JP2015123556A - 防振装置、防振方法。 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワイヤとの摩耗によって溝形状が徐々に劣化して発生する位置ズレを起こさないように、各ワイヤがそれぞれ走行する間隔でそれぞれを隔離し、かつ各ワイヤがそれぞれ走行する高さでワイヤに加わる応力を減らしてワイヤの振動を防止すること。
【解決手段】並設された間隔で走行しているワイヤの振動を防止する防振装置が、走行しているワイヤとの接触により加工溝が形成可能な防振部材と、ワイヤと接触するように防振部材のワイヤへの押し当てを継続し並設された間隔で加工溝を形成する形成手段と、走行しているワイヤに近接する固定位置で形成手段を保持する保持手段と、を備え、形成手段により防振部材をワイヤに押し当てない場合にワイヤが走行可能な位置で、形成手段が押し当ての継続を終了することで、防振部材がワイヤの振動を防止する加工溝の位置が決定されること。

【選択図】 図4

Description

本発明は、マルチワイヤを利用した加工に用いられる防振装置、防振方法の技術に関する。
シリコンインゴットを多数の薄片にスライスするための装置としてワイヤソー装置が知られているが、近年マルチワイヤを使用して放電加工技術により部材を薄板にスライス加工するマルチワイヤを利用した放電加工技術がある。
マルチワイヤを使用して放電加工技術では、高速で走行するワイヤの振動がスライスされた被加工物の精度に影響するため、ワイヤの振動を低減させることが重要である。
例えば、特許文献1には、回転するローラに接しつつ、そのローラの回転軸と直交する方向に移動する固定砥粒ワイヤによってローラの円周方向に溝を形成することを特徴とするワイヤソー用溝付きローラの溝加工方法が開示されている。
例えば、特許文献2には、あらかじめワイヤを挿通させる孔を形成しておく必要がなく簡便のために、フェルトはスラリー30を含むと硬くなる性質を持つので、スラリーを供給しながら切断することによって、フェルトにワイヤをガイドする面が自動的に形成され、ワイヤの上下左右への動きが拘束され、ワイヤの上下左右へのブレを防止するブレ防止手段が開示されている。
特開2008−126341号公報 特開2002−307283号公報
ワイヤソー等で用いられる図5、図6に示した従来のサブガイドローラは、ガイド溝付きの回転(ローラ)方式が採用されており、サブガイドローラは使用を継続するとワイヤとの摩耗によって溝形状が徐々に劣化し、溝によって保持されているワイヤが溝からはずれ、別の溝に飛んで走行するワイヤの位置ズレを起こすことがある。
このようにサブガイドローラがワイヤに連れて回転する方式の場合、ガイド溝とワイヤの接触が十分でないため、ワイヤとサブガイドローラ間では滑りが発生するからである。
本発明は、ワイヤとの摩耗によって溝形状が徐々に劣化して発生する位置ズレを起こさないように、各ワイヤがそれぞれ走行する間隔でそれぞれを隔離し、かつ各ワイヤがそれぞれ走行する高さでワイヤに加わる応力を減らしてワイヤの振動を防止することが可能な仕組みを提供することを目的とする。
本発明は、並設された間隔で走行しているワイヤの振動を防止する防振装置であって、走行しているワイヤとの接触により加工溝が形成可能な防振部材と、ワイヤと接触するように前記防振部材のワイヤへの押し当てを継続し前記並設された間隔で加工溝を形成する形成手段と、走行しているワイヤに近接する固定位置で前記形成手段を保持する保持手段と、を備え、前記形成手段により前記防振部材をワイヤに押し当てない場合に前記ワイヤが走行可能な位置で、前記形成手段が前記押し当ての継続を終了することで、前記防振部材がワイヤの振動を防止する前記加工溝の位置が決定されることを特徴とする。
また、前記防振部材に前記加工溝を形成する直前の前記形成手段が縮んだ長さと前記押し当てを終了する直後の前記形成手段が伸びた長さとの差分が、前記防振部材の厚みよりも短いことを特徴とする。
また、前記防振部材は、ウレタンゴムやアクリル素材であることを特徴とする。
また、前記形成手段が縮んだ長さと伸びた長さとを、スプリングの伸縮値を用いて定義すること特徴とする。
本発明により、ワイヤとの摩耗によって溝形状が徐々に劣化して発生する位置ズレを起こさないように、各ワイヤがそれぞれ走行する間隔でそれぞれを隔離し、かつ各ワイヤがそれぞれ走行する高さでワイヤに加わる応力を減らしてワイヤの振動を防止することが可能な仕組みを提供することが可能となる。
本発明におけるマルチワイヤ放電加工システムの正面図を示す図である。 本発明におけるサブガイドの側面図を示す図である。 本発明におけるサブガイドの側面図を示す図である。 本発明におけるサブガイドの側面図を示す図である。 従来方式におけるサブガイドローラの側面図を示す図である。 従来方式におけるサブガイドローラの正面図を示す図である。 本発明の変形例おけるサブガイドの溝形成例を示す図である。
図1を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るマルチワイヤ放電加工システムを前方から見た外観図である。尚、図1に示す各機構の構成は一例であり、目的や用途に応じて様々な構成例があることは言うまでもない。
図1は本発明におけるマルチワイヤ放電加工システムの構成を示す図である。マルチワイヤ放電加工システムは、マルチワイヤ放電加工装置1、電源装置2、加工液供給装置50から構成されている。
マルチワイヤ放電加工システムは、放電により並設された複数本のワイヤ(ワイヤ電極)の間隔で被加工物(ワーク)を薄片にスライスすることができる。
1はマルチワイヤ放電加工装置であり、1にはサーボモータにより駆動されるワーク送り部3がワーク105の上部に設けられ、上下方向にワーク105を移動することができる。本発明ではワーク105が下方向に送られ、ワーク105とワイヤ103の間で放電加工が行われる。
2は電源装置であり、2にはサーボモータを制御する放電サーボ制御部が放電の状態に応じて効率よく放電を発生させるために放電ギャップ(極間の距離)を一定の隙間に保つように制御することでワークの位置決めを行い、放電加工を進行させる。
加工電源部400は、放電加工のための放電電源パルスをワイヤ103へ供給するとともに、放電加工部で発生する短絡などの状態に適応する検知を行い、放電サーボ制御部に放電ギャップの制御信号を供給する。
50は加工液供給装置であり、放電加工により発生する加工チップ(加工屑)の除去や放電現象に必要な加工液をポンプにより放電加工部へ循環して供給する。
さらにイオン交換樹脂による比抵抗または電導度(1μS〜250μS)の管理や、冷却のために液温(20℃付近)の管理も行う。加工液には主に水が使用される。
8,9はメインガイドローラであり、メインガイドローラの表面には、均一な間隔でワイヤが走行できるようにあらかじめ決められたピッチ(間隔)と数(加工本数)に対応する溝が形成されており、ワイヤ供給ボビン(IN)からの張力制御されたワイヤが2つのメインガイドローラに必要数巻きつけられ、巻き取りボビン(OUT)へ送られる。ワイヤの走行速度は100m/minから1000m/min程度で放電加工を行う。
つまり、2つのメインガイドローラが同じ回転方向で、かつ同じ回転速度で連動して回転することで、ワイヤ繰出し部から送られた1本のワイヤ103がメインガイドローラ(2つ)の外周を最大で2000回程度巻回することにより、放電加工部において所定のワイヤの間隔(ピッチ)にて並設されている複数本(最大で2000本程度)のワイヤ103を同一方向でかつ同一速度で走行させている。
このように高速でワイヤが走行していることがワイヤ103を振動させる第1の要因となる。
メインガイドローラ8、9には、ワイヤ103を均一でかつ一定間隔に取り付けるための溝が複数列形成されており、その溝にワイヤ103が取り付けられている。そして、メインガイドローラ8、9がともにそろって右(又は左に)回転することにより、ワイヤ103が並設されて走行する。
また、ワイヤ103は、メインガイドローラ8、9に取り付けられ、メインガイドローラ8、9の上側、及び下側に並設する複数本のワイヤによる列を形成している。
ワイヤ103には給電子104から放電加工部まで加工電流が流れ、放電加工部にて放電を発生させるワイヤ電極として機能する。
ワイヤ103は1本の繋がったワイヤであり、図示しないボビン(IN)から繰り出され、メインガイドローラの外周面のガイド溝に嵌め込まれながら、メインガイドローラの外側に螺旋状に巻回された後図示しないボビン(OUT)に巻き取られる。
マルチワイヤ放電加工装置1は電源装置2と電線513を介して接続されており、電源装置2から供給される電源により放電加工する。
マルチワイヤ放電加工装置1は、マルチワイヤ放電加工機1の土台として機能する筐体15と、筐体15の上部の中に設置されている、ブロック20と、ワーク送り部3と、接着部4と、シリコンインゴット105と、加工槽6と、メインガイドローラ8と、ワイヤ103と、メインガイドローラ9と、給電ユニット10と、給電子104とを備えている。
加工槽6は所定の範囲の比抵抗(電気伝導度)に管理されたイオン交換水を、ワイヤ103とワーク105とが近接する位置(放電加工部)に循環供給された加工液を貯留する。
ブロック20はワーク送り部3と接合されている。またワーク送り部3は、シリコンインゴット105と接着部4により接着(接合)されている。
接着部4は、ワーク送り部3とシリコンインゴット105とを接着(接合)するためのものであれば何でもよく、例えば導電性の接着剤が用いられる。
ワーク送り部3は、接着部4により接着(接合)されているシリコンインゴット105を上下方向に移動する機構であり、ワーク送り部3が下方向に移動することにより、シリコンインゴット105をワイヤ103に近づけることが可能となる。
1には、サブガイド保持調整部51、52とサブガイド53、54とを備えている。
サブガイド保持調整部51、52は、走行しているワイヤに近接する固定位置でバネ55とサブガイド溝形成部材53、54の両方を保持する(保持手段)。
サブガイド保持調整部51、52は筐体15に連結されて、サブガイド保持調整部自体が動かないようように固定されている。
電極ワイヤ103は、加工中にメインローラの回転によって毎分100m〜1000mの速さで1方向に走行するが、ワーク105を加工中は加工槽6に貯留されている加工液の中を通過する際に、液の抵抗を受けて振動を発生しやすいため、その振動を抑制するサブガイド53、54がワーク105の両側に設けられている。
サブガイド53および54は、それぞれサブガイド保持調整部51および52によって所定のガイド溝深さが得られる位置に移動、保持固定され、所定のガイド溝が形成されることにより走行する電極ワイヤ103の振動を抑制する。
サブガイド53、54に使用する部材としては、ウレタンゴムやアクリル素材などのワイヤ材質より柔らかい材料が望ましい。
メインガイドローラは中心に金属棒を使用し、金属棒の外側が樹脂で覆われた円筒型の構造である。
2つのメインガイドローラの間のほぼ中央の下のエリアには、加工電源からの放電電源パルスを供給するために給電子ユニット10が設けられておりワイヤ103に接触させて給電している。
給電子104の素材には、機械的摩耗に強く導電性があることが要求されるので、超硬合金が使用されている。
2つのメインガイドローラのほぼ中央の上のエリアには、ワーク送り部3が設けられている。
2つのメインガイドローラの間のほぼ中央には加工槽6を設けけられている。
加工槽6は、加工液を貯留するための容器である。加工液は、例えば、抵抗値が高い脱イオン水である。ワーク105が加工液に浸漬されワイヤ103に接近すると、ワイヤ103とシリコンインゴット105との隙間(極間)に、加工液が侵入することにより、ワイヤ103とシリコンインゴット105との隙間に侵入した加工液を通じて放電電流が流れることで、ワイヤ103とシリコンインゴット105との隙間に正常な放電が発生しシリコンインゴット105を放電加工することが可能となる。
また、ワイヤ103は伝導体であり、電源装置2から電源が供給された給電ユニット10の給電子104とワイヤ103とが直に接触することにより、供給された電源が給電子104からワイヤ103に印加される。(給電子104がワイヤ103に電源を印加している。)
そして、ワイヤ103とシリコンインゴット105との極間で放電が起き薄板状のシリコンウエハを作成する。
加工槽の中には、加工液供給装置から供給される加工液が循環しており、循環による水流が発生する。また加工液中のワイヤ走行によっても水流が発生する。
このように加工槽の中の加工液の水流が、高速のワイヤ走行による振動だけではなくワイヤ103の振動をさらに増幅させ、被加工物を放電する領域において切断しろを大きくしてしまう要因となる。
図2乃至図4を説明する。
図2乃至図4は本発明のサブガイド保持機構(防振装置)である。防振装置は並設された間隔で走行しているワイヤの振動を防止する。
サブガイド溝形成部材(防振部材)53、54は、走行しているワイヤとの接触により加工溝が形成可能である。
バネ55は、ワイヤと接触するようにサブガイド溝形成部材53、54のワイヤへの押し当てを継続し、並設された間隔で加工溝を形成する(形成手段)。
図2乃至図4は、本発明のサブガイド溝が形成される過程を示す概念図である。
図2の(a)は溝が形成されてないサブガイド溝形成部材53、54を、押し当てバネ55により電極ワイヤ103に押し当てバネ55の縮み量がd(mm)となるように押し当てたままワイヤ電極103を走行させた当初の状態を示している。その後図3の(b)の状態を経て、最終的に図4の(c)の状態に達するとサブガイド溝形成部材53、54との摩擦によって徐々に部材53、54が摩耗してバネ55が伸びきったときに深さd(mm)のガイド溝が形成される。
図2の(a)のバネ55の状態は、バネ55が全て伸びきった長さH(mm)よりもd(mm)だけ縮んだ長さH−d(mm)でワイヤを押した状態である。
図2の(a)のサブガイド53、54の状態は、ワイヤを押しているが溝がなく0(mm)の状態であり、走行するワイヤとの摩擦によって、実際に走行しているワイヤの間隔で溝を再現して、これから溝が形成されていく前の状態である。さらにサブガイド53、54の形状は、好ましくは円柱状または立方体であるが、ワイヤとの摩擦力で溝を早く形成するために、従来の図5、図6のサブガイドローラ方式のように走行するワイヤ方向に沿ってサブガイドローラ自体が回転するものではない。
図3の(b)はサブガイド溝形成部材53、54を繰り出し機構55によりサブガイド保持固定位置Hまで繰り出して電極ワイヤ103をdだけ押し下げるようにして電極ワイヤ103を走行させ、サブガイド溝形成部材53、54との摩擦によって徐々に部材53、54が摩耗して電極ワイヤ103が自身の張力による復元力により元の位置に戻ったときに深さがd(mm)のガイド溝が形成される過程を示している。
図4の(c)は所定の深さdのガイド溝が形成されたときのサブガイド保持位置Hを示す図である。
図4の(c)のバネ55の状態は、バネ55が全て伸びきった長さH(mm)の状態である。この時にバネ55が全て伸びきっているので、ワイヤは押していない状態である。つまり、この時ワイヤを押していないので走行するワイヤとの接触研磨による摩擦は発生せず、サブガイドの溝の形成が完了し、サブガイドとは接触せずにワイヤが走行している。
このように図4の(c)のサブガイド53、54の状態は、溝の深さがd(mm)の状態であり、走行するワイヤとの摩擦が無くなると最終的な溝の深さが決まるため、実際に走行している複数本のワイヤが作る面の位置に合うように溝の深さを再現している。つまりこの方法で溝を作成した場合、最終的な溝の深さd(mm)は走行するワイヤとの接触は発生せずに、接触なしでワイヤが走行できる深さとなる。
このようにバネ55を用いることで、バネ55が縮んだ長さH−d(mm)と、伸びた長さH(mm)とを、スプリングの伸縮値を用いて定義することが安価に可能となる。
つまり、バネ55によりサブガイド53、54をワイヤに押し当てない場合にワイヤが走行可能な位置で、バネ55が押し当ての継続を終了することで、サブガイド53、54がワイヤの振動を防止する加工溝の位置(溝の深さがd)が決定される。
ワイヤの振動を防止する加工溝の位置(溝の深さがd)が決定するには、サブガイド53、54に加工溝を形成する直前のバネ55が縮んだ長さと押し当てを終了する直後のバネ55が伸びた長さとの差分が、サブガイド53、54の厚みよりも短くすれば可能となる。もしサブガイド53、54に加工溝を形成する直前のバネ55が縮んだ長さと押し当てを終了する直後のバネ55が伸びた長さとの差分が、サブガイド53、54の厚みよりも長くなると、サブガイド53、54を全て摩擦で分断してしまう。
さらに、走行するワイヤとの摩擦が無くなると最終的な溝の間隔が決まるため、実際に並設して走行している複数本のワイヤの間隔(ピッチ)に合うように溝の間隔も再現している。
このようにすることで、使用を継続してもサブガイド53、54はワイヤの走行摩耗による劣化がなく、実際に並設して走行している複数本のワイヤの間隔(ピッチ)と複数本のワイヤが作る面を再現した位置で、サブガイド53、54が走行している複数本のワイヤの走行をそれぞれ1本毎に隔離することができるので、隣接するワイヤの振動の影響を低減させることができる。
さらに、実際に並設して走行している複数本のワイヤの間隔(ピッチ)と複数本のワイヤが作る面を再現した位置で複数本のワイヤはサブガイドとは接触せずに走行しているので、従来の図5、図6のサブガイドローラ方式を用いた場合ように、予め決まった溝間隔で走行させる場合と比べて、サブガイドローラ方式との接触不良やワイヤの振動によるピッチずれを起こす可能性を低減させることができる。
図5を説明する。
図5は従来方式のサブガイドローラ701を拡大した図を示している。
サブガイドローラは中心に金属棒801を使用し、金属棒の外側が樹脂802で覆われた円筒型の構造である。
樹脂802の表面に走行する複数本のワイヤを均等な間隔0.3mm(300μm)に分散させるためのV字型803の溝が多数形状加工されている。
図6を説明する。
図6はサブガイドローラ701を拡大した図を示している。
サブガイドローラ701は走行するワイヤの方向に沿って回転する。
図7を説明する。
図7はサブガイドの材質を変えた変形例である。
サブガイド部材としてシリコンや炭化シリコンなどの導電性硬材料を用いる場合には、被加工物の放電加工に先立ち、サブガイド部材であるSiC等56、57を所定の溝の深さd(mm)まで、図示しないワーク送り部3等を用いて移動させながら放電加工によりワイヤガイド溝を形成することもできる。
サブガイド溝形成部材56、57を導電性材料としたときに、放電加工によりガイド溝を形成する方法を示す概念図である。サブガイド溝形成部材(SiC等)56、57は図2(a)のように図示しないワーク送り部3でH−dの位置で保持されており、それぞれがスイッチ42を介して電源部2に接続されていて、スイッチ42が開いた状態ではサブガイド溝形成部材56、57は電気的に絶縁状態で保持される。
ガイド溝を形成するためにスイッチ42を閉じて電源部2から加工用電源を供給可能な状態とした後、図示しないワーク送り部3によりガイド溝形成部材56、57を徐々に電極ワイヤ103に近づけるとそれらの間で放電が発生し、部材56、57が加工され、加工された分量に応じた速度で図示しないワーク送り部3により部材56、57を距離dだけ送ることによりガイド溝が形成される。距離dを送った後スイッチ42を開いて部材56、57を電気的絶縁状態にて保持する。
部材56、57が電気的絶縁状態で保持された後、被加工ワーク105を、スイッチ41を閉じることにより加工電源部400と接続して放電加工を可能とする。
なお、本発明の防振装置を固定砥粒のマルチワイヤまたは遊離砥粒を用いたマルチワイヤでインゴットを薄片にスライスするワイヤソーに搭載しても同じ効果が得られる。
1 マルチワイヤ放電加工装置
2 電源装置
8、9 メインガイドローラ
103 マルチワイヤ
104 給電子
105 ワーク
53 サブガイド
54 サブガイド
55 バネ(スプリング)

Claims (7)

  1. 並設された間隔で走行しているワイヤの振動を防止する防振装置であって、
    走行しているワイヤとの接触により加工溝が形成可能な防振部材と、
    ワイヤと接触するように前記防振部材のワイヤへの押し当てを継続し前記並設された間隔で加工溝を形成する形成手段と、
    走行しているワイヤに近接する固定位置で前記形成手段を保持する保持手段と、
    を備え、
    前記形成手段により前記防振部材をワイヤに押し当てない場合に前記ワイヤが走行可能な位置で、前記形成手段が前記押し当ての継続を終了することで、前記防振部材がワイヤの振動を防止する前記加工溝の位置が決定されることを特徴とする防振装置。
  2. 前記防振部材に前記加工溝を形成する直前の前記形成手段が縮んだ長さと前記押し当てを終了する直後の前記形成手段が伸びた長さとの差分が、前記防振部材の厚みよりも短いことを特徴とする請求項1に記載の防振装置。
  3. 前記防振部材は、ウレタンゴムやアクリル素材であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の防振装置。
  4. 前記形成手段が縮んだ長さと伸びた長さとを、スプリングの伸縮値を用いて定義すること特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の防振装置。
  5. 並設された間隔で走行しているワイヤの振動を防止し、走行しているワイヤとの接触により加工溝が形成可能な防振部材を備える防振装置を用いた防振方法であって、
    前記防振装置の形成手段が、ワイヤと接触するように前記防振部材のワイヤへの押し当てを継続し前記並設された間隔で加工溝を形成する形成工程と、
    前記防振装置の保持手段が、走行しているワイヤに近接する固定位置で前記形成手段を保持する保持工程と、
    を含み、
    前記形成工程により前記防振部材をワイヤに押し当てない場合に前記ワイヤが走行可能な位置で、前記形成工程が前記押し当ての継続を終了することで、前記防振部材がワイヤの振動を防止する前記加工溝の位置が決定されることを特徴とする防振方法。
  6. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項の防振装置を備えるワイヤ放電加工装置。
  7. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項の防振装置を備えるワイヤソー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105127527A (zh) * 2015-09-15 2015-12-09 中国工程物理研究院激光聚变研究中心 连续电解腐蚀钨丝防抖动被动放丝装置
JP2016064460A (ja) * 2014-09-24 2016-04-28 株式会社ディスコ マルチワイヤ放電加工装置

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