JPH06143606A - インクジェット記録ヘッドおよび該ヘッドを用いるインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドおよび該ヘッドを用いるインクジェット記録装置

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Publication number
JPH06143606A
JPH06143606A JP29705692A JP29705692A JPH06143606A JP H06143606 A JPH06143606 A JP H06143606A JP 29705692 A JP29705692 A JP 29705692A JP 29705692 A JP29705692 A JP 29705692A JP H06143606 A JPH06143606 A JP H06143606A
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JP
Japan
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ink
wiping
ejection
ink jet
blade
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JP29705692A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Ishikawa
哲也 石川
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクジェット記録ヘッドの吐出口形成面を
ワイピングすることによりクリーニングするブレード
を、当該ワイピング後に清掃してインクの飛散,ブレー
ド上のインク残留等を防止するとともに、そのような清
掃を行う手段の取付工程を簡略化する。 【構成】 記録ヘッドである吐出ユニット9aとインク
タンク9bとを一体化してなるヘッドカートリッジ9に
対し、ブレード清掃用のユニット9cを一体化する。こ
れにより吐出口形成面のワイピング後にブレードユニッ
ト9cの所定部位に当接して清掃される。また、ユニッ
ト9cはカートリッジに一体化される筐体980と、そ
の内部に収納される吸収体984とから成るものとす
る。カートリッジ9はキャリッジ上で正しく位置決めさ
れるので、筐体内部および吸収体の形状,寸法を適切に
定めて収納する工程を経るのみで、ユニット9cは記録
紙,ブレードに対し適正な位置に設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録装
置に関し、特にインクを記録媒体に対して吐出すること
により記録を行う記録ヘッドと、該記録ヘッドの吐出口
形成部等に付着したインクをワイピングして除去するた
めの部材とを備えたインクジェット記録装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、紙,布,OHP用シートなどの記
録媒体(以下「記録用紙」または単に「紙」ともいう)
に対して記録を行うインクジェット方式による記録装置
においては、記録ヘッドとして一般に微細な吐出口を配
列したものが用いられているので、吐出口内方への気泡
や塵埃の混入が生じた場合、あるいは増粘等によってイ
ンクが吐出ないし記録に適さない状態もしくはこれらの
状態になる前に、それらの吐出不良要因を除去する処理
(吐出回復処理)がなされるようにしている。該処理と
して通常、記録とは別に吐出動作を行う所謂予備吐出
(吐出口形成部と対向可能なキャップやインク吸収シー
ト,スポンジ等の吸収部材に向けて行うものが多い)、
あるいはキャップに連通し吸引力を作用させるポンプに
より吐出口からインクを強制排出し吸引回復させるもの
などが知られている。
【0003】そして、これら回復処理における予備吐出
や強制排出、通常記録におけるインクの吐出を行うと、
インクの吐出口周囲の吐出口形成部上に不要なインクが
付着し、これが吐出されるインクによれを生じさせ、記
録品位を低下させる恐れがあるため、ゴム等の比較的軟
質な材料により形成されたブレード状の部材でインク吐
出口形成部に付着した不要インクを適宜払い去る(ワイ
ピング)よう構成されるものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
構成では、ブレードにより不要インクを払い去った際、
払い去られたインクが記録装置内およびその周囲に飛散
したり、ブレードに残存したインクに塵埃が付着あるい
は該インク自体が固着して、記録ヘッドに形成されたイ
ンク吐出口あるいはその形成部を次回のワイピング時に
損傷等するおそれがあり、そのような事態が生じると良
好な記録品位が得られなくなるおそれが生じる。
【0005】本発明は上述の課題を解決することを目的
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明イン
クジェット記録ヘッドは、記録媒体に対しインクを吐出
するための吐出部、および前記吐出部のインク吐出口が
設けられた部分のワイピングを行うべく記録装置本体側
に具えられた手段と係合可能に、前記吐出部の近傍に設
けられた清掃手段を具備し、該清掃手段は前記吐出部に
一体に組合される筐体と、該筐体の内部に収納され、前
記係合によって受容されるインクを収納するための吸収
体と、該吸収体にインクを導入するために前記筐体に設
けた部分とを有することを特徴とする。
【0007】また、本発明インクジェットヘッドカート
リッジは、その記録ヘッドと、これに対して供給すべき
インクを収容したインクタンクとを一体に具えたことを
特徴とする。
【0008】あるいは、本発明インクタンクは、記録媒
体に対してインクを吐出するための吐出部に供給すべき
インクを収容したインクタンク部、および前記吐出部の
インク吐出口が設けられた部分のワイピングを行うべく
記録装置本体側に具えられた手段と係合可能に設けられ
た清掃手段を具備し、該清掃手段は前記インクタンク部
に一体に組合される筐体と、該筐体の内部に収納され、
前記係合によって受容されるインクを収納するための吸
収体と、該吸収体にインクを導入するために前記筐体に
設けた部分とを有することを特徴とする。
【0009】また、本発明インクジェット記録装置は、
上記記録ヘッドと、該記録ヘッドを搭載する搭載部材
と、前記吐出部の前記吐出口が設けられた部分および前
記清掃手段に係合可能なワイピング手段と、前記ワイピ
ング部材が前記吐出部の前記吐出口が設けられた部分に
係合した後に前記吸収部材の端面に係合するようにワイ
ピング方向を規定するワイピング方向規定手段とを具え
たことを特徴とする。
【0010】さらに、本発明インクジェット記録装置
は、上記インクジェットヘッドカートリッジと、前記イ
ンクジェットヘッドカートリッジを搭載する搭載部材
と、前記吐出部の前記吐出口が設けられた部分および前
記清掃手段に係合可能なワイピング手段と、前記ワイピ
ング部材が前記吐出部の前記吐出口が設けられた部分に
係合した後に前記吸収部材の端面に係合するようにワイ
ピング方向を規定するワイピング方向規定手段とを具え
たことを特徴とする。
【0011】加えて、本発明インクジェット記録装置
は、記録媒体に対しインクを吐出するための吐出部と、
上記インクタンクと、前記吐出部および前記インクタン
クを搭載する搭載部材と、前記吐出部の前記吐出口が設
けられた部分および前記清掃手段に係合可能なワイピン
グ手段と、前記ワイピング部材が前記吐出部の前記吐出
口が設けられた部分に係合した後に前記吸収部材の端面
に係合するようにワイピング方向を規定するワイピング
方向規定手段とを具えたことを特徴とする。
【0012】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置は、記録媒体に対しインクを吐出するための吐出部
と、前記吐出部のインク吐出口が設けられた部分のワイ
ピングを行うべく設けられた手段と係合可能に、前記吐
出部の近傍に設けられた着脱可能な清掃手段であって、
筐体と、該筐体の内部に収納され、前記係合によって受
容されるインクを収納するための吸収体と、該吸収体に
インクを導入するために前記筐体に設けた部分とを有す
る当該清掃手段と、前記吐出部および前記清掃手段を搭
載する搭載部材と、前記吐出部の前記吐出口が設けられ
た部分および前記清掃手段に係合可能なワイピング手段
と、前記ワイピング部材が前記吐出部の前記吐出口が設
けられた部分に係合した後に前記吸収部材の端面に係合
するようにワイピング方向を規定するワイピング方向規
定手段とを具えたことを特徴とする。
【0013】以上において、前記筐体に設けた部分は開
口であり、前記吸収体は該開口において露出して前記ワ
イピング手段に係合可能であるものとすることができ
る。
【0014】または、前記筐体に設けた部分は開口であ
り、該開口の縁部が前記ワイピング手段に係合可能であ
るものとすることができる。
【0015】また、インクタンクと清掃手段とを一体と
した場合には、前記インクタンクの内部を、前記筐体の
内部を介して、前記筐体に設けた大気連通口より大気連
通させるようにしたものとすることができる。
【0016】
【作用】本発明によれば、ワイピング手段(ブレード)
清掃用の手段を設けたことにより、ワイピング時のイン
クが付着したブレードのたわみが回復するときに生じる
付着インクの飛散が防止でき、さらにはブレードに付着
したインクへの塵埃の付着,付着インクの固化による次
回ワイピング時のインク吐出口形成部の損傷,吐出口の
目づまり等を防ぎ、記録品位の低下を防止できる。
【0017】また、ブレード清掃手段を記録ヘッド,イ
ンクタンクまたはそれらの組立体に対し一体化する等し
て装置に対し適正な位置に位置づけられるようにしたの
で、ブレード清掃手段の配設作業が簡略化される。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0019】(実施例1)図1は本発明を適用可能な装
置として、文書作成装置(以下ワードプロセッサとい
う)の外観構成例を示す。
【0020】ここで、1は入力装置であるところのキー
ボード部である。2は入力した文書等を表示する表示器
部分であり、回動可能に保持され、非使用時はキーボー
ド部1に重なるように折たためるようになっている。
【0021】3は記録ヘッドの動作状態を確認するため
のの視認用開口に設けた開閉可能な保護カバーであり、
透明または半透明である。4は拍車を保持するための拍
車カバーである。
【0022】5は記録用紙の給排紙時に紙の支えとする
ペーパーサポータ、6は手動にて記録用紙の給排紙を行
うためのノブである。
【0023】図2は本例に係るインクジェット記録装置
形態のプリンタ部の構成例を示す。
【0024】ここで9は図10〜図13につき詳述する
インクジェット記録ヘッドを有したヘッドカートリッ
ジ、11はこれを搭載して図中S方向に走査するための
キャリッジである。13はヘッドカートリッジ9をキャ
リッジ11に取付けるためのフック、15はフック13
を操作するためのレバーである。19はヘッドカートリ
ッジ9側の凹部906f(後述)に突入してその位置決
め等を行うとともに、カートリッジ9に対する電気接続
部を支持する支持板である。21はその電気接続部と本
体制御部とを接続するためのフレキシブルケーブルであ
る。
【0025】23は、キャリッジ11をS方向に案内す
るためのガイド軸であり、キャリッジ11の軸受25に
挿通されている。27はキャリッジ11が固着され、こ
れをS方向に移動させるための動力を伝達するタイミン
グベルトであり、装置両側部に配置されたプーリ29
A,29Bに張架されている。一方のプーリ29Bに
は、ギヤ等の伝導機構を介してキャリッジモータ31よ
り駆動力が伝達される。
【0026】33は紙等の記録媒体の被記録面を規制す
るとともに記録等に際してこれを搬送するためのプラテ
ンローラであり、搬送モータ35によって駆動される。
37は記録媒体をペーパーサポータ5側より記録位置に
導くためのペーパーパン、39は記録媒体の送給経路途
中に配設されて記録媒体をプラテンローラ33に向けて
押圧し、これを搬送するためのフィードローラである。
41は記録媒体搬送方向上、記録位置より下流側に配置
され、記録媒体を不図示の排紙口へ向けて排紙するため
の排紙ローラである。42は排紙ローラ41に対応して
設けられる拍車であり、記録媒体を介してローラ41を
押圧し、排紙ローラ41による記録媒体の搬送力を生じ
させる。43は記録媒体のセット等に際してフィードロ
ーラ39,拍車42それぞれの付勢を解除するための解
除レバーである。45は記録位置近傍において記録媒体
の浮上がり等を抑制し、プラテンローラ33に対する密
着状態を確保するための押さえ板である。
【0027】本発明は、インク吐出を行うことにより記
録を行うインクジェット記録装置に関するものである。
従って記録ヘッドのインク吐出口形成面と記録媒体の被
記録面との距離は比較的微少であり、かつ記録媒体と吐
出口形成面との接触を避けるべくその間隔が比較的厳し
く管理されなければならないので、押さえ板45の配設
が有効である。47は押さえ板45に設けた目盛、49
はこの目盛に対応してキャリッジ11に設けられたマー
カであり、これらによって記録ヘッドの記録位置や設定
位置が読取り可能である。
【0028】51はホームポジションにおいて記録ヘッ
ドのインク吐出口形成面と対向するゴム等の弾性材料で
形成したキャップであり、記録ヘッドに対し当接/離脱
が可能に支持されている。このキャップ51は、非記録
時等の記録ヘッドの保護や、記録ヘッドの吐出回復処理
に際して用いられる。
【0029】なお、かかる機能を果たす部材は、上記キ
ャップに限らず、記録ヘッドから排出されたインクを受
けることができるものであれば、その形態は問わない。
また、本実施例において吐出回復処理とは、キャップ5
1を吐出口形成面に対向させ、インク吐出口内方に設け
られてインク吐出のために利用されるエネルギ発生素子
を駆動することにより全吐出口からインクを吐出させ、
これによって気泡や塵埃,増粘して記録に適さなくなっ
たインク等の吐出不良要因を除去する処理(予備吐出)
や、これとは別に吐出口形成面とキャップ51で覆った
状態で吐出口よりインクを強制的に排出させることによ
り吐出不良要因を除去する処理である。
【0030】53はインクの強制排出のために吸引力を
作用するとともに、かかる強制排出による吸引回復処理
や予備吐出による吸引回復処理に際してキャップ51に
受容されたインクを吸引するために用いられる導出手段
たるポンプである。55はこのポンプ53によって吸引
された廃インクを貯留するための廃インクタンク、57
はポンプ53と廃インクタンク55とを連通するチュー
ブである。
【0031】59は記録ヘッドの吐出口形成面のワイピ
ングを行うためのブレードであり、記録ヘッド側に突出
してヘッド移動の過程でワイピングを行うための位置
と、吐出口形成面に係合しない後退位置とに移動可能に
支持されている。61はモータ、63はモータ61から
動力の伝達を受けてポンプ53の駆動およびキャップ5
1やブレード59の移動をそれぞれ行わせるためのカム
装置である。
【0032】図3は図2におけるキャップ51,ポンプ
53,ブレード59,モータ61およびカム装置63等
から成る回復装置の主要部の分解斜視図である。
【0033】ここで、501はキャップ51内部に配置
されるインク吸収体、503はキャップ51を保持する
保持部材、505はピン507を中心に回動可能に取付
けられ、ピン507に加えられる力によってキャップ5
1を吐出ユニット9aの吐出口形成面に当接/離脱させ
るためのキャップレバーである。511はキャップレバ
ー505の端部509に係合してキャップレバー505
の回動範囲を規制するためのピンである。
【0034】513はキャップレバー505のピン50
7が嵌入される穴部を有する治具であり、キャップレバ
ー505をポンプ53に設けた支持部515に取付ける
のに用いられる。516はその取付け状態を確保するた
めの留め部材である。517は吐出口形成面に当接させ
るための力をキャップ51に作用する作用部であり、キ
ャップ51の後側部のほぼ中央に係合する。この作用部
は吸引されたインクの導入口517Aを有し、キャップ
レバー505内部,ピン507内部,治具513内部お
よび支持部515内部にはそれぞれインク流路が形成さ
れている。
【0035】キャップ51は、キャップホルダ503上
に支持されており、キャップレバー505との作用部
は、球面で構成されており、全方向に回動可能な構成と
なっている。そして、記録ヘッドへの当接時には、これ
にならうようになっている。そして、ポンプ53が吸引
力を作用すると、インクはこれら流路を経て図中矢印で
示すようにポンプ53内に導入される。
【0036】519はポンプ53の端面中央に突設し、
内部にインク流路を形成した軸である。522は軸51
9を支持し、ポンプ53自体を回動可能とするためのポ
ンプし支持板であり、ポンプ53自体の回動力は支持部
515を介してキャップレバー505に加えられ、これ
に伴ってキャップ51が進退する。521はポンプ軸5
19に通じるインク液路を直角に曲げる廃インクシー
ル、523は廃インクシールを支持し、さらに廃インク
チューブ57までのインク流路を形成している廃インク
キャップである。すなわちこれら軸519,廃インクシ
ール521および廃インクキャップ523の内部にイン
ク流路が形成され、ポンプ53に吸引されたインクが、
図中矢印で示すようにこれら流路を経てチューブ57を
介し廃インクタンク55に導入される。
【0037】525はポンプ53のピストン、527は
その軸であるピストン軸、529はパッキン、531は
ポンプ53のキャップである。533はピストン軸52
7に取付けられ、ピストン525を作動させるための力
の伝達を受けるピンである。
【0038】535はブレード59が取付けられるブレ
ードレバーであり、ポンプ53の端面に突設した軸のま
わりに回動可能に支持され、当該回動に伴ってブレード
59を記録ヘッド側に突出または後退させる。537は
ブレードレバー535に対しブレード59を突出させる
方向への回動力を付与するばねである。また、539は
ポンプ53自体に対しキャップ53が記録ヘッド側に向
う方向への回動習性を与えるばねである。
【0039】541はモータ61の回転をカム装置63
に伝達するギア列である。カム装置63は、ポンプ53
に設けた係合部545に係合してこれを回動させるため
のカム547と、ポンプ53のピストン軸527に設け
たピン533に係合してポンプを作動させるためのカム
549と、ブレードレバー535に設けた係合部551
に係合してこれを回動させるためのカム553と、カム
装置63のホームポジションを検出するためのスイッチ
555に係合するカム557とを有している。これらカ
ムの動作については後述する。
【0040】図4はキャップ51の構成例を示し、
(a)はキャップ51の正面図、(b)は(a)におけ
るM−M線側断面図である。
【0041】本実施例に係るキャップ51はヘッドカー
トリッジ9の記録ヘッド部との密着性をよくするためゴ
ム状弾性体で形成されており、キャッピングに際しては
約60g〜80gの押圧力をもって天板のオリフィスプ
レート部に圧接されている。
【0042】なお、キャップに用いられるゴムはブチル
ゴム,塩素化ブチルゴム,シリコンゴムなどを用いるこ
とができる。
【0043】本実施例では、キャップ内のインク吸引口
561を、鉛直方向下部に開口させ、キャップレバー5
05の作用部517に設けたインク導入口517Cに向
かってインク流路563を形成している。また、吸引口
561を吸収体501によって完全には覆わない構成と
している。従来は、吸収体501がキャップ51の面5
65全面にわたって設けられるとともにインク流路が一
点鎖線上Cに延在して吸引口は吸収体501の裏面側中
央部に開口するものであった。これによると、吐出回復
処理時にインク吸収体に受容されたインクが重力の作用
によりインク吸収体の下方に流れるので、吸引しきれな
かったインクがその部分で固化し、インク吸収体の吸収
能力の劣化や吸引力の低下をもたらすことがあった。こ
れに対し、本実施例によると、重力によってインクが下
方に流れてきても、インクは下方に設けた吸引口561
より吸引されるために、インク吸収体501に残留する
インク量が著しく小となり、従って固化による劣化等を
大幅に遅らせてインク吸収体ないしこれが取付けられた
キャップ51の寿命を伸ばすことができる。
【0044】次に、回復系について説明する。
【0045】図5はカム装置の各カムの輪郭曲線、図6
および図7は主要なカム位置(図5の(a)〜(d),
(f),(h))に対応したポンプを除く各部の動作位
置、図8および図9は主要なカム位置におけるポンプ5
3内のピストン525の動作位置をそれぞれ示す説明図
である。なお、図5中の数値はカムの回転角度である。
【0046】これらの図5〜図9を用いて、本実施例に
係る回復系ユニットの機能について説明する。
【0047】図5において(a)の状態はカム549の
ホームポジション位置であり、記録動作中の回復装置の
待機状態である。このとき、スイッチ555はオンであ
り、キャップ51はヘッド吐出口形成面より離隔した状
態(以下オープン状態とよぶ)にあり、ブレード59は
オフ状態すなわちこれもヘッド吐出口形成面より離隔し
た状態にある(図6参照)。また、ポンプ53は上死点
にある。
【0048】次に(b)の状態はキャッピング状態であ
り、プリンタ装置を使用しない場合等の状態でヘッド吐
出口形成面を覆い保護している状態である。このときス
イッチ555はオフ、キャップ51はヘッド吐出口形成
面に接合し(クローズ状態)、ポンプ53は上死点にあ
り、さらにブレードはオフ状態である。
【0049】(c)の状態はポンピングが終了した状態
である。スイッチ555はオン、キャップ51はクロー
ズ、ポンプ53は弁が開ききった状態にあるが下死点に
はいたらない状態である。またブレード59はオフ状態
にある。
【0050】(d)の状態はポンピング終了の後キャッ
プ51をオープンさせ、同時にキャップ51およびキャ
ップレバー505内に充満しているインクをポンプ53
内にとり込むための小空吸引を実行し終えた状態であ
る。このときスイッチ555はオン、キャップ51は半
分程度オープン、ポンプ53は下死点、ブレ−ドはオフ
状態にある(図7参照)。
【0051】次に(g)の状態を先に説明する。これは
ポンピングによってポンプ53内に充満したインクを廃
インクタンク側へ排出するための空吸引をはじめる準備
位置である。このとき、スイッチ555はオン、キャッ
プ51はオープン、ポンプ53は上死点より若干下った
ところにある。
【0052】またブレード59はオフ状態にある。
【0053】(e)および(f)は、それぞれ、大空吸
引および中空吸引を行ったときの停止位置である。どち
らの位置でもスイッチ555はオン、キャップ51はオ
ープン、ブレード59はオフ状態であるが、ポンプ53
の状態は(e)では下死点にあるのに対し(f)では完
全に下りきっていない。
【0054】(h)の状態はワイピングを行うときの状
態である。このときスイッチ555はオン、キャップ5
1はオープン、ポンプは上死点にある。そしてブレード
59がオン状態にあり、この状態でヘッドカートリッジ
9を搭載したキャリッジ11が移動することでヘッド吐
出口形成面のワイピングが実行できる。
【0055】次に、図8において、(1)はポンプ内で
ピストン525が下死点にある状態を示している。ポン
プ53内の空間においてピストン525の左側の空間に
よって作られる負圧によってポンピングが機能する。5
31はその負圧をキャップ51へと伝える弁口である。
(1)の状態でピストン525はこの弁口531を乗り
こえさらに右側へ進んだ状態なのがわかる。ここではピ
ストン525は左側から527aのピストンの軸フラン
ジ部によって押され密着しているので、発生した負圧は
他に漏れることなくキャップ51側へ伝えられる。また
ピストン525右側部分にたまっていたインクは廃イン
クタンクへと押し出される。
【0056】(2)は上死点にある状態を示す。ここで
注意すべきは、ピストン525は弁口531の右側に達
しており、弁口531は閉じていないことである。すな
わち、この状態においてキャップ51は大気連通状態に
なっている。
【0057】図9において、(3)は図24における
(c)のときのポンプ53の状態である。ピストン52
5は弁口531を乗り越え若干右へ進んでいる。
【0058】(4)は図5における(g)のときの状態
であり、この状態と(1)あるいは(5)の状態とを往
復することで大空吸引および中空吸引を実行している。
ここで注意すべきは弁口531がピストン525によっ
て閉じられていることである。本実施例に係るポンプ5
3には通常のポンプが有する弁に相当する物がなく、ポ
ンプ内に正圧が発生した場合にはキャップ51側への逆
流が生ずる場合がある。そこで、必要なとき以外には弁
口531を閉じておくことで、逆流を少なくする効果が
ある。
【0059】(5)は中空吸引を実行し終えたときの状
態である。ここで注意すべきは、ピストン525は弁口
531を乗り越えた直後で止まっているところである。
ピストン525を下死点(1)まで移動したとするな
ら、上死点(2)あるいは空吸引準備位置(4)に戻る
際に弁口531が閉じられない時間が長くできてしまう
ことになる。そのときに左側の空間に正圧が生じること
のないようにピストン軸フランジ527aとピストン5
25に若干のスキマができ、ピストン525右側の空間
と連通するように構成されてはいるが、流路の抵抗など
によって正圧が生じ、そのための逆流がおきるおそれが
ある。これに対し、本例のように(5)の位置から
(1)あるいは(4)まで戻るようにする場合、その逆
流は効果的に防止されている。
【0060】次に、前述したヘッドカートリッジ9の詳
細について説明する。
【0061】図10は、インクジェット記録ヘッド本体
をなす吐出ユニット9aとインクタンク9bと本例にか
かるブレードクリーナユニット9Cとを一体としたヘッ
ドカートリッジ9の外観斜視図を示し、図において、9
06eは、ヘッドカートリッジ9を装着する際にキャリ
ッジ11に設けられたフック13によって掛止されるつ
めである。図から明らかなようにつめ906eはブレー
ドクリーナユニット9Cの背面側に配設される。また、
ヘッドカートリッジ9の前方吐出ユニット9a(図12
参照)の近傍には、この図には示されないが位置決め用
突き当て部が設けられている。906fは、キャリッジ
11に立設されフレキシブル基板(電気接続部)および
ゴムパッドを支持するための支持板が挿入される開口部
である。
【0062】図11および図12は、それぞれ図10に
示したヘッドカートリッジの分解斜視図および組立図を
示し、上述のようにインク供給源たるインク収容部およ
びブレードクリーナユニットを一体としている。
【0063】図11において 、911はSi基板上に電
気熱変換素子(吐出ヒータ)と、これに電力を供給する
Al等の配線とが成膜技術により形成されて成るヒータ
ボードである。921はヒータボード911に対する配
線基板であり、対応する配線は例えばワイヤボンディン
グにより接続される。
【0064】940は液路を限界するための隔壁や共通
液室等を設けた天板であり、本例においては吐出口形成
部オリフィスプレート部を一体に有した樹脂材料で成
る。そして、図13に示すように、吐出口形成面は記録
用紙の被記録面と平行な平面に対して所定角度θだけ傾
いており、かつ吐出口近傍の部分で段差940aを有し
ている。これは、天板に設けた流路側からレーザビーム
を照射して吐出口を加工するために、オリフィスプレー
ト部内の流路と、その後方の流路とが所定角度をなすこ
とに対応して行われたものである。
【0065】930は例えば金属製の支持体、950は
押えばねであり、両者間にヒータボード911および天
板940を挟み込んだ状態で両者を係合させることによ
り、押えばね950の付勢力によってヒータボード91
1と天板940とを圧着固定する。なお、支持体930
は、配線基板921も貼着等により設けられるととも
に、ヘッドの走査を行うキャリッジ11への位置決め基準
を有するものとすることができる。また、支持体930
は駆動に伴って生じるヒータボード911の熱を放熱冷
却する部材としても機能する。
【0066】960は供給タンクであり、インク供給源
をなすインク貯留部9bからインク供給を受け、ヒータ
ボード911と天板940との接合により形成される共
通液室にインクを導く中間タンクとして機能する。97
0は共通液室へのインク供給口付近の供給タンク960
内の部位に配置されるフィルタ、980は供給タンク9
60の蓋部材である。
【0067】900はインクを含浸させるための吸収体
であり、インクタンク本体9b内に配置される。120
0は上記各部911〜970からなる吐出ユニット9a
に対してインクを供給するための供給口であり、当該ユ
ニットをインクタンク本体9bの部分1010に配置す
る前の工程で供給口1200よりインクを注入すること
により吸収体900のインク含浸を行わせることができ
る。
【0068】1100はカートリッジ本体の蓋部材、1
300はカートリッジ内部を大気に連通するために設け
た大気連通口である。
【0069】ここで、ブレードクリーナユニット9cは
ワイピング方向Wにおいて吐出ユニット9aより下流側
に位置するように、ビス止め,スナップファスニング
(所謂パッチン止め)等によりヘッドカートリッジ9に
一体化される。図11における各部980,984,9
86はブレードクリーナユニット9cの構成部材であ
り、980はユニット筐体、984はその内部に収容さ
れる吸収体、986はユニットの蓋部材である。また、
982はユニット筐体980に設けられ、吐出ユニット
9aの吐出口形成部に隣接して吸収体984を露出させ
るための開口部である。この開口部982は、少なくと
も一部がブレード59の幅(ワイピング時に吐出口形成
部と当接する範囲であってワイピング方向と直交する方
向の長さ)以上の幅L(図12)を有している。なお、
1310はインクタンク9bの大気連通孔1300を大
気に連通させるとともに、吸収体984に吸収されたイ
ンクを乾燥させるための大気連通孔である。
【0070】このように吸収体984を筐体980に収
納してヘッドカートリッジ9に一体化することの利点は
次の通りである。
【0071】ヘッドカートリッジに吸収体を一体化する
場合、これを貼着等によって取付けることが考えられる
が、インクジェット記録装置においては記録ヘッドの吐
出口形成面と記録媒体との間隔は一般に微少であるの
で、吸収体が記録媒体方向に突出しすぎると記録媒体と
干渉するおそれがあり(特にインク吸収によって膨潤す
る吸収体を用いる場合にはその膨張分も考慮する必要が
ある)、逆に後退しすぎていればブレードとの当接すな
わちブレードのクリーニングが不十分となるおそれがあ
る。従って貼着等による取付けでは適正位置への配役を
行うべくその工程が複雑となりうる。これに対し、上記
構成によれば、筐体980内の吸収体収納部の形状,寸
法を適切に定め、その収納部にフィットするように吸収
体を収納したり、あるいは図11における吸収体部分9
84p等を収納部の所定部位に突当てるようにしておく
ことができる。従って、ヘッドカートリッジをキャリッ
ジに取付けた際にヘッドカートリッジ9は支持板19と
開口部906fとの係合およびフック13とつめ906
eとの係合によってキャリッジ上に正しく位置決め固定
され、これに伴ってブレードクリーニング手段としての
吸収体を適正な位置に規制できる。
【0072】さらに、吸収体984の露出部分は開口部
982等必要最小限の部分に限られるので、ヘッドカー
トリッジ9ないしはブレードクリーナユニット9cの取
外し時の取扱い性が高い。また、ブレードとの当接によ
って吸収されるインク以外での吸収体984の汚損が極
めて少なく、吸収性を低下させることがない。加えて、
粉塵の発生しにくいものを選ぶなどの材料選択の制限を
緩和できる。
【0073】さらに加えて、図11の実施例ではインク
タンク9bの大気連通孔1300はブレードクリーナユ
ニット9cの内部を通ってその大気連通孔1310を介
し大気に連通するものであるので、万一大気連通孔13
00よりインク漏洩が生じてもブレードクリーナ9c内
に捕集されるので、装置内部等を汚染することがない。
かかる捕集を行う部分、もしくはインク漏洩を防止する
機構をインクタンク9b内に設けなくてもよい分だけ、
インクタンク9b内のインク収容量を増加することがで
きる。
【0074】図14のヘッドカートリッジ9のヘッド吐
出口形成面9hの位置関係を示し、本図はヘッドカート
リッジ9のヘッド吐出口形成面9hが吐出回復装置のキ
ャップ51の正面にある位置、すなわちキャッピング位
置(A)を基準に表現されている。ここで、940bは
吐出口列の中心線、Sはワイピングを行うときのヘッド
カートリッジの移動方向である。ワイピング動作を行う
ときはまず、ヘッド吐出口形成面9hを、9h(B)に
示すようにブレードON位置(B)まで移動させ、次に
吐出回復装置内ブレードをONすることによりブレード
59を59aの位置まで前進させる。そしてヘッド吐出
口形成面9hを9h(C)に示すようにブレードOFF
位置(C)まで移動させることでワイピングを実行す
る。このときブレード59は、ゴム状弾性体から形成さ
れているので、図中59bに示すように変形しながらヘ
ッド吐出口形成面9hの表面に付着していた不要なイン
クを排除し、続いて該ブレード清掃ユニット上を滑っ
て、該排除された不要インクをブレード上からぬぐい去
る。そして、ヘッド吐出口形成面9hがブレードOFF
位置(C)まで移動したとき、ブレード59を元の位置
まで後退させる。
【0075】なお、本発明の実施例において記録ヘッド
を退避させる位置が、このブレードOFF位置である。
【0076】図15〜図20は本発明にかかるブレード
クリーナ部9cのブレード当接部分の諸構成例を示すも
のである。なお、これらの図中では、図13に示された
天板940上の吐出口形成面940aおよび天板上の吐
出口形成面を有する面940cは角度を持たないものと
して描いてある。
【0077】図15は被ワイピング面(吐出口形成面)
940cとインク吸収面1500とが同じ面内に存在す
るよう構成した実施例であり、これにより図14に示し
たワイピング動作を行ったとき、不要なインクを被ワイ
ピング面940cから排除した後、ただちにブレード上
に付着した不要インクを吸収面1500から吸収体98
4へと取り込んでブレードの清掃が行われる。
【0078】図16は吸収面1500を被ワイピング面
940cよりもブレード側に偏倚して配置した(突出さ
せた)実施例であり、これによりブレードの吸収体との
当接範囲が広くとれ、より確実なブレード清掃が行われ
る。
【0079】図17は、被ワイピング面940cよりも
吸収面1500がブレードから見て遠くにある(引込ん
でいる)場合の実施例であり、この場合にはエッジ15
10によってもブレードに付着したインクが排除され、
該インクは吸収体984へと吸収される。このため、エ
ッジ1510の近傍に付着したインクをより確実に吸収
体984に吸収させるためにエッジ1510から穴17
00の内面にかけて撥液処理を行っても良い。
【0080】図18はエッジ1510により、より確実
にブレードに付着したインクを除去するための構成であ
り、エッジ1510が被ワイピング面940cよりもブ
レード側に近くなっている。これにより、図17の構成
よりもさらにブレードの元まで清掃が可能となる。
【0081】図19は、図17,図18における実施例
のように吸収面1500が被ワイピング面940cより
もブレードから見て遠くにある場合の吸収面1500の
位置とブレードとの関係を示すものであり、1500c
の位置としたときにはブレードは破線59cで示すよう
に吸収面1500とは当接しないが、1500dの位置
としたときには破線59dで示すように当接する。しか
しながら両者とも最終的にはエッジ1510によりブレ
ードの清掃が行われる。本例では、所謂目的達成のため
に吸収面1500の位置は問題とはならず、エッジ15
10で除去されたインクが吸収面1500に到達可能な
位置であればいずれによる構成でも良い。また、そのよ
うな機能を行わせ得るエッジ510を設けることができ
ることも筐体内に吸収体を配設する図11の構成の利点
である。
【0082】また、エッジ1510は、図20に示すよ
うに、丸みをつける等、面取りを施したものでも良い。
【0083】本発明は、これらの構成に限らず、エッジ
や吸収体等を適宜の位置に配設することにより、ブレー
ドに付着したインクを固着する前に簡単に拭き取れ、ワ
イピング時のインク飛散や、インク吐出口およびインク
吐出口形成面の損傷を防止することができる。
【0084】また、以上のように記録装置に対して着脱
可能な記録ヘッド・インクタンク一体型のヘッドカート
リッジに対してのみならず、記録ヘッドまたはインクタ
ンクのみを交換可能とした場合には、それにブレードク
リーニング手段を一体に設けることにより、それの交換
時にブレードクリーニング手段も同時に交換されること
となり、常に適正なクリーニングが行われることとな
る。
【0085】しかしながら、記録ヘッドおよび/または
インクタンクが簡便な交換を前提としない記録装置にお
いても、前記ブレードクリーニング手段のみを交換可能
とすれば、同様の効果が得られる。この場合には、装置
の適宜の部位にブレードクリーニング手段を着脱可能に
保持し、位置決めを行う手段を配設すればよい。
【0086】供給口1200を介してのインクタンク9
bへのインク充填が終了すると、各部911〜970よ
りなる吐出ユニット9aおよび各部980〜986から
なるブレードクリーナユニット9cを部分1010に位
置付けて配設する。このときの位置決めないし固定は、
例えばインクタンク本体9bに設けた突起1012と、
これに対応して支持体930に設けた穴931とを嵌合
させることにより行うことができ、これによって図12
に示すヘッドカートリッジ9が完成する。
【0087】そして、インクはカートリッジ内部より供
給口1200,支持体930に設けた穴932および供
給タンク960の図11中裏面側に設けた導入口を介し
て供給タンク960内に供給され、その内部を通った
後、導出口より適宜の供給管および天板940のインク
導入口942を介して共通液室内へと流入する。以上に
おけるインク連通用の接続部には、例えばシリコンゴム
やブチルゴム等のパッキンが配設され、これによって封
止が行われてインク供給路が確保される。
【0088】図21は、以上の構成による記録装置の制
御系の構成例を示すブロック図である。
【0089】キャリッジ11のキャップ位置や移動位置
は、回復系ホームセンサ65やキャリッジホームセンサ
67の検出に基づいて知ることができる。同図において
1000は図22〜図27について後述する制御手順等
を実行して各部を制御するMPU、1001はその制御
手順に対応したプログラム等を格納したROM、100
2は制御手順実行時におけるワ−クエリアとして用いら
れるRAMである。また、1003は、後述の時間を計
測するタイマである。
【0090】図22および図23は、図21のMPU1
000の制御の下に、回復系ユニットによって実行され
るヘッドクリーニング処理手順の一例を示す。
【0091】本手順は図5における(b)のキャッピン
グ状態から始まる(ステップS1)。そして(c)状態
に動くことでポンピングが実行され(ステップS3)、
その状態でインク吸引が充分に行われるよう例えば3秒
間の停止を行わせる(ステップS5)。(d)における
キャップオープンと同時に小空吸引が行われ(ステップ
S7)、キャップ51内およびキャップレバー505内
のインクのとりこみが行われるよう例えば1秒間停止す
る(ステップS9)。次に予備吐出(ステップS11)
を行った後、空吸引動作に入る前に、記録ヘッドをブレ
ードオフ位置まで退避させる(ステップS13)。これ
により記録ヘッドとキャップとは対向しない位置関係と
なる。
【0092】次にポンプ53内に充満したインクの排出
のために空吸引を行う。すなわちまず(g)の空吸引準
備位置に移り(ステップS15)、そこから0.3秒の
停止期間(s)(ステップS20)を含め中空停止位置
(f)の間を例えば3回移動させる(ステップS17〜
S23)。ただし空吸引準備位置(g)の反転は、停止
することなく即座に実行される。
【0093】次に同じ空吸引準備位置(g)から下死点
である大空吸引停止位置(e)まで移動させ(ステップ
S25)、0.3秒の停止期間(s)を同時に実行する
(ステップS26)ことにより大空吸引が行われ、ポン
プ53内のインクは充分に廃インク収納部側へ押し出さ
れる。引き続き(g)の位置に移り(ステップS2
7)、記録ヘッドをブレードオン位置に移動させ(ステ
ップS29)、(h)の位置でブレードをオンとし(ス
テップS31)、そして記録ヘッドをブレードオフの位
置まで移動させることでワイピングを実行する(ステッ
プS33)。最後に(a)位置でブレードをオフとし
(ステップS35)、記録ヘッドをキャッピング位置に
戻し(ステップS37)、(b)でキャッピングをする
(ステップS39)。
【0094】なお、吸引による回復処理、空吸引および
予備吐出等を含む本手順は、装置の主制御ルーチンで適
宜行うようにすることもでき、あるいは操作者による指
示に応じて起動することもできる。
【0095】図24は記録中に適宜実行される予備吐出
によって蓄積されるインクを廃インクタンクへ取込むた
めの空吸引の動作例を示すフローチャートである。
【0096】本手順は記録中にこれを中断して行われる
処理であるので、図5における(a)の待機状態からス
タ−トする(ステップS41)。この状態からカム63
を逆転させて(g)位置へ以降させ(ステップS4
3)、その後(f)位置に戻して中空吸引を実行し(ス
テップS45)、この位置で、0.3秒の停止する(ス
テップS46)。
【0097】これによって、ポンプ内に吸引されたイン
クをポンプ内から排出できる安定状態を確保する。従っ
て、従来での空吸引時に発生しがちなインクの流量はそ
の原因自体を大幅に改善される。
【0098】本実施例では、この中空吸引の一工程に比
べて中空吸引よりも大きな排出を達成できる大空吸引を
実行する。この時も開始位置は上記空吸引準備位置
(g)と同じで、ピストンをこの位置に復帰させる(ス
テップS47)。この後、(e)位置へ戻して大空吸引
を実行し(ステップS49)、この位置で0.3秒の停
止を行う(ステップS50)。これによって、キャップ
からポンプに至る経路中のインクを含めて、ポンプ内に
吸収されたインクをポンプ内から排出して、ポンプ内に
残留するインクを大幅に減少でき、残留インクによる不
都合をも改善でき、安定状態を確保する。従って、記録
ヘッドの記録を良好にできる回復装置を長期にわたって
安定化せしめることができる。ステップS50の後には
(a)状態に設定してキャップをオープンする(ステッ
プS51)。
【0099】なお、以上の実施例中の角度は、後述する
カムの回転角を示すもので本発明を限定するものではな
い。
【0100】また、本実施例で使用した吸引ポンプは、
上死点から、下死点までのピストン移動の体積が17
8.0mm3 で、吸引時の大空吸引での吸引が体積変化
で144.25mm3 、中空吸引での吸引が体積変化で
86.5mm3 、小空吸引で16.9mm3 である。そ
して、ポンプには特別の弁機構を持たない小型ポンプ機
構を採用している。これによって記録装置内における占
有容積は大幅に減少できる。また、本実施例におけるキ
ャップからポンプの吸引口までのインク収容量体積は3
6.68mm3 である。このインク収容量体積に比較す
ると、大空吸引は約4倍程度、中空吸引は2.4倍程
度、3回の中空吸引では約7倍程度となる。本発明はこ
れらの数値には限定されない。
【0101】図25〜図27は本実施例による記録印刷
処理手順の一例を示す。
【0102】まず、図25において電源がオンとされる
と、ステップS61にて回復系ユニットを回復系ホーム
ポジションに設定し、キャップをオープンとした後、ス
テップS63にてキャリッジ11をホーム位置に設定す
る。次にステップS65にて、所定の予備吐出回数(本
例では15回または7回)に達したときに空吸引を起動
するために用いられるカウンタN1をリセットし、ステ
ップS67にてキャップをクローズとした後に、図26
に示すように記録(印刷)のデータ信号を待機する(ス
テップS69)。印刷信号が入力されると、ステップS
71にて給紙を開始し、ステップS73にてキャップを
オープンとした後に、ステップS75にてキャリッジ1
1をホームポジションに設定して予備吐出を行うととも
にカウンタN1を+1歩進する。次に、ステップS77
にて記録動作中の所定時間毎(例えば30秒毎)に予備
吐出を起動するためのタイマT1をリセットするととも
にこれをスタートさせ、ステップS79にて1行分の印
刷を実行する。この後、ステップS81にてタイマT1
の値が30秒を越えたか否かを判定し、肯定判定であれ
ばステップS75およびS77とそれぞれ同様なステッ
プS83およびS85を経た後に、一方否定判定であれ
ばただちに、ステップS87に進む。
【0103】ステップS87ではカウンタN1の値が
“15”に達したか否かを判定し、肯定判定であればス
テップS89にて1頁の印刷途中での空吸引を行う。こ
の際には、図24に示す手順が起動される。その後、ス
テップS91にてカウンタN1をリセットして再スター
トさせ、ステップS93に移行する。なお、ステップS
87で否定判定された場合には直ちにステップS93に
進む。
【0104】ステップS93では1頁分の記録が終了し
て改頁が指示されているか否かを判定し、否定判定であ
ればステップS95に進んで印刷信号の有無を判定す
る。ステップS95にて肯定判定がなされた場合にはス
テップS97にて記録終了のEND信号があるか否かを
判定し、否定判定であればステップS79に移行して次
行の印刷を行う。
【0105】一方、ステップS95にて印刷信号が入力
されない場合にはステップS99に進み、印刷データが
所定時間(例えば5秒)入力されないときにキャッピン
グを行うために用いられるタイマT2をリセットし、再
スタートする。次に、ステップS101にて印刷信号の
有無を判定し、肯定判定であればステップS79に復帰
して次行の印刷を実行する。
【0106】一方、否定判定であればステップS103
にてタイマT2の時計内容が5秒を越えたか否かを判定
し、否定判定であればステップS104に進み、END
信号の入力が無ければステップS101に復帰する。
【0107】一方、5秒を経過していればステップS1
05にてキャップをクローズとし、ステップS107に
てタイマT1を停止するとともに、所定時間(例えば6
0秒間)キャッピング状態が継続した後に予備吐出を起
動するためのタイマT3をリセットして再スタートす
る。
【0108】次いで、END信号および印刷信号の入力
の有無の判定(ステップS109およびS111)を経
た後に、印刷信号があればステップS113にてキャッ
プをオープンし、ステップS115にてタイマT3の計
時内容が60秒を越えているか否かを判定する。ここで
肯定であればステップS75に進んで予備吐出等を行っ
た後に、一方否定判定であればステップS117にてタ
イマT1をスタートさせた後に、ステップS79に復帰
する。
【0109】ところで、ステップS93にて改頁指令が
入力された場合にはステップS119に進み、カウンタ
N1の内容が“7”以上であるか否かを判定する。ここ
で肯定判定であればステップS121にて頁間空吸引を
行い、ステップS123にてカウンタN1のリセット/
スタ−トを行った後に、一方否定判定であれば直ちに、
ステップS125に進んで上記ワイピングの動作を行
う。そして、ステップS127にてキャップをクローズ
とし、ステップS129にて記録の終了した用紙を排出
した後に、ステップS69に進んで次頁の印刷信号を待
機する。
【0110】なお、ステップS97またはS109にて
END信号が検出された場合にはステップS131の終
了動作を実行する。これは、図27に示すように、空吸
引(ステップS141),カウンタN1のリセット/ス
タート(ステップS143),ワイピング(ステップS
145),キャップのクローズ(ステップS147)、
および用紙排出(ステップS149)を行う処理であ
る。
【0111】以上の主な動作をまとめれば、先ず予備吐
出があげられる。本例では印刷直前に予備吐出が行わ
れ、その後は30秒間隔で予備吐出が行われる。また、
この30秒間隔の積算にはタイマT1 が用いられてい
る。T1 は、印刷信号なしに5秒以上が経過したときの
キャッピング(c)に入った場合にはストップされるの
で、この30秒間隔にキャッピング中の時間はカウント
されない。また、キャッピング(c)が60秒以上に渡
る場合には、制御手順は予備吐出(a)に戻り、キャッ
プオープン後、印刷前に予備吐出を行う。
【0112】本実施例では、予備吐出はキャップ内に行
っている。従って、予備吐出を繰り返し行う際には、そ
れによってキャップ内に溜ってしまうインクを、廃イン
クタンク側へ取り込むために空吸引を行うことが必要で
ある。これは図24でいう空吸引である。基本的には、
印刷をしていない頁間で空吸引を行う。一頁印刷の後に
予備吐出用カウンタN1 が7以上になっている場合には
空吸引(d)が行われる。しかし、印刷中の頁途中にお
いてもN1 が15以上になった場合、すなわち、長い印
刷時間を要する文章においては空吸引(e)を行う。ま
た、印刷終了時には必ず空吸引が行われる。次に、ワイ
ピングについては、印刷後インクで濡れが生じているヘ
ッドフェイス面を清掃するものであり、一頁および全印
刷の終了の後これを行うようにしている。
【0113】以上説明したように、本実施例によれば、
印刷途中あるいは印刷終了時にインク吸引後の空吸引と
同様の動作を2回程度行うことで、印刷中予備吐出によ
ってキャップ内にたまるインクを効率的に廃インクタン
クへと送り出す効果がある。
【0114】また、予備吐出によってキャップ内にたま
るインク量は吐出回復のために行われるクリーニング中
のインク吸引の時のそれに比べわずかである。したがっ
て、クリーニング中の空吸引の回数より、印刷中の空吸
引は少ない回数で十分であり、その回数を極力少なくす
ることは、記録装置の実効印刷速度の向上に効果があ
る。
【0115】なお、クリーニング中または印刷中の空吸
引の回数は、上側にのみ限られず適宜の回数を設定でき
るのは勿論である。
【0116】また、本実施例によれば、数回の空吸引の
中でピストンの往復をはじめは短く、そして最後の数回
では下死点まで達するストロークをとることで、逆流は
少なく、キャップ51内のインクをポンプ53内に確実
に取り込み、さらにポンプ53内に残るインク量を少な
く大部分を廃インクタンクに送り出す効率的な空吸引を
実現する効果がある。
【0117】なお、空吸引動作のストロークの変化のさ
せ方については、上例では短いストローク(中空吸引)
を3回、長いストローク(大空吸引)を1回としたが、
その回数を適宜変化させることができるのは言うまでも
ない。
【0118】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0119】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0120】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0121】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0122】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0123】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0124】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0125】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0126】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0127】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ワイピング手段(ブレード)清掃用の手段を設けたこと
により、ワイピング時のインクが付着したブレードのた
わみが回復するときに生じる付着インクの飛散が防止で
き、さらにはブレードに付着したインクへの塵埃の付
着,付着インクの固化による次回ワイピング時のインク
吐出口形成部の損傷,吐出口の目づまり等を防ぎ、記録
品位の低下を防止できる。
【0128】また、ブレード清掃手段を記録ヘッド,イ
ンクタンクまたはそれらの組立体に対し一体化する等し
て装置に対し適正な位置に位置づけられるようにしたの
で、ブレード清掃手段の配設作業が簡略化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した機器の一実施例としてワード
プロセッサの構成を示す斜視図である。
【図2】そのプリンタ部としてのインクジェット記録装
置の一実施例を示す斜視図である。
【図3】図2に示した吸引回復機構の分解斜視図であ
る。
【図4】図4(a)および(b)は、それぞれ、図3に
示したキャップの正面図,および(a)におけるM−M
線側断面図である。
【図5】吸引回復機構各部を動作させるためのカムの輪
郭曲線を示す説明図である。
【図6】主要なカム位置における各部の動作を説明する
ための説明図である。
【図7】同じく説明図である。
【図8】同じく説明図である。
【図9】同じく説明図である。
【図10】図2に示したヘッドカートリッジの外観斜視
図である。
【図11】図10に示したヘッドカートリッジの分解斜
視図である。
【図12】同じく異なる方向からみた外観斜視図であ
る。
【図13】図11における記録ヘッド天板の構成例を示
す斜視図である。
【図14】ワイピング動作の説明図である。
【図15】本例におけるヘッドクリーナユニットのブレ
ード当接部の一例を示す模式的拡大図である。
【図16】同じく他の例を示す模式的拡大図である。
【図17】同じく他の例を示す模式的拡大図である。
【図18】同じく他の例を示す模式的拡大図である。
【図19】同じく他の例を示す模式的拡大図である。
【図20】同じく他の例を示す模式的拡大図である。
【図21】本実施例に係る装置の制御系の構成例を示す
ブロック図である。
【図22】吸引回復処理におけるクリーニング動作手順
の一例を示すフローチャートである。
【図23】同じくフローチャートである。
【図24】吸引回復処理に関連した空吸引処理の動作手
順の一例を示すフローチャートである。
【図25】本例による記録処理手順の一例を示すフロー
チャートである。
【図26】同じくフローチャートである。
【図27】同じくフローチャートである。
【符号の説明】
1 キーボード 2 表示器 3 保護カバー 4 拍車カバー 5 ペーパーサポータ 6 ノブ 9 ヘッドカートリッジ 9a 吐出ユニット(記録ヘッド) 9b インクタンク 9c ブレードクリーナユニット 11 キャリッジ 21 FPC 23 ガイド軸 27 タイミングベルト 29A,29B プーリ 31 キャリッジモータ 33 プラテンローラ 34 プラテン 35 搬送モータ 37 ペーパーパン 39 フィードローラ 41 排紙ローラ 42 拍車 43 解除レバー 51 キャップ 53 ポンプ 55 廃インクタンク 59 ブレード 940 天板 940c 吐出口形成面 980 ブレードクリーナユニット筐体 982 開口 984 吸収体 986 ブレードクリーナユニット蓋部材 1310 大気連通口 1510 エッジ

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に対しインクを吐出するための
    吐出部、および前記吐出部のインク吐出口が設けられた
    部分のワイピングを行うべく記録装置本体側に具えられ
    た手段と係合可能に、前記吐出部の近傍に設けられた清
    掃手段を具備し、該清掃手段は前記吐出部に一体に組合
    される筐体と、該筐体の内部に収納され、前記係合によ
    って受容されるインクを収納するための吸収体と、該吸
    収体にインクを導入するために前記筐体に設けた部分と
    を有することを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記筐体に設けた部分は開口であり、前
    記吸収体は該開口において露出して前記ワイピング手段
    に係合可能であることを特徴とする請求項1記載のイン
    クジェット記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記筐体に設けた部分は開口であり、該
    開口の縁部が前記ワイピング手段に係合可能であること
    を特徴とする請求項1記載のインクジェット記録ヘッ
    ド。
  4. 【請求項4】 前記記録ヘッドは、前記インクを吐出す
    るために利用されるエネルギとして、インクに膜沸騰を
    生じさせる熱エネルギを発生する電気熱変換体を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録
    ヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載のインクジェッ
    ト記録ヘッドと、該ヘッドに対して供給すべきインクを
    収容したインクタンクとを一体に具えたことを特徴とす
    るインクジェットヘッドカートリッジ。
  6. 【請求項6】 前記インクタンクの内部を、前記筐体の
    内部を介して、前記筐体に設けた大気連通口より大気連
    通させるようにしたことを特徴とする請求項5記載のイ
    ンクジェットヘッドカートリッジ。
  7. 【請求項7】 記録媒体に対してインクを吐出するため
    の吐出部に供給すべきインクを収容したインクタンク
    部、および前記吐出部のインク吐出口が設けられた部分
    のワイピングを行うべく記録装置本体側に具えられた手
    段と係合可能に設けられた清掃手段を具備し、該清掃手
    段は前記インクタンク部に一体に組合される筐体と、該
    筐体の内部に収納され、前記係合によって受容されるイ
    ンクを収納するための吸収体と、該吸収体にインクを導
    入するために前記筐体に設けた部分とを有することを特
    徴とするインクタンク。
  8. 【請求項8】 前記筐体に設けた部分は開口であり、前
    記吸収体は該開口において露出して前記ワイピング手段
    に係合可能であることを特徴とする請求項7記載のイン
    クタンク。
  9. 【請求項9】 前記筐体に設けた部分は開口であり、該
    開口の縁部が前記ワイピング手段に係合可能であること
    を特徴とする請求項7記載のインクタンク。
  10. 【請求項10】 前記インクタンクの内部を、前記筐体
    の内部を介して、前記筐体に設けた大気連通口より大気
    連通させるようにしたことを特徴とする請求項7ないし
    9のいずれかに記載のインクタンク。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし4のいずれかに記載の
    記録ヘッドと、 該記録ヘッドを搭載する搭載部材と、 前記吐出部の前記吐出口が設けられた部分および前記清
    掃手段に係合可能なワイピング手段と、 前記ワイピング部材が前記吐出部の前記吐出口が設けら
    れた部分に係合した後に前記吸収部材の端面に係合する
    ようにワイピング方向を規定するワイピング方向規定手
    段とを具えたことを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  12. 【請求項12】 請求項5または6に記載のインクジェ
    ットヘッドカートリッジと、 前記インクジェットヘッドカートリッジを搭載する搭載
    部材と、 前記吐出部の前記吐出口が設けられた部分および前記清
    掃手段に係合可能なワイピング手段と、 前記ワイピング部材が前記吐出部の前記吐出口が設けら
    れた部分に係合した後に前記吸収部材の端面に係合する
    ようにワイピング方向を規定するワイピング方向規定手
    段とを具えたことを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  13. 【請求項13】 記録媒体に対しインクを吐出するため
    の吐出部と、 請求項7ないし10に記載のインクタンクと、 前記吐出部および前記インクタンクを搭載する搭載部材
    と、 前記吐出部の前記吐出口が設けられた部分および前記清
    掃手段に係合可能なワイピング手段と、 前記ワイピング部材が前記吐出部の前記吐出口が設けら
    れた部分に係合した後に前記吸収部材の端面に係合する
    ようにワイピング方向を規定するワイピング方向規定手
    段とを具えたことを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  14. 【請求項14】 記録媒体に対しインクを吐出するため
    の吐出部と、 前記吐出部のインク吐出口が設けられた部分のワイピン
    グを行うべく設けられた手段と係合可能に、前記吐出部
    の近傍に設けられた着脱可能な清掃手段であって、筐体
    と、該筐体の内部に収納され、前記係合によって受容さ
    れるインクを収納するための吸収体と、該吸収体にイン
    クを導入するために前記筐体に設けた部分とを有する当
    該清掃手段と、 前記吐出部および前記清掃手段を搭載する搭載部材と、 前記吐出部の前記吐出口が設けられた部分および前記清
    掃手段に係合可能なワイピング手段と、 前記ワイピング部材が前記吐出部の前記吐出口が設けら
    れた部分に係合した後に前記吸収部材の端面に係合する
    ようにワイピング方向を規定するワイピング方向規定手
    段とを具えたことを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  15. 【請求項15】 前記筐体に設けた部分は開口であり、
    前記吸収体は該開口において露出して前記ワイピング手
    段に係合可能であることを特徴とする請求項11ないし
    14のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  16. 【請求項16】 前記筐体に設けた部分は開口であり、
    該開口の縁部が前記ワイピング手段に係合可能であるこ
    とを特徴とする請求項11ないし14のいずれかに記載
    のインクジェット記録装置。
JP29705692A 1992-11-06 1992-11-06 インクジェット記録ヘッドおよび該ヘッドを用いるインクジェット記録装置 Pending JPH06143606A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002137419A (ja) * 2000-11-01 2002-05-14 Canon Inc インクジェット記録装置及び吐出回復方法

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JP2002137419A (ja) * 2000-11-01 2002-05-14 Canon Inc インクジェット記録装置及び吐出回復方法

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