JPH06148936A - トナー組成物 - Google Patents

トナー組成物

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JPH06148936A
JPH06148936A JP4293289A JP29328992A JPH06148936A JP H06148936 A JPH06148936 A JP H06148936A JP 4293289 A JP4293289 A JP 4293289A JP 29328992 A JP29328992 A JP 29328992A JP H06148936 A JPH06148936 A JP H06148936A
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crystalline
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acid ester
binder resin
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐オフセット性と、良好な流動性、貯蔵安定
性および帯電特性とを兼備えた静電荷現像用トナーとす
ることのできる組成物を得る。 【構成】 トナー結着樹脂および着色剤を少なくとも含
有するトナー組成中に、重量平均分子量が35000〜
500000の結晶性アクリル酸エステル系ポリマーお
よび/または結晶性メタクリル酸エステル系ポリマーを
0.5〜30重量%含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トナー組成物に関する
ものである。詳しく述べると本発明は、電子写真法、静
電記録法、静電印刷法等において形成される静電潜像を
現像するためのトナーの組成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真法において、受像シート上に形
成されたトナー画像を、シート上に永久定着する方法と
しては加熱ローラー定着法が広く普及している。この方
法は、加熱ローラー表面と、被定着シートの画像面が圧
接触するので、トナー画像を被定着シートに熱溶着する
際の熱効率が優れ、迅速定着が行なえるので、電子写真
複写機には極めて好適である。しかしながら、該方法
は、上記のごとき利点があるとはいえ、オフセット現象
の発生という重大な問題がある。これは、定着時に像を
形成するトナーの一部が熱ローラー表面に付着し、これ
がつぎの被定着シート上に転移して画像を汚すという現
象である。
【0003】オフセット現象を防止する対策としては、
ローラーの材質を選択する以外に、熱ローラーへ離型剤
としてシリコーンオイル等を塗布したり、あるいは低分
子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、パラフィ
ンワックス等の低軟化点ワックスを離型剤としてトナー
中に含有させたり、溶融トナー間の凝集力を高めるため
に分子量分布を広げるなどの対策が行なわれている。
【0004】また近年、加熱ローラー定着法において低
消費電力化、高速定着化が望まれており、これに対して
トナー結着樹脂のTgの低下および低溶融粘性化が有効
であると言われている。しかしながら、トナー結着樹脂
のTgの低下は、ブロッキング等の貯蔵安定性の低下、
またトナーの流動性の低下の原因となり、また低溶融粘
性化は、オフセット現象をより顕著なものとする。
【0005】これらの問題を解決するために、例えば、
特開平2−5071号公報には、アクリル酸ステアリ
ル、メタクリル酸ステアリルなどのようなモノマーを構
成単位として含有する結晶性アクリル酸エステルまたは
結晶性メタクリル酸エステルのオリゴマーをトナー組成
中に添加することが提唱されている。また米国特許第4
514487号には、同様に、アクリル酸ステアリルの
オリゴマーあるいはアクリル酸ステアリル含有コポリマ
ーのオリゴマーの存在下に結着樹脂を構成する重合性単
量体を重合させて得られるトナーが開示されている。
【0006】確かに、このような結晶性アクリル酸エス
テルまたは結晶性メタクリル酸エステル等のオリゴマー
は、融点が低く、溶融粘性が低いため、得られるトナー
の最低定着温度を低くすることは可能である。しかしな
がら、トナー製造時において、トナー結着樹脂中にこれ
らのオリゴマーを添加し溶融混練する際、トナー結着樹
脂と前記オリゴマーとの溶融粘度の差が大きいものであ
るため、トナー結着樹脂中への前記オリゴマーの分散が
不十分なものとなり、トナー結着樹脂のマトリックス中
に存在する前記オリゴマーのドメインは比較的大きなも
のとなってしまう。 このように、トナー粒子中におけ
る前記オリゴマーの分散ドメインが大きいものである
と、前記オリゴマーの存在による耐オフセット性の発現
が十分なものとならず、また流動性の低下および耐ブロ
ッキング性の低下が見られ、さらに流動性の低下に伴な
いトナーの帯電の立ち上がりが遅いなどの問題が生じる
ものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、改
良されたトナー組成物を提供することを目的とするもの
である。本発明はまた、耐オフセット性、流動性、帯電
性および貯蔵安定性に優れたトナーを得ることができる
トナー組成物を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決しようとするための手段】上記諸目的は、
トナー結着樹脂および着色剤を少なくとも含有するトナ
ー組成物中に重量平均分子量が35000〜50000
0の結晶性アクリル酸エステル系ポリマーおよび/また
は結晶性メタクリル酸エステル系ポリマーを0.5〜3
0重量%含有させることにより達成される。
【0009】本発明の静電荷現像用トナーにおいて、前
記結晶性アクリル酸エステル系ポリマーおよび/または
前記結晶性メタクリル酸エステル系ポリマーは、その溶
融粘度が、140℃で100cP以上のものであること
が望ましい。
【0010】
【作用】このように本発明においては、トナー組成物中
に重量平均分子量が35000〜500000の結晶性
アクリル酸エステル系ポリマーおよび/または結晶性メ
タクリル酸エステルポリマーを0.5〜30重量%含有
させるものである。重量平均分子量が35000〜50
0000の結晶性アクリル酸エステルポリマーおよび/
またはメタクリル酸エステルポリマーは、その融点が、
従来、ワックス成分として用いられているポリオレフィ
ン系ワックスに比べてかなり低いものであるが、一方、
トナー結着樹脂との親和性はポリオレフィン系ワックス
に比べて高いため、粉砕法によりトナーを製造する場
合、結着樹脂中への分散が容易でかつその分散性が高い
ものとなる。
【0011】さらに、前記したように本発明に係わるト
ナー組成物において含有される前記結晶性アクリル酸エ
ステル系ポリマーおよび/または結晶性メタクリル酸エ
ステル系ポリマーは、比較的低融点のものであり、また
長鎖アルキル基を有するものであるから、高い離型性を
有し、トナーの耐オフセット性は良好なものとなる。ま
た前記したように、本発明に係わる組成物を有するトナ
ー粒子において、前記結晶性アクリル酸エステル系ポリ
マーおよび/または結晶性メタクリル酸エステル系ポリ
マーの分散性は良好でそのドメインは十分小さいもので
あるために、トナー粒子の流動性に関する結晶性アクリ
ル酸エステル系ポリマーおよび/または結晶性メタクリ
ル酸エステル系ポリマーの影響はほとんどなく、流動性
が良好であり、このため帯電の立ち上りが良好なものと
なる。
【0012】以下、本発明を実施態様に基づきより詳細
に説明する。本発明の静電荷現像用トナーに用いられる
結晶性アクリル酸エステル系ポリマーおよび/または結
晶性メタクリル酸エステル系ポリマーとしては、例え
ば、下記一般式(I)で示される単量体を構成単位とし
て含有する、好ましくは100〜50モル%、より好ま
しくは100〜60モル%、さらに好ましくは100〜
70モル%含有するものが挙げられる。
【0013】
【化1】
【0014】上記一般式(I)で示される単量体として
具体的には、例えば、アクリル酸ステアリル、メタクリ
ル酸ステアリル、アクリル酸ヘキサデシル、メタクリル
酸ヘキサデシル、アクリル酸ヘプタデシル、メタクリル
酸ヘプタデシル、アクリル酸ノナデシル、メタクリル酸
ノナデシル、アクリル酸アラキル、メタクリル酸アラキ
ル、アクリル酸ベヘニル、メタクリル酸ベヘニル、アク
リル酸ペンタシル、メタクリル酸ペンタシル、アクリル
酸ヘプタシル、メタクリル酸ヘプタシル、アクリル酸ノ
ナシル、メタクリル酸ノナシル、アクリル酸ドテリアシ
ル、メタクリル酸ドテリアシル等がある。このうち特に
好ましくは、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸ステ
アリル、アクリル酸ベヘニル、メタクリル酸ベヘニル、
アクリル酸ペンタシル、メタクリル酸ペンタシル等であ
る。
【0015】また、このような一般式(I)で示される
単量体と共重合可能な単量体としては、例えば、スチレ
ン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、α−メチルスチレン、p−メトキシスチ
レン、p−tert−ブチルスチレン、p−フェニルス
チレン、o−クロルスチレン、m−クロルスチレン、p
−クロルスチレン等のスチレン系モノマー;アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、ア
クリル酸イソブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸
n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリ
ル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタクリ
ル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−
ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オ
クチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチ
ルヘキシル等の非晶性アクリル酸エステル系または非晶
性メタアクリル酸エステル系モノマー;アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル
酸系モノマー;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチ
ルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル
系モノマー;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケト
ン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン系モノマ
ー;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N
−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビ
ニル化合物系モノマー;その他、エチレン、プロピレ
ン、ブチレン、塩化ビニル、酢酸ビニルなどの各種ビニ
ル系モノマーなどが挙げられる。
【0016】そして、このような結晶性アクリル酸エス
テルポリマーおよび/または結晶性メタクリル酸エステ
ルポリマーの重量平均分子量としては、35000〜5
00000、より好ましくは45000〜45000
0、さらに好ましくは55000〜400000程度の
ものとされる。すなわち重量平均分子量が35000未
満のものであると、融点が低くまた溶融粘性が低いもの
となるため、トナー結着樹脂と前記オリゴマーとの溶融
粘度の差が大きく、トナー結着樹脂中への前記オリゴマ
ーの分散が不十分なものとなり、トナー結着樹脂のマト
リックス中に存在する前記オリゴマーのドメインが比較
的大きなものとなってしまう虞れが大きく、一方、重量
平均分子量が500000を越えるものであると、溶融
粘度が高く、溶融特性が低下し、耐オフセット性が低く
なる虞れが大きいためである。
【0017】また、このような結晶性アクリル酸エステ
ルポリマーおよび/または結晶性メタクリル酸エステル
ポリマーの溶融粘度は、140℃で100cP以上、よ
り好ましくは150〜50000cP以上、最も好まし
くは200〜40000cPであることが望ましい。な
お、溶融粘度はB型粘度計で測定した140℃での粘度
である。
【0018】本発明の静電荷現像用トナーにおいて、こ
のような結晶性アクリル酸エステルポリマーおよび/ま
たは結晶性メタクリル酸エステル系ポリマーは、後述す
るような結着樹脂および着色剤を少なくとも含有するト
ナー組成中に、0.5〜30重量%、より好ましくは1
〜15重量%配合される。この配合量が0.5重量%よ
り少ないと、得られるトナーの耐オフセット性を十分に
改善することが困難であり、一方、配合量が30重量%
を越えるものであると、トナーの熱定着性、流動性、帯
電立ち上がりなどが低下してしまう虞れが大きいためで
ある。
【0019】本発明の静電荷現像用トナーにおいて用い
られる結着樹脂としては、従来、このようなトナーにお
いて用いられる各種樹脂を用いることができるが、前記
したような重合性単量体の単独または共重合体、ポリエ
ステル系樹脂などが好ましく、このうち特にスチレン系
樹脂またはスチレン/アクリル系樹脂が望ましい。
【0020】ポリエステル系樹脂としては、ポリオール
成分として、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリ
コール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタン
ジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ペンタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチル
グリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、
1,4−ビス(2−ヒドロキシメチル)シクロヘキサ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシプロポキシフェニ
ル)プロパン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノ
ールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA等が挙
げられ、また多塩基酸成分としてはマレイン酸、フマル
酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、1,
2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼ
ントリカルボン酸などの不飽和カルボン酸類、フタル
酸、テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸、アジピン
酸、マロン酸、セバシン酸、1,2,4−シクロヘキサ
ントリカルボン酸、1,2,5−シクロヘキサントリカ
ルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,3
−ジカルボキシ−2−メチル−2−メチルカルボキシプ
ロパン、テトラ(メチルカルボキシ)メタンなどの飽和
カルボン酸類等が挙げられ、あるいはこれらの酸無水物
や低級アルコールとのエステルなども用いられ得、具体
的には例えば無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラヒ
ドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、エンド
メチレンテトラヒドロ無水フタル酸、テトラクロロ無水
フタル酸、テトラクロロ無水フタル酸、テトラブロモ無
水フタル酸、ジメチルテレフタレートなどを挙げること
ができる。なお上記したようなポリオール成分と多塩基
酸成分とは、それぞ1種類づつ組合せても、あるいは多
種類組合せて重合を行なってもよい。
【0021】本発明の静電荷現像用トナーにおいて用い
られる着色剤としては、当業者に周知の染料および顔料
のいずれを用いることも可能であり、有機および無機の
如何を問わない。その具体例としては、例えばカーボン
ブラック、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコオ
イルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、
デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブ
ルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイドグリ
ーンオキザレート、ランプブラック、オイルブラック、
アゾオイルブラック、ローズベンガル等が挙げられ、必
要であればこれら2種以上を併用して用いてもよい。
【0022】また、磁性トナーを得ようとする場合に用
いられる磁性粉としては、例えば鉄、コバルト、ニッケ
ル等の強磁性金属の粉体、マグネタイト、ヘマタイト、
フェライト等の金属化合物の粉体等が挙げられる。これ
ら磁性粉は着色剤としても機能するので、単独で用いて
もよいが、もちろん前記したような着色剤と併用すると
ができる。
【0023】該着色剤および/または該磁性粉の添加量
は使用する着色剤および/または磁性粉の種類や得よう
とする静電荷現像用トナーの種類に応じて広い範囲とす
ることができるが、好ましくはトナー組成中に1〜70
重量%、より好ましくは1〜60重量%である。
【0024】本発明の静電荷現像用トナーにおいては、
さらに必要に応じて、電荷制御剤、流動化剤、ワックス
類などの従来周知のトナー用添加剤を、トナー粒子の内
部あるいは外表面部位に添加することが可能である。
【0025】電荷制御剤としては、例えば、ニグロシ
ン、モノアゾ染料、亜鉛、ヘキサデシルサクシネート、
ナフトエ酸のアルキルエステルまたはアルキルアミド、
ニトロフミン酸、N,N−テトラメチルジアミンベンゾ
フェノン、N,N−テトラメチルベンジジン、トリアジ
ン、サリチル酸金属錯体などを挙げることができる。
【0026】また、流動化剤としては、シリカ、酸化ア
ルミニウム、酸化チタン、フッ化マグネシウム等が挙げ
られる。
【0027】ワックス類としては、環状法軟化点80〜
180℃の重合体、融点60〜70℃の高融点パラフィ
ンワックス、脂肪酸エステル類、およびその部分ケン化
物類、高級脂肪酸類、脂肪酸金属類、高級アルコール類
等が挙げられ、このうち、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等のポリオレフィン系ワックス類が望ましい。しかし
ながら、本発明の静電荷現像用トナーにこのようなワッ
クス類を添加する場合、その添加量が多くなると、トナ
ーの流動性、帯電立ち上がりなどの特性を大きく損ねて
しまう虞れが大きいので、その添加量は、トナー中に配
合される前記結晶性アクリル酸エステル系ポリマーおよ
び/または結晶性メタクリル酸エステル系ポリマーの配
合量に対し、100重量%以下、より望ましくは50重
量%以下とすることが望ましい。
【0028】本発明に係わる組成物からなる静電荷現像
用トナーは、上記したような結晶性アクリル酸エステル
系ポリマーおよび/または結晶性メタアクリル酸エステ
ル系ポリマーを、結着樹脂、着色剤および/または磁性
粉、ならびに必要に応じてトナー粒子内部に配合される
電荷制御剤等のその他の添加剤と共に、溶融混練し、冷
却後、粉砕し、分級することによって得ることができ
る。なお、このような粉砕法により本発明に係わる組成
を有する静電荷現像用トナーを得る場合の溶融混練温度
としては、用いられる結着樹脂の種類等によっても異な
るが、例えば100〜200℃、より好ましくは120
〜180℃程度が適当であり、各種のニーダー、エクス
トルーダー等を用いて行なうことができる。また、粉砕
もカッターミル、ジェットミル等の公知の粉砕機を用い
て行なうことができる。そして分級によってトナーの平
均粒子径が、例えば、3〜15μm、好ましくは5〜1
2μm程度のものとする。なお、このような粉砕法によ
って得られるトナーに、加熱処理を行なうなどして球形
化処理を行なうことも可能である。最後にこのようにし
て得られたトナー粒子に、必要に応じて、例えば流動化
剤などのトナー粒子表面部位に添加される添加剤の付着
処理などを行なう。
【0029】
【実施例】以下、実施例による本発明を詳細に説明する
が本発明は以下の実施例によって限定されるものではな
い。なお、以下実施例および比較例中の「部」は、特に
ことわらない限りすべて重量による。
【0030】実施例1 スチレン/n−ブチルアクリレート共重合体 100部 (Tg=65℃、Mw=160000、Mn=5300) ポリアクリル酸ステアリル 3部 (融点(DSC法ピーク温度)53.8℃、Mw=114000、 Mn=5600、溶融粘度(140℃)532cP) カーボンブラック 10部 (MA−600、三菱化成工業(株)製) スピロンブラックTRH 3部 (保土ケ谷化学工業(株)製) 上記混合物をラボプラストミルにより140℃で15分
間混練した後1mm以下に粗砕し、さらにジェットミル
で微粉砕した後、風力分級機で分級し、平均粒子径7.
5μmの静電荷現像用トナー原粉(1)を得た。
【0031】この静電荷現像用トナー原粉(1)100
重量部に疎水性アエロジルR972(日本アエロジル社
製)0.3部を添加し均一分散させ、静電荷現像用トナ
ー(1)とした。
【0032】この静電荷現像用トナー(1)を市販の複
写機Leodry 7610((株)東芝製)で画像出しテス
トを行なった結果、オフセット現象も見られず連続して
安定した良好な画像が得られた。
【0033】この静電荷現像用トナー(1)中のポリア
クリル酸ステアリルの分散状態を透過型電子顕微鏡(T
EM)写真で確認したところ、非常に微細な約1.0μ
m以下の大きさのドメインを形成して、トナー粒子中に
均一分散していることが確認できた。
【0034】実施例2 スチレン/n−ブチルアクリレート共重合体 100部 (Tg=63℃、Mw=2000000、Mn=7500) ポリメタクリル酸ステアリル 5部 (融点(DSC法ピーク温度)37.8℃、Mw=256000、 Mn=19900、溶融粘度(140℃)6800cP) マピコBL−200 60部 (チタン工業(株)製) ボントロンE−82 3部 (オリエント化学工業(株)製) 上記混合物をラボプラストミルにより135℃で15分
間混練した後1mm以下に粗砕し、さらにジェットミル
で微粉砕した後、風力分級機で分級し、平均粒子径1
0.5μmの静電荷現像用トナー原粉(2)を得た。
【0035】この静電荷現像用トナー原粉(2)100
重量部に疎水性アエロジルR972(日本アエロジル社
製)0.4部を添加し均一分散させ、静電荷現像用トナ
ー(2)とした。
【0036】この静電荷現像用トナー(2)を市販の複
写機HP−5000(キャノン(株)製)で画像出しテ
ストを行なった結果、オフセット現象も見られず連続し
て安定した良好な画像が得られた。
【0037】この静電荷現像用トナー(2)中のポリメ
タクリル酸ステアリルの分散状態をTEM写真で確認し
たところ、非常に微細な約1.0μm以下の大きさのド
メインを形成して、トナー粒子中に均一分散しているこ
とが確認できた。
【0038】比較例1 スチレン/n−ブチルアクリレート共重合体 100部 (Tg=65℃、Mw=160000、Mn=5300) カーボンブラック 10部 (MA−600、三菱化成工業(株)製) スピロンブラックTRH 3部( 保土ケ谷化学工業(株)製) 上記混合物を実施例1と同様の方法で混練し、さらに粉
砕、分級を行なった。。これにより平均粒子径7.8μ
mの比較用静電荷現像用トナー原粉(a)を得た。 こ
の比較用静電荷現像用トナー原粉(a)100重量部に
疎水性アエロジルR972(日本アエロジル社製)0.
3部を添加し均一分散させ、比較用静電荷現像用トナー
(a)とした。
【0039】この比較用静電荷現像用トナー(a)を市
販の複写機Leodry 7610((株)東芝製)で画像出
しテストを行なった結果、2枚目よりオフセットが発生
し連続して良好な画像を得ることができなかった。
【0040】比較例2 比較例1における組成に低分子量ポリプロピレンワック
ス(ビスコール660P、三洋化成工業(株)製)5部
を添加する以外は、比較例1と同様の方法で平均粒子径
7.6μmの比較用静電荷現像用トナー原粉(b)を得
た。
【0041】この比較用静電荷現像用トナー原粉(b)
100重量部に疎水性アエロジルR972(日本アエロ
ジル社製)0.3部を添加し均一分散させ、比較用静電
荷現像用トナー(b)とした。
【0042】この比較用静電荷現像用トナー(a)を市
販の複写機Leodry 7610((株)東芝製)で画像出
しテストを行なった結果、オフセット現象は認められな
かったが、画像濃度が安定せず連続して良好な画像を得
ることができなかった。
【0043】この比較用静電荷現像用トナー(b)中の
ワックスの分散状態をTEM写真で確認したところ、ワ
ックスのドメインが大きく、分散が不十分であった。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように本発明のトナー組成物
は、従来用いられているポリオレフィン系ワックスに比
べて融点がかなり低く、かつ溶融粘度が比較的高い、重
量平均分子量が35000〜500000の結晶性アク
リル酸エステル系ポリマーおよび/または結晶性メタク
リル酸エステル系ポリマーを0.5〜30重量%配合し
たことを特徴とするものであり、トナー粒子中における
該結晶性ポリマーの分散性が良好なものであるために、
良好な耐オフセット性と良好な流動性、貯蔵安定性およ
び帯電特性とを有するものとなる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナー結着樹脂および着色剤を少なくと
    も含有するトナー組成中に、重量平均分子量が3500
    0〜500000の結晶性アクリル酸エステル系ポリマ
    ーおよび/または結晶性メタクリル酸エステル系ポリマ
    ーを0.5〜30重量%含有してなることを特徴とする
    トナー組成物。
  2. 【請求項2】 結晶性アクリル酸エステル系ポリマーお
    よび/または結晶性メタクリル酸エステル系ポリマーの
    溶融粘度が140℃で100cP以上である請求項1に
    記載のトナー組成物。
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