JPH0615170B2 - 熱可塑性樹脂の脱水・乾燥成形用二軸押出機 - Google Patents
熱可塑性樹脂の脱水・乾燥成形用二軸押出機Info
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- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ＡＢＳ樹脂やＭＭＡ樹脂等の重合された後
多量の水分を含んだ粉体状の原料を脱水して乾燥させる
装置に係るもので、特に２カ所以上の脱水口で脱水を行
うと共にベント口で最終的な乾燥を行って造粒成形を達
成する二軸押出機に関する。
多量の水分を含んだ粉体状の原料を脱水して乾燥させる
装置に係るもので、特に２カ所以上の脱水口で脱水を行
うと共にベント口で最終的な乾燥を行って造粒成形を達
成する二軸押出機に関する。
従来、ＡＢＳ樹脂やＭＭＡ樹脂等の熱可塑性樹脂のポリ
マーは、製造された状態では多量の水分を含んでいる。
このため、従来この種の含水ポリマーの脱水は、一般に
熱風乾燥により行われていた。しかし、この場合多量の
エネルギーを消費するばかりでなく、ポリマーは長時間
高温にさらされるために劣化する等の難点があった。ま
た、この場合、押出機によって脱水しようとしても、水
分が多いために押出機のスクリュへの食い込み不良、押
出量の不足、脱気不十分等の難点があった。
マーは、製造された状態では多量の水分を含んでいる。
このため、従来この種の含水ポリマーの脱水は、一般に
熱風乾燥により行われていた。しかし、この場合多量の
エネルギーを消費するばかりでなく、ポリマーは長時間
高温にさらされるために劣化する等の難点があった。ま
た、この場合、押出機によって脱水しようとしても、水
分が多いために押出機のスクリュへの食い込み不良、押
出量の不足、脱気不十分等の難点があった。
このような観点から、従来において、前述した含水ポリ
マーの脱水、脱気および造粒に適した押出機が種々提案
されている。
マーの脱水、脱気および造粒に適した押出機が種々提案
されている。
例えば、第２図に示すように、スクリュ軸１０の順次先
方に向けてフィード部１０ａ、ロータ部１０ｂおよびス
ロット部１０ｃをそれぞれ形成した第１ステージおよび
これに接続する中間ステージと、この中間ステージに接
続して吐出スクリュ部１０ｄを形成した最終ステージと
を有し、互いに噛合して逆回転する２本のスクリュ軸
を、基端部に材料供給口１２を先端部に吐出口１４を各
々形成し、かつ各スロット部１０ｃの近く先方側に脱気
用のベント孔１６を付属させたシリンダバレル１８に挿
入して二軸押出機を構成し、この二軸押出機の少なくと
も前記第１ステージのフィード部が位置するシリンダバ
レルの下部に脱水用のスリット部２０を設けたものが提
案されている（特開昭５９−２１４６３１号公報）。
方に向けてフィード部１０ａ、ロータ部１０ｂおよびス
ロット部１０ｃをそれぞれ形成した第１ステージおよび
これに接続する中間ステージと、この中間ステージに接
続して吐出スクリュ部１０ｄを形成した最終ステージと
を有し、互いに噛合して逆回転する２本のスクリュ軸
を、基端部に材料供給口１２を先端部に吐出口１４を各
々形成し、かつ各スロット部１０ｃの近く先方側に脱気
用のベント孔１６を付属させたシリンダバレル１８に挿
入して二軸押出機を構成し、この二軸押出機の少なくと
も前記第１ステージのフィード部が位置するシリンダバ
レルの下部に脱水用のスリット部２０を設けたものが提
案されている（特開昭５９−２１４６３１号公報）。
また、第３図に示すように、バレル３０、スクリュ４０
およびスクリュ駆動部（図示せず）を主たる構成要素と
し、バレル３０には材料の供給を受けるフィードバレル
３１、液状物を通過させるが固形状物を通過させないス
リットをもつスリットバレル３２、加熱手段を有する標
準バレル３３、揮発物を除去するためのベント口３４を
有するベントバレル３５が設けられている。そして、前
記バレル３０に供給される材料は、フィードバレル３１
および順方向スクリュ４２により混合され、前方に送ら
れ、さらに標準バレル３３と順方向スクリュ４２により
前方に送られ、スリットバレル３２部分に送られた混合
物はさらに先方のスクリュ４０に設けられたニーディン
グディスク４４および逆ネジスクリュ４６により背圧が
かけられ、水分がスリット部分より系外に排出され、そ
してこのように脱水された重合体は標準バレル３３で加
熱溶融されて、ベントバレル３５にて残存水分、残モノ
マー等を気化して系外に除去するよう構成したものも提
案されている（特公昭５９−３７０２１号公報）。
およびスクリュ駆動部（図示せず）を主たる構成要素と
し、バレル３０には材料の供給を受けるフィードバレル
３１、液状物を通過させるが固形状物を通過させないス
リットをもつスリットバレル３２、加熱手段を有する標
準バレル３３、揮発物を除去するためのベント口３４を
有するベントバレル３５が設けられている。そして、前
記バレル３０に供給される材料は、フィードバレル３１
および順方向スクリュ４２により混合され、前方に送ら
れ、さらに標準バレル３３と順方向スクリュ４２により
前方に送られ、スリットバレル３２部分に送られた混合
物はさらに先方のスクリュ４０に設けられたニーディン
グディスク４４および逆ネジスクリュ４６により背圧が
かけられ、水分がスリット部分より系外に排出され、そ
してこのように脱水された重合体は標準バレル３３で加
熱溶融されて、ベントバレル３５にて残存水分、残モノ
マー等を気化して系外に除去するよう構成したものも提
案されている（特公昭５９−３７０２１号公報）。
しかしながら、前述した従来の第２図に示す二軸押出機
によれば、２本のスクリュは、互いに噛合して逆回転す
る異方向回転スクリュであるため、含水ポリマーに対し
脱水を行うための十分な絞り効果を期待することができ
ない。また、図示の第２ステージにおいて、脱気を行う
ベント孔１６とは反対側の下部に脱水用のスリット部２
０を設けるため、脱水と脱気とが略同時に行われること
から、実際の脱水成形では運転支障を生じる等の難点が
ある。
によれば、２本のスクリュは、互いに噛合して逆回転す
る異方向回転スクリュであるため、含水ポリマーに対し
脱水を行うための十分な絞り効果を期待することができ
ない。また、図示の第２ステージにおいて、脱気を行う
ベント孔１６とは反対側の下部に脱水用のスリット部２
０を設けるため、脱水と脱気とが略同時に行われること
から、実際の脱水成形では運転支障を生じる等の難点が
ある。
さらに、前述した従来の第３図に示す装置によれば、熱
可塑性樹脂の製造に際し、バレル３０の１個所に集中し
て脱水用のスリットバレル３２を設けているため、製造
能力を増大する場合、脱水を十分行うことができなくな
り、このため例えばベントバレル３５のベント口３４に
ベントスタッファを設ける際には、このベントスタッフ
ァからポリマーが飛び出す惧れがある。すなわち、脱水
口が１個所に集中すると、実質１個所だけの絞り効果と
なり、押出量を増すと十分な絞り効果が発揮されず、残
留水分率が多くなり、水分が沸騰してこれがベントスタ
ッファからポリマーと一緒に飛び出す現象を生じる。因
みに、含水率４０％以上のＡＢＳ樹脂粉末では、スクリ
ュ回転数Ｎｓ＝４７０r.p.m.で、押出量Ｑ＝１４０kg/H
とした場合、前述したように十分な絞り効果が発揮され
ず、成形が困難となることが確認された。なお、前記第
３図に示す装置は、完全噛合形のスクリュではなく、し
かも２つの脱水口がそれぞれ連続して設けられているた
めに１個所分だけの脱水効果しか有せず、従って脱水の
ための十分な絞り効果も期待できないという難点があ
る。
可塑性樹脂の製造に際し、バレル３０の１個所に集中し
て脱水用のスリットバレル３２を設けているため、製造
能力を増大する場合、脱水を十分行うことができなくな
り、このため例えばベントバレル３５のベント口３４に
ベントスタッファを設ける際には、このベントスタッフ
ァからポリマーが飛び出す惧れがある。すなわち、脱水
口が１個所に集中すると、実質１個所だけの絞り効果と
なり、押出量を増すと十分な絞り効果が発揮されず、残
留水分率が多くなり、水分が沸騰してこれがベントスタ
ッファからポリマーと一緒に飛び出す現象を生じる。因
みに、含水率４０％以上のＡＢＳ樹脂粉末では、スクリ
ュ回転数Ｎｓ＝４７０r.p.m.で、押出量Ｑ＝１４０kg/H
とした場合、前述したように十分な絞り効果が発揮され
ず、成形が困難となることが確認された。なお、前記第
３図に示す装置は、完全噛合形のスクリュではなく、し
かも２つの脱水口がそれぞれ連続して設けられているた
めに１個所分だけの脱水効果しか有せず、従って脱水の
ための十分な絞り効果も期待できないという難点があ
る。
そこで、本発明の目的は、熱可塑性樹脂を脱水および乾
燥成形するための二軸押出機において、バレルに対し少
なくとも２個所の脱水口と２個所の絞り部分設けて、ポ
リマーの含水率が大きくなっても十分な絞り効果を発揮
して、確実な脱水を達成し良品質の樹脂を造粒成形する
ことができる熱可塑性樹脂の脱水・乾燥成形用二軸押出
機を提供するにある。
燥成形するための二軸押出機において、バレルに対し少
なくとも２個所の脱水口と２個所の絞り部分設けて、ポ
リマーの含水率が大きくなっても十分な絞り効果を発揮
して、確実な脱水を達成し良品質の樹脂を造粒成形する
ことができる熱可塑性樹脂の脱水・乾燥成形用二軸押出
機を提供するにある。
本発明に係る熱可塑性樹脂の脱水・乾燥成形用二軸押出
機は、互いに噛合して同方向に回転する二軸スクリュを
備え、この二軸スクリュをその基端部において材料供給
口を設けると共に先端部に吐出口を設けたバレルに挿通
配置してなる二軸押出機において、 前記バレルの材料供給口からベント口に至る間のスクリ
ュ部分に所定間隔離間して少なくとも２個所に絞り部を
設け、これらスクリュの絞り部と対応してそれぞれバレ
ルに脱水口を離間配置することを特徴とする。
機は、互いに噛合して同方向に回転する二軸スクリュを
備え、この二軸スクリュをその基端部において材料供給
口を設けると共に先端部に吐出口を設けたバレルに挿通
配置してなる二軸押出機において、 前記バレルの材料供給口からベント口に至る間のスクリ
ュ部分に所定間隔離間して少なくとも２個所に絞り部を
設け、これらスクリュの絞り部と対応してそれぞれバレ
ルに脱水口を離間配置することを特徴とする。
前記の二軸押出機において、バレルの脱水口にそれぞれ
ウェッジワイヤ形の脱水スクリーンを設ければ好適であ
る。
ウェッジワイヤ形の脱水スクリーンを設ければ好適であ
る。
本発明に係る熱可塑性樹脂の脱水・乾燥成形用二軸押出
機によれば、二軸スクリュの材料供給を行うフィードス
クリュ部分から溶融材料のベントアップを行うフィード
スクリュ部分に至る間において、それぞれ所定間隔離間
して少なくとも２個所に絞り部を設け、これらの絞り部
に対応してバレルに対しそれぞれ所定間隔離間して脱水
口を設けることにより、含水率の大きな樹脂粉末材料の
脱水を極めて効率良く達成することができる。
機によれば、二軸スクリュの材料供給を行うフィードス
クリュ部分から溶融材料のベントアップを行うフィード
スクリュ部分に至る間において、それぞれ所定間隔離間
して少なくとも２個所に絞り部を設け、これらの絞り部
に対応してバレルに対しそれぞれ所定間隔離間して脱水
口を設けることにより、含水率の大きな樹脂粉末材料の
脱水を極めて効率良く達成することができる。
次に、本発明に係る熱可塑性樹脂の脱水・乾燥成形用二
軸押出機の実施例につき、添付図面を参照しながら以下
詳細に説明する。
軸押出機の実施例につき、添付図面を参照しながら以下
詳細に説明する。
第１図は、本発明の熱可塑性樹脂の脱水・乾燥成形用二
軸押出機の典型的な一実施例を示す要部断面側面図であ
る。第１図において、参照符号５０は二軸スクリュ、５
２はこの二軸スクリュ５０を挿通配置するためのバレル
をそれぞれ示す。しかるに、本実施例において、前記二
軸スクリュは、互いに噛合して同方向に回転するよう構
成される。また、バレル５２は、その基端部に材料供給
口５４が設けられると共に先端部に吐出口５６が設けら
れる。さらに、バレル５２の先端方向には、ベントスタ
ッファ５８とベント口６０とがそれぞれ所定間隔離間し
て設けられている。
軸押出機の典型的な一実施例を示す要部断面側面図であ
る。第１図において、参照符号５０は二軸スクリュ、５
２はこの二軸スクリュ５０を挿通配置するためのバレル
をそれぞれ示す。しかるに、本実施例において、前記二
軸スクリュは、互いに噛合して同方向に回転するよう構
成される。また、バレル５２は、その基端部に材料供給
口５４が設けられると共に先端部に吐出口５６が設けら
れる。さらに、バレル５２の先端方向には、ベントスタ
ッファ５８とベント口６０とがそれぞれ所定間隔離間し
て設けられている。
そこで、本発明の二軸押出機においては、前記バレル５
２の基端部に設けた材料供給口５４と先端部側に設けた
ベントスタッファ５８との間において、その内部に挿通
した二軸スクリュ５０に対し、フィードスクリュ部分５
０ａとは逆ねじのスクリュ部分５０b1，５０b2で構成し
た絞り部を、少なくとも２個所において所定間隔離間し
て設ける。なお、図示例においては、２個所の絞り部が
それぞれ所定間隔離間して設けられている。従って、本
実施例においては、前記二軸スクリュ５０の２個所に設
けた絞り部（逆ねじのスクリュ部分５０b1，５０b2）に
対応して、その部分より若干手前側（材料供給口５４
側）にそれぞれ所定間隔離間して脱水口６２，６４を設
ける。この場合、前記脱水口６２，６４には、それぞれ
ウェッジワイヤ形の脱水スクリーンを装着する。
２の基端部に設けた材料供給口５４と先端部側に設けた
ベントスタッファ５８との間において、その内部に挿通
した二軸スクリュ５０に対し、フィードスクリュ部分５
０ａとは逆ねじのスクリュ部分５０b1，５０b2で構成し
た絞り部を、少なくとも２個所において所定間隔離間し
て設ける。なお、図示例においては、２個所の絞り部が
それぞれ所定間隔離間して設けられている。従って、本
実施例においては、前記二軸スクリュ５０の２個所に設
けた絞り部（逆ねじのスクリュ部分５０b1，５０b2）に
対応して、その部分より若干手前側（材料供給口５４
側）にそれぞれ所定間隔離間して脱水口６２，６４を設
ける。この場合、前記脱水口６２，６４には、それぞれ
ウェッジワイヤ形の脱水スクリーンを装着する。
次に、このように構成した本実施例の二軸押出機の動作
につき説明する。
につき説明する。
まず、バレル５２の所要の温度に加熱保持すると共に二
軸スクリュ５０を所要の回転速度で回転駆動する。次い
で、含水率約４０％のＡＢＳ樹脂粉末を材料供給口５４
に投入して、ペレットの成形を行った。この場合、材料
供給口５４からフィードスクリュ部分５０ａによって圧
送される材料は、第１の絞り部（５０b1）で起生する絞
り作用（背圧）によって絞り出された水分が脱水口６２
からバレル５２の外部に排出される。そして、再び次の
フィードスクリュ部分５０ａによって圧送される材料
は、第２の絞り部（５０b2）で起生する絞り作用（背
圧）によって絞り出された残留水分が水および蒸気とし
て脱水口６４からバレル５２の外部に排出される。その
後さらに、フィードスクリュ部分５０ａによって圧送さ
れる材料は、溶融されて温度上昇し、ベントスタッファ
５８で残留する水分の全てが蒸気化されてバレル５２の
外部に排出される。さらにまた、圧送される材料の溶融
によって発生するガス成分は、ベントロ６０からバレル
５２の外部に排出される。このようにして、本発明の二
軸押出機によれば、極めて良好なＡＢＳ樹脂等からなる
熱可塑性樹脂の脱水・乾燥成形を簡便かつ容易に達成す
ることができる。
軸スクリュ５０を所要の回転速度で回転駆動する。次い
で、含水率約４０％のＡＢＳ樹脂粉末を材料供給口５４
に投入して、ペレットの成形を行った。この場合、材料
供給口５４からフィードスクリュ部分５０ａによって圧
送される材料は、第１の絞り部（５０b1）で起生する絞
り作用（背圧）によって絞り出された水分が脱水口６２
からバレル５２の外部に排出される。そして、再び次の
フィードスクリュ部分５０ａによって圧送される材料
は、第２の絞り部（５０b2）で起生する絞り作用（背
圧）によって絞り出された残留水分が水および蒸気とし
て脱水口６４からバレル５２の外部に排出される。その
後さらに、フィードスクリュ部分５０ａによって圧送さ
れる材料は、溶融されて温度上昇し、ベントスタッファ
５８で残留する水分の全てが蒸気化されてバレル５２の
外部に排出される。さらにまた、圧送される材料の溶融
によって発生するガス成分は、ベントロ６０からバレル
５２の外部に排出される。このようにして、本発明の二
軸押出機によれば、極めて良好なＡＢＳ樹脂等からなる
熱可塑性樹脂の脱水・乾燥成形を簡便かつ容易に達成す
ることができる。
次に、前記構成からなる本発明の二軸押出機による熱可
塑性樹脂の具体的な成形例を、例えば第３図に示す構成
からなる従来装置で成形した場合と比較して示せば、次
の通りである。
塑性樹脂の具体的な成形例を、例えば第３図に示す構成
からなる従来装置で成形した場合と比較して示せば、次
の通りである。
実施例 ５５KWの駆動モータを使用して、スクリュの回転速度Ｎ
ｓ＝４７０r.p.m.で駆動し、含水率４０％のＡＢＳ樹脂
粉末によりＡＢＳ樹脂ペレットを成形した。なお、本発
明の二軸押出機においては、脱水口にウェッジワイヤ形
の脱水スクリーンを装着した。結果は、次の通りであっ
た。
ｓ＝４７０r.p.m.で駆動し、含水率４０％のＡＢＳ樹脂
粉末によりＡＢＳ樹脂ペレットを成形した。なお、本発
明の二軸押出機においては、脱水口にウェッジワイヤ形
の脱水スクリーンを装着した。結果は、次の通りであっ
た。
〔発明の効果〕 前述した実施例から明らかなように、本発明によれば、
二軸スクリュの材料供給を行うフィードスクリュ部分か
ら溶融材料のベントアップを行うフィードスクリュ部分
に至る間において、それぞれ所定間隔離間して少なくと
も２個所に絞り部を設け、これらの絞り部に対応してバ
レルに対しそれぞれ所定間隔離間して脱水口を設けるこ
とにより、含水率の大きな樹脂粉末材料の脱水を極めて
効率良く達成することができる。
二軸スクリュの材料供給を行うフィードスクリュ部分か
ら溶融材料のベントアップを行うフィードスクリュ部分
に至る間において、それぞれ所定間隔離間して少なくと
も２個所に絞り部を設け、これらの絞り部に対応してバ
レルに対しそれぞれ所定間隔離間して脱水口を設けるこ
とにより、含水率の大きな樹脂粉末材料の脱水を極めて
効率良く達成することができる。
特に、本発明の二軸押出機によれば、前記実験例からも
明らかなように、含水率４０％のＡＢＳ樹脂粉末を使用
して樹脂ペレットの成形を行った場合、吐出量を増大さ
せてもベントスタッファからのベントアップおよびペレ
ットの成形状態は極めて良好であることが確認された。
しかしながら、従来装置によれば、含水率４０％のＡＢ
Ｓ樹脂粉末で、吐出量１４０kg/Hが限界であり、含水率
および吐出量もそれ以上となると、成形不良を生じ易く
なる。
明らかなように、含水率４０％のＡＢＳ樹脂粉末を使用
して樹脂ペレットの成形を行った場合、吐出量を増大さ
せてもベントスタッファからのベントアップおよびペレ
ットの成形状態は極めて良好であることが確認された。
しかしながら、従来装置によれば、含水率４０％のＡＢ
Ｓ樹脂粉末で、吐出量１４０kg/Hが限界であり、含水率
および吐出量もそれ以上となると、成形不良を生じ易く
なる。
また、本発明の二軸押出機によれば、ベントスタッファ
は、第２の絞り部で十分脱水できれば、その使用は不要
となる。すなわち、吐出量Ｑ＝１９０kg/H程度の能力が
あれば、ベントスタッファは不要であり、第２の脱水口
部分から蒸気が排出されて、ベントスタッファの役目を
果たすことになる。従って、この場合、ベントスタップ
ァ部分を普通のベント口とすることにより、バレルの長
さを短縮することができる。また、省エネルギー効果を
発揮し、省力化された機械装置として構成することがで
き、さらにベントスタッファから発生する樹脂の劣化に
よる焼けた樹脂の混入を防止して、品質の優れた熱可塑
性樹脂の成形を容易に実現することができる。
は、第２の絞り部で十分脱水できれば、その使用は不要
となる。すなわち、吐出量Ｑ＝１９０kg/H程度の能力が
あれば、ベントスタッファは不要であり、第２の脱水口
部分から蒸気が排出されて、ベントスタッファの役目を
果たすことになる。従って、この場合、ベントスタップ
ァ部分を普通のベント口とすることにより、バレルの長
さを短縮することができる。また、省エネルギー効果を
発揮し、省力化された機械装置として構成することがで
き、さらにベントスタッファから発生する樹脂の劣化に
よる焼けた樹脂の混入を防止して、品質の優れた熱可塑
性樹脂の成形を容易に実現することができる。
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発
明は前述した実施例に限定されることなく、本発明の精
神を逸脱しない範囲内において種々の設計変更をなし得
ることは勿論である。
明は前述した実施例に限定されることなく、本発明の精
神を逸脱しない範囲内において種々の設計変更をなし得
ることは勿論である。
第１図は本発明に係る熱可塑性樹脂の脱水・乾燥成形用
二軸押出機の一実施例を示す要部断面側面図、第２図は
従来の熱可塑性樹脂の成形を行うための二軸押出機の概
略構成図、第３図は従来の熱可塑性樹脂の成形を行う装
置の別の構成例を示す概略図である。 １０……スクリュ軸、１０ａ……フィード部 １０ｂ……ロータ部、１０ｃ……スロット部 １０ｄ……吐出スクリュ部 １２……材料供給口、１４……吐出口 １６……ベント孔、１８……シリンダバレル ２０……スリット部 ３０……バレル、３１……フィードバレル ３２……スリットバレル、３３……標準バレル ３４……ベント口、３５……ベントバレル ４０……スクリュ、４２……順方向スクリュ ４４……ニーディングディスク ４６……逆ネジスクリュ ５０……二軸スクリュ ５０ａ……フィードスクリュ部分 ５０b1……逆ねじのスクリュ（第１の絞り部） ５０b2……逆ねじのスクリュ（第２の絞り部） ５２……バレル、５４……材料供給口 ５６……吐出口 ５８……ベントスタッファ ６０……ベント口、６２，６４……脱水口
二軸押出機の一実施例を示す要部断面側面図、第２図は
従来の熱可塑性樹脂の成形を行うための二軸押出機の概
略構成図、第３図は従来の熱可塑性樹脂の成形を行う装
置の別の構成例を示す概略図である。 １０……スクリュ軸、１０ａ……フィード部 １０ｂ……ロータ部、１０ｃ……スロット部 １０ｄ……吐出スクリュ部 １２……材料供給口、１４……吐出口 １６……ベント孔、１８……シリンダバレル ２０……スリット部 ３０……バレル、３１……フィードバレル ３２……スリットバレル、３３……標準バレル ３４……ベント口、３５……ベントバレル ４０……スクリュ、４２……順方向スクリュ ４４……ニーディングディスク ４６……逆ネジスクリュ ５０……二軸スクリュ ５０ａ……フィードスクリュ部分 ５０b1……逆ねじのスクリュ（第１の絞り部） ５０b2……逆ねじのスクリュ（第２の絞り部） ５２……バレル、５４……材料供給口 ５６……吐出口 ５８……ベントスタッファ ６０……ベント口、６２，６４……脱水口
Claims (2)
- 【請求項１】互いに噛合して同方向に回転する二軸スク
リュを備え、この二軸スクリュをその基端部において材
料供給口を設けると共に先端部に吐出口を設けたバレル
に挿通配置してなる二軸押出機において、 前記バレルの材料供給口からベント口に至る間のスクリ
ュ部分に所定間隔離間して少なくとも２個所に絞り部を
設け、これらスクリュの絞り部と対応してそれぞれバレ
ルに脱水口を離間配置することを特徴とする熱可塑性樹
脂の脱水・乾燥成形用二軸押出機。 - 【請求項２】バレルの脱水口にそれぞれウェッジワイヤ
形の脱水スクリーンを設けてなる請求項１記載の熱可塑
性樹脂の脱水・乾燥成形用二軸押出機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1105898A JPH0615170B2 (ja) | 1989-04-27 | 1989-04-27 | 熱可塑性樹脂の脱水・乾燥成形用二軸押出機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1105898A JPH0615170B2 (ja) | 1989-04-27 | 1989-04-27 | 熱可塑性樹脂の脱水・乾燥成形用二軸押出機 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02286208A JPH02286208A (ja) | 1990-11-26 |
| JPH0615170B2 true JPH0615170B2 (ja) | 1994-03-02 |
Family
ID=14419709
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1105898A Expired - Fee Related JPH0615170B2 (ja) | 1989-04-27 | 1989-04-27 | 熱可塑性樹脂の脱水・乾燥成形用二軸押出機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0615170B2 (ja) |
Families Citing this family (17)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE4402394B4 (de) * | 1994-01-27 | 2005-02-10 | Basf Ag | Verfahren zur Entwässerung von wasserfeuchtem Pfropfkautschuk |
| EP0735077B1 (de) * | 1995-03-27 | 1998-07-29 | BASF Aktiengesellschaft | Verfahren zur Herstellung von Thermoplasten |
| DE59600080D1 (de) * | 1995-03-27 | 1998-02-26 | Basf Ag | Verfahren zur Herstellung von Thermoplasten |
| ES2104481T3 (es) * | 1995-03-27 | 1997-10-01 | Basf Ag | Procedimiento para la obtencion de termoplasticos. |
| DE59600302D1 (de) * | 1995-03-27 | 1998-08-06 | Basf Ag | Verfahren zur Herstellung von Thermoplasten |
| WO1998013412A1 (de) * | 1996-09-26 | 1998-04-02 | Basf Aktiengesellschaft | Verfahren zur herstellung von thermoplasten |
| ES2203130T3 (es) * | 1998-05-07 | 2004-04-01 | Agrotechnology And Food Innovations B.V. | Proceso y aparato para la produccion continua de compuestos de polimero y fibras celulosicas. |
| DE102004052055B4 (de) * | 2004-10-26 | 2014-11-20 | Blach Verwaltung Gmbh & Co.Kg | Extruder |
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| ES2713635T3 (es) | 2013-07-02 | 2019-05-23 | Ineos Styrolution Group Gmbh | Proceso para la fabricación de composiciones de moldeo de ABS |
| US9656408B2 (en) | 2013-07-11 | 2017-05-23 | Ineos Styrolution Group Gmbh | Method for producing thermoplastic molding compounds, and thermoplastic molding compounds produced according thereto |
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| WO2016198508A1 (en) | 2015-06-12 | 2016-12-15 | Ineos Styrolution Group Gmbh | Process for the production of thermoplastic moulding compounds |
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Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5937021A (ja) * | 1982-08-16 | 1984-02-29 | Tokyo Seat Kk | 車両シ−トの組立作業台 |
| JPS63314207A (ja) * | 1987-06-16 | 1988-12-22 | Japan Synthetic Rubber Co Ltd | 重合体の回収方法 |
| JPH01202406A (ja) * | 1988-02-08 | 1989-08-15 | Toshiba Mach Co Ltd | ２軸押出機によるゴム状重合体の脱水乾燥方法 |
-
1989
- 1989-04-27 JP JP1105898A patent/JPH0615170B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5937021A (ja) * | 1982-08-16 | 1984-02-29 | Tokyo Seat Kk | 車両シ−トの組立作業台 |
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| JPH01202406A (ja) * | 1988-02-08 | 1989-08-15 | Toshiba Mach Co Ltd | ２軸押出機によるゴム状重合体の脱水乾燥方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02286208A (ja) | 1990-11-26 |
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