JPH06157903A - ポリアミド系樹脂組成物 - Google Patents
ポリアミド系樹脂組成物Info
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- JPH06157903A JPH06157903A JP30895092A JP30895092A JPH06157903A JP H06157903 A JPH06157903 A JP H06157903A JP 30895092 A JP30895092 A JP 30895092A JP 30895092 A JP30895092 A JP 30895092A JP H06157903 A JPH06157903 A JP H06157903A
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- resin
- weight
- polypropylene resin
- polyamide
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 優れた耐衝撃性と耐熱性を有し、かつ低吸水
性であるポリアミド系樹脂組成物を提供する。 【構成】 (A)ポリアミド樹脂 40〜85重量%、
(B)ポリプロピレン樹脂 8〜30重量%、(C)変
性ポリプロピレン樹脂 1〜20重量%、(D)スチレ
ン−マレイミド系共重合体 5〜30重量%および
(E)式 −CO-NH-CH2-Ar-CH2-NH-CO-S-CH2CH2-S-CH2CH2-S- (式中 Ar は、フェニレン基を表わす。)で表わされる
繰り返し単位からなり、かつ数平均分子量が少なくとも
3,500であるチオウレタン系樹脂 2〜30重量%
からなるポリアミド系樹脂組成物である。
性であるポリアミド系樹脂組成物を提供する。 【構成】 (A)ポリアミド樹脂 40〜85重量%、
(B)ポリプロピレン樹脂 8〜30重量%、(C)変
性ポリプロピレン樹脂 1〜20重量%、(D)スチレ
ン−マレイミド系共重合体 5〜30重量%および
(E)式 −CO-NH-CH2-Ar-CH2-NH-CO-S-CH2CH2-S-CH2CH2-S- (式中 Ar は、フェニレン基を表わす。)で表わされる
繰り返し単位からなり、かつ数平均分子量が少なくとも
3,500であるチオウレタン系樹脂 2〜30重量%
からなるポリアミド系樹脂組成物である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐衝撃性が極めて優
れ、かつ低吸水性および耐熱性にも優れた、特に自動車
部品、電気・電子機器部品などに好適に用いられるポリ
アミド系樹脂組成物に関する。
れ、かつ低吸水性および耐熱性にも優れた、特に自動車
部品、電気・電子機器部品などに好適に用いられるポリ
アミド系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド樹脂は、その物理的、化学的
特性が優れていることにより、合成繊維、フィルム、各
種成形材料として多方面にわたり広く利用されている。
しかし、その反面、耐衝撃性が低い点、および吸水性を
有するため、時間の経過とともに成形品の寸法変化およ
び機械的強度の低下が生ずるという欠点を有する。これ
を改良する方法として、従来からポリアミド樹脂にオレ
フィン重合体および不飽和カルボン酸またはその誘導体
をグラフトした変性ポリオレフィンを配合した組成物が
提案されている(例えば、特公昭42-12546号公報、特公
昭45-30945号公報、特公昭50-7636 号公報など)。
特性が優れていることにより、合成繊維、フィルム、各
種成形材料として多方面にわたり広く利用されている。
しかし、その反面、耐衝撃性が低い点、および吸水性を
有するため、時間の経過とともに成形品の寸法変化およ
び機械的強度の低下が生ずるという欠点を有する。これ
を改良する方法として、従来からポリアミド樹脂にオレ
フィン重合体および不飽和カルボン酸またはその誘導体
をグラフトした変性ポリオレフィンを配合した組成物が
提案されている(例えば、特公昭42-12546号公報、特公
昭45-30945号公報、特公昭50-7636 号公報など)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
組成物においても、耐衝撃性および耐熱性がまだ十分で
ないという問題があり、成形材料としての用途が限定さ
れる場合も見られる。以上のことから、本発明は、ポリ
アミド樹脂が本来有する優れた諸特性を損なうことな
く、優れた耐衝撃性と耐熱性を有する組成物を提供する
ことを目的とする。
組成物においても、耐衝撃性および耐熱性がまだ十分で
ないという問題があり、成形材料としての用途が限定さ
れる場合も見られる。以上のことから、本発明は、ポリ
アミド樹脂が本来有する優れた諸特性を損なうことな
く、優れた耐衝撃性と耐熱性を有する組成物を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、特定のマレイミド系樹脂およびチオウレ
タン系樹脂を配合することにより上記目的が達成される
ことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに
至った。
を重ねた結果、特定のマレイミド系樹脂およびチオウレ
タン系樹脂を配合することにより上記目的が達成される
ことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに
至った。
【0005】すなわち、本発明は、(A)ポリアミド樹
脂 40〜85重量%、(B)ポリプロピレン樹脂 8
〜30重量%、(C)変性ポリプロピレン樹脂 1〜2
0重量%、(D)スチレン−マレイミド系樹脂 5〜3
0重量%および(E)式 −CO-NH-CH2-Ar-CH2-NH-CO-S-CH2CH2-S-CH2CH2-S- (式中 Ar は、フェニレン基を表わす。)で表わされる
繰り返し単位からなり、かつ数平均分子量が少なくとも
3,500であるチオウレタン系樹脂 2〜30重量%
からなるポリアミド系樹脂組成物を提供するものであ
る。以下、本発明を具体的に説明する。
脂 40〜85重量%、(B)ポリプロピレン樹脂 8
〜30重量%、(C)変性ポリプロピレン樹脂 1〜2
0重量%、(D)スチレン−マレイミド系樹脂 5〜3
0重量%および(E)式 −CO-NH-CH2-Ar-CH2-NH-CO-S-CH2CH2-S-CH2CH2-S- (式中 Ar は、フェニレン基を表わす。)で表わされる
繰り返し単位からなり、かつ数平均分子量が少なくとも
3,500であるチオウレタン系樹脂 2〜30重量%
からなるポリアミド系樹脂組成物を提供するものであ
る。以下、本発明を具体的に説明する。
【0006】本発明に使用するポリアミド樹脂は、アミ
ド結合(−CONH−)を有する直鎖状高分子化合物で
あり、大別して二塩基酸とジアミンとを重縮合して得ら
れるポリアミドおよび環状ラクタムやアミノ酸を自己重
縮合して得られるポリアミドが知られている。前者の代
表例としては、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸と
の重縮合物(ナイロン66)、ヘキサメチレンジアミン
とセバシン酸との重縮合物(ナイロン610)、ヘキサ
メチレンジアミンとドデカン酸との重縮合物(ナイロン
612)、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸との
重縮合物(ナイロン6T)、キシリレンジアミンとアジ
ピン酸との重縮合物(XD6ナイロン)およびキシリレ
ンジアミンとセバチン酸との重縮合物(XD10ナイロ
ン)が挙げられる。
ド結合(−CONH−)を有する直鎖状高分子化合物で
あり、大別して二塩基酸とジアミンとを重縮合して得ら
れるポリアミドおよび環状ラクタムやアミノ酸を自己重
縮合して得られるポリアミドが知られている。前者の代
表例としては、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸と
の重縮合物(ナイロン66)、ヘキサメチレンジアミン
とセバシン酸との重縮合物(ナイロン610)、ヘキサ
メチレンジアミンとドデカン酸との重縮合物(ナイロン
612)、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸との
重縮合物(ナイロン6T)、キシリレンジアミンとアジ
ピン酸との重縮合物(XD6ナイロン)およびキシリレ
ンジアミンとセバチン酸との重縮合物(XD10ナイロ
ン)が挙げられる。
【0007】また、後者の代表例としては、カプロラク
タムの自己重縮合物(ナイロン6)、10−アミノウン
デカン酸の自己重縮合物(ナイロン11)およびラウリ
ンラクタムの自己重縮合物(ナイロン12)が挙げられ
る。これらのポリアミド樹脂は単独で用いてもよく、ま
た2種以上を併用してもよい。また、これらのポリアミ
ド樹脂の重合度は、特に限定するものではないが、一般
に相対粘度が2.0〜5.0であり、特に2.5〜4.
5が好ましい。
タムの自己重縮合物(ナイロン6)、10−アミノウン
デカン酸の自己重縮合物(ナイロン11)およびラウリ
ンラクタムの自己重縮合物(ナイロン12)が挙げられ
る。これらのポリアミド樹脂は単独で用いてもよく、ま
た2種以上を併用してもよい。また、これらのポリアミ
ド樹脂の重合度は、特に限定するものではないが、一般
に相対粘度が2.0〜5.0であり、特に2.5〜4.
5が好ましい。
【0008】本発明の組成物に占めるポリアミド樹脂の
組成割合は、40〜85重量%であり、好ましくは50
〜80重量%である。ポリアミド樹脂の組成割合が40
重量%未満では、耐熱性が十分でない。一方、90重量
%を超えると、吸水性の改良効果が低下する。
組成割合は、40〜85重量%であり、好ましくは50
〜80重量%である。ポリアミド樹脂の組成割合が40
重量%未満では、耐熱性が十分でない。一方、90重量
%を超えると、吸水性の改良効果が低下する。
【0009】また、本発明で使用するポリプロピレン樹
脂は、プロピレンの単独重合体およびプロピレンと他の
α−オレフィンとの共重合体である。ここで共重合体と
はランダムまたはブロックの共重合体が含まれる。他の
α−オレフィンとしては、例えばエチレン、ブテン−1
などが挙げられる。また、これらのポリプロピレン樹脂
は2種以上を併用することができる。さらに、該樹脂に
は、オレフィン系の共重合体ゴム、例えばエチレン−プ
ロピレンゴム、エチレン−ブテンゴム、プロピレン−ブ
テンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体
ゴムなどを少量含有させたものであってもよい。ポリプ
ロピレン樹脂の分子量は、特に制限するものはないが、
通常MFRが1〜50g/10分のものが好適である。
脂は、プロピレンの単独重合体およびプロピレンと他の
α−オレフィンとの共重合体である。ここで共重合体と
はランダムまたはブロックの共重合体が含まれる。他の
α−オレフィンとしては、例えばエチレン、ブテン−1
などが挙げられる。また、これらのポリプロピレン樹脂
は2種以上を併用することができる。さらに、該樹脂に
は、オレフィン系の共重合体ゴム、例えばエチレン−プ
ロピレンゴム、エチレン−ブテンゴム、プロピレン−ブ
テンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体
ゴムなどを少量含有させたものであってもよい。ポリプ
ロピレン樹脂の分子量は、特に制限するものはないが、
通常MFRが1〜50g/10分のものが好適である。
【0010】本発明の組成物に占めるポリプロピレン樹
脂の組成割合は、8〜30重量%であり、好ましくは1
0〜25重量%である。ポリプロピレン樹脂の組成割合
が8%未満では、低吸水性を付与することができない。
一方、30重量%を超えると耐熱性が低下する。
脂の組成割合は、8〜30重量%であり、好ましくは1
0〜25重量%である。ポリプロピレン樹脂の組成割合
が8%未満では、低吸水性を付与することができない。
一方、30重量%を超えると耐熱性が低下する。
【0011】また、本発明に使用する変性ポリプロピレ
ン樹脂は、上記ポリプロピレン樹脂に、不飽和カルボン
酸もしくはその誘導体またはエポキシ基を有する単量体
をグラフトさせたものである。不飽和カルボン酸もしく
はその誘導体などのグラフト量は、0.01〜10重量
%が好ましく、とりわけ0.1〜5重量%が好適であ
る。不飽和カルボン酸もしくはその誘導体のグラフト量
が上記の範囲に満たない場合は、組成物の相溶性および
物性の改良効果が得られない。
ン樹脂は、上記ポリプロピレン樹脂に、不飽和カルボン
酸もしくはその誘導体またはエポキシ基を有する単量体
をグラフトさせたものである。不飽和カルボン酸もしく
はその誘導体などのグラフト量は、0.01〜10重量
%が好ましく、とりわけ0.1〜5重量%が好適であ
る。不飽和カルボン酸もしくはその誘導体のグラフト量
が上記の範囲に満たない場合は、組成物の相溶性および
物性の改良効果が得られない。
【0012】不飽和カルボン酸もしくはその誘導体とし
ては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、シトラコン酸などもしくはこれらの酸
無水物、エステル金属塩などが挙げられる。
ては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、シトラコン酸などもしくはこれらの酸
無水物、エステル金属塩などが挙げられる。
【0013】本発明に使用する変性ポリプロピレン樹脂
の製造は、公知の各種の方法を採用できる。例えば、ポ
リプロピレン樹脂に不飽和カルボン酸もしくはその誘導
体および反応開始剤、例えばジ−t−ブチルパーオキサ
イドなどの有機過酸化物を添加しあらかじめドライブレ
ンドした後、溶融混練する方法、あるいはポリプロピレ
ン樹脂を溶媒に溶解させ、不飽和カルボン酸もしくはそ
の誘導体および反応開始剤を添加して反応させる方法な
どが挙げられる。
の製造は、公知の各種の方法を採用できる。例えば、ポ
リプロピレン樹脂に不飽和カルボン酸もしくはその誘導
体および反応開始剤、例えばジ−t−ブチルパーオキサ
イドなどの有機過酸化物を添加しあらかじめドライブレ
ンドした後、溶融混練する方法、あるいはポリプロピレ
ン樹脂を溶媒に溶解させ、不飽和カルボン酸もしくはそ
の誘導体および反応開始剤を添加して反応させる方法な
どが挙げられる。
【0014】本発明の組成物に占める変性ポリプロピレ
ン樹脂の組成割合は、1〜20重量%であり、好ましく
は3〜20重量%である。変性ポリプロピレン樹脂の組
成割合が1重量%未満では、相溶性の改善効果が乏し
い。一方、20重量%を超えると溶融粘度が増大し成形
できない場合がある。
ン樹脂の組成割合は、1〜20重量%であり、好ましく
は3〜20重量%である。変性ポリプロピレン樹脂の組
成割合が1重量%未満では、相溶性の改善効果が乏し
い。一方、20重量%を超えると溶融粘度が増大し成形
できない場合がある。
【0015】また、本発明に使用するスチレン−マレイ
ミド系共重合体は、スチレン系単量体と不飽和ジカルボ
ン酸無水物からなる共重合体の部分イミド化物、スチレ
ン系単量体とマレイミド系単量体からなる共重合体に、
カルボン酸もしくはその誘導体をグラフトさせた変性物
およびスチレン系単量体とマレイミド系単量体と不飽和
ジカルボン酸無水物とからなる三元共重合体からなる群
から選ばれた共重合体である。これらの共重合体は1種
でもよく、2種以上を併用してもよい。
ミド系共重合体は、スチレン系単量体と不飽和ジカルボ
ン酸無水物からなる共重合体の部分イミド化物、スチレ
ン系単量体とマレイミド系単量体からなる共重合体に、
カルボン酸もしくはその誘導体をグラフトさせた変性物
およびスチレン系単量体とマレイミド系単量体と不飽和
ジカルボン酸無水物とからなる三元共重合体からなる群
から選ばれた共重合体である。これらの共重合体は1種
でもよく、2種以上を併用してもよい。
【0016】スチレン系単量体としては、スチレンまた
はその誘導体であり、代表例としては、スチレン、α−
メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチ
レン、p−メチルスチレンおよびクロルスチレンなどが
挙げられる。また、マレイミド系単量体としては、一般
式が下式で示される単量体が挙げられる。
はその誘導体であり、代表例としては、スチレン、α−
メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチ
レン、p−メチルスチレンおよびクロルスチレンなどが
挙げられる。また、マレイミド系単量体としては、一般
式が下式で示される単量体が挙げられる。
【0017】
【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 は、同一でも異種でもよく、
水素原子または炭素数が多くとも12個である炭化水素
基である。)
水素原子または炭素数が多くとも12個である炭化水素
基である。)
【0018】マレイミド系単量体の代表例としては、マ
レイミド、N−フェニルマレイミド、N−メチルフェニ
ルマレイミド、N−エチルフェニルマレイミド、N−ラ
ウリルマレイミドなどが挙げられる。また、スチレン−
マレイミド共重合体に占めるマレイミド系単量体の共重
合割合は、通常5〜50重量%であり、10〜50重量
%が好ましく、とりわけ10〜45重量%が好適であ
る。マレイミド系単量体の共重合割合が5重量%未満で
は、耐熱性が劣り、一方、50重量%を超えると成形性
が低下する。
レイミド、N−フェニルマレイミド、N−メチルフェニ
ルマレイミド、N−エチルフェニルマレイミド、N−ラ
ウリルマレイミドなどが挙げられる。また、スチレン−
マレイミド共重合体に占めるマレイミド系単量体の共重
合割合は、通常5〜50重量%であり、10〜50重量
%が好ましく、とりわけ10〜45重量%が好適であ
る。マレイミド系単量体の共重合割合が5重量%未満で
は、耐熱性が劣り、一方、50重量%を超えると成形性
が低下する。
【0019】さらに、変性物における不飽和カルボン酸
もしくはその誘導体のグラフト量は、0.01〜10重
量%が好ましく、とりわけ0.1〜5重量%が好適であ
る。不飽和カルボン酸もしくはその誘導体のグラフト量
が上記の範囲に満たない場合は、組成物の相溶性および
物性の改良効果が得られない。
もしくはその誘導体のグラフト量は、0.01〜10重
量%が好ましく、とりわけ0.1〜5重量%が好適であ
る。不飽和カルボン酸もしくはその誘導体のグラフト量
が上記の範囲に満たない場合は、組成物の相溶性および
物性の改良効果が得られない。
【0020】不飽和カルボン酸もしくはその誘導体とし
ては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸などもしくはこれ
らの酸無水物、エステル金属塩などが挙げられる。本発
明の組成物に占めるスチレン−マレイミド系共重合体の
組成割合は、5〜30重量%であり、好ましくは6〜2
5重量%である。該共重合体の組成割合が5重量%未満
では耐熱性が劣る。一方、30重量%を超えると耐衝撃
性が低下する。
ては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸などもしくはこれ
らの酸無水物、エステル金属塩などが挙げられる。本発
明の組成物に占めるスチレン−マレイミド系共重合体の
組成割合は、5〜30重量%であり、好ましくは6〜2
5重量%である。該共重合体の組成割合が5重量%未満
では耐熱性が劣る。一方、30重量%を超えると耐衝撃
性が低下する。
【0021】さらに、本発明で使用するチオウレタン系
樹脂は、式 −CO-NH-CH2-Ar-CH2-NH-CO-S-CH2CH2-S-CH2CH2-S- (式中 Ar は、フェニレン基を表わす。)で表わされる
チオウレタン結合(NH−CO−S)を骨格に有する樹
脂である。該樹脂の例としては、例えばキシリレンジイ
ソシアネートとジメルカプトエチルスルフィドとをジエ
チルアミン、トリエチルアミン、シクロヘキシルアミン
などのアミン類、あるいはラウリル酸ジブチル錫などの
錫系化合物を触媒として、重付加反応によって容易に製
造することができる。該樹脂の重合度は、数平均分子量
で少なくとも3,500であり、好ましくは6,000
以上である。数平均分子量が3,500未満では耐衝撃
性が低下する。
樹脂は、式 −CO-NH-CH2-Ar-CH2-NH-CO-S-CH2CH2-S-CH2CH2-S- (式中 Ar は、フェニレン基を表わす。)で表わされる
チオウレタン結合(NH−CO−S)を骨格に有する樹
脂である。該樹脂の例としては、例えばキシリレンジイ
ソシアネートとジメルカプトエチルスルフィドとをジエ
チルアミン、トリエチルアミン、シクロヘキシルアミン
などのアミン類、あるいはラウリル酸ジブチル錫などの
錫系化合物を触媒として、重付加反応によって容易に製
造することができる。該樹脂の重合度は、数平均分子量
で少なくとも3,500であり、好ましくは6,000
以上である。数平均分子量が3,500未満では耐衝撃
性が低下する。
【0022】本発明の組成物に占める該化合物の組成割
合は、2〜30重量%であり、好ましくは5〜20重量
%である。該化合物の組成割合が1重量%未満では耐衝
撃性に劣り、一方、30重量%を超えると耐熱性が低下
する。
合は、2〜30重量%であり、好ましくは5〜20重量
%である。該化合物の組成割合が1重量%未満では耐衝
撃性に劣り、一方、30重量%を超えると耐熱性が低下
する。
【0023】本発明の組成物を製造するには、当該技術
分野において一般に用いられているヘンシェルミキサ
ー、タンブラー、ニーダー、バンバリーミキサーおよび
スクリュー式押出機などの混合機を使用すればよい。一
層均一な組成物を得るには、これらの混合機を二種以上
併用すればよい。溶融混練時の温度は、一般に150〜
350℃であり、とりわけ180〜300℃が好まし
い。
分野において一般に用いられているヘンシェルミキサ
ー、タンブラー、ニーダー、バンバリーミキサーおよび
スクリュー式押出機などの混合機を使用すればよい。一
層均一な組成物を得るには、これらの混合機を二種以上
併用すればよい。溶融混練時の温度は、一般に150〜
350℃であり、とりわけ180〜300℃が好まし
い。
【0024】本発明の組成物には、所望により通常用い
られている種々の添加剤、例えば滑剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、帯電防止剤、離型剤、可塑剤、染料、顔
料、各種充填剤などを添加することができる。また、本
発明の組成物は、一般に使用されている押出成形機、射
出成形機、圧縮成形機などを用いて所望の形状に成形で
きる。
られている種々の添加剤、例えば滑剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、帯電防止剤、離型剤、可塑剤、染料、顔
料、各種充填剤などを添加することができる。また、本
発明の組成物は、一般に使用されている押出成形機、射
出成形機、圧縮成形機などを用いて所望の形状に成形で
きる。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明する。なお、アイゾット衝撃強度はASTM D63
8に従い、ノッチ付き、温度23℃で測定した。また、
熱変形温度および吸水率は、それぞれASTM D64
8およびASTM D570に準拠した。
明する。なお、アイゾット衝撃強度はASTM D63
8に従い、ノッチ付き、温度23℃で測定した。また、
熱変形温度および吸水率は、それぞれASTM D64
8およびASTM D570に準拠した。
【0026】また、ポリアミド樹脂として相対粘度が
2.7であるナイロン66および相対粘度が2.6であ
るナイロン6を使用した。また、ポリプロピレン樹脂と
して、MFRが16であるポリプロピレンを使用した。
また、変性ポリプロピレン樹脂として、MFRが1.0
g/10分であるアイソタクチックポリプロピレンに無
水マレイン酸を0.35重量%付加したグラフト変性ポ
リプロピレンを使用した。スチレン−マレイミド系樹脂
として、スチレン−無水マレイン酸共重合体の部分イミ
ド化物(電気化学工業製デンカIP、MS−L)(以
下、SMIという)を使用した。
2.7であるナイロン66および相対粘度が2.6であ
るナイロン6を使用した。また、ポリプロピレン樹脂と
して、MFRが16であるポリプロピレンを使用した。
また、変性ポリプロピレン樹脂として、MFRが1.0
g/10分であるアイソタクチックポリプロピレンに無
水マレイン酸を0.35重量%付加したグラフト変性ポ
リプロピレンを使用した。スチレン−マレイミド系樹脂
として、スチレン−無水マレイン酸共重合体の部分イミ
ド化物(電気化学工業製デンカIP、MS−L)(以
下、SMIという)を使用した。
【0027】さらに、チオウレタン系樹脂は下記の方法
で製造した。容量10lの反応器にトルエン3l、m−
キシリレンジイソシアネート500g、ジメルカプトエ
チルスルフィド410gおよびドデシルメルカプタン1
gを投入し溶解した。溶解後、溶液を5℃に冷却保持し
ながら、ジエチルアミン3gを徐々に滴下し、その後、
50℃にて6時間反応した。反応終了後、生成物を濾別
し、さらに真空乾燥機で12時間乾燥し、チオウレタン
系樹脂粉末(以下、TU−1という)を得た。得られた
粉末のPMMAを標準としてGPCで求めた数平均分子
量は38,000であった。ドデシルメルカプタンを5
gおよび10gとした以外は、上記と同様にして得られ
た樹脂(以下、それぞれTU−2およびTU−3とい
う)の数平均分子量は、それぞれ6,700および2,
900であった。
で製造した。容量10lの反応器にトルエン3l、m−
キシリレンジイソシアネート500g、ジメルカプトエ
チルスルフィド410gおよびドデシルメルカプタン1
gを投入し溶解した。溶解後、溶液を5℃に冷却保持し
ながら、ジエチルアミン3gを徐々に滴下し、その後、
50℃にて6時間反応した。反応終了後、生成物を濾別
し、さらに真空乾燥機で12時間乾燥し、チオウレタン
系樹脂粉末(以下、TU−1という)を得た。得られた
粉末のPMMAを標準としてGPCで求めた数平均分子
量は38,000であった。ドデシルメルカプタンを5
gおよび10gとした以外は、上記と同様にして得られ
た樹脂(以下、それぞれTU−2およびTU−3とい
う)の数平均分子量は、それぞれ6,700および2,
900であった。
【0028】実施例1〜8、比較例1〜4 表1に示した組成成分および配合割合で、2軸押出機
(径30mm)を使用して、270℃の温度で溶融混練
し、組成物を製造した。得られた各組成物から試験片を
作製し、アイゾット衝撃強度、熱変形温度および吸水率
を測定した。これらの結果を表1に示す。
(径30mm)を使用して、270℃の温度で溶融混練
し、組成物を製造した。得られた各組成物から試験片を
作製し、アイゾット衝撃強度、熱変形温度および吸水率
を測定した。これらの結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明のポリアミド系樹脂組成物は、耐
衝撃性と耐熱性とのバランスに優れ、かつ低吸水性を有
するので、自動車部品、電気・電子機器部品、その他の
工業部品の分野において有望である。
衝撃性と耐熱性とのバランスに優れ、かつ低吸水性を有
するので、自動車部品、電気・電子機器部品、その他の
工業部品の分野において有望である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 53/00 LLX 7142−4J 75/04 NGF 8620−4J
Claims (1)
- 【請求項1】 (A)ポリアミド樹脂 40〜85重量
%、(B)ポリプロピレン樹脂 8〜30重量%、
(C)変性ポリプロピレン樹脂 1〜20重量%、
(D)スチレン−マレイミド系共重合体 5〜30重量
%および(E)式 −CO-NH-CH2-Ar-CH2-NH-CO-S-CH2CH2-S-CH2CH2-S- (式中 Ar は、フェニレン基を表わす。)で表わされる
繰り返し単位からなり、かつ数平均分子量が少なくとも
3,500であるチオウレタン系樹脂 2〜30重量%
からなるポリアミド系樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30895092A JPH06157903A (ja) | 1992-11-18 | 1992-11-18 | ポリアミド系樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30895092A JPH06157903A (ja) | 1992-11-18 | 1992-11-18 | ポリアミド系樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06157903A true JPH06157903A (ja) | 1994-06-07 |
Family
ID=17987206
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30895092A Pending JPH06157903A (ja) | 1992-11-18 | 1992-11-18 | ポリアミド系樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06157903A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103057223A (zh) * | 2012-12-28 | 2013-04-24 | 苏州度辰新材料有限公司 | 一种聚酰胺太阳能背板 |
JP2017057417A (ja) * | 2013-12-10 | 2017-03-23 | エルジー・ケム・リミテッド | ハロゲン系難燃ガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物、及び製造方法 |
CN108165001A (zh) * | 2017-12-25 | 2018-06-15 | 江苏金发科技新材料有限公司 | 低吸水率良外观聚酰胺复合材料 |
-
1992
- 1992-11-18 JP JP30895092A patent/JPH06157903A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103057223A (zh) * | 2012-12-28 | 2013-04-24 | 苏州度辰新材料有限公司 | 一种聚酰胺太阳能背板 |
JP2017057417A (ja) * | 2013-12-10 | 2017-03-23 | エルジー・ケム・リミテッド | ハロゲン系難燃ガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物、及び製造方法 |
CN108165001A (zh) * | 2017-12-25 | 2018-06-15 | 江苏金发科技新材料有限公司 | 低吸水率良外观聚酰胺复合材料 |
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