JPH06145831A - アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯の処理方法 - Google Patents

アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯の処理方法

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JPH06145831A
JPH06145831A JP31774292A JP31774292A JPH06145831A JP H06145831 A JPH06145831 A JP H06145831A JP 31774292 A JP31774292 A JP 31774292A JP 31774292 A JP31774292 A JP 31774292A JP H06145831 A JPH06145831 A JP H06145831A
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JP
Japan
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molten aluminum
furnace
condenser
molten
vapor
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JP31774292A
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English (en)
Inventor
Masanori Ikeda
雅宣 池田
Atsushi Kanekawa
淳 金川
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Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、アルミニウム溶湯又はアルミニウム
合金溶湯を真空処理して溶湯中の汚染物を蒸発除去する
に際し、爆発の危険がなく、また回収した汚染物の金属
塊を再利用に供することができる、アルミニウム溶湯又
はアルミニウム合金溶湯の処理方法を提供するものであ
る。 【構成】本発明は、下記の第1工程及び第2工程を経る
ことを特徴としている。 第1工程:アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯
を溶解炉又は保持炉から気密形の精錬炉へ移湯し、移湯
した溶湯をそのままにして又は撹拌しつつ、該精錬炉の
炉内を真空雰囲気に維持して該溶湯中の汚染物を蒸発さ
せる工程。 第2工程:蒸発させた汚染物の蒸気を凝縮器へ吸引し、
該凝縮器で汚染物の蒸気を冷却して凝縮した後、凝縮し
た汚染物を加熱して再溶融し、更に固化して、金属塊と
して回収する工程。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルミニウム溶湯又はア
ルミニウム合金溶湯(以下、これらを単にアルミニウム
溶湯という)の処理方法に関する。原料スクラップを溶
解炉で溶解し、溶解したアルミニウム溶湯を保持炉で調
整して、調整したアルミニウム溶湯を鋳造機で所定形状
に鋳造する場合、アルミニウム溶湯を、少なくとも鋳造
機へ供する前の段階で、そこに含まれるマグネシウムや
亜鉛等の汚染物を除去するために処理することが行なわ
れる。本発明はかかるアルミニウム溶湯の処理方法の改
良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、アルミニウム溶湯の処理方法とし
て、アルミニウム溶湯を不活性ガスと共に真空槽へ吸引
し、該真空槽でアルミニウム溶湯中の汚染物を蒸発させ
る方法(特開昭48−20709、特開昭57−134
242)、アルミニウム溶湯を真空槽へ吸引し、該真空
槽で不活性ガスを導入しつつアルミニウム溶湯中の汚染
物を蒸発させる方法(特開昭52−43708)等が提
案されている。ところが、これらの従来法には、蒸発さ
せたマグネシウムや亜鉛等の汚染物の蒸気を凝縮し、凝
縮した汚染物の粉状物をそのまま大気中へ取り出すた
め、この際に爆発する危険があるという欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来法では、アルミニウム溶湯から蒸発さ
せそして凝縮した汚染物の粉状物を取り出す際に爆発す
る危険がある点である。
【0004】
【課題を解決するための手段】しかして本発明は、下記
の第1工程及び第2工程を経ることを特徴とするアルミ
ニウム溶湯の処理方法に係る。 第1工程:アルミニウム溶湯を溶解炉又は保持炉から気
密形の精錬炉へ移湯し、移湯した溶湯をそのままにして
又は撹拌しつつ、該精錬炉の炉内を真空雰囲気に維持し
て該溶湯中の汚染物を蒸発させる工程。 第2工程:蒸発させた汚染物の蒸気を凝縮器へ吸引し、
該凝縮器で汚染物の蒸気を冷却して凝縮した後、凝縮し
た汚染物を加熱して再溶融し、更に固化して、金属塊と
して回収する工程。
【0005】本発明では、気密形の精錬炉に凝縮器を介
して真空ポンプを接続する。通常、該精錬炉は本体と該
本体に着脱可能な気密形の蓋体とを備え、また該蓋体に
はアルミニウム溶湯を溶解炉又は保持炉から該精錬炉へ
移湯するための溶湯吸引管と蒸発させた汚染物の蒸気を
該精錬炉から凝縮器へ導入するための蒸気吸引管とを取
付ける。この場合、真空ポンプを作動させ、凝縮器及び
精錬炉の内部を真空雰囲気にして、アルミニウム溶湯を
溶解炉又は保持炉から溶湯吸引管を介して精錬炉へ移湯
する。次に精錬炉の炉内を真空雰囲気に維持して、移湯
した該アルミニウム溶湯中の汚染物を蒸発させ、蒸発さ
せた汚染物の蒸気を蒸気吸引管を介して凝縮器へ導入す
るのである。精錬炉へ移湯したアルミニウム溶湯中の汚
染物を蒸発させるに際しては該アルミニウム溶湯を撹拌
するのが好ましい。撹拌方法としては、移湯したアルミ
ニウム溶湯中へ不活性ガス供給管を介して不活性ガスを
吹き込む方法、撹拌扇を用いる方法、電磁スターラを用
いる方法等がある。
【0006】また本発明では、凝縮器に冷却手段と加熱
手段とを内装し、該凝縮器の下端部にルツボを取外し可
能に取付ける。蒸発させた汚染物の蒸気を不活性ガスと
共に吸引管を介して凝縮器へ導入し、該凝縮器で汚染物
の蒸気を冷却手段により凝縮する。次に凝縮した汚染物
を加熱手段により再溶融し、再溶融した汚染物をルツボ
に自重落下させる。そして自重落下させた汚染物の再溶
融物を自然放冷により固化し、固化した汚染物の金属塊
を該ルツボを取外して回収するのである。
【0007】
【作用】本発明によると、アルミニウム溶湯から蒸発さ
せた汚染物の蒸気を金属塊として回収するため、爆発の
危険がなく、また回収した金属塊を再利用に供すること
ができる。移湯したアルミニウム溶湯中の汚染物を蒸発
させるに際して該アルミニウム溶湯を撹拌すれば、より
短時間に該アルミニウム溶湯を処理できる。
【0008】
【実施例】図1は本発明の一実施状態を断面で略示する
系統図である。保持炉11と気密形の精錬炉21とがバ
ルブ31を介装する溶湯吸引管41,42で接続されて
いる。精錬炉21は本体22と本体22に着脱可能な気
密形の蓋体23とから成り、本体22の底部にはバルブ
32を介装する不活性ガス供給管43が接続されてい
る。蓋体23にはアルミニウム溶湯Aを保持炉11から
精錬炉21へ移湯するための溶湯吸引管42と蒸発させ
た汚染物の蒸気を不活性ガスと共に精錬炉21から凝縮
器51へ導入するための蒸気吸引管44とが取付けられ
ている。また蓋体23には内蓋24が取付けられてお
り、内蓋24には飛散したアルミニウム溶湯Aのスプラ
ッシュが固着するのを防止するための補助ヒータ25が
取付けられている。
【0009】精錬炉21とその下流側の凝縮器51とは
バルブ33を介装する蒸気吸引管44,45で接続され
ている。凝縮器51には水冷蛇管52とラジアントチュ
ーブ53とが装備されており、凝縮器51の下端部にル
ツボ61が取外し可能に取付けられている。凝縮器51
とその下流側の除塵器71とはバルブ34を介装する排
気管46で接続されており、除塵器71の下流側には真
空ポンプ81が接続されていて、凝縮器51とバルブ3
4との間でバルブ35を介装する不活性ガス供給管47
が接続されている。
【0010】図1ではアルミニウム溶湯Aを保持炉11
から精錬炉21へ溶湯吸引管41,42を介して移湯し
ているが、例えば精錬炉の本体を台車に載置し、該本体
を該台車と共に保持炉の出湯口の下方に移動して、アル
ミニウム溶湯を該保持炉から該本体へ自重流下により直
接に移湯してもよい。この場合、アルミニウム溶湯を移
湯した本体を台車と共に元の位置へ戻し、該本体に気密
形の蓋体を被着する。また図1では、精錬炉21へ移湯
したアルミニウム溶湯Aを撹拌するために、本体22の
底部にバルブ32を介装する不活性ガス供給管43が接
続されているが、これらは省略してもよい。更に図1で
は、凝縮器51における冷却手段として水冷蛇管52が
装備されているが、これは例えば水冷パネルや水冷ジャ
ケットでもよく、更に加熱手段としてラジアントチュー
ブ53が装備されているが、これは例えばシーズヒータ
でもよい。
【0011】真空ポンプ81を作動させ、精錬炉21の
炉内を0.5Torrの真空雰囲気にして、保持炉11
から溶湯吸引管41、バルブ31及び溶湯吸引管42を
介して40tのアルミニウム溶湯Aを精錬炉21へ移湯
した後、バルブ31を閉じた。精錬炉21の炉内をその
まま0.5Torrの真空雰囲気に維持して、移湯した
アルミニウム溶湯A中へバルブ32及び不活性ガス供給
管43を介してアルゴンガスを100リットル/分で炉
底から吹き込み、該アルミニウム溶湯Aを真空処理し
た。
【0012】真空処理によりアルミニウム溶湯Aから蒸
発した汚染物の蒸気を蒸気吸引管44、バルブ33及び
蒸気吸引管45を介してアルゴンガスと共に凝縮器51
へ導入し、水冷蛇管52で凝縮した。汚染物の蒸気を凝
縮した後の排ガスは排気管46、バルブ34、除塵器7
1及び真空ポンプ81を介して大気中へ放出した。
【0013】補助ヒータ25で飛散したアルミニウム溶
湯Aのスプラッシュが内蓋24へ固着するのを防止しつ
つ、かかる真空処理を30分間行なった後、バルブ3
3,34を閉じ、真空ポンプ81を停止した。次いでバ
ルブ35を開き、凝縮器51へアルゴンガスを導入し
て、凝縮器51の内部雰囲気を復圧した。水冷蛇管52
の冷却水を排出した後、凝縮した汚染物をラジアントチ
ューブ53で650℃に加熱して再溶融した。再溶融し
た汚染物はルツボ61へ自重で落下した。ラジアントチ
ューブ53による加熱を停止し、ルツボ61へ自重で落
下した汚染物の再溶融物を放冷により固化した。そして
ルツボ61を凝縮器51から取外し、固化した汚染物の
金属塊を回収した。
【0014】
【発明の効果】既に明らかなように、以上説明した本発
明には、アルミニウム溶湯を真空処理して溶湯中の汚染
物を蒸発除去するに際し、爆発の危険がなく、また回収
した汚染物の金属塊を再利用に供することができるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施状態を断面で略示する系統図。
【符号の説明】
11・・・保持炉、21・・・精錬炉、22・・・本
体、23・・・蓋体、31〜35・・・バルブ、41,
42・・・溶湯吸引管、43,47・・・不活性ガス供
給管、44,45・・・蒸気吸引管、46・・・排気
管、51・・・凝縮器、52・・・水冷蛇管、53・・
・ラジアントチューブ、61・・・ルツボ、71・・・
除塵器、81・・・真空ポンプ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の第1工程及び第2工程を経ること
    を特徴とするアルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶
    湯の処理方法。 第1工程:アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯
    を溶解炉又は保持炉から気密形の精錬炉へ移湯し、該精
    錬炉の炉内を真空雰囲気に維持して移湯した溶湯中の汚
    染物を蒸発させる工程。 第2工程:蒸発させた汚染物の蒸気を凝縮器へ吸引し、
    該凝縮器で汚染物の蒸気を冷却して凝縮した後、凝縮し
    た汚染物を加熱して再溶融し、更に固化して、金属塊と
    して回収する工程。
  2. 【請求項2】 下記の第1工程及び第2工程を経ること
    を特徴とするアルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶
    湯の処理方法。 第1工程:アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯
    を溶解炉又は保持炉から気密形の精錬炉へ移湯し、移湯
    した溶湯を撹拌しつつ、該精錬炉の炉内を真空雰囲気に
    維持して該溶湯中の汚染物を蒸発させる工程。 第2工程:蒸発させた汚染物の蒸気を凝縮器へ吸引し、
    該凝縮器で汚染物の蒸気を冷却して凝縮した後、凝縮し
    た汚染物を加熱して再溶融し、更に固化して、金属塊と
    して回収する工程。
JP31774292A 1992-11-02 1992-11-02 アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯の処理方法 Pending JPH06145831A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6607578B2 (en) 2000-04-07 2003-08-19 Kobe Steel, Ltd. Continuous vacuum refining method of molten metal and apparatus thereof
JP2009108346A (ja) * 2007-10-26 2009-05-21 Asahi Seiren Co Ltd アルミニウム・スクラップの精製方法及びその精製装置
CN104073667A (zh) * 2014-05-05 2014-10-01 广西南南铝加工有限公司 一种铝合金精炼装置及其精炼方法
RU2668640C1 (ru) * 2017-10-31 2018-10-02 Общество с ограниченной ответственностью "Объединенная Компания РУСАЛ Инженерно-технологический центр" Способ вакуумной обработки алюминия и алюминиевых сплавов

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