JP6257839B1 - マルチワイヤ走行モジュール、マルチワイヤ走行モジュールの使用方法及びワイヤ放電加工機 - Google Patents

マルチワイヤ走行モジュール、マルチワイヤ走行モジュールの使用方法及びワイヤ放電加工機 Download PDF

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Abstract

マルチワイヤ走行モジュール(20)は、複数対の切断ワイヤ部ガイドローラ用取付孔及び複数の非切断ワイヤ部ガイドローラ用取付孔を有し、ワイヤ放電加工機(50)に取り付けられるベース板(25)と、複数の切断ワイヤ部ガイドローラ用取付孔のうちのいずれか二つに着脱可能に取り付けられた一対の切断ワイヤ部ガイドローラ(21−22)と、複数の非切断ワイヤ部ガイドローラ用取付孔のうちの少なくともいずれかに着脱可能に取り付けられた非切断ワイヤ部ガイドローラ(23−24)とを備え、切断ワイヤ部ガイドローラ及び非切断ワイヤ部ガイドローラは、切断ワイヤ部ガイドローラ及び非切断ワイヤ部ガイドローラに巻き回されるワイヤ(1)の走行に伴って従動回転する。

Description

本発明は、インゴットから複数のウェハを同時に切り出すマルチワイヤ走行モジュール、マルチワイヤ走行モジュールの使用方法及びワイヤ放電加工機に関する。
ウェハ加工機の主流であるワイヤソーの設計においては、切断対象とするインゴット仕様が最初に設定され、インゴット口径に基づき、ローラ間距離及びローラ直径といったメインローラを基準とした仕様を決定した後、メインローラの回転装置となる駆動機構の設計、並びに機械剛性及び装置サイズといった設計事項を考慮して装置が専用設計される。
したがって、ワイヤソーの場合、装置が完成した後、被加工物を加工する切断ワイヤ部のワイヤ対向長であるワイヤスパンを、メインローラの設置位置変更によって調整することはできない。換言すると、専用設計されたワイヤソーは、ローラ間距離を変えることができない。このため、ワイヤスパンを短縮するにあたっては、メインローラ間に設置されたサブローラを切断ワイヤ部に対して押し込み、ワイヤとサブローラとの接点をワイヤスパン途中に設けて支点とする必要がある。しかし、サブローラを設置する手法では、サブローラを設置するための機構が別途必要となり、装置構造が複雑化する。また、ワイヤスパンは短縮化可能であるが、メインローラの間隔以上のサイズの被加工物を切断加工するためにワイヤスパンを延長することはできない。
また、放電加工式ワイヤソーの場合、ワイヤスパンの調整に加えて、加工電源をワイヤに給電する給電子の設置位置から放電箇所までの距離、すなわち、被加工物までのワイヤ周長変化に伴ってワイヤの抵抗値が変化し、さらには、放電加工特性に影響する。並列するワイヤの周長に起因する抵抗値の違いは、並列させたワイヤに対する給電方式にとって重要な要因である。電気的に絶縁された給電子から各ワイヤに給電する個別給電方式、又は共通する1個の給電子から各ワイヤに給電する一括給電方式は、給電子の設置位置及びワイヤ周長にそれぞれ最適値があり、ワイヤ周長はワイヤを巻き掛けるメインローラ間距離、すなわち、その配置位置で決定される。放電式ワイヤソーについては、切断ワイヤ部のワイヤスパン調整に加え、ワイヤ周長調整の点からもメインローラの配置設計が加工性能に影響する。
メインローラの配置位置を自在に変更できない要因には、メインローラの剛性確保のためローラ軸径が大型化し、ローラ本体の芯金部分が鋼製であるがゆえの重量の増加と、ローラを支持する軸受の剛性を得るための軸受の大型化とが挙げられる。通常、メインローラに巻き掛けられたワイヤがローラ表面で滑ることを抑制するためにメインローラとワイヤとの摩擦力を確保する必要性から、ローラに巻き掛けるワイヤの接触面積の増大が図られ、メインローラ直径が大径化する。
また、ワイヤに付加する張力を大きくすることにより、ワイヤ振動を抑制する方法がとられる。この方法をとる場合には、ワイヤ振動を確実に抑制するために、ワイヤ破断限界に近い張力が設定され、数十から数百本のワイヤ並走を想定したワイヤ張力に耐える高い剛性が、メインローラ及び軸受に要求される。それゆえ、メインローラが大型かつ重量物となることは、装置設計上避けられない。
また、ワイヤ直径0.050mmから0.070mmの細線ワイヤを使用した高硬度素材のスライス加工では、放電による熱加工によって被加工物を溶融除去するために加工反力が小さい放電式の方が接触式であるワイヤソー方式よりも有利である。ここでの高硬度素材には、炭化シリコン(SiC)及び窒化ガリウム(GaN)を挙げることができる。たとえば、直径0.100mmのワイヤによる放電加工では、切り代130μmから150μm程度のウェハ加工を実現でき、複数本のワイヤによる同時ウェハ加工により、インゴットあたりのウェハ収量を増大させ、ウェハコスト低減が期待できる。
特許文献1に開示される発明は、ワイヤ放電加工機に相当する装置をベース機とし、Z軸に対して2個又は3個のローラを配置し、配置したローラ間でワイヤを巻き掛け、複数本の並列ワイヤによる切断ワイヤを構成しこれに放電加工電源を接続、給電してマルチワイヤ放電加工を行う。
特開平10−055508号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示される技術は、駆動型ローラを用いる方式であるため、上記ワイヤソーの設計と同様にローラ配置位置の変更ができないという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、被加工物の大きさに合わせてワイヤスパンを変更可能なマルチワイヤ走行モジュールを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、複数のガイドローラ用取付孔を有し、ワイヤ放電加工機に取り付けられるベース板と、複数のガイドローラ用取付孔のうちのいずれか二つに着脱可能に取り付けられた一対のガイドローラとを備える。本発明では、ガイドローラの少なくとも一つは、該ガイドローラに巻き回されるワイヤの走行に伴って従動回転する。
本発明に係るマルチワイヤ走行モジュールは、被加工物の大きさに合わせてワイヤスパンを変更できるという効果を奏する。
本発明の実施の形態1に係るワイヤ放電加工機の模式図 実施の形態1に係るマルチワイヤ走行モジュールの正面図 実施の形態1に係るマルチワイヤ走行モジュールの側面図 実施の形態1に係るマルチワイヤ走行モジュールのベース板の正面図 実施の形態1に係るマルチワイヤ走行モジュールの別の構造を示す図 本発明の実施の形態2に係るマルチワイヤ走行モジュールのベース板の正面図 実施の形態2に係るマルチワイヤ走行モジュールの側面図 本発明の実施の形態3に係るマルチワイヤ走行モジュールのベース板の正面図 実施の形態3に係るマルチワイヤ走行モジュールのベース板への非切断ワイヤ部ガイドローラの設置例を示す図 実施の形態3に係るマルチワイヤ走行モジュールのベース板への非切断ワイヤ部ガイドローラの設置例を示す図 実施の形態3に係るマルチワイヤ走行モジュールのベース板への非切断ワイヤ部ガイドローラの設置例を示す図 実施の形態4に係るマルチワイヤ走行モジュールのガイドローラの構造を示す断面図 実施の形態4に係るマルチワイヤ走行モジュールのガイドローラの別の構造を示す図 本発明の実施の形態5に係るマルチワイヤ走行モジュールの斜視図 本発明の実施の形態6に係るマルチワイヤ走行モジュールの斜視図 本発明の実施の形態7に係るワイヤ放電加工機の構成を示す図 実施の形態7に係るワイヤ放電加工機の傾斜機構でガイドローラ設置面が下を向くようにマルチワイヤ走行モジュールを傾けた状態を示す図 実施の形態7に係るワイヤ放電加工機の傾斜機構でガイドローラ設置面が上を向くようにマルチワイヤ走行モジュールを傾けた状態を示す図
以下に、本発明の実施の形態に係るマルチワイヤ走行モジュール、マルチワイヤ走行モジュールの使用方法及びワイヤ放電加工機を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るワイヤ放電加工機の模式図である。図2は、実施の形態1に係るマルチワイヤ走行モジュールの正面図である。図3は、実施の形態1に係るマルチワイヤ走行モジュールの側面図である。ワイヤ放電加工機50は、放電加工用のワイヤ1を供給するワイヤリール2と、ワイヤ1の張力を制御する張力制御機構3と、ワイヤ1をワイヤリール2から引き出して送るワイヤ送り機構4と、加工後のワイヤ1を案内する下部ガイド5と、加工後のワイヤ1を回収するワイヤ回収機構6と、ワイヤ送り機構4を上下方向に移動する上下送り機構7と、被加工物Wの設置用の定盤8と、定盤8を前後方向に移動させる前後送り機構9と、定盤8を左右方向に移動させる左右送り機構10とを有する。上下送り機構7には、マルチワイヤ走行モジュール20が装着されている。また、被加工物Wは、定盤8に設置された治具11に固定されている。
マルチワイヤ走行モジュール20は、上下送り機構7に着脱可能に固定されるベース板25と、ワイヤ1に電圧を印加する給電子26と、給電子26に電圧を供給する電源27と、電源27から給電子26へ電圧を供給するタイミングを制御する制御部28と、ワイヤ1と被加工物Wとの間に加工液を噴射する極間ノズル29と、を有する。ベース板25は、切断ワイヤ部30を形成する一対のガイドローラである切断ワイヤ部第1ガイドローラ21及び切断ワイヤ部第2ガイドローラ22と、切断ワイヤ部30を形成しないガイドローラである非切断ワイヤ部第1ガイドローラ23及び非切断ワイヤ部第2ガイドローラ24とを回転自在に支持している。切断ワイヤ部第1ガイドローラ21及び切断ワイヤ部第2ガイドローラ22は、切断ワイヤ部30を形成する切断ワイヤ部ガイドローラであり、非切断ワイヤ部第1ガイドローラ23及び非切断ワイヤ部第2ガイドローラ24は、切断ワイヤ部を形成しない非切断ワイヤ部ガイドローラである。以下の説明では、これらを区別せずに総称する場合には、単にガイドローラと言う。
なお、ここでは説明の便宜上切断ワイヤ部30を形成する切断ワイヤ部第1ガイドローラ21及び切断ワイヤ部第2ガイドローラ22と、切断ワイヤ部30を形成しない非切断ワイヤ部第1ガイドローラ23及び非切断ワイヤ部第2ガイドローラ24とを区別しているが、被加工物Wの設置位置を変更することにより、切断ワイヤ部30を形成するガイドローラと切断ワイヤ部30を形成しないガイドローラとを入れ替えることもできる。即ち、図2の紙面右方向にマルチワイヤ走行モジュール20を移動させながら放電加工を行う場合には、切断ワイヤ部第1ガイドローラ21及び切断ワイヤ部第2ガイドローラ22が切断ワイヤ部30を形成するが、図2の紙面左方向にマルチワイヤ走行モジュール20を移動させながら放電加工を行う場合には、非切断ワイヤ部第1ガイドローラ23及び非切断ワイヤ部第2ガイドローラ24の側が切断ワイヤ部30となる。すなわち、切断ワイヤ部とは、被加工部Wを放電加工する放電ワイヤ部であるが、切断ワイヤ部ガイドローラ及び非切断ワイヤ部ガイドローラは、説明の便宜上の区別であり、加工送り方向によって、ガイドローラは、切断ワイヤ部ガイドローラにも非切断ワイヤ部ガイドローラにもなりうる。
ワイヤリール2から引き出されたワイヤ1は、切断ワイヤ部第1ガイドローラ21、切断ワイヤ部第2ガイドローラ22、非切断ワイヤ部第1ガイドローラ23及び非切断ワイヤ部第2ガイドローラ24の周りに複数回巻き回されることにより、切断ワイヤ部第1ガイドローラ21と切断ワイヤ部第2ガイドローラ22との間に、図2に示す切断ワイヤ部30を構成している。切断ワイヤ部30は、被加工物Wとの間に放電を発生させるワイヤ1の一部分である。ワイヤ1の切断ワイヤ部30となる部分は、ワイヤ1の走行にともって連続的に変化する。
切断ワイヤ部第1ガイドローラ21、切断ワイヤ部第2ガイドローラ22、非切断ワイヤ部第1ガイドローラ23及び非切断ワイヤ部第2ガイドローラ24は、同じ構造であり、部品の共通化によってマルチワイヤ走行モジュール20のコストの低減が図られている。
なお、切断ワイヤ部第1ガイドローラ21、切断ワイヤ部第2ガイドローラ22、非切断ワイヤ部第1ガイドローラ23及び非切断ワイヤ部第2ガイドローラ24は、同じ構造である。
ガイドローラは、鉄鋼材料よりも比強度が高いアルミニウムを材料とすることで軽量化が図られている。ガイドローラは、動力源を備えておらず、ワイヤ1が走行する際に生じる摩擦力によって従動回転する。すなわち、ガイドローラは、従動回転式の片持ち支持型である。ガイドローラは片持ち支持型であるため、ベース板25に設置された状態では、ベース板25の反対側は障害物がなく開放されており、複数個のガイドローラに対してのワイヤ巻き掛け作業が容易に行える。
給電子26は、独立給電方式のものと、一括給電方式のものとの少なくとも一方を含んでいる。
巻き掛けることによって平行に並列しているワイヤ1のそれぞれに対して給電する独立給電方式では、互いに電気的に絶縁された給電子26から個別、に独立してワイヤ1に対して給電が行われる。そのため、加工電源をワイヤ1に給電する各給電子26は、互いの相対位置がずれることなく、かつ、互いが接触しないように、巻き掛けることによって並列しているワイヤ1と同等のピッチで整列させられ、専用のホルダに整列状態で収納されてユニット化されている。ユニット化された給電子列の各給電子26に接続された給電線は加工電源と接続されている。ユニット化された給電子列は、給電対象である並列走行するワイヤ1の一本一本に、対応する給電子26が接触するように配置される。
一方、巻き掛けることによって並列しているワイヤ1の複数箇所に対し、同一の給電子26から一括して給電する一括給電方式では、共通する給電子26に接触するワイヤ本数分の総電流を一つの給電子26から給電する。
給電子26は、ワイヤ1に接触させる位置が可変となっている。したがって、被加工物Wの放電点と給電点との距離調整が可能であり、一括給電方式において重要なワイヤ長による加工電流の制限を行うことができ、ワイヤ1が溶断する可能性を回避するために給電電流を制限する必要がなく、加工速度の向上を図れる。
図4は、実施の形態1に係るマルチワイヤ走行モジュールのベース板の正面図である。ベース板25は、切断ワイヤ部第1ガイドローラ用取付孔251a,251b,251c,251d,251e、切断ワイヤ部第2ガイドローラ用取付孔252a,252b,252c,252d,252e、非切断ワイヤ部第1ガイドローラ用取付孔253a,253b及び非切断ワイヤ部第2ガイドローラ用取付孔254a,254bが設けられている。
切断ワイヤ部第1ガイドローラ用取付孔251a及び切断ワイヤ部第2ガイドローラ用取付孔252aは、インゴット径が2インチのインゴットを切断する場合に切断ワイヤ部第1ガイドローラ21及び切断ワイヤ部第2ガイドローラ22が取り付けられる。切断ワイヤ部第1ガイドローラ用取付孔251b及び切断ワイヤ部第2ガイドローラ用取付孔252bは、インゴット径が3インチのインゴットを切断する場合に切断ワイヤ部第1ガイドローラ21及び切断ワイヤ部第2ガイドローラ22が取り付けられる。切断ワイヤ部第1ガイドローラ用取付孔251c及び切断ワイヤ部第2ガイドローラ用取付孔252cは、インゴット径が4インチのインゴットを切断する場合に切断ワイヤ部第1ガイドローラ21及び切断ワイヤ部第2ガイドローラ22が取り付けられる。切断ワイヤ部第1ガイドローラ用取付孔251d及び切断ワイヤ部第2ガイドローラ用取付孔252dは、インゴット径が6インチのインゴットを切断する場合に切断ワイヤ部第1ガイドローラ21及び切断ワイヤ部第2ガイドローラ22が取り付けられる。切断ワイヤ部第1ガイドローラ用取付孔251e及び切断ワイヤ部第2ガイドローラ用取付孔252eは、インゴット径が8インチのインゴットを切断する場合に切断ワイヤ部第1ガイドローラ21及び切断ワイヤ部第2ガイドローラ22が取り付けられる。
非切断ワイヤ部第1ガイドローラ用取付孔253a及び非切断ワイヤ部第2ガイドローラ用取付孔254aは、インゴット径が2インチ、3インチ又は4インチのインゴットを切断する場合に非切断ワイヤ部第1ガイドローラ23及び非切断ワイヤ部第2ガイドローラ24が取り付けられる。非切断ワイヤ部第1ガイドローラ用取付孔253b及び非切断ワイヤ部第2ガイドローラ用取付孔254bは、インゴット径が6インチ又は8インチのインゴットを切断する場合に非切断ワイヤ部第1ガイドローラ23及び非切断ワイヤ部第2ガイドローラ24が取り付けられる。
すなわち、ベース板25は、切断ワイヤ部ガイドローラ用取付孔である切断ワイヤ部第1ガイドローラ用取付孔251a,251b,251c,251d,251e及び切断ワイヤ部第2ガイドローラ用取付孔252a,252b,252c,252d,252eが複数設けられており、非切断ワイヤ部ガイドローラ用取付孔である非切断ワイヤ部第1ガイドローラ用取付孔253a,253b及び非切断ワイヤ部第2ガイドローラ用取付孔254a,254bが複数設けられている。
また、ベース板25には、固定用ねじ取付孔255が設けられている。ベース板25は、固定用ねじ取付孔255を用いて上下送り機構7に取り付けられる。
実施の形態1に係るマルチワイヤ走行モジュール20では、ガイドローラは、従動回転化及び軽量化されているため、外部装置による動力アシストがなくともワイヤ1の摩擦負荷及びローラ軸のイナーシャの影響なく回転できる。
ガイドローラは、外部動力機構及び動力源が不要であるため、ベース板25への配置の自由度が高いとともに、ガイドローラを配置したベース板25の上下送り機構7への装着が容易である。
ワイヤソー、又はワイヤソーをベース機とした放電式のマルチワイヤ加工機の場合、メインローラを含めた周辺構造が大掛かりな構造となるのに対し、実施の形態1に係るマルチワイヤ走行モジュール20は、標準的なワイヤ放電加工機50をベース機とするため、スライス加工を行う装置のサイズをワイヤ放電加工機50のサイズにまで小型化できる。さらに、マルチワイヤ走行モジュール20は、ワイヤ通線作業では、ワイヤを巻き掛ける工程を除いてワイヤ放電加工機50の自動結線装置を使用できるため、作業の段取りを簡便化できる。
また、マルチワイヤ走行モジュール20を用いることにより、ユーザは、マルチワイヤによるウェハのスライス加工を、ワイヤ放電加工機50の本来の使い方であるワイヤ放電加工の操作との違いを感じることなく行える。
なお、ガイドローラによるワイヤの搬送実験結果から、ガイドローラの直径を標準的なワイヤソーのローラの直径の1/3程度に小径化しても、安定したワイヤ走行が可能であることが確認された。マルチワイヤ走行モジュール20は、ガイドローラにワイヤ1を巻き回す回数を、通常のワイヤソーの1/10から1/40にあたる20回程度とすることで、片持ち支持構造であってもガイドローラの回転に支障は生じない。
ウェハのスライス加工では、コスト低減のために、切り代である加工溝幅をより一層狭くすることが期待されており、加工溝幅の狭小化の実現には、より細い線径のワイヤを使用することが有効である。
線径の細いワイヤによるスライス加工を安定して行うには、ガイドローラの駆動が重要となる。駆動式のローラを搭載した加工装置において、外部装置を作動させず、動力アシストを行わずにローラを従動させる場合、軸受の負荷、駆動伝達機構の負荷又はローラ重量により、ローラのイナーシャが大きくなる。イナーシャの大きいローラを従動させる起動トルクを発生させるためには、線径0.050mmから0.070mmの細線ワイヤでの破断耐力以上の張力が必要である。
すなわち、駆動式のローラを搭載した加工装置において単に駆動ローラの駆動系を外して従動化した状態で使用することは困難であり、イナーシャ自体を小さくする軽量化が不可欠となる。
実施の形態1に係るマルチワイヤ走行モジュール20のガイドローラは、元から従動式であり、軽量化により、複数個のガイドローラがモータなどの外部動力源から動力を伝達されることなく、巻き掛けられたワイヤ1との摩擦力のみによってワイヤ1の走行とともに回転できる。また、マルチワイヤ走行モジュール20のガイドローラは、ワイヤ1が巻き回される回数が1回であっても回転できる。なお、上記の説明においては、マルチワイヤ走行モジュール20の全てのガイドローラが従動式である場合を例にしたが、一部のガイドローラに外部動力が伝達されてもよい、すなわち、マルチワイヤ走行モジュール20は、少なくとも一部のガイドローラが従動式であれば良い。
実施の形態1に係るマルチワイヤ走行モジュール20では、選択配置された切断ワイヤ部第1ガイドローラ21、切断ワイヤ部第2ガイドローラ22、非切断ワイヤ部第1ガイドローラ23及び非切断ワイヤ部第2ガイドローラ24にワイヤ1を巻き掛けて切断ワイヤ部第1ガイドローラ21と切断ワイヤ部第2ガイドローラ22との間に形成される切断ワイヤ部30は、インゴットを切断するために必要最小限のスパンに設定できる。したがって、実施の形態1に係るマルチワイヤ走行モジュール20は、放電加工中のワイヤ1の振動が少なく、安定した放電加工を行える。これにより、素材の損失となる切り代である加工溝幅を狭くでき、加工速度及び加工精度を向上させるとともに加工コストを低減できる。
なお、ベース板25に設置するガイドローラは、切断ワイヤ部第1ガイドローラ21及び切断ワイヤ部第2ガイドローラ22のみとすることも可能である。図5は、実施の形態1に係るマルチワイヤ走行モジュールの別の構造を示す図である。被加工物Wの幅がガイドローラの直径以下であれば、図5に示すように、切断ワイヤ部第1ガイドローラ21及び切断ワイヤ部第2ガイドローラ22の2個のガイドローラ間で巻き掛けられるワイヤ1に対し、図5に示すように被加工物Wを設置してワイヤ放電加工を行うことで、二つの被加工物Wを同時に切断することができる。
実施の形態2.
図6は、本発明の実施の形態2に係るマルチワイヤ走行モジュールのベース板の正面図である。ベース板31には、切断ワイヤ部第1ガイドローラ用取付孔311a,311b,311c、切断ワイヤ部第2ガイドローラ用取付孔312a,312b,312c、非切断ワイヤ部第1ガイドローラ用取付孔313、非切断ワイヤ部第2ガイドローラ用取付孔314及び固定用ねじ取付孔315が設けられている。
また、ベース板31には、切り欠き316が形成されている。切り欠き316は、切断ワイヤ部第1ガイドローラ用取付孔311a,311b,311cと切断ワイヤ部第2ガイドローラ用取付孔312a,312b,312cとの間に設けられている。
また、ベース板31には、固定用ねじ取付孔315が設けられており、固定用ねじ取付孔315を用いて上下送り機構7に固定される。
図7は、実施の形態2に係るマルチワイヤ走行モジュールの側面図である。実施の形態2に係るマルチワイヤ走行モジュール20は、ベース板31に切り欠き316が設けられているため、インゴットの端部以外の部分にスライス加工を行う際にインゴットとベース板31とが干渉することを防止できる。したがって、インゴットの中央部からウェハを切り出したい場合でも、インゴットの端部から順にスライス加工を行っていく必要はない。このように、実施の形態2に係るマルチワイヤ走行モジュール20は、インゴットの端部以外の部分に対してスライス加工を行うことが可能である。この他については実施の形態1と同様である。
実施の形態3.
図8は、本発明の実施の形態3に係るマルチワイヤ走行モジュールのベース板の正面図である。図9、図10及び図11は、実施の形態3に係るマルチワイヤ走行モジュールのベース板への非切断ワイヤ部ガイドローラの設置例を示す図である。ベース板32は、切断ワイヤ部第1ガイドローラ用取付孔321a,321b、切断ワイヤ部第2ガイドローラ用取付孔322a,322b、複数の非切断ワイヤ部ガイドローラ用取付孔323及び固定用ねじ取付孔324が設けられている。ベース板32は、図8での左側、すなわち切断ワイヤ部30から離れた側に拡大部32aが設けられており、拡大部32aにも非切断ワイヤ部ガイドローラ取付用孔323が形成されている。実施の形態3に係るマルチワイヤ走行モジュール20は、複数の非切断ワイヤ部ガイドローラ用取付孔323のうち非切断ワイヤ部ガイドローラを取り付ける位置及び数を変えることで、ワイヤ経路を変更できるようになっている。ワイヤ経路は、ワイヤの走行経路が交差せず、一筆描きができる経路であればよい。
実施の形態3に係るマルチワイヤ走行モジュール20は、拡大部32aに設けた非切断ワイヤ部ガイドローラ取付孔323に非切断ワイヤ部ガイドローラを取り付けることでワイヤ経路を変更しやすくなる。
図9に示す構成では、ベース板32には、切断ワイヤ部第1ガイドローラ21及び切断ワイヤ部第2ガイドローラ22に加えて14個の非切断ワイヤ部ガイドローラ33が取り付けられている。図10に示す構成では、ベース板32には切断ワイヤ部第1ガイドローラ21及び切断ワイヤ部第2ガイドローラ22に加えて8個の非切断ワイヤ部ガイドローラ33が取り付けられている。図11に示す構成では、ベース板32には切断ワイヤ部第1ガイドローラ21及び切断ワイヤ部第2ガイドローラ22に加えて8個の非切断ワイヤ部ガイドローラ33が取り付けられている。ワイヤ1を巻き掛ける非切断ワイヤ部ガイドローラの個数を多くすると、ワイヤ1の走行方向を反転させながら巻き掛け及び搬送できるので、図9に示す構成では、図10又は図11に示す構成よりもワイヤ1の周長が長くなる。図10の構成と図11の構成とでは、非切断ワイヤ部ガイドローラ33の数が同じであるが、非切断ワイヤ部ガイドローラ33が密集して配置されている図11の構成の方がワイヤ1の周長は短い。すなわち、図9、図10及び図11のそれぞれに示す構成の中では、図9に示す構成でのワイヤ1の周長が最も長く、図11に示す構成でのワイヤ1の周長が最も短い。
独立給電方式の場合は、隣接する給電子26間のワイヤ抵抗値と、給電子26から被加工物W上の放電点までのワイヤ抵抗値との差によって、並列する給電子26間が電気的に絶縁された状態となっている。隣接する給電子26間のワイヤ1の周長、すなわち抵抗値の方が、給電子26から被加工物W上の放電点までのワイヤ長に比例する抵抗値よりも10倍程度大きくなるように設定されている。この設定により、隣接する給電子26は、1本のワイヤ1によって電気的導通があるにも関わらず、抵抗差により、隣接する給電子26間は一種の電気的絶縁状態となる。したがって、各給電子26に給電された電流は抵抗値の小さい被加工物W側へ優先して流れるため、ワイヤ1の複数箇所での同時放電加工が実現される。
したがって、巻き掛けることによって並列しているワイヤ1へ個別に給電子26が接して給電する独立給電方式では、ワイヤ1間の抵抗値の差を拡大する位置が好ましいため、給電子26を収納したユニットは、可能な限り被加工物Wに近づけて設置される方がよい。
一方、巻き掛けることによって並列しているワイヤ1の複数箇所に対し、同一の給電子26が同時に接して給電する一括給電方式では、共通する給電子26に接触するワイヤ本数分の総電流を一つの給電子26から給電するため、特定ワイヤに対する集中給電が起こらないように給電子26から放電点までの抵抗値で加工電流を制限する必要がある。すなわち、給電子26から放電点までは必要な抵抗値を得るためのワイヤ長が必要となるため、給電子26を収納したユニットは被加工物Wから離して設置する方がよい。
実施の形態3に係るマルチワイヤ走行モジュール20は、非切断ワイヤ部ガイドローラ33の個数及び取り付け位置により、ワイヤ1の走行経路を自由に変更できるため、ワイヤ1の仕様変更又は被加工物Wの内部抵抗値の違いによる放電エネルギーの変化による放電加工特性への影響は、巻き掛けるワイヤ間の抵抗値を調整することで軽減できる。これにより、実施の形態3に係るマルチワイヤ走行モジュール20を用いたスライス加工では、安定した放電加工を行うことができる。
実施の形態4.
図12は、実施の形態4に係るマルチワイヤ走行モジュールのガイドローラの構造を示す断面図である。切断ワイヤ部ガイドローラ又は非切断ワイヤ部ガイドローラに用いられるガイドローラ40は、従動回転式の片持ち支持型ローラであり、ガイドリング41とスペーサ42とベアリング43とを組み合わせた後、ベアリング43がはめ込まれる軸44aを有するベース44と組み合わせることにより、単体で回転し自在設置可能にユニット化されている。ガイドローラ40は、ベース44の底面側に加工されたねじ穴44bと、ベース板25に加工された切断ワイヤ部第1ガイドローラ用取付孔251a,251b,251c,251d,251e、切断ワイヤ部第2ガイドローラ用取付孔252a,252b,252c,252d,252e、非切断ワイヤ部第1ガイドローラ用取付孔253a,253b及び非切断ワイヤ部第2ガイドローラ用取付孔254a,254bとを使用した固定により、ベース板25へのガイドローラ40の自在配置が可能である。ガイドローラ40以外の部分のマルチワイヤ走行モジュール20は実施の形態1と同様である。
ガイドリング41は、ベアリング43とともに回転するように2枚の押さえ板45,46で挟みこまれ、固定ねじ47によって締結される。ベアリング43を組み込んだガイドリング41はベース44の軸44aに対してはめ込まれ、ベアリング押さえ48と固定ねじ49の締結によって組立てられ、ガイドローラ40を構成する。
ガイドリング41には、切削加工における加工性が良好でありかつ鉄よりも比強度が高いアルミニウムが材料に用いられている。ワイヤ1への加工電源の給電は、給電子26を介して行われるため、ワイヤ1が接触するガイドリング41は、巻き掛けることによって並列しているワイヤ1同士を電気的に絶縁し、ワイヤ1同士の間の短絡を防止する必要がある。このため、実施の形態4では、ガイドリング41の外周面に対し、被膜厚さ10μmから50μm程度の硬質アルマイト処理を施して、ガイドリング41の外周面を絶縁性にし、ワイヤ1同士の間の短絡を防止している。
なお、図12では図示を省略しているが、ガイドリング41には、ワイヤ案内用溝となる複数本のV溝が外周面に沿って等ピッチで加工されている。ガイドリング41はアルミニウム製であるため、ワイヤ案内用溝の旋盤加工は容易である。ガイドリング41に硬質アルマイト処理が施されていることにより、硬質アルマイト処理を施さない場合と比べてワイヤ案内用溝の耐摩耗性も向上している。
被加工物Wのスライス加工では、加工結果物であるウェハの仕様が変更されるとワイヤ1を並列させるピッチの変更が必要となる。ガイドリング41を単独で着脱できる実施の形態4に係るマルチワイヤ走行モジュール20は、ワイヤ案内用溝の仕様が異なるガイドリング41に交換することによってウェハの仕様の変更に迅速に対応できる。
また、被加工物Wのスライス加工では、ワイヤ案内用溝の摩耗に伴ってワイヤ1の挙動が不安定となる。実施の形態4に係るマルチワイヤ走行モジュール20は、ガイドリング41を単独で着脱できるため、ワイヤ案内用溝が摩耗したガイドリング41にワイヤ案内用溝を再加工するなどのメンテナンスが容易である。
実施の形態4に係るマルチワイヤ走行モジュール20では、被加工物Wの切断幅及びワイヤ1の走行経路といった仕様に応じて、ベース板25に加工された切断ワイヤ部第1ガイドローラ用取付孔251a,251b,251c,251d,251e、切断ワイヤ部第2ガイドローラ用取付孔252a,252b,252c,252d,252e、非切断ワイヤ部第1ガイドローラ用取付孔253a,253b及び非切断ワイヤ部第2ガイドローラ用取付孔254a,254bを選択し、ねじ固定方式によってベース板25に容易かつ自在に、ユニット化されたガイドローラ40を配置できる。
図13は、実施の形態4に係るマルチワイヤ走行モジュールのガイドローラの別の構造を示す図である。図13に矢印Aで示すガイドリング41の軸方向の両端部にフランジ41aが設けられていること以外は、図12に示す構造と同様である。ガイドリング41の軸方向の両端部にフランジ41aを設けることにより、ワイヤ案内用溝からワイヤ1が外れても、脱落したワイヤ1はフランジ41aに引っかかり、ガイドリング41から脱落しにくくなる。
実施の形態5.
図14は、本発明の実施の形態5に係るマルチワイヤ走行モジュールの斜視図である。実施の形態5に係るマルチワイヤ走行モジュール20は、実施の形態1に係るマルチワイヤ走行モジュール20と同様であるが、ワイヤ1の巻き掛け方法が実施の形態1と異なっている。実施の形態5においては、ワイヤ送り機構4から送り出されるワイヤ1は、切断ワイヤ部第1ガイドローラ21の次に非切断ワイヤ部第2ガイドローラ24に掛けられ、再び切断ワイヤ部第1ガイドローラ21に掛けられることによって巻き始め部1aが形成されている。そして、切断ワイヤ部第1ガイドローラ21、切断ワイヤ部第2ガイドローラ22、非切断ワイヤ部第1ガイドローラ23及び非切断ワイヤ部第2ガイドローラ24の順に複数回掛けられることによって、ワイヤ1が並列配置された切断ワイヤ部30が形成されている。また、ワイヤ1の巻き終わりの部分では、切断ワイヤ部第2ガイドローラ22ののちに非切断ワイヤ部第1ガイドローラ23に掛けられたワイヤ1が再び切断ワイヤ部第2ガイドローラ22に掛けられて巻き終わり部1bが形成されている。
一般的なワイヤ放電加工機では、上下送り機構先端に設置されたワイヤガイドを通過して供給されるワイヤは、ワイヤガイドの下方延長線上に位置するワイヤガイドに挿入され、ワイヤ回収機構6へ引き込まれることによって搬送される。したがって、切断ワイヤ部をなすワイヤの振動は、上下のワイヤガイドで拘束され、ワイヤ振動が抑制される。
実施の形態1に係るマルチワイヤ走行モジュール20は、ワイヤ1の巻き掛けにより切断ワイヤ部第1ガイドローラ21と切断ワイヤ部第2ガイドローラ22との間に並列するワイヤ1によって構成される切断ワイヤ部30には、ワイヤガイドに相当する機構を備えていない。それゆえ、上下送り機構7側から搬送されてきたワイヤ1を、切断ワイヤ部第1ガイドローラ21、切断ワイヤ部第2ガイドローラ22、非切断ワイヤ部第1ガイドローラ23、非切断ワイヤ部第2ガイドローラ24と順次巻き掛けるため、最初に接触する切断ワイヤ部第1ガイドローラ21に対してワイヤ1を押しつける力が不足し、巻き始めの部分ではワイヤ1は切断ワイヤ部第1ガイドローラ21からかい離する。
同様に、下部ガイド5に挿入されるワイヤ1についても、切断ワイヤ部第1ガイドローラ21を巻き掛けた後、切断ワイヤ部第2ガイドローラ22を通過して下部ガイド5に挿入するため、切断ワイヤ部第2ガイドローラ22に対してワイヤ1を押し付ける力がなく、ワイヤ1は切断ワイヤ部第2ガイドローラ22からかい離する。
このため、実施の形態5では、ワイヤ1の巻き始め、すなわち切断ワイヤ部30の1列目のワイヤ1については、上下送り機構7側からの搬送直後に切断ワイヤ部第1ガイドローラ21と非切断ワイヤ部第2ガイドローラ24との間で少なくとも1回巻き掛けて巻き始め部1aを形成した後、切断ワイヤ部第2ガイドローラ22に対して巻き掛けられる。
また、ワイヤ1の巻き終わり、すなわち切断ワイヤ部30の最終列目のワイヤ1については、切断ワイヤ部第1ガイドローラ21を巻き掛けた後、切断ワイヤ部第2ガイドローラ22を通過し下部ガイド5に挿入される前に、非切断ワイヤ部第1ガイドローラ23に対して少なくとも1回巻き掛けた後、再び切断ワイヤ部第2ガイドローラ22に巻き掛けられ、下部ガイド5に挿入される。
このように実施の形態5に係るマルチワイヤ走行モジュール20は、切断ワイヤ部第1ガイドローラ21及び切断ワイヤ部第2ガイドローラ22とは異なる非切断ワイヤ部第1ガイドローラ23及び非切断ワイヤ部第2ガイドローラ24を非切断ワイヤ部第1ガイドローラ用取付孔253a,253b及び非切断ワイヤ部第2ガイドローラ用取付孔254a,254bに取り付け、非切断ワイヤ部第2ガイドローラ24と切断ワイヤ部第1ガイドローラ21とにワイヤ1を巻き掛けた後に、切断ワイヤ部第1ガイドローラ21、切断ワイヤ部第2ガイドローラ22、非切断ワイヤ部第1ガイドローラ23及び非切断ワイヤ部第2ガイドローラ24にワイヤ1を設定回数巻き掛け、非切断ワイヤ部第1ガイドローラ23と切断ワイヤ部第2ガイドローラ24とにワイヤ1を巻き掛けた後にワイヤ1を回収する。
実施の形態5に係るマルチワイヤ走行モジュール20では、切断ワイヤ部30の1列目のワイヤ1は巻き始め部1aによって切断ワイヤ部第1ガイドローラ21に押し付けられ、最終列のワイヤ1は巻き終わり部1bによって切断ワイヤ部第2ガイドローラ22に押し付けられる。すなわち、巻き始め部1a及び巻き終わり部1bがワイヤガイド、あるいは、ワイヤ押さえ相当の機能をなすため、1列目と最終列目のワイヤ1も、切断ワイヤ部30の他のワイヤ1と同様に振動を抑制できる。また、実施の形態5に係るマルチワイヤ走行モジュール20は、ワイヤの走行方向が重力方向であるため、放電加工によって発生した加工くずが排出されやすい。
なお、切断ワイヤ部第2ガイドローラ22における巻き掛けを終えた後のワイヤ1の下方に下部ガイド5のワイヤ挿入口が位置するように、ワイヤ1を巻き掛ける数、すなわち、並列ワイヤ本数に応じて、ワイヤ放電加工機50のV軸などを利用して移動させておくと、ワイヤ1が下部ガイド5を通過する際に摩擦が生じにくく、ワイヤ1の走行の支障となりにくい。
実施の形態6.
図15は、本発明の実施の形態6に係るマルチワイヤ走行モジュールの斜視図である。実施の形態6に係るマルチワイヤ走行モジュール20は、固定用ねじ取付孔255が非切断側に設けられている点で実施の形態1と相違している。換言すると、実施の形態6に係るマルチワイヤ走行モジュール20では、固定用ねじ取付孔255は、図4に示した非切断ワイヤ部第2ガイドローラ用取付孔254に隣接して設けられている。実施の形態6においては、ワイヤ送り機構4から送り出されたワイヤ1は、非切断ワイヤ部第2ガイドローラ24、非切断ワイヤ部第1ガイドローラ23、切断ワイヤ部第2ガイドローラ22及び切断ワイヤ部第1ガイドローラ21の順に複数回掛けられてワイヤ1が並列配置された切断ワイヤ部30が形成されている。また、ワイヤ1は、巻き終わりの部分では、非切断ワイヤ部第2ガイドローラ24ののちに非切断ワイヤ部第1ガイドローラ23に掛けられてから下部ガイド5へ送られている。
実施の形態6に係るマルチワイヤ走行モジュール20は、切断ワイヤ部第1ガイドローラ21、切断ワイヤ部第2ガイドローラ22、非切断ワイヤ部第1ガイドローラ23及び非切断ワイヤ部第2ガイドローラ24へのワイヤ1の巻き掛けを、非切断ワイヤ部第2ガイドローラ24から始め、非切断ワイヤ部第1ガイドローラ23で終えるため、切断ワイヤ部30の1列目及び最終列目のワイヤ1に弛みが生じることがない。
実施の形態6に係るマルチワイヤ走行モジュール20は、ワイヤ1の巻き始め及び巻き終わりの部分でのワイヤ1の弛みを防止する巻き始め部及び巻き終わり部を形成するためのワイヤ1の巻き掛けが不要であるため、実施の形態5に係るマルチワイヤ走行モジュール20よりもワイヤ1の巻き掛け作業が容易である。すなわち、実施の形態6に係るマルチワイヤ走行モジュールは、ワイヤ1の巻き始め及び巻き終わりの部分において、ガイドローラにワイヤ1を沿わせるためだけにワイヤ1をガイドローラに巻き付ける必要がない。
なお、実施の形態6に係るマルチワイヤ走行モジュール20は、下部ガイド5の上方に非切断ワイヤ部第1ガイドローラ23及び非切断ワイヤ部第2ガイドローラ24が位置するため、切断ワイヤ部30は上下送り機構7よりも加工送り方向側にずれて形成される。このため、実施の形態6では、左右送り機構10による加工時の最大送り量は、実施の形態5に係るマルチワイヤ走行モジュール20よりも小さくなる。したがって、左右方向の最大送り量を確保したい場合には実施の形態5に係るマルチワイヤ走行モジュール20を用い、ワイヤ1の巻き掛け作業を簡略化したい場合には実施の形態6に係るマルチワイヤ走行モジュール20を用いるようにして使い分けると良い。
実施の形態7.
図16は、本発明の実施の形態7に係るワイヤ放電加工機の構成を示す図である。実施の形態7に係るワイヤ放電加工機50は、上下送り機構7の先端部に傾斜機構7aを備えており、マルチワイヤ走行モジュール20は、傾斜機構7aを介して上下送り機構7に設置されている。
図17は、実施の形態7に係るワイヤ放電加工機の傾斜機構でガイドローラ設置面が上を向くようにマルチワイヤ走行モジュールを傾けた状態を示す図である。図18は、実施の形態7に係るワイヤ放電加工機の傾斜機構でガイドローラ設置面が下を向くようにマルチワイヤ走行モジュールを傾けた状態を示す図である。ワイヤ放電加工機50の上下送り機構7の先端に傾斜機構7aを介して装着されたマルチワイヤ走行モジュール20は、傾斜機構7aによって加工進行方向と平行な回転軸回りに傾きを変更可能であり、被加工物Wに対する切断ワイヤ部30の傾きも可変である。
シリコン、炭化シリコン及び窒化ガリウムといった異方性を有する導体素材では、それらのバルク結晶に対して特定の角度でウェハをスライス加工することにより、得られたウェハから作製されたデバイスに優れた電気特性を持たせることができる。したがって、バルク結晶からウェハをスライス加工する場合、バルク結晶の結晶方位を考慮したスライス加工が必要となる。
ワイヤ放電加工機50では、被加工物Wに対するワイヤ1の加工軌跡は、数値制御装置に入力されたプログラム軌跡に基づいて指令される。ワイヤ放電加工機50は、図1に示すように、前後送り機構9及び左右送り機構10を備えており、定盤8を任意方向に送ることができるため、被加工物Wであるバルク結晶の水平面に対する切断方向は、前後送り機構9と左右送り機構10とにより補正できる。すなわち、加工進行方向に対して垂直に交差する軸の軸回りの傾き制御は、ワイヤ放電加工機50の数値制御プログラムによる定盤8の相対的な送り制御によって対応可能である。
したがって、前後送り機構9及び左右送り機構10による加工軌跡と傾斜機構7aとを組み合わせることによって、バルク結晶からオフ角を持つウェハをスライス加工できる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 ワイヤ、1a 巻き始め部、1b 巻き終わり部、2 ワイヤリール、3 張力制御機構、4 ワイヤ送り機構、5 下部ガイド、6 ワイヤ回収機構、7 上下送り機構、7a 傾斜機構、8 定盤、9 前後送り機構、10 左右送り機構、11 治具、20 マルチワイヤ走行モジュール、21 切断ワイヤ部第1ガイドローラ、22 切断ワイヤ部第2ガイドローラ、23 非切断ワイヤ部第1ガイドローラ、24 非切断ワイヤ部第2ガイドローラ、25,31,32 ベース板、32a 拡大部、33 非切断ワイヤ部ガイドローラ、26 給電子、27 電源、28 制御部、29 極間ノズル、30
切断ワイヤ部、40 ガイドローラ、41 ガイドリング、41a フランジ、42 スペーサ、43 ベアリング、44 ベース、44a 軸、44b ねじ穴、45,46
押さえ板、47,49 固定ねじ、48 ベアリング押さえ、50 ワイヤ放電加工機、251a,251b,251c,251d,251e,311a,311b,311c,321a,321b 切断ワイヤ部第1ガイドローラ用取付孔、252a,252b,252c,252d,252e,312a,312b,312c,322a,322b 切断ワイヤ部第2ガイドローラ用取付孔、253a,253b,313 非切断ワイヤ部第1ガイドローラ用取付孔、254a,254b,314 非切断ワイヤ部第2ガイドローラ用取付孔、255,315,324 固定用ねじ取付孔、316 切り欠き、323
非切断ワイヤ部ガイドローラ用取付孔。

Claims (12)

  1. 複数のガイドローラ用取付孔を有し、ワイヤ放電加工機に取り付けられるベース板と、
    複数の前記ガイドローラ用取付孔のうちのいずれか二つに着脱可能に取り付けられた一対のガイドローラと、
    前記一対のガイドローラの各々に隣接して配置され、互いに対向し、該一対のガイドローラに巻き回されるワイヤに加工液を噴射する極間ノズルとを備え、
    前記ガイドローラは、前記ベース板に着脱可能に固定されるベースと、該ベースに着脱自在に装着されて回転自在に支持され、前記ワイヤに接し、外周面に複数本のV溝が形成されており、軸方向の端部にフランジを有するガイドリングと、を備え、
    前記ガイドローラの少なくとも一つは、前記ワイヤの走行に伴って従動回転することを特徴とするマルチワイヤ走行モジュール。
  2. 前記ガイドローラは、前記ベース板に片持ち支持されることを特徴とする請求項1に記載のマルチワイヤ走行モジュール。
  3. 前記ワイヤに対して加工電圧を印加する給電子を備えることを特徴とする請求項1に記載のマルチワイヤ走行モジュール。
  4. 前記給電子は、前記ガイドローラに巻き回されることによって並列した前記ワイヤに、個別に接することを特徴とする請求項3に記載のマルチワイヤ走行モジュール。
  5. 前記給電子は、前記ガイドローラに巻き回されることによって並列した前記ワイヤの複数箇所に、同時に接触することを特徴とする請求項3に記載のマルチワイヤ走行モジュール。
  6. 前記給電子を前記ワイヤに接触させる位置が可変であることを特徴とする請求項3に記のマルチワイヤ走行モジュール。
  7. 前記ベース板は、一対の前記ガイドローラが取り付けられた前記ガイドローラ用取付孔同士の間に切り欠きを有することを特徴とする請求項1に記載のマルチワイヤ走行モジュール。
  8. 前記ベース板は、前記ワイヤ放電加工機への取り付け用の固定用ねじ取付孔を有し、
    前記ベース板を前記ワイヤ放電加工機に装着した際に前記固定用ねじ取付孔の下方に位置する前記ガイドローラ用取付孔に前記一対のガイドローラとは異なるガイドローラが取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のマルチワイヤ走行モジュール。
  9. 前記ベース板は、前記ワイヤ放電加工機への取り付け用の固定用ねじ取付孔を有し、
    前記ベース板を前記ワイヤ放電加工機に装着した際に前記固定用ねじ取付孔の下方に位置する前記ガイドローラ用取付孔に前記一対のガイドローラが取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のマルチワイヤ走行モジュール。
  10. 請求項8に記載のマルチワイヤ走行モジュールの使用方法であって、
    前記一対のガイドローラを、切断ワイヤ部を形成する切断ワイヤ部ガイドローラとし、
    前記一対のガイドローラとは異なるガイドローラを、前記切断ワイヤ部を形成しない非切断ワイヤ部ガイドローラとし、
    前記切断ワイヤ部ガイドローラ及び前記非切断ワイヤ部ガイドローラへの前記ワイヤの巻き掛けを、前記非切断ワイヤ部ガイドローラから始め、前記非切断ワイヤ部ガイドローラで終えることを特徴とするマルチワイヤ走行モジュールの使用方法。
  11. 請求項9に記載のマルチワイヤ走行モジュールの使用方法であって、
    前記一対のガイドローラを、切断ワイヤ部を形成する切断ワイヤ部ガイドローラとし、
    前記ガイドローラ用取付孔に取り付けた、前記一対のガイドローラとは異なるガイドローラを、前記切断ワイヤ部を形成しない非切断ワイヤ部ガイドローラとし、
    前記切断ワイヤ部ガイドローラの一方と前記非切断ワイヤ部ガイドローラとに前記ワイヤを巻き掛けた後に、前記切断ワイヤ部ガイドローラ及び前記非切断ワイヤ部ガイドローラに前記ワイヤを設定回数巻き掛け、
    前記非切断ワイヤ部ガイドローラと前記切断ワイヤ部ガイドローラの他方とに前記ワイヤを巻き掛けた後に前記ワイヤを回収することを特徴とするマルチワイヤ走行モジュールの使用方法。
  12. 被加工物が固定される定盤と、
    前記定盤を左右方向に移動させる左右送り機構と、
    前記定盤を前後方向に移動させる前後送り機構と、
    請求項1から9のいずれか1項に記載のマルチワイヤ走行モジュールが取り付けられ、前記定盤に対する前記マルチワイヤ走行モジュールの高さを変更可能な上下送り機構とを備え、
    前記上下送り機構は、前記定盤に対する前記マルチワイヤ走行モジュールの傾きを、加工進行方向と平行な回転軸の軸回りに変化させる傾斜機構を備えることを特徴とするワイヤ放電加工機。
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