JPH06145685A - グリース - Google Patents

グリース

Info

Publication number
JPH06145685A
JPH06145685A JP29959992A JP29959992A JPH06145685A JP H06145685 A JPH06145685 A JP H06145685A JP 29959992 A JP29959992 A JP 29959992A JP 29959992 A JP29959992 A JP 29959992A JP H06145685 A JPH06145685 A JP H06145685A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grease
weight
pts
olefin
contact
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29959992A
Other languages
English (en)
Inventor
Sugako Ootake
崇雅子 大嶽
Hiroaki Takahashi
広明 高橋
Eigo Mukogasa
英五 向笠
Kikuo Yasuzaki
喜久男 保崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON KOUYU KK
NIPPON KOYU KK
Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
NIPPON KOUYU KK
NIPPON KOYU KK
Tokai Rika Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON KOUYU KK, NIPPON KOYU KK, Tokai Rika Co Ltd filed Critical NIPPON KOUYU KK
Priority to JP29959992A priority Critical patent/JPH06145685A/ja
Publication of JPH06145685A publication Critical patent/JPH06145685A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lubricants (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた低温特性と耐久性を兼有するだけでな
く、不快な操作感触や異常音の原因となるスティック・
スリップの発生を効果的に防止できるグリースを提供す
る。 【構成】 1.(i)鎖状炭化水素合成油を70重量%以
上含有する鎖状炭化水素系合成油(8〜35cSt/40
℃)100重量部に対して、α−オレフィンコオリゴマ
ーおよび/またはα−オレフィンコポリマー(37〜1
2,000cSt/100℃)5〜55重量%および酸変性
α−オレフィン・エチレンコオリゴマー(360〜20,
000cSt/40℃)3〜30重量%配合して成る混合
基油100重量部、(ii)高級脂肪酸のリチウム塩1〜2
0重量部、および(iii)第4級アミノ基含有有機化合物
で処理した親油性の合成フッ素雲母0.5〜8重量部を
含有するグリース。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、優れた低温特性と耐
久性を有し、円滑な操作感触をもたらすグリース、特
に、自動車等の車両のスイッチ等において多用されてい
るABS樹脂やPC樹脂等の樹脂製摺動部品における過
大操作力や異常音の原因となるスティック・スリップの
発生を効果的に防止できるグリースに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、自動車用スイッチ等の操作部
品に表示の容易なABS樹脂やPC樹脂等の樹脂製摺動
部品が多用されているが、ビビリ振動等不快な操作感や
異常音の原因となるスティック・スリップの発生が問題
となっている。このスティック・スリップは、摺動部品
の少なくとも一方がある程度の弾性自由度を有し、静摩
擦係数と動摩擦係数の差が大きいABS樹脂やPC樹脂
の摺動操作時に付着と滑りが交互に繰り返されて発生す
る鋸刃状の摩擦振動である。この波形の観測例を、AB
S樹脂の面摺動時における摩擦係数の経時変化として図
1(A)に示す。なお、比較のために、正常な摩擦係数の
経時変化の測定例を図1(B)に示す。スティック・スリ
ップは、樹脂と金属製剛球間の摺動時やステンレス製渦
巻きばねの巻戻し摺動時等においても発生する。
【0003】このような問題を解決するために、摺動面
等にグリース、例えば、基油として鎖状炭化水素油(例
えば、鉱油、α−オレフィンオリゴマー等)、増稠剤と
して金属セッケン、増粘剤としてポリイソブチレン、シ
リカゲル等を配合した引糸性の粘着グリースを塗布する
方法が利用されている。しかしながら、従来のこの種の
グリースには、約30℃以下の低温時に作動トルクが大
きくなり、寒冷地等の低温条件下で使用できないだけで
なく、ABS樹脂面への吸着性が弱いため、比較的少な
い摺動回数によって摺動面から除去され、スティックス
リップ防止の耐久性に欠けるという難点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記の事情
に鑑み、優れた低温特性と耐久性を兼有するだけでな
く、不快な操作感触や異常音の原因となるスティック・
スリップの発生を効果的に防止できるグリースを提供す
るためになされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ちこの発明は、(i)鎖
状炭化水素合成油を70重量%以上含有する鎖状炭化水
素系合成油(8〜35cSt/40℃)100重量部に対し
て、α−オレフィンコオリゴマーおよび/またはα−オ
レフィンコポリマー(37〜12,000cSt/100
℃)5〜55重量%および酸変性α−オレフィン・エチ
レンコオリゴマー(360〜20,000cSt/40℃)
3〜30重量%配合して成る混合基油100重量部、(i
i)高級脂肪酸のリチウム塩1〜20重量部、および(ii
i)第4級アミノ基含有有機化合物で処理した親油性の合
成フッ素化雲母0.5〜8重量部を含有するグリースに
関する。
【0006】本発明によるグリースの基油は、3種のタ
イプの油を所定量配合することによって調製される。即
ち、鎖状炭化水素合成油を70重量%以上含有し、粘度
が8〜35cSt/40℃の鎖状炭化水素系合成油(以
下、基油成分1という)100重量部に対して、粘度が
37〜12,000cSt/100℃のα−オレフィンコ
オリゴマーおよび/またはα−オレフィンコポリマー
(以下、基油成分2という)5〜55重量%および粘度が
360〜20,000cSt/40℃の酸変性α−オレフ
ィン・エチレンコオリゴマー(以下、基油成分3という)
3〜30重量%配合して得られる混合油を、本発明にお
いては基油として使用する。
【0007】基油成分1は低温特性を向上させるために
配合する成分であって、その主成分となる鎖状炭化水素
合成油としては、分子量が300〜600の鎖状炭化水
素、粘度が8〜35cSt/40℃の合成油が好ましい。
基油成分1は、この種の鎖状炭化水素合成油のほかに、
他の低粘度合成油、例えば、粘度が8〜35cSt/40
℃のパラフィン系精製鉱油等を30重量%未満含有して
いてもよい。基油成分1の粘度は8〜35cSt/40
℃、好ましくは、15〜35cSt/40℃であり、8c
St/40℃よりも低い場合には、高温での蒸発量が増
大する。
【0008】基油成分2としては、炭素原子数が4〜1
0のα−オレフィンから成る群から選択されるモノマー
から得られるコオリゴマーまたはコポリマーであって、
粘度が37〜12,000cSt/100℃のものが好適
である。基油成分2の粘度が37cSt/100℃より低
い場合には、摺動面に付着する油幕の厚みが減少し、ス
ティック・スリップ防止効果がなくなる。また、12,
000cSt/100℃よりも高くなると、高粘度となり
配合グリースの低温トルクを高めるので好ましくない。
基油成分2はグリースの摺動界面への付着性を向上させ
るために配合する成分であり、その配合量は前記の基油
成分1に対して、5〜55重量%であり、5重量部より
少ない場合には、十分な付着効果が得られず、55重量
よりも多くなると低温時の操作力が高くなる。
【0009】基油成分3は、エチレンと他のα−オレフ
ィン類とのコオリゴマー、例えば、特開平1−2170
98号公報等に開示されている一般式(I)で表わされる
コオリゴマーに、カルボキシル基等の酸性基をグラフト
したコオリゴマーであって、その粘度は、360〜2
0,000/40℃である:
【化1】 基油成分3の粘度が、360cStよりも低い場合には、
分子の鎖が短く1μ前後のBに相当するブチルゴムの凸
面が成型面に出ているABS樹脂に絡まり難い、即ちA
BS樹脂面への物理吸着し難く、20,000cSt/4
0℃よりも高くなると高粘度となり低温時操作力が増
す。この種の酸変成コオリゴマーの酸価は、19〜15
0mgKOH/g(JIS−K2501準拠測定値)のもの
が好ましい。酸価が10mgKOH/gより低い場合は、
ABS等の樹脂への化学吸着効果が低いため摺動面に付
着し難くスティック・スリップの防止能が低下し、15
0mgKOH/gより高い場合、極性が高くなり、環境応
力亀裂への影響が増加する。この様な酸変性αオレフィ
ンコオリゴマーとして次の市販品が例示される: 三井石油化学工業「ルーカントA−6002」粘度:16
7cSt/40℃ 酸価:120mgKOH/g 三井石油化学工業「ルーカント A−5515」粘度:1
82,000cSt/40℃ 酸化:62mgKOH/g
【0010】高級脂肪酸のリチウム塩としては、ステア
リン酸リチウム、12−ヒドロキシステアリン酸リチウ
ム、およびベヘニン酸リチウム等が例示されるが、ステ
アリン酸リチウムと12−ヒドロキシステアリン酸リチ
ウムが特に好適であり、これらは適宜併用してもよい。
高級脂肪酸のリチウム塩は、増稠剤としてグリースを半
固体状に保持すると共に、グリースの摩擦や摩耗を低減
させるために配合する成分であって、その配合量は、前
記の基油成分1〜3から成る混合基油100重量部に対
して、1〜20重量部であり、1重量部より少ない場合
には、上記の効果が得難く、20重量部よりも多くなる
と、グリースが硬くなり、グリースの塗布性、付着性お
よび潤滑性が低下する。なお、該リチウム塩の配合量
は、グリースを狭い間隙(例えば、0.1mm以下)に使用
する場合には1〜3重量部にするのが好ましく、逆に、
比較的広い間隙に使用するときは、4〜20重量部にす
るのが好適である。
【0011】本発明に用いる合成フッ素雲母は、合成フ
ッ素雲母の層間に第4級アミノ基含有有機化合物、例え
ば、アルキルアンモニウムクロライドを浸漬処理によっ
て複合させた親油性のフッ素雲母であり、例えば、「合
成雲母4C−TS」(トピー工業株式会社製;一次粒径
0.4μ)が挙げられる。親油性の合成フッ素雲母は、グ
リースの低接触抵抗特性と耐アーク性を向上させると共
に、スティック・スリップの持続的防止効果をもたらす
成分であって、その配合量は、前記の混合基油100重
量部に対して、0.5〜8重量部、好ましくは、1〜6
重量部であり、0.5重量部よりも少ない場合には、上
記の効果が得難く、8重量部よりも多くなると、グリー
スの摩擦係数を増大させるので好ましくない。
【0012】本発明によるグリースには、上記の配合成
分のほかに、所望により、さらに常套の添加剤、例え
ば、酸化防止剤および金属不活性剤等を適宜配合しても
よい。好適な酸化防止剤としては、テトラキス[メチレ
ン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]メタン、1,3,5−トリス(4−t−
ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルブチル)イソ
シアヌレートおよび3,9−ビス[2−(3−(3−t−ブ
チル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェノール)プロピ
オキシ)−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テ
トラオキサピロ(5,5)ウンデカン等が例示される。ま
た、好適な金属不活性剤としては、ベンゾトリアゾール
とその誘導体(例えば、アルキルベンゾトリアゾール、
メルカプトベンゾトリアゾール、ヒドロキシベンゾトリ
アゾール等)等が例示される。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。実施例1〜3、および比較例1〜5 表1に示す配合処方により、常法に従ってグリース1〜
3(実施例)および1’〜4’(比較例)を調製した。
【表1】
【0014】表1の脚注は以下の通りである。 (1) 三井石油化学工業株式株式製「ルーカントA55
15」 (2) 三井石油化学工業株式会社製「ルーカントA60
02」 (3) 日本石油化学株式会社製「日石ポリブテンHV−
1900」(粘度:4000cSt/100℃、分子量:32
50) (4) トピー工業株式会社製「合成雲母4C−TS」(一
次粒径:0.4μ) (5) トピー工業株式会社製「UV雲母ダイモUV−5
0」(粒径:50μ) (6) 城北化学工業株式会社製「BT−120」 (7) 日本チバガイギー株式会社製「イルガノックスL
101」
【0015】得られたグリース1〜3および1’〜5’
の性状、樹脂操作性能、低温特性、接点グリース性能お
よび消音性能を下記の方法によって測定し、結果を以下
の表2に示す。 (I)性状 稠度、滴点、蒸発量および離油度をそれぞれJIS−K
2220 5.3、JIS−K2220 5.4、JIS
−K2220 5.6およびJIS−K2220 5.7
に準拠して測定した。 (II)樹脂操作性能 (a)応力亀裂試験・・・ABS樹脂(日本合成ゴム株式会
社製「ABS42」またはPOM樹脂「旭化成株式会社製
「テナック」を用いて作製した試験片に試料グリースを塗
布し、ASTM−D638に準拠し、最大曲げ歪み(δ)
を2mmおよび3mmに設定し、75℃で3時間放置後、ク
ラックの発生の有無を調べた。クラックが発生しない場
合を「○」で評価した。 (b)ABS樹脂摩擦係数・・・ABS樹脂製平板に規定
量の試料グリースを塗布し、ASTM−D−1894に
準拠して摩擦力を測定した。摩擦力測定装置の模式的構
成図を図2に示す。図2において、ABS樹脂製平板
(1)はモータで移動される移動板(2)に固定され、荷重
(4)を印加されたABS樹脂製摺動片(3)およびABS
樹脂製平板(1)は移動板(2)の速度で荷重を印加されて
摺動する(摺動速度:45mm/分)。図2において、(5)
は天秤支点、(6)はバランス分銅、(7)はストレンゲー
ジ、(8)はアナライジングレコーダー、(9)は試験片ホ
ルダーをそれぞれ示す。ストレンゲージ(7)には摩擦力
成分のみが印加され、また、アナライジングレコーダー
(8)の内蔵レコーダーによって摩擦力と時間との関係を
測定し、このデータから静摩擦係数と動摩擦係数を求め
た。 (c)スティック・スリップ防止耐久性能・・・直径6mm
のフェルト芯に長繊維パルス紙(十条キンバリー社製「キ
ムタオル」)を5枚巻きつけたロール紙を幅5mmで挟持し
た固定把持部材を、図2に示す装置のABS樹脂製摺動
片(3)の代りに該装置に取付け、該ロール紙のロール面
をABS樹脂製平板(1)と接触させた。移動板(2)を一
方向に移動させることによって、平板(1)に塗布された
試料グリースを拭取り、拭取り時と拭取り後の摩擦係数
の経時変化を測定した。測定毎にロール紙を交換し、ス
ティック・スリップが発生するまでの測定回数を調べ
た。
【0016】(III)低温特性 JIS−K2220−5.14に準拠し、−40℃での
起動トルクと回転トルクを測定した。 (IV)接点グリース性能 (a)グリース塗布銅板の接触抵抗・・・バフ仕上げした
銅板(厚さ:0.6mm)に試料グリースを塗布し(10mg/c
m2)、温度60℃で湿度95%の恒温恒湿度槽中に25
0時間放置した後、該銅板の接触抵抗を、図3に示す構
成を有する接点シミュレータを使用して測定した。図3
において、(10)は銅板の測定面、(11)は金接点接触
子、(12)は抵抗計、(13)は同期モーターをそれぞれ
示す。接触抵抗の測定は、通電電流10mAの条件下に
おいて、接点での接触荷重を0gから500gまで増加さ
せ、さらに、500gから0gまで減少させながらおこな
った。 (b)絶縁劣化寿命(耐アーク性)・・・実際の摺動スイッ
チに類似した試験用スイッチを作製した。図4は試験用
スイッチの模式的平面図であり、図5は、図4のA−
A'線に沿った断面図である。図4および図5におい
て、(14)はガラスフィラー含有PBT製絶縁体、(1
5)は該絶縁体に埋設された銅製固定接点、(16)はエ
アーギャップ、(17)は銅製可動接点、(18)は固定接
点をそれぞれ示し、銅製可動接点の摺動面に試料グリー
スを塗布する。試験用スイッチを、図6に示す断面構成
を有する耐久試験装置のモーター(19)に固定されたロ
ーター(20)に装着し、図示する様に荷重を印加しなが
ら、モーターを回転させることによって、所定のランプ
負荷(120W)を開閉させる(印加電圧:DC13V、負
荷開閉速度1cm/秒)。該開閉テストを繰り返して実施
し、エアーギャップ間の絶縁抵抗を500Vメガーで測
定し、絶縁抵抗の値が10MΩ以下になった時を絶縁劣
化とし、絶縁劣化に至るまでの開閉回数を測定する。こ
の絶縁劣化に至るまでの開閉試験を、各試料グリースに
ついて5回以上おこない、ワイブル解析によって平均寿
命μと二乗平均値σを算出し、μ−σによって絶縁劣化
寿命を評価する。μ−σが2.6(万回)より大きいとき
が良好な絶縁劣化寿命である。 (V)消音性能 安全ベルトのリトラクタスプリングにグリースを塗布
し、巻き戻し時の滑り音を測定する。
【0017】
【表2】
【0018】
【発明の効果】本発明によるグリースは、優れた低温特
性と耐久性を兼有するだけでなく、不快な操作感触や異
常音の原因となるスティック・スリップの発生を効果的
に防止でき、また、ABS樹脂等の樹脂や銅等の金属に
対しても良好な適合性を示すと共に、耐アーク性にも優
れているので、特に、自動車等の車両のスイッチ等の操
作部や接点部等に塗布するグリースとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ABS樹脂無潤滑摺動時における摩擦係数の
経時変化(A)、または正常な摩擦係数の経時変化(B)の
測定図である。
【図2】 摩擦力測定装置の模式的構成図である。
【図3】 接点シミュレーターの模式的構成図である。
【図4】 試験用スイッチの模式的平面図である。
【図5】 図4のA−A’線に沿った断面図である。
【図6】 耐久試験装置の模式的断面図構成図である。
【図7】 グリース1を塗布した銅板における接触抵抗
と接触荷重との関係を示すチャートである。
【図8】 グリース2を塗布した銅板における接触抵抗
と接触荷重との関係を示すチャートである。
【図9】 グリース3を塗布した銅板における接触抵抗
と接触荷重との関係を示すチャートである。
【図10】 グリース3'を塗布した銅板における接触
抵抗と接触荷重との関係を示すチャートである。
【図11】 グリース4'を塗布した銅板における接触
抵抗と接触荷重との関係を示すチャートである。
【図12】 グリース5'を塗布した銅板における接触
抵抗と接触荷重との関係を示すチャートである。
【符号の説明】 1 ABS樹脂製平板 2 移動板 3 ABS樹脂製摺動片 4 荷重 5 天秤支点 6 バランス分銅 7 ストレンゲージ 8 アナライジングレコーダー 9 試験片ホルダー 10 銅板の測定面 11 金接点接触子 12 抵抗計 13 同期モーター 14 ガラスフィラー含有PBT製絶縁体 15 銅製固定接点 16 エアーギャップ 17 銅製可動接点 18 固定接点 19 モーター 20 ローター
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年12月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】このような問題を解決するために、摺動面
等にグリース、例えば、基油として鎖状炭化水素油(例
えば、鉱油、α−オレフィンオリゴマー等)、増稠剤と
して金属セッケン、増粘剤としてポリイソブチレン、シ
リカゲル等を配合した引糸性の粘着グリースを塗布する
方法が利用されている。しかしながら、従来のこの種の
グリースには、約−30℃以下の低温時に作動トルクが
大きくなり、寒冷地等の低温条件下で使用できないだけ
でなく、ABS樹脂面への吸着性が弱いため、比較的少
ない摺動回数によって摺動面から除去され、スティック
スリップ防止の耐久性に欠けるという難点がある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】得られたグリース1〜3および1’〜5’
の性状、樹脂操作性能、低温特性、および接点グリース
性能を下記の方法によって測定し、結果を以下の表2に
示す。 (I)性状 稠度、滴点、蒸発量および離油度をそれぞれJIS−K
2220 5.3、JIS−K2220 5.4、JIS
−K2220 5.6およびJIS−K2220 5.7
に準拠して測定した。 (II)樹脂操作性能 (a)応力亀裂試験・・・ABS樹脂(日本合成ゴム株式会
社製「ABS42」またはPOM樹脂「旭化成株式会社製
「テナック」を用いて作製した試験片に試料グリースを塗
布し、ASTM−D638に準拠し、最大曲げ歪み(δ)
を2mmおよび3mmに設定し、75℃で3時間放置後、ク
ラックの発生の有無を調べた。クラックが発生しない場
合を「○」で評価した。 (b)ABS樹脂摩擦係数・・・ABS樹脂製平板に規定
量の試料グリースを塗布し、ASTM−D−1894に
準拠して摩擦力を測定した。摩擦力測定装置の模式的構
成図を図2に示す。図2において、ABS樹脂製平板
(1)はモータで移動される移動板(2)に固定され、荷重
(4)を印加されたABS樹脂製摺動片(3)およびABS
樹脂製平板(1)は移動板(2)の速度で荷重を印加されて
摺動する(摺動速度:45mm/分)。図2において、(5)
は天秤支点、(6)はバランス分銅、(7)はストレンゲー
ジ、(8)はアナライジングレコーダー、(9)は試験片ホ
ルダーをそれぞれ示す。ストレンゲージ(7)には摩擦力
成分のみが印加され、また、アナライジングレコーダー
(8)の内蔵レコーダーによって摩擦力と時間との関係を
測定し、このデータから静摩擦係数と動摩擦係数を求め
た。 (c)スティック・スリップ防止耐久性能・・・直径6mm
のフェルト芯に長繊維パルス紙(十条キンバリー社製「キ
ムタオル」)を5枚巻きつけたロール紙を幅5mmで挟持し
た固定把持部材を、図2に示す装置のABS樹脂製摺動
片(3)の代りに該装置に取付け、該ロール紙のロール面
をABS樹脂製平板(1)と接触させた。移ースを拭取
り、拭取り時と拭取り後の摩擦係数の経時変化を測定し
た。測定毎にロール紙を交換し、スティック・スリップ
が発生するまでの測定回数を調べた。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】(III)低温特性 JIS−K2220−5.14に準拠し、−40℃での
起動トルクと回転トルクを測定した。 (IV)接点グリース性能 (a)グリース塗布銅板の接触抵抗・・・バフ仕上げした
銅板(厚さ:0.6mm)に試料グリースを塗布し(10mg/c
m2)、温度60℃で湿度95%の恒温恒湿度槽中に25
0時間放置した後、該銅板の接触抵抗を、図3に示す構
成を有する接点シミュレータを使用して測定した。図3
において、(10)は銅板の測定面、(11)は金接点接触
子、(12)は抵抗計、(13)は同期モーターをそれぞれ
示す。接触抵抗の測定は、通電電流10mAの条件下に
おいて、接点での接触荷重を0gから500gまで増加さ
せ、さらに、500gから0gまで減少させながらおこな
った。 (b)絶縁劣化寿命(耐アーク性)・・・実際の摺
動スイッチに類似した試験用スイッチを作製した。図4
は試験用スイッチの模式的平面図であり、図5は、図4
のA−A'線に沿った断面図である。図4および図5に
おいて、(14)はガラスフィラー含有PBT製絶縁体、
(15)は該絶縁体に埋設された銅製固定接点、(16)は
エアーギャップ、(17)は銅製可動接点、(18)は固定
接点をそれぞれ示し、銅製可動接点の摺動面に試料グリ
ースを塗布する。試験用スイッチを、図6に示す断面構
成を有する耐久試験装置のモーター(19)に固定された
ローター(20)に装着し、図示する様に荷重を印加しな
がら、モーターを回転させることによって、所定のラン
プ負荷(120W)を開閉させる(印加電圧:DC13V、
負荷開閉速度1cm/秒)。該開閉テストを繰り返して実
施し、エアーギャップ間の絶縁抵抗を500Vメガーで
測定し、絶縁抵抗の値が10MΩ以下になった時を絶縁
劣化とし、絶縁劣化に至るまでの開閉回数を測定する。
この絶縁劣化に至るまでの開閉試験を、各試料グリース
について5回以上おこない、ワイブル解析によって平均
寿命μと二乗平均値σを算出し、μ−σによって絶縁劣
化寿命を評価する。μ−σが2.6(万回)より大きいと
きが良好な絶縁劣化寿命である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 20:02 40:02 40:04 40:06 50:10 60:00 60:04 (72)発明者 向笠 英五 神奈川県藤沢市遠藤841−2 (72)発明者 保崎 喜久男 東京都大田区西蒲田1丁目16番5号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i)鎖状炭化水素合成油を70重量%以
    上含有する鎖状炭化水素系合成油(8〜35cSt/40
    ℃)100重量部に対して、α−オレフィンコオリゴマ
    ーおよび/またはα−オレフィンコポリマー(37〜1
    2,000cSt/100℃)5〜55重量%および酸変性
    α−オレフィン・エチレンコオリゴマー(360〜20,
    000cSt/40℃)3〜30重量%配合して成る混合
    基油100重量部、(ii)高級脂肪酸のリチウム塩1〜2
    0重量部、および(iii)第4級アミノ基含有有機化合物
    で処理した親油性の合成フッ素雲母0.5〜8重量部を
    含有するグリース。
JP29959992A 1992-11-10 1992-11-10 グリース Pending JPH06145685A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29959992A JPH06145685A (ja) 1992-11-10 1992-11-10 グリース

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29959992A JPH06145685A (ja) 1992-11-10 1992-11-10 グリース

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06145685A true JPH06145685A (ja) 1994-05-27

Family

ID=17874726

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29959992A Pending JPH06145685A (ja) 1992-11-10 1992-11-10 グリース

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06145685A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002363590A (ja) * 2001-06-11 2002-12-18 Koyo Seiko Co Ltd 潤滑グリース組成物
JP2003246996A (ja) * 2002-02-27 2003-09-05 Nok Kuluver Kk グリース組成物
JP2009280628A (ja) * 2008-05-19 2009-12-03 Sumico Lubricant Co Ltd 液状潤滑剤組成物
JP2010138320A (ja) * 2008-12-12 2010-06-24 Nippon Oil Corp グリース組成物

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002363590A (ja) * 2001-06-11 2002-12-18 Koyo Seiko Co Ltd 潤滑グリース組成物
JP2003246996A (ja) * 2002-02-27 2003-09-05 Nok Kuluver Kk グリース組成物
JP2009280628A (ja) * 2008-05-19 2009-12-03 Sumico Lubricant Co Ltd 液状潤滑剤組成物
JP2010138320A (ja) * 2008-12-12 2010-06-24 Nippon Oil Corp グリース組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2512618B2 (ja) 摺動接点用グリ―ス
US5874388A (en) Lubricant composition for disc brake caliper pin and a disc brake asembly containing the lubricant
JP2795767B2 (ja) 摺動接点用グリース
JPH06145685A (ja) グリース
US3791959A (en) Blended refrigeration oil composition
JP2002371290A (ja) 樹脂潤滑用グリース組成物
JPH0534394B2 (ja)
KR100600455B1 (ko) 윤활유 조성물과 볼 조인트에 대한 이 윤활유 조성물의 사용
JP2004043537A (ja) 水溶性潤滑剤組成物
JPH0463895A (ja) 粘着性グリース
JPH06346079A (ja) 電気接点用潤滑剤組成物
JP6166448B1 (ja) 潤滑剤組成物、グリース組成物、潤滑油希釈溶液、摺動部材
CA1045622A (en) Deep-drawing of metals coated with a thermoplastic rubber/oil dispersion
CN113388435B (zh) 汽车背门电动撑杆润滑脂组合物及其应用
JPH03217496A (ja) グリース組成物
JP2000109862A (ja) 電気接点用グリース組成物
JPS6141959B2 (ja)
JPH01152196A (ja) 摺動接点用グリース
JPH0826336B2 (ja) 摺動接点用グリース
JPH01152197A (ja) 摺動スイッチ用導電性グリース
JP4002637B2 (ja) 電気接点用グリース組成物
JPH0643594B2 (ja) プラスチック潤滑用グリース組成物
WO2021045133A1 (ja) ボールジョイント用グリース組成物
JPS6141958B2 (ja)
JPS6239197B2 (ja)