JPH06145088A - 9,9−ビス−(4−ヒドロキシフエニル−)フルオレンの製造方法 - Google Patents

9,9−ビス−(4−ヒドロキシフエニル−)フルオレンの製造方法

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JPH06145088A
JPH06145088A JP4049981A JP4998192A JPH06145088A JP H06145088 A JPH06145088 A JP H06145088A JP 4049981 A JP4049981 A JP 4049981A JP 4998192 A JP4998192 A JP 4998192A JP H06145088 A JPH06145088 A JP H06145088A
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fluorene
bis
hydroxyphenyl
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JP4049981A
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Winfried Orth
ウインフリート・オルト
Emmerich Pastorek
エメリッヒ・パストレーク
Wolfgang Weiss
ウオルフガング・ウアイッス
Hans W Kleffner
ハンス・ウエルネル・クレッフネル
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    • C07C2603/10Ortho- or ortho- and peri-condensed systems containing three rings containing at least one ring with less than six ring members containing five-membered rings
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フエノールとフルオレノンとの縮合による
9,9- ビス-(4- ヒドロキシフエニル-)フルオレンの
製造方法および引続く純生成物の単離方法の改良。 【構成】 1:4〜1:8のモル比で供給されるフルオ
レノンとフエノールとの、30〜90℃において実施さ
れ、そしてβ- メルカプトプロピオン酸およびHClガ
スによって触媒作用される縮合反応により9,9- ビス
-(4- ヒドロキシフエニル-)フルオレンを製造するに当
り、反応終了後に、反応水を溶解された塩酸と共に留去
し、蒸留残渣をニトリル中に溶解し、生成した結晶化生
成物を分離し、そして9,9- ビス-(4- ヒドロキシフ
エニル-)フルオレンとニトリルとに分ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フエノールとフルオレ
ノンとの縮合により9,9- ビス-(4- ヒドロキシフエ
ニル-)フルオレンを製造するための改良方法および関連
する純粋な生成物の単離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチック工業において、そのような
ビスフエノールは、特に単量体として十分に重縮合法に
おいて使用される。それから例えば、特にすぐれた耐熱
性を有するポリエステル樹脂およびプラスチックが製造
されるならば、それらは導体の絶縁のためにまたは耐熱
性被覆加工のために使用されうる。
【0003】しかしながら、これらの有利な性質を有す
るプラスチックは、それらの製造に特に純粋なビスフエ
ノールが使用される場合にのみ得られる。従って、経済
的重要性に応じて、公知の合成経路を改善するための、
そしてまた反応生成物を精製するための多数の試みが意
図された。これに関連してほとんどすべての後の方法が
それに準拠している、モルガン(Morgan)により記載され
た方法〔P. W. Morgan, Makromolecules, ,536
(1970);(米国特許第3,546,165号)参
照〕が主要な役割を演ずる。それによれば、縮合反応に
おいて、フエノールが反応の間同時に反応体および溶媒
として作用するように、フルオレノンおよびフエノール
が1:4のモル比で使用される。反応自体は、β- メル
カプトプロピオン酸またはメルカプト酢酸の存在におい
て140ないし150℃の温度において乾燥HClガス
の導入下に経過する。反応体のこの混合比においては、
高い温度を必要とし、それによって反応塊は撹拌可能の
ままである。それらは、その後の実験により判明したよ
うに、望ましくない副生成物の生成をもたらす。
【0004】縮合反応に関連してモルガンから提案され
た水による希釈または水蒸気蒸留は、工業的規模におい
て反応混合物を処理するためには不適当である。なる
程、水による希釈の際事実上白色の物質が形成される
か、それは圧縮された、粘着性であり、より多量におい
てはもはや取扱うことができない。水蒸気蒸留によって
も、同様な粘着性の物質が得られる。更に、明らかに熱
水によって処理することによって正に反応生成物の着色
が更に生じそして生成物の析出が妨げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】モルガンの記載によれ
ば、分離された生成物は、アルカリ性溶液中に溶解さ
れ、そして塩酸の滴加によって新たに沈殿する。トルエ
ンからの再結晶により、9,9- ビス-(4- ヒドロキシ
フエニル-)フルオレンが理論量の46ないし56%の収
率で224ないし225℃の融点を有する白色結晶性の
生成物として得られる。
【0006】しかしながら、上記の白色物質をアルカリ
性溶液中に溶解するという独特な試みは、費用がかかり
そして時間が長びくことになった。従って、以後の方法
の目標は、一方では収率を上昇させ、他方では処理をよ
り簡単にすることであった。収率を向上せしめるために
は、時間の経過につれてこの方法において使用されうる
触媒を試験した。それには、例えば一塩化硫黄、硫化水
素、各種のメルカプト化合物または硫化アルカリのよう
なイオン化されうる硫黄化合物があり、それらは酸と硫
化水素の形成下に反応する。例えば、ZnCl2 、Ca
Cl2 、AlCl3 またはSnCl4 のようなHClの
存在下に作用するフリーデル- クラフツ触媒もまた使用
された。
【0007】しかしながら、触媒の選択、収量および生
成物の品質のみならず、また特に反応温度および反応体
同志のモル比もまた決定的に影響することが判明した。
従って、100℃以下、特に30ないし90℃の反応温
度が保たれそしてフエノールをフルオレノンに関して4
ないし8倍のモル量で使用されるならば、フリーデル-
クラフツ触媒ならびにモルガンによってすでに記載され
たメルカプトプロピオン酸によってもまた高い収率が達
成され得た。
【0008】この温度範囲においてドイツ特許出願公開
第3,439,484号に記載された方法においても実
施される。その際、フルオレノンおよびフエノールは、
β-メルカプトプロピオン酸および濃硫酸の存在下に
1:4ないし1:6のモル比において反応せしめられ
る。その記載によれば引続く精製方法によって約97な
いし98%の粗収量が得られる。しかしながら、その中
には、二量化および置換によって生ずるなお比較的高い
割合の望ましくない副生成物が含まれている。縮合反応
の終了後にメタノールを添加しそして直ぐ引続いて冷水
中に注ぐことによってその後の処理が行われる。この場
合においても油状の物質が生ずる。上澄みのある水性の
メタノール- 硫酸- フエノール溶液が分離され、そして
残渣が水で更に2回洗滌され、そして炭酸アンモニウム
溶液で中和される。なお付着しているフエノールは、水
と共に数回煮沸することにより除去される。乾燥および
イソプロピルアルコールと共に再度再結晶した後に、2
23℃の融点を有する生成物が得られる。
【0009】しかしながら、この方法は、なお重大な欠
点を有する。反応生成物の処理の際に、フエノールおよ
び硫酸で汚染された多量の水が生じ、廃水保護条令に基
づいて特別な処理が行われなければならない。更に、こ
の方法においても水の添加後に生ずる塊状の粗生成物の
処理が困難である。それは濾別することが困難であり、
更に精製するために洗滌しそして中和する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決すべき課
題は、生成物の精製のために使用された溶剤をできるだ
け再びこの方法に使用できるように簡単に分離すること
を可能にするような、9,9- ビス-(4- ヒドロキシフ
エニル-)フルオレンを高い収率および純度で製造するた
めの低廉で容易に実施しうる方法を提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題の解決は、請
求項1または4による方法および請求項2、3、および
5ないし10によるその実施態様によって行われる。反
応混合物中に含有された塩酸は、モルガンによって記載
された方法に従って操作するならば、生じた反応水と一
緒に減圧下に容易に留去されうることが見出された。こ
の方法は、実際的により温和な条件下に操作でき、そし
て二量化および置換による望ましくない副生成物の生成
が濃硫酸を用いて操作する場合のように、より少なくな
るという利点を有する。
【0012】同時に、硫酸またはフリーデル- クラフツ
触媒の存在下で操作した場合に、生成物の精製の際に、
そしてその際生ずる溶媒量によって現れる欠点が回避さ
れる。 HClの存在下におけるフルオレンおよびフエ
ノールの縮合反応がすでに30℃において十分な速度で
経過することが判明した。好ましくは、50ないし60
℃の温度において操作される。何故ならば、この範囲に
おいては副生成物の生成が少なく、そしてフルオレノン
の完全な変換までの反応時間が適当に短くなるからであ
る。
【0013】反応体フルオレノンおよびフエノールがモ
ルガンの場合に記載されたように1:4のモル比で反応
に使用されるならば、反応塊は、反応の終りに硬化す
る。それに反して、フエノールがフルオレノンに関して
7ないし8倍のモル量で使用されるならば、反応塊は、
一貫して撹拌可能のままである。反応後になる程反応水
は、溶解した塩酸と一緒に減圧下で留去されるが、過剰
に使用されたフエノールについては推奨されない。それ
が完全に留去されるならば、蒸留残渣として圧縮された
塊状物が得られ、このものはもはや処理し得ない。
【0014】驚くべきことには、これは縮合反応および
塩酸含有反応水の留去後に、アルキル- またはアルアル
キルニトリルを残留する反応混合物に添加することによ
って避けうることが見出された。反応生成物は、ニトリ
ルとフエノールに難溶性の結晶性アダクトを形成しそし
て容易に分離されうる。過剰に含有されたフエノール
は、結晶の分離後に場合によっては過剰のニトリルから
それ自体公知の方法で分離されそしてプロセスに再循環
される。
【0015】このようにしてフエノール- および酸分離
のための、さもなければ通例の水洗滌または水蒸気蒸留
が省略され、従って生成物が粘着性のコンパクトな塊と
して分離されることが避けられる。その他の利点とし
て、原則的には等モル量のニトリルのほかには反応生成
物の分離のために他の溶剤を必要としない。簡単な単一
の工程で、生成された生成物が反応混合物から90%以
上まで分離される。次いで分離されたフエノール相が再
び反応に使用されるならば、最初の段階で単離されなか
った生成物のなお大部分が回収される。
【0016】アダクトの精製のためには、室温において
液状のニトリルまたは非極性の溶媒よりの単一の再結晶
が適当である。アダクトよりの9,9- ビス-(4- ヒド
ロキシフエニル-)フルオレンの単離もまた極めて簡単に
なる。低沸点のニトリルの付加によって形成されるアダ
クトは、簡単な熱処理によって分解される。より高沸点
のニトリル、すなわち130℃以上の沸点を有するニト
リルは、それに対して水の存在下に加熱することによっ
てより容易にそしてより経済的に分解される。
【0017】ニトリルアダクトとして生成物を分離する
場合には、9,9- ビス-(4- ヒドロキシフエニル-)フ
ルオレンが例えば重合体材料の製造に使用されるべき場
合には、分解および/または乾燥は省略されうるという
ことは、大きな利点である。9,9─ビス-(4- ヒドロ
キシフエニル-)フルオレンは、潜在的なアレルゲンであ
る。純粋な乾燥された形では、それは微細な結晶性でか
つ飛散性の生成物である。しかしながら、アダクトは、
主として流動性の飛散しない結晶として得られ、取扱い
に危険性がない。
【0018】一方ではニトリルは、一定の重合反応にお
いて妨げにならないばかりか、好都合な溶媒として作用
しうるので、これらの場合には純粋な生成物の単離は行
われず、その上溶媒またはニトリルによって湿潤された
アダクトが更に使用される。エピクロルヒドリンとの反
応の場合には、少量の水は、妨げにならないので、水で
湿潤した単離生成物もまた続けて使用されうる。
【0019】反応混合物から9,9- ビス-(4- ヒドロ
キシフエニル-)フルオレンを分離するために、式R- C
N(ここにRは1ないし15個のC原子を有する分枝鎖
状または直鎖状の、飽和のアルキル−、アリールまたは
アルアルキル基またはアリールアルキルエーテルであ
る)で表されるニトリルが添加されうる。しかしなが
ら、式NC -A- CN(ここにAは1ないし6個のC原
子を有する分枝鎖状または直鎖状の、飽和のアルキル鎖
または置換されたまたは未置換のアリール基である)で
表されるジニトリルもまた使用されうる。オクタン酸ニ
トリル、アクリルニトリルならびにシアン酢酸酢酸エス
テルは、アダクトをもたらさない。
【0020】適当なニトリルは、例えば、アセトニトリ
ル、プロピオン酸ニトリル、n- カプロン酸ニトリル、
カプリン酸ニトリル、パルミチン酸ニトリル、トリメチ
ルアセトニトリル、マロン酸ジニトリル、コハク酸ジニ
トリル、グルタール酸ジニトリル、アジピン酸ジニトリ
ル、ヘキサメチレンジニトリル、ベンゾニトリル、o-
およびp- トルニトリル、フエノキシ酪酸ニトリル、ア
ントラニル酸ニトリルまたはβ- ナフトニトリルであ
る。
【0021】好ましくは、純粋な生成物を単離すべき場
合には、低沸点の飽和アルキルニトリルを用いる分離が
実施される。この場合には、好ましくは、過剰なフエノ
ールの単純な留去によって分離されうるアセトニトリル
またはプロピオン酸ニトリルが使用される。ポリエステ
ルの製造に9,9- ビス-(4- ヒドロキシフエニル-)フ
ルオレンを使用する場合には、高沸点のジニトリルを用
いて分離を実施しそしてアダクトを重合に直接に使用す
ることが有利であることが判明する。反応の間、ジニト
リルはアダクトから遊離しそして溶媒として作用する。
好ましくは、この目的のために3ないし6個のC原子を
有する飽和の、直鎖状のアルキル鎖を有するジニトリル
が使用される。特に好ましくはアジピン酸ジニトリルを
用いて操作される。
【0022】本発明による方法を実施するために、フル
オレンおよびフエノールは、例えば1:6のモル比で反
応容器に供給されそして触媒としてのβ- メルカプトプ
ロピオン酸が使用されたフルオレノン1モル当り約0.
01モルの量で添加される。この混合物を50ないし6
0℃の温度に加熱する。撹拌下に乾燥塩化水素ガスを使
用されたフルオレノン1モル当り約0.3ないし0.4
5モルの量で導入し、そして更に2ないし6時間撹拌を
続ける。
【0023】次に減圧および40ないし90℃の温度に
おいて生じた反応水が溶解された塩酸と共に留去され
る。アダクト形成のためには、使用されたフルオレノン
に関して2倍ないし5倍のモル量のニトリルを蒸留残渣
に添加される。全部が溶解された後に、混合物を冷却す
る。その際、形成されたアダクトは、白色結晶性で得ら
れ、そしてそれ自体公知の方法で分離されうる。アセト
ニトリルを用いることにより、真空中で乾燥後に単一の
工程ですでに約98%の純度で得られる。他のニトリル
から再結晶させることにより純度を99.9%まで上昇
せしめうる。
【0024】例えば、アジピン酸ジニトリルのようなジ
ニトリルがアダクト形成に使用される場合には、このア
ダクトは、分離することなく直接にポリエステルの製造
に使用されうる。しかしながら、分離されたアダクト
は、十分な量の水(使用されたフルオレノン1モル当り
水約1l)を用いて懸濁せしめられ、そして撹拌し、そ
して場合によっては撹拌下に90℃までの温度に加熱す
ることによって簡単な方法で分離されうる。室温におい
て9,9- ビス-(4- ヒドロキシフエニル-)フルオレン
は、結晶性で得られ、そして濾別されうる。乾燥しそし
て再結晶した後に、99.7ないし99.9%の純度を
有する9,9- ビス-(4- ヒドロキシフエニル-)フルオ
レンが得られる。
【0025】
【実施例】以下の実施例は、本発明をより詳細に説明す
るためのものであるが、これらの実施例にのみ限定され
るものではない。例1 9- フルオレノン180g(1モル)、フエノール56
5g(6モル)およびメルカプトプロピオン酸1gの溶
融物に、55℃において6時間以内に塩化水素14g
(0.38モル)を導入し、そして更に55℃において
2時間撹拌を続ける。次いで生成した反応水を得られた
塩酸と共に留去する。蒸留残渣を撹拌下にアセトニトリ
ル500ml中に溶解し、そして次いで0℃に冷却す
る。その際、白色結晶性生成物が得られる。9,9- ビ
ス-(4- ヒドロキシフエニル-)フルオレンおよびアセト
ニトリルよりなるアダクトが重要である。濾別後にこの
アダクトは、なおアセトニトリル150ml宛で4回後
洗滌する。例2 例1において得られた白色の結晶を水1000mlで懸
濁せしめ、そして約30分間撹拌することによってアセ
トニトリルアダクトから9,9- ビス-(4- ヒドロキシ
フエニル-)フルオレンが遊離される。次いで、白色の微
細結晶性の9,9- ビス-(4- ヒドロキシフエニル-)フ
ルオレンを濾別しそして乾燥する。
【0026】かくして9,9- ビス-(4- ヒドロキシフ
エニル-)フルオレンが98%の純度で理論量の80%の
収量で得られる。分離されたアダクトをフルオレン誘導
体の単離の前にアセトニトリルから再結晶した場合に
は、それは99.9%の純度で得られる。例3 例1において得られた白色の結晶を真空中で110ない
し120℃において乾燥することによって、アセトニト
リルアダクトから9,9- ビス-(4- ヒドロキシフエニ
ル-)フルオレンを遊離させる。
【0027】かくして9,9- ビス-(4- ヒドロキシフ
エニル-)フルオレンが98%の純度で理論量の80%の
収量で得られる。分離されたアダクトをフルオレン誘導
体の単離の前にアセトニトリルから再結晶した場合に
は、それは99.9%の純度で得られる。例4 例1の実施の際に得られる濾液からアセトニトリルを留
去する。蒸留残渣にフエノール282.5g(3モ
ル)、9- フルオレノン180g(1モル)およびメル
カプトプロピオン酸0.5gを添加する。次いで縮合反
応を例1に記載されたように実施する。
【0028】再度生成物の分離を行った場合には、最初
の反応よりの残りの単離されなかったフルオレン誘導体
が分離され、従って収量は、理論量の88%まで向上す
る。 例5 例1において得られた蒸留残渣をアセトニトリルの代り
にプロピオニトリル500mlで撹拌下に溶解し、−1
5℃に冷却し、そして沈殿せしめる。濾別されたアダク
トをプロピオニトリル150ml宛で4回洗滌する。例6 例2に記載されたように、例5において得られたプロピ
オニトリルアダクトを適当に処理し、そして98%の純
度を有する9,9- ビス-(4- ヒドロキシフエニル-)フ
ルオレンを理論量の70%の収量で得る。アダクトを単
離する前にもう1度プロピオニトリルから再結晶した場
合には、99.7%の生成物が得られる。例7 例5に記載されたプロピオニトリルアダクトから、得ら
れた白色の結晶を真空下に110ないし120℃におい
て乾燥することによって、9,9- ビス-(4-ヒドロキ
シフエニル-)フルオレンが遊離する。
【0029】このようにして98%の純度を有する9,
9- ビス-(4- ヒドロキシフエニル-)フルオレンが理論
量の70%の収量で得られる。例8 9- フルオレノン180g(1モル)、フエノール56
5g(6モル)およびβ- メルカプトプロピオン酸1g
の溶融物に55℃において6時間以内に塩化水素14g
(0.38モル)を導入し、そして55℃において更に
2時間撹拌を続ける。
【0030】次いで生じた反応水を得られた塩酸と共に
留去する。蒸留残渣を撹拌下に酢酸500mlに溶解す
る。約100℃においてアジピン酸ジニトリル59.5
g(0.55モル)を添加し、そして次いで15℃まで
冷却する。その際、白色の結晶性生成物が沈殿する。
2:1のモル比の9,9- ビス-(4- ヒドロキシフエニ
ル-)フルオレンおよびアジピン酸ジニトリルよりなるア
ダクトが重要である。濾別した後、このアダクトを酢酸
150ml宛で更に2回そしてトルエン150ml宛で
2回後洗滌する。真空中で60℃において乾燥した後、
9,9- ビス-(4- ヒドロキシフエニル-)フルオレン-
アジピン酸ジニトリルアダクト350gを得る。これは
理論量の86.5%に相当する。例9 9,9- ビス-(4- ヒドロキシフエニル-)フルオレンの
製造ならびにアジピン酸ジニトリルアダクトとしての単
離を行うが、ただし酢酸500mlの代りに酢酸イソブ
チルエステル500mlが使用される。得られた溶液を
0℃に冷却し、沈殿したアダクトを分離しそして洗滌す
る。約60℃において乾燥した後、アダクト340g
(理論量の84%)を得る。例10 9,9- ビス-(4- ヒドロキシフエニル-)フルオレンの
製造およびアジピン酸ジニトリルアダクトの単離を例8
および9に記載されたように行うが、ただし酢酸500
mlの代りに第二ブタノール500mlが使用される。
得られた溶液を18℃に冷却し、沈殿したアダクトを分
離し、洗滌しそして真空中で約60℃において乾燥す
る。ジニトリルアダクト365g(理論量の90.2
%)を得る。 例11 9,9- ビス-(4- ヒドロキシフエニル-)フルオレンの
製造を例8に記載されているように行う。反応を実施し
た後に、アジピン酸ジニトリルの代りにフマル酸ジニト
リル47gを使用する。単離および乾燥の後に、9,9
- ビス-(4- ヒドロキシフエニル-)フルオレン- フマル
酸ジニトリルアダクト(2:1モル)276gが得ら
れ、これは理論量の71%の収量に相当する。例12 9,9- ビス-(4- ヒドロキシフエニル-)フルオレンの
製造を例8に記載されたように行う。反応を実施した後
に、アジピン酸ジニトリルの代りにグルタール酸ジニト
リル59gを添加する。単離しそして乾燥した後に、
9,9- ビス-(4- ヒドロキシフエニル-)フルオレン-
グルタール酸ジニトリルアダクト(2:1モル)288
gが得られ、これは理論量の72.4%に相当する。例13 9,9- ビス-(4- ヒドロキシフエニル-)フルオレンの
製造を例8に記載されたように行う。反応を実施した後
に、アジピン酸ジニトリルの代りにオクタン酸ジニトリ
ル80gを添加する。単離および乾燥の後に、9,9-
ビス-(4- ヒドロキシフエニル-)フルオレン- オクタン
酸ジニトリルアダクト315gを得る。これは理論量の
75.2%の収量に相当する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 37/84 // C07B 61/00 300 (72)発明者 エメリッヒ・パストレーク ドイツ連邦共和国、ヘムスバッハ・アン・ デル・ベルクストラーセ、グリユネベルゲ ルストラーセ、90 (72)発明者 ウオルフガング・ウアイッス ドイツ連邦共和国、ネッカールハウゼン、 ケルテルウエーク、3 (72)発明者 ハンス・ウエルネル・クレッフネル ドイツ連邦共和国、バッテンベルク/プフ アルツ、パノラマストラーセ、13

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1:4ないし1:8のモル比で供給され
    るフルオレノンとフエノールとの、30ないし90℃に
    おいて実施され、そしてβ- メルカプトプロピオン酸お
    よびHClガスによって触媒作用される縮合反応によっ
    て9,9- ビス-(4- ヒドロキシフエニル-)フルオレン
    を製造する方法において、反応終了後に、生成した反応
    水を溶解された塩酸と一緒に留去し、蒸留残渣をニトリ
    ル中に溶解し、生成し結晶化した生成物を分離し、そし
    て9,9- ビス-(4- ヒドロキシフエニル-)フルオレン
    およびニトリルに分けることを特徴とする上記9,9-
    ビス-(4- ヒドロキシフエニル-)フルオレンの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 熱処理によりニトリルから9,9- ビス
    -(4- ヒドロキシフエニル-)フルオレンを分離する請求
    項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 水で懸濁し、場合によっては加熱するこ
    とによりニトリルから9,9- ビス-(4- ヒドロキシフ
    エニル-)フルオレンを分離しそして白色の結晶性生成物
    として分離する請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 9,9- ビス-(4- ヒドロキシフエニル
    -)フルオレンを関連する重合反応の間に遊離させる請求
    項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 ニトリルとして一般式R- CN(ここに
    Rは1ないし15個のC原子を有する分枝鎖状または直
    鎖状の、飽和のアルキル-、 アリールまたはアルアルキ
    ル基あるいはアリールアルキルエーテルである)で表さ
    れる化合物を使用する請求項1ないし4のいずれかに記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 ニトリルが一般式NC- A- CN(ここ
    にAは1ないし6個のC原子を有する分枝鎖状または直
    鎖状の、飽和アルキル鎖または未置換のアリール基であ
    る)で表される化合物である請求項1ないし4に記載の
    方法。
  7. 【請求項7】 ニトリルとしてアセトニトリルを使用す
    る請求項1ないし4に記載の方法。
  8. 【請求項8】 ニトリルとしてプロピオン酸ニトリルを
    使用する請求項1ないし4に記載の方法。
  9. 【請求項9】 ニトリルとしてアジピン酸ジニトリルを
    使用する請求項1ないし4に記載の方法。
  10. 【請求項10】 反応水および塩酸の留去後に、蒸留残
    渣を使用されたフルオレノン量に関して2倍ないし5倍
    のモル量のニトリル中に溶解する請求項1ないし9のい
    ずれかに記載の方法。
JP4049981A 1991-03-07 1992-03-06 9,9−ビス−(4−ヒドロキシフエニル−)フルオレンの製造方法 Withdrawn JPH06145088A (ja)

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DE4107242A1 (de) 1992-09-10
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DE59104967D1 (de) 1995-04-20
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