JPH0615377A - プレス加工用平板状パネル,同パネルのブランキング方法および装置 - Google Patents

プレス加工用平板状パネル,同パネルのブランキング方法および装置

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JPH0615377A
JPH0615377A JP17724392A JP17724392A JPH0615377A JP H0615377 A JPH0615377 A JP H0615377A JP 17724392 A JP17724392 A JP 17724392A JP 17724392 A JP17724392 A JP 17724392A JP H0615377 A JPH0615377 A JP H0615377A
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JP
Japan
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panel
blanking
press
panels
stacker
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JP17724392A
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Kenji Shijo
健治 四條
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Unipres Corp
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Yamakawa Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スタッカー内から1枚ずつ確実に吸着してプ
レスに搬入することのできるプレス加工用平板状パネル
の提供。 【構成】 スタッカー50に上下に積み重ねて集積さ
れ、1枚ずつ吸着懸吊されてプレス60に搬入されるプ
レス加工用平板状パネル10であって、パネル10の略
中央部領域の被プレス加工面に、積層するパネル10を
互いに離間させるべく、プレス加工後には殆ど痕跡の残
らない状態となる曲率の小さい湾曲形状の複数のエンボ
ス部14が形成されている。またパネル10におけるエ
ンボス部形成位置は、上下の積層パネル10,10のエ
ンボス部14,14が互いに係合しない位置とされて、
パネルスタッカー50内に積層された上下のパネル1
0,10間に隙間が形成され、パネル10を吸着して吊
り上げた時に二枚同時吊り上げという不具合がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は巻き解されたコイル材が
プレス加工に適した所定の形状にブランキングされて集
積されるとともに、1枚ずつプレスに吸着搬入されるプ
レス加工用平板状パネル,同パネルのブランキング方法
および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プレスラインでは、図11に示されるよ
うに、ブランキングしようとする帯状の薄板材(以下、
これをブランク材という)である巻き解したコイル材1
を間欠搬送し、符号Aで示す位置においてエンボス加工
を施すとともに、プレス加工に適した所定の大きさにブ
ランキングし、ブランキングにより形成されたパネルP
をスタッカー3に積み重ねて集積する。そしてスタッカ
ー3を移送してプレスへの搬入ラインにセットし、スタ
ッカー3内に集積されたパネルを、負圧又はマグネット
式の吸着搬送手段(図示せず)により1枚ずつ取り出し
てプレスに搬入する。
【0003】図12は図11に示すスタッカー3内に集
積されているプレス加工用の平板状のパネルの拡大断面
図で、パネルPには複数個(図では4個)の上方に凸の
半円弧型のエンボス部5が形成されている。スタッカー
3内のパネルPは、このエンボス部5があるため互いに
上下に離間状態とされ、これによってスタッカー3から
のパネルの取り出し、プレスへの吸着搬送が1枚ずつ行
われるようになっている。
【0004】
【発明の解決しようとする課題】しかし従来のエンボス
部5の形成される位置は、プレス成形品の成形部にエン
ボス部5の痕跡を残さないように、パネル1の側縁のス
クラップ部1a(図11参照)に限られていた。このた
め図13に示されるように、スタッカー内における積層
パネルP,P…の中央部領域が自重により互いに密着し
て、パネルPを吸着してプレスへ搬入する際に、2枚の
パネルが同時に吊り上げられてプレスに搬入されてしま
う場合があった。符号7は負圧吸引してパネルを吸着す
るパネル吸着懸吊部材を示す。
【0005】本発明は前記従来技術の問題点に鑑みなさ
れたもので、その目的はスタッカー内から1枚ずつ確実
に吸着してプレスに搬入することのできるプレス加工用
平板状パネル,同パネルのブランキング方法および装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1に係るプレス加工用平板状パネルにおいて
は、スタッカーに上下に積み重ねて集積され、1枚ずつ
吸着懸吊されてプレスに搬入されるプレス加工用平板状
パネルであって、前記パネルの略中央部領域の被プレス
加工面には、積層するパネルを互いに離間させるべく、
プレス加工後に殆ど痕跡の残らない程度の曲率の小さい
湾曲形状の複数のエンボス部を形成するとともに、上下
の積層パネルのエンボス部を互いに係合しない位置に設
けるようにしたものである。
【0007】また請求項2に係るプレス加工用平板状パ
ネルのブランキング方法においては、間欠搬送されてく
る帯状ブランク材の先端部所定位置に複数個のエンボス
部をポンチにより形成するとともに、このエンボス部を
含む所定領域をプレス加工に適した形状にブランキング
し、このブランキングにより形成したパネルをスタッカ
ーに上下に積み重ねて集積するプレス加工用平板状パネ
ルのブランキング方法において、前記ポンチを水平方向
にスライドさせることにより、前記パネルに形成される
エンボス部形成位置を、パネルの略中央部領域であっ
て、先行パネルのエンボス部形成位置に対し水平方向に
ずれた位置とするようにしたものである。
【0008】また請求項3に係るプレス加工用平板状パ
ネルのブランキング装置においては、帯状のブランク材
を長手方向に間欠搬送する搬送手段と、前記搬送手段に
より搬送されたブランク材を所定の形状にブランキング
するブランキング手段と、前記ブランキング手段に一体
化され、ブランキングにより形成されるパネルに複数の
エンボス部を形成する複数のポンチと、前記ブランキン
グ手段により形成されたパネルを集積する集積手段とを
備えたプレス加工用平板状パネルのブランキング装置に
おいて、前記ポンチを水平方向にスライドできる構造と
するとともに、ブランク材の間欠搬送に連係して前後ス
ライドさせるようにしたものである。
【0009】
【作用】パネル略中央部領域に形成されたエンボス部
は、スタッカー内に積層された状態の上下のパネル間で
互いに係合しないため、上下に積層するパネルの略中央
部領域に隙間を形成する。パネル略中央部領域に形成さ
れたエンボス部は、曲率の小さい湾曲形状であるため、
プレスされることにより痕跡が殆ど目立たない程度に消
失する。
【0010】エンボス部形成用のポンチを水平方向にス
ライドさせることで、先行パネルのエンボス部と後続パ
ネルのエンボス部がスタッカー内において互いに係合し
ない位置となる。
【0011】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1〜図5は本発明の一実施例を示すもので、図
1はスタッカー内に集積されているプレス加工用の平板
状パネル相互間の配置を示す斜視図、図2はプレス加工
用の平板状パネルに形成されたエンボス部の拡大断面
図、図3はブランキングによるパネルの板取りを示す平
面図、図4はスタッカー内に集積されたパネルの平面
図、図5はスタッカー内のパネルの集積状態を示す断面
図である。
【0012】プレス加工用の平板状パネル10は、図1
及び図3に示されるように、左右の側縁部10a,10
bが円弧形状に打ち抜かれて、プレスにおいて絞り加工
に適した所定の形状をなし、パネル10の略中央部領域
には、4個の上方凸なるエンボス部14が所定距離離間
し、平面視して矩形配置となる位置に形成されている。
エンボス部14は、図2に示すように、曲率の小さい上
方に凸なる湾曲部により構成されており、プレス60
(図6参照)の上下の金型62,63によって絞り加工
されることにより、目立たない程度に消失する構造とな
っている。
【0013】またエンボス部14は、パネルスタッカー
50内に集積される上下のパネル間において、互いに係
合しない位置に設けられている。即ち、図1符号10B
で示すパネルのエンボス部形成位置は、符号10A,1
0Cで示すパネルのエンボス部形成位置に対し、図4に
示されるようにパネルの巾方向(図4上下方向)にdだ
けずれた位置とされて、上下のパネル10,10のエン
ボス部14,14が互いに係合しない位置とされてい
る。図1符号10Bで示すパネルにおいて、仮想線で示
す円弧状の4個の盛り上がりは、パネル10A,10C
に形成された4個のエンボス部14に対応する位置を示
しており、パネル10A,10Cの仮想線で示す4個の
円弧状の盛り上がりは、パネル10Bに形成された4個
のエンボス部14に対応する位置を示している。このた
めパネルスタッカー50に集積された上下のパネル1
0,10間には、図5に示されるように、エンボス部1
4の突出高さ相当の隙間が形成されており、後述するパ
ネル吸着搬送手段50によりパネル10を確実に一枚づ
つ吊り上げてプレス60に搬入することができる。
【0014】なおパネル10は、図3に示されるような
長尺状の板材を長手方向一定間隔にブランキングするこ
とで形成される。図3における仮想線はブランキングす
る位置及びエンボス部形成位置を示している。またエン
ボス部14はブランキングと同時に形成され、板取りさ
れる隣接パネル10,10間において、エンボス部14
は板材巾方向にdだけずれた位置に設けられている。
【0015】図6〜図9は板状パネルを形成するための
ブランキング装置を示すもので、図6はブランキング装
置を備えたプレスラインの全体構成を示す図で、(a)
はブランキン工程を示す図,(b)はプレス工程を示す
図である。図7はブランキング装置の下型の平面図、図
8はブランキング型を断面で示すブランキング装置の側
面図、図9はポンチを装着したスライド型の断面図であ
る。
【0016】図6において、コイル材Cはアンコイラ2
0によって巻き解され、レベラーフィード30によって
巻き癖を矯正されてブランク材Wとしてブランキング装
置40に搬送される。そしてブランク材Wは、ブランキ
ング装置40においてブランキングされ、図1に示すよ
うな所定形状のパネル10とされて、パネルスタッカー
50内に集積される。スタッカー50にパネル10が所
定量集積されると、図6(b)に示されるように、スタ
ッカー50をプレス60の近傍に移送し、バキューム式
吸着搬送機構58によるパネルの吊り上げが可能な所定
位置にセットする。そしてスタッカー50内のパネル1
0は、バキューム式吸着搬送機構58により吊り上げら
れてプレス60に搬送され、プレス60においてこのパ
ネル10が絞り加工されて成形され、成形された製品は
シュータ64によって排出されて製品スタッカー66に
集積される。
【0017】ブランキング装置40は、図7〜9にその
詳細が開示されており、架台41の上に固設された下型
42と、プレスラム45の下面に固設された上型46と
が対向し、上型46が下型42に対し接近離反動作でき
る構造となっている。下型42には、一対のスライドガ
イド43,43にガイドされてブラキング材Wの巾方向
(図7上下方向,図8紙面垂直方向)にスライド可能な
スライド型44が設けられ、スライド型44には、パネ
ル10にエンボス部14を形成するための4個のポンチ
44aが突設されている。一方、上型46にはスライド
型44に対向する固定型47が設けられ、固定型47に
はポンチ44aに対応するポンチ受部である凹部47a
が設けられている。この凹部47aは、ポンチ44aの
スライド移動量dに等しい間隔でポンチ44aのスライ
ド方向に複数個設けられている。また下型42及び上型
46にはスライド型44,固定型47を挾んで切断刃型
48a〜48dが設けられ、切断刃型48aと48b,
48cと48dが噛み合うことで、ブランク材Wを打ち
抜きかつ切断してパネル10を形成する。符号48
1,48a2、48b1,48b2、48c1,48d1
切断刃型48a〜48dの刃を示す。なお符号48eは
ばね部材48fによって下方に付勢されているパネルホ
ルダーで、下型42側の切断刃型48cと協働してブラ
ンキング時のブランク材Wを挟持するとともに、切断さ
れたパネル10の後端縁を支持するためのものである。
【0018】スライド型44はエアシリンダ44bによ
りブランク材Wの巾方向に進退スライドでき、このため
ポンチ44a位置をブランク材巾方向に前後スライドさ
せることにより、パネルへのエンボス部形成位置を、先
行するパネルのエンボス部形成位置と異なる位置となる
ようにすることができる。エアシリンダ44bは、レベ
ラーフィード30のフィードロール31,32(図6参
照)の駆動のタイミング、即ち、ブランク材Wの搬送の
タイミングに連係して進退動作する。このためブランキ
ング装置40内においてポンチ44aによって形成され
るエンボス部は、切断刃型48c,48dによって切断
されたパネル(先行パネル)に形成されたエンボス部1
4に対し、ブランク材Wの巾方向にdだけずれた位置に
形成される。なお図7符号49はエアシリンダ44bの
戻りを確実にするための圧縮スプリングである。
【0019】次に、本実施例のブランキング装置の動作
を説明する。ブランキング装置40内にレベラーフィー
ド30の搬送に合わせてブランク材Wが搬入されると、
ブランク材Wはブランキング装置40内を超えて前方に
所定量だけ突出した状態となる(図7,8参照)。図7
符号P1はこの時のブランク材Wの先端の停止位置であ
る。そしてこのブランク材Wの搬送タイミングに合わせ
てエアシリンダ44bが作動し、スライド型44を所定
量だけ前進スライド(図7矢印A方向にスライド)させ
て、ポンチ44aの位置をブランク材Wの巾方向に所定
量dだけずれた位置(図7仮想線に示す位置)とする。
そして上型46が下降してポンチ44aと凹部47aと
が係合し、ブランク材Wの所定位置にエンボス部14が
形成される。またエンボス部14の形成と同時に切断刃
型48aと48bが噛み合って、ブランク材Wに両側凸
の円弧状の孔11を形成する。さらに切断刃型48cと
48dが噛み合って、図7の符号P2位置に既に形成さ
れている前方の孔11の巾方向外側を切断し、切断され
た先行パネル10はパネルホルダー48eと切断刃型4
8cに挟持された状態となる。そして上型46が上昇す
ると、切断されたパネル10が自重によって傾斜コンベ
ア52上に落下し、滑走してパネルスタッカー50に収
容される。
【0020】また上型46が上昇すると同時に、再びレ
ベラーフィード30の搬送に合わせてブランク材Wが所
定量送られ、ブランク材Wの先端が図7符号P2位置か
らP1位置となる。そしてレベラーフィード30のブラ
ンク材の搬送タイミングに合わせてエアシリンダ44b
が作動し、スライド型44を矢印B方向に所定量後退さ
せて、ポンチ44aの位置を元の位置(図7実線で示す
位置)に戻す。そして上型46が下降してブランク材W
にエンボス部14を形成するとともに、孔11を打ち抜
く。さらに上型46の下降はブランク材Wからパネル1
0を切断分離する。切断分離されたパネル10は傾斜コ
ンベア52を介してパネルスタッカー50に収容され
る。この一連の動作が繰り返し行われ、パネルスタッカ
ー50にパネル10が次々と集積される。そしてスタッ
カー50内にパネル10のエンボス部の位置は、図4に
示されるように上下のパネルにおいて巾方向にdだけず
れた位置となっており、上下のパネル間にはエンボス部
14の高さ相当の隙間が形成された状態となっている。
【0021】なお図7,8における符号70a,70b
は油塗布ローラで、ブランキング装置40に搬送される
ブランク材Wには、このローラ70a,70b間を通過
することによって油が塗布される。即ち、プレスにおけ
る絞り加工性を高めるためには、パネル10の表面に油
を塗布する必要がある。パネル側縁部にエンボス部を形
成する従来構造(図11参照)では、ブランキング工程
において油の塗布を行うと、パネルスタッカー内に集積
された上下のパネルの密着力が、塗布された油によって
さらに高められ、パネルを1枚ずつプレスに搬入するこ
とが一層困難となる(図13参照)。このため従来で
は、パネルスタッカー内のパネルを吸着してプレスに搬
入するパネル搬入工程において、油を垂れ流す方法でパ
ネルに油を塗布している。しかしこの従来の油の塗布方
法(垂れ流す方法)では、パネルに実際に塗布される油
の量に比べて、廃棄される量が圧倒的に多く、油の塗布
効率が悪いため油の消費量が著しく多いという問題があ
った。ところが本実施例では、パネルの略中央部領域に
形成されているエンボス部14によって上下のパネル1
0がパネルスタッカー50内において互いに密着しない
ため、ブランキング工程においてブランク材に油を塗布
しても差支えない。そこでブランキング装置40へのブ
ランク材搬入路に、従来の塗布効率の悪い垂れ流し方法
に代えて塗布効率のよい塗布ローラ70a,70bを設
けた構造となっている。
【0022】図6(b)に示すプレス工程では、図6
(a)に示すブランキング工程によって形成されたパネ
ル10が、パネルスタッカー50ごと移送されて所定位
置にセットされている。そしてバキューム式吸着搬送機
構58によりパネルスタッカー50内のパネル10が吊
り上げられてプレス60に搬入される。スタッカー50
内では、上下のパネル10,10間にはエンボス部14
によって隙間が形成されているので、パネル10は2枚
同時に吊り上げられることがなく、1枚づつ確実にプレ
ス60に搬入される。そしてプレス60において、パネ
ル10は所定の形状に絞り成形される。エンボス部14
はプレスの上下の金型62,63によりプレスされる際
に殆ど跡形なく消失し、製品表面にエンボス部の痕跡が
残ることはない。
【0023】図10は本発明の他の実施例を示すもの
で、ブランキング装置内に組み込まれているスライド型
の斜視図である。前記した実施例では、ポンチ44aを
装着したスライド型44がブランク材Wの巾方向にスラ
イドする構造となっていたが、本実施例ではブランク材
Wの搬送方向前後にスライドする構造となっている。
【0024】なおポンチ44aを装着したスライド型4
4のスライド方向は、ブランク材Wの巾方向や搬送前後
方向に限定されるものではなく、水平方向であれば如何
なる方向に進退スライドさせてもよい。
【0025】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係るプレス加工用平板状パネルによれば、エンボス部
がパネル略中央部領域に形成され、さらにエンボス部は
上下のパネル間で互いに係合しない位置に設けられてい
るため、上下に積層するパネルの略中央部領域が確実に
離間状態に保持されるので、スタッカー内のパネルを一
枚づつ確実に吊り上げてプレスに搬入することができ
る。またパネル略中央部領域に形成されたエンボス部は
曲率の小さい湾曲形状であるため、プレスされることに
より痕跡が殆ど目立たない程度に消失し、プレス成形品
にエンボス部の痕跡が残るという不具合もない。
【0026】また本発明に係るプレス加工用平板状パネ
ルのブランキング方法及び装置によれば、エンボス部形
成用のポンチを水平方向にスライドさせることで、先行
パネルのエンボス部と後続パネルのエンボス部とを、パ
ネルが集積した場合に互いに係合しない形態にできる。
このため塗布効率の良い塗油ローラをブランキング工程
に設けて、油の塗布されたパネルをパネルスタッカーに
集積するようにしても、パネルスタッカー内でパネルが
互いに密着することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプレス加工用の平板状パネルの一
実施例のスタッカー内における配置を示す斜視図
【図2】同パネルに形成されたエンボス部の拡大断面図
【図3】ブランキングによるパネルの板取りを示す平面
【図4】スタッカー内に集積されたパネルの平面図
【図5】スタッカー内のパネルの積層状態を示す断面図
【図6】(a)ブランキング工程を示す図 (b)プレス工程を示す図
【図7】ブランキング装置の下型の平面図
【図8】ブランキング型を断面で示すブランキング装置
の側面図
【図9】ポンチを装着したスライド型及び固定型の断面
【図10】本発明に係るブランキング装置の他の実施例
の要部であるスライド型の斜視図
【図11】従来のブランキング工程を説明する図
【図12】従来のプレス加工用平板状パネルのスタッカ
ー内の断面図
【図13】吸着搬送手段により吊り上げられる時のパネ
ルの断面図
【符号の説明】
10(10A,10B,10C) プレス加工用平板状
パネル 14 エンボス部 30 ブランク材の間欠搬送手段であるレベラーフィー
ド 40 ブランキング手段であるブランキング装置 44 スライド型 44a ポンチ 44b ポンチスライド手段であるエアシリンダ 50 パネル集積手段であるパネルスタッカー d 積層された上下のパネルにおけるエンボス部の水平
方向のずれ量 W ブランキングしようとする帯状の薄板材(ブランク
材)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スタッカーに上下に積み重ねて集積さ
    れ、1枚ずつ吸着懸吊されてプレスに搬入されるプレス
    加工用平板状パネルであって、前記パネルの略中央部領
    域の被プレス加工面には、積層するパネルを互いに離間
    させるべく、プレス加工後に殆ど痕跡の残らない程度の
    曲率の小さい湾曲形状の複数のエンボス部が形成される
    とともに、上下の積層パネルのエンボス部が互いに係合
    しない位置に形成されたことを特徴とするプレス加工用
    平板状パネル。
  2. 【請求項2】 間欠搬送されてくる帯状ブランク材の先
    端部所定位置に複数個のエンボス部をポンチにより形成
    するとともに、且つこのエンボス部を含む所定領域をプ
    レス加工に適した形状にブランキングし、このブランキ
    ングにより形成したパネルをスタッカーに上下に積み重
    ねて集積するプレス加工用平板状パネルのブランキング
    方法において、前記ポンチの位置を水平方向にスライド
    させることにより、前記パネルに形成されるエンボス部
    形成位置を、パネルの略中央部領域であって、先行パネ
    ルのエンボス部形成位置に対し水平方向にずれた位置と
    したことを特徴とするプレス加工用平板状パネルのブラ
    ンキング方法。
  3. 【請求項3】 帯状のブランク材を長手方向に間欠搬送
    する搬送手段と、前記搬送手段により搬送されたブラン
    ク材を所定の形状にブランキングするブランキング手段
    と、前記ブランキング手段に一体化され、ブランキング
    により形成されるパネルに複数のエンボス部を形成する
    複数のポンチと、前記ブランキング手段により形成され
    たパネルを集積する集積手段とを備えたプレス加工用平
    板状パネルのブランキング装置において、前記ポンチは
    水平方向にスライドできる構造とされるとともに、ブラ
    ンク材の間欠搬送に連係して前後スライドすることを特
    徴とするプレス加工用平板状パネルのブランキング装
    置。
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