JPH06145686A - 熱可塑性樹脂成形加工用滑剤 - Google Patents

熱可塑性樹脂成形加工用滑剤

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JPH06145686A
JPH06145686A JP32120092A JP32120092A JPH06145686A JP H06145686 A JPH06145686 A JP H06145686A JP 32120092 A JP32120092 A JP 32120092A JP 32120092 A JP32120092 A JP 32120092A JP H06145686 A JPH06145686 A JP H06145686A
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JP
Japan
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acid
component
lubricant
resin
thermoplastic resin
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Application number
JP32120092A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Takahara
康博 高原
Tsugio Ogawa
次夫 小川
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Kyoeisha Chemical Co Ltd
Original Assignee
Kyoeisha Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱可塑性樹脂に添加して良好な成形加工性を
与え、更に機械的性質を向上させることのできる滑剤を
提供することにある。 【構成】 (イ) 高級脂肪族モノカルボン酸と多塩基酸の
混合物とジアミンとの反応によって得られるカルボン酸
アマイド系ワックスと、(ロ) リン酸のアルキルエステル
の金属塩を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱可塑性樹脂成形加工用
滑剤に関する。更に詳しくは、高級脂肪族モノカルボン
酸と多塩基酸の混合物と、ジアミンとの反応によって得
られるカルボン酸アマイド系ワックスに、リン酸アルキ
ルエステルの金属塩を添加してなる滑剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より熱可塑性樹脂は、プレス成形、
押し出し成形、射出成形などの成形加工をするに当っ
て、溶融粘度が高く、成形加工性が悪いという欠点を持
っている。これらは樹脂の滑性に起因するものであり、
かかる不利益を防止する目的で滑剤が配合されてきた。
【0003】従来より熱可塑性樹脂成形加工用滑剤とし
ては、例えば低分子ポリエチレンワックス、ステアリン
酸などの高級脂肪酸及びその金属塩、高級脂肪酸エステ
ル、高級脂肪酸アマイドなどがあげられる。
【0004】しかしながら、これらの滑剤はまだ満足で
きるものではなく、ブルームやブリードアウトを起こし
たり離型性や滑性が不十分であったり、特に加工温度の
高い熱可塑性樹脂の場合従来の滑剤はいずれも軟化点が
低く、加工時に滑性低下を起こしたり、発煙、着色した
りする。
【0005】比較的軟化点の高いステアリン酸アマイド
(軟化点100〜105℃)、エチレンビスステアロア
マイド(軟化点142〜145℃)においても滑剤とし
ての流動性が十分でなく、かつ離型性が悪くなるなどの
欠点を持っている。
【0006】また特開平3−153793に記載されて
いる高軟化点を有するカルボン酸アマイド系ワックス単
独では滑性は改良されるが、これを添加した熱可塑性樹
脂の耐衝撃性を向上させる効果はなく、むしろ場合によ
っては耐衝撃性を低下させる欠点を持っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、鋭意検討
の結果、カルボン酸アマイド系ワックスにリン酸アルキ
ルエステルの金属塩を添加してなる新規な組成を有する
ものが、熱可塑性樹脂の成形加工時に滑性を与え、更に
その成形物の機械的性質を向上させる効果が顕著である
ことを見いだし本発明に至った。
【0008】即ち、本発明は熱可塑性樹脂に添加して従
来の滑剤と比べより良好な成形加工性を与え、更に機械
的性質を向上させ、また上述のごとき欠点を解消した熱
可塑性樹脂成形加工用滑剤を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、カルボン酸ア
マイド系ワックスに対しリン酸のアルキルエステルの金
属塩を添加してなる新規な組成を有する熱可塑性樹脂成
形加工用滑剤にある。
【0010】本発明で使用するカルボン酸アマイド系ワ
ックスは特開平3−153793に記載のごとく、高級
脂肪族モノカルボン酸と多塩基酸の混合物とジアミンと
の脱水反応によって得られる。
【0011】前記高級脂肪族モノカルボン酸としては、
炭素数16以上の飽和脂肪族モノカルボン酸及びヒドロ
キシカルボン酸が好ましく、例えば、パルミチン酸、ス
テアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸、12−ヒドロキシ
ステアリン酸などが挙げられる。
【0012】前記多塩基酸としては、二塩基酸以上のカ
ルボン酸で、例えば、マロン酸、コハク酸、アジピン
酸、セバシン酸、ピメリン酸、アゼライン酸等の脂肪族
ジカルボン酸及び、フタル酸、テレフタル酸等の芳香族
ジカルボン酸及び、シクロヘキサンジカルボン酸、シク
ロヘキシルコハク酸等の脂環式ジカルボン酸等が挙げら
れる。
【0013】前記ジアミンとしては、例えば、エチレン
ジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミ
ノブタン、ヘキサメチレンジアミン、メタキシリレンジ
アミン、トリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、
フェニレンジアミン、イソホロンジアミン等が挙げられ
る。
【0014】本発明で使用するカルボン酸アマイド系ワ
ックスは、それを製造するに当って使用する高級脂肪族
モノカルボン酸に対して、多塩基酸の混合割合を変える
ことにより任意の軟化点のものが得られる。
【0015】本発明で使用する高級脂肪族モノカルボン
酸と多塩基酸とジアミンは、上記したものに限定される
ものではない。
【0016】カルボン酸アマイド系ワックスを製造する
に当って使用する多塩基酸の混合割合は高級脂肪族モノ
カルボン酸2モルに対して、0.18モルから1.0モ
ルの範囲が好適である。またジアミンの使用量は高級脂
肪族モノカルボン酸2モルに対して1.5モルから2.
0モルの範囲が好適であり、使用する多塩基酸の量に従
って変化する。
【0017】本発明で使用するカルボン酸アマイド系ワ
ックスは、従来の高級脂肪酸アマイドと混合使用するこ
ともできる。
【0018】本発明で使用するリン酸のアルキルエステ
ルの金属塩は、リン酸モノ又はジアルキルエステルの金
属塩であり、前記アルキル基としては炭素数12〜26
が好適である、また前記金属としては、マグネシウム、
アルミニウム、カルシウム、亜鉛、バリウム等が好適で
ある。
【0019】本発明による滑剤の使用対象となる樹脂と
しては、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフ
ェニレンオキサイド樹脂、ポリフェニレンスルファイド
樹脂、スチレン系樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアセタ
ール樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリメタ
クリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、
ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、
ポリ四フッ化エチレン樹脂、熱可塑性エラストマーが好
ましい。また上記の樹脂2種以上からなるポリマーアロ
イにも好適である。
【0020】ポリオレフィン樹脂としては、ポリプロピ
レン、ポリエチレン等があげられる。ポリアミド樹脂と
しては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナ
イロン12、ナイロン46、ナイロン610、ナイロン
612などがあげられ、芳香族系ポリアミドなども含ま
れる。
【0021】ポリエステル樹脂としてはポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート等があげ
られ、さらにポリアリレート等の芳香族ポリエステル等
も含まれる。
【0022】ポリフェニレンオキサイド樹脂としては、
2,6−ジメチル及び2,6−ジフェニルフェノールの
重合体及びこれらの重合体にスチレン系樹脂あるいは他
の樹脂をグラフトしているものも含まれる。
【0023】スチレン系樹脂としては、ポリスチレン、
AAS樹脂(アクリロニトリル−アクリレート−スチレ
ン共重合体)、AES樹脂(アクリロニトリル−プロピ
レンゴム強化スチレン−エチレン共重合体)、AS樹脂
(アクリロニトリル−スチレン共重合体)、ABS樹脂
(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合
体)、MS樹脂(メタクリル酸メチル−スチレン共重合
体)などがあげられ、さらにABS樹脂としてはα−メ
チル変性およびN−フェニルマレイミド変性等の耐熱A
BS樹脂なども含まれる
【0024】熱可塑性エラストマーとしては、スチレン
系エラストマーとしてスチレン−イソプレン共重合体、
スチレン−ブタジエン共重合体などがあげられ、さらに
ポリオレフィン系エラストマー、ポリ塩ビ系エラストマ
ー、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラ
ストマー、ポリアミド系エラストマーなどがあげられ
る。
【0025】カルボン酸アマイド系ワックス100重量
部に対するリン酸アルキルエステルの金属塩の添加量は
0.1〜20重量部、好ましくは、0.2〜7重量部で
あり、0.1重量部未満では目的とする成形加工性及び
機械的性質の向上が得られず、又20重量部を越える量
を添加しても効果に変わりがないためである。又リン酸
アルキルエステルの金属塩は一種類だけでなく二種類以
上添加しても、さしつかえない。
【0026】本発明の熱可塑性樹脂成形加工用滑剤の使
用量は、樹脂100重量部に対して0.1〜5重量部
で、好ましくは0.3〜2.0重量部で、0.1重量部
未満では目的とする成形加工性及び機械的性質の向上が
得られず、5重量部を越える量を添加しても効果に変わ
りがなく、場合によっては機械的性質が低下するので好
ましくない。
【0027】
【実施例】次に本発明を実施例によって説明するが、本
発明は次の実施例によって限定されるものではない。文
中部は重量部である。
【0028】合成例 1 温度計、コンデンサー付き検水管、滴下ロート、窒素導
入管及び攪拌機を備えた反応器に、ステアリン酸568
部(2モル)とセバシン酸66.8部(0.33モル)
を仕込み、加熱溶解後、エチレンジアミン83.5部
(1.39モル)を滴下し、窒素気流中160℃より脱
水反応を開始し、230℃にてアミン価が5以下になる
まで5時間反応した後、取り出し、固めてカルボン酸ア
マイド系ワックスを得た。
【0029】合成例 2 合成例1と同様の装置に、ステアリン酸568部(2モ
ル)とセバシン酸202部(1モル)を仕込み、加熱溶
解後、エチレンジアミン120部(2モル)を滴下し、
窒素気流中160℃より脱水反応を開始し、250〜2
60℃にてアミン価が5以下になるまで7時間反応した
後、取り出し、固めてカルボン酸アマイド系ワックスを
得た。
【0030】実施例 1〜7 表1に示す割合(重量部)で、熱可塑性樹脂成形加工用
滑剤を得た。
【0031】
【0032】表1中LBT - 1820,LBT - 1830及びLBT -
2230は堺化学製のリン酸アルキルエステルの金属塩であ
る。
【0033】使用例 1〜13、比較例 1〜4 表2に示す割合(重量部)で、二軸押し出し機を用いて
各熱可塑性樹脂に混練してペレットを作成後、射出成形
機を用いてアイゾット耐衝撃試験用の試験片を作成し、
機械的性質としてアイゾット値を測定した。また成形加
工性として混練したペレットで、メルトフローレートを
測定した。その結果を表2に示す。
【0034】
【0035】
【0036】ABS樹脂:N−フェニルマレイミド変性
耐熱ABS樹脂(三菱化成モンサント製) PPE樹脂:ポリフェニレンエーテル樹脂(旭化成工業
製) BES:エチレンビスステアロアマイド アイゾット衝撃:JIS K 7110に準拠して行
い、試験片は、4.0mm×12.6mm(ノッチ付
き)で、行った。 メルトフローレート:JIS K 7210に準拠して
行い、ABS樹脂の場合荷重5kg、測定温度250℃
で、行った。PPE樹脂の場合荷重10kg、測定温度
300℃で行った。
【0037】
【発明の効果】表2から明らかなように、本発明の滑剤
は熱可塑性樹脂に機械的性質および成形加工性を付与す
ることが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 10:06 40:00 Z 8217−4H 50:10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ) 高級脂肪族モノカルボン酸と多塩基
    酸の混合物とジアミンとの反応によって得られるカルボ
    ン酸アマイド系ワックスと、(ロ) リン酸アルキルエステ
    ルの金属塩の1種又は2種以上を含有することを特徴と
    する熱可塑性樹脂成形加工用滑剤。
  2. 【請求項2】 (イ) カルボン酸アマイド系ワックス10
    0重量部に対し、(ロ) リン酸アルキルエステルの金属塩
    の1種又は2種以上を0.1〜20重量部添加してなる
    ことを特徴とする請求項1の熱可塑性樹脂成形加工用滑
    剤。
JP32120092A 1992-11-04 1992-11-04 熱可塑性樹脂成形加工用滑剤 Pending JPH06145686A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002294271A (ja) * 2001-01-24 2002-10-09 Nippon Oil Corp 潤滑油組成物
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