JPH06154853A - ストリップの巻取機の回転数制御方法 - Google Patents

ストリップの巻取機の回転数制御方法

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Publication number
JPH06154853A
JPH06154853A JP31524592A JP31524592A JPH06154853A JP H06154853 A JPH06154853 A JP H06154853A JP 31524592 A JP31524592 A JP 31524592A JP 31524592 A JP31524592 A JP 31524592A JP H06154853 A JPH06154853 A JP H06154853A
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tail end
strip
mandrel
winding
coil
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JP31524592A
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Niro Ikeda
仁郎 池田
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ストリップを巻取り機にコイル状に巻取る際
に、巻き取られたコイルの外周部に存在するストリップ
の尾端を所定の定位置に正確に停止させる。 【構成】 ストリップ1を巻取機14でコイルに巻取る際
に、巻取機14の回転数を制御することによりストリップ
1の尾端を定位置で停止させる。このとき、ストリップ
1の尾端が尾端検出器4を通過した後は、尾端検出器4
の設置位置、および巻取機14における尾端の停止目標位
置間のストリップ長lと、巻取りコイル8を支持するコ
イルカー9のクレードルロール11が巻取りコイル8に当
接した時のコイルカーの高さとにより巻取りコイル8の
径を求め、求めた巻取りコイル径を用いて巻取機8の停
止までの間のマンドレル3の回転数を制御するととも
に、巻取機8の停止後は、尾端の停止目標位置と尾端の
実際の停止位置との間のずれを求め、マンドレル3を回
転させることにより尾端の実際の停止位置を尾端の停止
目標位置に一致させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば仕上圧延機の下
流工程に設置されて帯状に圧延されたストリップをコイ
ルに巻取る巻取機において、巻き取られるコイルの外周
部に存在するストリップの尾端を所定の定位置に停止さ
せることができるストリップの巻取機の回転数制御方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、圧延設備の高能率化および省力化
を目的に、各種圧延設備の自動化が推進されるようにな
ってきており、またストリップの端部のクロップレス化
も積極的に導入されるようになってきた。このような自
動化およびクロップレス化をさらに推進することができ
ればストリップの高歩留り生産が可能となり、圧延工程
の生産性は飛躍的に向上することが期待される。
【0003】しかしこのような圧延では、仕上圧延後の
ストリップ端部、特にストリップの尾端が不整形状にな
り易く、ストリップの尾端が水平面においてフィッシュ
テール状またはタング状のような不整形状になると、ス
トリップの尾端を巻取機の所定の定位置に停止させるこ
とが難しくなる。巻取機において、ストリップの尾端を
所定の定位置に停止させることができないと、ストリッ
プをコイルに巻き取った後のコイルバンド結束機におけ
る結束不良が生じ易くなったり、巻取りコイル搬送中に
巻きが緩んで製品であるストリップの表面にすり疵やか
き疵等が発生することがあるため、ストリップの尾端を
巻取機における所定の定位置に停止させることは重要で
ある。
【0004】そこで、以前より、ストリップの尾端を所
定の定位置に停止させるため、巻取機を常時オペレータ
により監視させて目視により巻取機のマンドレルの停止
タイミングを決定し、手動操作でマンドレルを停止させ
ており、巻取機の完全自動化を図るうえからは大きな障
害となっていた。そこで、巻取機の完全自動化を達成す
る前提として、巻取機において、ストリップの尾端を所
定の定位置に停止する方法が種々提案されている。
【0005】図3に示す装置は、特開昭51−20047 号公
報により提案された巻取制御装置であって、圧延機 (図
示しない) の下流工程側に設置した尾端検出器31、31か
ら巻取機32までの長さが (l2+l1) と算出できることを
利用し、尾端検出器31、31と巻取りコイル33(本明細書
においては、巻取り中または完全に巻き取った後のコイ
ルを「巻取りコイル」という)の外周に当接して回転で
きるように巻取りコイル33側へ進退自在に設けた尾端押
えローラ34との間のストリップ35の長さ (l2+l1) およ
びこの長さに対応する尾端押えローラ34の所要回転数を
算出し〔尾端押えローラ34の外周長をl3とした場合、
(l2+l1)/l3回として算出される〕、尾端検出器31の尾
端通過信号を起点としてストリップ35との接触による尾
端押えローラ34の回転数が (l2+l1)/l3回となったとき
に巻取機32が停止するように停止指令を与え、ストリッ
プ35の尾端を自動的かつ正確に尾端押えローラ34の押え
位置に停止させるものである。なお、同図において、符
号Mは巻取機32の電動機であり、符号30は巻取りコイル
33を支持するコイルカーであり、符号36は尾端押えロー
ラ34を巻取りコイル33の外周に当接して回転できるよう
にコイル側へ進退自在に支持する液圧シリンダであり、
符号37はデフレクタロールであり、符号38はデフレクタ
ロール37の支軸37a に巻取機32側へ伸長したストリップ
35の案内板であり、案内板38には液圧シリンダ39が設置
されている。
【0006】しかし、この巻取制御装置では巻取りに伴
って巻取りコイル33の外径が増加することに起因して、
長さ (l2+l1) の変動が大きくなるため、結果としてス
トリップ35の尾端の停止位置の誤差が大きくなってしま
うという問題があった。
【0007】図4に示す装置は、特開昭58−74213 号公
報により提案された尾端停止位置制御装置であって、ス
トリップ40を巻き取るマンドレル41と、マンドレル41に
巻かれたストリップ40をマンドレル41の中心側へ押し付
けるラッパロール42a 、42bおよび42c と、ラッパロー
ル42a に設けられストリップ40の尾端通過を衝撃により
検出する加速度計よりなる検出器43a および43c と、ピ
ンチローラ48に設置された検出器43b と、これらの検出
器43a 、43b および43c が尾端を検出した時点からマン
ドレル41の回転角度を計測して、基準尾端停止角度との
偏差信号を出力する、マンドレル41の回転軸に取り付け
られたパルス発信機44、パルス発信機44からのパルスを
カウントしてマンドレル41の回転角度を計測するカウン
タ45およびカウンタ45からの信号により設定された基準
尾端停止角度を減算してその偏差信号を出力する減算器
46により構成される尾端位置追跡装置と、この尾端位置
追跡装置からの信号によりマンドレル41を所定角度回転
してストリップ40の尾端を所定の停止目標位置に停止さ
せる制御装置47とにより構成されている。なお、符号49
a は尾端通過判断装置であり、符号49b はサイリスタ制
御装置である。
【0008】しかし、この尾端停止位置制御装置では、
巻取り時に発生する振動等のために誤作動を生じ、尾端
通過を正確に検出することが難しい。したがって、定位
置に正確にストリップの尾端を停止させることは難し
い。
【0009】図5に示す装置は、特開昭58−107217号公
報により提案された尾端停止位置制御装置であって、仕
上圧延機50によって仕上圧延された後、ホットランテー
ブル51上を搬送され、ピンチロール52を介して巻取機53
に巻き取られるストリップ54の尾端停止位置制御装置に
おいて、ホットランテーブル51に設けられ、ストリップ
54の幅方向に照射したバックライトの、ストリップ54に
よる遮蔽長さからストリップ54の幅方向断面情報を得る
ための、棒状のバックライト光照射装置55a およびスト
リップ54の幅方向に整列配備された、例えば1000〜2000
個の光電変換素子から構成されている光電変換装置55b
からなる断面情報検出器55と、ピンチロール52の軸に配
設された第1のパルス発信器56a と、巻取機53の回転角
度を検出するための、巻取機マンドレル53a の軸 (また
はモータ53b の軸) に配設された第2のパルス発信器56
b と、断面情報検出器55出力のストリップ幅方向断面情
報および第1のパルス発信器56a 出力のストリップ移動
量から、ストリップ54の尾端54a の位置を検出するとと
もに、ストリップ54の尾端54a の形状を判定するストリ
ップ尾端検出装置57と、ストリップ尾端検出装置57出力
のストリップ尾端位置およびストリップ尾端形状、断面
情報検出器55から巻取機53における所定の尾端停止位置
までのストリップ長、外部計算機等から入力される板厚
情報、巻取機53の累積回転数から別途計算したコイル径
情報、および、第2のパルス発信器56b 出力に基づい
て、ストリップ尾端形状に応じた所定の尾端停止位置で
巻取機53のモータ53b を停止させる巻取機制御装置58と
を備えたものであり、符号59はピンチロール52の入側で
ストリップ51の幅方向位置を規制するための巻取機サイ
ドガイドである。この尾端停止位置制御装置は、ストリ
ップ54の尾端位置54a を仕上圧延機50の下流に設けた尾
端検出装置57で検出するとともに、尾端検出装置57から
巻取機53における所定の尾端停止位置までのストリップ
長を用い、巻取コイル径を設定板厚および設定占積率か
ら求めたうえで巻取機53のマンドレル53a の回転数を予
測制御して所定の尾端停止位置で巻取機を停止させる点
に特徴がある装置である。
【0010】しかし、この尾端停止位置制御装置では、
巻取コイル径を求めるために、設定板厚および設定占積
率を用いるため、巻取コイル径についての計算値と実測
値との間の誤差が大きくなり、所定の尾端停止位置で巻
取機を停止させることができない。
【0011】このように、これらの従来の装置では、巻
取り長さのカウント誤差があること、振動により尾端通
過タイミングを正確に測定できないこと、またはコイル
径の演算誤差があることという問題があり、いずれにし
ても、巻取機において、所定の停止目標位置に尾端を一
致させて、巻取機のマンドレルを停止させることができ
なかった。
【0012】これらの問題を解決することができる手段
として、特開平3−60817 号公報には、図6に示すよう
に、仕上圧延スタンド61を通過してきたストリップ60を
ピンチロール65を介してブロッカロール62a 、62b 、62
c および62d を備えた巻取機63で巻き取る際に、(i) 巻
き取られたストリップ60の尾端が仕上圧延スタンド61を
通過するまでの間は、仕上圧延スタンド61におけるスト
リップ速度と巻取機63のマンドレル63a の回転数
とにより巻取りコイル径を求め、求めた巻取りコイル径
を用いてマンドレル63a の回転数を制御し、(ii)巻き取
られたストリップ60の尾端が仕上圧延スタンド61を通過
した後はマンドレル63a の回転数を基にストリップ60の
板厚および占積率から巻取りコイル径の増大分を求めて
巻取りコイル径を求め、求めた巻取りコイル径によりマ
ンドレル63a の回転数を制御し、(iii)巻き取られたス
トリップ60の尾端が仕上圧延スタンド61の下流に設置さ
れた尾端検出器64を通過した後は、尾端検出器64の設置
位置、および巻取機63における尾端の停止目標位置間の
ストリップ長と、ブロッカロール62a 、62b 、62c およ
び62d が巻取りコイルに当接したときの開度を各ブロッ
カロールにそれぞれ設けた開度検出器66a 、66b 、66c
および66d(図6においては開度検出器66c のみ図示し、
他は省略した) によって検出して求めた検出コイル径と
により巻取りコイル径を求め、求めた巻取りコイル径を
用いて巻取機63の停止までの間のマンドレル63a の回転
数を制御することにより、ストリップ60の尾端の実際の
停止位置を停止目標位置に一致させる尾端停止位置制御
方法が提案されている。なお、符号67はマンドレル駆動
モータであり、符号68は制御装置であり、符号69は仕上
圧延スタンドのロール周速度検出器である。すなわち、
略述すれば、この提案にかかる制御方法は、ブロッカロ
ール62a 、62b 、62c および62d を備えた巻取機63によ
り、ブロッカロール62a 、62b 、62c および62d が巻取
コイルに当接した時の開度に基づいて検出した巻取りコ
イル径を用いて、ストリップ60の尾端が尾端検出器64を
通過した時から巻取機63の停止までの間のマンドレルの
回転数を制御するものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】特開平3−60817 号公
報により提案されたストリップ尾端停止位置制御方法で
は、停止直前のコイル径はブロッカロールによる実測値
を用いるため、コイル径演算に関する誤差の発生を防止
することができる。また、停止直前のコイル径はブロッ
カロールによる実測値であるために巻取り長さのカウン
ト誤差の発生を防止でき、さらに尾端の検出は尾端検出
器によるために尾端通過タイミングの測定誤差を生じな
いという効果もある。
【0014】しかし、この提案にかかる方法によって
も、所定の尾端停止位置に正確にマンドレルを停止させ
ることはできなかった。また、巻取りにより巻取りコイ
ル自体の自重が増加して慣性モーメントが増加するが、
この変化に基づく巻取りコイルの制動時における尾端の
行き過ぎ量、すなわち流れ量に基づく停止位置のずれは
解消されない。したがって、この提案にかかる方法によ
っても、所定の尾端停止位置で正確に巻取機を停止させ
ることはできなかったのである。
【0015】ここに、本発明の目的は、上記の従来の技
術の有する問題を解消し、例えば仕上圧延機の下流工程
に設置されて、帯状に圧延されたストリップをコイル状
に巻取る巻取機において、巻き取られたコイルの外周部
に存在するストリップの尾端を所定の定位置に正確に停
止させることができるストリップの巻取機の回転数制御
方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため種々検討を重ねた結果、特開平3−60817
号公報により提案されたストリップ尾端停止位置制御方
法によっても尾端を尾端停止位置に正確に停止させるこ
とができない原因を検討した。
【0017】その結果、 ブロッカロールは、巻取中巻取りコイルに対してスリ
ップさせないため、巻取りの初期に、通常5〜8巻程度
巻取りコイルに押さえつけられる。そのため、継続して
使用すると、ブロッカロールの駆動部、特にピン部にガ
タが発生し易く、このガタにより、コイル径の測定精度
が低下してしまうこと、および 巻取り開始時、巻取機のマンドレルの周囲に分割され
て配置された4つのセグメントに各ブロッカロールが接
触したときにブロッカロールに流れる電流値により、ブ
ロッカロールの零点調整を行っておき、コイル径の測定
を行うが、前記セグメントとマンドレルとの間にガタが
発生するため、ブロッカロールをセグメントに強く押付
ける必要があり、結果として、ブロッカロールによる実
測値が実際の値より小さくなってしまうことにより、誤
差が生じることを知見した。
【0018】そこで、本発明者はさらに検討を重ねた結
果、停止直前のコイル径をブロッカロールを当接させる
ことにより検出するのではなく、巻き取ったコイルを支
持・搬送するコイルカーが巻取りコイルに当接した時の
コイルカー高さ(本明細書では、巻取機のマンドレルの
中心位置と、コイルカーのグレードロールの中心位置と
の差をいう)により検出することにより、巻取りコイル
径の検出に伴う誤差を最小限に抑制することができるこ
とを知見した。
【0019】また、本発明者は、このようにしてコイル
カーの高さを検出することにより巻取りコイルの回転を
停止させてコイルを巻き取った後、尾端停止目標位置と
実際の尾端停止位置との間に極めて微小なずれ量が存在
するが、このずれ量を、巻取機のマンドレルに設置した
パルス発信器の検出信号により求め、この検出信号に基
づいて再度マンドレルを尾端停止目標位置まで自動的に
回転させることにより、オペレータを必要とせずに尾端
の実際の停止位置を尾端の停止目標位置に完全に一致さ
せることが可能となることを知見して、本発明を完成し
た。
【0020】ここに、本発明の要旨とするところは、仕
上圧延スタンドを通過して圧延を終了したストリップを
巻取機でコイルに巻取る際に、ストリップの尾端を定位
置で停止させるために巻取機の回転数を制御する方法で
あって、(i) 尾端が仕上圧延スタンドを通過するまでの
間は、仕上圧延スタンドにおけるストリップ速度と巻取
機のマンドレルの回転数とにより巻取りコイル径を求
め、求めた巻取りコイル径を用いてマンドレルの回転数
を制御し、(ii)尾端が仕上圧延スタンドを通過した後
は、マンドレルの回転数を基にストリップの板厚および
占積率から巻取りコイル径の増大分を求めて巻取りコイ
ル径を求め、求めた巻取りコイル径によりマンドレルの
回転数を制御し、(iii) 尾端が仕上圧延スタンドの下流
に設置された尾端検出器を通過した後は、尾端検出器の
設置位置、および巻取機における尾端の停止目標位置間
のストリップ長と、巻取りコイルを支持するコイルカー
のクレードルロールが巻取りコイルに当接した時のコイ
ルカーの高さとにより巻取りコイル径を求め、求めた巻
取りコイル径を用いて巻取機の停止までの間のマンドレ
ルの回転数を制御することを特徴とするストリップの巻
取機の回転数制御方法である。
【0021】また、上記の本発明によりマンドレルを停
止した後、さらに、尾端の停止目標位置と尾端の実際の
停止位置との間のずれをマンドレルまたはマンドレルの
駆動装置に設置したパルス発信器の検出信号により求
め、この検出信号に基づいて、マンドレルを自動的に回
転させることにより尾端の実際の停止位置を尾端の停止
目標位置に極めて高精度で一致させることが可能とな
る。
【0022】すなわち、本発明は、ストリップの尾端が
仕上圧延スタンドの下流に設けられた尾端検出器を通過
するまでは、巻取機のマンドレルの回転数を基にストリ
ップの板厚および占積率から巻取りコイル径を求め、ス
トリップの尾端が尾端検出器を通過した後は、尾端検出
器からマンドレルにおける所定の尾端停止位置までのス
トリップ長さlを用い、巻取りコイル径を基準にマンド
レル停止までの回転数を予測制御し、この予測制御に用
いる巻取りコイル径を、コイルカーのクレードルロール
が巻取りコイルに接触したときにコイルカー高さ検出セ
ンサにより検出した巻取りコイル径により算出し、巻取
機停止までの間のマンドレルの回転数を修正制御するこ
とにより、ストリップの尾端を停止目標位置に正確に停
止させることが可能となる。
【0023】さらに、本発明では、このようにしてマン
ドレルが一旦停止した後、巻取りコイルの慣性の変化に
より生じる尾端の流れ量(尾端の停止目標位置と実際の
尾端停止位置との間のずれ量)を、例えばマンドレルの
駆動モータ軸に設置したパルス発信器の検出信号により
求め、再度マンドレルを尾端停止目標位置まで自動的に
回転させることにより、オペレーターを必要とせずにス
トリップの尾端を停止目標位置に正確に停止させること
が可能となる。
【0024】
【作用】以下、本発明を作用効果とともに説明する。本
発明は、圧延を終了したストリップをコイルカーを備え
た巻取機により巻き取る際のストリップの巻取機の回転
数制御方法であって、巻取りコイル径をコイルカーが巻
取りコイルに当接した際のコイルカーの高さによって検
出し、検出した巻取りコイル径を用いて巻取機の停止ま
での間のマンドレル回転数を制御して巻取機を停止する
ことにより、ストリップの尾端を停止目標位置に正確に
停止させることができる。
【0025】さらに、このようにして巻取機を停止した
後は、尾端の流れ量を解消すべく、マンドレルを再度回
転させることにより、より一層高精度でストリップの尾
端を停止目標位置に停止させることができる。
【0026】すなわち、本発明は、略述すれば、特開平
3−60817 号公報により提案された方法において、停止
直前のコイル径を、ブロッカロールによるのではなく、
巻き取ったコイルを支持・搬送するコイルカーのクレー
ドルロールが巻取りコイルに当接した時のコイルカー高
さによって検出するとともに、巻取機が停止した後は、
尾端停止目標位置と実際の尾端停止位置との間のずれ量
をパルス発信器の検出信号により算出し、再度マンドレ
ルを尾端停止目標位置まで自動的に回転させることによ
り、尾端の実際の停止位置を尾端の停止目標位置に完全
に一致させる方法である。
【0027】このように、本発明では、ストリップの尾
端通過後は、巻取りコイル径を、コイルカーのクレード
ルロールが巻取りコイルに接触した時のコイルカー高さ
を例えばコイルカー高さ検出センサ等の適宜手段により
検出することにより求めるため、コイル径の検出に伴う
検出誤差を最小限に抑制することができ、特開平3−60
817 号公報により提案された方法によるよりも、尾端を
停止目標位置により高精度で停止させることができる。
【0028】さらに、本発明では、巻取りコイル径の増
大による巻取りコイルの慣性の増加に起因する尾端の流
れ量を、マンドレルを一旦停止した後に再度自動的に回
転させることにより解消できるため、より一層高精度で
ストリップの尾端を停止目標位置に正確に停止させるこ
とができる。
【0029】したがって、本発明によれば、極めて高精
度にストリップの尾端を停止目標位置に一致させること
が可能となる。さらに、本発明を添付した図面により具
現化された実施例を参照しながら詳述する。
【0030】
【実施例】図1は、本発明にかかるストリップの巻取機
の回転数制御方法を適用する装置の一例の構成を示す説
明図であり、図2は巻取りコイル8を支持・搬送するコ
イルカー9の構成を示す説明図である。
【0031】図1において、ストリップ1はタンデム配
置された仕上圧延スタンド13によって帯状に圧延された
後、ピンチロール2を介して巻取機14のマンドレル3に
より巻取りコイル8に巻き取られる。なお、図1に示す
装置では、仕上圧延スタンド13とピンチロール2との間
にコイル尾端検出器4が設置されており、同図に示す例
では、コイル尾端検出器4としては、ストリップ1の巾
方向にバックライトを照射することによりストリップ1
の尾端部を検出するコイル尾端検出器4が設けられてお
り、コイル尾端検出器4の設置位置と尾端の停止目標位
置との間のストリップ長はlである。マンドレル3には
減速機5、マンドレル駆動モータ6およびパルス発信器
7が設置されている。
【0032】図2において、マンドレル3の下方には巻
取りコイル8の抜き出し用のコイルカー9が設置されて
おり、このコイルカー9には巻取りコイル8を支持する
クレードルロール11、11がコイルカー高さ検出センサ12
を介して設置されており、クレードルロール11が巻取り
コイル8に当接したときに、コイルカー高さ検出センサ
12によりコイルカー9の高さが検出され、巻取りコイル
8の外径が測定される。
【0033】なお、符号10はコイルカー昇降用シリンダ
をそれぞれ示している。図1および図2に示す構成の装
置により、本発明が次の手順により行われる。
【0034】(i) ストリップ1がマンドレル3に巻付
き、ストリップ1の尾端が尾端検出器4を抜けるまでの
間は、特開平3−60817 号公報により提案された方法と
同様に、設定板厚h、設定占積率s、減速機5の減速比
1/r 、マンドレル径DM 、マンドレル回転数NM を用い
て下記式により、巻取りコイル径Dcを求める。
【0035】
【数1】
【0036】なお、図示しない制御装置では、尾端が仕
上圧延スタンド13を通過した後の巻取りコイル径Dcとマ
ンドレル回転数NM とからストリップ1の尾端位置をト
ラッキングし、ストリップ1の尾端が尾端検出器4を抜
ける直前にコイルカー9に設置されたクレードルロール
11が巻取りコイル8に当接するようにして、コイルカー
9に上昇指令を出力する。
【0037】(ii)ストリップ1の尾端が尾端検出器4を
通過した時に、尾端検出器4は図示しない制御装置にコ
イル尾端検出信号を出力する。制御装置では、尾端検出
信号を入力した時点で式により演算される巻取りコイ
ル径Dcから、コイルカー9に設置されたコイルカー高さ
検出センサ12により検出された巻取りコイル径に置き換
え、尾端検出器4の設置位置から尾端停止目標位置まで
の送り長さlを算出し、マンドレル3の駆動モーター6
を送り長さlに相当する長さ分だけ回転させて、マンド
レル3を停止させる。
【0038】マンドレル3が停止した後は、尾端の停止
目標位置と尾端の実際の停止位置との間のずれ量を、マ
ンドレル3の駆動モータ6に設置されたパルス発信器7
により算出し、再度、尾端の停止目標位置に尾端が到達
するように自動的に修正制御する。この修正制御を追加
して行うことにより、非常に高精度でストリップ1の尾
端を定位置に停止することができる。
【0039】尾端検出器4を、仕上圧延スタンド13とピ
ンチロール2との間ではなく、ピンチロール2とマンド
レル3との間に設置すれば、ストリップ1が仕上圧延ス
タンド13を抜けた時のストリップ1のバタツキが発生し
ないため、尾端の検出精度はより向上する。
【0040】なお、尾端検出器4を用いなくても、ピン
チロール2の電流を測定しこの電流変化により尾端がピ
ンチロール2を抜けたことを検出する方法もあるが、ピ
ンチロール2の圧下量等によりピンチロール2の電流変
化が変わるため、検出精度は本実施例のような尾端検出
器を用いる場合よりも低下するため、望ましくない。一
方、コイルカー高さ検出センサ12を設置しなくても、高
さ検出センサ内蔵シリンダをコイルカー昇降用シリンダ
10の替わりに用いても良く、特定の手段には限定されな
い。
【0041】以上の構成の装置を用いて本発明を実施し
て巻取りコイルを停止した。比較のために、特開平3−
60817 号公報により提案された方法を用いて巻取りコイ
ルの停止を行うとともに、両者の制御精度を明らかにす
るために停止位置の測定は巻取りコイルの1回目の停止
位置について行った (本発明の請求項1に記載の方法を
用いた) 。なお、測定回数はともに79回である。結果を
表1にまとめて示す。
【0042】
【表1】
【0043】表1に示す結果から、本発明により、極め
て高精度でストリップの尾端を所定の停止目標位置に停
止できた。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、尾
端の停止位置の算出にコイル径の高精度の実測値を用い
ることができるため、巻取りコイル径の演算誤差は全く
影響せず、高精度で尾端の停止位置を制御できる。ま
た、本発明によれば、巻取りコイルの慣性モーメントの
違いによる尾端停止位置の流れ量をも補正できるため、
尾端の停止位置を非常に高精度で制御できる。
【0045】したがって、本発明によれば、従来行って
いたオペレータによる手動介入の頻度が無くなり、スト
リップの巻取りの自動化を図ることができるとともに巻
取りコイルのハンドリング時における尾端部の損傷、お
よびコイルバンド結束機における結束不良等の発生を完
全に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるストリップの巻取機の回転数制
御方法を適用する設備の一例の構成を示す説明図であ
る。
【図2】巻取りコイル8を支持・搬送するコイルカー9
の構成を示す説明図である。
【図3】特開昭51−20047 号公報により提案された巻取
制御装置の説明図である。
【図4】特開昭58−74213 号公報により提案された尾端
停止位置制御装置の説明図である。
【図5】特開昭58−107217号公報により提案された尾端
停止位置制御装置の説明図である。
【図6】特開平3−60817 号公報により提案された尾端
停止位置制御装置の説明図である。
【符号の説明】
1:ストリップ1 2:ピンチロール 3:マンドレル3 4:尾端検出器 5:減速機 6:マンドレル駆動
モータ 7:パルス発信器 8:巻取りコイル 9:コイルカー 10:コイルカー昇降
用シリンダ 11:クレードルロール 12:コイルカー高さ
検出センサ 13:仕上圧延スタンド 14:巻取機 30:コイルカー 31:尾端検出器 32:巻取機 33:巻取りコイル 34:尾端押えローラ 35:ストリップ 36:液圧シリンダ 37:デフレクタロー
ル 37a :支軸 38:案内板 39:液圧シリンダ M:巻取機32の電動
機 40:ストリップ 41:マンドレル 42a 、42b 、42c :ラッパロール 43a 、43b 、43c :
検出器 44:パルス発信機 45:カウンタ 46:減算器 47:制御装置 48:ピンチロール 49a :尾端通過判断
装置 49b :サイリスタ制御装置 50:仕上圧延機 51:ホットランテー
ブル 52:ピンチロール 53:巻取機 53a :マンドレル 54:ストリップ 55a :バックライト光照射装置 55b :光電変換装置 55:断面情報検出器 56a :第1のパルス
発信器 56b :第2のパルス発信器 57:ストリップ尾端
検出装置 58:巻取機制御装置 59:巻取機サイドガ
イド 60:ストリップ 61:仕上圧延スタン
ド 62a 、62b 、62c 、62d :ブロッカロール 63:巻取機 63a :マンドレル 64:尾端検出器 65:ピンチロール 66a 、66b 、66c 、
66d :開度検出器 67:マンドレル駆動モータ 68:制御装置 69:ロール周速度検出器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 仕上圧延スタンドを通過して圧延を終了
    したストリップを巻取機でコイルに巻取る際に、前記ス
    トリップの尾端を定位置で停止させるために前記巻取機
    の回転数を制御する方法であって、(i) 前記尾端が前記
    仕上圧延スタンドを通過するまでの間は、前記仕上圧延
    スタンドにおけるストリップ速度と前記巻取機のマンド
    レルの回転数とにより巻取りコイル径を求め、求めた巻
    取りコイル径を用いて前記マンドレルの回転数を制御
    し、(ii)前記尾端が前記仕上圧延スタンドを通過した後
    は、前記回転数を基にストリップの板厚および占積率か
    ら巻取りコイル径の増大分を求めて巻取りコイル径を求
    め、求めた巻取りコイル径により前記マンドレルの回転
    数を制御し、(iii) 前記尾端が前記仕上圧延スタンドの
    下流に設置された尾端検出器を通過した後は、前記尾端
    検出器の設置位置、および前記巻取機における尾端の停
    止目標位置間のストリップ長と、巻取りコイルを支持す
    るコイルカーのクレードルロールが巻取りコイルに当接
    した時のコイルカーの高さとにより巻取りコイル径を求
    め、求めた巻取りコイル径を用いて前記巻取機の停止ま
    での間の前記マンドレルの回転数を制御することを特徴
    とするストリップの巻取機の回転数制御方法。
  2. 【請求項2】 さらに、(iv)前記停止後に、前記尾端の
    停止目標位置と前記尾端の実際の停止位置との間のずれ
    を前記マンドレルまたは前記マンドレルの駆動装置に設
    置したパルス発信器の検出信号により求め、該検出信号
    に基づいてマンドレルを自動回転させることにより前記
    尾端の実際の停止位置を前記尾端の停止目標位置に一致
    させることを特徴とする請求項1記載のストリップの巻
    取機の回転数制御方法。
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