JPH06148191A - ペプチド結合粒子 - Google Patents

ペプチド結合粒子

Info

Publication number
JPH06148191A
JPH06148191A JP4314287A JP31428792A JPH06148191A JP H06148191 A JPH06148191 A JP H06148191A JP 4314287 A JP4314287 A JP 4314287A JP 31428792 A JP31428792 A JP 31428792A JP H06148191 A JPH06148191 A JP H06148191A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peptide
htlv
amino acids
terminal
cysteine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4314287A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahito Nakamura
将人 中村
Yoshihiro Kurano
義裕 倉野
Akino Wakasugi
安希乃 若杉
Ryuichi Fujino
隆一 藤野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujirebio Inc
Original Assignee
Fujirebio Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujirebio Inc filed Critical Fujirebio Inc
Priority to JP4314287A priority Critical patent/JPH06148191A/ja
Publication of JPH06148191A publication Critical patent/JPH06148191A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 各種担体と、末端にシステインを有し、かつ
少くとも5個のアミノ酸からなるペプチドとを結合させ
て得られる粒子である。 【効果】 得られた粒子は、カラム用充填剤、凝集免疫
測定用試薬等に用いることができる。この粒子を例えば
凝集免疫測定に用いると一定の性質を有するため精度よ
く測定に用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、末端にシステインを有
しかつ少くとも5個のアミノ酸からなるペプチドを結合
してなる粒子に関する。
【0002】
【従来の技術】各種抗原、抗体等の免疫活性物質を結合
させた担体が、凝集免疫測定用試薬、カラム用充填剤等
として知られている。ここで用いられる担体としては、
例えばポリスチレンラテックス、糖誘導体、カオリン、
炭末、金属粒子、シリカゲル、動物赤血球、細菌菌体、
ゼラチン等である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記した担体に合成抗
原等の比較的分子量の小さいタンパク質を結合させて凝
集免疫測定用試薬を製造し、実際の抗体検出測定に用い
ると凝集が起こらず力価が上がらないという問題点を有
していた。またカラム充填剤として用いるには充分な量
の抗原を一定の性質をもって結合させることができない
欠点をもつため、満足できるものではなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、末端にシ
ステインを有しかつ少くとも5個のアミノ酸からなるペ
プチドを結合してなる粒子を見い出し本発明を完成し
た。本発明で用いられる前記ペプチドは、末端好ましく
はC側末端にシステインを有しており、少くとも5個の
アミノ酸からなるペプチドである。アミノ酸の長さに
は、制限はないが、合成法で経済的に合成することので
きる範囲であり、約50のアミノ酸を有するものが好ま
しい。ペプチドとしては、各種ウイルス類、細菌類由来
のペプチドである。ウイルス由来のペプチドとしては、
成人T細胞白血病ウイルス(HTLV−1)、後天性免
疫不全ウイルス(HIV)等を構成するコア又はエンベ
ローブ由来のペプチド類、A型、B型又はC型肝炎ウイ
ルスの構成ペプチド等を挙げることができる。本発明の
ペプチドは、単一のものあるいは、複数のペプチドを組
み合わせて用いることもできる。合成ペプチドは、例え
ば公知の固相法、縮合法、液相法等により行うことがで
きる。中でも市販の全自動ペプチド合成機を用いる固相
法による方法では、簡便にペプチドを製造することがで
きる。
【0005】ペプチドを結合する担体としては、例えば
ポリスチレンラテックス、セファロース、アガロース等
から誘導される糖誘導体、カオリン、炭末、金、チタン
等の金属粒子、シリカゲル、ヤギ、ヒツジ、ウシ、ニワ
トリ等の動物赤血球、細菌菌体、ゼラチン粒子(例えば
特公昭63−29223号参照)等を挙げることがで
き。これら担体は、使用目的により各種の粒径のものを
選択し使用することができるが例えば0.1〜1000
μmのものを用いることができる。また粒子を凝集免疫
測定に用いる場合には、粒子径が0.5μm〜10μm
であることが好ましい。
【0006】前記ペプチドと担体との結合方法は、公知
の方法によればよく、例えばタンニン酸、グルタールア
ルデヒド、ビスジアゾベンジジン、トリレンジイソシア
ナート、二価性のカルボジイミド類、塩化クロム等のカ
ップリング剤を使用する方法あるいは物理吸着させる方
法などによって行うことができる。反応は、緩衝液中0
℃〜4℃で1〜12時間行うことができる。
【0007】また本発明の粒子は、前記ペプチドと高分
子化合物との結合物を作った後、さらに前記担体との反
応を行い製造することができる。高分子化合物として
は、例えば加水分解ゼラチン等のゼラチン類、牛血清ア
ルブミン(BSA)、卵アルブミン(OVA)等のアル
ブミン類を用いることができる。結合方法は、前記した
カップリング剤を用いて同様に行うことができる。
【0008】
【作用】以下実施例に示す通り、本発明で製造された末
端にシステインを含むペプチドを結合してなる粒子は、
例えば間接凝集反応を利用した検体中の抗体測定に用い
ることができる。比較として末端にシステインを含まな
いペプチドと担体とを混合して製造した粒子を、抗体検
出のため測定に用いると、抗体の存在する陽性の検体に
おいても、凝集が認められないか又は弱い凝集しか認め
られないことが起こる。これは末端にシステインを含む
ペプチドにおいて、システインのチオール基が、選択的
に担体との結合に方向性を有して、充分な量のペプチド
が結合するためと考えられる。
【0009】
【実施例】本発明を実施例及び測定例によりさらに詳細
に説明する。
【0010】実施例1 HTLV−1コアペプチドの合成 HTLV−1のコア(gag)タンパク質のC末端から
100〜130番目までのアミノ酸配列に相当する合成
ペプチドをペプチド合成機ABI−430(ABI社
製)装置を用いて公知のペプチド合成の固相法により合
成した後、トリフルオロ酢酸(TFA)で固相からペプ
チドを切り離し、合成したHTLV−1コアペプチドを
得た。なお合成ペプチドの100側の末端にはシステイ
ンを導入した。得られた合成ペプチド(cys HTL
V−1コアペプチド)は、逆相カラム(TSKgel
ODS−120T(東ソー社製))を用いた高速液体ク
ロマトグラフィーで精製し、単一ピークのものを得た。
比較例として100側末端にシステインを含まない上記
ペプチドを合成した後、同様に精製してHTLV−1コ
アペプチドを得た。
【0011】実施例2 合成ペプチドと高分子化合物との結合物の合成 高分子化合物として加水分解ゼラチン(分子量5,00
0〜10,000;宮城化学社製)5mgを0.1Mリ
ン酸緩衝液(pH7.5)500μlに溶解した溶液
に、加水分解ゼラチン当り20当量のN−(γ−マレイ
ミドブチリルオキシ)サクシンイミド(GMBS)のD
MF溶解液を加えて室温で2時間撹拌した。その後1m
MのEDTAを含む0.1Mリン酸緩衝液(pH7.
0)の溶出液を用いてセファデックスG25によるゲル
濾過を行いGMBS処理加水分解ゼラチンを得た。さら
に実施例1で合成したcys HTLV−1コアペプチ
ド1mgと前記GMBS処理加水分解ゼラチンとを1m
MのEDTAを含む0.1Mリン酸緩衝溶液(pH7.
0)中混合し、室温で2時間撹拌した。その後0.1M
リン酸緩衝液(pH7.2)の溶出液で前記セファデッ
クスG−25と同様にカラム処理を行い、cys HT
LV−1コアペプチドと加水分解ゼラチンとの結合物を
得た。さらに、高分子化合物として前記加水分解ゼラチ
ンの代りに牛血清アルブミン(BSA;分子量67,0
00 ペーゼル社製)及び卵アルブミン(OVA;分子
量45,000 シグマ社製)を用い同様に反応を行い
cys HTLV−1コアペプチド/BSA結合物及び
cys HTLV−1コアペプチド/OVA結合物を得
た。
【0012】比較として、前記実施例1で合成したHT
LV−1コアペプチドと加水分解ゼラチンとの結合物を
同様な操作を繰り返すことにより得た。またBSAもし
くはOVAとの結合物を合成しそれぞれHTLV−1コ
アペプチド/BSA結合物もしくはHTLV−1コアペ
プチド/OVA結合物を得た。
【0013】実施例3 粒子の合成(1) 特公昭63−29223号に記載の方法により製造され
たゼラチン粒子を5%濃度になるようにpH7.2のリ
ン酸塩緩衝生理食塩水(以下PBSと言う)に分散し、
その溶液10mlをタンニン酸を含むpH7.2のPB
S10mlと混合した。この混合液を37℃で10分間
加温後、遠心分離により粒子を回収し、さらに生理食塩
水により洗浄した。この粒子を5%の濃度になるように
PBS(pH6.4)に分散し、タンニン酸処理ゼラチ
ン粒子分散液を得た。この中からタンニン酸処理ゼラチ
ン粒子分散液10mlをとり、実施例1で製造したcy
sHTLV−1コアペプチド溶液10mlを加え混合し
て37℃で60分間加温した。その後粒子を生理食塩水
で充分洗浄し、分散液に浮遊させて凍結乾燥し、抗HT
LV−1抗体検出用粒子(粒子A)を得た。
【0014】上記と同様な方法により実施例1及び2で
合成したHTLV−1コアペプチド、cys HTLV
−1コアペプチド/加水分解ゼラチン結合物、cys
HTLV−1コアペプチド/BSA結合物、cys H
TLV−1コアペプチド/OVA結合物HTLV−1コ
アペプチド/加水分解ゼラチン結合物、HTLV−1コ
アペプチド/BSA結合物及びHTLV−1コアペプチ
ド/OVA結合物と、粒子とを結合して、それぞれ抗H
TLV−1抗体検出用粒子B、C、D、E、F、G及び
Hを得た。
【0015】測定例1 抗HTLV−1抗体の測定 実施例3で製造した凍結乾燥粒子A、B、C、D、E、
F、G及びHに蒸留水を加えて復元し、抗HTLV−1
抗体陽性血清についてマイクロタイタープレート法で力
価を測定した。その結果を表1に示す。表1に示すよう
に、合成したペプチドと末端にシステインを有するペプ
チドを用いた粒子では、抗HTLV−1抗体陽性血清と
の反応により従来のほぼ同じ力価により測定することが
できた。システインを含まないペプチドを用いた粒子で
は、凝集が認められないか又は低い力価を示した。
【0016】
【表1】
【0017】実施例4 HTLV−1エンベロープペプチドの合成 HTLV−1のエンベロープタンパク質のC末端から、
175〜199番目までのアミノ酸配列に相当する合成
ペプチドをABI−430A(ABI社製)装置を用い
て合成した後、トリフルオロ酢酸(TFA)で固相から
ペプチドを遊離し合成ペプチドを得た。なお合成ペプチ
ドの175側の末端にはシステイン(cys)を導入し
た。得られた合成ペプチドは逆相カラムを用いた高速液
体クロマトグラフィーにより精製され、高速液体クロマ
トグラフィーで単一ピークが認められた合成ペプチド
(cys HTLV−1エンベロープペプチド)を用い
た。また、上記と同じ合成方法によりシステインを含有
しないHTLV−1エンベロープペプチドを合成した。
【0018】実施例5 合成ペプチドと高分子化合物との結合物の合成 高分子化合物として、実施例2と同じ加水分解ゼラチ
ン、BSA及びOVAを用い、実施例4で合成したcy
s HTLV−1エンベロープペプチドとHTLV−1
エンベロープペプチドとの結合物を実施例2と同じ方法
により以下に示す合成ペプチドと高分子化合物との結合
物を製造した。 1.cys HTLV−1エンベロープペプチド/加水
分解ゼラチン結合物 2.cys HTLV−1エンベロープペプチド/BS
A結合物 3.cys HTLV−1エンベロープペプチド/OV
A結合物 4.HTLV−1エンベロープペプチド/加水分解ゼラ
チン結合物 5.HTLV−1エンベロープペプチド/BSA結合物 6.HTLV−1エンベロープペプチド/OVA結合物
【0019】実施例6 粒子の合成(2) 実施例3のcys HTLV−1コアペプチドの代りに
実施例4で合成した合成ペプチド(cys HTLV−
1エンベロープペプチド;HTLV−1エンベロープペ
プチド)と実施例3と同様にタンニン酸処理ゼラチン粒
子とを用い抗HTLV−1抗体検出用粒子I及びJを得
た。また、実施例5で合成した合成ペプチドと高分子化
合物との結合物1〜6とを実施例3のcys HTLV
−1コアペプチドの代りに用い、同様な反応処理を行い
以下に示す抗HTLV−1抗体検出用粒子K〜Pを得
た。
【0020】測定例2 抗HTLV−1抗体の測定 実施例6で製造した粒子I〜Pを抗HTLV−1抗体陽
性血清についてマイクロタイタープレート法で力価を測
定した。結果を表2に示す。
【0021】
【表2】
【0022】
【発明の効果】本発明の粒子は、末端にシステインを有
し、かつ少くとも5個のアミノ酸を結合させて製造する
ことができる。得られた粒子は、例えば凝集免疫測定に
用いると非特異反応を起すことなく精度よく測定に用い
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤野 隆一 東京都新宿区西新宿2丁目7番1号 富士 レビオ株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 末端にシステインを有しかつ少くとも5
    個のアミノ酸からなるペプチドを結合してなる粒子。
  2. 【請求項2】 ペプチドが成人T細胞白血病ウイルス構
    成ペプチドである、請求項1記載の粒子。
JP4314287A 1992-10-30 1992-10-30 ペプチド結合粒子 Pending JPH06148191A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4314287A JPH06148191A (ja) 1992-10-30 1992-10-30 ペプチド結合粒子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4314287A JPH06148191A (ja) 1992-10-30 1992-10-30 ペプチド結合粒子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06148191A true JPH06148191A (ja) 1994-05-27

Family

ID=18051552

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4314287A Pending JPH06148191A (ja) 1992-10-30 1992-10-30 ペプチド結合粒子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06148191A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3076176B1 (en) * 2012-10-16 2018-11-28 Ortho-Clinical Diagnostics Inc Improving glass bead flow rates to facilitate immunodiagnostic test element manufacture

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3076176B1 (en) * 2012-10-16 2018-11-28 Ortho-Clinical Diagnostics Inc Improving glass bead flow rates to facilitate immunodiagnostic test element manufacture

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5413913A (en) Erythrocyte agglutination assay
EP0449955B1 (en) Synthetic hiv-like peptides, their compositions and uses
JP3363166B2 (ja) 相互に対する極めて高い特異的親和性を有するペプチド対をイン・ビトロ診断分野に使用する方法
JP2964407B2 (ja) ヘテロ2官能性結合試薬
JPH01500053A (ja) Htlv−3に対する抗体の検出法
US5260189A (en) Synthetic HIV-like peptides their compositions and uses
IE53059B1 (en) A method and a kit for the assay of antibodies to soluble antigens
CA2234416C (en) Immunochemical determination of multivalent analytes
EP4379377A1 (en) Magnetic bead coating, preparation method therefor, and test kit
JP4130505B2 (ja) D−アミノ酸からなるペプチドによる診断方法の干渉の排除
JP3840521B2 (ja) ウイルス検出方法およびウイルス検査用キット
JP3327488B2 (ja) 被検体の免疫化学的測定方法
JPS58172552A (ja) 抗ストレプトリジンo−ラテツクス試薬およびその製法
AU754309B2 (en) Diagnosis of feline immunodeficiency virus infection using env/gag polypeptide markers
JPH05504400A (ja) 抗体または抗原の併用アッセイ
JPH06148191A (ja) ペプチド結合粒子
US5639601A (en) Synthetic peptide sequences useful in detection of foot and mouth disease
KR960013600B1 (ko) 면역분석법에 이용되는 시스테인 티올-보호 펩티드
JP3836429B2 (ja) 規定した化学量論の結合体
JPH11218534A (ja) 非特異反応吸収剤及び該吸収剤を用いる免疫測定法
JP3542345B2 (ja) 診断用キット
JPH0720129A (ja) 免疫学的凝集反応試薬
JPH1010127A (ja) 凝集イムノアッセイ法
JPH02500597A (ja) Hiv‐1関連ポリペプチド類、診断システム類及びアッセイ方法
JPH11508036A (ja) 抗−hiv−1または抗−hiv−2抗体を検出するための改良されたハプテン−ペプチド結合物

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term