JPH06150738A - 化合物超電導線 - Google Patents

化合物超電導線

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JPH06150738A
JPH06150738A JP4317705A JP31770592A JPH06150738A JP H06150738 A JPH06150738 A JP H06150738A JP 4317705 A JP4317705 A JP 4317705A JP 31770592 A JP31770592 A JP 31770592A JP H06150738 A JPH06150738 A JP H06150738A
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JP
Japan
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alloy
wire
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compound
superconducting wire
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JP4317705A
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English (en)
Inventor
Hisaki Sakamoto
久樹 坂本
Kaname Matsumoto
要 松本
Yasuzo Tanaka
靖三 田中
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Chodendo Hatsuden Kanren Kiki Zairyo Gijutsu Kenkyu Kumiai
Original Assignee
Chodendo Hatsuden Kanren Kiki Zairyo Gijutsu Kenkyu Kumiai
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 化合物超電導体の臨界電流特性を損うことな
く、フィラメント間の電気的結合を防いで交流損失特性
を向上させる。 【構成】 多数のNb合金芯線をブロンズマトリックス
中に埋め込んで複合した後熱処理してNb3 Sn化合物
を生成させた超電導線において、Nb合金芯線の全重量
に対するブロンズマトリックスの重量の割合(複合比)
Rが、下記の式及び式を満たすもの。 R0 ≦R≦2×R0 ……… R×W≧42 ……… 但し、Wはブロンズの初期Sn濃度(wt%)であり、さ
らにNb合金芯線の最終直径をD(μm)、ブロンズの
最終比抵抗をρ(Ω・m)としたときに

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は化合物超電導線に関し、
特に臨界電流特性と交流損失特性の双方に優れたもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来からNb基化合物超電導線としては
Nb3 Sn,Nb3 Al等のA3 B型化合物(A15型化
合物)の超電導線が知られている。このような化合物超
電導線においてはパルス及び交流応用に際して交流損失
を低減させるために、フィラメント径のサブミクロン化
が重要な開発要素となっている。
【0003】ところで上記A3 B型化合物は通常以下の
方法で得られるものである。即ちNb又はNb基合金か
らなるA金属と、Sn又はAlなどからなるB金属を含
む金属とを接合させたあと、熱処理を施して前記A金属
と前記B金属とを界面で拡散反応させA3 B型化合物層
を形成することにより製造される。例えば、ブロンズ法
によるNb3 Sn化合物超電導線の製造では、1本又は
複数本のNb芯あるいはNb合金芯をCu−Sn合金か
らなるブロンズマトリックスに埋め込む。続いて、これ
らを伸線して複合材を形成し、さらに前記複合材をブロ
ンズからなる管内に複数本配置し再び伸線して線材化す
る。その後得られた線材に熱処理を施すことにより前記
芯材が縮径された極細のNbもしくはNb合金のフィラ
メント(芯線)とブロンズとの界面にNb3 Sn,Nb
3 Al等のA3 B型化合物層を生成することにより製造
される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の化
合物超電導線では、フィラメントのサブミクロン化を行
った場合、フィラメント間のスペーシングが大変小さ
い、フィラメント変形により隣接するフィラメント同
士の近接、結合が生じる、マトリックスの電気抵抗が
小さい、ことなどによってフィラメント間が電気的結合
を起して交流損失が増大し、サブミクロン化を行った効
果が得られないなどの問題があった。
【0005】このため、交流用途をめざした超電導線で
は、フィラメント間隔を広げたり、マトリックスへの元
素添加により電気抵抗を大きくすることなどによって交
流損失の低減を図っている。しかし、フィラメント間の
間隔の増加によって、応用上重要な特性である非銅部臨
界電流密度が低下してしまったり、加工性を損なわない
程度の元素添加では十分に電気的結合を抑えることがで
きないなどの問題があり、交流損失特性と臨界電流特性
のバランスがとれた実用性に優れた超電導線を得るに至
っていない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はこれに鑑み種々
検討の結果、臨界電流値を著しく損なうことなくフィラ
メント間の電気的結合及び幾何学的結合を防いで低交流
損失を達成した化合物超電導線を提供するものである。
【0007】即ち本発明は、多数のNbもしくはNb合
金芯線を少なくともCuとSnとを含む合金部材中に埋
め込んで複合した後熱処理してNb3 Sn化合物を生成
させた超電導線において、NbもしくはNb合金芯線の
全重量に対する少なくともCuとSnとを含む合金部材
の重量の割合(複合比)Rが、下記の式及び式を満
たすことを特徴とするものである。 R0 ≦R≦2×R0 ……… R×W≧42 ……… (但し、Wは少なくともCuとSnとを含む合金部材の
初期Sn濃度(wt%)であり、さらにNbもしくはNb
合金線の最終直径をD(μm)、少なくともCuとSn
とを含む合金部材の最終比抵抗をρ(Ω・m)としたと
きに である。) そしてこの際NbもしくはNb合金線としてTa: 0.1
〜8wt%を含有するNb−Ta合金を用いたり、Nbも
しくはNb合金線の最終直径が1μm未満である場合は
特に有効である。
【0008】
【作用】上述したように化合物超電導線の製造は、Nb
もしくはNb合金芯材(丸棒)をブロンズマトリックス
に埋め込み、これを伸線して複合材を形成するが、この
複合材は通常断面正六角形に作製する。そしてこれら複
合材をブロンズからなる管内に複数本挿入し、再び伸線
して線材化する。従って伸線加工終了後の最終線材の断
面のNbもしくはNb合金芯近傍を拡大して示すと図1
のように、正六角形ブロンズマトリックス(1)の中央
部にNbもしくはNb合金の断面円形フィラメント
(2)が埋め込まれたものを単位として、これが隙間な
く詰まっている構造である。
【0009】このような断面模式図を用いてフィラメン
ト同士が電気的結合を起さない条件を求めると、フィラ
メント間隔L(nm)は次式で表わされることが必要であ
る。 即ち L≧Lminmin =ρ-0.496×10-1.17 (但し、ρは上記最終線材を熱処理してNb3 Sn化合
物生成後のブロンズマトリックスの比抵抗(Ω・m))
【0010】ところがこのLをあまり大きくすると、N
bもしくはNb合金フィラメント(芯線)の全重量に対
するブロンズマトリックスの重量の割合R(複合比)が
大きくなり、非銅部臨界電流密度の低下を招いてしま
う。即ち伸線加工によるフィラメント形状の変形が抑え
られる限り、L=Lmin とすることが望ましい。なおフ
ィラメントの変形を抑えて加工するためにはNbもしく
はNb合金材として低濃度のTa(0.1〜8wt%)を含ん
だNb−Ta合金の使用が好ましい。
【0011】従って複合比Rを次のRmin 以上に設定す
ればよいことになる。即ち図1においてL=Lmin の状
態とすると、フィラメントの面積はNbからNb3 Sn
への反応により、反応前のフィラメント(図中点線で表
わす円)の直径D(μm)で表わされる状態より約40%
膨張する(図中実線で表わす円で示す)ことを考慮する
と、正六角形の1辺の長さは、 で示され、従って正六角形の面積Sh となり、さらに熱処理による上記Nb3 Sn反応前のフ
ィラメントの面積Sr は、Sr =π×(D/2)2 であ
ることから、Rmin は、
【0012】一方前述のようにこの種の超電導線の製造
においては一般に、NbもしくはNb合金芯を複合した
ブロンズ線材を伸線した後これらを多数集合してマトリ
ックスとなるブロンズ管内に挿入し、これをさらに伸線
する複合工程を複数回繰り返すことによりフィラメント
をサブミクロン化している。従って最終伸線加工後の状
態で超電導線全体での複合比Rは、ブロンズ管を使用す
る分必然的に図1に示す正六角形が詰まった部分(即ち
フィラメント近傍)の複合比Rmin よりも大きくなって
しまうが、設計及び製造工程の最適化によりRmin の2
倍以下に抑えることが必要である。よってRmin をR0
と書き代えることにより上記式が得られる。 R0 ≦R≦2×R0 但し、
【0013】またNb3 Sn化合物中のNbとSnとの
存在比は原子数の比でNb:Sn=3:1であるから、
ブロンズマトリックス中に含まれるSnの原子数はNb
もしくはNb合金材のNb原子数の 1/3以上必要であ
る。なおNbもしくはNb合金材に含まれるNb以外の
元素の量は、一般に少ないので計算上はNb単体とみな
すことができる。従ってこの条件を、Nb単体の重量を
Nb、ブロンズマトリックスの重量をGm とし、熱処理
前のブロンズマトリックス中の初期Sn濃度をW(wt
%)として計算すると、 (ここでASnとANbはそれぞれSn原子量とNb原子量
を示し、ASn=118 、ANb=93である)となる。そして
R=Gm /GNbであるから、R×W≧42となり、上記式
が得られる。
【0014】
【実施例】次に本発明を実施例により詳しく説明する。
【0015】(実施例1)図2のように外径45.3mm、内
径23.5mmのCu−9wt%Sn− 0.2wt%Ti管(3)
に、外径23.3mmのNb−1wt%Ta合金棒(4)を挿入
し1次ビレットとした。これを 670℃で熱間押し出しを
行い、焼鈍と伸線加工を繰り返し対辺距離2mmの六角素
線(5)とした。次にこの素線を図3のように外径45.3
mm、内径41.0mmの前記Ti添加ブロンズ管(3)と複合
して2次ビレットとし 650℃で熱間押し出し後、焼鈍と
伸線加工を繰り返し対辺距離 2.6mmの六角2次素線
(6)とした。再びこの2次素線を図4のように2次ビ
レットと同様のブロンズ管(3)に挿入し 650℃で熱間
押し出し後、フィラメント径が 0.5μmの熱処理前の超
電導線材(7)を製作した。
【0016】(実施例2)実施例1におけるNb−Ta
合金棒の組成をNb− 7.5wt%Taとした以外は実施例
1と同じ条件で超電導線材を製作した。
【0017】(実施例3)実施例1におけるNb−Ta
合金棒を工業用純Nb(Ta: 0.1wt%)とした以外は
実施例1と同じ条件で超電導線材を製作した。
【0018】(実施例4)実施例1においてマトリック
スとしてCu−Sn−Ti合金のSn濃度を11wt%と
し、Cu−Sn−Ti管の内径を21.5mm、Nb−1wt%
Ta棒の外径を21.3mmとして1次ビレットを製作した以
外は、実施例1と同様にしてフィラメント径 0.4μmの
超電導線材を製作した。
【0019】(比較例1)実施例1においてマトリック
スとしてCu−Sn−Ti合金のSn濃度を15wt%と
し、Cu−Sn−Ti管の内径を28.5mm、Nb−1wt%
Ta棒の外径を28.3mmとして1次ビレットを製作した以
外は、実施例1と同様にしてフィラメント径 0.5μmの
線材を製作しようとした。しかしながらフィラメント径
1.0μm以下は断線が多発し満足に加工できなかったの
でフィラメント径 1.0μmの線材で評価することとし
た。
【0020】(比較例2)実施例1において、1次ビレ
ットのブロンズ管(3)の内径を16.5mm、Nb−1wt%
Ta合金棒を外径16.3mmの純Nb棒(4)とする以外は
実施例1と同様の条件で超電導線材を製作した。
【0021】このような各種超電導線材の複合比を求
め、またブロンズマトリックスの比抵抗を測定して上記
式のR0 (及び2×R0 )を求めこれらの値を表1に
示した。さらにブロンズマトリックス中のSnの重量%
(=W)からR×Wを求めこれも表1に示した。
【0022】
【表1】
【0023】またこれら線材に対して適宜Nb3 Sn生
成熱処理を行い、実施例1〜4及び比較例5,6から得
られた本発明超電導線No.1〜No.4及び比較超電導線
No.5,No.6について有効フィラメント径deff と臨
界電流密度Jc を測定してその結果を表2に示した。
【0024】
【表2】
【0025】表2から明らかなように比較超電導線No.
5はJc は高いものの、deff が著しく大きく、したが
って交流損失も大きく交流用途には不適である。また比
較超電導線No.6はdeff は小さいもののJc も低く実
用線材には適さない。それに対して、本発明超電導線N
o.1〜No.4はNb合金中のTa濃度が増すにしたがっ
てJc が低くなっていくが、Jc とdeef ともに優れた
特性を有し、交流用線材として適した線材である。
【0026】
【発明の効果】このように本発明によれば化合物超電導
線中の複合構成比、フィラメント径、組成を適切に選ぶ
ことができ、臨界電流特性と交流損失特性に優れた超電
導線を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】化合物超電導線の断面の要部を拡大して示す説
明図である。
【図2】化合物超電導線の製造における1次ビレットと
それを伸線加工したものを示す説明図である。
【図3】同じく2次ビレットとそれを伸線加工したもの
を示す説明図である。
【図4】同じく3次ビレットとそれを伸線加工したもの
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ブロンズマトリックス 2 NbもしくはNb合金フィラメント 3 ブロンズ管 4 Nb−Ta合金(純Nb)棒 5 1次素線 6 2次素線 7 超電導線材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数のNbもしくはNb合金芯線を少な
    くともCuとSnとを含む合金部材中に埋め込んで複合
    した後熱処理してNb3 Sn化合物を生成させた超電導
    線において、NbもしくはNb合金芯線の全重量に対す
    る少なくともCuとSnとを含む合金部材の重量の割合
    (複合比)Rが、下記の式及び式を満たすことを特
    徴とする化合物超電導線。 R0 ≦R≦2×R0 ……… R×W≧42 ……… (但し、Wは少なくともCuとSnとを含む合金部材の
    初期Sn濃度(wt%)であり、さらにNbもしくはNb
    合金線の最終直径をD(μm)、少なくともCuとSn
    とを含む合金部材の最終比抵抗をρ(Ω・m)としたと
    きに である。)
  2. 【請求項2】 NbもしくはNb合金線としてTa:
    0.1〜8wt%を含有するNb−Ta合金を用いる請求項
    1記載の化合物超電導線。
  3. 【請求項3】 NbもしくはNb合金線の最終直径が1
    μm未満である請求項1又は2記載の化合物超電導線。
JP4317705A 1992-11-02 1992-11-02 化合物超電導線 Pending JPH06150738A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109961901A (zh) * 2017-12-25 2019-07-02 西部超导材料科技股份有限公司 一种多芯高锡青铜/Nb复合棒的制备方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109961901A (zh) * 2017-12-25 2019-07-02 西部超导材料科技股份有限公司 一种多芯高锡青铜/Nb复合棒的制备方法

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