JP2731309B2 - ワイヤソー、及び、そのローラ軸支装置の温度制御方法 - Google Patents

ワイヤソー、及び、そのローラ軸支装置の温度制御方法

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JP2731309B2
JP2731309B2 JP3326151A JP32615191A JP2731309B2 JP 2731309 B2 JP2731309 B2 JP 2731309B2 JP 3326151 A JP3326151 A JP 3326151A JP 32615191 A JP32615191 A JP 32615191A JP 2731309 B2 JP2731309 B2 JP 2731309B2
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NITSUPEI TOYAMA KK
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • B23D57/00Sawing machines or sawing devices not covered by one of the preceding groups B23D45/00 - B23D55/00
    • B23D57/003Sawing machines or sawing devices working with saw wires, characterised only by constructional features of particular parts
    • B23D57/0053Sawing machines or sawing devices working with saw wires, characterised only by constructional features of particular parts of drives for saw wires; of wheel mountings; of wheels

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  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体インゴット等の
被加工物を切断してウエーハを形成するワイヤソー、及
び、そのローラ軸支装置の温度制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ワイヤソーは、互いに平行な一定ピッチ
のワイヤ列に半導体インゴット等の被加工物を押し当
て、ワイヤをその線方向に送りながら、被加工物とワイ
ヤの間に砥粒を含む加工液を供給することにより、ラッ
ピング作用で被加工物を切断してウエーハを形成するも
のであり、一定の厚さのウエーハを多数枚同時に得るこ
とができる。一回の切断に要する時間は例えば、直径5
インチのシリコン半導体インゴットで6時間である。こ
の間、切断条件を一定に保つことにより、ウエーハの面
精度を高くする必要がある。
【0003】しかし、ワイヤと被加工物との摩擦による
発熱やローラの軸受部での摩擦熱により、切断中にロー
ラの温度が変動して、熱膨張でワイヤ列のピッチが変動
し、ウエーハ表面にうねりが生じる。回路の微細化が進
んでいる今日、ウエーハ表面のうねりは、半導体装置の
歩留まりを大きく低下させる。
【0004】このうねりを低減するために、図3に示す
ようなローリング装置の構成が提案されている(特開昭
62−251063号公報)。
【0005】このローリング装置は、軸芯1に主油路2
を形成し、軸芯1を回転自在に支持する軸受6−1及び
軸受6−2に流路を形成し、さらに、主油路2と軸受6
−1との間及び主油路2と軸受6−2との間にそれぞれ
潤滑油路3−1及び潤滑油路3−2を形成して、オイル
タンクからオイル供給口7へオイルを供給し、軸受6−
1、潤滑油路3−1、主油路2、潤滑油路3−2及び軸
受6−2を通ってオイル排出口8からオイルを排出させ
ている。そして、オイルタンク内のオイル温度が設定値
になるように制御している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、オイルが軸
受6−1を通るときに、軸受6−1で発生した摩擦熱を
オイルが吸熱するので、温度が上昇し、これが軸受6−
2を通るので、軸受6−2での吸熱効率と軸受6−1で
の吸熱効率が一般に異なる。両者の差は、オイル供給口
7に供給されるオイル温度やオイル流量によっても変化
する。吸熱量の差により、軸芯1の一端から他端へ向け
て温度勾配が生じ、熱膨張率が軸芯1の長手方向に沿っ
て不均一となり、スリーブ9の表面に形成したワイヤ溝
のピッチが一定でなくなり、好ましくない。また、軸受
6−1及び軸受6−2での流路抵抗は、軸受のスチール
ボールが密に配置されかつスチールボールが高速回転し
ているので、比較的大きい。このため、軸受6−1でオ
イルが停滞して吸熱量が大きくなり、前記差がさらに大
きくなる原因となる。
【0007】また、被加工物がシリコン半導体インゴッ
トの場合、軸芯1の長さは例えば1000mmもあり、
流路が長くなって構成が複雑になる。しかも、長い主油
路2を形成することは、軸芯1の回転中心が偏心する原
因となる。この偏心は、ウエーハの面精度を低下させる
原因となる。
【0008】なお、スリーブ9は、ワイヤ寿命を長くす
るために合成樹脂が用いられ、断熱材であるので、主油
路2にオイルを通しても切断用ワイヤを冷却することは
できない。
【0009】本発明の目的は、このような問題点に鑑
み、ローラ両端部を軸支する2つのローラ軸支装置の温
度を互いに略等しくかつ略一定に保持することができ
かも構成が簡単なワイヤソー、及び、そのローラ軸支装
置の温度制御方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段及びその作用】本発明を、
実施例図中の対応する構成要素の符号を引用して説明す
る。
【0011】本発明では、例えば図1及び図2に示す如
く、複数のローリング装置14、16及び18が互いに
平行に配設され、各ローリング装置は、ローラと、該ロ
ーラの一端部及び他端部をそれぞれ軸支する第1及び第
2のローラ軸支装置とを有し、該複数のローリング装置
のローラに、切断部形成のためにワイヤWが複数回巻き
掛けられたワイヤソーにおいて、該複数のローリング装
置の該第1及び第2のローラ軸支装置の各々に、外部と
連通する入り口路28b及び出口路28dと、軸受34
の外側に形成され一端部が入り口路28bと連通し他端
部が出口路28dと連通した流路32aとが形成され、
該ワイヤソーはさらに、タンク82内の液体80を各ロ
ーラ軸支装置の該入口路へポンプ92で供給し各ローラ
軸支装置の該出口路から流出した液体を該タンク82へ
戻す液体循環装置と、各ローラ軸支装置の温度が所定値
になるように該液体の流量又は温度を制御する制御装置
と、を有することを特徴とする。
【0012】本発明では、複数のローリング装置の第1
及び第2のローラ軸支装置の各々に、外部と連通する入
り口路28b及び出口路28dと、軸受34の外側に形
成され一端部が入り口路28bと連通し他端部が出口路
28dと連通した流路32aとが形成されているので、
各ローラ軸支装置の温度が所定値になるように循環液体
の流量又は温度を制御する制御装置により、各ローラ軸
支装置の温度を互いに略等しくかつ略一定に保持するこ
とができる。
【0013】本発明の第1態様では、前記制御装置は、
第1温度センサで前記タンク内の液体の温度を検出し、
切断開始前において、タンク内液体検出温度が第1設定
値になるように該液体を加熱又は冷却する。
【0014】この第1態様によれば、切断開始後の各ロ
ーラ軸支装置の温度をより短時間で定常状態にすること
ができる。
【0015】本発明の第2態様では、前記制御装置は、
切断開始後において、該出口路から流出し該タンクへ戻
される前の液体の温度を第2温度センサで検出し、その
検出温度が第2設定値になるように該液体の流量を制御
する。この第2態様によれば、各ローラ軸支装置の温度
を略一定に保持することができる。
【0016】本発明の第3態様では、前記制御装置は、
切断開始後において、前記第2温度センサで検出された
温度と前記第1温度センサで検出された温度との差と全
ローラ軸支装置への液体供給流量とから全ローラ軸支装
置での該液体の吸熱量を求め、この吸熱量を打ち消すよ
うに前記タンク内の液体を冷却する。この第3態様によ
れば、第2態様の流量制御との組み合わせにより、各ロ
ーラ軸支装置の温度をより略一定に保持することができ
る。また、流量と温度の制御を独立して行うことができ
るので、制御が容易になる。
【0017】他の本発明では、複数のローリング装置が
互いに平行に配設され、各ローリング装置は、ローラ
と、該ローラの一端部及び他端部をそれぞれ軸支する第
1及び第2のローラ軸支装置とを有し、該複数のローリ
ング装置のローラに、切断部形成のためにワイヤが複数
回巻き掛けられ、該複数のローリング装置の該第1及び
第2のローラ軸支装置の各々に、外部と連通する入り口
路及び出口路と、軸受の外側に配設され一端部が該入り
口路と連通し他端部が該出口路と連通した流路とが形成
され、タンク内の液体を各ローラ軸支装置の該入口路へ
ポンプで供給し各ローラ軸支装置の該出口路から流出し
た液体を該タンクへ戻す液体循環装置を備えたワイヤソ
ーを用い、該タンク内の液体の温度を第1温度として検
出し、該出口路から流出し該タンクへ戻る前の液体の温
度を第2温度として検出し、該第2温度と該第1温度と
の差と全ローラ軸支装置への液体供給流量とから全ロー
ラ軸支装置での該液体の吸熱量を求め、該吸熱量を打ち
消すように該タンク内の液体を冷却し、該第2温度が設
定値になるように該液体の流量を制御する。
【0018】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の一実施例を説
明する。
【0019】図2はワイヤソーの要部構成を示す。
【0020】被加工物10は、例えば半導体インゴット
であり、そのオリエンテーションフラット面がワークホ
ルダ12に接着されている。ワークホルダ12は、不図
示の機構で昇降駆動される。被加工物10の下方には、
軸方向を互いに平行にして、同一構成のローリング装置
14、16及び18が配置されている。ローリング装置
14は、ローラ14aの両端部がローラ軸支装置14b
及び14cで回転自在に支持され、ローリング装置16
は、ローラ16aの両端部がローラ軸支装置16b及び
16cで回転自在に支持され、ローリング装置18は、
ローラ18aの両端部がローラ軸支装置18b及び18
cで回転自在に支持されている。ローラ14a、16a
及び18aの外周面には不図示のリング状の溝が一定ピ
ッチで多数形成されており、この溝に沿ってワイヤWが
巻掛けられている。
【0021】切断の際には、ワークホルダ12を下降さ
せて被加工物10をワイヤWに接触させる。ローラ14
a、16a及び18aは連動回転され、かつ、ワイヤW
の張力が一定に保持されてワイヤWがその線方向に走行
される。また、被加工物10の側方に配置された不図示
のノズルから、砥粒を含む加工液がワイヤWに吹き当て
られる。この状態でワークホルダ12を下降させると、
被加工物10はワイヤWのピッチで切断され、同時に同
一厚さの多数枚のウエーハが形成される。切断の際、被
加工物10とワイヤWとの摩擦で発生した熱は、加工液
に吸収される。
【0022】一方、ローラ14a、16a及び18aの
回転速度は比較的大きく、例えば1800rpmであ
り、ローラ軸支装置14b、14c、16b、16c、
18b及び18cで多量の摩擦熱が発生する。ウエーハ
の面精度を高くするには、切断時にこれらローラ軸支装
置での温度を一定かつ互いに等しくする必要があり、こ
のために、本実施例ではローラ軸支装置を図1に示す如
く構成している。
【0023】ローラ軸支装置14bは、支持板20にね
じ22で固定されている。すなわち、支持板20の外側
面に調節板24を当て、支持板20及び調節板24に形
成された円孔にホルダ26を嵌合させ、ねじ22でホル
ダ26及び調節板24を支持板20に固定している。こ
のホルダ26に外筒28が嵌合され、外筒28の外向き
フランジ28aがねじ30でホルダ26に固定されてい
る。
【0024】外筒28には、冷却媒体(温度を一定にす
るためのものであり、初期は加熱用となる場合がある
が、主に冷却用である)としてのオイルを供給するため
の入口路28bが、外筒28の軸心に平行に穿設されて
いる。また、外筒28の外周面に垂直に、入口路28b
の端部と連通する連結路28cが穿設されている。同様
に、外筒28には、冷却オイルを排出するための出口路
28dが、外筒28の軸心に平行に穿設され、また、外
筒28の外周面に垂直に、出口路28dの端部と連通す
る連結路28eが穿設されている。連結路28c及び2
8eの外側端部には雌ねじが形成され、これに、黒色で
示す盲ねじが螺合されて、シールされている。
【0025】外筒28には内筒32が挿入され、外筒2
8の外周面に垂直に不図示のねじが螺合されて、外筒2
8に内筒32が固定されている。内筒32の外周面に
は、螺旋溝32aが形成され、その一端が連結路28c
と連通し、他端が連結路28eと連通している。内筒3
2内には、3個のころがり軸受34が挿入され、潤滑油
路が形成された1個のスペーサ36が挿入され、さらに
3個のころがり軸受34が挿入されている。ころがり軸
受34は、内輪と外輪の間にスチールボールが介在した
構成となっている。ころがり軸受34の軸方向内側への
移動は、内筒32の端部に形成された内向きフランジ3
2bにより阻止され、ころがり軸受34の軸方向外側へ
の移動は、押し当てリング37を介しカバーリング38
で阻止されている。
【0026】ころがり軸受34、スペーサ36、押し当
てリング37及びカバーリング38には、回転軸40が
貫通している。回転軸40の頭部側では、カバーリング
38にブシュ41が嵌合され、回転軸40にナット43
が螺合されて、回転軸40のローラ14a側への移動が
阻止されている。回転軸40の頭部端面には座金44及
び46が嵌合され、座金44、46及び回転軸40に連
結軸48が貫通している。
【0027】上記カバーリング38は、ねじル50で内
筒32に固定され、カバーリング38にリングスペーサ
52がねじ53で固定され、リングスペーサ52の先端
面にカバー54が当接され、ねじ56でカバー54がリ
ングスペーサ52に固定されている。
【0028】外筒28のローラ14a側にはカバーリン
グ57が嵌入され、カバーリング57がねじ58で内筒
32の端面に固定されている。カバーリング57及び外
筒28の端面には、ゴムリング59を介してリング板6
0がねじ61で固定されている。また、カバーリング6
2が、その外縁部でゴムリング59の内縁部を介して、
カバーリング57にねじ63で固定されている。
【0029】一方、ローラ14aは、スリーブ64に中
空軸66が圧入されている。スリーブ64は、ワイヤ寿
命を長くするために、合成樹脂製となっている。中空軸
66の一端部には、連結ブロック68が嵌合溶接され、
連結ブロック68に連結ねじ70が螺合され、この連結
ねじ70に、連結軸48が貫通されている。
【0030】なお、図1中、S1、S2及びS3はガス
ケットである。また、ローリング装置14の他端側も図
1と同一構成となっている。ただし、この他端側の、回
転軸40に対応した回転軸に雌ねじが形成され、これ
に、連結軸48の先端部に形成された雄ねじが螺合され
ている。
【0031】上記構成のローラ軸支装置において、冷却
オイルは、入口路28bに供給され、連結路28c、螺
旋溝32aを通って、ころがり軸受34で発生した摩擦
熱を吸熱し、連結路28e、出口路28dを通ってロー
ラ軸支装置14bの外部に排出される。冷却オイルはこ
ろがり軸受34を通らないので、流路抵抗が比較的小さ
く、また、内筒32の外周面に螺旋溝32aを形成すれ
ばよいので、製造容易である。しかも、ローラ軸支装置
14bとローラ軸支装置14cに同一条件の冷却オイル
を供給することができるので、冷却オイルの流量や温度
によらず、ローラ軸支装置14bとローラ軸支装置14
cとを互いに同一温度にすることができる。
【0032】図2に示す如く、オイル80はオイルタン
ク82に貯蔵されている。オイル80内には、ヒータ8
4及び冷却コイルチューブ86が浸漬されている。ま
た、オイル80は攪拌機88で攪拌され、オイル80の
温度が均一にされる。この温度は、温度センサ90で検
出される。オイルタンク82内のオイル80は、ポンプ
92で汲み上げられ、ポート94を介し往路管961〜
966を通ってそれぞれローラ軸支装置14b、14
c、16b、16c、18b及び18cに供給され、こ
れらから排出されたオイル80は、それぞれ復路管98
1〜986を通り、ポート100を介してオイルタンク
82内に戻される。ポート100内の温度は、温度セン
サ102で検出される。
【0033】図2の構成において、切断開始前には、ロ
ーラ軸支装置14b、14c、16b、16c、18b
及び18cの温度が切断開始後にできるだけ短時間で定
常状態になるように、オイル80の温度が設定される。
そして、温度センサ90で検出された温度がこの設定温
度になるように、ヒータ84に電力が供給され又は冷却
コイルチューブ86に冷却水が供給される。好ましい設
定温度は、ワイヤソーシステム及び使用条件により異な
り、例えば28度である。切断開始後は、温度センサ1
02で検出された温度と温度センサ90で検出された温
度との差及びオイル80の供給流量から、オイル80の
吸熱量を求め、これを打ち消すべく、冷却コイルチュー
ブ86に供給する冷却水の流量又は温度を制御して、オ
イル80の温度を設定温度に保つ。また、好ましくは
度センサ102で検出された温度が設定温度T1にな
るように、ポンプ92で供給されるオイル80の流量を
制御する。
【0034】ウエーハ表面のうねりをできるだけ小さく
するための設定温度T1は、実験の結果、オイルタンク
82内のオイル80の設定温度28°Cの下で、T1=
29〜29.5°Cであることが判明した。
【0035】このようにして、ローラ軸支装置14b、
14c、16b、16c、18b及び18cの温度を互
いに同一かつ一定に保つことができ、切断時の温度変動
によるワイヤWのピッチの変動を、すなわち被加工物1
0を切断して得られるウエーハの表面のうねりを、低減
することができる。
【0036】なお、本発明には外にも種々の変形例が含
まれる。例えば、内筒32の外周面に螺旋溝32aを形
成する代わりに、外筒28の内周面に螺旋溝を形成して
もよい。また、溝は螺旋溝に限定されず、軸に平行な方
向に複数本の直線溝を形成し、隣合う直線溝の端部を円
弧溝で連通させた、一筆書きのジグザグ形状溝を設けて
もよい。
【0037】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係るワイヤ
ソーでは、全ローリング装置の第1及び第2のローラ軸
支装置の各々に、外部と連通する入り口路及び出口路
と、軸受の外側に形成され一端部が入り口路と連通し他
端部が出口路と連通した流路とが形成されているので、
構成が簡単であり、各ローラ軸支装置の温度が所定値に
なるように循環液体の流量又は温度を制御する制御装置
の制御も簡単になり、この制御装置により、各ローラ軸
支装置の温度を互いに略等しくかつ略一定に保持するこ
とができるという効果を奏し、ウエーハ表面のうねり低
減による半導体装置の歩留まり向上に寄与するところが
大きい。
【0038】本発明の第1態様によれば、第1温度セン
サでタンク内の液体の温度を検出し、切断開始前におい
て、タンク内液体検出温度が第1設定値になるように該
液体を加熱又は冷却するので、切断開始後の各ローラ軸
支装置の温度をより短時間で定常状態にすることができ
るという効果を奏する。本発明の第2態様によれば、切
断開始後において、該出口路から流出し該タンクへ戻さ
れる前の液体の温度を第2温度センサで検出し、その検
出温度が第2設定値になるように該液体の流量を制御す
るので、簡単な構成で各ローラ軸支装置の温度を略一定
に保持することができるという効果を奏する。
【0039】本発明の第3態様によれば、前記制御装置
は、切断開始後において、第2温度センサで検出された
温度と第1温度センサで検出された温度との差と全ロー
ラ軸支装置への液体供給流量とから全ローラ軸支装置で
の液体の吸熱量を求め、この吸熱量を打ち消すようにタ
ンク内の液体を冷却するので、第2態様の流量制御との
組み合わせにより、各ローラ軸支装置の温度をより略一
定に保持することができるという効果を奏する。また、
流量と温度の制御を独立して行うことができるので、制
御が容易になるという効果を奏する。本発明に係るワイ
ヤソーのローラ軸支装置の温度制御方法によれば、上記
全ての効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るワイヤソー用ローリン
グ装置の端部断面図である。
【図2】ワイヤソーの要部構成図である。
【図3】従来のワイヤソー用ローリング装置の断面図で
ある。
【符号の説明】
10 被加工物 12 ワークホルダ 14、16、18 ローリング装置 14a、16a、18a ローラ 14b、14c、16b、16c、18b、18c ロ
ーラ軸支装置 20 支持板 24 調節板 26 ホルダ 28 外筒 28a 外向きフランジ 28b 入口路 28c、28e 連結路 28d 出口路 32 内筒 32a 螺旋溝 32b 内向きフランジ 34 ころがり軸受 36 スペーサ 37 押し当てリング 38、57、62 カバーリング 40 回転軸 41 ブシュ 48 連結軸 54 カバー 64 スリーブ 66 中空軸 68 連結ブロック 80 オイル 82 オイルタンク 84 ヒータ 86 冷却コイルチューブ 88 攪拌機 90、102 温度センサ 92 ポンプ 94、100 ポート 961〜966 往路管 981〜986 復路管 W ワイヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−251063(JP,A) 特開 昭61−121802(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のローリング装置が互いに平行に配
    設され、各ローリング装置は、ローラと、該ローラの一
    端部及び他端部をそれぞれ軸支する第1及び第2のロー
    ラ軸支装置とを有し、該複数のローリング装置のローラ
    に、切断部形成のためにワイヤが複数回巻き掛けられた
    ワイヤソーにおいて、 該複数のローリング装置の該第1及び第2のローラ軸支
    装置の各々に、外部と連通する入り口路及び出口路と、
    軸受の外側に配設され一端部が該入り口路と連通し他端
    部が該出口路と連通した流路とが形成され、 該ワイヤソーはさらに、 タンク内の液体を各ローラ軸支装置の該入口路へポンプ
    で供給し各ローラ軸支装置の該出口路から流出した液体
    を該タンクへ戻す液体循環装置と、 各ローラ軸支装置の温度が所定値になるように該液体の
    流量又は温度を制御する制御装置と、 を有することを特徴とするワイヤソー。
  2. 【請求項2】 前記制御装置は、第1温度センサで前記
    タンク内の液体の温度を検出し、切断開始前において、
    タンク内液体検出温度が第1設定値になるように該液体
    を加熱又は冷却する、 ことを特徴とする請求項1記載のワイヤソー。
  3. 【請求項3】 前記制御装置は、切断開始後において、
    該出口路から流出し該タンクへ戻される前の液体の温度
    を第2温度センサで検出し、その検出温度が第2設定値
    になるように該液体の流量を制御する、 ことを特徴とする請求項1又は2記載のワイヤソー。
  4. 【請求項4】 前記制御装置は、切断開始後において、
    前記第2温度センサで検出された温度と前記第1温度セ
    ンサで検出された温度との差と全ローラ軸支装置への液
    体供給流量とから全ローラ軸支装置での該液体の吸熱量
    を求め、この吸熱量を打ち消すように前記タンク内の液
    体を冷却する、 ことを特徴とする請求項3記載のワイヤソー。
  5. 【請求項5】 複数のローリング装置が互いに平行に配
    設され、各ローリング装置は、ローラと、該ローラの一
    端部及び他端部をそれぞれ軸支する第1及び 第2のロー
    ラ軸支装置とを有し、該複数のローリング装置のローラ
    に、切断部形成のためにワイヤが複数回巻き掛けられ、
    該複数のローリング装置の該第1及び第2のローラ軸支
    装置の各々に、外部と連通する入り口路及び出口路と、
    軸受の外側に配設され一端部が該入り口路と連通し他端
    部が該出口路と連通した流路とが形成され、タンク内の
    液体を各ローラ軸支装置の該入口路へポンプで供給し各
    ローラ軸支装置の該出口路から流出した液体を該タンク
    へ戻す液体循環装置を備えたワイヤソーを用い、 該タンク内の液体の温度を第1温度として検出し、該出
    口路から流出し該タンクへ戻る前の液体の温度を第2温
    度として検出し、 該第2温度と該第1温度との差と全ローラ軸支装置への
    液体供給流量とから全ローラ軸支装置での該液体の吸熱
    量を求め、 該吸熱量を打ち消すように該タンク内の液体を冷却し、 該第2温度が設定値になるように該液体の流量を制御す
    る、 ことを特徴とするワイヤソーのローラ軸支装置の温度制
    御方法。
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