JP2002192349A - シーム溶接装置及びその方法 - Google Patents

シーム溶接装置及びその方法

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JP2002192349A JP2000390626A JP2000390626A JP2002192349A JP 2002192349 A JP2002192349 A JP 2002192349A JP 2000390626 A JP2000390626 A JP 2000390626A JP 2000390626 A JP2000390626 A JP 2000390626A JP 2002192349 A JP2002192349 A JP 2002192349A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚さが異なる2枚のブランクの端部同士をシ
ーム溶接し、これで生産された完成品が積層される場合
において、完成品を水平状態又はほぼ水平状態で積層で
きるようになるシーム装置及びその方法を提供するこ
と。 【解決手段】 厚板ブランクと薄板W2がシーム溶接さ
れるエリアには、シリンダで上下動する上型192と、
薄板ブランクW2が載せられた治具部材73に設けられ
た下型193とを有する突起形成手段が配置され、厚板
ブランクと薄板ブランクW2のシーム溶接で所定枚数の
完成品が生産されるごとに、その完成品の薄板ブランク
W2に突起W2Bが形成され、多数の完成品が積層され
たとき、突起W2Bでそれぞれの完成品の厚板ブランク
と薄板ブランクの高さ位置が同じ又はほぼ同じとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2枚のブランクの
重ねられた端部同士をシーム溶接するためのシーム溶接
装置及びその方法に係り、2枚のブランクの厚さが異な
る場合に利用できるものである。
【0002】
【背景技術】2枚のブランクの重ねられた端部同士をシ
ーム溶接する場合には、これらのブランクは端部同士が
重ねられてシーム溶接装置にセットされ、このシーム溶
接装置に設けられているシーム溶接機が前後進すること
により、端部同士はシーム溶接される。そして、2枚の
ブランクから生産された完成品は他の場所に運ばれ、こ
の場所において、シーム溶接装置で順次生産される完成
品は積層される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上において、2枚の
ブランクが厚さの異なるものである場合には、多数の完
成品が積層されたとき、厚さの大きいブランクが積層さ
れた部分と、厚さが小さいブランクが積層された部分と
では、ブランクの厚さの相違の合計分に相当する高さの
差が生ずることになる。
【0004】これによると、多数積層された完成品を最
上部の完成品から吸着具を有する搬送手段によってプレ
ス工程等へ順次吸着搬送しようした場合には、完成品の
全体は水平になっておらず、厚さの大きいブランクの部
分と厚さの小さいブランクの部分とで高さの差があるた
め、これらの部分と対応して搬送手段に複数設けられて
いる吸着具で所定どおり吸着できないおそれがある。
【0005】本発明の目的は、厚さが異なる2枚のブラ
ンクの端部同士をシーム溶接し、これによって生産され
た完成品が積層される場合において、完成品を水平状態
又はほぼ水平状態で積層できるようになるシーム装置及
びその方法を提供するところにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るシーム溶接
装置は、前後進自在であり、この前後進により2枚のブ
ランクの重ねられた端部同士をシーム溶接するシーム溶
接機を有するシーム溶接装置において、前記2枚のブラ
ンクの厚さが相違しており、これらのブランクの端部同
士が前記シーム溶接機でシーム溶接されるエリアには、
前記2枚のブランクのうちの厚さの小さいブランクに突
起を形成するための突起形成手段が配置されていること
を特徴とするものである。
【0007】このシーム溶接装置によると、溶接エリア
において、完成品を形成している厚さの小さいブランク
に突起形成手段で突起が形成されるため、多数生産され
た完成品が積層されたとき、完成品のうち、厚さの大き
いブランクの部分と厚さの小さいブランクの部分とで高
さを同じ又はほぼ同じにでき、完成品全体は水平状態又
はほぼ水平状態になるため、吸着具を備えた搬送手段に
より最上部の完成品から順次吸着搬送できる。
【0008】このシーム溶接装置において、突起形成手
段はシーム溶接機によるシーム溶接で2枚のブランクか
ら完成品が生産されるごとに作動してもよく、2枚のブ
ランクから所定枚数の完成品が生産されるごとに作動し
てもよい。
【0009】後者とすると、多数積層された完成品に
は、突起が形成されたものと突起が形成されていないも
のとが存在することになり、突起が形成された完成品同
士の間に突起が形成されていない完成品が介在するた
め、突起が下向きに突出して上面が窪んでいても、突起
同士が嵌合して厚さが小さいブランクの部分の高さ位置
が低下するのをなくすことができる。
【0010】本発明に係るシーム溶接方法は、前後進す
るシーム溶接機により2枚のブランクの重ねられた端部
同士をシーム溶接するシーム溶接方法において、前記2
枚のブランクの厚さが相違しており、前進した前記シー
ム溶接機によってシーム溶接が終了してクランプ装置で
クランプされている前記2枚のブランクのうちの厚さが
小さいブランクに、前記シーム溶接機が後退位置に戻る
ための移動を行っているときに突起形成手段で突起を形
成することを特徴とするものである。
【0011】このシーム溶接方法によると、前進したシ
ーム溶接機によるシーム溶接が終了してこのシーム溶接
機が後退位置に戻る時間を利用して、突起形成手段で突
起が厚さの小さいブランクに形成されるため、作業時間
の有効利用が図られて全体の作業時間が長くならない。
また、突起形成時には2枚のブランクはクランプ装置で
クランプされているため、これらのブランクからなる完
成品の所定位置に突起を形成できる。
【0012】このシーム溶接方法においても、突起形成
手段による突起の形成はシーム溶接機によるシーム溶接
で2枚のブランクから完成品が生産されるごとに行って
もよく、2枚のブランクから所定枚数の完成品が生産さ
れるごとに行ってもよい。
【0013】2枚のブランクのシーム溶接で生産された
完成品がこのシーム溶接が行われたエリアとは異なるエ
リアで多数積層され、突起形成手段で厚さが小さいブラ
ンクに形成される突起が下向きに突出していて上面が窪
んでいる場合には、突起形成手段による突起の形成は、
所定枚数の完成品が生産されるごとになされるようにす
る。
【0014】これにより、突起同士が嵌合して完成品に
おける厚さが小さいブランクの部分の高さ位置が低下し
てしまうのをなくすことができる。
【0015】以上の本発明において、突起形成手段は、
厚さの小さいブランクに突起を形成するための駆動力を
シリンダで発生させるものでもよく、ソレノイドで発生
させるものでもよく、その構造、形式等は任意である。
【0016】また、以上の本発明において、シーム溶接
機によるシーム溶接は、2枚のブランクの重ねられた端
部同士を押しつぶすマッシュシーム溶接でもよく、押し
つぶさない通常のシーム溶接でもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。本実施形態に係るシーム溶接装置
は、自動車の車体の一部となるべき板金製完成品を、複
数のブランクをマッシュシーム溶接で接合することによ
り生産するためのものである。
【0018】図1には、本実施形態に係るシーム溶接装
置の全体構成を説明するために、このシーム溶接装置の
各部分を形成するそれぞれのエリアの配置位置を示した
概念平面図が示されている。複数のブランクをシーム溶
接するための溶接エリアAの横に隣接して、これらのブ
ランクを溶接エリアAに送り込むまで待機させておく待
機エリアBが設けられている。この待機エリアBの前後
の位置であって溶接エリアAの横の位置から外れた位置
には、エリアCとDが設けられ、これらのうち、エリア
Cはブランク供給台車の前進エリアであり、エリアDは
完成品払い出し台車の前進エリアである。ブランク供給
台車の前進エリアCには、エリアCに対して互いに直角
をなす位置関係でブランク供給台車の後退エリアE,F
が接続され、完成品払い出しエリアDにも、エリアDに
対して互いに直角をなす位置関係で完成品払い出し台車
の後退エリアG、Hが接続されている。
【0019】待機エリアBは溶接エリアAの左右両側の
2箇所に設けられ、これらの待機エリアBからシーム溶
接される複数のブランクが交互に溶接エリアAに送り込
まれるようになっている。また、エリアCとエリアDと
エリアE,FとエリアG,Hのそれぞれも、溶接エリア
Aに対して互いに左右対称の位置関係をなす2箇所に配
置されている。したがって、溶接エリアAを除くそれぞ
れのエリアB〜Hは2箇所ずつ設けられている。
【0020】図2は、図1で示したそれぞれのエリアを
有する本実施形態に係るシーム溶接装置全体の平面図で
あり、エリアB〜Hにおけるブランク及び完成品の移動
手段は、溶接エリアAのそれぞれの片側に1組ずつ設け
られているこれらのエリアB〜Hについて同じである。
【0021】この移動手段を説明すると、エリアCとエ
リアE,Fとの間に2台のブランク供給台車10がレー
ル11に案内されて往復自在に配置され、エリアE,F
において、シーム溶接で接合されるべき2枚で1組をな
すブランクW1,W2が互い離れて台車10に多数組み
積載され、台車10がエリアCへ前進することにより、
ブランクW1,W2は前進エリアCに供給される。台車
10の構成は、図3及び図6に示されている。エリアC
とエリアBとエリアDとの並び方向に搬送体30が往復
自在に配置され、この搬送体30がエリアC側からエリ
アD側へ移動することにより、エリアCに達している台
車10上のブランクW1,W2が待機エリアBに搬送さ
れるとともに、エリアAでブランクW1,W2から生産
されて待機エリアBに戻されている完成品Yは、エリア
Dへ搬送される。搬送体30の構成は、図3〜図5に示
されている。エリアDとエリアG,Hとの間には2台の
完成品払い出し台車20がレール21に案内されて往復
自在に配置され、台車20がエリアDに前進することに
より、搬送体30から台車20へ完成品Yが受け渡さ
れ、台車20がエリアG,Hに後退することにより、完
成品Yは台車20から他の場所へ運び出される。台車2
0の構成は、図3及び図6に示されている。
【0022】待機エリアBと溶接エリアAとの間には移
送台70が水平に往復自在に配置され、移送台70が待
機エリアBに達しているときに搬送体30から移送台7
0にブランクW1,W2が供給され、移送台70が溶接
エリアAへ移動すると、これらのブランクW1,W2
は、溶接エリアAに対して前後進自在となっているシー
ム溶接機130でシーム溶接され、特に、本実施形態で
はマッシュシーム溶接される。これにより溶接部の厚さ
がブランクW1,W2の合計厚さよりも小さくなった完
成品Yが生産される。また、移送台70がもとの待機エ
リアBに戻ると、完成品Yは溶接エリアAから待機エリ
アBに戻され、そして、完成品Yは搬送体30でエリア
Dへ搬送される。移送台70は図7で示されており、エ
リアBの個数と同じ2台ある。シーム溶接機130は図
17、図18で示されている。
【0023】図3は、シーム溶接装置の側面図であり、
ブランク供給台車10及び完成品払い出し台車20は車
輪12,22でレール11,21上を走行する。この走
行は台車10,20に搭載されている駆動装置13でな
され、図6はこの駆動装置13を示す。駆動装置13
は、サーボモーター14と、このサーボモーター14の
駆動軸にスプロケット15、チェーン16、スプロケッ
ト17を介して接続されている回転軸18と、この回転
軸18に固定されたピニオン19と、このピニオン19
が噛合しているラック23とで構成されている。回転軸
18は、台車10,20に連結部材24で連結された軸
受け部材25に回転自在に保持され、台車10,20の
走行方向に延びるラック23は、台車10,20の走行
軌道位置から少し離れて複数立設された支柱26の上端
に固定されているガイド部材27に取り付けられてい
る。連結部材24にはガイド部材27の背面に当接する
ローラ28が回転自在に取り付けられ、このローラ28
のガイド部材27への当接でピニオン19はラック23
に確実に噛合する。このため、サーボモーター14の駆
動によるピニオン19の回転によって台車10,20は
走行する。
【0024】図3、図4、図5には搬送体30が示され
ている。図4は図3のS4−S4線断面図であり、図5
は搬送体30の側面図である。図3に示すとおり、エリ
アCからエリアDに亘って複数の支柱31で支持された
水平梁32が架設され、この水平梁32は、図4で示す
ように搬送体30の左右両側に配置されている。搬送体
30はこれらの水平梁32まで延びる横桁30Aを有し
ており、搬送体30の移動方向に複数設けられているこ
れらの横桁30Aの両端部に結合された縦桁30Bに
は、H型鋼からなる水平梁32の上面に固定されたガイ
ドレール34を左右両側から挟むローラ35,36と、
ガイドレール34の上面に載せられているローラ37
と、水平梁32の上フランジの下面に当接しているロー
ラ38とが回転自在に取り付けられている。搬送体30
は、これらのローラ35〜38による位置決め作用と搬
送体重量支持作用とを受けながらエリアCとエリアDと
の間で往復自在となっている。
【0025】図3に示す水平梁32の側面にはシリンダ
39が水平に取り付けられ、このシリンダ39のピスト
ンロッド39Aには連結部材40を介してラック41が
結合されている。搬送体30の移動方向に延びているラ
ック41は、図4でも示されているガイド部材42で水
平に支持され、シリンダ39のピストンロッド39Aが
伸縮動すると、ラック41も水平に往復動する。ラック
41には、水平梁32に回転自在に取り付けられている
ピニオン43が噛合し、このピニオン43には連結軸4
4でピニオン45が連結され、これらのピニオン44,
45は同期回転する。ピニオン45は、搬送体30の縦
桁30Bの下面に搬送体30の移動方向に延びて取り付
けられているラック46に噛合している。このため、シ
リンダ39のピストンロッド39Aの伸縮動によるピニ
オン44,45の回転により、搬送体30の水平梁32
に沿った移動が行われる。
【0026】図5に示すとおり、搬送体30は下向きの
シリンダ49を備えており、このシリンダ49のピスト
ンロッド49Aには大枠組み50が結合され、この大枠
組み50は、シリンダ49のピストンロッド49Aの伸
縮動によりガイドバー51Aが挿入されたガイド部材5
1で案内されながら上下動する。大枠組み50のエリア
C側の端部近くには、複数の吸着具52が、搬送体30
の移動方向とこの移動方向に対して直角の水平方向とに
配置されている。これらの吸着具52は真空式吸着具で
あり、図示しない吸引装置による吸気作用でブランクW
1,W2、完成品Yを吸着し、吸着解除する。また、大
枠組み50のエリアD側の端部には下向きのシリンダ5
3が取り付けられ、このシリンダ53のピストンロッド
53Aに小枠組み54が結合されている。この小枠組み
54は、ピストンロッド53Aが伸縮動することによ
り、大枠組み50に対し、ガイドバー55Aが挿入され
たガイド部材55で案内されながら上下動する。この小
枠組み54にも、複数の吸着具56が、搬送体30の移
動方向とこの移動方向に対して直角の水平方向とに配置
されている。これらの吸着具56も真空式吸着具であ
る。
【0027】それぞれの吸着具52,56は、上端の係
止部57Aで大枠組み50、小枠組み54に係止されて
下降限が決められている上下動自在なロッド57の下端
に設けられており、ロッド57に周囲にはコイルばね5
8が巻回されている。
【0028】このため、シリンダ49のピストンロッド
49Aが伸び作動して大枠組み50が下降すると、吸着
具52,56は下降してブランクW1,W2、完成品Y
にコイルばね58の弾発力で押し付けられる。これによ
りブランクW1,W2、完成品Yが吸着具52,56に
吸着されるとともに、ロッド57が大枠組み50、小枠
組み54に対して相対的に上昇することにより、ピスト
ンロッド49Aの下降量と、ブランクW1,W2、完成
品Yの高さ位置との差が吸収される。また、後述するよ
うに、吸着具52で吸着されるブランクW1,W2の高
さ位置と、吸着具56で吸着される完成品Yの高さ位置
とに大きな差があっても、シリンダ53のピストンロッ
ド53Aが伸び作動し、これによって小枠組み54が大
枠組み50に対して下降することにより、この差も吸収
される。
【0029】図3に示されているエリアD側の支柱31
はエリアB側とエリアA側との2本あり、これら支柱3
1の間に架設されている水平部材31AにはエリアB側
へ延びるアーム60の基端部が結合され、その先端に防
錆油噴出ノズル61が下向きに取り付けられている。図
4に示すとおり、このノズル61は、搬送体30の移動
方向に対し直角の水平方向に並設されている小枠組み5
4における4個の吸着具56の中央位置に配置されてい
る。このため、溶接エリアAにおいてブランクW1,W
2の端部同士をシーム溶接で接合して完成品Yを生産
し、この完成品YをエリアBにおいて搬送体30の吸着
具56で吸着し、搬送体30をシリンダ39で移動させ
て完成品YをエリアDに搬送するとき、完成品Yのシー
ム溶接部にノズル61から噴出する防錆油を吹きかけな
がら、完成品YをエリアDに送ることができるようにな
っている。
【0030】図7は、図2で示されている2台の移送台
70を示す平面図である。これらの移送台70はガイド
レール71上に往復自在に載せられ、ガイドレール71
は、溶接エリアAを通り、かつこの溶接エリアAの両側
に設けられている待機エリアBまで水平に連続して延設
されている。したがって、ガイドレール71は2台の移
送台70について共通のものとなっている。それぞれの
移送台70には、ガイドレール71に取り付けられたシ
リンダ72のピストンロッド72Aが連結され、ピスト
ンロッド72Aの伸縮動で移送台70はガイドレール7
1上を往復動する。一方の移送台70の往復動範囲は、
一方の待機エリアBと溶接エリアAとの間であり、他方
の移送台70の往復動範囲は他方の待機エリアBと溶接
エリアAとの間である。
【0031】2台の移送台70は同じ構造で構成されて
いる。すなわち、それぞれの移送台70の外形状は外枠
70Aで形成され、この外枠70Aの内側には、ブラン
クW1,W2を載せるための2個の板状の治具部材7
3,74が設けられ、これらの治具部材73,74は、
支持部材75で水平に支持されている。一方の治具部材
74はその水平姿勢で不動であるが、他方の治具部材7
3はヒンジ76を中心に上方へ回動自在である。また、
これらの治具部材73,74の上面には、ブランクW
1,W2を仮クランプするための仮クランプ装置80
と、ブランクW1,W2を押し出すためのプッシュ装置
90とがそれぞれ複数配置されている。仮クランプ装置
80は図13で示され、プッシュ装置90は図14で示
されている。
【0032】図13の仮クランプ装置80は、シリンダ
81と、このシリンダ81に基端部が連結されて前方へ
延びる支点部材82と、この支点部材82の先端の支点
軸82Aを中心に上下に回動自在な爪部材83と、シリ
ンダ81のピストンロッド81Aと爪部材83とを回動
自在に連結する軸84と、支点部材82に結合されてい
る取付部材85とで構成されている。取付部材85をボ
ルト86で治具部材73,74に結合することにより、
仮クランプ装置80は治具部材73,74の上面に取り
付けられる。また、爪部材83は、シリンダ81のピス
トンロッド81Aが伸縮動することにより支点軸82A
を中心に上下に回動し、ピストンロッド81Aが伸び作
動したとき、爪部材83は、ブランクW1,W2を治具
部材73,74に押し付けて仮クランプする。
【0033】図14のプッシュ装置90は、シリンダ9
1と、シリンダ91のピストンロッド91Aに取り付け
られたブラケット92と、ブラケット92に取り付けら
れたローラ93とからなる。シリンダ91をボルト94
で治具部材73,74に結合することにより、プッシュ
装置90は治具部材73,74に取り付けられる。ま
た、シリンダ91のピストンロッド91Aが伸び作動す
ることにより、ローラ93はブランクW1,W2の端面
を押し、これによりブランクW1,W2は前方へ押し出
される。
【0034】また、それぞれの移送台70には、図7に
示すように、ブランクW1,W2のシーム溶接されるべ
き端部同士を所定量重ねるためのラップ装置100が配
置されている。このラップ装置100は、治具部材7
3,74の下側に配置された長寸の支持部材101,1
02に取り付けられている。
【0035】図8は、ラップ装置100を示す図7のS
8−S8線断面図である。ラップ装置100は、支持部
材101にブラケット103で上向きに取り付けられた
第1シリンダ104と、この第1シリンダ104のピス
トンロッド104Aの先端に結合され、ピストンロッド
104Aの伸縮動によりガイドバー105Aが挿入され
たガイド部材105で案内されながら上下動する昇降部
材106と、この昇降部材106の先端にシム107を
介してボルトで結合されたストップ部材108と、この
ストップ部材108よりも後側で昇降部材106に設け
られた押し上げ部材109と、支持部材102にブラケ
ット110で上向きに取り付けられた第2シリンダ11
1と、この第2シリンダ111のピストンロッド111
Aの先端に結合され、ピストンロッド111Aの伸縮動
によりガイドバー112Aが挿入されたガイド部材11
2で案内されながら上下動する昇降部材113と、この
昇降部材113の先端にボルトで結合されたストップ部
材114とからなる。互いに対面するストップ部材10
8,114は、治具部材73,74の間の隙間115の
真下に配置されている。
【0036】なお、図8に示すとおり、2枚のブランク
W1,W2のうち、治具部材74に載せられているブラ
ンクW1は、厚さT1が大きい厚板であり、治具部材7
3に載せられているブランクW2は、厚さT2が小さい
薄板である。
【0037】図9〜図12は、ラップ装置100によっ
てブランクW1の端部W1AとブランクW2の端部W2
Aとを重ねる作業をその順番にしたがって示している。
治具部材73,74の上面に間隔を開けてブランクW
1,W2が載せられた後、これらのブランクW1,W2
が仮クランプ装置80で仮クランプされる前に、先ず、
図9に示すとおり、第2シリンダ111のピストンロッ
ド111Aが伸び作動することにより、昇降部材113
が上昇してストップ部材114が隙間115から治具部
材73,74及びブランクW1,W2の上方に突出す
る。次いで図10のように、ブランクW2がプッシュ装
置90でブランクW1側へ押されることにより、その端
部W2Aがストップ部材114に突き当たる。そして図
11に示すとおり、第1シリンダ104のピストンロッ
ド104Aの伸び作動により、昇降部材106が上昇し
て押し上げ部材109によって治具部材73の端部が押
し上げられ、これにより、治具部材73は図7で示した
ヒンジ76を中心に少し上方へ回動するとともに、スト
ップ部材108はブランクW2の端部W2Aを押し上げ
る。また、第2シリンダ111のピストンロッド111
Aの縮み作動により、昇降部材113とストップ部材1
14は下降し、ブランクW1がプッシュ装置90でブラ
ンクW2側へ押されることにより、その端部W1Aがス
トップ部材108に突き当たる。
【0038】この後、図12で示すとおり、第1シリン
ダ104のピストンロッド104Aが縮み作動すること
により、昇降部材106、ストップ部材108、押し上
げ部材109は下降し、この結果、治具部材73はもと
の水平姿勢に戻るとともに、ブランクW2の端部W2A
はブランクW1の端部W1Aの上に乗り、端部W1A、
W2A同士は重なる。次いで、ブランクW1,W2は互
いにこの位置関係を維持して仮クランプ装置80により
仮クランプされる。
【0039】なお、ブランクW1,W2の端部W1A,
W2A同士のラップ量(重なり幅)は、ストップ部材1
08と114の間隔で決まる。このため、図8に示すと
おり、昇降部材106とストップ部材108との間に介
在させるシム107を厚さを異ならせて複数個用意し、
これらのシムを交換することにより、端部W1A,W2
A同士のラップ量を、シーム溶接するための適切な大き
さにブランクW1,W2の厚さ等に応じて任意に設定す
ることができる。
【0040】図7に示すとおり、治具部材73,74の
うち、不動である治具部材74の上面には電極ローラ乗
り上げ部材120が配置されている。この電極ローラ乗
り上げ部材120は、シーム溶接機130の上下の電極
ローラがラップ装置100で重ねられたブランクW1,
W2の端部W1A,W2Aをシーム溶接する前に、上側
の電極ローラを、治具部材74の上面から端部W1A,
W2Aの合計厚さと同じ又はほぼ同じ高さ位置まで乗り
上げさせておくためのものである。この電極ローラ乗り
上げ部材120は、上下の電極ローラの間で通電して
も、発熱によるシーム溶接がなされない電気の良伝導性
の材料で形成されている。
【0041】図15は、図7における電極ローラ乗り上
げ部材120の配置位置の拡大図であり、図16は、図
15のS16−S16線断面図である。治具部材73と
の間の隙間115に臨む治具部材74の端部には平面L
字状の位置決め部材121が固定され、この位置決め部
材121に押し当てられた位置決め状態で電極ローラ乗
り上げ部材120がボルト122により治具部材74の
上面に取り付けられ、電極ローラ乗り上げ部材120の
半分以上が隙間115に突出している。電極ローラ乗り
上げ部材120が消耗したときは、ボルト122の取り
外しにより、新たな電極ローラ乗り上げ部材120に交
換自在である。
【0042】図7で示された移送台70には、以上説明
した仮クランプ装置80、プッシュ装置90、ラップ装
置100、電極ローラ乗り上げ部材120が配置されて
おり、2台ある移送台70のそれぞれは、ガイドレール
71とシリンダ72とで構成される移動装置125によ
り、溶接エリアAと待機エリアBとの間で水平に往復す
るようになっている。
【0043】図17はシーム溶接機130の側面図であ
り、図18はシーム溶接機130の正面図である。溶接
エリアAには、基台131と、この基台131の四隅に
立設された支柱132と、前後2本の支柱132の上端
の間にそれぞれ架設された左右2本の水平梁133とで
構成された大きな強度のフレーム構造体134が設置さ
れている。基台131には、シーム溶接機130の走行
が案内されるガイドレール135が配置され、シーム溶
接機130の基部である走行台136にはナット部材1
37が取り付けられている。このナット部材137に
は、基台131の先端に設置されたサーボモーター13
8で回転する送りねじ軸139が螺入しているため、サ
ーボモーター138の正回転、逆回転により、シーム溶
接機130はガイドレール135で案内されて溶接エリ
アAに対し前後進する。
【0044】シーム溶接機130は、走行台136に設
けられているガイド部材140で上下に案内される下側
の軸受け装置141と、この軸受け装置141で支持さ
れた下側の電極ローラ142と、軸受け装置141及び
電極ローラ142を昇降させる昇降装置143とを備え
ている。走行台136には、この走行台136の後端の
支柱136Aに基端部が結合されて前方へ延びるアーム
部材144が設けられ、このアーム部材144の先端に
ブラケット145を介して下向きのシリンダ146が結
合されている。このシリンダ146の図18で示された
ピストンロッド146Aには上側の軸受け装置147が
取り付けられ、この軸受け装置147に、下側の電極ロ
ーラ142と上下に対向する上側の電極ローラ148が
支持されている。シリンダ146のピストンロッド14
6Aが伸縮動することにより、軸受け装置147と電極
ローラ148は、ブラケット145に設けられているガ
イド部材145Aで案内されて上下動する。
【0045】シリンダ146のピストンロッド146A
が伸び作動すると、上側の電極ローラ148が下側へ押
圧され、これにより上下の電極ローラ142,148で
ブランクW1,W2の重ねられた端部W1A,W2Aが
加圧されるため、このシリンダ146は、上側の電極ロ
ーラ148をシーム溶接時に下向きに押圧するための押
圧手段となっている。
【0046】また、図17で示すように、走行台136
には、電気ケーブルを有する可撓性部材149で上下の
電極ローラ142,148にシーム溶接用電力を供給す
るための電源装置150が搭載されている。
【0047】図18に示すとおり、フレーム構造体13
4のそれぞれの水平梁133には、基台131上のガイ
ドレール135と平行に延びるガイドレール151が取
り付けられ、これらのガイドレール151に、シーム溶
接機150の上記ブラケット145に設けたガイド部材
152が摺動自在に係合している。このため、シーム溶
接機130は上下のガイドレール135,151に案内
されて走行するとともに、ガイドレール151によって
シリンダ146と上側の軸受け装置147と上側の電極
ローラ148の重量が支持されている。
【0048】図7で示した移送台70を案内するガイド
レール71は、図17に示すように溶接エリアAの両側
の待機エリアBに立設されている支柱160で支持され
ている。このため、これらのガイドレール71は、フレ
ーム構造体134の基台131が設置された床161よ
りも高い位置に配置されている。また、フレーム構造体
134の内部には、基台131に取り付けられた受け台
162が配置され、図18に示すとおり、左右に2個設
けられているこれらの受け台162のそれぞれの上面に
受け板163が取り付けられている。
【0049】フレーム構造体134を構成している左右
の水平梁133のそれぞれには、水平梁133の長さ方
向に一定間隔を開けて複数のブラケット170が垂下固
定されており、これらのブラケット170には、本クラ
ンプ装置用のシリンダ171がピン172で下向きに連
結されている。これらのシリンダ171のピストンロッ
ド171Aには上アーム部材173の後端がピン174
で接続され、溶接エリアA側へ延びているこの上アーム
部材173の長さ方向中間部は、ブラケット170に軸
175で上下揺動自在に支持されている。これらの上ア
ーム部材173と上下に対向する位置において、それぞ
れの受け板163に下アーム部材176が固定されてい
る。
【0050】移送台70がガイドレール71上を走行し
て溶接エリアAに達して停止したとき、シリンダ171
のピストンロッド171Aが縮み作動することにより上
アーム部材173の先端は軸175を中心に下降するた
め、移送台70の治具部材73,74に載せられている
ブランクW1,W2は、治具部材73,74と共に上ア
ーム部材173と下アーム部材176とでクランプされ
る。
【0051】このため、シリンダ171と上アーム部材
173と下アーム部材176とにより、移送台70にお
いてブランクW1,W2を本クランプするための本クラ
ンプ装置180が構成されている。この本クランプ装置
180は、シーム溶接機130の左右両側において、シ
ーム溶接機130の走行方向に複数配置されている。
【0052】また、図17及び図18に示すように、フ
レーム構造体134にはシリンダ181がブラケット1
82で斜めに取り付けられ、このシリンダ181の伸縮
作動するピストンロッドの先端にはラップ量検出カメラ
183が取り付けられている。これらのシリンダ181
とカメラ183は、図17に示すとおり、溶接エリアA
におけるシーム溶接機130の走行方向前後の2箇所に
設けられている。
【0053】図19は、移送台70が待機エリアBから
溶接エリアAに達したときにおける2個のカメラ183
の作動を示している。移送台70が溶接エリアAまで移
動して停止すると、それぞれのシリンダ181のピスト
ンロッドが伸び作動し、これにより、2個のカメラ18
3は、移送台70におけるブランクW1,W2から外れ
ている治具部材73,74同士の間の隙間115に斜め
から侵入する。この結果、2個のカメラ183により、
ブランクW1,W2の直線的に延びている端部W1A,
W2Aにおけるシーム溶接機130の走行方向前後側の
両端縁でのラップ状態が撮影され、この影像データは図
示しない演算装置で演算処理されてそのラップ量L1,
L2が算出され、この算出データが制御装置に送られる
ことにより、シーム溶接装置全体の作動を制御するため
に利用される。
【0054】このため、カメラ183は、このシーム溶
接装置におけるブランクW1,W2の端部W1A,W2
Aのラップ量L1,L2を検出するための検出手段にな
っており、この検出手段は、ブランクW1、W2に接触
しない非接触式である。
【0055】また図17及び図18に示すように、溶接
エリアAのフレーム構造体134には、溶接エリアAに
達して停止した移送台70に載せられている2枚のブラ
ンクW1,W2のうち、前述した薄板ブランクW2に突
起を形成するための突起形成手段190が設けられてい
る。この突起形成手段190は、下向きのシリンダ19
1のピストンロッドに取り付けられた上型192を有し
ている。シリンダ191はフレーム構造体134の水平
梁133の長さ方向に複数あり、それぞれのシリンダ1
91は、水平梁133の長さ方向に複数設けられている
ブラケット170における前述した上アーム部材173
を支持している支持部170A同士の間に架設されてい
る。図23は、上型192がブランクW2に突起W2B
を形成しているときを示し、移送台70のブランクW2
を載せている治具部材73には、上型192と対応する
下型193が設けられ、溶接エリアAに移送台70が達
して停止したときに、この下型193は上型192の真
下の位置に達し、また、下型193は、図17及び図1
8で示した受け板163の上面に取り付けられているバ
ックアップ部材194の真上に達する。
【0056】シリンダ191のピストンロッドが伸び作
動すると、図23で示すように、ブランクW2には、上
型192と、バックアップ部材194で受けられた下型
193とによって突起W2Bが形成される。このため、
シリンダ191、上型192、下型193、バックアッ
プ部材194により、突起形成手段190が形成されて
いる。
【0057】図2及び図7で示したように、溶接エリア
Aには、この溶接エリアAの左右両側の待機エリアBか
ら2台の移送台70が交互に走行して入り、これらの移
送台70には2枚のブランクW1,W2が左右対称の位
置関係で載せられているため、薄板ブランクW2に突起
を生成するための突起形成手段190は、図18に示す
ように、フレーム構造体134の左右両側に設けられて
いる。
【0058】次ぎに、以上説明したシーム溶接装置によ
るブランクW1,W2のシーム溶接作業を説明する。な
お、図6で示したブランク供給台車10と完成品払い出
し台車20の駆動装置13用のサーボモーター14や、
図3で示した搬送体30を移動させるためのシリンダ3
9、図7で示した移送台70を移動させるためのシリン
ダ72、図8で示したラップ装置100のシリンダ10
4,111、さらには図17で示したシーム溶接機13
0を走行させるためのサーボモーター138等のシーム
溶接装置におけるそれぞれの駆動源は、コンピューター
プログラムに基づいて作動し、これにより、シーム溶接
装置に設けられている台車10,20、搬送体30、移
送台70等の移動体を所定のタイミングで作動させるよ
うになっている。
【0059】また、溶接エリアAの左右両側に設けられ
ているエリアB〜Hにおける移動体の作動は同じである
ため、以下の説明は、先ず片側のエリアB〜Hについて
行う。
【0060】エリアE又はFに停止していた図3のブラ
ンク供給台車10がエリアCまで前進すると、エリアC
側へ移動していた搬送体30の図5で示す大枠組み50
が下降する。これにより、大枠組み50の吸着具52は
台車10に載せられているブランクW1,W2に吸着
し、大枠組み50の上昇でブランクW1,W2も上昇す
る。この後、搬送体30はエリアD側へ移動し、吸着具
52に吸着されたブランクW1,W2が待機エリアBに
達すると、大枠組み50が下降する。これにより、ブラ
ンクW1,W2は待機エリアBまで後退している図7の
移送台70の治具部材73,74の上に載せられ、そし
て、吸着具52の吸着が解除される。この後、大枠組み
50は上昇し、搬送体30はエリアC側へ後退する。
【0061】移送台70の治具部材73,74の上にブ
ランクW1,W2が載せられると、移送台70に設けら
れているラップ装置100とプッシュ装置90が作動す
る。これにより、ブランクW1,W2の端部W1A,W
2A同士は、図9、図10、図11、図12の工程を経
て重ねられる。この後、移送台70に配置されている仮
クランプ装置80が作動することにより、ブランクW
1,W2は、端部W1A,W2A同士が重ねられたこの
位置関係を維持した状態で移送台70に仮クランプされ
る。
【0062】次いで、移送台70は溶接エリアA側へ移
動し、溶接エリアAで停止する。これにより、ブランク
W1,W2は溶接エリアAに送り込まれる。この後、溶
接エリアAのフレーム構造体134に取り付けられてい
る図17、図18の本クランプ装置180が作動し、ブ
ランクW1,W2は移送台70に本クランプされる。こ
の後、仮クランプ装置80の仮クランプは解除される。
【0063】本クランプ装置180がブランクW1,W
2を本クランプすることとは、図18で示したシリンダ
171のピストンロッド171Aが縮み作動して上アー
ム部材173の先端が軸175を中心に下降することで
あり、このときにはシリンダ171にはクランプ反力が
生ずるが、このクランプ反力は大きな強度のフレーム構
造体134によって支持される。
【0064】この後、図17及び図18で示したシリン
ダ181のピストンロッドが伸び作動し、これにより、
図19で示すようにそれぞれのラップ量検出カメラ18
3が移送台10における治具部材73,74の隙間11
5に斜めから侵入し、カメラ183は、ブランクW1,
W2の端部W1A,W2A同士のラップ量L1、L2を
検出した後、シリンダ181のピストンロッドの縮み作
動で後退する。カメラ183で検出されたラップ量L
1,L2が予め設定されている許容誤差内の値となって
いる場合には、シーム溶接装置は自動運転を継続する
が、ラップ量L1,L2が許容誤差を越える誤差を有す
るものとなっている場合には、カメラ183からの影像
データに基づくラップ量データを受けた制御装置からの
信号により、本クランプ装置180の解除、仮クランプ
装置80の再クランプ、移送台70の溶接エリアAから
待機エリアBへの戻りが行われる。待機エリアBにおい
て、作業者は、手作業で仮クランプ装置80を解除する
ことにより、ブランクW1,W2の端部W1A,W2A
同士のラップ量を適正値に変更する作業を行い、この作
業後、仮クランプ装置80でブランクW1,W2を仮ク
ランプする。
【0065】次いで作業者が、制御装置にスタート信号
を入力することにより、移送台70は待機エリアBから
溶接エリアAへ移動し、溶接エリアAにおいて、本クラ
ンプ装置180によるブランクW1,W2の本クラン
プ、仮クランプ装置80の仮クランプの解除、及びラッ
プ量検出カメラ183によるラップ量L1,L2の再検
出がなされる。
【0066】これで検出されたラップ量が許容誤差内の
値になっていたときには、シーム溶接装置は自動運転を
再開し、また、最初に検出されたラップ量が許容誤差内
の値になっていたときには、シーム溶接装置は自動運転
を継続し、これにより、後退限まで戻っているシーム溶
接機130が溶接エリアA側への走行を始める。シーム
溶接機130が溶接エリアA側へ走行すると、図17の
昇降装置143とシリンダ146との作動で上下に間隔
を開けているシーム溶接機130の上下の電極ローラ1
42,148が移送台70の外枠70Aを越えた後、こ
れらの電極ローラ142,148は、図16に示すよう
に、治具部材73,74の間の隙間115に治具部材7
4から突出している電極ローラ乗り上げ部材120の上
下面に昇降装置143とシリンダ146の作動で当接す
る。そして、このように上側の電極ローラ148がこの
乗り上げ部材120に乗り上げると、電極ローラ148
はシリンダ146によって乗り上げ部材120に大きな
力で押圧されるとともに、上下の電極ローラ142と1
48の間でのマッシュシーム溶接のための通電が開始さ
れる。
【0067】シーム溶接機130はそのまま溶接エリア
A内へ走行し、これにより上下の電極ローラ142,1
48は、電極ローラ乗り上げ部材120から図20に示
すとおりブランクW1,W2の重ねられている端部W1
A,W2Aへ乗り移り、これらの端部W1A,W2Aを
シリンダ146の大きな加圧力で加圧してマッシュシー
ム溶接を始める。このマッシュシーム溶接は、上側の電
極ローラ148が重ねられている端部W1A,W2Aに
直接乗り上げることにより始まるのではなく、図21に
示すように、端部W1A,W2Aの合計厚さと同じ又は
ほぼ同じの厚さになっている電極ローラ乗り上げ部材1
20に電極ローラ148が一旦乗り上げ、この後、上下
の電極ローラ142,148が端部W1A,W2Aへ移
行することによってこれらの端部W1A,W2Aの加圧
を始めるため、端部W1A,W2Aにおける電極ローラ
乗り上げ部材120側の縁部(端部W1A,W2Aの溶
接始端)が押しつぶし変形されてしまうのを防止でき
る。
【0068】なお、このような電極ローラ乗り上げ部材
をシーム溶接機130の前進方向における端部W1A,
W2Aの溶接終端に隣接した位置にも設け、端部W1
A,W2Aの全長を溶接し終えたシーム溶接機130の
電極ローラ148がこの電極ローラ乗り上げ部材にも乗
るようにすることにより、端部W1A,W2Aの溶接終
端が押しつぶし変形されるのを防止できるようになる。
【0069】以上のように、ブランクW1,W2の重ね
られた端部W1A,W2A同士のシーム溶接は、シリン
ダ146で上側の電極ローラ148が下向きに押圧され
ることにより行われ、この押圧時には、シリンダ146
に押圧の反作用としての上向き反力が生ずる。この上向
き反力は、図18で示したブラケット145、ガイド部
材152を介してガイドレール151に作用し、そし
て、このガイドレール151が取り付けられている大き
な強度のフレーム構造体134で受けられる。
【0070】シーム溶接機130が溶接エリアA内で継
続して走行することにより、端部W1A,W2Aの全長
がマッシュシーム溶接され、これにより、ブランクW
1,W2の接合によって完成品Yが出来上がる。電極ロ
ーラ142,148が端部W1A,W2Aの終端に達す
ると、電極ローラ142,148は昇降装置143とシ
リンダ146の作動で端部W1A,W2Aから上下に離
れるとともに、これらの電極ローラ142,148の間
での通電は停止され、そして、シーム溶接機130はも
との位置まで後退する。
【0071】このようにシーム溶接機130が後退位置
に戻る移動を行っているときに、図18で示したフレー
ム構造体134の左右両側に設けられている突起形成手
段190のうち、薄板ブランクW2と対応する位置に設
けられている突起形成手段190のシリンダ191のピ
ストンロッドが伸び作動する。これにより、図23で示
すように、上型192と下型193とで薄板ブランクW
2に、下向きに突出していて上面が窪んでいる突起W2
Bが形成され、次いで、シリンダ191のピストンロッ
ドの縮み作動で上型192は上昇する。
【0072】このようにブランクW2に突起W2Bを形
成する作業は、ブランクW1,W2がシーム溶接機13
0で接合一体化された後であって、ブランクW1,W2
が本クランプ装置180でクランプされているときに行
われるため、ブランクW2の所定位置に確実に突起W2
Bが形成されることになり、また、シーム溶接機130
が後退位置へ戻る時間を有効に利用して突起W2Bを形
成する作業が行われる。
【0073】この後、本クランプ装置180による本ク
ランプが解除され、これに代わって仮クランプ装置80
が完成品Yを移送台70の治具部材73,74にクラン
プする。このように完成品Yが仮クランプ装置80でク
ランプされた後、移送台70が溶接エリアAからもとの
待機エリアBに移動することにより、完成品Yは待機エ
リアBに戻される。
【0074】なお、電極ローラ142,148によって
ブランクW1,W2の端部W1A,W2Aをマッシュシ
ーム溶接するときに、仮クランプ装置80によるブラン
クW1,W2の仮クランプを行ったままとし、マッシュ
シーム溶接の終了後に本クランプ装置180による本ク
ランプのみを解除し、これにより、完成品Yを移送台7
0に仮クランプ装置80でクランプしながら待機エリア
Bに戻すようにしてもよい。
【0075】完成品Yが待機エリアBに達すると、図5
の搬送体30の大枠組み50が下降し、これにより、大
枠組み50の吸着具52がエリアCにおける台車10上
の次ぎのブランクW1,W2に吸着し、また、大枠組み
50に設けられている小枠組み54の吸着具56が移送
台70の治具部材73,74に載せられている完成品Y
に吸着する。このとき、台車10上のブランクW1,W
2の高さ位置と移送台70上の完成品Yの高さ位置とに
大きな差があるときは、大枠組み50に対して小枠組み
54が下降することにより、この差を吸収する。吸着具
56が完成品Yに吸着具すると、仮クランプ装置80の
クランプが解除される。次いで大枠組み50は上昇し、
小枠組み54が下降しているときは小枠組み54も上昇
し、この後、搬送体30はエリアD側へ移動する。
【0076】これにより、吸着具52に吸着されたブラ
ンクW1,W2は待機エリアBへ、吸着具56に吸着さ
れた完成品YはエリアDへそれぞれ搬送され、大枠組み
50が下降することにより、ブランクW1,W2は移送
台70の治具部材73,74の上に載せられ、完成品Y
はエリアDに達している完成品払い出し台車20の上に
載せられ、吸着具52,56の吸着が解除される。
【0077】このように完成品YをエリアDの台車20
に搬送するために搬送体30がエリアD側へ移動してい
るときにおいて、吸着具56に吸着されている完成品Y
には、図3、図4で示した防錆油噴出ノズル61から噴
出する防錆油が吹きかけられる。この吹きかけ位置はマ
ッシュシーム溶接された箇所であり、これにより、完成
品Yのシーム溶接部には防錆油が塗布される。
【0078】また、移送台70では、この移送台70の
治具部材73,74に載せられたブランクW1,W2
が、前述のブランクW1,W2の場合と同じく、ラップ
装置100とプッシュ装置90によって端部W1A,W
2A同士が重ねられた後に、仮クランプ装置80で仮ク
ランプされる。次いで、ブランクW1,W2は、移送台
70の移動によって溶接エリアAに送り込まれ、本クラ
ンプ装置180でこれらのブランクW1,W2が本クラ
ンプされてから、端部W1A,W2A同士のラップ量L
1,L2がカメラ183で検出される。これらのラップ
量L1,L2が許容誤差内の値であったときにはシーム
溶接装置は自動運転を継続し、許容誤差を超える誤差を
有していたときには、前述したように作業者によるラッ
プ量変更作業が行われた後、自動運転が再開され、シー
ム溶接機130がブランクW1,W2の端部W1A,W
2Aをマッシュシーム溶接する。
【0079】前回のブランクW1,W2から生産された
完成品Yについては、このマッシュシーム溶接の後に、
突起形成手段190によって薄板ブランクW2に突起W
2Bが形成されたが、今回のブランクW1,W2から生
産された完成品Yについては、突起形成手段190で薄
板ブランクW2に突起W2Bを形成する作業は行われな
い。
【0080】搬送体30においては、大枠組み50が上
昇し、この後、搬送体30はエリアC側へ戻る。これに
より、台車10に載せられている次ぎのブランクW1,
W2を吸着具52が吸着するための準備と、溶接エリア
AでブランクW1,W2から生産されて移送台70によ
り待機エリアBに戻されることになる次ぎの完成品Yを
吸着具56が吸着するための準備とが整うことになる。
【0081】そして以上の作業が繰り返され、これによ
り、エリアCの台車10から供給されるブランクW1,
W2によって溶接エリアAで完成品Yが順次生産され、
この完成品YはエリアDの台車20に載せられる。
【0082】以上において、溶接エリアAで2枚のブラ
ンクW1,W2から生産された完成品Yの薄板ブランク
W2に突起形成手段190で突起W2Bを形成する作業
は、所定枚数の完成品Yが生産されるごと、例えば、2
枚の完成品Yが生産されるごとに行われる。
【0083】図24は、エリアDの台車20に多数積層
されて載せられた完成品Yにおける突起W2Bの部分の
拡大図である。図8で示すように、2枚のブランクW
1,2Wの厚さT1,T2に相違があり、図12で示す
ように、薄板ブランクW2の端部W2Aが厚板ブランク
W1の端部W1Aの上に載せられ、そしてこれらの端部
W1A,W2Aがシーム溶接機130でマッシュシーム
溶接されても、薄板ブランクW2には突起W2Bが形成
されているため、それぞれの薄板ブランクW2の高さレ
ベルがそれぞれ厚板ブランクW1の高さレベルと同じ又
はほぼ同じになる。また、突起W2Bは所定枚数ごとの
完成品Yに形成され、突起W2Bが形成されているブラ
ンクW2の間には突起W2Bが形成されていないブラン
クW2が介在しているため、突起W2BがブランクW2
の同じ位置に形成されても、下向きに突出していて上面
が窪んでいる上下の突起W2Bの嵌合によってブランク
W2の高さレベルが低下してしまうことはない。
【0084】エリアCの台車10から全部のブランクW
1,W2がなくなると、この台車10はエリアEとFの
うちの一方へ走行し、他方のエリアからは多量のブラン
クW1,W2を載せたもう1台の台車10がエリアCに
送られる。そして、ブランクW1,W2がなくなってい
る台車10に新たなブランクW1,W2を積載する作業
が行われる。また、エリアDの台車20に所定数の完成
品Yが載せられると、この台車20はエリアGとHのう
ちの一方へ走行し、他方のエリアからは何も積載してい
ないもう1台の台車20がエリアDに送られる。そし
て、所定数の完成品Yが載せられている台車20から全
部の完成品Yを降ろす作業が行われる。
【0085】この台車20から積載されている多数の完
成品Yを順次降ろすために、最上部の完成品Yを図示し
ない搬送手段の吸着具で吸着して降ろす際、突起W2B
で厚板ブランクW1と薄板ブランクW2の高さレベルは
同じ又はほぼ同じになっているため、この吸着は確実に
行われる。
【0086】以上のようにして行うブランクW1,W2
から完成品Yを生産する作業は、溶接エリアAの左右両
側に設けられているエリアB〜Hで行われる。
【0087】これを具体的に説明すると、溶接エリアA
の両側にある待機エリアBのうち、一方の待機エリアB
から溶接エリアAにブランクW1,W2が移送台70で
送り込まれ、これらのブランクW1,W2のマッシュシ
ーム溶接作業が溶接エリアAで行われているときに、他
方の待機エリアBでは、もう1台の移送台70におい
て、次ぎに溶接エリアAでマッシュシーム溶接すべきブ
ランクW1,W2の端部W1A,W2A同士を重ねてこ
れらのブランクW1,W2を仮クランプする作業が行わ
れる。そして、溶接エリアAでのマッシュシーム溶接作
業が終了し、これによって生産された完成品Yがもとの
待機エリアBに戻されると、他方の待機エリアBから次
ぎのブランクW1,W2が移送台70によって溶接エリ
アに送り込まれる。
【0088】これらのブランクW1,W2のマッシュシ
ーム溶接作業が溶接エリアAで行われているときに、搬
送体30により、もとの待機エリアBに送られた完成品
YをエリアDの台車20に搬送する作業と、エリアCの
台車10からブランクW1,W2をこの待機エリアBに
搬送する作業とが行われ、また、これらのブランクW
1,W2を、この待機エリアBにおける移送台70にお
いて、端部W1A,W2A同士を重ねてから仮クランプ
する作業も行われる。
【0089】このように本実施形態では、溶接エリアA
の左右両側に設けられた2箇所の待機エリアBから交互
にブランクW1,W2が溶接エリアAに送り込まれるこ
とにより、完成品Yが順次生産されることになり、2箇
所の待機エリアBのうちの1つから溶接エリアAに送り
込まれたブランクW1,W2のマッシュシーム溶接作業
が行われているときに、残りの待機エリアBでは、次ぎ
にマッシュツシーム溶接すべきブランクW1,W2につ
いて、このマッシュシーム溶接作業を行う上で必要な端
部W1A,W2A同士を重ねる等の作業が行われる。
【0090】そして、2箇所の待機エリアBからブラン
クW1,W2が溶接エリアAに交互に送り込まれ、それ
ぞれの待機エリアBから送り込まれたブランクW1,W
2によって待機エリアBごとの所定枚数の完成品Yが生
産されるたびに、図18のフレーム構造体134の左右
両側に設けられた突起形成手段190が交互に作動す
る。
【0091】以上説明した本実施形態によると、溶接エ
リアAには突起形成手段190が配置され、この突起形
成手段190によって厚さが異なる2枚のブランクW
1、W2のうちの薄板ブランクW2に突起W2Bが形成
されるため、これらのブランクW1,W2から生産され
た完成品Yの多数がエリアDとエリアG,Hとの間を移
動する台車20に積載されても、それぞれの完成品Yに
おける厚板ブランクW1の高さ位置と薄板ブランクW2
の高さ位置とは同じ又はほぼ同じになり、それぞれの完
成品Yの全体は水平状態又はほぼ水平状態となる。この
ため、ブランクW1、W2と対応する位置に複数の吸着
具を備えている搬送手段により、最上部の完成品Yから
順次吸着搬送して完成品Yをプレス加工等を行う所定位
置へ運ぶ作業を所定どおり行うことができる。
【0092】また、突起形成手段190で薄板ブランク
W2に突起W2Bを形成することは、シーム溶接機13
0が前進して2枚のブランクW1、W2のシーム溶接が
終了した後、シーム溶接機130が後退位置に戻る移動
中に行われるため、突起W2Bを形成するための特別の
時間を全体のシーム溶接作業時間中に設けることは不要
である。このため、全体の作業時間が長くならず、シー
ム溶接作業を効率的に行える。
【0093】また、薄板ブランクW2に突起W2Bを形
成するときは、2枚のブランクW1、W2から生産され
た完成品Yは本クランプ装置180で本クランプされて
いるため、完成品Yの所定の位置に確実に突起W2Bを
形成できる。
【0094】さらに、2枚のブランクW1,W2から生
産される全部の完成品Yに突起W2Bが形成されるので
はなく、所定枚数の完成品Yが生産されるごとに、その
所定枚数目の完成品Yに突起W2Bが形成されるため、
突起W2Bが下向きに突出していて上面が窪んだ形状に
なっていても、台車20において多数の完成品Yが積層
されたとき、突起W2Bが形成された完成品Y同士の間
には突起W2Bが形成されていない完成品Yが介在する
ことになる。このため、上下の突起W2Bが嵌合して完
成品Yにおける薄板ブランクW2の部分の高さ位置が低
下してしまうのをなくすことができる。
【0095】図22は、別実施形態に係る電極ローラ乗
り上げ部材220を示す。この電極ローラ乗り上げ部材
220は、シーム溶接機130の前進方向に厚さが一定
になっておらず、この前進方向に厚さが次第に大きくな
る側断面テーパー状になっている。このような電極ロー
ラ乗り上げ部材220を用いると、シーム溶接機130
の上下の電極ローラ142,148が電極ローラ乗り上
げ部材220の位置に達する前に、これらの電極ローラ
142,148を互いに当接させておくことができる。
また、これらの電極ローラ142,148が電極ローラ
乗り上げ部材220の位置に達すると、前記実施形態の
電極ローラ乗り上げ部材120の場合と同じく、電極ロ
ーラ142,148を電極ローラ乗り上げ部材220で
上下に離間させてブランクW1,W2の端部W1A,W
2Aに乗り移らせることができる。
【0096】図25は、溶接エリアAの左右両側に設け
られた待機エリアBから2台の移送台70によって溶接
エリアAに送り込まれるブランクの大きさが異なる場合
の実施形態を示す。また、図26は、これらの待機エリ
アBから2台の移送台70によって溶接エリアAに送り
込まれるブランクの形状が異なる場合の実施形態を示
す。
【0097】これらの実施形態は、移送台70の治具部
材73,74上における仮クランプ装置80、プッシュ
装置90の配置位置を変更自在とすることにより、実現
できる。仮クランプ装置80、プッシュ装置90の配置
位置を変更自在とするためには、図13で示されている
仮クランプ装置80用のシリンダ81を治具部材73,
74に固定するボルト86を螺入するための雌ねじ孔、
及び図14で示されているプッシュ装置90用のシリン
ダ91を治具部材73,74に固定するボルト94を螺
入するための雌ねじ孔を、仮クランプ装置80、プッシ
ュ装置90の配置位置を変更するときに治具部材73,
74に形成してもよく、あるいは、ボルト86,94を
螺入できる多数の雌ねじ孔を治具部材73,74に予め
形成しておいてもよい。
【0098】図25の実施形態では、一方の待機エリア
Bから溶接エリアAに送り込まれるブランクW1,W2
に対して他方の待機エリアBから溶接エリアAに送り込
まれるブランクW3〜W6は、大きさが異なっている。
これによると、大きさの異なる完成品を溶接エリアAで
交互に生産できる。
【0099】図26の実施形態では、一方の待機エリア
Bから溶接エリアAに送り込まれるブランクW1,W2
に対して他方の待機エリアBから溶接エリアAに送り込
まれるブランクW7〜W10は、形状が異なっている。
これによると、形状の異なる完成品を溶接エリアAで交
互に生産できる。
【0100】これらの実施形態において、ブランクW3
〜W6,W7〜W10の大きさがブランクW1,W2よ
りも充分に小さく、このため、1台の移送台70に載せ
られてシーム溶接機130でシーム溶接される2枚で1
組のブランクをシーム溶接機130の走行方向に複数組
み配置できる場合には、シーム溶接機130の1回の走
行で複数組のブランクのシーム溶接を行うようにしても
よい。また、この場合には、ブランクのそれぞれの組み
ごとに電極ローラ乗り上げ部材120を設ける。もちろ
ん、電極ローラ乗り上げ部材120の代わりに図21の
電極ローラ乗り上げ部材220を用いてもよい。また、
このように2枚で1組のブランクをシーム溶接機130
の走行方向に複数組み配置する場合には、それぞれのブ
ランクの組みの間では、シーム溶接機130の電極ロー
ラ142,148への通電を停止する。
【0101】図25及び図26の実施形態を実施する場
合には、ラップ量検出カメラ183は、溶接エリアAの
左右両側の待機エリアBから2台の移送台70で交互に
溶接エリアAに送り込まれる2枚で一組をなすブランク
の組数のうち、多い組数と対応する個数分が溶接エリア
Aに配置される。一方の移送台70で多い組数のブラン
クが溶接エリアAに送り込まれたときは、全部のカメラ
183が作動し、他方の移送台70で少ない組数のブラ
ンクが溶接エリアAに送り込まれたときには、その組数
と対応する個数分だけのカメラ183が作動する。
【0102】図27は、ラップ量検出カメラ183によ
ってブランクW1,W2の端部W1A,W2Aのラップ
量を検出するときの検出位置についての別実施形態を示
す。この実施形態では、溶接エリアAのフレーム構造体
134に取り付けられたシリンダのピストンロッドの伸
び作動で前進するカメラ183は、溶接エリアAに送り
込まれたブランクW1,W2に対して、上側と下側の2
個で一組をなし、この組がシーム溶接機130の走行方
向に複数組設けられている。それぞれの組における上下
のカメラ183により、これらのカメラ183が前進し
た位置において、ブランクW1,W2の端部W1A,,
W2Aのラップ量Lが検出される。
【0103】以上の各実施形態において、溶接エリアA
の左右両側の待機エリアBからブランクを移送台70で
交互に溶接エリアAに送り込むのではなく、一方の待機
エリアBから溶接エリアAに一定数のブランクを移送台
70で送り込んだ後、他方の待機エリアBから溶接エリ
アAに一定数のブランクを移送台70で送り込むように
してもよい。これによると、図25、図26の実施形態
のように、大きさや形状の異なるブランクから大きさや
形状が異なる完成品を生産する場合において、同じ大き
さ、形状になっている同種の完成品を連続して生産で
き、その管理が容易となる。
【0104】
【発明の効果】本発明によると、厚さが異なる2枚のブ
ランクの端部同士をシーム溶接し、これによって生産さ
れた完成品が積層される場合において、完成品を水平状
態又はほぼ水平状態で積層できるという効果を得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るシーム溶接装置の各
部分を形成しているそれぞれのエリアの配置位置を示す
概念平面図である。
【図2】図1で示されたそれぞれのエリアを有するシー
ム溶接装置全体の平面図である。
【図3】シーム溶接装置の側面図である。
【図4】図3のS4−S4線断面図である。
【図5】図3で示されている搬送体の側面図である。
【図6】図3で示されているブランク供給台車と完成品
払い出し台車の駆動装置を示す拡大図である。
【図7】図2で示されている2台の移送台を示す平面図
である。
【図8】図7で示されているラップ装置を示す図7のS
8−S8線断面図である。
【図9】ラップ装置により2枚のブランクの端部同士を
重ねる作業の第1工程を示す図である。
【図10】図9の次ぎの第2工程を示す図である。
【図11】図10の次ぎの第3工程を示す図である。
【図12】図11の次ぎの第4工程を示す図である。
【図13】図7で示されている仮クランプ装置を示す図
である。
【図14】図7で示されているプッシュ装置を示す図で
ある。
【図15】図7における電極ローラ乗り上げ部材の配置
位置を拡大した平面図である。
【図16】図15のS16−S16線断面図である。
【図17】シーム溶接機の側面図である。
【図18】シーム溶接機の正面図である。
【図19】端部同士が重ねられた2枚のブランクのラッ
プ量をラップ量検出カメラで検出するときを示す斜視図
である。
【図20】ブランクの重ねられた端部をシーム溶接機の
上下の電極ローラでシーム溶接をするときを示す正断面
図である。
【図21】シーム溶接機の上下の電極ローラが電極ロー
ラ乗り上げ部材に当接しているときを示す側断面図であ
る。
【図22】電極ローラ乗り上げ部材を側断面テーパー状
とした実施形態を示す図20と同様の図である。
【図23】2枚のブランクのうちの一方に突起を形成す
るための作業を示す縦断面図である。
【図24】2枚のブランクのシーム溶接で生産された完
成品が積層されたときを示す縦断面図であって、突起が
形成されているブランクの部分を示す拡大図である。
【図25】溶接エリアの両側に設けられた待機エリアか
ら大きさが異なるブランクを溶接エリアに送り込む実施
形態を示す図7と同様の図である。
【図26】溶接エリアの両側に設けられた待機エリアか
ら形状が異なるブランクを溶接エリアに送り込む実施形
態を示す図7と同様の図である。
【図27】端部同士が重ねられた2枚のブランクのラッ
プ量を上下のラップ量検出カメラで検出する実施形態を
示す縦断面図である。
【符号の説明】
70 移送台 73,74 ブランクを載せるための治具部材 130 シーム溶接機 180 本クランプ装置 190 突起形成手段 191 シリンダ 192 上型 193 下型 A 溶接エリア W1 厚板ブランク W2 薄板ブランク W1A,W2A 端部 W2B 突起 Y 完成品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 舜司 東京都昭島市松原町2丁目14番8号 菊池 プレス工業株式会社内 (72)発明者 山下 順啓 東京都昭島市松原町2丁目14番8号 菊池 プレス工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後進自在であり、この前後進により2
    枚のブランクの重ねられた端部同士をシーム溶接するシ
    ーム溶接機を有するシーム溶接装置において、前記2枚
    のブランクの厚さが相違しており、これらのブランクの
    端部同士が前記シーム溶接機でシーム溶接されるエリア
    には、前記2枚のブランクのうちの厚さの小さいブラン
    クに突起を形成するための突起形成手段が配置されてい
    ることを特徴とするシーム溶接装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のシーム溶接装置におい
    て、前記突起形成手段は、前記シーム溶接機によるシー
    ム溶接で前記2枚のブランクから所定枚数の完成品が生
    産されるごとに作動することを特徴とするシーム溶接装
    置。
  3. 【請求項3】 前後進するシーム溶接機により2枚のブ
    ランクの重ねられた端部同士をシーム溶接するシーム溶
    接方法において、前記2枚のブランクの厚さが相違して
    おり、前進した前記シーム溶接機によってシーム溶接が
    終了してクランプ装置でクランプされている前記2枚の
    ブランクのうちの厚さが小さいブランクに、前記シーム
    溶接機が後退位置に戻るための移動を行っているときに
    突起形成手段で突起を形成することを特徴とするシーム
    溶接方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のシーム溶接方法におい
    て、前記2枚のブランクのシーム溶接で生産された完成
    品はこのシーム溶接が行われたエリアとは異なるエリア
    で多数積層され、前記突起形成手段で前記厚さが小さい
    前記ブランクに前記突起を形成することは所定枚数の完
    成品が生産されるごとになされることを特徴とするシー
    ム溶接方法。
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