JPH06152310A - 電子部品用パッケージおよびこのパッケージを用いた弾性表面波フィルタ - Google Patents
電子部品用パッケージおよびこのパッケージを用いた弾性表面波フィルタInfo
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- JPH06152310A JPH06152310A JP32719792A JP32719792A JPH06152310A JP H06152310 A JPH06152310 A JP H06152310A JP 32719792 A JP32719792 A JP 32719792A JP 32719792 A JP32719792 A JP 32719792A JP H06152310 A JPH06152310 A JP H06152310A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 インダクタをQ値を低下させずにかつ高周波
に対応させ、またインダクタンスも容易に調整すること
が可能な電子部品用パッケージを提供するとともに、こ
のパッケージを用いた弾性表面波フィルタを提供する。 【構成】 アルミナ等のセラミックからなるパッケージ
1は2室分離構造であり、第1室C1と第2室C2とこ
れら各室を分ける分離帯部Bとからなる。パッケージ内
周部分と分離帯部Bの幅方向端部には段部11が設けら
れており、この段部11の一部には電極パッドが設けら
れている。分離帯部の前記段部11より上部には、イン
ダクタ41,42がセラミック積層技術によりパッケー
ジと一体的に設けられており、圧電基板31,32上の
交差指電極31a,32aの出入力電極がつながる電極
パッド29と接地される電極パッド22,26間に配置
されている。
に対応させ、またインダクタンスも容易に調整すること
が可能な電子部品用パッケージを提供するとともに、こ
のパッケージを用いた弾性表面波フィルタを提供する。 【構成】 アルミナ等のセラミックからなるパッケージ
1は2室分離構造であり、第1室C1と第2室C2とこ
れら各室を分ける分離帯部Bとからなる。パッケージ内
周部分と分離帯部Bの幅方向端部には段部11が設けら
れており、この段部11の一部には電極パッドが設けら
れている。分離帯部の前記段部11より上部には、イン
ダクタ41,42がセラミック積層技術によりパッケー
ジと一体的に設けられており、圧電基板31,32上の
交差指電極31a,32aの出入力電極がつながる電極
パッド29と接地される電極パッド22,26間に配置
されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧電基板上を伝搬する弾
性表面波を応用した弾性表面波フィルタ等に用いる電子
部品用パッケージおよびこのパッケージを用いた弾性表
面波デバイスに関するものである。
性表面波を応用した弾性表面波フィルタ等に用いる電子
部品用パッケージおよびこのパッケージを用いた弾性表
面波デバイスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来技術を図5、図6とともに説明す
る。図5は、従来の多段接続共振子型弾性表面波フィル
タの平面図、図6は図5のZ−Z断面図である。圧電基
板7は薄板状のLiNbO3からなり、矩形形状に加工
されている。この圧電基板7の表面には、交差指電極7
1a,72a並びに反射器電極71b,71c,72
b,72cが形成されており、弾性表面波共振器を2つ
並列に設けてなる2対の共振器型弾性表面波フィルタ7
1,72を構成している。セラミック製のパッケージ1
は概ね下層1a、中間層1b,上層1c、そして金属層
1dの4層の積層構造であり、電極を外部に導出する電
極パッド81,82,83,84,85,86が設けら
れている。電極形成された圧電基板7はこのパッケージ
の中に収納され、ボンディングワイヤーで前記電極パッ
ドと電気的に接続される。共振子型弾性表面波フィルタ
71,72の内側の交差指電極は共通接続され、バス電
極73にて圧電基板の対向する2角に導出されている。
なお、電極パッド83,86はそれぞれ入出力電極とし
て外部に導出され、電極パッド81,84は第1の接地
電極として外部に導出され、電極パッド82,85は第
2の接地電極として外部に導出されている。最後に金属
性のフタ6と金属層1dとをシーム溶接で気密封止す
る。
る。図5は、従来の多段接続共振子型弾性表面波フィル
タの平面図、図6は図5のZ−Z断面図である。圧電基
板7は薄板状のLiNbO3からなり、矩形形状に加工
されている。この圧電基板7の表面には、交差指電極7
1a,72a並びに反射器電極71b,71c,72
b,72cが形成されており、弾性表面波共振器を2つ
並列に設けてなる2対の共振器型弾性表面波フィルタ7
1,72を構成している。セラミック製のパッケージ1
は概ね下層1a、中間層1b,上層1c、そして金属層
1dの4層の積層構造であり、電極を外部に導出する電
極パッド81,82,83,84,85,86が設けら
れている。電極形成された圧電基板7はこのパッケージ
の中に収納され、ボンディングワイヤーで前記電極パッ
ドと電気的に接続される。共振子型弾性表面波フィルタ
71,72の内側の交差指電極は共通接続され、バス電
極73にて圧電基板の対向する2角に導出されている。
なお、電極パッド83,86はそれぞれ入出力電極とし
て外部に導出され、電極パッド81,84は第1の接地
電極として外部に導出され、電極パッド82,85は第
2の接地電極として外部に導出されている。最後に金属
性のフタ6と金属層1dとをシーム溶接で気密封止す
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような弾性表面波
共振子型フィルタは、通常前記第1、第2の接地電極は
共通接続され、他の回路素子を付加せずにフィルタとし
て使用されるが、要求されるフィルタの通過帯域特性に
よっては、前記第1の接地電極にインダクタ等の回路素
子を追加して接地することにより、通過帯域特性等の電
気的諸特性を調整することがあった。このような場合、
パッケージ内にチップインダクタを組み込むことが考え
られるが、一般にチップインダクタは弾性表面波のよう
な高周波には対応しておらず、対応していたとしても高
価であったり、別途収納スペースが必要になるという欠
点を有していた。また、他のインダクタを必要とする電
子部品においても、パッケージが大型化する等の問題を
有していた。
共振子型フィルタは、通常前記第1、第2の接地電極は
共通接続され、他の回路素子を付加せずにフィルタとし
て使用されるが、要求されるフィルタの通過帯域特性に
よっては、前記第1の接地電極にインダクタ等の回路素
子を追加して接地することにより、通過帯域特性等の電
気的諸特性を調整することがあった。このような場合、
パッケージ内にチップインダクタを組み込むことが考え
られるが、一般にチップインダクタは弾性表面波のよう
な高周波には対応しておらず、対応していたとしても高
価であったり、別途収納スペースが必要になるという欠
点を有していた。また、他のインダクタを必要とする電
子部品においても、パッケージが大型化する等の問題を
有していた。
【0004】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、多段接続弾性表面波フィルタのようにイン
ダクタを必要とする場合のある電子部品において、この
インダクタをQ値を低下させずにかつ高周波に対応さ
せ、またインダクタンスも容易に調整することが可能な
電子部品用パッケージを提供するとともに、このパッケ
ージを用いた弾性表面波フィルタを提供することを目的
とする。
れたもので、多段接続弾性表面波フィルタのようにイン
ダクタを必要とする場合のある電子部品において、この
インダクタをQ値を低下させずにかつ高周波に対応さ
せ、またインダクタンスも容易に調整することが可能な
電子部品用パッケージを提供するとともに、このパッケ
ージを用いた弾性表面波フィルタを提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明による電子部品用パッケージは、電子部品
素子を収納するパッケージ内部に、前記電子部品素子と
電気的接続を行う電極パッドを複数ヶ所設けるととも
に、インダクタの下層電極を形成するほぼ平行に複数配
置された下層ライン電極と、これら下層ライン電極の両
端が各々電気的につながり、上部に延びた複数の中間ラ
イン電極を内部に有するセラミック層と、これら下部ラ
イン電極の一端から延びる中間ライン電極の上端と、隣
接する下部ライン電極の他端から延びる中間ライン電極
の上端とを各々電気的に接続する上部ライン電極とから
なり、これら各ライン電極で前記セラミック層をコアと
してコイル状の導体路を有するインダクタを前記パッケ
ージに一体的に形成したことを特徴とする。磁束密度を
向上させるにはこのコアとなるセラミック層を磁性体で
形成するとよい。
めに、本発明による電子部品用パッケージは、電子部品
素子を収納するパッケージ内部に、前記電子部品素子と
電気的接続を行う電極パッドを複数ヶ所設けるととも
に、インダクタの下層電極を形成するほぼ平行に複数配
置された下層ライン電極と、これら下層ライン電極の両
端が各々電気的につながり、上部に延びた複数の中間ラ
イン電極を内部に有するセラミック層と、これら下部ラ
イン電極の一端から延びる中間ライン電極の上端と、隣
接する下部ライン電極の他端から延びる中間ライン電極
の上端とを各々電気的に接続する上部ライン電極とから
なり、これら各ライン電極で前記セラミック層をコアと
してコイル状の導体路を有するインダクタを前記パッケ
ージに一体的に形成したことを特徴とする。磁束密度を
向上させるにはこのコアとなるセラミック層を磁性体で
形成するとよい。
【0006】また上記電子部品用パッケージを用いた弾
性表面波フィルタは、圧電基板の表面に少なくとも弾性
表面波を励起する交差指電極を有する複数の弾性表面波
素子と、これら弾性表面波素子を分離収納するとともに
これら弾性表面波素子間に介在し、少なくともインダク
タを形成した分離帯部を一体的に有し、かつ数カ所に前
記弾性表面波素子を互いに電気的接続するための電極パ
ッドを有するパッケージと、このパッケージを気密封止
する弾性表面波フィルタであって、前記分離帯部は、下
部のセラミック層と、この下部のセラミック層上面の数
カ所に前記弾性表面波素子を互いに電気的接続するため
の電極パッドと、同じく下部のセラミック層上面の一部
にありインダクタの下層電極を形成するほぼ平行に複数
配置された下層ライン電極と、これら下層ライン電極の
両端が各々電気的につながり、上部に延びた複数の中間
ライン電極を内部に有する上部のセラミック層と、これ
ら下部ライン電極の一端から延びる中間ライン電極の上
端と、隣接する下部ライン電極の他端から延びる中間ラ
イン電極の上端とを各々電気的に接続する上部ライン電
極とからなり、これら各ライン電極で前記上部のセラミ
ック層をコアとしてコイル状の導体路を有する分離帯部
のインダクタを前記複数の弾性表面波素子と接地電極間
に介在するよう構成したことを特徴とする。
性表面波フィルタは、圧電基板の表面に少なくとも弾性
表面波を励起する交差指電極を有する複数の弾性表面波
素子と、これら弾性表面波素子を分離収納するとともに
これら弾性表面波素子間に介在し、少なくともインダク
タを形成した分離帯部を一体的に有し、かつ数カ所に前
記弾性表面波素子を互いに電気的接続するための電極パ
ッドを有するパッケージと、このパッケージを気密封止
する弾性表面波フィルタであって、前記分離帯部は、下
部のセラミック層と、この下部のセラミック層上面の数
カ所に前記弾性表面波素子を互いに電気的接続するため
の電極パッドと、同じく下部のセラミック層上面の一部
にありインダクタの下層電極を形成するほぼ平行に複数
配置された下層ライン電極と、これら下層ライン電極の
両端が各々電気的につながり、上部に延びた複数の中間
ライン電極を内部に有する上部のセラミック層と、これ
ら下部ライン電極の一端から延びる中間ライン電極の上
端と、隣接する下部ライン電極の他端から延びる中間ラ
イン電極の上端とを各々電気的に接続する上部ライン電
極とからなり、これら各ライン電極で前記上部のセラミ
ック層をコアとしてコイル状の導体路を有する分離帯部
のインダクタを前記複数の弾性表面波素子と接地電極間
に介在するよう構成したことを特徴とする。
【0007】
【作用】電子部品用パッケージ内部に、セラミック積層
技術とメタライズ技術によりセラミック積層部にコイル
の導体路(ライン電極)で構成したインダクタを形成し
ているので、比較的大きな面積をインダクタの形成に充
てることができる。よって、ライン電極の間隔、巻き数
等のインダクタとしての電気的諸特性に係る設計の自由
度が大きく、高周波化に対応したインダクタが形成でき
る。インダクタを形成する上部ライン電極は別途セラミ
ック層等で被覆してもよいが、露出させた状態でこれら
上部ライン電極を短絡させることにより、あるいは予め
短絡した上部ライン電極を切断していくことにより、イ
ンダクタンスの調整が極めて容易に行える。
技術とメタライズ技術によりセラミック積層部にコイル
の導体路(ライン電極)で構成したインダクタを形成し
ているので、比較的大きな面積をインダクタの形成に充
てることができる。よって、ライン電極の間隔、巻き数
等のインダクタとしての電気的諸特性に係る設計の自由
度が大きく、高周波化に対応したインダクタが形成でき
る。インダクタを形成する上部ライン電極は別途セラミ
ック層等で被覆してもよいが、露出させた状態でこれら
上部ライン電極を短絡させることにより、あるいは予め
短絡した上部ライン電極を切断していくことにより、イ
ンダクタンスの調整が極めて容易に行える。
【0008】またこのパッケージを用いて共振子型の弾
性表面波フィルタを構成することにより、弾性表面波フ
ィルタを構成する電極と各電極パッドを接合し、必要に
応じてインダクタを構成する上部ライン電極を短絡、切
断することによりインダクタンスの調整ができるので、
通過帯域特性の調整が容易となる。
性表面波フィルタを構成することにより、弾性表面波フ
ィルタを構成する電極と各電極パッドを接合し、必要に
応じてインダクタを構成する上部ライン電極を短絡、切
断することによりインダクタンスの調整ができるので、
通過帯域特性の調整が容易となる。
【0009】
【実施例】本発明による実施例を図面とともに説明す
る。図1は本発明による電子部品用パッケージを用いた
弾性表面波フィルタの平面図、図2は図1のX−X断面
図、図3は図1のY−Y断面図である。アルミナ等のセ
ラミックからなるパッケージ1は2室分離構造であり、
第1室C1と第2室C2とこれら各室を分ける分離帯部
Bとからなる。パッケージ内周部分と分離帯部Bの幅方
向端部には段部11が設けられており、この段部11の
一部には電極パッド21,22,23,24,25,2
6,27,28が設けられている。パッケージの底部に
は接地されるシールド電極12が設けられている。パッ
ケージの開口部分はコバールからなる金属枠(金属層)
1dがロウ付け接合されている。分離帯部の前記段部1
1より上部には、インダクタ41,42がセラミック積
層技術によりパッケージと一体的に設けられており、後
述の電子部品素子である圧電基板31,32上の交差指
電極31a,32aの出入力電極がつながる電極パッド
29と接地される電極パッド22,26間に配置されて
いる。
る。図1は本発明による電子部品用パッケージを用いた
弾性表面波フィルタの平面図、図2は図1のX−X断面
図、図3は図1のY−Y断面図である。アルミナ等のセ
ラミックからなるパッケージ1は2室分離構造であり、
第1室C1と第2室C2とこれら各室を分ける分離帯部
Bとからなる。パッケージ内周部分と分離帯部Bの幅方
向端部には段部11が設けられており、この段部11の
一部には電極パッド21,22,23,24,25,2
6,27,28が設けられている。パッケージの底部に
は接地されるシールド電極12が設けられている。パッ
ケージの開口部分はコバールからなる金属枠(金属層)
1dがロウ付け接合されている。分離帯部の前記段部1
1より上部には、インダクタ41,42がセラミック積
層技術によりパッケージと一体的に設けられており、後
述の電子部品素子である圧電基板31,32上の交差指
電極31a,32aの出入力電極がつながる電極パッド
29と接地される電極パッド22,26間に配置されて
いる。
【0010】このようなセラミック製のパッケージは次
のような積層順序にて製造される。パッケージの下部を
構成する板状の第1のセラミック層1aの上部に、この
第1のセラミック層1aの周囲並びに同じく短手方向中
央部で長手方向に延在する部分(前述の分離帯部に相
当)と重なる枠状の第2のセラミック層1bが設置され
る。この第2のセラミック層1bの上部の一部分には前
述の電極パッドに相当するメタライズ層が設けられ、か
つ前記分離帯部Bに相当する部分の電極パッド22−2
9間あるいは電極パッド26−29間にはインダクタの
下部ライン電極41a,42aを構成する複数の細幅線
状のメタライズ層が、斜めにかつ等間隔で設けられてい
る。前記分離帯部に相当する部分のメタライズ層の上部
には第3のセラミック層1cが設けられている。この第
3のセラミック層1cには前記下部ライン電極の各端部
に対応する部分に小さな貫通孔が設けられ、この孔にも
電極材料を吸引して内周面に固着させることにより中間
ライン電極41b,42bが設けられている。この第3
のセラミック層1cは、中間ライン電極41b,42b
の下端と前記下部ライン電極41a,42aの端部とが
電気的に接続されるよう配置されている。そして、下部
ライン電極の一端から延びる中間ライン電極の上端と、
隣接する下部ライン電極の他端から延びる中間ライン電
極の上端とを各々電気的に接続する細幅線状の上部ライ
ン電極41c,42cが、この分離帯部に相当する第3
のセラミック層の上部に等間隔に形成されている。ま
た、前記第2のセラミック層の外周上部には第2のセラ
ミック層の外周幅より小さな幅の第3のセラミック層1
cが設けられている。なお、パッケージ外周を構成する
第3のセラミック層とパッケージの分離帯部を構成する
第3のセラミック層は、同一の工程で積層してもよい
し、あるいは異なった工程で積層し、材料、高さを異な
らせてもよい。第3のセラミック層の上部には、周状の
金属枠1dがロウ接される。このようにしてパッケージ
を構成することにより分離帯部で仕切られた2つの電子
部品素子収納室を作り出すとともに、分離帯部の上部に
おいては第3のセラミック層をコアとして前記各ライン
電極がその周囲を螺旋状に延びた構成によりインダクタ
を形成することができる。
のような積層順序にて製造される。パッケージの下部を
構成する板状の第1のセラミック層1aの上部に、この
第1のセラミック層1aの周囲並びに同じく短手方向中
央部で長手方向に延在する部分(前述の分離帯部に相
当)と重なる枠状の第2のセラミック層1bが設置され
る。この第2のセラミック層1bの上部の一部分には前
述の電極パッドに相当するメタライズ層が設けられ、か
つ前記分離帯部Bに相当する部分の電極パッド22−2
9間あるいは電極パッド26−29間にはインダクタの
下部ライン電極41a,42aを構成する複数の細幅線
状のメタライズ層が、斜めにかつ等間隔で設けられてい
る。前記分離帯部に相当する部分のメタライズ層の上部
には第3のセラミック層1cが設けられている。この第
3のセラミック層1cには前記下部ライン電極の各端部
に対応する部分に小さな貫通孔が設けられ、この孔にも
電極材料を吸引して内周面に固着させることにより中間
ライン電極41b,42bが設けられている。この第3
のセラミック層1cは、中間ライン電極41b,42b
の下端と前記下部ライン電極41a,42aの端部とが
電気的に接続されるよう配置されている。そして、下部
ライン電極の一端から延びる中間ライン電極の上端と、
隣接する下部ライン電極の他端から延びる中間ライン電
極の上端とを各々電気的に接続する細幅線状の上部ライ
ン電極41c,42cが、この分離帯部に相当する第3
のセラミック層の上部に等間隔に形成されている。ま
た、前記第2のセラミック層の外周上部には第2のセラ
ミック層の外周幅より小さな幅の第3のセラミック層1
cが設けられている。なお、パッケージ外周を構成する
第3のセラミック層とパッケージの分離帯部を構成する
第3のセラミック層は、同一の工程で積層してもよい
し、あるいは異なった工程で積層し、材料、高さを異な
らせてもよい。第3のセラミック層の上部には、周状の
金属枠1dがロウ接される。このようにしてパッケージ
を構成することにより分離帯部で仕切られた2つの電子
部品素子収納室を作り出すとともに、分離帯部の上部に
おいては第3のセラミック層をコアとして前記各ライン
電極がその周囲を螺旋状に延びた構成によりインダクタ
を形成することができる。
【0011】電子部品素子である圧電基板31,32は
薄板状のLiNbO3からなり、それぞれ矩形形状に加
工されている。これら圧電基板31,32の表面には、
それぞれ交差指電極31a,32a並びに反射器電極3
1b,31c,32b,32cが形成されている。各圧
電基板上の各電極は弾性表面波共振器を2つ並列に設け
てなる共振器型弾性表面波フィルタを構成している。こ
れら圧電基板31,32を前記パッケージの各収納室に
設置し、パッケージの底部と圧電基板の下面を導電性接
合材で接合する。そして、電極パッド28と交差指電極
31aの一端、交差指電極31aの他端と電極パッド2
9、同じく電極パッド29と交差指電極32aの一端、
交差指電極32aの他端と電極パッド24、反射器電極
31b(反射器電極31c)と電極パッド21、反射器
電極32c(反射器電極32b)と電極パッド25をそ
れぞれボンディングワイヤー5で電気的に接合する。そ
して、電極パッド28,24は入出力電極として外部に
導出され、電極パッド21,23,25,27はそれぞ
れ接地電極として外部に導出される。なお、電極パッド
29からインダクタ41を介してつながる電極パッド2
2、あるいはインダクタ42を介してつながる電極パッ
ド26は、図示していないがパッケージ内で前記接地さ
れる電極パッドと共通接続されて外部に導出される。金
属性のフタ6は前記金属枠1dとシーム溶接等により気
密的に接合される。
薄板状のLiNbO3からなり、それぞれ矩形形状に加
工されている。これら圧電基板31,32の表面には、
それぞれ交差指電極31a,32a並びに反射器電極3
1b,31c,32b,32cが形成されている。各圧
電基板上の各電極は弾性表面波共振器を2つ並列に設け
てなる共振器型弾性表面波フィルタを構成している。こ
れら圧電基板31,32を前記パッケージの各収納室に
設置し、パッケージの底部と圧電基板の下面を導電性接
合材で接合する。そして、電極パッド28と交差指電極
31aの一端、交差指電極31aの他端と電極パッド2
9、同じく電極パッド29と交差指電極32aの一端、
交差指電極32aの他端と電極パッド24、反射器電極
31b(反射器電極31c)と電極パッド21、反射器
電極32c(反射器電極32b)と電極パッド25をそ
れぞれボンディングワイヤー5で電気的に接合する。そ
して、電極パッド28,24は入出力電極として外部に
導出され、電極パッド21,23,25,27はそれぞ
れ接地電極として外部に導出される。なお、電極パッド
29からインダクタ41を介してつながる電極パッド2
2、あるいはインダクタ42を介してつながる電極パッ
ド26は、図示していないがパッケージ内で前記接地さ
れる電極パッドと共通接続されて外部に導出される。金
属性のフタ6は前記金属枠1dとシーム溶接等により気
密的に接合される。
【0012】他の実施例を図4の平面図に示す。なお、
最初の実施例と同じ構造部分については同番号を援用す
る。この実施例では、中間ライン電極がコアとなる第3
のセラミック層の側面に形成された切り欠き部分を延在
する構成となっており、これは焼結前のグリーンシート
の状態で複数の透孔を設け、この透孔部分を切断するこ
とにより上記切り欠きを設けることができる。インダク
タ41,42を構成する上部ライン電極41c,42c
は、当該面上で短絡ライン電極41d,42dにより一
部あるいは全部が短絡されている。通過帯域特性を調整
する場合は、この共通ライン電極をレーザー等により順
次溶断し、所望の特性となったところで切断を中止すれ
ば良く、より容易に電気的特性の調整が行える利点を有
している。なお、本発明は上記実施例で示した共振子型
弾性表面波フィルタのみに適用されるものではなく、例
えばモノリシック水晶フィルタ等の他の複合化された電
子部品に適用できるものである。また、共振子型弾性表
面波フィルタの電極パターン並びにパッケージに形成さ
れた配線電極パターンも上記実施例に限定されるもので
はなく、所望の電気的特性に応じて適宜選択設計すれば
よい。
最初の実施例と同じ構造部分については同番号を援用す
る。この実施例では、中間ライン電極がコアとなる第3
のセラミック層の側面に形成された切り欠き部分を延在
する構成となっており、これは焼結前のグリーンシート
の状態で複数の透孔を設け、この透孔部分を切断するこ
とにより上記切り欠きを設けることができる。インダク
タ41,42を構成する上部ライン電極41c,42c
は、当該面上で短絡ライン電極41d,42dにより一
部あるいは全部が短絡されている。通過帯域特性を調整
する場合は、この共通ライン電極をレーザー等により順
次溶断し、所望の特性となったところで切断を中止すれ
ば良く、より容易に電気的特性の調整が行える利点を有
している。なお、本発明は上記実施例で示した共振子型
弾性表面波フィルタのみに適用されるものではなく、例
えばモノリシック水晶フィルタ等の他の複合化された電
子部品に適用できるものである。また、共振子型弾性表
面波フィルタの電極パターン並びにパッケージに形成さ
れた配線電極パターンも上記実施例に限定されるもので
はなく、所望の電気的特性に応じて適宜選択設計すれば
よい。
【0013】
【発明の効果】電子部品用パッケージ内部に、セラミッ
ク積層技術とメタライズ技術によりセラミック積層体に
コイル状の導体路(ライン電極)で構成したインダクタ
を形成しているので、比較的大きな面積をインダクタの
形成に充てることができる。よって、ライン電極の間
隔、巻き数等のインダクタとしての電気的諸特性に係る
設計の自由度が大きく、高周波化に対応したインダクタ
が形成できる。よって、新たにインダクタを用意する必
要がなくなる。また、インダクタを形成する上部ライン
電極が露出しているので、これら上部ライン電極を短絡
させることにより、あるいは予め短絡した上部ライン電
極を切断していくことにより、インダクタンスの調整が
極めて容易に行える。
ク積層技術とメタライズ技術によりセラミック積層体に
コイル状の導体路(ライン電極)で構成したインダクタ
を形成しているので、比較的大きな面積をインダクタの
形成に充てることができる。よって、ライン電極の間
隔、巻き数等のインダクタとしての電気的諸特性に係る
設計の自由度が大きく、高周波化に対応したインダクタ
が形成できる。よって、新たにインダクタを用意する必
要がなくなる。また、インダクタを形成する上部ライン
電極が露出しているので、これら上部ライン電極を短絡
させることにより、あるいは予め短絡した上部ライン電
極を切断していくことにより、インダクタンスの調整が
極めて容易に行える。
【0014】またこのパッケージを用いて弾性表面波フ
ィルタを構成することにより、インダクタを新たに外部
接続する必要もなくなる。そして、必要に応じてインダ
クタを構成する上部ライン電極を短絡、切断することに
よりインダクタンスの調整ができるので、通過帯域特性
の調整が容易となる。
ィルタを構成することにより、インダクタを新たに外部
接続する必要もなくなる。そして、必要に応じてインダ
クタを構成する上部ライン電極を短絡、切断することに
よりインダクタンスの調整ができるので、通過帯域特性
の調整が容易となる。
【図1】第1の実施例を示す平面図。
【図2】図1のX−X断面図。
【図3】図1のY−Y断面図。
【図4】他の実施例を示す平面図。
【図5】従来例を示す平面図。
【図6】図5のZ−Z断面図。
1 パッケージ 31,32,7 圧電基板 41,42 インダクタ 41a,42a 下部ライン電極 41b,42b 中間ライン電極 41c,42c 上部ライン電極 41d,42d 短絡ライン電極
Claims (2)
- 【請求項1】 電子部品素子を収納するパッケージ内部
に、前記電子部品素子と電気的接続を行う電極パッドを
複数ヶ所設けるとともに、インダクタの下層電極を形成
するほぼ平行に複数配置された下層ライン電極と、これ
ら下層ライン電極の両端が各々電気的につながり、上部
に延びた複数の中間ライン電極を内部に有するセラミッ
ク層と、これら下部ライン電極の一端から延びる中間ラ
イン電極の上端と、隣接する下部ライン電極の他端から
延びる中間ライン電極の上端とを各々電気的に接続する
上部ライン電極とからなり、これら各ライン電極で前記
セラミック層をコアとしてコイル状の導体路を有するイ
ンダクタを前記パッケージに一体的に形成したことを特
徴とする電子部品用パッケージ。 - 【請求項2】 圧電基板の表面に少なくとも弾性表面波
を励起する交差指電極を有する複数の弾性表面波素子
と、これら弾性表面波素子を分離収納するとともにこれ
ら弾性表面波素子間に介在し、少なくともインダクタを
形成した分離帯部を一体的に有し、かつ数カ所に前記弾
性表面波素子を互いに電気的接続するための電極パッド
を有するパッケージと、このパッケージを気密封止する
弾性表面波フィルタであって、 前記分離帯部は、下部のセラミック層と、この下部のセ
ラミック層上面の数カ所に前記弾性表面波素子を互いに
電気的接続するための電極パッドと、同じく下部のセラ
ミック層上面の一部にありインダクタの下層電極を形成
するほぼ平行に複数配置された下層ライン電極と、これ
ら下層ライン電極の両端が各々電気的につながり、上部
に延びた複数の中間ライン電極を内部に有する上部のセ
ラミック層と、これら下部ライン電極の一端から延びる
中間ライン電極の上端と、隣接する下部ライン電極の他
端から延びる中間ライン電極の上端とを各々電気的に接
続する上部ライン電極とからなり、これら各ライン電極
で前記上部のセラミック層をコアとしてコイル状の導体
路を有する分離帯部のインダクタを前記複数の弾性表面
波素子と接地電極間に介在するよう構成したことを特徴
とする弾性表面波フィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32719792A JP3196185B2 (ja) | 1992-11-11 | 1992-11-11 | 電子部品用パッケージおよびこのパッケージを用いた弾性表面波フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32719792A JP3196185B2 (ja) | 1992-11-11 | 1992-11-11 | 電子部品用パッケージおよびこのパッケージを用いた弾性表面波フィルタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06152310A true JPH06152310A (ja) | 1994-05-31 |
JP3196185B2 JP3196185B2 (ja) | 2001-08-06 |
Family
ID=18196402
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32719792A Expired - Fee Related JP3196185B2 (ja) | 1992-11-11 | 1992-11-11 | 電子部品用パッケージおよびこのパッケージを用いた弾性表面波フィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3196185B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7486159B2 (en) | 2004-07-23 | 2009-02-03 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Surface acoustic wave device |
WO2017179253A1 (ja) * | 2016-04-11 | 2017-10-19 | 株式会社村田製作所 | 複合フィルタ装置、高周波フロントエンド回路及び通信装置 |
-
1992
- 1992-11-11 JP JP32719792A patent/JP3196185B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7486159B2 (en) | 2004-07-23 | 2009-02-03 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Surface acoustic wave device |
WO2017179253A1 (ja) * | 2016-04-11 | 2017-10-19 | 株式会社村田製作所 | 複合フィルタ装置、高周波フロントエンド回路及び通信装置 |
JPWO2017179253A1 (ja) * | 2016-04-11 | 2019-01-31 | 株式会社村田製作所 | 複合フィルタ装置、高周波フロントエンド回路及び通信装置 |
US10840877B2 (en) | 2016-04-11 | 2020-11-17 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Composite filter device, high-frequency front end circuit, and communication apparatus |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3196185B2 (ja) | 2001-08-06 |
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