JPH06157606A - グリコサミノグリカンとアミノ酸エステルとの塩、その製造法およびそれを含有する薬学的製剤 - Google Patents

グリコサミノグリカンとアミノ酸エステルとの塩、その製造法およびそれを含有する薬学的製剤

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JPH06157606A
JPH06157606A JP3295839A JP29583991A JPH06157606A JP H06157606 A JPH06157606 A JP H06157606A JP 3295839 A JP3295839 A JP 3295839A JP 29583991 A JP29583991 A JP 29583991A JP H06157606 A JPH06157606 A JP H06157606A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 経口吸収性が良好で血栓症およびアテローム
硬化症の予防・治療に有用な化合物を提供する。 【構成】 グリコサミノグリカンと下記式(I) : (式中、Rは水素原子、直鎖もしくは分岐鎖状のC
〜Cアルキル基、アリール基または(置換)アリール
アルキル基、Rは直鎖もしくは分岐鎖状のC〜C
12アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または
アリールアルキル基を表わす)で示されるアミノ酸エス
テルとの塩であって、グリコサミノグリカンのアルカリ
またはアルカリ土類塩の水溶液をH体に活性化した陽
イオン交換樹脂を含有するクロマトグラフのカラムに通
して滲出させることおよびえられるグリコサミノグリカ
ンを含有する溶出液を上記式で示されるアミノ酸エステ
ルのアルコール溶液に直接注ぎ入れることを特徴とする
塩の製造法により製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は血栓症およびアテローム
硬化症の治療に有用な経口的に吸収されうるグリコサミ
ノグリカンの新規な塩に関する。
【0002】
【従来の技術】グリコサミノグリカンは動物由来の組織
からえられる天然起源の産物であり、数千から数万ダル
トンにわたる非常に広範な分子量の、種々の方法で硫酸
化された多糖鎖の不均一な混合物からなるものである。
【0003】ヘパリンは、主に、種々の方法で硫酸化さ
れたD- グルコサミンおよびL- イズロン酸もしくはD
- グルクロン酸を含有するユニットからなり、6,000 〜
30,000ダルトンの分子量を有し、ナトリウム、カリウ
ム、カルシウムもしくはマグネシウム塩として一般的に
抗凝血薬、抗血栓薬として用いられているものであり、
グリコサミノグリカンのなかでは最もよく知られてい
る。
【0004】ヘパリンと同じような治療活性を有する分
子量1,500 〜8,000 ダルトンの、重合度のより小さな誘
導体である低分子量ヘパリンは、ヘパリンを化学的もし
くは酵素的に処理することによりえられる。
【0005】コンドロイチン類は、動物由来の組織から
抽出される別のグリコサミノグリカンである。そのなか
で以前からコンドロイチン硫酸Bとして知られているも
のに、抗血栓および抗リポタンパク過剰血症活性を有す
るデルマタン硫酸がある。コンドロイチンからも、ヘパ
リンのばあいと同様2,000 〜8,000 ダルトンの低分子量
フラクションがえられる。
【0006】抗血栓および抗アテローム硬化症活性を有
し、スロデキシド(sulodexide、国際一般名)の名称で
知られているグルクロニルグリコサミノグリカン硫酸(g
lucuronylglycosaminoglycan sulfate) は、この種の薬
物に関連するそのほかの物質である。
【0007】これらの多糖類はいずれも、アルカリもし
くはアルカリ土類金属(ナトリウム、カリウム、カルシ
ウムおよびマグネシウム)の塩として、血栓やアテロー
ム硬化に由来する多くの疾患の予防および治療において
広く研究された。
【0008】にもかかわらず、これらの塩は経口投与で
はほとんど吸収されないため非経口的に投与しなければ
ならないことから、その治療上の用途は制限されてい
る。
【0009】アテローム硬化症および血栓症の予防およ
び治療における多大なる治療上の関心ゆえに、グリコサ
ミノグリカンを経口的に吸収されうるようにできるアジ
ュバント物質や誘導体、あるいは薬学的製剤を見出そう
と長い間鋭意研究が行なわれてきた。
【0010】まず、EDTA様のアジュバント物質(ティド
バール(Tidball) ら、プロシーディング オブ ザ ソ
サイエティ フォア エクスペリメンタル バイオロジ
ーアンド メディスン(Proc. Soc. Exp. Biol. Med.)、
第111 巻、713 〜715 頁(1962)参照)、ジメチルスルホ
キシドおよびジエチルスルホン(コー ティー ワイ(K
oh T.Y.)、カナディアン ジャーナル オブ バイオケ
ミストリー(Can. J.Biochem.)、第47巻、951 〜954 頁
(1969)参照)、ニトリロトリ酢酸(ジャレット(Jarret)
ら、スランボウシス エト ダイアシシス ヘマラジカ
(Thromb. Diath. Haemorrh.)、第25巻、187 〜200 頁(1
971)参照)またはクエン酸(スー ティー ケイ(Sue.
T. K.)ら、カナディアン ジャーナル オブ フィジオ
ロジーアンド ファーマコロジー(Can. J. Physiol. Ph
armacol.) 第54巻(4) 、613〜617 頁(1976)参照)を用
いることによってその問題を解決することが試みられ
た。
【0011】エンゲル アール エイチ(Engel R.H.)お
よびリッジ エス ジェイ(RiggiS. J.)は同時期に、実
験動物の吸収を助けるエマルジョンを形成させる特定の
界面活性剤、主に硫酸化もしくはスルホン化した界面活
性剤を加えることによって、グリコサミノグリカンの経
口吸収の改善を試みた(ジャーナル オブ ファーマシ
ューティカル サイエンス(J. Pharm. Sci.)、第58巻、
706 〜710 頁および1372〜1375頁(1969)参照)。
【0012】そのほかの方法としては、米国特許第3506
642 号および同第3577534 号公報に報告されているよう
に、アミンのような弱塩基性の有機物質、あるいはアミ
ドやアミノ酸のような両性の物質と塩や複合体を形成さ
せることであった。
【0013】最近になって、リポソームをビヒクルとし
て含有する適切な製剤を用いることにより(マサハル
ウエノら、ケミカル アンド ファーマシューティカル
ブュルティン(Chem. Pharm. Bull) 第30巻(6) 、2245
〜2247頁(1982)、ベルギー特許第860011号公報およびフ
ランス特許第2492259 号公報参照)、あるいは4級アン
モニウム塩基と複合体を形成させることにより(国際公
開公報 WO 85/05362号明細書、米国特許第4510135 号
および同第4654327 号公報参照)、グリコサミノグリカ
ンの吸収を改善しようという試みがなされた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】これら全ての試みにも
かかわらず、血栓症やアテローム硬化症の治療用のグリ
コサミノグリカンの経口製剤は市場にない。
【0015】これはおそらく、これまで述べてきた製剤
に、主に長期間、人体に許容されない物質が含まれてお
り、および(または)これらの製剤が必要な安定性を保
有していないということによるのであろう。
【0016】それゆえ、経口吸収のために安定な、グリ
コサミノグリカンを含有する製剤を見出すことはなお必
要である。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明はグリコサミノグ
リカンと一般式(I) :
【0018】
【化5】
【0019】(式中、R1 は水素原子、直鎖もしくは分
岐鎖状のC1 〜C6 アルキル基、アリール基または置換
もしくは非置換のアリールアルキル基、R2 は直鎖もし
くは分岐鎖状のC1 〜C12アルキル基、シクロアルキル
基、アリール基またはアリールアルキル基を表わす)で
示されるアミノ酸エステルとの塩に関する。
【0020】また、本発明はグリコサミノグリカンのア
ルカリまたはアルカリ土類塩の水溶液をH+ 体に活性化
した陽イオン交換樹脂を含有するクロマトグラフのカラ
ムに通して滲出させることおよびえられる酸の形態のグ
リコサミノグリカンを含有する溶出液を一般式(I) :
【0021】
【化6】
【0022】(式中、R1 は水素原子、直鎖もしくは分
岐鎖状のC1 〜C6 アルキル基、アリール基または置換
もしくは非置換のアリールアルキル基、R2 は直鎖もし
くは分岐鎖状のC1 〜C12アルキル基、シクロアルキル
基、アリール基またはアリールアルキル基を表わす)で
示されるアミノ酸エステルのアルコール溶液に直接注ぎ
入れてハイドロアルコール溶液をえ、これを真空下で蒸
発させてアルコール溶媒を除去し、さらに凍結乾燥させ
ることを特徴とする前記塩の製造法に関する。
【0023】また、本発明はこのグリコサミノグリカン
とアミノ酸エステルとの塩を有効成分として含有し、血
栓症およびアテローム硬化症の予防・治療に有用な薬学
的製剤に関する。
【0024】
【実施例】グリコサミノグリカンをイオン交換樹脂で処
理したのちに酸の形態(acidic form) で一般式(I) :
【0025】
【化7】
【0026】(式中、R1 は水素原子、直鎖もしくは分
岐鎖状のC1 〜6 アルキル基、アリール基または置換も
しくは非置換のアリールアルキル基、R2 は直鎖もしく
は分岐鎖状のC1 〜12アルキル基、シクロアルキル基、
アリール基またはアリールアルキル基を表わす)で示さ
れるアミノ酸のエステルと塩を形成させることによって
製造し、凍結乾燥によって単離される、経口的に吸収さ
れうるグリコサミノグリカンの新規な塩を提供すること
が本発明の目的である。
【0027】該塩を含有する製剤を提供することもまた
本発明の目的である。好ましい製剤は、経口投与可能
な、よりよく吸収させるために胃液による分解を避けよ
り適した部位で、すなわち十二指腸および腸部位で活性
成分を放出させるのに適した製剤、主に胃液耐性のカプ
セルおよび錠剤である。
【0028】グリコサミノグリカンとして、ヘパリンお
よびよく知られている化学的または酵素的な解重合の方
法によりえられるその低分子量フラクション、スロデキ
シドとして知られているグルクロニルグリコサミノグリ
カン硫酸、ならびにデルマタン硫酸およびその低分子量
フラクションを使用することが、本発明の構成には好ま
しい。
【0029】本発明ではそのほか、グリコサミノグリカ
ンと塩を形成するのに用いられる一般式(I) のアミノ酸
エステルが、R1 が水素原子または置換もしくは非置換
のアリールアルキル基、R2 が直鎖もしくは分岐鎖状の
1 〜6 アルキル基またはアリールアルキル基であるも
のが好ましい。
【0030】一般式(I) で示されるアミノ酸エステルの
中では、グリシン、フェニルアラニンおよびチロシン
の、メチル、エチル、イソプロピル、t-ブチル、イソア
ミルおよびベンジルエステルが好ましい。
【0031】グリコサミノグリカンと一般式(I) のアミ
ノ酸エステルとの塩の製造法は、最初にグリコサミノグ
リカンのアルカリもしくはアルカリ土類のカチオン、一
般的にはナトリウム、を除去(removal) し、H+ で置換
してグリコサミノグリカンを酸の形態(塩にはなってい
ない)とする。この除去は、グリコサミノグリカンのア
ルカリもしくはアルカリ土類塩の水溶液を、H+ 体に活
性化した陽イオン交換樹脂、好ましくはH+ 体のAG5
0W−X8(バイオラッド(BIO RAD 、アメリカ)社
製、8%架橋したスチレン- ジビニルベンゼン マトリ
ックスの強酸性陽イオン交換樹脂)を含有するクロマト
グラフ用カラムに通し、溶出液が中性になるまで蒸留水
で溶出させることにより行なう。グリコサミノグリカン
を酸の形態で含有する溶出液は、一般式(I) のアミノ酸
エステルのアルコール溶液に直接注ぎ入れ、えられた溶
液を真空条件下で部分的に蒸発させ、アミノ酸エステル
を溶解させるのに用いたアルコールを完全に除去する。
用いるアルコールはC1 〜3の、好ましくは、最も沸点
が低いという利点を有するメタノールが好適である。
【0032】えられた水溶液を凍結乾燥すると目的とす
る塩が高い収率でえられる。
【0033】グリコサミノグリカンの塩形成に用いるア
ミノ酸エステルの量は、グリコサミノグリカン1gに対
して、電位差分析で測定した酸基、すなわち硫酸基およ
びカルボキシル基のミリ等量に対して当モルである。
【0034】このようにしてえられた塩は、比施光度、
IRおよびUVスペクトルなどの何らかの物理化学的パラメ
ータによって特徴づけられた。それらの物理化学的特性
をつぎの表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】比施光度は20%(V/V)の水性メタノー
ル中、1%の濃度、20℃にて測定した。
【0037】IRスペクトルはパーキン- エルマー(Perki
n-Elmer)281 B分光光度計(パーキン- エルマー社(ア
メリカ)製)を用いてKBr中で測定した。
【0038】U.V.スペクトルは20%(V/V)の水性メ
タノール中、ダブルビームのパーキン- エルマー552 分
光光度計(パーキン- エルマー社(アメリカ)製)を用
いて測定した。
【0039】本発明の目的物であるグリコサミノグリカ
ンの塩は、相当するアルカリおよびアルカリ土類の塩と
同じ薬学的特性を示し、それゆえ、これらの塩、および
これらを含有する製剤は血栓症およびアテローム硬化症
の予防、治療に使用することができる。
【0040】このようにしてえられ、特徴づけられたグ
リコサミノグリカンと一般式(I) のアミノ酸エステルと
の塩を、同じグリコサミノグリカンのナトリウム塩が吸
収されないことに対して、その真の吸収性を実証するた
めに動物を用いたいくつかの薬理試験に付した。
【0041】とくに、抗血栓活性およびグリコサミノグ
リカンの活性を定義するのに一般的に用いる3つのパラ
メーターの変化を試べ、そのためにつぎのような試験を
実施した。
【0042】1 ビャンキーニ(Bianchini) ら、バイオ
ケミストリー アンド エクスペリメンタル バイオロ
ジー(Biochem. Exp. Biol.) 、第10巻、243 〜247 頁(1
972)に記載されているエディオール(Ediol) 試験での清
澄因子(clearing factor) の測定 2 ラリュー エム ティー(Larrieu M. T.) ら、レビ
ュー ドヘマトロジー(Rev. Hemat.) 、第12巻、199 頁
(1957)に記載の血液凝固測定法にしたがい、ベーリンガ
ー ウント ゼーネ社(C. F. Boehringer & Soehne Gm
bH、マンハイム、ドイツ)製の分析キットを用いた活性
化部分トロンボプラスチン時間(activated partial thr
omboplastin time)(APTT) の測定 3 イン イー ティー(Yin E. T.) ら、ラボラトリー
アンド クリニカルメディシン(Lab. Clin. Med.) 、
第81巻、298 〜310 頁(1973)に記載の血液凝固測定法に
したがい、シグマ ケミカル社(Sigma Chemical Compa
ny、アメリカ)製の分析キットを用いた活性第X因子
(AXa)阻害活性の測定 抗血栓活性は、レイヤーズ エス(Reyers S.) ら(スロ
ンボシス リサーチ(Thromb. Res.)、第18巻、669 〜67
4 頁(1980)参照)の方法にしたがって評価した。これは
下位の大動脈を縫合し、引き続きうっ血させ、血栓を形
成させることからなる。
【0043】生物学的利用性の生物試験は、280 〜300
gの体重のスプラーグ- ダウレー(Sprague-Dawley)雄性
ラットを1群6匹とし、試験開始前16時間絶食したもの
を用いて行なった。
【0044】グリコサミノグリカンの塩は、実験動物の
体重1kgあたり活性成分50mgの投与量で、体重100 gに
つき0.1ml の蒸留水に溶解させるかあるいは同量の植物
油に懸濁させるかして、エンゲル アール エイチ(Eng
el R. H.) らによって記載された方法(プロシーディン
グ オブ ソサイエティ フォア イクスペリメンタル
バイオロジー アンド メディスン(Proc. Soc. Expe
l. Biol. Med.)第129巻(5) 、772 〜777 頁(1968)参
照)にしたがって直接十二指腸に投与した。
【0045】対照群には活性成分の投与に用いたのと同
量の液体を投与した。
【0046】動物はエチルエーテルで通常の麻酔下、実
験に付し、処理群について15,30 および60分後に心臓か
ら血液を直接採取した。一方、対照群は30分後にのみ採
血し、表2および表3においてその時間はゼロ値を示す
ものとした。溶媒すなわち蒸留水または油は、生物学的
パラメーターに全く影響を及ぼさないからである。
【0047】前記生物学的パラメーターの評価はクエン
酸ナトリウムを添加した血漿について実施した。本発明
の目的物である塩によってひきおこされた清澄因子、活
性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)および活
性第X因子(AXa)阻害活性のパラメーターの変化に
関する値を、グリコサミノグリカンのナトリウム塩と比
較してつぎの表2および表3に示した。
【0048】数値は、相当するナトリウム塩の投与では
効果がえられないのに対して、本発明の目的物である塩
を投与することによってえられた効果を明瞭に示してい
る。
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】以下の表4に示したとおり、実施例10に記
載されている低分子量のデルマタン硫酸とチロシンt-ブ
チルエステルとの塩について、実験動物の体重1kgあた
り活性成分200mg の投与量を含む油状の懸濁液を十二指
腸経路により投与し、抗血栓活性(防御率)を評価し
た。未処理の対照動物と比べて、本発明の塩の一つによ
り高度の抗血栓活性がもたらされ、したがってその生物
学的有用性が明確に示されていることが表中のデータに
よりわかる。
【0052】
【表4】
【0053】さらに本発明の目的はグリコサミノグリカ
ンと一般式(I) :
【0054】
【化8】
【0055】(式中、R1 は水素原子、直鎖もしくは分
岐鎖状のC1 〜C6 アルキル基、アリール基または置換
もしくは非置換のアリールアルキル基、R2 は直鎖もし
くは分岐鎖状のC1 〜C12アルキル基、シクロアルキル
基、アリール基またはアリールアルキル基を表わす)で
示されるアミノ酸エステルとの塩を含有する製剤を提供
することにある。
【0056】本発明によれば該製剤は経口投与できる製
剤が好ましい。該製剤は特に、活性成分が胃液に触れて
も変化せず、十二指腸および腸部位で放出され、本発明
の目的物である塩が最適に吸収されることが確実となる
ように研究された。
【0057】治療に有効な量、好ましくは50mgから500m
g 、の本発明の塩を含むカプセルおよび錠剤で、胃にお
いては胃液から都合よく保護され、十二指腸および腸部
位の吸収pHに相当するpHの範囲で都合よく活性成分
を放出しやすいものが、該製剤の例として好ましい。
【0058】本発明による好ましい製剤、すなわち錠剤
および軟ゼラチンまたは硬ゼラチンカプセルを胃液耐性
のある腸溶性コーティングするために多くの添加剤が好
都合に用いられる。
【0059】ポリビニルフタレートおよびセルロースフ
タレート、メタクリル酸の共重合体およびメタクリル酸
エステルが好都合に用いられる。
【0060】本発明においては、保護フィルム(protect
ive film) の可とう性および弾性を向上させるために必
要なポリエチレングリコールおよびジエチルフタレート
のような可塑剤を添加したポリビニルアセトフタレート
が好ましい添加剤である。
【0061】二つの連続した(consecutive) コーティン
グによって保護効果をえることができる。第一のコーテ
ィングは、95%エチルアルコールと水の22:1の混合液
中にハイドロキシプロピルメチルセルロースを主なコー
ティング剤とし、ポリエチレングリコール、二酸化チタ
ンおよびタルクを含む液を用いてコーティングパンで行
われる。一方、第二のコーティングは95%エチルアルコ
ール中にポリビニルアセトフタレート、ジエチルフタレ
ートおよびステアリン酸を含む溶液を噴霧することによ
り行われる。
【0062】本発明の目的物である塩は、グリコサミノ
グリカンのアルカリおよびアルカリ土類の塩のばあいに
おけるように、たとえば非経口製剤のような典型的な製
剤によっても好都合に投与されうる。
【0063】以下に述べるグリコサミノグリカンは今後
実施例において原料化合物として用いた。
【0064】a)注射用ヘパリンナトリウム、オポクリン
社(イタリア)製 158N26 (製造バッチ番号) 抗凝血活性 168 I.U./mg b)低分子量ヘパリンナトリウム(LMWH)、オポクリン社
(イタリア)製 R82812 (製造バッチ番号) ヨーロッパ特許公開公報第0121067 号記載の方法にした
がい、酢酸第二銅および過酸化水素でヘパリンナトリウ
ムを解重合してえられたもの。
【0065】平均分子量 4000 ダルトン 抗凝血活性 78 I.U./mg c)低分子量デルマタン硫酸(DES-LMWH)、オポクリン社
(イタリア)製 OP 370L (製造バッチ番号) 平均分子量 5600 ダルトン 表 示 1.4 APTT ユニット/mg 10 I.U. AXa /mg d)グルクロニルグリコサミノグリカン硫酸(スロデキシ
ド(国際一般名)として知られる)、アルファ ワッセ
ルマン社(イタリア)製 表 示 3.7 APTT ユニット/mg 82 I.U AXa /mg 前記グリコサミノグリカンの使用は本発明を説明するた
めのものであり、本発明はもとよりこれらに限られるも
のではない。本発明においては、起源および重合または
硫酸化の度合の多い少ないにかかわらず他のグリコサミ
ノグリカンによっても効果がもたらされる。
【0066】実施例1 低分子量ヘパリンとチロシンエ
チルエステルとの塩 蒸留水20ml中に低分子量ヘパリンR82812 2.00 gを
含む溶液をH+ 体の陽イオン交換樹脂AG50W- X8
30mlを含むクロマトグラフフ用カラムに適用し、滲出さ
せた。溶出液に中性反応(neutral reaction)がみられる
まで蒸留水で溶出し、メチルアルコール5ml中にチロシ
ンエチルエステル2.05gを含む溶液に直接集めた。えら
れたハイドロアルコール溶液((hydroalcoholic solutio
n)活性成分およびアミノ酸エステルを水およびメチルア
ルコールの混合溶液に溶かしたもの)を少しずつメチル
アルコールが除去されるまで真空下で蒸発させ、えられ
た水溶液を凍結乾燥し、3.76gの塩をえた。
【0067】実施例2 低分子量ヘパリンとチロシンt-
ブチルエステルとの塩 メチルアルコール30ml中にチロシンt-ブチルエステル2.
33gを溶解した溶液を用いた他は前記実施例1と同じ条
件で行ない、4.04gの塩をえた。
【0068】実施例3 低分子量ヘパリンとチロシンイ
ソアミルエステルとの塩 メチルアルコール70ml中にチロシンイソアミルエステル
2.46gを溶解した溶液を用いた他は前記実施例1と同じ
条件で行ない、4.17gの塩をえた。
【0069】実施例4 低分子量ヘパリンとチロシンイ
ソプロピルエステルとの塩 メチルアルコール80ml中にチロシンイソプロピルエステ
ル2.19gを溶解した溶液を用いた他は前記実施例1と同
じ条件で行ない、3.92gの塩をえた。
【0070】実施例5 低分子量ヘパリンとグリシンベ
ンジルエステルとの塩 メチルアルコール60ml中にグリシンベンジルエステル1.
62gを溶解した溶液を用いた他は前記実施例1と同じ条
件で行ない、3.35gの塩をえた。
【0071】実施例6 低分子量ヘパリンとフェニルア
ラニンt-ブチルエステルとの塩 メチルアルコール70ml中にフェニルアラニンt-ブチルエ
ステル2.53gを溶解した溶液を用いた他は前記実施例1
と同じ条件で行ない4.35gの塩をえた。
【0072】実施例7 低分子量ヘパリンとチロシンメ
チルエステルとの塩 メチルアルコール10ml中にチロシンメチルエステル1.92
gを溶解した溶液を用いた他は前記実施例1と同じ条件
で行ない、3.65gの塩をえた。
【0073】実施例8 低分子量ヘパリンとフェニルア
ラニンイソプロピルエステルとの塩 メチルアルコール70ml中にフェニルアラニンイソプロピ
ルエステル2.03gを溶解した溶液を用いた他は前記実施
例1と同じ条件で行ない、3.80gの塩をえた。
【0074】実施例9 グルクロニルグリコサミノグリ
カン硫酸とチロシンt-ブチルエステルとの塩 スロデキシド(国際一般名)として知られるグルクロニ
ルグリコサミノグリカン硫酸2.00gおよびメチルアルコ
ール60ml中にチロシンt-ブチルエステル2.20gを溶解し
た溶液を用いた他は前記実施例1と同じ条件で行ない、
3.85gの塩をえた。
【0075】実施例10 低分子量デルマタン硫酸とチロ
シンt-ブチルエステルとの塩 低分子量デルマタン硫酸OP 370L 3.00gおよびメチルア
ルコール80ml中にチロシンt-ブチルエステル2.57gを溶
解した溶液を用いた他は前記実施例1と同じ条件で行な
い、5.20gの塩をえた。
【0076】実施例11 ヘパリンとチロシンt-ブチルエ
ステルとの塩 ヘパリンナトリウム塩2.00gおよびメチルアルコール60
ml中にチロシンt-ブチルエステル2.18gを溶解した溶液
を用いた他は前記実施例1と同じ条件で行ない、3.95g
の塩をえた。
【0077】 実施例12 低分子量ヘパリンとチロシンt-ブチルエステルとの塩を含有する胃液 耐性硬ゼラチンカプセル 各カプセルの組成 低分子量ヘパリンとチロシンt-ブチルエステルとの塩 200mg カプセルコーティング ハイドロキシプロピルメチルセルロース 10.5mg ポリエチレングリコール6000 0.6mg 二酸化チタン 2.4mg タルク 2.4mg ポリビニルアセトフタレート 24.0mg ジエチルフタレート 2.4mg ステアリン酸 2.4mg 低分子量ヘパリンとチロシンt-ブチルエステルとの塩を
0号(type0)硬ゼラチンカプセルに封入した。第一の
コーティングは95%エチルアルコールと水が22:1(体
積比)である混合液にハイドロキシプロピルメチルセル
ロース、ポリエチレングリコール6000、二酸化チタンお
よびタルクを含有する混合液を用いて、コーティングパ
ンで行なった。続いて第二の胃液耐性コーティングは95
%エチルアルコール中にポリビニルアセトフタレート、
ジエチルフタレートおよびステアリン酸を溶解した混合
液を噴霧することにより行なった。
【0078】実施例1、3、4、5、6、7、8、9、
10および11に記載したグリコサミノグリカンとアミノ酸
エステルとの塩を含有する胃液耐性硬ゼラチンカプセル
を同様にしてえた。
【0079】 実施例13 低分子量ヘパリンとグリシンベンジルエステルとの塩を含有する胃液 耐性軟ゼラチンカプセル 各カプセルの組成 低分子量ヘパリンとグリシンベンジルエステルとの塩 200mg ミリストール(Myristol) 318(ヘンケル(Henkel、ドイツ) 社製の半合成油) 380mg カプセルコーティング ハイドロキシプロピルメチルセルロース 10.5mg ポリエチレングリコール6000 0.6mg 二酸化チタン 2.4mg タルク 2.4mg ポリビニルアセトフタレート 24.0mg ジエチルフタレート 2.4mg ステアリン酸 2.4mg 低分子量ヘパリンとグリシンベンジルエステルとの塩を
シリンダーミル中でミリストール 318と混合し、その混
合物を楕円形の10号(type10)軟ゼラチンカプセルに
分注した。95%エチルアルコールおよび水が22:1(体
積比)である混合液にハイドロキシプロピルメチルセル
ロース、ポリエチレングリコール6000、二酸化チタンお
よびタルクを含有する混合液を用いて、該カプセルをコ
ーティングパンでコーティングした。続いて第二の胃液
耐性コーティングを95%エチルアルコール中にポリビニ
ルアセトフタレート、ジエチルフタレートおよびステア
リン酸を溶解した混合液を噴霧することにより行なっ
た。
【0080】実施例1、2、3、4、6、7、8、9、
10および11に記載したグリコサミノグリカンとアミノ酸
エステルとの塩を含有する胃液耐性の軟ゼラチンカプセ
ルを同様にしてえた。
【0081】 実施例14 グルクロニルグリコサミノグルカン硫酸とチロシンt-ブチルエステル との塩を含有する胃液耐性錠剤 各錠剤の組成 グルクロニルグリコサミノグリカン硫酸(スロデキシド) とチロシンt-ブチルエステルとの塩 200mg とうもろこし澱粉 93.8mg 乳 糖 81.5mg セルロース細粒(Microgranular cellulose) 300mg ポリビニルピロリドンCL 100mg ステアリン酸マグネシウム 10mg 錠剤コーティング ハイドロキシプロピルメチルセルロース 14mg ポリエチレングリコール6000 0.4mg 二酸化チタン 3.2mg タルク 3.2mg ポリビニルアセトフタレート 30mg ジエチルフタレート 3mg ステアリン酸 3mg グルクロニルグリコサミノグリカン硫酸とチロシンt-ブ
チルエステルとの塩をとうもろこし澱粉および乳糖と混
合し、1mmの大きさのメッシュを有するふるいにかけ
た。こうしてえられた粒をセルロース細粒、ポリビニル
ピロリドンCLおよびステアリン酸マグネシウムと混合
し、錠剤を製した。えられた錠剤は、95%エチルアルコ
ールと水が22:1(体積比)である混合液にハイドロキ
シプロピルメチルセルロース、ポリエチレングリコール
6000、二酸化チタンおよびタルクを含有する混合液を用
い、第一のフィルムをコーティングパンでコーティング
した。続いて第二の胃液耐性用コーティングを95%エチ
ルアルコール中にポリビニルアセトフタレート、ジエチ
ルフタレートおよびステアリン酸を溶解した混合液を噴
霧することにより行なった。
【0082】実施例1、2、3、4、5、6、7、8、
10および11に記載したグリコサミノグリカンとアミノ酸
エステルとの塩を含有する胃液耐性錠剤を同様にしてえ
た。
【0083】 実施例15 低分子量デルマタン硫酸とチロシンt-ブチルエステルとの塩を含有す る胃液耐性錠剤 各錠剤の組成 低分子量デルマタン硫酸とチロシンt-ブチルエステルとの塩 100mg とうもろこし澱粉 46mg 乳 糖 40mg セルロース細粒 150mg ポリビニルピロリドンCL 50mg ステアリン酸マグネシウム 5mg 錠剤コーティング ハイドロキシプロピルメチルセルロース 7mg ポリエチレングリコール6000 0.3mg 二酸化チタン 2mg タルク 2mg ポリビニルアセトフタレート 15mg ジエチルフタレート 1.5mg ステアリン酸 1.5mg 錠剤は実施例14に記載したとおりに製した。
【0084】実施例1、2、3、4、5、6、7、8、
9および11に記載したグリコサミノグリカンとアミノ酸
エステルとの塩100mg を含有する胃液耐性錠剤を同様に
してえた。
【0085】
【発明の効果】本発明により、経口吸収性の良好な血栓
症およびアテローム硬化症の予防・治療に有用な化合物
およびそれを有効成分として含有する薬学的製剤が提供
される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エジジオ マルキ イタリア共和国、40033 カサレッキオ ジ レーノ ボローニャ、ビア ドン エ ルコラーニ、3 (72)発明者 レオーネ ガブリエーレ ロチーニ イタリア共和国、40133 ボローニャ、ピ アッツァ ボナッツィ、7

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グリコサミノグリカンと一般式(I) : 【化1】 (式中、R1 は水素原子、直鎖もしくは分岐鎖状のC1
    〜C6 アルキル基、アリール基または置換もしくは非置
    換のアリールアルキル基、R2 は直鎖もしくは分岐鎖状
    のC1 〜C12アルキル基、シクロアルキル基、アリール
    基またはアリールアルキル基を表わす)で示されるアミ
    ノ酸エステルとの塩。
  2. 【請求項2】 グリコサミノグリカンが、ヘパリン、低
    分子量ヘパリンのフラクション、グルクロニルグリコサ
    ミノグリカン硫酸、デルマタン硫酸および低分子量デル
    マタン硫酸のフラクションから選ばれたものであり、一
    般式(I) で示されるアミノ酸エステルが、グリシン、チ
    ロシンまたはフェニルアラニンのメチル、エチル、イソ
    プロピル、t-ブチル、イソアミルおよびベンジルエステ
    ルから選ばれたものであることを特徴とする請求項1記
    載の塩。
  3. 【請求項3】 グリコサミノグリカンのアルカリまたは
    アルカリ土類塩の水溶液をH+ 体に活性化した陽イオン
    性樹脂を含有するクロマトグラフのカラムに通して滲出
    させることおよびえられる酸の形態のグリコサミノグリ
    カンを含有する溶出液を一般式(I) : 【化2】 (式中、R1 は水素原子、直鎖もしくは分岐鎖状のC1
    〜C6 アルキル基、アリール基または置換もしくは非置
    換のアリールアルキル基、R2 は直鎖もしくは分岐鎖状
    のC1 〜C12アルキル基、シクロアルキル基、アリール
    基またはアリールアルキル基を表わす)で示されるアミ
    ノ酸エステルのアルコール溶液に直接注ぎ入れてハイド
    ロアルコール溶液をえ、これを真空下で蒸発させてアル
    コール溶媒を除去し、さらに凍結乾燥させることを特徴
    とするグリコサミノグリカンと一般式(I) : 【化3】 (式中、R1 およびR2 は前記と同じ)で示されるアミ
    ノ酸エステルとの塩の製造法。
  4. 【請求項4】 陽イオン性樹脂がH+ 体の強酸性陽イオ
    ン交換樹脂であり、一般式(I) で示されるアミノ酸エス
    テルを溶解させるのに用いるアルコールがメタノールで
    あることを特徴とする請求項3記載の製造法。
  5. 【請求項5】 グリコサミノグリカンと一般式(I) : 【化4】 (式中、R1 は水素原子、直鎖もしくは分岐鎖状のC1
    〜C6 アルキル基、アリール基または置換もしくは非置
    換のアリールアルキル基、R2 は直鎖もしくは分岐鎖状
    のC1 〜C12アルキル基、シクロアルキル基、アリール
    基またはアリールアルキル基を表わす)で示されるアミ
    ノ酸エステルとの塩を有効成分として含有する薬学的製
    剤。
  6. 【請求項6】 経口的に投与されることを特徴とする請
    求項5記載の薬学的製剤。
  7. 【請求項7】 塩を50〜500mg 含有する胃液耐性のカプ
    セルまたは錠剤からなることを特徴とする請求項6記載
    の薬学的製剤。
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