JPH06151142A - 磁気ヘッド及び磁気ヘッド用コア - Google Patents
磁気ヘッド及び磁気ヘッド用コアInfo
- Publication number
- JPH06151142A JPH06151142A JP4328419A JP32841992A JPH06151142A JP H06151142 A JPH06151142 A JP H06151142A JP 4328419 A JP4328419 A JP 4328419A JP 32841992 A JP32841992 A JP 32841992A JP H06151142 A JPH06151142 A JP H06151142A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sendust
- magnetic head
- magnetic
- space factor
- core
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 積層コアの磁束密度,及び透磁率の向上を図
りながら、磁気ヘッドとして採用した場合のオーバーラ
イト特性を向上できる磁気ヘッド及び磁気ヘッド用コア
を提供する。 【構成】 センダスト系合金薄板を所定枚数積層して積
層コアを構成する場合に、該積層コアに占める上記セン
ダスト系合金薄板の占積率を92%以上,99%以下と
する。
りながら、磁気ヘッドとして採用した場合のオーバーラ
イト特性を向上できる磁気ヘッド及び磁気ヘッド用コア
を提供する。 【構成】 センダスト系合金薄板を所定枚数積層して積
層コアを構成する場合に、該積層コアに占める上記セン
ダスト系合金薄板の占積率を92%以上,99%以下と
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばプリペイドカー
ドや自動改札機等の産業用、あるいはオーディオ用等の
民生用の磁気記録,磁気再生を行う磁気ヘッド及び該磁
気ヘッド用コアに関し、詳細にはコアの磁束密度,及び
透磁率の向上を図りながら、磁気ヘッドとしてのオーバ
ーライト特性を向上できるようにした構造に関する。
ドや自動改札機等の産業用、あるいはオーディオ用等の
民生用の磁気記録,磁気再生を行う磁気ヘッド及び該磁
気ヘッド用コアに関し、詳細にはコアの磁束密度,及び
透磁率の向上を図りながら、磁気ヘッドとしてのオーバ
ーライト特性を向上できるようにした構造に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば磁気テープやプリペイドカード等
の磁気記録層に対し、磁気記録,磁気再生を行うために
磁気ヘッドが用いられている。この磁気ヘッド用コアに
採用される材料には、磁気特性に優れ,かつ耐摩耗性,
耐蝕性に優れたFe−Si−Al系合金,いわゆるセン
ダスト系合金が汎用されている。このセンダスト系合金
は、高周波領域での磁気特性の向上を図る目的から、該
合金を例えば厚さ0.3mm以下の薄板からなるコア形
状に加工し、このコアを樹脂又は接着剤を介在させて所
定枚数積層し、所定厚さの積層コアに形成される。
の磁気記録層に対し、磁気記録,磁気再生を行うために
磁気ヘッドが用いられている。この磁気ヘッド用コアに
採用される材料には、磁気特性に優れ,かつ耐摩耗性,
耐蝕性に優れたFe−Si−Al系合金,いわゆるセン
ダスト系合金が汎用されている。このセンダスト系合金
は、高周波領域での磁気特性の向上を図る目的から、該
合金を例えば厚さ0.3mm以下の薄板からなるコア形
状に加工し、このコアを樹脂又は接着剤を介在させて所
定枚数積層し、所定厚さの積層コアに形成される。
【0003】このような積層タイプの磁気ヘッド用コア
材を製造する場合、図8に示すように、鋳塊機械加工
法,あるいは双ロール法が一般的に採用されている。こ
の鋳塊機械加工法は、センダスト系合金鋳塊を製造し、
該鋳塊を熱間加工により平板状のセンダスト加工素材1
を形成する。次に、これに切断,研削等の機械加工を施
して所定形状のコア2を形成し、この後、該コア2の加
工歪を除去し、かつ磁気特性を発現させるための焼鈍処
理を施す。そしてこのコア2を樹脂,接着剤等を介在さ
せて積層して積層コア3を形成し、該積層コア3を組み
立てて磁気ヘッド4を形成する方法である。また上記セ
ンダスト合金鋳塊をセンダスト加工素材1として直接切
断,研削等の機械加工を施して所定形状のコア2を形成
する方法もある。
材を製造する場合、図8に示すように、鋳塊機械加工
法,あるいは双ロール法が一般的に採用されている。こ
の鋳塊機械加工法は、センダスト系合金鋳塊を製造し、
該鋳塊を熱間加工により平板状のセンダスト加工素材1
を形成する。次に、これに切断,研削等の機械加工を施
して所定形状のコア2を形成し、この後、該コア2の加
工歪を除去し、かつ磁気特性を発現させるための焼鈍処
理を施す。そしてこのコア2を樹脂,接着剤等を介在さ
せて積層して積層コア3を形成し、該積層コア3を組み
立てて磁気ヘッド4を形成する方法である。また上記セ
ンダスト合金鋳塊をセンダスト加工素材1として直接切
断,研削等の機械加工を施して所定形状のコア2を形成
する方法もある。
【0004】また、上記双ロール法は、センダスト加工
素材1から合金溶湯を形成し、この合金溶湯を一対の冷
却ロール間に供給し、これにより溶湯を急冷凝固させる
とともに圧延して急冷薄板5を形成し、この薄板5を焼
鈍処理する。次にこの急冷薄板5を樹脂,接着剤等を介
在させて積層して積層ブロック6を形成し、該ブロック
6に機械加工を施して所定形状の積層コア3を形成する
方法である。
素材1から合金溶湯を形成し、この合金溶湯を一対の冷
却ロール間に供給し、これにより溶湯を急冷凝固させる
とともに圧延して急冷薄板5を形成し、この薄板5を焼
鈍処理する。次にこの急冷薄板5を樹脂,接着剤等を介
在させて積層して積層ブロック6を形成し、該ブロック
6に機械加工を施して所定形状の積層コア3を形成する
方法である。
【0005】一方、近年のプリペイドカードにおいて
は、これの保磁力の向上,及び記録密度や再生,記録速
度の向上が進んでおり、これに伴って磁気ヘッドにおい
てもオーバーライト特性の向上,及び磁束密度,透磁率
の高いコアの出現が要請されている。このような要請に
応えるものとして、従来、積層コアのセンダスト系合金
の厚さを規制したものが提案されている(特開平4−1
25905号公報参照)。この積層コアによれば、一塊
状のコアに比べて磁気表皮効果の影響を小さくできるこ
とから、1KHz以上の高周波帯域における磁束密度及
び透磁率を向上でき、上記要請に対応できる。
は、これの保磁力の向上,及び記録密度や再生,記録速
度の向上が進んでおり、これに伴って磁気ヘッドにおい
てもオーバーライト特性の向上,及び磁束密度,透磁率
の高いコアの出現が要請されている。このような要請に
応えるものとして、従来、積層コアのセンダスト系合金
の厚さを規制したものが提案されている(特開平4−1
25905号公報参照)。この積層コアによれば、一塊
状のコアに比べて磁気表皮効果の影響を小さくできるこ
とから、1KHz以上の高周波帯域における磁束密度及
び透磁率を向上でき、上記要請に対応できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
センダスト薄板を積層した積層コアでは、一塊状のコア
に比べて磁気特性は優れているものの、磁束密度にばら
つきがあり、その結果オーバーライト特性が低いという
問題がある。このオーバーライトとは、磁気媒体に一度
書き込んだ信号に再度異なる信号を重ね書きするとき
に、先の信号が残ることを言い、このオーバーライト特
性が低いとプリペイドカードへの書き込み,読み取りに
ミスが生じる場合があり、この点での改善が要請されて
いる。
センダスト薄板を積層した積層コアでは、一塊状のコア
に比べて磁気特性は優れているものの、磁束密度にばら
つきがあり、その結果オーバーライト特性が低いという
問題がある。このオーバーライトとは、磁気媒体に一度
書き込んだ信号に再度異なる信号を重ね書きするとき
に、先の信号が残ることを言い、このオーバーライト特
性が低いとプリペイドカードへの書き込み,読み取りに
ミスが生じる場合があり、この点での改善が要請されて
いる。
【0007】本発明は上記従来の状況に鑑みてなされた
もので、磁束密度,透磁率の向上を図りながら、オーバ
ーライト特性を向上できる磁気ヘッド及び磁気ヘッド用
コアを提供することを目的としている。
もので、磁束密度,透磁率の向上を図りながら、オーバ
ーライト特性を向上できる磁気ヘッド及び磁気ヘッド用
コアを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本件発明者は、磁束密度
にばらつきが見られる積層コア材について詳細な観察を
行ったところ、各センダスト薄板間の樹脂層の厚さが不
均一になっており、それだけ積層状態にばらつきが生じ
ている点に着目した。即ち、樹脂層の厚い部分が存在す
ることから、積層コアに占めるセンダスト薄板の占積率
が小さくなっている。このためコア断面に占める実質的
なセンダスト薄板の面積が小さくなり、その結果積層コ
ア材の見かけの磁束密度が低下していることが判明し
た。
にばらつきが見られる積層コア材について詳細な観察を
行ったところ、各センダスト薄板間の樹脂層の厚さが不
均一になっており、それだけ積層状態にばらつきが生じ
ている点に着目した。即ち、樹脂層の厚い部分が存在す
ることから、積層コアに占めるセンダスト薄板の占積率
が小さくなっている。このためコア断面に占める実質的
なセンダスト薄板の面積が小さくなり、その結果積層コ
ア材の見かけの磁束密度が低下していることが判明し
た。
【0009】上記見かけの磁束密度は 磁束密度=(センダスト系材料の磁束密度)×(積層コ
ア中のセンダスト薄板の真体積)/(積層コアの体積) で表される。またセンダスト薄板の占積率は(積層コア
中のセンダスト薄板の真体積)/(積層コアの体積)で
あらわされることからセンダスト薄板の占積率が小さい
ほど磁束密度は低下する。図1は、センダスト薄板の占
積率%と磁束密度B10との関係を示す特性図である。同
図からも、積層コア材の磁束密度はセンダスト薄板の占
積率が高いほど向上していることがわかる。
ア中のセンダスト薄板の真体積)/(積層コアの体積) で表される。またセンダスト薄板の占積率は(積層コア
中のセンダスト薄板の真体積)/(積層コアの体積)で
あらわされることからセンダスト薄板の占積率が小さい
ほど磁束密度は低下する。図1は、センダスト薄板の占
積率%と磁束密度B10との関係を示す特性図である。同
図からも、積層コア材の磁束密度はセンダスト薄板の占
積率が高いほど向上していることがわかる。
【0010】上記占積率は、次式で定義される。 占積率=(積層コア中のセンダスト系金属の真体積)/
(積層コアの体積)×100%=(積層コア中のセンダ
スト系金属の真体積)×(センダスト系合金の比重)/
〔(積層コアの体積)×(センダスト系合金の比重)〕
×100%=〔(積層コアの重量)−(樹脂部分の重
量)〕/(積層コアの体積)×(センダスト系合金の比
重)×100% ここで、(センダスト系合金の比重)は(樹脂の比重)
より極めて大であるから 占積率≒(積層コアの重量)/(積層コアの体積)×
(センダスト系合金の比重)×100% で表される。このように磁束密度と占積率とは密接に関
係していることがわかる。
(積層コアの体積)×100%=(積層コア中のセンダ
スト系金属の真体積)×(センダスト系合金の比重)/
〔(積層コアの体積)×(センダスト系合金の比重)〕
×100%=〔(積層コアの重量)−(樹脂部分の重
量)〕/(積層コアの体積)×(センダスト系合金の比
重)×100% ここで、(センダスト系合金の比重)は(樹脂の比重)
より極めて大であるから 占積率≒(積層コアの重量)/(積層コアの体積)×
(センダスト系合金の比重)×100% で表される。このように磁束密度と占積率とは密接に関
係していることがわかる。
【0011】次に、上記積層コアを磁気ヘッドとして使
用する際に重要となるオーバーライト特性と占積率との
関係について検討した。
用する際に重要となるオーバーライト特性と占積率との
関係について検討した。
【0012】図2は、センダスト薄板の占積率を変化さ
せた場合のオーバーライト特性について調べた特性図で
ある。同図において、占積率が約92%を越えるとオー
バーライト特性は向上しており、92%以下では低下し
ている。これは、占積率が低いと樹脂層の厚さが不均一
となり、その結果積層コアの磁気特性が低下するものと
考えられる。
せた場合のオーバーライト特性について調べた特性図で
ある。同図において、占積率が約92%を越えるとオー
バーライト特性は向上しており、92%以下では低下し
ている。これは、占積率が低いと樹脂層の厚さが不均一
となり、その結果積層コアの磁気特性が低下するものと
考えられる。
【0013】即ち、図3に示すように、積層コア10の
各センダスト薄板11間の樹脂層12からは磁束が発生
しないことから、上記占積率の低下により樹脂層12の
厚さが厚くなった部分ではセンダスト薄板11層に対す
る樹脂層12の存在割合が大きくなる。その結果、積層
コア10の積層方向における漏洩磁束が不均一となり、
オーバーライト特性が低下すると考えられる。
各センダスト薄板11間の樹脂層12からは磁束が発生
しないことから、上記占積率の低下により樹脂層12の
厚さが厚くなった部分ではセンダスト薄板11層に対す
る樹脂層12の存在割合が大きくなる。その結果、積層
コア10の積層方向における漏洩磁束が不均一となり、
オーバーライト特性が低下すると考えられる。
【0014】一方、図2において、占積率が99%を越
えると逆にオーバーライト特性は低下している。これは
センダスト薄板間への樹脂の回りが悪くなる分だけ、薄
板同士が接触する部分が生じ易くなる。その結果、渦電
流損失により磁化が低下するために起こるものと考えら
れる。
えると逆にオーバーライト特性は低下している。これは
センダスト薄板間への樹脂の回りが悪くなる分だけ、薄
板同士が接触する部分が生じ易くなる。その結果、渦電
流損失により磁化が低下するために起こるものと考えら
れる。
【0015】このようなことから、上記センダスト薄板
の占積率を積極的に高めることによって磁束密度及び透
磁率の向上を図りながら、オーバーライト特性を向上で
きることを見出し、本発明を成したものである。
の占積率を積極的に高めることによって磁束密度及び透
磁率の向上を図りながら、オーバーライト特性を向上で
きることを見出し、本発明を成したものである。
【0016】そこで本発明は、センダスト系合金薄板を
所定枚数積層して積層コアを構成する場合に、該積層コ
アに占めるセンダスト系合金薄板の占積率を92%以
上,99%以下としたことを特徴とする磁気ヘッド及び
磁気ヘッド用コアである。
所定枚数積層して積層コアを構成する場合に、該積層コ
アに占めるセンダスト系合金薄板の占積率を92%以
上,99%以下としたことを特徴とする磁気ヘッド及び
磁気ヘッド用コアである。
【0017】ここで、上記センダスト系合金薄板の積層
方法としては、該合金薄板間に絶縁性樹脂を塗布する方
法、また絶縁性樹脂を含浸する方法、あるいは絶縁フィ
ルムを挿入し、接着剤等で積層するか、又は外枠等で機
械的に固定する方法がある。
方法としては、該合金薄板間に絶縁性樹脂を塗布する方
法、また絶縁性樹脂を含浸する方法、あるいは絶縁フィ
ルムを挿入し、接着剤等で積層するか、又は外枠等で機
械的に固定する方法がある。
【0018】また、上記センダスト薄板の占積率を上記
範囲内に高めるには、上記樹脂の粘度を下げることによ
り実現できる。図4(a) は、従来方法による樹脂の粘度
を30000 〜20000cpsとして用いた場合の占積率の分布状
態を示し、同図からも占積率は約80〜96%と低く、
しかもばらつきが大きい。これに対して図4(b) は、上
記樹脂の粘度を20000 〜10000cpsに下げた場合の占積率
の分布状態を示し、同図からも占積率は92〜99%と
改善されていることがわかる。
範囲内に高めるには、上記樹脂の粘度を下げることによ
り実現できる。図4(a) は、従来方法による樹脂の粘度
を30000 〜20000cpsとして用いた場合の占積率の分布状
態を示し、同図からも占積率は約80〜96%と低く、
しかもばらつきが大きい。これに対して図4(b) は、上
記樹脂の粘度を20000 〜10000cpsに下げた場合の占積率
の分布状態を示し、同図からも占積率は92〜99%と
改善されていることがわかる。
【0019】上記センダスト系合金薄板の製造方法とし
ては、上述した鋳塊機械加工法,あるいは双ロール法が
採用できる。さらにセンダスト系合金薄板の厚さは特に
限定するものではないが、コアの磁束密度及び透磁率の
向上を図るには0.3mm以下にするのが望ましい。
ては、上述した鋳塊機械加工法,あるいは双ロール法が
採用できる。さらにセンダスト系合金薄板の厚さは特に
限定するものではないが、コアの磁束密度及び透磁率の
向上を図るには0.3mm以下にするのが望ましい。
【0020】さらに、上記センダスト系合金には、Fe
−Si−Al合金,Fe−Si−Co合金,Fe−Si
−Ge合金,あるいはFe−Al−Ga合金等が採用で
きる。
−Si−Al合金,Fe−Si−Co合金,Fe−Si
−Ge合金,あるいはFe−Al−Ga合金等が採用で
きる。
【0021】
【作用】本発明に係る磁気ヘッド及び磁気ヘッド用コア
によれば、センダスト系合金薄板を積層するとともに、
該薄板の占積率を92〜99%の範囲としたので、1K
Hz以上の高周波帯域における磁束密度及び透磁率を向
上でき、プリペイドカードの記録密度や再生,記録速度
の向上に対応できるとともに、磁気ヘッドとして採用し
た場合のオーバーライト特性を向上でき、書き込み,読
み取りのミスの発生を低減できる。
によれば、センダスト系合金薄板を積層するとともに、
該薄板の占積率を92〜99%の範囲としたので、1K
Hz以上の高周波帯域における磁束密度及び透磁率を向
上でき、プリペイドカードの記録密度や再生,記録速度
の向上に対応できるとともに、磁気ヘッドとして採用し
た場合のオーバーライト特性を向上でき、書き込み,読
み取りのミスの発生を低減できる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。本実施例
では、本発明の効果を確認するために行った特性試験に
ついて説明する。この試験は、厚さ0.07mmのFe
−Si−Al合金からなるセンダスト薄板を製造し、こ
のセンダスト薄板を樹脂層を介在させて積層するととも
に、このセンダスト薄板の占積率を略88〜100%範
囲で変化させて多数の積層板を形成した。そして、この
積層板から外径10mm,内径6mmのμリングを切り
出し、この時のアルキメデス法により測定した占積率%
と磁束密度B10との関係を調べた。また上記積層板から
切り出した積層コアを磁気ヘッドに組み込み、該磁気ヘ
ッドの占積率%とオーバーライト特性(デシベル)との
関係を調べた。
では、本発明の効果を確認するために行った特性試験に
ついて説明する。この試験は、厚さ0.07mmのFe
−Si−Al合金からなるセンダスト薄板を製造し、こ
のセンダスト薄板を樹脂層を介在させて積層するととも
に、このセンダスト薄板の占積率を略88〜100%範
囲で変化させて多数の積層板を形成した。そして、この
積層板から外径10mm,内径6mmのμリングを切り
出し、この時のアルキメデス法により測定した占積率%
と磁束密度B10との関係を調べた。また上記積層板から
切り出した積層コアを磁気ヘッドに組み込み、該磁気ヘ
ッドの占積率%とオーバーライト特性(デシベル)との
関係を調べた。
【0023】図5は、上記μリングの占積率と磁束密度
との関係を示す特性図である。同図からも明らかなよう
に、センダスト薄板の占積率が大きくなるほど磁束密度
は向上することがわかる。
との関係を示す特性図である。同図からも明らかなよう
に、センダスト薄板の占積率が大きくなるほど磁束密度
は向上することがわかる。
【0024】また、図6は、上記磁気ヘッドの占積率と
オーバーライト特性との関係を示す特性図である。同図
からも明らかなように、占積率が92%以下では−30
デシベル程度となっており、樹脂層の厚さにばらつきが
生じている。また占積率が99%を越えるとオーバーラ
イト特性は悪化しており、センダスト薄板同士に接触す
る部分が生じている。これに対して、占積率を92〜9
9%の範囲とした場合は、オーバーライト特性として要
求される−40デシベル以下になっており、これにより
プリペイドカードへの書き込み,読み取りのミスを大幅
に低減できることがわかる。
オーバーライト特性との関係を示す特性図である。同図
からも明らかなように、占積率が92%以下では−30
デシベル程度となっており、樹脂層の厚さにばらつきが
生じている。また占積率が99%を越えるとオーバーラ
イト特性は悪化しており、センダスト薄板同士に接触す
る部分が生じている。これに対して、占積率を92〜9
9%の範囲とした場合は、オーバーライト特性として要
求される−40デシベル以下になっており、これにより
プリペイドカードへの書き込み,読み取りのミスを大幅
に低減できることがわかる。
【0025】図7(a) 及び図7(b) は、上記占積率をそ
れぞれ86%,及び96%とした積層コアの顕微鏡写真
である。占積率86%の積層コアではセンダスト薄板間
の樹脂層の厚さにばらつきがある。これに対して占積率
96%の積層コアの場合は、センダスト薄板間の樹脂層
は薄く、しかも均一な厚さとなっており、積層状態が改
善されていることがわかる。
れぞれ86%,及び96%とした積層コアの顕微鏡写真
である。占積率86%の積層コアではセンダスト薄板間
の樹脂層の厚さにばらつきがある。これに対して占積率
96%の積層コアの場合は、センダスト薄板間の樹脂層
は薄く、しかも均一な厚さとなっており、積層状態が改
善されていることがわかる。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明に係る磁気ヘッド及
び磁気ヘッド用コアによれば、センダスト系合金薄板を
積層するとともに、該薄板の占積率を92〜99%の範
囲としたので、これによりセンダスト薄板間の樹脂厚さ
を均一にでき、1KHz以上の高周波帯域における磁束
密度及び透磁率の向上を図りながら、磁気ヘッドとして
採用した場合のオーバーライト特性を向上でき、品質に
対する信頼性を向上できる効果がある。
び磁気ヘッド用コアによれば、センダスト系合金薄板を
積層するとともに、該薄板の占積率を92〜99%の範
囲としたので、これによりセンダスト薄板間の樹脂厚さ
を均一にでき、1KHz以上の高周波帯域における磁束
密度及び透磁率の向上を図りながら、磁気ヘッドとして
採用した場合のオーバーライト特性を向上でき、品質に
対する信頼性を向上できる効果がある。
【図1】本発明の成立過程を説明するための占積率と磁
束密度との関係を示す特性図である。
束密度との関係を示す特性図である。
【図2】本発明の成立過程を説明するための占積率とオ
ーバーライト特性との関係を示す特性図である。
ーバーライト特性との関係を示す特性図である。
【図3】本発明の成立過程を説明するための図である。
【図4】本発明の占積率を高めるために用いた実験結果
を示す図である。
を示す図である。
【図5】本発明の一実施例による効果を確認するために
行った実験結果を示す特性図である。
行った実験結果を示す特性図である。
【図6】上記実施例の効果を確認するために行った実験
結果を示す特性図である。
結果を示す特性図である。
【図7】上記実施例の積層コアの金属組織を示す顕微鏡
写真である。
写真である。
【図8】一般的なセンダスト径合金薄板の製造方法を説
明するための工程図である。
明するための工程図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 センダスト系合金薄板を所定枚数積層し
てなる積層コアであって、該積層コアに占める上記セン
ダスト系合金薄板の占積率を92%以上,99%以下と
したことを特徴とする磁気ヘッド及び磁気ヘッド用コ
ア。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4328419A JPH06151142A (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | 磁気ヘッド及び磁気ヘッド用コア |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4328419A JPH06151142A (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | 磁気ヘッド及び磁気ヘッド用コア |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06151142A true JPH06151142A (ja) | 1994-05-31 |
Family
ID=18210053
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4328419A Withdrawn JPH06151142A (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | 磁気ヘッド及び磁気ヘッド用コア |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06151142A (ja) |
-
1992
- 1992-11-13 JP JP4328419A patent/JPH06151142A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000201 |