JPS5917456Y2 - 順送型における被加工物跳ね出し装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコイル状の材料を巻き戻し、型の中に連続的に
２個分ずつ材料を送り込むことにより２個の同一被加工
物、又は左右対称形状の被加工物を同時にプレス加工さ
れるところの被加工物の跳ね出し装置に関するものであ
る。

通常、外形と１個以上の穴を持つ被加工物はその形状が
同一か又は左右対称であれば適宜な送り桟または継ぎ桟
を使用し、且つ前記穴を案内とすることによって被加工
物を２個分ずつ連続的に送り込みプレス加工することが
できる。

従来この種の加工工程は第１図と第２図に示すよう２種
類が行われている。

第１図に示す工程の場合は切欠穴抜き工程■■と分離工
程■′■′が行えるように順送型に２箇所の加工場所が
設けられており、その加工順序は、まず切欠穴抜工程■
■で被加工物の外形を台形に形成するための切欠き■■
■［相］と中心付近の穴■■が同時に打抜かれる。

次に材料■は第３図に示すように下型ダイセット■に内
蔵された既設の材料リフター■で持ち上げられると共に
継ぎ桟■■により次の分離工程■′０′にＰ＝２ｃ十ｄ
＋ｅだけ搬送され、材料■の継ぎ桟Ｇ■部分を打抜き、
被加工物■■′が分離されプレス加工は終了する。

次にＱ′と０′の工程位置において、被加工物■■′は
エアーシリンダーを用いた別”の跳ね出し装置によりプ
レス型の外側へ跳ね出される。

これは下型に抜きの切刃があり被加工物を型の下方へ落
とすことができないためである。

この第１図に示す工程は、工程長さが短くできコイル幅
界も送り桟■を必要としないので被加工物の最大長さ０
と同一にでき型費や加工材料費の低減ができ非常に経済
的である。

しかし被加工物の跳ね出し装置においては作業スピード
が遅く又、装置の故障も多いためこの方式で順送の連続
加工を行うと生産性を低下させるという問題点があった
。

第２図に示す工程の場合はその前提として被加工物の形
状と材料の送りピッチＰ＝２ｃ＋ｄ＋ｅは同じである。

この場合の加工順序はまず１工程目の■の位置では中心
付近の穴■が打抜かれ、材料■は前述の材料リフター■
と送り桟■■によって次の第２工程へ送られる。

この第２工程の（４）′の位置では被加工物■′が打抜
かれると同時に、その右横の＠′の位置では中心付近の
穴■が打抜かれる。

次に第２工程と同様に材料■が第３工程へ送られると＠
“の位置で被加工物■が打抜かれる。

なお、■″の位置では被加工物■′はすでに打抜かれて
おりブランクの状態にある。

この第２図の加工方式では送り桟■■があるので被加工
物を■′及び＠″の位置で下型へ抜き落すことができ、
型の下面に適宜な落下シュート板を設けることにより被
加工物を任意な場所へ容易に取り出せるという利点はあ
る。

しがしプレス型を構成する抜きの切刃を厚くして強度を
増さなければらないので＠と■″の位置で示すように何
ら加工を行わないアイドルステージを必要とし、このた
めに加工工程の長さは第１図の場合に比べ５割も長くし
なければいけないという問題点がある。

又材料■の幅も送り桟の幅■の２倍分だけ広くしなけれ
ばならないので材料歩留りが低下するという問題点もあ
った。

本考案は上述の問題点に鑑み考案されたもので、第１図
に示すような加工工程を取りながらエアーシリンダーに
よる跳ね出し装置を使うことなく機械的に作動する治具
によって２個又は左右対称形状の被加工物を同時に型外
に跳ね出しできる装置を提供しようとするものである。

以下に本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。

本考案は第３図、第４図に示す如く、支軸ブラケット■
に支軸■を横架し、この支軸■に２本の平行なフレーム
■■を有する跳ね出しブロック■を回転自在に設け、前
記フレーム■の上面には数個のローラー■を設け、フレ
ーム■の端部下面にはフレーム■の端部がプレス下型面
より上方に持ち上がるように圧縮スプリングＯを設けて
なる２個の被加工物跳ね出し装置■［有］のうち、一方
の跳ね出し装置［Ｆ］は前記フレーム■が順送最終工程
の下型分離切刃０と０′の間に配置される如くプレス型
の側面に設け、もう一方の跳ね出し装置■は下型分離切
刃０′の後方に前記フレーム■が材料■の送り方向と平
行する如く設けたものである。

なお、図面中■は下型ダイセット、＠はプレスボルスタ
−１０はプレススライド、０は上型、［相］は切欠穴抜
き型、［相］は材料リフター■を持上げる圧縮スプリン
グである。

次に本考案の作用を従来と異なる点のみ取り上げて説明
する。

第１図において被加工物■■′がプレス金型により切断
されると、その被加工物■■′は跳ね出しブロック■の
フレーム■上面に乗せられる。

次に分離工程■／ｅ／が終了し上型０が上昇するに従い
跳ね出しブロック■のフレーム■の一端は持ち上げスプ
リング［相］により支軸■を支点に跳ね上がる。

さらに上型０が上昇して行き跳ね出しブロック■のフレ
ーム■がある傾斜角になると、その上に乗った被加工物
■■′はローラー■を滑り出し１つの被加工物■は材料
供給方向と直角方向へ、又もう１つの被加工物■′は材
料供給方向と反対の後方へ跳ね出すことができる。

なお上型０が下降している時は跳ね出しブロック■が上
型０に押され跳ね出しブロック■のフレーム■はプレス
金型と水平になるようにしである。

又、次の材料■が分離工程■′■′に搬送される場合は
跳ね出しブロック■の跳ね上がった高さよりも少し高く
した位置に既設の材料リフター■が設けられているので
この工程へ搬送されてくる材料■が跳ね出しブロック■
にぶつかるようなことはない。

本実施例で被加工物の外形は台形にしたが矩形、長方形
、異形でも実施可能であり又大形状も穴以外の角穴、異
形穴又は穴数も１個以上制限なくても同様実施可能であ
る。

穴のほかに絞り形状や曲げ形状があっても同様実施でき
る。

上記の如く本考案は２個分ずつ順送によりプレス加工さ
れた被加工物を型外へ同時に取り出すに際し、被加工物
を別のエアーシリンダー等を用いた跳ね出し装置を使用
することなく、機械的に確実に作動する簡単な装置によ
って取り出すようにしたものであるから、エアー等の余
分なエネルギーを必要とせず、又、作動スピードが早く
且つ、正確であるために順送加工における生産性が著し
く向上し得るもので産業上極めて優れたものである。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は従来の順送り工程の平面図。 第３図は本考案の斜視図。 第４図は第３図の側面図。 ■・・・・・・下型ダイセット、■・・・・・・材料リ
フター■・・・・・・支軸ブラケット、■・・・・・・
支軸、■・・・・・・フレーム、■・・・・・・跳ね出
しブロック、■・・・・・・ローラー、［相］・・・・
・・圧縮スプリング、・◎０′下型分離切刃、＠・・・
・・・プレスボルスタ−１０・・・・・・プレススライ
ド、■・・・・・・上型、［相］・・・・・・切欠穴抜
き型、［相］・・・・・・圧縮スプリング、■０・・・
・・・切欠穴抜き工程、■′■′・・・・・・分離工程
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外形と１個以上の穴を持ち、且つその形状が同一か又は
   左右対称の被加工物を２個分ずつ順送によりプレス加工
   し、その被加工物を型外へ取り出す装置において、支軸
   ブラケット■に支軸■を横架し、この支軸■に２本の平
   行なフレーム■を有する跳ね出しブロック■を回転自在
   に設け、前記フレーム■の上面には数個のローラー■を
   設け、フレーム■の端部下面にはフレーム■端部がプレ
   ス下型面より上方に持ち上がるように圧縮スプリング［
   相］を設けてなる２個の被加工物跳ね出し装置■■のう
   ち、一方の跳ね出し装置■は前記フレーム■が順送最終
   工程の下型分離切刃０と０′の間に配置される如くプレ
   ス型の側面に設け、もう一方の跳ね出し装置■は下型分
   離切刃■′の後方に前記フレーム■が材料の送り方向と
   平行する如く設けたことを特徴とする順送型における被
   加工物跳ね出し装置。