JPH061526Y2 - 載置物流動棚 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、棚への物品の移載は棚の奥側から行い、棚か
らの物品の取り出しは、先入れ先出し法に従って棚の手
前側から行える載置物流動棚に関するものである。

（従来の技術及びその問題点） この種の載置物流動棚は、物品支持用ローラーレールを
棚の奥側から手前側へ下がるように傾斜させて上下複数
段に架設したものであるが、取り扱う物品の形態によっ
ては、前記ローラーレール上を安定的且つ円滑に滑動さ
せるために当該物品を載置するトレーを併用する必要が
ある。このような場合、棚の手前側から物品を取り出し
たとき、ローラーレール上に残った空トレーを始末しな
ければならないが、この空トレーは新たに物品を棚に移
載収納する場合に再使用されるので、ローラーレール上
に残った空トレーは、棚への物品の移載作業を行う棚の
奥側に回収しなければならない。従来は、この空トレー
の運搬回収作業を行う人手が必要であった。

（課題を解決するための手段） 本考案は上記のような従来の問題点を解決するために、
物品支持用ローラーレールを棚の奥側から手前側へ下が
るように傾斜させて上下複数段に架設した主棚部の側部
に小巾の補助棚部を連設し、この補助棚部に、物品支持
用ローラーレールを棚の手前側から奥側へ下がるように
傾斜させて架設して成る載置物流動棚を提案するもので
ある。

（実施例） 以下に本考案の一実施例を添付の例示図に基づいて説明
する。

第１図及び第２図に於いて、１は広巾の主棚部であっ
て、左右一対の側枠２，３間にローラーレールユニット
４を複数段（図示例は４段）、棚手前側の物品取り出し
作業通路５側が低くなるように傾斜させて架設して成る
ものであり、各段のローラーレールユニット４は、物品
支持区画６を複数列（図示例では８列）並設したもので
あって、各列の物品支持区画６毎に２本のローラーレー
ル７ａ，７ｂを平行に架設している。

８は小巾の補助棚部であって、前記主棚部１の一方の側
枠２と補助棚用側枠９との間にローラーレールユニット
１０を複数段（図示例を３段）、棚奥側の物品移載作業
通路１１側が低くなるように傾斜させて架設して成るも
のであり、各段のローラーレールユニット１０には、１
列の物品支持区画を形成するように２本のローラーレー
ル１２ａ，１２ｂを前記ローラーレール７ａ，７ｂと同
一間隔で平行に架設している。

尚、図示の実施例では、第３図にも示すように主棚部１
に於ける各段のローラーレールユニット４の傾斜下端部
に、各列の物品支持区画６毎に分割された作業台１３が
取り付けられている。この作業台１３は、手前に水平に
倒伏した使用姿勢Ａと垂直に起立する格納姿勢Ｂとに切
り換えることが出来るものであるんが、本考案に必須の
ものではなく、省くことも出来る。１４は、各列の物品
支持区画６の傾斜下端部に設けられた制動板であり、１
５はストッパーである。又、１６及び１７は、ローラー
レール７ａ，７ｂ及び１２ａ，１２ｂの遊転ローラーで
ある。

第３図に示すように物品１８は、各列の前記物品支持区
画６の横巾内に収める巾のトレー１９上に載置された状
態で、棚奥側の物品移載作業通路１１側より主棚部１に
於ける各段のローラーレールユニット４内の任意の列の
物品支持区画６上に、２本のローラーレール７ａ，７ｂ
間にわたって載置される。然して当該物品１８を載置し
たトレー１９は、ローラーレール７ａ，７ｂ上を傾斜下
方へ重力により滑動し、傾斜下端の制動板１４上に乗り
上げてストッパー１５の直前又は当該ストッパー１５に
当接した状態で停止する。このとき第３図に実線で示す
ように作業台１３を格納姿勢Ｂに起立させておくことに
より、トレー１９が停止した反動で物品１８が前方へ揺
動乃至移動するのを前記格納姿勢Ｂの作業台１３で阻止
され、荷崩れを未然に防止することが出来る。勿論、後
続の物品載置トレー１９は、直前で停止している物品載
置トレー１９の後端に当接して停止する。

上記のようにして主棚部１内に収納された物品１８を取
り出すときは、物品取り出し作業通路５側より作業対象
の物品支持区画６の下端に位置する作業台１３を第３図
に仮想線で示すように使用姿勢Ａに切り換え、当該物品
支持区画６のローラーレール７ａ，７ｂの傾斜下端部上
に載置されているトレー１９上の物品１８を前記使用姿
勢Ａの作業台１３上に取り出し、束ねている紐を解いた
り、必要な個数の物品を取り出す等の作業を行う。

この物品取り出し作業によってトレー１９が空になれ
ば、当該空トレー１９を物品支持区画６のローラーレー
ル７ａ，７ｂ上から取り上げる。この空トレー１９の取
り上げにより、後続の物品１８はトレー１９と共に傾斜
下方に滑動するので、物品支持区画６上は、常に傾斜下
端部から物品１８が詰まっている前詰めの状態になる。
上記のように物品支持区画６の傾斜下端部から取り上げ
た空トレー１９は、補助棚部８に於ける任意の段のロー
ラーレールユニット１０のローラーレール１２ａ，１２
ｂ上に、物品取り出し作業通路５側より移載する。然し
て当該空トレー１９は、前記ローラーレール１２ａ，１
２ｂ上を重力により物品移載作業通路１１側へ滑動し、
ストッパー又は先に支持されている空トレー１９に当接
して停止する。従って、物品移載作業通路１１側に於い
て主棚部１内に物品１８を移載収納する作業を行う場
合、補助棚部８に於けるローラーレールユニット１０の
傾斜下端部上に載置されている空トレー１９を物品移載
作業通路１１側より取り出し、使用することが出来る。
尚、空トレー１９は複数枚を重ねてローラーレール１２
ａ，１２ｂ上に移載収納することも出来る。

第１図では、一つの主棚部１の片側に一つの補助棚部８
を付設したものを示したが、前記主棚部１が横方向に複
数並設される場合には、第４図に示すように隣接する各
主棚部１間に一つの補助棚部８を配設することも出来る
し、第５図に示すように各主棚部１の左右何れかにのみ
一つの補助棚部８が位置するように並設することも出来
る。何れの場合も、補助棚部８の左右両側に主棚部１が
存在する場合は、補助棚用側枠９は省略することが出来
る。

（考案の作用及び効果） 以上のように本考案の載置物流動棚によれば、主たる物
品は、主棚部の物品支持用ローラーレールの傾斜上端部
上に棚の奥側より移載して、当該ローラーレール上で傾
斜下方へ滑動させ、棚の手前側の傾斜下端部から詰めて
収納することが出来、収納されている物品の取り出し
は、棚の手前側から前記ローラーレールの傾斜下端部上
より先入れ先出し法に従って取り出すことが出来る。然
して前記物品がトレーに載置しなければならないような
ものである場合には、物品の取り出しによって空になっ
たトレーを、前記主棚部に隣接する補助棚部のローラー
レールの傾斜上端部上に棚の手前側より移載することに
より、当該ローラーレール上で傾斜下方へ滑動させて棚
の奥側の傾斜下端部から詰めて収納することが出来る。

従って、棚の奥側で行う棚への物品移載収納作業に必要
な空トレーは、補助棚部のローラーレールの傾斜下端部
上から必要に応じて随時取り出して使用することが出来
る。このため、物品移載収納作業に必要な空トレーを棚
の手前側から奥側へ運ぶ手間が不要となり、作業コスト
を削減し得ると共に、数少ないトレーを効率良く活用す
ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は側面図、第２図は正面図、第３図は主棚部のロ
ーラーレールの傾斜下端部と補助棚部のローラーレール
の傾斜上端部とを示す縦断側面図、第４図及び第５図は
複数の主棚部を並設する場合の棚全体の構成を説明する
概略正面図である。 １…主棚部、４，１０…ローラーレールユニット、５…
棚手前側の物品取り出し作業通路、６…物品支持区画、
７ａ，７ｂ，１２ａ，１２ｂ…ローラーレール、８…補
助棚部、１１…物品移載作業通路、１８…物品、１９…
物品載置用トレー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】物品支持用ローラーレールを棚の奥側から
   手前側へ下がるように傾斜させて上下複数段に架設した
   主棚部の側部に小巾の補助棚部を連設し、この補助棚部
   に、物品支持用ローラーレールを棚の手前側から奥側へ
   下がるように傾斜させて架設して成る載置物流動棚。