JPH06155450A - マルチワイヤソーによる切断方法 - Google Patents

マルチワイヤソーによる切断方法

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JPH06155450A
JPH06155450A JP4333598A JP33359892A JPH06155450A JP H06155450 A JPH06155450 A JP H06155450A JP 4333598 A JP4333598 A JP 4333598A JP 33359892 A JP33359892 A JP 33359892A JP H06155450 A JPH06155450 A JP H06155450A
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孝 久保木
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    • B28D5/04Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor by tools other than rotary type, e.g. reciprocating tools
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  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】一方向走行タイプのマルチワイヤソーにより反
りのない高品質のウエハを能率よく切断できる手段を提
供する。 【構成】一方向走行タイプのマルチワイヤソーにおい
て、被切断物の入側および出側のワイヤ列上に砥粒を含
む加工液を供給する。被切断物出側のワイヤ列上に供給
される加工液の溝ローラの回転によって発生する飛沫の
温度を測定する。この飛沫の温度が一定になるように加
工液の温度または流量、あるいは被切断物をワイヤ列に
押付ける被切断物押上速度を制御する。 【効果】ワイヤ列の発熱に伴う溝ローラの熱変形を抑制
できるので、高精度切断が可能となる。被切断物押上速
度をほとんど減少させることなく切断できるので、切断
能率が高い。いかなる断面形状の被切断物に対しても有
効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は半導体材料、セラミッ
クス等の高精度切断が要求される材料をワイヤと砥粒に
より薄厚の多数のウエハに切断するマルチワイヤソー
(以下説明の便宜上「ワイヤソー」と略称する)の切断
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ワイヤソーは、所定ピッチのワイヤ列に
被切断物(以下「ワーク」と称する)を押付け、砥粒を
含む加工液(以下「砥液」と称する)を注ぎつつワイヤ
とワークを相対運動せしめ、研削作用によって多数のウ
エハに切断する装置である。
【0003】図2は一般的なワイヤソーの切断部を例示
したもので、(A)はワーク切断中の状態を示す切断部
の斜視図、(B)は同上ワイヤソーの溝ローラにワイヤ
が巻き付いた状態の溝ローラの一部を拡大して示す縦断
側面図である。すなわち、(A)に示すごとく、回転自
在に保持された3個の溝ローラ1、2、3の外周面に所
定ピッチpで刻設された多数のリング状の溝13に1本
のワイヤ4を巻き付けて所定ピッチのワイヤ列5を形成
し、このワイヤ列5を往復あるいは一方向に走行せし
め、ワーク6に砥液供給ノズル12より砥液7をかけな
がらワーク押上台10を徐々に上昇させて切断してい
く。図中、8はダミー板、9はベース、11はベース固
定ボルトである。
【0004】砥液の供給方法としては、ワイヤ列5を往
復走行させて切断する方式の場合は、図3(A)に示す
ように、ワーク6の両側のワイヤ列5に砥液7をかける
方法や、ワイヤ列5を一方向に走行させて切断する方式
の場合は、(B)に示すようにワーク6の入側のワイヤ
列5のみに砥液7をかける方法がある。
【0005】このようなワイヤソーによる研削切断で
は、ワーク6の材質、切断部に作用するワイヤからの面
圧、砥粒とワイヤ列5の走行速度によって決まる研削能
力(単位時間に研削し得る量)に見合ったワーク押上速
度vを設定するのが基本である。ワーク押上速度vを大
きくすればワイヤからの面圧が増加するので研削能力は
やや増加する傾向にあるが、vが大きすぎるとワイヤに
過大な負荷が作用し、切断精度が悪化するばかりか断線
の危険が高まる。そこで、ワーク6をワイヤ列5に押付
ける荷重を一定にして切断する方法が広く採用されてい
る。
【0006】ところが、この方法の場合、設定する荷重
は経験的に決定せざるを得ないので、試行錯誤による無
駄があるほか、ワイヤ本数やワークの断面寸法毎に設定
する必要がある。また、荷重検出方法によってはワーク
6の重量分を補正する必要があり、荷重設定が繁雑とな
ることがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のワイヤソーで
は、前記の切断荷重を小さく設定して切断精度を向上さ
せることが行われてきたが、この方法はワーク押上速度
が減少することになるため切断能率の低下を余儀なくさ
れる。
【0008】そこで、この発明者らは切断精度を悪化さ
せる原因について検討を重ねた結果、大きな原因の一つ
が研削によるワイヤの発熱現象であること、すなわち研
削によるワイヤ列の発熱が切断精度に大きく影響するこ
とを知見したのである。
【0009】以下に、ワイヤ列の発熱と切断精度劣化の
関係を、図3(B)に示す一方向走行タイプのワイヤソ
ーに基づいて説明する。ワイヤ列5は砥粒を介してワー
ク6と摺動するので、摩擦熱あるいは研削加工熱が発生
し、ワーク6出側のワイヤ列5の温度はワーク入側のワ
イヤ列5の温度よりも高くなる。この温度上昇したワー
ク6出側のワイヤ列5は、溝ローラ2に巻き付けられる
ので、当該溝ローラ2の表面温度を上昇させる。
【0010】一方、溝ローラの一般的な構造としては、
図4に示すごとく、一端にフランジ16−1を有する金
属製の軸16に、ワイヤ案内溝13が刻設された耐摩耗
性の樹脂スリーブ14が圧入され、金属製の軸16に螺
合した締付けナット15にて一体化された構造となって
いる。
【0011】このような構造の溝ローラの場合、ワーク
6の長さが樹脂スリーブ14の長さよりも短い場合に
は、ワイヤ列の発熱は高々ワーク6の長さの範囲に限定
されるので、例えば図4のスパンaの範囲のみにワイヤ
の熱が伝わる。したがって、樹脂スリーブ14の軸方向
熱膨張はスパンaの領域で発生し、残りのスパンbの領
域では逆に軸方向に収縮することになる。
【0012】なお、ワーク6が樹脂スリーブ14と同程
度の長さである場合でも、樹脂スリーブ14の両端から
はフランジ16−1と締付けナット15によって熱が奪
われるので、樹脂スリーブ14の両端近傍の温度が中央
部よりも低く、両端部で軸方向の収縮が発生するという
状況には変わりない。
【0013】また、図3(B)に示す一方向走行タイプ
のワイヤソーの場合、ワイヤ列5からの入熱は溝ローラ
2で大きく、溝ローラ1を経由してくる間にワイヤが冷
却されるので、溝ローラ3への入熱は少ない。しかしな
がら、溝ローラ2のスパンaの領域が軸方向に膨張すれ
ば、溝ローラ2のワイヤ案内溝13の位置が軸方向に移
動し、溝ローラ2、3間に張設されたワイヤの位置がず
れるのでウエハの平坦度が損われる。この場合、ワイヤ
案内溝13の移動量はスパンaの領域の両端部付近で大
きく、この部分に位置するワイヤで切断されるウエハの
切断精度の劣化が著しい。
【0014】また、図3(A)に示す往復走行タイプの
ワイヤソーでも、ワイヤの発熱による精度劣化は同様で
ある。この場合、ワーク6の両側の溝ローラ2、3への
ワイヤからの入熱が交互に行われるので、溝ローラ2、
3の樹脂スリーブ14の温度上昇は図3(B)に示す一
方向走行タイプのワイヤソーの溝ローラ2よりも小さ
い。しかし、溝ローラ2、3にはワーク6の出側に位置
した場合のワイヤからの入熱と、ワーク6の入側に位置
した時の放冷が交互に繰返されることによるワイヤ軌道
の不安定さが切断精度を劣化させることに変わりはな
い。
【0015】一方、シリコンウエハに代表されるエレク
トロニクス分野の基板材料には、ますます高精度でかつ
高能率の切断技術が要求されるようになってきている。
しかし、従来のワイヤソーでは、ワイヤ列の発熱がもた
らす切断精度の低下の問題を解決しない限り、このよう
な要求に十分に応えることができない。
【0016】この発明は、このような実状に鑑み、ワイ
ヤ列の発熱がもたらす切断精度の低下の問題を解決し、
高精度、高能率切断が可能なワイヤソーによる切断方法
を提案しようとするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明者らは、ワイヤ
ソーにおいて不可避的に発生するワイヤ列の発熱を完全
に防止することは不可能であるが、ワークの切断開始か
ら終了までワーク両側の溝ローラの表面温度を一定に保
つことにより切断精度の確保は可能であるとの判断に基
づき、検討した結果、一方向走行タイプのワイヤソーの
場合は、ワークを出たワイヤ列がはじめて巻き付く溝ロ
ーラの樹脂スリーブの表面温度を切断開始から終了まで
一定に保つことによって切断精度を向上できることを知
見し、高精度、高能率切断が可能なワイヤソーによる切
断方法を発明するに至った。
【0018】すなわち、この発明は、一方向走行タイプ
のマルチワイヤソーにおいて、ワーク出側のワイヤ列上
に供給された砥液の溝ローラの回転によって発生する飛
沫の温度が一定になるように制御しつつ切断する方法で
あり、また、前記飛沫の温度が一定になるように制御す
る手段として、ワーク出側のワイヤ列上に供給される砥
液の温度、または温度と流量を制御することを特徴と
し、さらに、ワークを該ワイヤ列上に押付ける速度を制
御することを特徴とするマルチワイヤソーによる切断方
法を要旨とする。
【0019】
【作用】この発明において、ワーク出側のワイヤ列上に
供給された砥液の溝ローラの回転によって発生する飛沫
の温度が一定になるように制御しつつ切断するのは、以
下に示す理由による。すなわち、ワーク出側のワイヤ列
上に供給された砥液は該ワイヤ列に乗って走行し、この
ワイヤ列が最初に巻き付く溝ローラの表面に付着すると
同時に、該溝ローラの回転によって飛沫が発生する。こ
の飛沫の温度Tsは、この飛沫を発生させる溝ローラの
表面温度とほぼ一致するため、この飛沫の温度Tsを切
断開始から終了まで一定に保つことによりワーク出側の
溝ローラの温度の変動を抑制することが可能となり、ワ
イヤ列の発熱による切断中の溝ローラの膨張、収縮によ
るワイヤ案内溝の軸方向移動を防止することが可能とな
るからである。
【0020】この発明では、切断開始前のワイヤ走行状
態での立上がりの段階でワーク出側のワイヤ列上に供給
された砥液の温度を高く設定しておき、切断開始直前か
ら砥液の温度を下げ、研削に伴うワイヤ列の発熱と相殺
することによって前記飛沫の温度Tsの変化を最小限に
抑えることができる。勿論、砥液の温度降下と共に流量
増加を併用してもよい。また、砥液の温度低下、あるい
は流量増加との併用によってもワイヤ列の発熱による飛
沫の温度Tsの上昇を抑制できない場合は、ワーク押上
速度vを必要最小限度だけ減少させることにより、飛沫
の温度Tsを一定に保持することができる。
【0021】なお、ワークを出たワイヤ列が最初に巻き
付く溝ローラの回転によって発生する砥液の飛沫の温度
は、例えば抵抗温度計を当該溝ローラに近接設置して測
定することができる。
【0022】
【実施例】図1はこの発明方法を実施するためのワイヤ
ソー切断部の装置構成例とその制御系を示す概略図で、
7−1はワーク入側カーテン状砥液、7−2はワーク出
側カーテン状砥液、12−1はワーク入側砥液供給スリ
ットノズル、12−2はワーク出側砥液供給スリットノ
ズル、17は抵抗温度計、18は砥液飛沫、20は砥液
供給系、21は飛沫温度制御装置、22は砥液温度制御
装置、23は砥液流量制御装置、24はワーク押上速度
制御装置である。
【0023】ワーク6の両側に配置したワーク入側砥液
供給スリットノズル12−1、ワーク出側砥液供給スリ
ットノズル12−2は、カーテン状の砥液を供給する細
長いスリット孔を有し、かつワイヤ列5の全幅をカバー
する長さを有している。なお、ワーク入側砥液供給スリ
ットノズル12−1は、ワーク6の直上に配置してもよ
い。このワーク入側および出側の砥液供給スリットノズ
ル12−1、12−2には砥液供給系20より砥液が供
給される構成となっている。
【0024】砥液飛沫18の温度を測定する抵抗温度計
17は、ワーク6を出たワイヤ列5が最初に巻き付く溝
ローラ2に沿って近接設置されている。
【0025】ワーク入側砥液供給スリットノズル12−
1から供給される砥液7−1は、ワーク6の切断に供さ
れる。ワーク出側砥液供給スリットノズル12−2から
供給される砥液7−2は、ワイヤ列5に乗って走行し、
その一部が溝ローラ2の表面に付着すると同時に該溝ロ
ーラの回転によって飛沫18となる。この飛沫18の温
度Tsは抵抗温度計17によって測定され、飛沫温度制
御装置21により温度変動を検出し、この飛沫温度Ts
が切断開始前の立上がりの段階から切断終了まで一定に
保たれるように制御するのである。
【0026】すなわち、この発明では切断開始前のワイ
ヤ走行状態での立上がりの段階で砥液温度制御装置22
によりワーク出側砥液供給スリットノズル12−2から
供給される砥液7−2の温度を高く設定しておき、切断
開始直前からこの砥液7−2の温度を下げて切断を開始
する。切断の開始によりワイヤ列5が発熱するが、事前
に砥液7−2の温度を下げているので研削に伴う発熱と
相殺され、飛沫温度Tsの変動を最小限に抑えることが
できる。この時、必要に応じて砥液流量制御装置23に
より砥液7−2の流量を増加させて、温度制御と併用し
てもよい。このようにして飛沫温度Tsを一定に保持し
て切断を行う。これによりワイヤ列5の発熱が一定とな
るので、溝ローラ2の熱的変動が防止される。
【0027】ところで、ワーク6の断面形状が例えば図
1に示すように円形の場合には、ワーク断面内のワイヤ
長さLが変化し、それによってワイヤ列5の発熱量が変
化する。この発熱量が変化する過程では、段階的に砥液
温度、流量、ワーク押上速度を制御して飛沫温度Tsを
一定に保つ。
【0028】すなわち、第1ステップは砥液温度制御装
置22により砥液7−2の温度を低下させるか、または
砥液流量制御装置23により砥液7−2の流量を増加さ
せる。この温度または流量の制御により発熱による飛沫
温度Tsの上昇を抑えられない場合には、第2ステップ
としてワーク押上速度制御装置24によりワーク押上速
度vを必要最小限度だけ減少させる。ワーク押上速度v
を必要最小限度としたのは、切断能率を低下させないた
めである。
【0029】次に、発熱量が減少する過程では、上記と
逆のステップで飛沫温度Tsを一定に保つ。すなわち、
第1ステップではワーク押上速度vを増加して切断能率
を向上させ、第2ステップで砥液7−2の温度上昇、あ
るいは流量を減少させる。
【0030】実施例1 図1に示す一方向走行タイプのワイヤソーを用い、断面
寸法縦125mm×横125mm、長さ200mmの石
英インゴット(矩形断面)をGC#600砥粒とラッピ
ングオイルからなる砥液をワークの入側および出側より
ワイヤ列上に供給し、ワイヤ列数96、ワイヤピッチ
2.0mm、ワイヤ径0.20mmの条件で切断し、ウ
エハの精度測定を行った。
【0031】本実施例ではワイヤ走行速度400m/m
in、ワーク押上速度0.4mm/min、ワーク入側
供給砥液温度を25℃一定とし、ワーク出側供給砥液温
度は立上り中は31℃、切断開始直前から温度を降下さ
せて25℃一定とした。その結果、砥液飛沫の温度は、
立上り中、切断中ともほぼ28℃一定となった。ウエハ
の切断開始部近傍の平坦不良は大幅に減少し、すべてウ
エハの反りは10μm以下であった。
【0032】また比較のため、従来法によりワイヤ走行
速度400m/min、ワーク押上速度0.4mm/m
in、ワークの入側および出側の砥液温度を25℃一定
として切断を行った。その結果、砥液飛沫温度は切断開
始後15分間で28℃に達し、その後一定となった。ウ
エハの切断開始部近傍には凸形の反りが発生し、特に端
部のウエハに最大で40μmの反りが認められ、25枚
のウエハの反りが20μmを超えた。
【0033】実施例2 図1示す一方向走行タイプのワイヤソーにより、直径2
00mm、長さ150mmのシリコンインゴット(円形
断面)を実施例1と同様の砥液を用い、ワイヤ列数12
0、ワイヤピッチ1.15mm、ワイヤ径0.18mm
の条件で切断し、ウエハの精度測定を行った。
【0034】本実施例では、ワイヤ走行速度400m/
min、ワークの入側および出側の砥液温度を25℃一
定とし、砥液飛沫の温度Tsが一定となるように、ワー
ク押上速度を0.1〜0.9mm/minの範囲で変化
させた。その結果、砥液飛沫の温度は27〜28℃の範
囲で変化し、すべてのウエハの反りは15μm以下であ
った。
【0035】また比較のため、従来法によりワイヤ走行
速度400m/min、ワーク押上速度0.4mm/m
in、ワークの入側および出側の砥液温度を25℃一定
として切断を行った。その結果、砥液飛沫温度は切断開
始後ワーク断面内のワイヤ長さLの増加に伴い徐々に増
加して33℃に達し、Lの減少に伴い徐々に減少した。
ウエハには前記と同様凸形の反りが発生し、特に端部の
ウエハに最大で40μmの反りが認められ、26枚のウ
エハの反りが20μmを超えた。
【0036】
【発明の効果】以上説明したごとく、この発明方法によ
れば、一方向走行タイプのワイヤソーにおけるワイヤの
発熱に伴う溝ローラの熱変形を抑制することができるの
で、高精度切断が可能となり、またワーク押上速度をほ
とんど減少させることなく切断できるので、高品質のウ
エハを高能率で切断できる。さらに、この発明方法は、
いかなる断面形状のワークに対しても有効であり、エレ
クトロニクス分野の基板材料に代表されるウエハの高精
度切断に大なる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明方法を実施するためのワイヤソー切断
部の装置構成例とその制御系を示す概略図である。
【図2】この発明の対象とする一般的なワイヤソーの切
断部を例示したもので、(A)はワーク切断中の状態を
示す切断部の斜視図、(B)は同上ワイヤソーの溝ロー
ラにワイヤが巻き付いた状態の溝ローラの一部を拡大し
て示す縦断側面図である。
【図3】ワイヤソーにおける砥液の供給方法を例示した
もので、(A)はワイヤ列を往復走行させて切断する方
式における砥液の供給方法、(B)はワイヤ列を一方向
に走行させて切断する方式における砥液の供給方法であ
る。
【図4】ワイヤソーの一般的な溝ローラの構造を示す概
略縦断面図である。
【符号の説明】
1、2、3 溝ローラ 4 ワイヤ 5 ワイヤ列 6 ワーク 7−1 ワーク入側カーテン状砥液 7−2 ワーク出側カーテン状砥液 10 ワーク押上台 12−1 ワーク入側砥液供給スリットノズル 12−2 ワーク出側砥液供給スリットノズル 17 抵抗温度計 18 砥液飛沫 20 砥液供給系 21 飛沫温度制御装置 22 砥液温度制御装置 23 砥液流量制御装置 24 ワーク押上速度制御装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定ピッチのワイヤ案内溝を有する溝ロ
    ーラ間に張設された多条ワイヤ列を一方向に走行せし
    め、被切断物上あるいは被切断物入側、出側のワイヤ列
    上に砥粒を含む加工液を供給しつつ被切断物を該ワイヤ
    列上に押付けて研削作用によって多数のウエハに切断す
    るマルチワイヤソーにおいて、被切断物出側のワイヤ列
    上に供給した加工液の溝ローラの回転によって発生する
    飛沫の温度が一定になるように制御しつつ切断すること
    を特徴とするマルチワイヤソーによる切断方法。
  2. 【請求項2】 被切断物出側のワイヤ列上に供給される
    加工液の温度、または温度と流量を制御することを特徴
    とする請求項1記載のマルチワイヤソーによる切断方
    法。
  3. 【請求項3】 被切断物を該ワイヤ列上に押付ける速度
    を制御することを特徴とするマルチワイヤソーによる切
    断方法。
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