JPH06154449A - ミシンの布端制御装置 - Google Patents

ミシンの布端制御装置

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JPH06154449A
JPH06154449A JP30566192A JP30566192A JPH06154449A JP H06154449 A JPH06154449 A JP H06154449A JP 30566192 A JP30566192 A JP 30566192A JP 30566192 A JP30566192 A JP 30566192A JP H06154449 A JPH06154449 A JP H06154449A
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JP
Japan
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cloth
work cloth
work
holding member
edge
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Pending
Application number
JP30566192A
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English (en)
Inventor
Takaaki Suzuki
孝明 鈴木
Yoshiyuki Otsuka
佳行 大塚
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 針落下点に対する加工布のずれを確実に解消
する。 【構成】 アウト側のローラ受光素子29は加工布を上
下一対のローラ17,28が挟持可能か否かを検出する
と共に、イン側のローラ受光素子29は加工布が布送り
方向Fに送られるとローラ支持部分に接触しないか否か
を検出する。これらの検出結果に基づいて、第2ユニッ
トが第1ユニットに変わって加工布を保持し、その後、
布端検出センサ11の検出結果に基づいて加工布の針落
下点に対するずれが解消される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、針落下点に対する加工
布のずれを解消するミシンの布端制御装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のミシンの布端制御装置と
しては、例えば特開平4−132584号公報に記載さ
れた下記の技術が知られている。即ち、針落下点よりも
布送り込み側に加工布の布端を検出する布端センサが配
置されている。また、その布端センサよりも布送り込み
側には、布送り方向と平行な軸線のまわりを回動可能
で、且つ、加工布をその載置面に向けて押圧可能な回転
輪が配置されている。更に、この回転輪及び布端センサ
を支持する支持部材は、ボールネジと電動モータとによ
り布送り方向と略直交する方向に移動可能に設けられて
いる。
【0003】このミシンの布端制御装置においては、加
工布の布端の、予め定めた縫い代となる位置(目標位
置)からのずれを布端センサが検出し、前記回転輪が布
端センサの検出結果に応じて、ずれを解消する方向に回
転されて、加工布が布送り方向と略直交する方向に移動
されてそのずれが解消される。また、縫い代の変更時に
は、前記布端センサの検出結果と縫い代の量に応じて電
動モータが回転され、回転輪と布端センサとを支持する
支持部材が布送り方向と略直交する方向にボールネジを
介して移動され、布端を検出する目標位置が変更され
る。
【0004】また、前記公報記載の技術の他に、本出願
人は、図14に示す技術を出願中である(特願平4−2
40601号公報)。即ち、それは、上下一対の挟持部
材100が加工布Wを挟持したまま、前記と同様な布端
センサ102の検出結果に基づいて、挟持部材100が
布送り方向(矢印F方向)に対して略直交する方向(矢
印X方向)に移動することにより、目標位置に対する加
工布Wのずれを解消するものである。尚、挟持部材10
0は、布端センサ102と独立して矢印X方向に移動可
能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
公報記載の布端制御装置においては、布端制御中の回転
輪の位置は固定されており、更に、加工布の布端の位置
が目標位置からずれたか否かを布端センサが判定してい
るだけで、前記ずれを解消するために加工布が移動され
る時、加工布が回転輪によって移動可能な範囲にあるか
否かは検出されていない。よって、加工布の端部の形状
が曲率半径の小さな円弧であったり、或は、加工布に切
込みが入れられて加工布の端部が急激に変化している場
合、加工布が回転輪により移動可能な範囲内に無いにも
かかわらず、回転輪は回転され空回りしてしまい加工布
布端の目標位置からのずれが解消されないまま、次の縫
い目が形成されて縫製ミスが生じてしまう問題点があ
る。
【0006】また、後者の機構のものについても、図1
4に示すように、加工布Wの端部の形状が曲率半径の小
さな円弧であったり(図14(a))、或は、加工布W
に切込みが入れられて加工布Wの端部が急激に変化して
いる場合(図14(b))、加工布Wが挟持部材100
により移動可能な範囲内に無いにもかかわらず、布端セ
ンサ102の検出結果に応じて挟持部材100が何も挟
持しない状態で移動され、加工布Wの布端の目標位置か
らのずれが解消されないまま、次の縫い目が形成されて
縫製ミスが生じてしまう問題点がある。
【0007】更に、後者の機構のものにおいては、針落
下点に対するずれを解消するために挟持部材100が移
動されると、加工布Wの端部と針落下点との相対位置が
変化して目標位置に対する加工布Wのずれは解消される
が、加工布Wと保持部材100との相対位置は変化しな
い。つまり、図15(b)に示すように、加工布Wが挟
持部材100の外側(左側)にずれた場合、図15
(c)に示すように、挟持部材100が右方に移動さ
れ、加工布Wのずれが解消される。この移動後、加工布
Wは挟持部材100の先端部分のみで挟持されたままの
状態で、縫製が継続して行われ、再び、加工布Wが挟持
部材100の外側にずれた場合、加工布Wが挟持部材1
00から離脱してしまい、加工布Wのずれの解消が不可
能となる恐れがある。
【0008】そこで、加工布Wが挟持部材100から離
脱した時に、再び挟持部材100を移動させて加工布W
を挟持させれば、加工布Wのずれは解消可能になる。し
かし、一旦、加工布Wが挟持部材100から離脱してし
まうと、加工布Wがずれ易くなり、再挟持のための挟持
部材100の移動によって加工布Wが外方に押し出され
て挟持できなくなってしまい、布端制御が困難になる場
合がある。
【0009】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、加工布布端の針落下点に対する
相対位置のずれを確実に解消し得るミシンの布端制御装
置を提供することを目的にしている。
【0010】また、請求項2の目的は、少なくとも1つ
の保持部材が常に加工布を保持するように、制御手段が
加工布操作手段を制御して布端を確実に移動可能なミシ
ンの布端制御装置を提供することにある。
【0011】更に、請求項3の目的は、位置端検出手段
を最適に配置して、一層正確に布端制御が可能なミシン
の布端制御装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項1記載のミシンの布端制御装置は、針
落下点よりも布送り込み側に配置され、針落下点に移送
される加工布の布端位置を検出する布端検出手段と、加
工布を保持可能な保持部材を有し、この保持部材に保持
される加工布をその布送り方向に略直交する方向に沿っ
て移動可能で、且つ、保持部材を加工布に対して相対移
動可能な加工布操作手段と、加工布が保持部材の所定位
置からずれたことを検出する位置検出手段と、位置検出
手段の検出結果に基づき、加工布が保持部材の所定位置
に位置するように加工布操作手段を制御し且つ、布端検
出手段の検出結果に基づき、加工布の布端が針落下点に
対して所定の位置になるように加工布操作手段を制御す
る制御手段とを備えている。
【0013】また、本発明の請求項2記載のミシンの布
端制御装置は、保持部材を複数個備え、位置検出手段の
検出結果に基づき、保持部材を順次相対移動させて少な
くとも1つの保持部材が加工布を常に保持し、且つ、布
端検出手段の検出結果に基づき、加工布の布端が針落下
点に対して所定位置になるように加工布操作手段を制御
する制御手段を備えている。
【0014】更に、本発明の請求項3記載のミシンの布
端制御装置は、保持部材の近傍に設けられている位置検
出手段を備えている。
【0015】
【作用】上記の構成を有する本発明の請求項1記載に係
るミシンの布端制御装置においては、針落下点よりも布
送り込み側に配置された布端検出手段が、針落下点に移
送される加工布の布端位置を検出する。加工布操作手段
は保持部材に保持されている加工布を布送り方向に略直
交する方向に沿って移動可能であり、保持部材を加工布
に対して相対移動可能である。そして、制御手段は、位
置検出手段により加工布が保持部材の所定位置からずれ
たことを検出されると、加工布操作手段を制御して、保
持部材を相対移動させてその所定位置に加工布が配置さ
れた状態で加工布を保持させる。そのため、従来のよう
に加工布が保持されていないにも関わらず、加工布を移
動させようとすることが防止される。また、布端検出手
段の検出結果に基づき、加工布操作手段を制御して、加
工布の布端が針落下点に対する所定の位置になるように
移動させ、布端検出手段により検出された加工布のずれ
を確実に解消する。
【0016】また、本発明の請求項2記載に係るミシン
の布端制御装置においては、複数個の保持部材を有する
加工布操作手段が加工布を保持可能に配置されており、
制御手段は上記作用に加えて位置検出手段の検出結果に
基づき、保持部材を順次相対移動させて少なくとも1つ
の保持部材が加工布を常に保持するように、加工布操作
手段を制御する。これにより、1つの保持部材の所定位
置から加工布がずれたとしても、他の保持部材の所定位
置で加工布は保持されているので、布端検出手段により
検出された加工布のずれを確実に解消し得る。また、1
つの保持部材が加工布に対して相対移動するときも、別
の保持部材は加工布を保持しているので、加工布はずれ
ることがなく常に布端制御が可能である。
【0017】更に、本発明の請求項3記載に係るミシン
の布端制御装置においては、保持部材の近傍に設けられ
ている位置検出手段が加工布の保持部材に対する位置を
より正確に検出するので、どの様な形状の加工布であっ
ても、常に布端制御を確実に行ない得る。
【0018】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。
【0019】ベッド10上には、図2に示すように、針
落下点Pの布送り上流側に公知の布端センサ11が矢印
X方向(布送り方向Fに直交する方向であり、以下、単
にX方向と称する)に位置調節可能に固定されている。
【0020】図3,4に示すように、布端センサ11に
は、ベッド10の上面との間で加工布Wの布端部が通過
可能な隙間を画成する切欠部が形成されており、その切
欠部の加工布対向面Zには、断面形状がV形の溝がX方
向(図3においては、紙面に対して垂直方向)に延びる
ように形成されている。このV形の溝の一方の斜面には
3個の発光素子12がX方向に並ぶように固定されてお
り、当該V形の溝の他方の斜面には、前記発光素子12
の各々に対向する受光素子13がそれぞれ固定されてい
る。また、布端センサ11の切欠部とベッド10の上面
との間隔に、加工布Wが水平に差し込まれた場合、図3
(b)に示すように、光の反射点の位置が変化すると共
に、光は加工布W上で乱反射或は吸収されるので、あま
り受光素子13に到達しなくなり、加工布Wが反射点Q
に無い場合に比べて受光素子13に到達する光量が少く
なる。尚、ベッド10の上面には、光を反射するように
表面加工(反射テープの貼着)が施されている。
【0021】このように、加工布Wが反射点Qに存在す
るか否かで、受光素子13に到達する反射光の光量が変
化し、その出力電圧が光量に比例して変化する。基準と
なるしきい値を設けて受光素子13の出力電圧がこのし
きい値以上の場合、反射点Qには加工布Wが存在せず、
しきい値より下回っている場合は加工布Wが存在してい
ることになる。よって、この反射点Qが加工布Wの布端
(以下、単に布端)の位置を検出ための検出点となる。
3つの検出点(反射点)Qのうち、中央の検出点Qが布
端目標位置に相当し、左側の検出点Qがアウト側への布
端の針落下点Pに対するずれを検出するものであって、
右側の検出点Qがイン側への布端の針落下点Pに対する
ずれを検出するものである。
【0022】つまり、右側(イン側)の受光素子13の
出力電圧だけが前記しきい値よりも大きい時、加工布W
の布端は布端目標位置にあると検出可能である。この時
布端が針落下点Pに対して所定の位置(設定縫い代隔た
った位置)にある。右側(イン側)と中央の2つの受光
素子13の出力電圧がそれぞれ前記しきい値以上あれ
ば、加工布Wは針落下点Pに対して左側(アウト側)に
ずれて位置していると検出可能である。もちろん、全て
の受光素子13の出力電圧がしきい値以上ある場合も同
様、加工布Wは針落下点Pに対して左側(アウト側)に
ずれて位置していると検出可能である。更に、全ての受
光素子13の出力電圧がしきい値未満であれば、加工布
Wは針落下点Pに対して右側(イン側)にずれて位置し
ていると検出可能である。尚、図4の斜線部に示す範囲
に布端が位置していれば、加工布Wは布端目標位置ある
ものとする。
【0023】図2に示すように、布端センサ11よりも
布送りの上流側には、X方向に移動可能に第1支持板1
4が直動ベアリング(図示せず)を介してベッド10上
に設けられており、その左端(アウト端)に固定された
第1下軸受ブロック15には、X方向と平行に延びる第
1下軸16が固定されている。図6に示すように、この
第1下軸16には4つの第1下ローラ17と3つの素子
ホルダー18(図2及び図9においては図省略)が交互
に積層して取り付けられて、各第1下ローラ17は回動
可能に、且つ、軸線方向移動不可能に一対の止め輪19
により第1下軸16に軸支されている。尚、各第1下ロ
ーラ17は独立して回動可能であり、その転がり抵抗は
ほとんど無い。
【0024】また、図7に示すように、素子ホルダー1
8の平面形状は前記第1下ローラ17の断面形状とほぼ
等しい円盤であり、円周の一部が平行して一直線に切り
落とされ外周の一部が平面H,Iをなしている。更に、
切込みKがその平面Hの中央から素子ホルダー18の中
心部まで形成されており、その切込みKの幅は前記第1
下軸16の直径より僅かに広く、素子ホルダー18の中
心部側の切込みKの先端部の形状は第1下軸16より僅
かに大きい円弧状である。そして、この素子ホルダー1
8には、平面Hと並行なネジ孔20が、素子ホルダー1
8の中心に向けて素子ホルダー18の外周面から切込み
Kの内側面まで貫通して形成されている。更に、切込み
Kを挟んで反対側の外周面には、取付溝21が平面Hに
対して直交して形成されており、更に、ローラ発光素子
22がその取付溝21に沿って接着剤などで固定されて
いる。このローラ発光素子22は、その発光側を平面H
側とは反対側(上側)にして素子ホルダー18に固定さ
れている。
【0025】素子ホルダー18は、切込みKに第1下軸
16が挿通されると共に、ネジ孔20で螺合したネジ2
3によって移動不可能に第1下軸16に固定されてい
る。このネジ23はネジ孔20の内部に位置して素子ホ
ルダー18の外周部から突出しない。素子ホルダー18
が第1下軸16に固定されるとき、前記平面Hは下方で
水平に位置決めされると共に、取付溝21が第1下軸1
6よりも布送り方向の下流側に位置決めされる。また、
素子ホルダー18の外周面は加工布Wと接触しても加工
布Wを引っかけない程滑らかである。よって、素子ホル
ダー18が上述した形状なので、加工布Wが素子ホルダ
ー18に引掛かることがなく、加工布Wに対してその布
送り方向に対して負荷を与えない。更に、このときこの
素子ホルダー18の下端は平面Hであるので、ベッド1
0の上面に基準となる厚さの板(治具)をこの平面Hに
当てることにより素子ホルダー18の取り付け位置が容
易に設定できる。
【0026】また、図2及び図5に示すように、第1下
軸受ブロック15には、第1リンク機構24を介して第
1上軸受ブロック25が連結されており、この第1上軸
受ブロック25は第1下軸受ブロック15に対し上下方
向に近接及び離間することが可能である。この第1上軸
受ブロック25の前記第1下ローラ17に対向する側の
一端には、X方向と平行に延びる第1上軸26が固定さ
れており、その第1上軸26には、図8に示すように、
前記第1下ローラ17と同様に4つの第1上ローラ28
と3つの素子ホルダー18が交互に積層して取り付けら
れている。各第1上ローラ28は、回動可能に、且つ、
軸線方向移動不可能に一対の止め輪19により軸支され
ており、この第1上ローラ28は第1下ローラ17と協
働して加工布Wを挟持可能である。尚、各第1上ローラ
28は独立して回動可能であり、その転がり抵抗はほと
んど無い。
【0027】第1上軸26に取り付けられる素子ホルダ
ー18の取付溝21には、ローラ受光素子29が受光側
を平面H側と反対側(下側)にして接着剤等で固定され
ている。素子ホルダー18は第1上軸26に、平面Hを
上方で水平になるように位置決めされると共に、取付溝
21を布送り方向の下流側に位置するようにネジ23に
より取り付けられている。平面Hが上方に来る場合も、
平面Hを基準面として、素子ホルダー18の位置決めは
容易にできる。
【0028】ローラ発光素子22及びローラ受光素子2
9は上下で略一直線上に対向しており、ローラ発光素子
22が発した光がローラ受光素子29に光が到達して、
前記受光素子13と同様に出力電圧が発生する。このロ
ーラ発光素子22とローラ受光素子29との間に、加工
布Wが水平に差し込まれた場合、光は加工布W上で乱反
射,遮断或は吸収されるので、ほとんどローラ受光素子
29に到達せず、加工布Wがローラ発光素子22とロー
ラ受光素子29との間に無い場合に比べてローラ受光素
子29に到達する光量が少くなる。
【0029】このように、加工布Wがローラ発光素子2
2とローラ受光素子29との間に存在するか否かで、ロ
ーラ受光素子29に到達する反射光の光量が変化し、そ
の出力電圧が光量に比例して変化する。基準となるしき
い値を設けてローラ受光素子29の出力電圧がこのしき
い値以上の場合、加工布Wがローラ発光素子22とロー
ラ受光素子29との間には加工布Wが存在せず、しきい
値より下回っている場合は加工布Wがローラ発光素子2
2とローラ受光29素子との間に存在していることにな
る。よって、このローラ発光素子22とローラ受光素子
29とを結ぶ直線上が加工布Wの位置を検出ための検出
位置となる。3つの検出位置のうち、中央の検出位置が
前記上下一対の第1ローラ17,28の中央位置(挟持
目標位置)での加工布Wの有無を検出する検出位置であ
り、左側の検出位置がアウト側での加工布Wの有無を検
出するものであって、右側の検出位置がイン側での加工
布Wの有無を検出するものである。
【0030】上下一対の第1ローラ17,28の中央の
検出位置は、上下一対の第1ローラ17,28のほぼ中
央位置である。左側(アウト側)の検出位置は、上下一
対の第1ローラ17,28が加工布Wを挟持してX方向
に移動可能な第1ローラ17,28の最短長さに等しい
距離だけ、上下一対の第1ローラ17,28の左側先端
(アウト側先端)から右側(イン側)に入った位置であ
る。右側(イン側)の検出位置は、ローラ17,28の
右端部(イン側)の近傍にある。よって、上下一対の第
1ローラ17,28が加工布Wを挟持する場合、加工布
Wの右端部(イン側)が左側のローラ受光素子29と右
側のローラ受光素子29の間(中間部)に存在すれば、
上下一対の第1ローラ17,28は加工布Wを挟持して
X方向に移動可能である。
【0031】つまり、左側(アウト側)のローラ受光素
子29の出力電圧がしきい値を下回っている場合、前記
上下一対の第1ローラ17,28の中間部に加工布Wが
位置しているので、上下一対の第1ローラ17,28が
加工布Wを挟持して移動可能である。よって、この場
合、前記上下一対の第1ローラ17,28の位置を加工
布Wに対して移動させる必要がない。一方、左側(アウ
ト側)のローラ受光素子29の出力電圧がしきい値を上
回っている場合、前記上下一対の第1ローラ17,28
の先端にしか加工布Wが位置していないか或は、上ロー
ラ17と下ローラ28との間に加工布Wが存在していな
いので、上下一対の第1ローラ17,28は加工布Wを
挟持できない。よって、この場合、前記上下一対の第1
ローラ17,28の位置を加工布Wに対して左側(アウ
ト側)に移動させる必要がある。
【0032】また、全てのローラ受光素子29の出力電
圧がしきい値を下回っている場合、加工布Wが第1ロー
ラ17,28の基台である第1支持板14,第1下軸受
けブロック15,第1リンク機構24,第1下軸受けブ
ロック15などの第1ローラ支持部に対してかなり近づ
いて位置しているので、このまま加工布Wが右側(イン
側)に相対移動すると、この加工布Wの右端部(イン側
端部)が第1ローラ支持部分に接触して、加工布Wが送
られなくなる恐れがあり、縫製ができない。よって、こ
の場合、第1ローラ支持部が加工布Wに対して位置を右
側(イン側)移動させる必要がある。尚、加工布Wの右
端が上下一対の第1ローラ17,28の中央部に位置し
ていれば、加工布Wはローラ支持部分に接触しない。図
6及び図8の矢印で示す所定範囲に加工布Wの右布端が
位置していれば、加工布Wは挟持目標位置にあるものと
する。この所定範囲が本発明の保持部材の所定位置に相
当する。
【0033】一方、第1上軸受ブロック25の他端に
は、第1連結ブロック35の一端が連結軸36を中心に
回動可能に連結されており、更に、この第1連結ブロッ
ク35の他端は、第1開閉シリンダ37の第1ピストン
ロッド38の先端に固定されている。その第1開閉シリ
ンダ37の基端は前記第1支持板14に固定された第1
連結片39に第1シリンダ軸40を中心に回動可能に連
結されている。この第1開閉シリンダ37の第1ピスト
ンロッド38の突出により第1下ローラ17と第1上ロ
ーラ28による加工布Wの挟持が行なわれ、第1ピスト
ンロッド38の没入により加工布Wの挟持開放が行なわ
れる。尚、加工布Wが挟持される際に、第1上ローラ1
7が第1リンク機構24により上下方向移動すると共に
水平方向にも移動して、ローラ発光素子22とローラ受
光素子29とは一直線上に位置しなくなるが、ローラ発
光素子22の光が広がってローラ受光素子29に到達
し、ローラ受光素子29はしきい値以上の出力電圧を発
生する。
【0034】また、図2に示すように、第1支持板14
には第1ラック(図略、後述する第2ユニットにおける
第2ラックの番号は44b)が歯面を上にしてX方向に
延びるように固定されている。この第1ラックの長手方
向に沿ってベッド10上には、第1歯車軸受ブロック4
5が固定されており、その第1歯車軸受ブロック45に
は布送り方向Fに平行に延びる貫通孔が形成されてい
る。この貫通孔には、第1回動軸46が回動可能に挿入
されており、第1回動軸46の両端は当該第1歯車軸受
ブロック45から突出している。この第1回動軸46の
一端には、前記第1ラックに噛合する第1ピニオン(図
略、後述する第2ユニットにおける第2ピニオンの番号
は47b)が固定されており、この第1回動軸46の他
端には、第1大径歯車48が固定されている。
【0035】更に、第1歯車軸受ブロック45に対向し
てベッド10上には、第1パルスモータ50が固定され
ており、その第1モータ軸52には前記第1大径歯車4
8に噛合する第1小径歯車53が形成されている。この
ため第1パルスモータ50の駆動により第1支持板14
がX方向に移動される。尚、名称の先頭に「第1」が付
く構成のものをまとめて第1ユニットとする。
【0036】また、図2及び図9に示すように、第1ユ
ニットの更に布送り上流側のベッド10の上面には、前
記第1ユニットと平行して、第1ユニットと同様の機構
である第2ユニットが設けられている。第1ユニットと
第2ユニットとは、お互いに矢印X方向及びその他の方
向への移動が阻害されないように隣接配置されている。
第2ユニットの構成等については、第1ユニットと同様
なのでその説明は省略すると共に、それらの名称の先頭
には「第1」の代わりに「第2」を付け、それらの番号
には末尾に「b」を付ける。この第2ユニットにおいて
も、上下一対の第2上ローラ28b,17bは協働して
加工布Wを挟持可能であると共に、第2支持板14bは
第2パルスモータ50bによりX方向への移動も可能で
ある。
【0037】図9の実線に示すように、縫製開始以前
は、第1ユニットは左側(アウト側)に突き出ており、
第2ユニットは布端よりも右側(イン側)に位置し、電
源が入れられたとき、第1ユニットが優先して作動す
る。第2ユニットは第1ユニットと隣接して配置されて
おり、上下一対の第1ローラ17,28が加工布Wをベ
ッド10の上方で挟持している時、ベッド10の上面と
加工布Wとに隙間ができているので、第2ユニットが左
側(アウト側)に移動されると、第2ユニットの第2下
ローラ17bはその隙間に挿通されて加工布Wの下方に
位置すると共に、第2上ローラ28bは加工布Wの上方
に位置する。つまり、上下一対の第2ローラ17b,2
8bは加工布Wを挟持可能にその上下位置で位置する。
【0038】更に、図2及び図5に示すように、ベッド
10上には、針板54が着脱可能に取り付けられてお
り、この針板54には、縫針56の針落下点Pである針
孔58と送り歯(図示しない)の突出する溝60が形成
されている。この針孔58の右側(イン側)のベッド1
0上には、ストッパ62がX方向に移動可能にネジ64
により固定されている。このストッパ62はベッド10
の上面に垂直な規制部66と、この規制部66に直交す
ると共にベッド10の上面に当接する固定部68とから
構成されている。布端が規制部66の垂直な面に当接す
ることにより、針孔58と布端とが一定距離(縫い代)
に保持される。尚、規制部66の左側(アウト側)の側
面(布当接面)は、前記布端センサ11の中央の発光部
12,受光部13と一直線上に位置している。
【0039】次に電気的構成について図10を参照して
説明する。
【0040】制御装置69は、CPU69a,ROM6
9b,RAM69c,I/Oポート69d等から構成さ
れ、それらはコモンバス69eにより接続されている。
この制御回路69の入力側には、動作を開始するための
スタートスイッチ70,ロータリエンコーダ71,クラ
ンプスイッチ72や各種センサ(布端センサ11、ロー
ラ受光素子29、29b)が接続され、出力側には駆動
回路76〜80を介してそれぞれミシンモータ82,パ
ルスモータ50,50b,開閉シリンダ37,37bが
接続されている。制御装置69のROM69bには、縫
製を行う上で必要な、図11乃至図13に示すプログラ
ムが記憶されている。
【0041】このロータリエンコーダ71は、ミシンモ
ータ82に取り付けられており、ミシンモータ82の回
転により縫針56は上下運動するので、制御回路69
は、ロータリエンコーダ71の出力信号により縫針56
の上下位置を検出可能である。縫製中に、上下一対のロ
ーラ17,28(17b,28b)が縫い代を揃えるた
めに移動されるタイミングは、加工布Wに前記縫針56
が侵入しているときである。
【0042】また、制御装置69には、周知の演算機能
の他、縫針56を何回落下させたかを演算するカウンタ
機能も備えている。更に、制御回路69は図示しない周
知の入力装置により制御条件を入力可能であり、それを
RAM69cに記憶可能であり、その制御条件に従って
ミシンモータ82を等を制御する。そして、制御回路6
9には、縫製作業中に前記第1ユニット及び第2ユニッ
トのどちらが作動しているかを記憶しておくための第1
フラグ(F1)及び第2フラグ(F2)が設けられてい
る。
【0043】前記構成を有する布端制御装置を備えるミ
シンにおいての作用を説明する。
【0044】作業者は、まず布端位置を設定するため、
ストッパ62の規制部66の垂直面が布端と接触するよ
うに位置調節後、ストッパ62をネジ64を締めて固定
する。次に、布端センサ11をその中央の検出点Qが布
端を検出するように位置調節後、布端センサ11を固定
する。この後、加工布Wが第1下ローラ17と第1上ロ
ーラ28との間に配置される。
【0045】ミシン及び布端制御装置の電源が入れられ
ると、まず、制御回路69は、図11のフローチャート
に示すプログラムに沿って動作する。
【0046】まず、初期設定として針落ちの回数を数え
るカウンタをリセットし(S1)、縫製長や縫ピッチ等
の縫製条件が入力されるまで待機する(S2)。縫製条
件が入力されてRAM69cに記憶されると(S3)、
縫製条件に基づいた針数Nが演算される(S4)。続い
て、制御回路69はクランプスイッチ72が押されるま
で待機する(S5)。
【0047】次に、第1上ローラ28の左側及び中央の
2つのローラ受光素子29が加工布Wの存在を検出する
まで、第1ユニットが左側(アウト側)に微小距離づつ
移動され、その後、中央及び右側(イン側)のローラ受
光素子29が加工布Wの不在を検出するまで、第1ユニ
ットが逆方向の右側(イン側)に微小距離づつ移動され
る。こうして、第1ユニットの上下一対の第1ローラ1
7,28の中央部(中央のローラ受光素子29)が加工
布Wの右端部に対向配置される。この時、加工布Wの右
端部は、挟持目標位置に配置されている(S6)。
【0048】第1フラグに「1」がセットされると共に
第2フラグがリセットされて(S7:F1=1,F2=
0)、現在第1ユニットが作動中であることが記憶さ
れ、加工布Wが挟持可能であることが検出されているの
で、続けて、第1開閉シリンダ37の第1ピストンロッ
ド38が駆動回路79を介して突出動されて、加工布W
が上下一対の第1ローラ17,28によって挟持される
(S8)。そして、スタートスイッチ70が押されるま
で制御回路69は待機し(S9)、スタートスイッチ7
0が押されると(S9:YES)、ミシンモータ82が
駆動回路76を介して回転されて縫製が開始される(S
10)。現在のカウンタの数値Mが前記S4で演算され
た針数Nと比較されて、カウンタの数値Mが針数N以上
である場合(S11:YES)、縫製が終了したことが
検出され、ミシンモータ82が停止される(S12)。
【0049】一方、カウンタの数値Mが針数N未満であ
る場合(S11:NO)の場合、縫針56が加工布Wに
侵入するタイミングまで、制御回路69はロータリエン
コーダ71の出力信号に基づき待機し(S13)、その
タイミングになると(S13:YES)、布端制御サブ
ルーチン(後述するS14)に進んで、上下一対のロー
ラ17,28(17b,28b)が加工布Wに対して相
対移動されたり、加工布Wの布端目標位置に対するずれ
が解消される。制御回路69はカウンタの数値Mをイン
クリメントして、再び、縫製作業を継続する。こうし
て、布端制御が行なわれ、上下一対のローラ17,28
(17b,28b)は移送される加工布Wに従動して回
転されるので、布送りが阻害されることがなく、加工布
Wが引きのばされて縫製されることが防止される。
【0050】以下、S14の布端制御サブルーチンにつ
いて、図12及び図13を参照して説明する。
【0051】まず、第1フラグに「1」がセットされて
いる(F1=1)か否か、即ち、第1ユニットが作動し
ているか否かが検出される(S51)。第1フラグに
「1」がセットされている場合(S51:YES)、制
御回路69は前記第1上ローラ28の3つのローラ受光
素子29の検出結果に基づいて、加工布Wの右端部が第
1上ローラ28の左側(アウト側)先端付近に位置して
いるか、或は、加工布Wが上下一対の第1ローラ17,
28の間に存在するか否か、つまり、加工布Wが一対の
ローラ17,28から離脱しそうなのか否かを検出する
(S52)。
【0052】次に、加工布Wが上下一対のローラ17,
28から離脱しそうな場合(S52:YES)、加工布
Wの離脱を防止するために、上下一対の第2ローラ17
b,28bを加工布Wに対して移動させる必要があり、
ミシンモータ82等が一旦停止される(S53)。第2
パルスモータ50bが駆動回路78を介して回転され
て、第2ユニットが第2上ローラ28bの中央のローラ
受光素子29bが加工布Wの存在を検出するまで左側
(アウト側)に移動される(S54)。つまり、第2ユ
ニットの第2ローラ17b,28bが加工布Wを挟持可
能なように位置される。第1フラグがリセットされる
(F1=0)共に、第2フラグに「1」がセットされ
(F2=1)、第1ユニットに変わって第2ユニットが
作動することが記憶される(S55)。
【0053】次に、第2開閉シリンダ37bの第2ピス
トンロッド38bが駆動回路80を介して突出動され
て、加工布Wが上下一対の第2ローラ17b,28bに
よって挟持される(S56)。前記第1開閉シリンダ3
7の第1ピストンロッド38が駆動回路79を介して没
入されて、加工布Wが上下一対の第1ローラ17,28
の挟持から解除される(S57)。第1パルスモータ5
0が駆動回路77を介して回転されて、上下一対の第1
ローラ17,28が右側(イン側)に移動されて加工布
Wから離脱する(S58)。
【0054】次に、第2ユニットの第2パルスモータ5
0bが、前記布端センサ11の検出結果に基づいて駆動
回路78を介して回転されて、加工布Wの布端目標位置
に対するずれが解消される(S59)。即ち、布端が図
4の斜線部で示す範囲の布端目標位置からアウト側(図
2中左側)にずれている時は、布端が布端目標位置に到
達するまで第2支持板14bをイン側に移動させ、一
方、布端が布端目標位置からイン側(図2中右側)にず
れている時は、布端が布端目標位置に到達するまで第2
支持板14bをアウト側に移動させるのである。再び、
ミシンモータ82が回転されて、制御回路69はメイン
ルーチンに戻り縫製作業を再開する(S60)。
【0055】一方、加工布Wが離脱するような位置にな
い場合(S52:NO)、加工布Wが前記ローラ支持部
分に接触するのを防止するために、第1ユニット(イン
側)が加工布Wに寄り過ぎているか否かが検出され(S
61)、加工布Wが内側過ぎる場合(S61:YE
S)、同様に、第2ユニットが第1ユニットに代るため
に移動されると共に、加工布Wを挟持する。その後、加
工布Wの布端目標位置に対するずれが解消される(S5
3〜S60)。一方、加工布Wが離脱しそうになく、内
側過ぎない場合(S52:NO,S61:NO)、加工
布Wは前記布端センサ11の出力結果により、第1ユニ
ットの第1パルスモータ50が駆動回路77を介して回
転されて、更に、第1ユニットによって加工布Wの布端
目標位置に対するずれが解消され(S62)、メインル
ーチンに再び戻る。
【0056】また、第1フラグがリセットされている場
合(F1=0,S51:NO)、現在第2ユニットが作
動していると判断される。続いて、制御回路69は、前
記S52〜S62と同様な処理S72〜S82の処理を
経て、第2ユニットに代えて第1ユニットが加工布Wを
挟持した後に、加工布Wの布端目標位置に対するずれが
解消される。
【0057】このように、加工布Wの上下一対のローラ
17,28(17b,28b)に対する位置が検出され
て、上下一対のローラ17,28(17b,28b)が
加工布Wを常に挟持するように移動されるので、確実に
加工布Wの布端目標位置に対するずれが解消される。ま
た、加工布Wの第1ユニット(第2ユニット)に対する
位置が検出されて、加工布Wを挟持しているユニットの
ローラ支持部分への加工布Wの接触が防止されているの
で、加工布Wがローラ支持部材に接触して縫製が中断さ
れることが無い。
【0058】また、第1ユニット或は第2ユニットが加
工布Wを挟持するために移動するときに、他方のユニッ
トが加工布Wを保持しているので、加工布Wがずれるこ
とが防止されている。更に、ローラ受光素子29が上下
一対のローラ17,28(17b,28b)と積層して
上軸16(16b)に固定されているので、加工布Wが
上下一対のローラ17,28(17b,28b)に対し
てどの様に位置しているかが正確に検出できて、加工布
Wが挟持可能であることや加工布Wがローラ支持部分に
接触する恐れがあることが正確に検出可能である。
【0059】尚、本発明は上述の実施例にのみ限定され
るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において
のみ種々の変形が可能である。例えば、ベッド10上
に、2つのユニットが配置されているが、1つのユニッ
トを配置して布端を制御するようにしても良い。この場
合、ユニットの部品数が低減できると共に、ベッド10
の作業面積が広がり作業がしやすくなる。
【0060】また、上下一対のローラ17,28(17
b,28b)の材質をアクリル等の透明な部材にしてこ
の上下一対のローラ17,28(17b,28b)を軸
支する各軸16、27(16b,27b)に発光素子2
2や受光素子29を埋め込んでも良い、この場合加工布
Wを挟持する面積が素子ホルダー18の分だけ増加する
ので、上下一対のローラ17,28(17b,28b)
と加工布Wとの摩擦力が増加してより確実にX方向に加
工布Wを移動させることが可能である。
【0061】更に、本実施例において、上下一対のロー
ラ17,28(17b,28b)が加工布Wを挟持でき
ない場合や加工布Wが前記ローラ支持部分に接触する場
合に、ローラ支持部分をX方向のみに移動させたが、ベ
ッド10の一部を布送り方向に移動可能なようにボール
ネジ機構を配置しても良い。この場合、ローラ支持部材
の移動の自由度が増し、加工布Wの形状が複雑な場合で
も、上下一対のローラ17,28(17b,28b)が
加工布Wを挟持できる。
【0062】
【発明の効果】以上詳述したことから明かなように、本
発明の請求項1においては、加工布が保持部材の所定位
置からずれたことが検出さると、加工布が保持部材の所
定位置に位置するように加工布操作手段が制御されるの
で、従来のように、加工布が保持部材に保持されていな
いにも関わらず、加工布を移動させようとすることが防
止され、且つ、布端検出手段の検出結果に基づき、加工
布の布端が針落下点に対して所定の位置になるように加
工布操作手段が制御されて、布端検出手段により検出さ
れた加工布のずれが確実に解消される。
【0063】また、本発明の請求項2においては、位置
検出手段の検出結果に基づき、1つの保持部材が加工布
に対して相対移動する時も、別の保持部材が加工布を保
持しているので、加工布がずれてしまうことがなく、常
に布端制御が可能である。
【0064】更に、本発明の請求項3においては、保持
部材の近傍に設けられている位置検出手段が加工布の保
持部材に対する位置をより正確に検出し得るので、誤動
作を減少し得、どの様な形状の加工布であっても、常に
布端制御を確実に行ない得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成要件を示したクレーム対応図であ
る。
【図2】本発明を具体化した一実施例の全体を示す斜視
図である。
【図3】センサから発せられる光の進路を表す説明図で
ある。図3(a)は、加工布が無い場合の光の進路を表
す説明図である。図3(b)は、加工布が有る場合の光
の進路を表す説明図である。
【図4】本実施例のセンサの裏面図である。
【図5】第1ユニットのローラ部分のみを示す側面図で
ある。
【図6】第1ユニットのB−B断面図である。
【図7】素子ホルダのみを示す平面図である。
【図8】第1ユニットのA−A断面図である。
【図9】第1、第2ユニットの配置状態を示す説明図で
ある。
【図10】本発明の一実施例の電気的構成を示すブロッ
ク図である。
【図11】本発明の一実施例のメインルーチンを表すフ
ローチャートである。
【図12】本発明の一実施例の布端制御サブルーチンを
表すフローチャートである。
【図13】本発明の一実施例の布端制御サブルーチンを
表すフローチャートである。
【図14】挟持部材と加工布との位置関係を表す説明図
である。
【図15】挟持部材と加工布との位置関係を表す説明図
である。
【符号の説明】
10 ベッド 11 布端センサ 14 第1支持板 17 第1下ローラ 18 素子ホルダー 22 ローラ発光素子 28 第1上ローラ 29 ローラ受光素子 69 制御回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 針落下点よりも布送り込み側に配置さ
    れ、針落下点に移送される加工布の布端位置を検出する
    布端検出手段と、 前記加工布を保持可能な保持部材を有し、その保持部材
    に保持される加工布を布送り方向に略直交する方向に沿
    って移動可能で、且つ、保持部材を加工布に対して相対
    移動可能な加工布操作手段と、 前記加工布が前記保持部材の所定位置からずれたことを
    検出する位置検出手段と、 その位置検出手段の検出結果に基づき、前記加工布が前
    記保持部材の所定位置に位置するように前記加工布操作
    手段を制御し、且つ、前記布端検出手段の検出結果に基
    づき、加工布の布端が前記針落下点に対して所定の位置
    になるように加工布操作手段を制御する制御手段とを備
    えることを特徴とするミシンの布端制御装置。
  2. 【請求項2】 前記保持部材を複数個設け、前記制御手
    段は、更に、前記位置検出手段の検出結果に基づき、前
    記保持部材を順次相対移動させて、少なくとも1つの保
    持部材が前記加工布を常に保持するように前記加工布操
    作手段を制御することを特徴とする請求項1記載のミシ
    ンの布端制御装置。
  3. 【請求項3】 前記位置検出手段が前記保持部材の近傍
    に設けられていることを特徴とする請求項1記載のミシ
    ンの布端制御装置。
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