JPH0615769A - 空洞含有ポリエステル系フィルム積層体 - Google Patents
空洞含有ポリエステル系フィルム積層体Info
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- JPH0615769A JPH0615769A JP17268992A JP17268992A JPH0615769A JP H0615769 A JPH0615769 A JP H0615769A JP 17268992 A JP17268992 A JP 17268992A JP 17268992 A JP17268992 A JP 17268992A JP H0615769 A JPH0615769 A JP H0615769A
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- polyester
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 空洞の分布を適性化することによって、印刷
や印字、複写などの鮮明でかつ耐久性のあり、表面強度
が良好でありかつ粘着性または接着性を有するラベル、
ステッカー、ポスター、記録紙、感熱記録材、印画紙、
包装材料に好適なポリエステルフィルムに関する。 【構成】 ポリエステルに該ポリエステルに非相溶な熱
可塑性樹脂が混合された重合体混合物を少なくとも1軸
に配向することにより製造される微細な空洞を多数含有
するポリエステル系フィルムにおいて、表面から深さ3
μmまでの表層に含まれる空洞の含有率が4体積%以下
であり、かつ全体層の平均空洞含有率が、8体積%以上
50体積%以下であるフィルムの少なくとも片面に、粘
着層を設けていることを特徴とする空洞含有ポリエステ
ルフィルム複合体。
や印字、複写などの鮮明でかつ耐久性のあり、表面強度
が良好でありかつ粘着性または接着性を有するラベル、
ステッカー、ポスター、記録紙、感熱記録材、印画紙、
包装材料に好適なポリエステルフィルムに関する。 【構成】 ポリエステルに該ポリエステルに非相溶な熱
可塑性樹脂が混合された重合体混合物を少なくとも1軸
に配向することにより製造される微細な空洞を多数含有
するポリエステル系フィルムにおいて、表面から深さ3
μmまでの表層に含まれる空洞の含有率が4体積%以下
であり、かつ全体層の平均空洞含有率が、8体積%以上
50体積%以下であるフィルムの少なくとも片面に、粘
着層を設けていることを特徴とする空洞含有ポリエステ
ルフィルム複合体。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ラベル、ポスター、記
録紙、包装材料などに用いる際、表面剥離強度や隠ぺい
性、白色性などが改良されたフィルム内部に微細な空洞
を多量に含有したポリエステルフィルムに粘着層を設け
た積層体に関する。
録紙、包装材料などに用いる際、表面剥離強度や隠ぺい
性、白色性などが改良されたフィルム内部に微細な空洞
を多量に含有したポリエステルフィルムに粘着層を設け
た積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂を主原料とした紙代替物である
合成紙は、天然紙に比べて、耐水性、吸湿寸法安定性、
表面安定性、印刷の光沢性と鮮明性、機械的強度などに
優れている。近年、これらの長所を活かした用途展開が
進められている。ポリエステルを主原料とした紙と類似
した機能を有するフィルムを得る方法として、微細な空
洞をフィルム内部に多量に含有させる方法には、フィル
ム自体を軽量化できる点や適度な柔軟性を付与できて、
鮮明な印刷や転写が可能になるという利点がある。
合成紙は、天然紙に比べて、耐水性、吸湿寸法安定性、
表面安定性、印刷の光沢性と鮮明性、機械的強度などに
優れている。近年、これらの長所を活かした用途展開が
進められている。ポリエステルを主原料とした紙と類似
した機能を有するフィルムを得る方法として、微細な空
洞をフィルム内部に多量に含有させる方法には、フィル
ム自体を軽量化できる点や適度な柔軟性を付与できて、
鮮明な印刷や転写が可能になるという利点がある。
【0003】微細な空洞をフィルム内部に生成させる方
法として、従来、ポリエステルと相溶しないポリマーを
押出機で溶融混練し、ポリエステル中に該ポリマーを微
粒子に分散させたシートを得て更に該シートを延伸する
ことによって微粒子の周囲に空洞を発生させる方法が開
示されている。空洞のために用いられるポリエステルに
非相溶のポリマー(以下、空洞発現剤と呼ぶ)として
は、ポリオレフィン系樹脂(たとえば特開昭49−13
4755号公報)やポリスチレン系樹脂(たとえば特公
昭49−2016号公報、特公昭54−29550号公
報)が好ましい。
法として、従来、ポリエステルと相溶しないポリマーを
押出機で溶融混練し、ポリエステル中に該ポリマーを微
粒子に分散させたシートを得て更に該シートを延伸する
ことによって微粒子の周囲に空洞を発生させる方法が開
示されている。空洞のために用いられるポリエステルに
非相溶のポリマー(以下、空洞発現剤と呼ぶ)として
は、ポリオレフィン系樹脂(たとえば特開昭49−13
4755号公報)やポリスチレン系樹脂(たとえば特公
昭49−2016号公報、特公昭54−29550号公
報)が好ましい。
【0004】これまでの空洞含有ポリエステル系フィル
ムは、軽量性、隠ぺい性、腰が強いなどの優れた性質が
あったが、表面強度が良好でなかったため粘着剤を付け
てラベルなどとして貼り付けた後、再び剥したときに表
層部が剥離してしまう問題があった。
ムは、軽量性、隠ぺい性、腰が強いなどの優れた性質が
あったが、表面強度が良好でなかったため粘着剤を付け
てラベルなどとして貼り付けた後、再び剥したときに表
層部が剥離してしまう問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前期の欠
点、即ち、空洞の分布を適性化することによって、印刷
や印字、複写などの鮮明でかつ耐久性のあり隠ぺい性や
白色性、表面強度に優れたラベル、ステッカー、製本用
原紙などに最適な粘着性を有する基材を提供せんとする
ものである。
点、即ち、空洞の分布を適性化することによって、印刷
や印字、複写などの鮮明でかつ耐久性のあり隠ぺい性や
白色性、表面強度に優れたラベル、ステッカー、製本用
原紙などに最適な粘着性を有する基材を提供せんとする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、ポリエ
ステルに該ポリエステルに非相溶な熱可塑性樹脂が混合
された重合体混合物を少なくとも1軸に配向することに
より製造される微細な空洞を多数含有するポリエステル
系フィルムにおいて、表面から深さ3μmまでの表層に
含まれる空洞の含有率が4体積%以下であり、かつ全体
層の平均空洞含有率が、8体積%以上50体積%以下で
あるフィルムの少なくとも片面に、粘着層を設けている
ことを特徴とする空洞含有ポリエステル系フィルム積層
体に関する。
ステルに該ポリエステルに非相溶な熱可塑性樹脂が混合
された重合体混合物を少なくとも1軸に配向することに
より製造される微細な空洞を多数含有するポリエステル
系フィルムにおいて、表面から深さ3μmまでの表層に
含まれる空洞の含有率が4体積%以下であり、かつ全体
層の平均空洞含有率が、8体積%以上50体積%以下で
あるフィルムの少なくとも片面に、粘着層を設けている
ことを特徴とする空洞含有ポリエステル系フィルム積層
体に関する。
【0007】本発明の該ポリエステルと該ポリエステル
に非相溶性の熱可塑性樹脂を混合させた重合体混合物
は、たとえば、各樹脂のチップを混合し押出機内で溶融
混練した後、押出して固化することによって得られる方
法や、あらかじめ混練機によって両樹脂を混練したもの
を更に押出機より溶融押出して固化する方法や、ポリエ
ステルの重合工程においてポリエステルに非相溶性の熱
可塑性樹脂を添加し、かくはん分散して得たチップを溶
融押出して固化する方法などによっても得られる。
に非相溶性の熱可塑性樹脂を混合させた重合体混合物
は、たとえば、各樹脂のチップを混合し押出機内で溶融
混練した後、押出して固化することによって得られる方
法や、あらかじめ混練機によって両樹脂を混練したもの
を更に押出機より溶融押出して固化する方法や、ポリエ
ステルの重合工程においてポリエステルに非相溶性の熱
可塑性樹脂を添加し、かくはん分散して得たチップを溶
融押出して固化する方法などによっても得られる。
【0008】該重合体混合物には、用途に応じて着色
剤、耐光剤、蛍光剤、帯電防止剤などを添加することも
可能である。得られた重合体混合物は、更に速度差をも
ったロール間での延伸(ロール延伸)やクリップに把持
して拡げていくことによる延伸(テンター延伸)や空気
圧によって拡げることによる延伸(インフレーション延
伸)などによって少なくとも1軸に配向処理する。配向
処理することにより、ポリエステルと空洞発現剤の界面
で剥離が起こり空洞が発現する。
剤、耐光剤、蛍光剤、帯電防止剤などを添加することも
可能である。得られた重合体混合物は、更に速度差をも
ったロール間での延伸(ロール延伸)やクリップに把持
して拡げていくことによる延伸(テンター延伸)や空気
圧によって拡げることによる延伸(インフレーション延
伸)などによって少なくとも1軸に配向処理する。配向
処理することにより、ポリエステルと空洞発現剤の界面
で剥離が起こり空洞が発現する。
【0009】したがってポリエステルに混合させる該ポ
リエステルに非相溶性の熱可塑性樹脂の量は、目的とす
る空洞の量によって異なってくるが、重合体混合物全体
に対して3重量%〜35重量%が好ましい。3重量%未
満では、空洞の生成量を多くすることに限界があり、目
的の柔軟性や軽量性や描画性が得られない。逆に、40
重量%以上では、ポリエステルフィルムの持つ耐熱性や
強度が著しく損なわれる。
リエステルに非相溶性の熱可塑性樹脂の量は、目的とす
る空洞の量によって異なってくるが、重合体混合物全体
に対して3重量%〜35重量%が好ましい。3重量%未
満では、空洞の生成量を多くすることに限界があり、目
的の柔軟性や軽量性や描画性が得られない。逆に、40
重量%以上では、ポリエステルフィルムの持つ耐熱性や
強度が著しく損なわれる。
【0010】表層のみ空洞の量を少なくするためには、
該重合体混合物中の該熱可塑性樹脂の分散粒子を表層付
近の方が中央部付近より細かくする方法が有効であり、
該ポリエステルと該熱可塑性樹脂の溶融粘度特性や押出
機より溶融押しだしするときの条件を選ぶことによって
得られる。該重合体混合物を配向処理する条件は、空洞
の生成と密接に関係する。したがって本目的を達成する
ための条件はたとえば、もっとも一般的に行われている
逐次2軸延伸工程を例に挙げると、該重合体混合物の連
続シートを長手方向にロール延伸した後に、幅方向にテ
ンター延伸する逐次2軸延伸法の場合以下のようにな
る。ロール延伸においては多数の空洞を発生させるため
温度をポリエステルの2軸延伸温度+30℃以下、倍率
を1.2〜5倍とするのが好ましい。テンター延伸にお
いては破断せずに安定製膜するため温度を80〜140
℃、倍率を1.2〜5倍とするのが好ましい。
該重合体混合物中の該熱可塑性樹脂の分散粒子を表層付
近の方が中央部付近より細かくする方法が有効であり、
該ポリエステルと該熱可塑性樹脂の溶融粘度特性や押出
機より溶融押しだしするときの条件を選ぶことによって
得られる。該重合体混合物を配向処理する条件は、空洞
の生成と密接に関係する。したがって本目的を達成する
ための条件はたとえば、もっとも一般的に行われている
逐次2軸延伸工程を例に挙げると、該重合体混合物の連
続シートを長手方向にロール延伸した後に、幅方向にテ
ンター延伸する逐次2軸延伸法の場合以下のようにな
る。ロール延伸においては多数の空洞を発生させるため
温度をポリエステルの2軸延伸温度+30℃以下、倍率
を1.2〜5倍とするのが好ましい。テンター延伸にお
いては破断せずに安定製膜するため温度を80〜140
℃、倍率を1.2〜5倍とするのが好ましい。
【0011】延伸配向処理した空洞含有フィルムは、1
30度以上好ましくは180度以上で熱固定を行うと高
温での寸法安定性を向上させることができる。表面から
深さ3μmまでの表層に含まれる空洞が4体積%より多
い場合は、特に表面強度の良好なものが得られない。ま
た空洞率が4体積%以下である表層部の厚みが3μmよ
りも薄い場合も特に表面強度の良好なものが得られな
い。従って本発明では、中央部より空洞の少ない表層部
分は、深さが3μm以上であり、そこに含まれる空洞含
有率は4体積%である必要がある。さらに全体層として
は、空洞の平均含有率が8体積%以上である必要があ
る。全体層の平均空洞率が8体積%より少ない場合は空
洞含有ポリエステル系フィルム特有の柔軟性が不十分と
なり、また描画性、クッション性も不足する。
30度以上好ましくは180度以上で熱固定を行うと高
温での寸法安定性を向上させることができる。表面から
深さ3μmまでの表層に含まれる空洞が4体積%より多
い場合は、特に表面強度の良好なものが得られない。ま
た空洞率が4体積%以下である表層部の厚みが3μmよ
りも薄い場合も特に表面強度の良好なものが得られな
い。従って本発明では、中央部より空洞の少ない表層部
分は、深さが3μm以上であり、そこに含まれる空洞含
有率は4体積%である必要がある。さらに全体層として
は、空洞の平均含有率が8体積%以上である必要があ
る。全体層の平均空洞率が8体積%より少ない場合は空
洞含有ポリエステル系フィルム特有の柔軟性が不十分と
なり、また描画性、クッション性も不足する。
【0012】該空洞含有ポリエステル系フィルムに用い
られる粘着剤としては、天然ゴム、クロロプレンゴム、
NBR、ブチルゴム、ウレタンゴム、酢酸ビニルおよび
その共重合体、アクリル酸およびその共重合体などの溶
剤型接着剤、天然ゴムラテックス、クロロプレンラテッ
クス、NBRラテックス、酢酸ビニルおよびその共重合
体、アクリル酸およびその共重合体などのエマルジョン
型接着剤、ポリビニルアルコール、でんぷん、ニカワな
どの水溶性接着剤、エポシキ樹脂、ポリエステル系樹
脂、尿素およびメラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリウ
レタン樹脂などの熱硬化型接着剤、パラフィンワック
ス、マイクロクリスタリンワックス、アスファルト、樹
脂ワックス混合剤などの熱溶融型接着剤、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、不飽和ポリエステルなど特に限定
されるものではない。またこれらは単独で用いても、複
数で用いても、また硬化剤、充填剤などの第三成分を混
合しても構わない。またこれらはアンカーコート層を設
けた上に設けても構わない。
られる粘着剤としては、天然ゴム、クロロプレンゴム、
NBR、ブチルゴム、ウレタンゴム、酢酸ビニルおよび
その共重合体、アクリル酸およびその共重合体などの溶
剤型接着剤、天然ゴムラテックス、クロロプレンラテッ
クス、NBRラテックス、酢酸ビニルおよびその共重合
体、アクリル酸およびその共重合体などのエマルジョン
型接着剤、ポリビニルアルコール、でんぷん、ニカワな
どの水溶性接着剤、エポシキ樹脂、ポリエステル系樹
脂、尿素およびメラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリウ
レタン樹脂などの熱硬化型接着剤、パラフィンワック
ス、マイクロクリスタリンワックス、アスファルト、樹
脂ワックス混合剤などの熱溶融型接着剤、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、不飽和ポリエステルなど特に限定
されるものではない。またこれらは単独で用いても、複
数で用いても、また硬化剤、充填剤などの第三成分を混
合しても構わない。またこれらはアンカーコート層を設
けた上に設けても構わない。
【0013】
【作用】本発明において、ポリエステルを用いるのは、
該空洞含有ポリエステルフィルムの耐熱性や機械的強度
を満足させるためである。本発明において、ポリエステ
ルに該ポリエステルに非相溶性の熱可塑性樹脂を混合
し、重合体混合物を得るのは、ポリエステル中に該ポリ
エステルに非相溶性の熱可塑性樹脂の微細な粒子を分散
させて、次の配向処理によって生じる空洞の核を作るた
めである。
該空洞含有ポリエステルフィルムの耐熱性や機械的強度
を満足させるためである。本発明において、ポリエステ
ルに該ポリエステルに非相溶性の熱可塑性樹脂を混合
し、重合体混合物を得るのは、ポリエステル中に該ポリ
エステルに非相溶性の熱可塑性樹脂の微細な粒子を分散
させて、次の配向処理によって生じる空洞の核を作るた
めである。
【0014】本発明において表層3μmに含まれる空洞
の量を空洞率4体積%以下にするのは、表面強度を強く
するためであり、表面強度が強くなることによってへき
開に対する強さも向上するためである。一方、全体層の
平均空洞率を8体積%以上にするのは、適度な描画性と
クッション性をもたすためである。本発明において粘着
層を設けるのは、粘着性を付与するためである。
の量を空洞率4体積%以下にするのは、表面強度を強く
するためであり、表面強度が強くなることによってへき
開に対する強さも向上するためである。一方、全体層の
平均空洞率を8体積%以上にするのは、適度な描画性と
クッション性をもたすためである。本発明において粘着
層を設けるのは、粘着性を付与するためである。
【0015】かくして得られた空洞含有ポリエステル系
フィルム積層体はラベル、ステッカー、包装材料、感熱
記録紙、配送伝票などの用途に要求される表面強度が良
好であり、粘着性を有するものが得られた。
フィルム積層体はラベル、ステッカー、包装材料、感熱
記録紙、配送伝票などの用途に要求される表面強度が良
好であり、粘着性を有するものが得られた。
【0016】
【実施例】次に本発明の実施例を示す。 1)ポリエステルの固有粘度 ポリエステルをフェノール(6重量部)とテトラクロロ
エタン(4重量部)の混合溶媒に溶解し、30℃で測定
した。 2)ポリスチレン系樹脂のメルトフローインデックス JIS−K7210に準じて200℃、荷重5kgで測
定した。 3)密度 フィルムを5.00cm×5.00cmの正方形に性格
に切り出し、その厚みを50点測定し平均厚みをtμm
とし、それの重さを0.1mgまで測定しwgとし、下
式によって計算した。
エタン(4重量部)の混合溶媒に溶解し、30℃で測定
した。 2)ポリスチレン系樹脂のメルトフローインデックス JIS−K7210に準じて200℃、荷重5kgで測
定した。 3)密度 フィルムを5.00cm×5.00cmの正方形に性格
に切り出し、その厚みを50点測定し平均厚みをtμm
とし、それの重さを0.1mgまで測定しwgとし、下
式によって計算した。
【0017】
【数1】
【0018】4)フィルムの平均空洞率 下式によって計算した。
【0019】
【数2】 ただし、
【0020】
【数3】
【0021】
【数4】
【0022】上式におけるxiはi成分の重量分率、d
iはi成分の真比重を表す。実施例中の計算において用
いた真比重の値は、ポリエチレンテレフタレート1.4
0、一般用ポリスチレン1.05、ポリプロピレン0.
91、アナターゼ型二酸化チタン3.9を用いた。 5)空洞含有フィルムの表層の空洞率 フィルムの断面の表層付近を走査型電子顕微鏡で写真撮
影した後、表層から深さ3μmまでの領域の空洞をトレ
ーシングフィルムにトレースし塗りつぶした図を画像解
析装置で画像処理を行い、空洞率を面積率で求め、この
値をそのまま体積%とし表示した。
iはi成分の真比重を表す。実施例中の計算において用
いた真比重の値は、ポリエチレンテレフタレート1.4
0、一般用ポリスチレン1.05、ポリプロピレン0.
91、アナターゼ型二酸化チタン3.9を用いた。 5)空洞含有フィルムの表層の空洞率 フィルムの断面の表層付近を走査型電子顕微鏡で写真撮
影した後、表層から深さ3μmまでの領域の空洞をトレ
ーシングフィルムにトレースし塗りつぶした図を画像解
析装置で画像処理を行い、空洞率を面積率で求め、この
値をそのまま体積%とし表示した。
【0023】・使用した走査型電子顕微鏡 日立製作所製 S−510型の走査型電子顕微鏡 ・使用した画像解析処理装置 ルーゼックスIID(ニレコ株式会社)
【0024】6)光線透過率 JIS−K6714に準じ、ポイック積分球式H.T.
Rメーター(日本精密光学製)を用い、フィルムの光線
透過率を測定した。この値が小さいほど隠ぺい性が高
い。
Rメーター(日本精密光学製)を用い、フィルムの光線
透過率を測定した。この値が小さいほど隠ぺい性が高
い。
【0025】7)表面剥離強度 セロテープ(18mm幅、ニチバン製)を用い、セロテ
ープ剥離テストにより表面剥離強度を評価した。剥離角
は空洞含有フィルムを平面に保ち約150度方向で行っ
た。剥離された空洞含有フィルムの面積より、以下のよ
うに差別化した。
ープ剥離テストにより表面剥離強度を評価した。剥離角
は空洞含有フィルムを平面に保ち約150度方向で行っ
た。剥離された空洞含有フィルムの面積より、以下のよ
うに差別化した。
【0026】クラス5・・・全体が剥離した クラス4・・・ほとんど剥離した クラス3・・・半分程度、剥離した クラス2・・・ほとんど剥離しない クラス1・・・まったく剥離しない
【0027】実施例 原料として固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレ
ート樹脂86重量%とメルトフローインデックス3.0
g/10分一般用ポリスチレン10重量%および平均粒
径0.3μmのアナターゼ型二酸化チタン4重量%を2
軸スクリュー押出機でT−ダイスより290℃で溶融押
出しし、静電気的に冷却回転ロールに密着固化し、引き
続きロール延伸機で80℃で3.5倍縦延伸を行い、引
き続きテンターで130℃で3.5倍延伸し、220℃
で3%緩和させながら熱固定し、内部に多数の空洞を含
有するポリエステルフィルムを得た。このときの重合体
混合物の融液の平均流速は8.8m/秒であった。見か
け比重は1.16、表層部の空洞率は1体積%、全体の
平均空洞率は16体積%、光線透過率は15%、厚み5
2μmであった。また、表面剥離強度はきわめて優れ、
クラス2の性能を有していた。このフィルムにアクリル
エマルジョン接着剤(大日本インキ化学社製 ボンコー
トPS−378)を塗布し、接着剤の面に離形紙を付
け、フィルム積層体とした。この積層体をガラス面に貼
り付け、数秒後再び剥したところ基材がガラス面にほと
んど残らずスムースに剥すことができた。
ート樹脂86重量%とメルトフローインデックス3.0
g/10分一般用ポリスチレン10重量%および平均粒
径0.3μmのアナターゼ型二酸化チタン4重量%を2
軸スクリュー押出機でT−ダイスより290℃で溶融押
出しし、静電気的に冷却回転ロールに密着固化し、引き
続きロール延伸機で80℃で3.5倍縦延伸を行い、引
き続きテンターで130℃で3.5倍延伸し、220℃
で3%緩和させながら熱固定し、内部に多数の空洞を含
有するポリエステルフィルムを得た。このときの重合体
混合物の融液の平均流速は8.8m/秒であった。見か
け比重は1.16、表層部の空洞率は1体積%、全体の
平均空洞率は16体積%、光線透過率は15%、厚み5
2μmであった。また、表面剥離強度はきわめて優れ、
クラス2の性能を有していた。このフィルムにアクリル
エマルジョン接着剤(大日本インキ化学社製 ボンコー
トPS−378)を塗布し、接着剤の面に離形紙を付
け、フィルム積層体とした。この積層体をガラス面に貼
り付け、数秒後再び剥したところ基材がガラス面にほと
んど残らずスムースに剥すことができた。
【0028】比較例 融液の平均流速を4.4m/秒にした以外は実施例とま
ったく同様の方法において空洞含有フィルムを得た後、
粘着層を設けた。この積層体をガラス面に貼り付け、数
秒後再び剥したところ基材の表層部がガラス面に残って
しまった。この時の表層部の空洞率は14体積%であっ
た。
ったく同様の方法において空洞含有フィルムを得た後、
粘着層を設けた。この積層体をガラス面に貼り付け、数
秒後再び剥したところ基材の表層部がガラス面に残って
しまった。この時の表層部の空洞率は14体積%であっ
た。
【0029】
【発明の効果】本発明の空洞含有ポリエステルフィルム
は、従来のポリスチレンやポリオレフィンを空洞発現剤
として用いて得られる空洞含有ポリエステルフィルムと
同様に、軽量性、柔軟性、隠ぺい性、艶消し性、描画性
などを有していると共に、従来の空洞含有ポリエステル
フィルムに比べ、優れた表面強度と粘着性を有してい
る。従って本発明の空洞含有ポリエステルフィルムはラ
ベル、ステッカー、ポスター、記録紙、包装用材料、感
熱記録材、印画紙などのきわめて広い分野で使用でき
る。
は、従来のポリスチレンやポリオレフィンを空洞発現剤
として用いて得られる空洞含有ポリエステルフィルムと
同様に、軽量性、柔軟性、隠ぺい性、艶消し性、描画性
などを有していると共に、従来の空洞含有ポリエステル
フィルムに比べ、優れた表面強度と粘着性を有してい
る。従って本発明の空洞含有ポリエステルフィルムはラ
ベル、ステッカー、ポスター、記録紙、包装用材料、感
熱記録材、印画紙などのきわめて広い分野で使用でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08L 67:02 8933−4J
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリエステルに該ポリエステルに非相溶
な熱可塑性樹脂が混合された重合体混合物を少なくとも
1軸に配向することにより製造される微細な空洞を多数
含有するポリエステル系フィルムにおいて、表面から深
さ3μmまでの表層に含まれる空洞の含有率が4体積%
以下であり、かつ全体層の平均空洞含有率が、8体積%
以上50体積%以下であるフィルムの少なくとも片面
に、粘着層を設けていることを特徴とする空洞含有ポリ
エステルフィルム積層体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17268992A JP3314822B2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 空洞含有ポリエステル系フィルム積層体 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP17268992A JP3314822B2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 空洞含有ポリエステル系フィルム積層体 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0615769A true JPH0615769A (ja) | 1994-01-25 |
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Family
ID=15946537
Family Applications (1)
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JP17268992A Ceased JP3314822B2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 空洞含有ポリエステル系フィルム積層体 |
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JP (1) | JP3314822B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100852837B1 (ko) * | 2003-12-09 | 2008-08-18 | 독립행정법인 산업기술종합연구소 | 유한 임펄스 응답 필터 |
-
1992
- 1992-06-30 JP JP17268992A patent/JP3314822B2/ja not_active Ceased
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100852837B1 (ko) * | 2003-12-09 | 2008-08-18 | 독립행정법인 산업기술종합연구소 | 유한 임펄스 응답 필터 |
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Publication number | Publication date |
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