロスト
モーションスプリング63を押圧しながら、メインロッカ
アーム11に対して相対回転運動をするだけで、メインロ
ッカアーム11の動きを妨げることはない。また、この時
のサブロッカアーム31の動きはロストモーションスプリ
ング63によりそのエネルギが吸収される構成となってい
る。
【0032】これに対して、前記低速用カム19から高速
用カム36への切換を行う際は、作動油圧が油室75に導か
れることにより、摺動片46の一端47がプランジャ70によ
り押圧される。そして、該摺動片46は他端48がフランジ
付きピン4のフランジ5を押圧し、該フランジ5がシャ
フト16に当接するまで移動する。そのとき、摺動片46の
当接部44はロストモーションプランジャ60の閉塞端面61
a及び平坦面13上に位置するようになり、サブロッカア
ーム31とメインロッカアーム11とが係合される。
【0033】ここに、高速用カム36は低速用カム19に比
較して、リフト量が大きくなるように形成されているか
ら、サブロッカアーム31と一体化した揺動時は、高速カ
ム36によるサブロッカアーム31の揺動運動は、シリンダ
孔22、摺動片46、当接部44及び平坦面13を介してメイン
ロッカアーム11に伝達され、もって、高速カム36により
メインロッカアーム11及びサブロッカアーム31がメイン
ロッカシャフト12を揺動中心として揺動する。従って、
メインロッカアーム11のローラ18が低速用カム19から浮
き上がり、各吸気弁及び排気弁は高速用カム36のプロフ
ィールに従って開閉駆動され、リフト量が大きくなる。
【0034】もって、プランジャ70の摺動中心と摺動部
42の摺動中心とが一致しないことに起因するプランジャ
70や摺動部42の嵌合不具合は発生することが無く、係合
・離脱動作に係る応答性が悪化することを防止できる。
ここで、前記リターンスプリング3が、ローラフォロア
18のシャフト16に設けた穴2に嵌挿されており、該リタ
ーンスプリング3の押圧付勢力はフランジ付きピン4の
フランジ5を介して摺動片46の他端48に作用し、またプ
ランジャ70は摺動片46の一端47に作用することとなるの
で、該摺動部42の形状を左右対称とすることが可能とな
る。また、プランジャ70に抗する方向の付勢力を有する
スプリングを内部に嵌挿する必要がないので、該摺動部
42を中実とすることが可能となり、摺動片46の剛性が上
がり、摺動方向に対してこじられることも防止でき、偏
磨耗及び焼付きを防止できる。
【0035】従って、低速用カム19によるメインロッカ
アーム11の揺動運動と、高速カム36によるメインロッカ
アーム11及びサブロッカアーム31の揺動運動との切換を
行う際の、該摺動片46の摺動がよりスムーズになり、確
実な切換応答性を確保することが可能となるという効果
がある。もって、切換応答性不良によりカムの切換が狙
っていたタイミングよりずれ、「プランジャはじかれ不
具合」や「トルクショック」が発生することを防止する
ことができる。
【0036】また、断面が鍵型形状である摺動片46の摺
動部42に穴を設ける必要がないので、生産性が良好とな
り、製作コストの低減も図れる。次に本発明に係る他の
実施例について、図4及び図5を参照しつつ説明する。
なお、図1〜図3に示した実施例と同一構成要素には同
一符号を付して説明を省略する。
【0037】本実施例においては、メインロッカアーム
11にはシャフト81が軸止されており、該シャフト81にニ
ードルベアリング17を介してローラフォロア18が回転自
在に連結され、このローラフォロア18に第1のカムとし
ての低速用カム19を転接させるようになっている。そし
て、前記シャフト81の前記シリンダ孔22に対向した端面
82に穴2を設け、該穴2に前記リターンスプリング3を
嵌挿し、該リターンスプリング3と摺動部42との間にフ
ランジ付きピン84を該フランジ85を摺動部42に当接させ
て介装している。また、前記シャフト81の端面82はメイ
ンロッカアーム11の前記シリンダ孔22に対向した端面15
に較べて窪んでいる。
【0038】本実施例に係る構成として、前記フランジ
85の外径が前記シャフト81の軸外径より大きく形成され
ている。次に本実施例に係る作用を説明する。エンジン
が所定低速運転状態の場合に、メインロッカアーム11は
低速用カム19のプロフィールに従って揺動し、各吸気弁
及び排気弁を開閉駆動する。このとき、前記摺動片46
は、当接部44がロストモーションプランジャ60の閉塞端
61の閉塞端面61aのみに当接するように、リターンスプ
リング3により、該リターンスプリング3の押圧付勢力
がフランジ付きピン84のフランジ85を介して摺動部に作
用することにより、付勢されている。
【0039】これに対して、前記低速用カム19から高速
用カム36への切換を行う際は、作動油圧が油室75に導か
れることにより、摺動片46の一端47がプランジャ70によ
り押圧される。そして、該摺動片46の他端48がフランジ
付きピン84のフランジ85を押圧する。ここで、端面82が
端面15に較べて窪んでいるので、該フランジ85はシャフ
ト81の端面82に当接すること無く、メインロッカアーム
11の端面15に当接する。もって、シャフト81はプランジ
ャ70による押圧力を直接受けることが無く、該押圧力に
より該シャフト81がローラフォロア18に対してずれるこ
とを防止でき、ローラフォロア18,ニードルベアリング
17等の耐久性を確保することが可能となる。
【0040】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、ローラフォロアが第1のカムに摺接して弁を開弁さ
せるメインロッカアームと、第2のカムに摺接して前記
メインロッカアームに対して相対運動可能に揺動するサ
ブロッカアームと、前記サブロッカアームとメインロッ
カアームとの間に介装されて両ロッカアーム相互を係合
或いは離脱して相対回転を停止或いは許容する係合離脱
手段と、を備えてなる内燃機関の吸・排気弁作動装置に
おいて、前記係合離脱手段を、シリンダ孔を摺動する摺
動片と、前記摺動片を往復動させることによりサブロッ
カアームとメインロッカアームとを係合する位置と、サ
ブロッカアームをロストモーションさせる位置とを選択
的に切り換える油圧プランジャ及びリターンスプリング
と、を含んで構成し、前記ローラフォロアの軸にリター
ンスプリングを嵌挿し、該リターンスプリングと摺動部
との間にフランジ付きピンを介装するようにしたので、
該摺動部の形状を左右対称とすることが可能となると共
に、中実とすることが可能となり、偏磨耗及び焼付きを
防止できる。従って、第1のカムによるメインロッカア
ームの揺動運動と、第2のカムによるメインロッカアー
ム及びサブロッカアームの揺動運動との切換を行う際
の、該摺動片の摺動がよりスムーズになり、確実な切換
応答性を確保することが可能となるという効果がある。
もって、切換応答性不良によりカムの切換が狙っていた
タイミングよりずれ、「プランジャはじかれ不具合」や
「トルクショック」が発生することを防止することがで
き、切換に係る応答性が向上することとなる。
【0041】また、摺動片に係る加工性,組付性が向上
し、生産性が向上するという効果もある。さらに、前記
フランジ付きピンのフランジをローラフォロアの軸外径
より大きくした場合は、ローラフォロアの軸がローラフ
ォロア本体に対してずれることを防止でき、ローラフォ
ロアの軸の抜けを防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す動弁系の縦断面図
【図2】同上実施例の作用を説明する動弁系の縦断面図
【図3】同上実施例の作用を説明する動弁系の縦断面図
【図4】本発明の他の実施例の作用を説明する動弁系の
縦断面図
【図5】同上他の実施例の作用を説明する動弁系の縦断
面図
【図6】従来の弁作動タイミングの制御装置における弁
の切換タイミングを示す特性図
【図7】従来例を示す動弁系の横断面図
【図8】従来例を示す動弁系の横断面図
【符号の説明】
2 穴 3 リターンスプリング 4 フランジ付きピン 5 フランジ 11 メインロッカアーム 16 シャフト 19 低速用カム 22 シリンダ孔 31 サブロッカアーム 36 高速用カム 42 摺動部 44 当接部 46 摺動片 60 ロストモーションプランジャ 70 プランジャ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉村 亨 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 中村 信 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 山田 吉彦 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ア ツギユニシア内 (72)発明者 山川 幸夫 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ア ツギユニシア内 (72)発明者 盛田 正二 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ア ツギユニシア内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1のカムと、第1のカムより大きなリフ
    ト量あるいは広い開弁期間で弁を作動させる第2のカム
    と、シリンダヘッドに支持されたメインロッカシャフト
    と、メインロッカシャフトに揺動自在に支持されて第1
    のカムが組込まれたローラフォロアに摺接して弁を開弁
    させるメインロッカアームと、前記第2のカムに摺接し
    て前記メインロッカアームに対して相対回転可能に支持
    されるサブロッカアームと、前記サブロッカアームの相
    対回転動作時に該サブロッカアームを常時第2のカムに
    押圧付勢するロストモーション機構と、前記サブロッカ
    アームとメインロッカアームとの間に介装されて両ロッ
    カアーム相互を係合或いは離脱して相対回転を停止或い
    は許容する係合離脱手段と、を備えてなる内燃機関の吸
    ・排気弁作動装置において、 前記相対回転方向と直交する方向に前記サブロッカアー
    ム内に設けたシリンダ孔と、前記ロストモーション機構
    に隣接して前記メインロッカアームに設けた当接面と、
    前記シリンダ孔を軸方向に摺動可能な摺動部と該摺動部
    から前記当接面に向かって突設した当接部とからなる摺
    動片と、前記摺動片を前記軸方向に往復動させることに
    より前記当接部が当接面に当接して前記サブロッカアー
    ムとメインロッカアームとを係合する位置と、前記当接
    部が前記ロストモーション機構の端面のみに当接して前
    記サブロッカアームをロストモーションさせる位置とを
    選択的に切り換える油圧プランジャ及びリターンスプリ
    ングと、を含んで前記係合離脱手段を構成すると共に、
    前記ローラフォロアの軸の前記シリンダ孔に対向した端
    面に穴を設け、該穴に前記リターンスプリングを嵌挿
    し、該リターンスプリングと摺動部との間にフランジ付
    きピンを該フランジを摺動部に当接させて介装したこと
    を特徴とする内燃機関の吸・排気弁作動装置。
  2. 【請求項2】前記フランジ付きピンのフランジの外径が
    前記ローラフォロアの軸外径より大きいことを特徴とす
    る請求項1記載の内燃機関の吸・排気弁作動装置。
JP30889792A 1992-11-18 1992-11-18 内燃機関の吸・排気弁作動装置 Pending JPH06159026A (ja)

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JP (1) JPH06159026A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7946265B2 (en) 2007-07-19 2011-05-24 Denso Corporation Valve timing adjuster

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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