JPH0614697Y2

JPH0614697Y2 - サイホン式コ−ヒ−抽出器

Info

Publication number: JPH0614697Y2
Application number: JP5994787U
Authority: JP
Inventors: 孝明深沢
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1987-04-22
Filing date: 1987-04-22
Publication date: 1994-04-20
Anticipated expiration: 2002-04-22
Also published as: JPS63169040U

Description

【考案の詳細な説明】［考案の目的］（産業上の利用分野）本考案はヒータにより加熱される貯留容器と、この貯留
容器上に配置された抽出容器とを備えるサイホン式コー
ヒー抽出器に関する。

（従来の技術）従来のサイホン式コーヒー抽出器につき第３図を参照し
て説明する。１はハンドル部２を有する支持体であり、
この支持体１上に保持具３を設けている。また４は貯留
容器、５は通水管６及びフィルタ７を有する抽出容器
で、この抽出容器５にコーヒー粉を入れ、一方、貯留容
器４にはコーヒー粉の量に応じた量の水を入れる。この
貯留容器４を保持具３に保持させ、次いで抽出容器５を
貯留容器４に結合させて同様に保持するとともに、通水
管６及びフィルタ７を通じて抽出容器５が貯留容器４と
連通するようにする。この状態で、貯留容器４の下方に
ヒータ８を置き、これを発熱させて貯留容器４内の水を
加熱する。やがて、貯留容器４内の水が沸騰し蒸気を発
生して蒸気圧を高めることから、その蒸気圧が一定以上
の圧力に達したところで貯留容器４内の湯が通水管６及
びフィルタ７を通じて抽出容器５内に上昇され、コーヒ
ー粉と混じり合ってコーヒー液が抽出される。この後、
ヒータ８を断電して加熱を停止させたのち、このヒータ
８を貯留容器４の下部より遠ざけることによりヒータ８
の余熱を貯留容器４に与えないようにして、この貯留容
器４を早く冷却させる。すると貯留容器４内部の蒸気圧
が降下するため、抽出容器５内のコーヒー液はフィルタ
７及び通水管６を通じて貯留容器４内に収容される。

（考案が解決しようとする問題点）しかしながら従来のサイホン式コーヒー抽出器にあって
は、コーヒー液の抽出が終了したのちすばやく貯留容器
４内部の蒸気圧を下げて、コーヒー液を貯留容器４に下
降させるためにはヒータ８を貯留容器４の下方より移動
させなければならないためサイホン式コーヒー抽出器に
おいてはコーヒー液抽出の自動化が困難であった。また
この自動化を容易にするためにヒータを移動させない方
式で貯留容器４の下方を冷却する構成のものも考えられ
ているが、これは冷却効果が悪いため、すばやく貯留容
器４内部の蒸気圧を下げることにより、コーヒー液を抽
出容器５に下降させることができないという問題点を有
していた。

本考案は、ヒータを移動させずにすばやくコーヒー液の
抽出を完了することができるサイホン式コーヒー抽出器
を提供することを目的とする。

［考案の構成］（問題点を解決するための手段）本考案は上記目的を達成するためにヒータにより加熱さ
れる貯留容器を設け、この貯留容器上にその内部と通水
管を介して連通するように抽出容器を設け、コーヒー液
抽出後に前記貯留容器の上部を冷却する冷却ファンを設
ける。

（作用）貯留容器内の湯が沸騰して抽出容器内に上昇し、コーヒ
ー液が抽出されると、ヒータが断電されるとともに冷却
ファンが回転し、貯留容器の上部を冷却することによ
り、ヒータを移動させなくてもコーヒー液はすばやく抽
出容器より下降し、貯留容器内に収容される。

（実施例）本考案の一実施例につき、ミル機構を備えたサイホン式
コーヒー製造機に適用した例を第１図を参照して説明す
る。

１１はベースで、このベース１１の左側部には渦巻き状
に巻回されたヒータ１２が配設されている。１３は前記
ベース１１の右側部上方に配設されたモータで、このモ
ータ１３は回転軸１４を介してカッタ１５と連結してい
る。１６は前記モータ１３を収納するモータケースであ
り、このモータケース１６の下方には冷却ファン１７が
配設されている。１８は前記モータケース１６上に装着
されたミルケースであり、この内底部には前記カッタ１
５が配設されている。１９は前記ミルケース１８の周壁
面部の一部に設けられたミルフィルタ、２０はミルフィ
ルタ１９を介してミルケース１８内と連通するコーヒー
粉ガイドである。

一方、２１は容器支えで、これはベース１１の左側部に
出し入れ可能に設けられた脚部２２及びこれに立設され
た支柱２３、並びにこの支柱２３の先端部に取付けられ
た保持具２４から構成されている。尚、２５は前記支柱
２３に取付けられた把手である。２６は前記ヒータ１２
により加熱される貯留容器で、これは丸底フラスコ状を
なす耐熱ガラスからなり、その上端の首部が前記保持具
２４に保持されている。これに対して、２７は同じく耐
熱ガラスからなる抽出容器で、その底部にフィルタ部２
８が設けられるとともに、そこから下方に向けて通水管
２９が延設されている。そして前記抽出容器２７の首部
である通水管２９との接続部分にはパッキン３０が設け
られており、通水管２９を貯留容器２６内に挿入しつつ
このパッキン３０を貯留容器２６の口部に圧入すること
により、抽出容器２７を貯留容器２６上に設け、同時に
その貯留容器２６を介して抽出容器２７を前記保持具２
４に保持させている。３１は前記冷却ファン１７の側方
に設けられたルーバーであり、このルーバーは前記冷却
ファン１７によって生起された冷却風が前記貯留容器２
６の上部にあたるように調節されている。

次に上記構成につきその作用を説明する。まず所定量の
コーヒー豆をミルケース１８内に収容するとともに貯留
容器２６内に適量の水を収容する。この状態でモータ１
３を回転させることによりカッタ１５は回転しコーヒー
豆を粉砕する。この粉砕されたコーヒー粉はミルフィル
ター１９を通ったのち、コーヒー粉ガイド２０に案内さ
れて抽出容器２７内に収容される。この後、ヒータ１２
に通電して貯留容器２６内の水を加熱する。この加熱に
より貯留容器２６内の水が沸騰すると、貯留容器２６内
の圧力が上昇するため、湯は通水管２９内を通って上昇
し、フィルタ２８を介して抽出容器２７内に流入する。
すると抽出容器２７内のコーヒー粉と湯が混合してコー
ヒー液を抽出する。一方抽出容器２７内に湯が流入する
と、前記ヒータ１２は断電されると同時に冷却ファン１
７が回転し、これによって生起された冷却風がルーバー
３１によって方向を変えられ、貯留容器２６の上部に吹
きつけられて、貯留容器２６を冷却する。すると貯留容
器２６内の圧力が下がるため、抽出容器２７内で抽出さ
れたコーヒー液はフィルタ２８を介し、通水管２９を通
って貯留容器２６内に収納される。

ここで、冷却ファン１７による冷却風を貯留容器２６の
下部に吹きつけた例を本願と比較して、第２図を参照し
て説明する。第２図の縦軸は貯留容器２６の表面に取付
けた温度センサにより検知した温度を示し、横軸は時間
を示したものである。また温度カーブ３２は貯留容器２
６の上部を冷却した本願の温度変化状態を示し、温度カ
ーブ３３は貯留容器２６の下部を冷却した比較例の温度
変化状態を示したもので、貯留容器２６内の水が加熱さ
れて沸騰し、貯留容器２６から抽出容器２７に流入され
たのち、冷却ファン１７が回転し始めるＡ点までは、本
願と比較例とにおける差はない。また本願においては冷
却ファン１７により冷却風が吹きつけられて温度カーブ
３２が急激に下降し、Ａ点から約９５℃に達するＢ点、
つまり抽出容器２７内のコーヒー液が貯留容器２６に下
降し始める点までには４５秒かかる。一方、比較例にお
いては、Ａ点から約９５℃に達するＣ点までには５分か
かる。また、本願におけるコーヒー液が下降し始めるＢ
点から完全に下降し終わるまでの時間も、比較例のコー
ヒー液が下降し始めるＣ点から完全に下降し終るまでの
時間より短くてすむ。

上記実施例によれば、ヒータ１２により加熱される貯留
容器２６と、この貯留容器２６上にその内部と通水管２
９を介して連通するように抽出容器２７を設け、更にコ
ーヒー液抽出後に前記貯留容器２６の上部を冷却する冷
却ファン１７を設けたので、ヒータ１２を移動させずに
いち早く貯留容器２６を冷却することができるため、コ
ーヒーの自動化、つまりコーヒー粉を抽出容器２７内に
収容したのち、スイッチをオンさせるだけで湯を沸かす
ことから、この湯を抽出容器２７内に上昇させコーヒー
液を抽出させたのち、再び貯留容器２６内に下降させる
ことを容易にするとともに、第２図を用いて説明したよ
うに、コーヒー液の抽出を完了する時間を非常に短くす
ることができる。また冷却ファン１７の側方にルーバー
３１を設けることによって、冷却風を貯留容器２６の上
部に効率よく吹き付けることができるため、冷却効率が
上がり、より小さな風量で良好な冷却を行うことができ
るとともに、風切り音等の騒音をおさえることにより静
音化を図ることができる。更に、抽出容器２７内にコー
ヒー液を収容しておく時間を短くすることにより、沸騰
したコーヒー液をこぼす虞も少なくなるとともに、コー
ヒーの味も変化せず常に美味しいコーヒー液を提供する
ことができる。

尚、本考案は上記実施例に限定されるものではなく、例
えば、冷却ファン１７の回転軸を上下方向にしても、冷
却風が貯留容器２６の上部に吹きつけられればよいし、
ミルケース１８は設けられていないものでも良い等種々
の変形が可能である。

［考案の効果］本考案によれば、ヒータにより加熱される貯留容器を設
け、この貯留容器上にその内部と通水管を介して連通す
るように抽出容器を設け、コーヒー液抽出後に前記貯留
容器の上部を冷却する冷却ファンを設けたので、ヒータ
を移動させなくても、すばやくコーヒー液の抽出を完了
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示したもので、第１図は断
面図、第２図は温度変化図、第３図は従来例の斜視図で
ある。図中、１２はヒータ、１７は冷却ファン、２６は貯留容
器、２７は抽出容器を示す。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ヒータにより加熱される貯留容器と、この
貯留容器上にその内部と通水管を介して連通するように
配置された抽出容器と、コーヒー液抽出後に前記貯留容
器の上部を冷却する冷却ファンとを備えるサイホン式コ
ーヒー抽出器。