JPS6118837Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコーヒー粉が収納されたケース内に湯
を供給してコーヒー液を抽出し、このコーヒー液
をカツプ載置台に載置されたカツプに流出させる
ようにしたコーヒー抽出器に関するもので、その
目的は、ホツトコーヒーは勿論のこと、面倒な手
間及び時間をかけることなくアイスコーヒーをも
つくることができるコーヒー抽出器を提供するに
ある。

以下本考案をミル機構を併せて有するコーヒー
抽出器たるコーヒー製造器に適用した一実施例に
ついて図面を参照して説明する。

第１図において、１は器体であり、これはコー
ヒー豆を粉砕するミル機構２及び粉砕後のコーヒ
ー粉中に湯を滴下せしめてコーヒー液を生成する
給湯機構たるドリツプ機構３並びに生成したコー
ヒー液を貯留する容器例えばカツプ４を有してい
て、以下これらにつき詳述するに、即ち、器体１
の下半部の左右両側にはモータ収納室５及びカツ
プ載置台６を夫々形成し、更に上半部の左右両側
にはケース収納室７及び貯水タンク８を夫々形成
している。前記ケース収納室７の底部は右端に向
け漸次下降する傾斜面をなしその最下部には孔部
９が形成され、又該底部の略中央には軸孔部１０
が形成されている。１１はモータ収納室５内に配
設された駆動モータで、その回転軸１１ａは軸孔
部１０を通してケース収納室７に突出されてい
る。１２はケースであり、これは受器１３に円筒
状のケース主部１４の下端部を連結して構成され
ている。そして、該受器１３において、その底部
は前記ケース収納室７の底部に沿う傾斜面をなし
ていてその最下部には抽出口１５が形成され、略
中央部には挿通筒１６が隆起形成されている。こ
の場合、抽出口１５は前記カツプ載置台６に着脱
自在に載置されたカツプ４の上面開口に上方から
臨むようになつている。１７は多数の通液孔１８
を有するフイルタ支えであり、その略中央部に挿
通筒１９が形成されている。２０はこのフイルタ
支え１７に支えられた網目状のフイルタである。
そして、これらのフイルタ２０及びフイルタ支え
１７はケース１２の内下部に装着されている。２
１はコーヒー豆粉砕用のカツタであり、これの中
央部に形成されたボス部２２は前記挿通筒１９内
に位置する回転軸１１ａに嵌合連結されている。
２３は前記ケース１２の上面開口部に着脱可能に
装着した蓋であり、その略中央部に環状の壁部２
３ａを立設しているとともにその壁部２３ａの内
側に位置して注湯孔２３ｂを形成している。一
方、２４はカツプ載置台６に装着された加熱板６
ａの下面に密接して設けた加熱盤で、電気ヒータ
例えばシーズヒータ２５と加熱パイプ２６とを平
行に埋設しており、そしてその加熱パイプ２６の
一端部を上方へ延ばし貯水タンク８の図示しない
出水口に連結しまた他端部をケース収納室７の上
部に延ばして給湯パイプ２７としている。２８は
前記カツプ載置台６上に加熱板６ａとの間に空間
部２９を存した状態で着脱可能に配置された断熱
板で、これは第２図に示すような円板状のもの
で、周側下縁部に上記空間部２９と外部とを連通
せしめる通気用切欠部３０が多数形成されてお
り、また上面周縁部には円環状の突条部３１が突
設されていて、この突条部３１によつて前記カツ
プ４の位置決めを行なつている。さて、３２はカ
ツプ４に被せられた蓋部材であり、これは第３図
にも示すように氷収納部としての有底円筒状の氷
収納器３３及び蓋板３４により構成されている。
氷収納器３３は、その底板に複数の透孔３３ａを
有し、上端部に有する環状フランジ部３３ｂがカ
ツプ４の上端部に着脱可能に載置されることによ
り該カツプ４内に没入した状態で支持される。こ
の氷収納器３３の上面開口に着脱可能に被着され
る蓋板３４は、その上面部に前記抽出口１５の下
方に位置する部位から中央部にかけて下降傾斜す
る案内部としての案内凹部３５が陥没形成されて
いる。この案内凹部３５は、蓋３４の中央部にお
いて放射状例えば３方向に延びる延出凹部３５
ａ，３５ｂ，３５ｃが形成されていて、これら延
出凹部３５ａ，３５ｂ，３５ｃの先端近くには
夫々透孔３６，３７，３８が形成されている。斯
様な案内凹部３５は前記抽出口１５から流出する
コーヒー液を前記氷収納器３３を介して前記カツ
プ４内に案内するためのものである。尚、３９は
前記器体１の一部をなす蓋体であり、これを前記
ケース収納室７及び貯水タンク８の上面開口部に
着脱可能に装着している。また、第４図におい
て、４０は通常のホツトコーヒーをつくる場合に
カツプ４に被せる蓋である。

次に実施例の作用につき説明する。まずアイス
コーヒー液を製造するに際しては、第１図に示す
如く、カツプ載置台６上に断熱板２８を配置する
と共に、氷収納部３３内に氷４１を収納し、更
に、貯水タンク８に所望の人数分に相当する量の
水を注入し、ケース１２にそれに応じた量のコー
ヒー豆を収納し、カツプ４を、これに被着された
蓋部材３２の案内凹部３５がケース１２の抽出口
１５に下方から対応するように断熱板２８上に載
置する。その後、ミル機構２の駆動モータ１１に
通電することにより該駆動モータ１１を回転駆動
すると、これにて回転せられるカツタ２１により
コーヒー豆を粉砕する。粉砕後、駆動モータ１１
を断電すると共にドリツプ機構３のシーズヒータ
２５に通電することにより該シーズヒータ２５を
発熱させ、これにて加熱板６ａを加熱すると同時
に貯水タンク８から加熱パイプ２６内に供給され
た水を加熱して熱湯を生成する。このとき、加熱
された加熱板６ａからの熱は空間部２９及び通気
用切欠部３０を通つて放出されるものであり、断
熱板２８上に載置されたカツプ４には伝達されな
い。一方、前述のように生成せられた熱湯は、そ
の沸騰圧により給湯パイプ２７内を上昇して給湯
口２７ａから蓋２３における壁部２３ａの内側に
供給され、注湯孔２３ｂからケース１２内に滴下
供給される。更に、ケース１２内に供給された熱
湯はコーヒー粉及びフイルタ２０を通過してコー
ヒー液として抽出され、この抽出されたコーヒー
液はケース１２の抽出口１５から流出して案内凹
部３５内に落下し、この案内凹部３５内を特にこ
れの延出凹部３５ａ，３５ｂ，３５ｃに向つて流
れ、透孔３６，３７，３８から氷収納器３３内に
落下する。斯くして落下したコーヒー液は氷収納
器３３内の氷４１に接触して冷却されると同時に
このときの溶融水により薄められて透孔３３ａか
らカツプ４内に落下貯留される。この後カツプ４
をカツプ載置台６上の断熱板２８から取外して内
部の冷却されたコーヒー液をコツプ等に注ぎ、さ
らに氷を加えた状態にしていわゆるアイスコーヒ
ーとして飲用に供するものである。

一方、通常のホツトコーヒー液を製造するに際
しては、第４図に示すように、まず断熱板２８を
カツプ載置台６上から取外し、予め蓋部材３２を
取外して蓋４０を被せた状態にしたカツプ４を加
熱板６ａ上に載置し、以下前述と同様の操作を行
なう。この場合、加熱板６ａの熱がカツプ４に伝
達されてカツプ４が温められるため、カツプ４内
に貯留されたコーヒー液を保温することができ
る。

このようにした本実施例によれば、通常のホツ
トコーヒーをつくる場合の操作の他に、カツプ載
置台６上に断熱板２８を載置しこの断熱板２８上
に、氷収納器３３に氷４１を収納した蓋部材３２
を被せたカツプ４を載置するという極めて簡単な
操作を行なうだけで短時間にアイスコーヒーをつ
くることができる。しかも抽出口１５から流出す
るコーヒー液は氷収納器３３内の氷４１によつて
冷却され且つ薄められた後にカツプ４内に落下貯
留されるため、単にカツプ４内に氷を入れこのカ
ツプ４内にコーヒー液を落下貯留させてコーヒー
液を冷却させる場合に比し、均一濃度のコーヒー
液をカツプ４内に貯留することができる。ちなみ
に従来アイスコーヒーをつくる場合には、通常の
ホツトコーヒーをつくつた後そのコーヒー液をカ
ツプ４から別の容器に移し代えこの容器内に氷を
投入し、或いは容器ごと水に浸したり冷蔵庫に入
れたり等して冷却しており、総じて操作が面倒で
且つ長い時間を要するという不具合があつた。

尚、本考案は上記し且つ図面に示す実施例に限
定されるものではなく、例えばコーヒー製造器の
みならずコーヒー抽出器全般に適用し得る等、要
旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実施し得るこ
とは勿論である。

本考案は以上説明したように、ホツトコーヒー
は勿論のこと、面倒な手間及び時間をかけること
なくアイスコーヒーをもつくることができるコー
ヒー抽出器を提供できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案をミル機構を併せて有するコーヒ
ー製造器に適用した一実施例に関するもので、第
１図は全体の縦断面図、第２図は断熱板単体の斜
視図、第３図は蓋部材の分解斜視図、第４図は第
１図と異なる使用状態を示す全体の縦断面図であ
る。 図中、１は器体、２はミル機構、３はドリツプ
機構（給湯機構）、４はカツプ、６はカツプ載置
台、１２はケース、１５は抽出口、２８は断熱
板、３２は蓋部材、３３は氷収納器（氷収納
部）、３５は案内凹部（案内部）である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コーヒー抽出時に熱せられるカツプ載置台を有
   する器体と、この器体に設けられたコーヒー粉か
   らコーヒー液を抽出して前記カツプ載置台に載置
   されたカツプに流出させる抽出口を有するケース
   と、前記器体に設けられ湯を生成してその湯を前
   記ケース内のコーヒー粉に供給する給湯機構と、
   前記カツプに被せられる蓋部材を備えたものにお
   いて、前記蓋部材に氷を収能可能な氷収納部並び
   に前記抽出口から流出するコーヒー液を前記氷収
   納部を介して前記カツプ内に案内する案内部を設
   けると共に、前記カツプ載置台上に着脱可能に配
   置される断熱板を設けたことを特徴とするコーヒ
   ー抽出器。