JPH06149130A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 クリーニング装置におけるクリーニング部材
への現像剤のかみ込みを十分抑制して、また、クリーニ
ング部材自身による清掃負担を軽減してクリーニング能
力を所望のものに維持できるとともに、クリーニング部
材や静電潜像担持体の残留現像剤除去清掃に伴う損傷を
抑制して、その寿命を長びかせることができる画像形成
装置を提供する。 【構成】 感光体ドラム１上に形成される静電潜像を磁
性現像剤にて現像して得られる可視像を転写材へ転写し
たのち該ドラム１上に残留する磁性現像剤をクリーニン
グ装置７にて回収する複写機において、クリーニング装
置７に対応させてドラム１の内側に反発磁界を形成する
同極磁極部（Ｎ、Ｎ）を有する磁石Ｍを配置した複写
機。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は複写機、プリンタ等の電
子写真方式の画像形成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】電子写真方式の画像形成装置では、通
常、感光体ドラムのような表面が移動する静電潜像担持
体の該表面が帯電手段にて所定電位に帯電され、その帯
電域に光学系から形成しようとする画像に応じた露光が
なされ、それによって静電潜像が形成される。この静電
潜像は現像手段により現像されて可視像となり、この可
視像は転写手段により転写材上に転写され、定着手段に
より定着される。該転写後、静電潜像担持体上に残留す
る現像剤はクリーニングブレード、クリーニングファー
ブラシ等のクリーニング部材を有するクリーニング装置
にて除去、回収され、また、必要に応じ残留電荷がイレ
ーサにて消去される。

【０００３】前記現像手段による現像には種々のタイフ
のものがあるが、磁性キャリア及びトナーを主体とする
磁性二成分現像剤による現像法が多用されている。ま
た、磁性又は非磁性トナーを主体とする一成分現像剤も
広く採用されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、かかる従来画
像形成装置においては次のような問題がある。すなわ
ち、転写後、残留現像剤がクリーニング部材によって清
掃されるとき、該現像剤がクリーニング部材にかみ込
み、その結果、クリーニング能力が低下するという問題
である。この問題は、一成分現像剤を用いる場合でも生
じるが、とりわけ、クリーニング部材がクリーニングブ
レードで、現像剤がキャリアを含む二成分現像剤の場合
に発生し易い。トナーより大径のキャリアがクリーニン
グブレードにかみ込むことによって、残留トナーに対す
るクリーニング能力が大きく低下するし、また、クリー
ニングブレードが損傷することによってもクリーニング
能力が低下するからである。

【０００５】例えば特開昭５７−６４２８０号公報に開
示されているように、磁性二成分現像剤を用いる画像形
成装置において、転写後、クリーニング装置に回収され
た現像剤をリサイクル手段にて現像手段へ戻すように
し、その途中で磁気フィルターにより劣化トナー等の異
物を分離するものでは、静電潜像担持体を経てクリーニ
ング装置へキャリアが回収されるから、クリーニング部
材のキャリアのかみ込みの問題を避け難い。

【０００６】また、クリーニング部材がファーブラシの
場合には、ファーブラシに付着したキャリアが静電潜像
担持体表面を削り、該担持体寿命を短くするという弊害
がある。このような問題を解決する手段として、磁性現
像剤を採用する場合には、例えば図６に示すように、静
電潜像担持体（この例では感光体ドラム）ＰＣに接する
クリーニング部材（この例ではクリーニングブレード）
ＣＢより感光体ドラム表面移動方向ＣＣＷにおいて上流
側位置に対向する該ドラム内側位置に磁界発生手段（こ
の例では永久磁石）ｍの一つの磁極（この例ではＳ極）
を配置し、これによってクリーニングブレードＣＢの手
前で磁性キャリア、或いは磁性トナーの搬送を阻止する
ことが考えられる。

【０００７】この解決手段によると、磁力によりクリー
ニングブレードＣＢの手前で保持された磁性キャリア等
は磁気ブラシを形成し、感光体ドラムＰＣ上に付着して
次々と搬送されてくる残留現像剤の一部を掻き取りなが
ら、また、搬送されてくる残留現像剤を取り込みながら
大きくなり、磁石の保持能力を超えた部分からクリーニ
ング装置内に落下する。この磁気ブラシ部分を通過した
ものはクリーニング部材にて除去清掃される。

【０００８】しかしながら、この解決手段では、磁石の
保持能力を超えて落下しようとする現像剤は、順次到来
する現像剤が邪魔になって円滑に落下し難い。また、磁
力が依然として磁性キャリアや磁性トナーを引き付ける
ように作用するから、この点でも前記落下が円滑に行わ
れない。さらに、そのため、磁力で保持し切れなくなっ
たものが、クリーニングブレードＣＢへ向かい、そこに
かみ込む。

【０００９】そこで本発明は、静電潜像担持体上に形成
される静電潜像を磁性現像剤にて現像して得られる可視
像を転写材へ転写したのち該静電潜像担持体上に残留す
る磁性現像剤をクリーニング装置にて回収するタイプの
画像形成装置であって、前記クリーニング装置における
クリーニング部材への現像剤のかみ込みを十分抑制し
て、また、クリーニング部材自身による清掃負担を軽減
してクリーニング能力を所望のものに維持できるととも
に、クリーニング部材や静電潜像担持体の残留現像剤除
去清掃に伴う損傷を抑制して、その寿命を長びかせるこ
とができる画像形成装置を提供することを課題とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の画像形成装置は、前記クリーニング装置に対応させ
て前記静電潜像担持体の内側に反発磁界を形成する同極
磁極部を有する磁界発生手段を配置し、且つ、該同極磁
極部のうち少なくとも該静電潜像担持体の表面移動方向
において最上流側の磁極部を前記クリーニング装置のク
リーニング部材より上流側の位置に対向させて配置した
ことを特徴とする。

【００１１】前記磁性現像剤とは、磁性キャリア及びト
ナーを主体とする磁性二成分現像剤や磁性トナーを主体
とする磁性一成分現像剤等である。

【００１２】

【作用】本発明画像形成装置によると、静電潜像担持体
上に形成された静電潜像は磁性現像剤に現像されて可視
像となり、転写材上に転写される。転写後、静電潜像担
持体上に残留する現像剤は、クリーニング部材により除
去、回収される。 また、このとき、クリーニング部材
の手前において磁性キャリアや磁性トナーが磁界発生手
段にて形成される磁力にて保持される。

【００１３】その保持は、該磁界発生手段における反発
磁界を形成するための同極磁極部のうち上流側の磁極の
磁力にて全部又は殆ど行われ、その保持のされ方は、ク
リーニング部材から離反する方へ、静電潜像担持体表面
移動方向において上流側へなびく様な磁気ブラシの形で
保持される。引き続き順次搬送されてくる残留現像剤は
この磁気ブラシに進行を遮られ、掻き取られ、該磁気ブ
ラシに取り込まれる。このようにして該磁気ブラシが太
ってくると、磁力の保持能力を超えるものから自重で落
下し、あるものは反発磁界の攪乱作用を受けて落下し、
なお、クリーニング部材へ進行するものは、そこで除去
清掃される。

【００１４】このように前記上流側磁極の磁力で保持さ
れる磁気ブラシは下流側磁極による反発力を受けるの
で、そのブラシ上の現像剤は落下し易く、また、現像剤
は全体的に同極磁極部の反発磁界による攪乱作用を受け
るので、この点でも静電潜像担持体から剥落し易い。か
くして、全体として、残留現像剤はクリーニング部材に
到来する手前でその多くが磁界発生手段による反発磁界
の作用で静電潜像担持体から落下し、ここを通過した僅
かの現像剤が負担の低減されたクリーニング部材にて除
去清掃される。

【００１５】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図１は一実施例である複写機の概略構成を示して
いる。図２はクリーニング装置７とその周辺部を示して
いる。図１に示す複写機は、中央部に感光体ドラム１を
有し、その周囲に帯電チャージャ２、像間イレーサ３、
現像器４、転写チャージャ５、分離チャージャ６、クリ
ーニング装置７及びメインイレーサ３０を配置してあ
る。現像器４は磁性キャリア及びトナーを主体とする二
成分磁性現像剤を用いるもので、新トナーを補給するト
ナー補給部４０を含んでおり、また、クリーニング装置
７に回収した現像剤を現像器４に戻すリサイクルダクト
７０を設けてある。ダクト７０内には図示しないリサイ
クル用コイルが回転駆動可能に設けてある。

【００１６】感光体ドラム１の上方には光学系８が配置
されている。この光学系は原稿載置ガラス８９上に配置
した原稿画像を光照射するランプ８１、反射ミラー８
２、８３、８４、８５、８６及び８７及びレンズ８８を
含んでいる。図面には示していないが、ランプ８１及び
ミラー８２と、ミラー８３及び８４は、それぞれ別々の
可動フレームに搭載されており、該フレームが移動する
ことにより原稿載置ガラス８９上の原稿画像をスキャン
することができる。なお、８９ａは開閉可能の原稿カバ
ーである。

【００１７】転写チャージャ５の片側にはタイミングロ
ーラ対９１、中間ローラ対９２及び給紙カセット９３が
順次配置してあり、カセット９３には給紙ローラ９４が
臨んでいる。分離チャージャ６の片側には転写紙搬送ベ
ルト１０１、定着ローラ対１０２及び排紙トレイ１０３
が順次配置されている。前記クリーニング装置７は図２
に示すように、クリーニングブレード７１を有し、この
ブレード７１はバネ７２で付勢されて感光体ドラム１表
面に当接している。

【００１８】感光体ドラム１表面の移動方向ＣＣＷにお
いて該ブレード７１のすぐ上流側位置で、且つ、クリー
ニング装置７内の位置に対向するドラム１内側の位置に
は、磁石Ｍが配置してある。この磁石Ｍはドラム１内面
に対向して同極Ｎ、Ｎを有する。一方のＮ極はクリーニ
ングブレード７１に近く、他方のＮ極はそれより上流側
に配置されている。

【００１９】この複写機によると、正規の複写動作で
は、感光体ドラム１が図中反時計方向ＣＣＷに回転駆動
される一方、帯電チャージャ２により該ドラム１表面が
一様に帯電される。その帯電域に光学系８から画像露光
Ｌされ、静電潜像が形成される。さらに必要に応じ像間
イレーサ３により像間イレースされたのち、形成された
静電潜像が現像器４において現像されて可視像となり、
この可視像が転写チャージャ５に臨む転写領域に送られ
る。一方、給紙カセット９３から給紙ローラ９４により
１枚ずつ転写紙が引き出され、中間ローラ対９２を経て
タイミングローラ対９１に至り、ここで感光体ドラム１
上の可視像と同期をとって転写領域へ送り込まれる。か
くして転写領域において転写チャージャ５の作用で感光
体ドラム１上の可視像が転写紙上に転写され、その後、
該転写紙は分離チャージャ６によりドラム１から分離さ
れ、搬送ベルト１０１により定着ローラ対１０２に運ば
れ、ここで可視像を定着されたのち排紙トレイ１０３に
排出される。

【００２０】感光体ドラム１上の残留現像剤はクリーニ
ング装置７により除去清掃され、リサイクルダクト７０
にて現像器４へ戻される。残留電荷はメインイレーサ３
０にて消去される。なお、リサイクルダクト７０の途中
には、回収現像中の異物や劣化トナーを除くための、例
えば、特開昭５７−６４２８０号公報等に開示されてい
る磁気フィルタを設けてもよい。

【００２１】前記クリーニング装置７では、そのクリー
ニングブレード７１の手前において残留現像剤Ｔが磁石
Ｍにて形成される磁力で保持される。その保持は、該磁
石Ｍにおける反発磁界を形成するための同極磁極Ｎ、Ｎ
のうち、クリーニングブレード７１より遠い方の、換言
すれば、ブレード７１に近い磁極より上流側の磁極Ｎの
磁力にて全部又は殆ど行われ、その保持のされ方は、ブ
レード７１から離反する方へ、ドラム１表面移動方向に
おいて上流側へなびく様な磁気ブラシの形で保持され
る。

【００２２】引き続き順次搬送されてくる残留現像剤は
この磁気ブラシに進行を遮られ、掻き取られ、該磁気ブ
ラシに取り込まれる。このようにして該磁気ブラシが太
ってくると、磁力の保持能力を超えるものから落下し、
あるものは反発磁界の攪乱作用を受けて落下し、なお、
クリーニングブレード７１へ進行するものは、そこで除
去される。

【００２３】前記上流側磁極の磁力Ｎで保持される磁気
ブラシは下流側磁極Ｎによる反発力を受けるので、その
ブラシ上の現像剤は落下し易く、また、現像剤は全体的
に同極磁極部の反発磁界による攪乱作用を受けるので、
この点でもドラム１から剥落し易い。かくして、全体と
して、残留現像剤Ｔはクリーニングブレード７１に到来
する手前でその多くが磁石による反発磁界の作用でドラ
ム１から落下し、ここを通過した僅かの現像剤が負担の
低減されたブレード７１にて除去清掃される。また、こ
のように残留現像剤が除去、清掃されるので、感光体ド
ラム１への付着力が強い小径トナーについても除去 清
掃が容易となる。

【００２４】磁石Ｍの位置としては、図３に示すよう
に、クリーニングブレード７１とドラム１の接触位置を
境にして、一方の磁極Ｎをそれより下流側に、他方の磁
極Ｎをそれより上流側に配置することも考えられる。こ
のように位置づけると、現像剤除去効果は、より大きく
なる。以上説明したクリーニング装置７では、ブレード
７１への現像剤のかみ込みが低減し、所望のクリーニン
グ能力が維持される。さらに、ブレード７１やドラム１
の損傷が抑制される。

【００２５】なお、磁石Ｍの支持の仕方としては、図４
に示すように、感光体ドラム１の回転軸又はそこから延
設した軸Ｓに、ドラム１との相対回動が可能となによう
にレバーＬを支持させ、このレバーＬの一端に磁石Ｍを
取り付け、他端におもりＷを設け、このおもりＷの力で
磁石Ｍを所定位置に配置することや、図５に示すよう
に、前記レバーＬにおけるおもりＷに代え、磁性体Ｘを
設け、この磁性体Ｘを現像器４における現像用マグネッ
トロール等の磁石体ＭＲに引き着けることで磁石Ｍを所
定位置に配置することが考えられる。

【００２６】前記実施例では、現像剤として磁性二成分
現像剤を使用したが、その場合、トナーは磁性でも非磁
性でもよい。また、二成分現像剤に代え、磁性トナーを
主体とする一成分磁性現像剤を用いるときでも本発明は
適用可能である。また、クリーニングブレード７１に代
え、クリーニングファーブラシ等の他のクリーニング部
材を採用することも可能である。ファーブラシを用いる
場合、それへの現像剤のかみ込みが少ないことから、感
光体ドラム１が傷付きにくく、その寿命がそれだけ長く
なる。

【００２７】

【発明の効果】以上説明したように本発明によると、静
電潜像担持体上に形成される静電潜像を磁性現像剤にて
現像して得られる可視像を転写材へ転写したのち該静電
潜像担持体上に残留する磁性現像剤をクリーニング装置
にて回収するタイプの画像形成装置であって、前記クリ
ーニング装置におけるクリーニング部材への現像剤のか
み込みを十分抑制して、また、クリーニング部材自身に
よる清掃負担を軽減してクリーニング能力を所望のもの
に維持できるとともに、クリーニング部材や静電潜像担
持体の残留現像剤除去清掃に伴う損傷を抑制して、その
寿命を長びかせることができる画像形成装置を提供する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の概略構成を示す図である。

【図２】クリーニング装置とその周辺の概略断面図であ
る。

【図３】磁石位置の他の例を示す図である。

【図４】磁石支持の１例を示す図である。

【図５】磁石支持の他の例を示す図である。

【図６】磁石が単極の場合のクリーニング作用効果の説
明図である。

【符号の説明】

１ 感光体ドラム ７ クリーニング装置 ７１ クリーニングブレード Ｍ 磁石 Ｎ、Ｎ 同極磁極 Ｔ 残留現像剤

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 静電潜像担持体上に形成される静電潜像
   を磁性現像剤にて現像して得られる可視像を転写材へ転
   写したのち該静電潜像担持体上に残留する磁性現像剤を
   クリーニング装置にて回収する画像形成装置において、
   前記クリーニング装置に対応させて前記静電潜像担持体
   の内側に反発磁界を形成する同極磁極部を有する磁界発
   生手段を配置し、且つ、該同極磁極部のうち少なくとも
   該静電潜像担持体の表面移動方向において最上流側の磁
   極部を前記クリーニング装置のクリーニング部材より上
   流側の位置に対向させて配置したことを特徴とする画像
   形成装置。