JPH06143092A - ダイシングスピンドル装置 - Google Patents
ダイシングスピンドル装置Info
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- JPH06143092A JPH06143092A JP29727392A JP29727392A JPH06143092A JP H06143092 A JPH06143092 A JP H06143092A JP 29727392 A JP29727392 A JP 29727392A JP 29727392 A JP29727392 A JP 29727392A JP H06143092 A JPH06143092 A JP H06143092A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 回転軸の伸縮変形を吸収補正するのに用いら
れる冷却水の温度管理用水温コントローラを省略する。 【構成】 ディスク5の表裏面側にアキシャル電磁石
7,8を、回転軸2の端面側でその回転軸のアキシャル
方向の位置を検出する回転軸用センサ部9を設ける。ア
キシャル電磁石7,8とセンサ部9は磁気軸受制御部1
0に接続する。磁気軸受制御部10はセンサ部9での検
出値hが予め設定された目標値h1 と等しくなるように
アキシャル電磁石7,8を励磁する。これにより、回転
軸2がその軸方向に伸縮変形したときは、回転軸2のア
キシャル方向の位置が目標値h1 になるまで、回転軸2
が前進又は後退し、回転軸2の伸縮変形を吸収補正する
ので、冷却水の温度管理用水温コントローラは不要とな
る。
れる冷却水の温度管理用水温コントローラを省略する。 【構成】 ディスク5の表裏面側にアキシャル電磁石
7,8を、回転軸2の端面側でその回転軸のアキシャル
方向の位置を検出する回転軸用センサ部9を設ける。ア
キシャル電磁石7,8とセンサ部9は磁気軸受制御部1
0に接続する。磁気軸受制御部10はセンサ部9での検
出値hが予め設定された目標値h1 と等しくなるように
アキシャル電磁石7,8を励磁する。これにより、回転
軸2がその軸方向に伸縮変形したときは、回転軸2のア
キシャル方向の位置が目標値h1 になるまで、回転軸2
が前進又は後退し、回転軸2の伸縮変形を吸収補正する
ので、冷却水の温度管理用水温コントローラは不要とな
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は半導体製造工程等でシ
リコンウエハ等を切断するダイシングスピンドル装置に
関する。
リコンウエハ等を切断するダイシングスピンドル装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のダイシングスピンドル装
置は、図2に示す如く回転軸2をその径方向に支持する
ラジアル軸受20と、回転軸2をその軸方向に支持する
スラスト軸受21とを有し、これらのラジアル軸受20
及びスラスト軸受21は空気軸受で構成されている。
置は、図2に示す如く回転軸2をその径方向に支持する
ラジアル軸受20と、回転軸2をその軸方向に支持する
スラスト軸受21とを有し、これらのラジアル軸受20
及びスラスト軸受21は空気軸受で構成されている。
【0003】また、回転軸2の先端に取り付けられたブ
レード3でシリコンウエハ等を切断するのに当たり、回
転軸2を回転させるときには、ラジアル軸受20及びス
ラスト軸受21の両空気軸受ハウジング部に冷却水を供
給し、この両空気軸受からの発熱を抑え、回転軸2の温
度平衡を保つようにしている。
レード3でシリコンウエハ等を切断するのに当たり、回
転軸2を回転させるときには、ラジアル軸受20及びス
ラスト軸受21の両空気軸受ハウジング部に冷却水を供
給し、この両空気軸受からの発熱を抑え、回転軸2の温
度平衡を保つようにしている。
【0004】ところが、上記の如く単に両空気軸受ハウ
ジング部へと冷却水を供給するのみでは、自動運転中に
回転軸2の温度平衡を保つことは非常に難しく、しか
も、回転軸2は微少な冷却水の水温変化や流量変化で伸
縮変形するため、このような伸縮変形によりブレード3
の切断開始位置が変化し、加工精度が悪くなる。
ジング部へと冷却水を供給するのみでは、自動運転中に
回転軸2の温度平衡を保つことは非常に難しく、しか
も、回転軸2は微少な冷却水の水温変化や流量変化で伸
縮変形するため、このような伸縮変形によりブレード3
の切断開始位置が変化し、加工精度が悪くなる。
【0005】そこで、このようなダイシング装置では、
水温コントローラ等で温度管理された冷却水を空気軸受
に供給したり、又は水温変化に伴う流量変動のデータを
蓄積し、その蓄積したデータを基に水温変化に応じて冷
却水の流量設定値を変化させる等の対策を講じて、回転
軸2の温度平衡を保ち、回転軸2の伸縮によりブレード
3の切断開始位置が変化するのを防止している。
水温コントローラ等で温度管理された冷却水を空気軸受
に供給したり、又は水温変化に伴う流量変動のデータを
蓄積し、その蓄積したデータを基に水温変化に応じて冷
却水の流量設定値を変化させる等の対策を講じて、回転
軸2の温度平衡を保ち、回転軸2の伸縮によりブレード
3の切断開始位置が変化するのを防止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来
は、上記の如く回転軸2の伸縮によりブレード3の切断
開始位置が変化するのを防止するのに当たり、温度管理
された冷却水を空気軸受へと供給するため、このような
冷却水の温度管理には水温コントローラ等が別途必要に
なるので、その分、装置のコスト高を招く。
は、上記の如く回転軸2の伸縮によりブレード3の切断
開始位置が変化するのを防止するのに当たり、温度管理
された冷却水を空気軸受へと供給するため、このような
冷却水の温度管理には水温コントローラ等が別途必要に
なるので、その分、装置のコスト高を招く。
【0007】また、従来のように、水温変化に応じて冷
却水の流量設定値を変化させる方法でブレード3の切断
開始位置が変化するのを防止する場合には、年間の水温
変化のみならず、1日の水温変化に対しても、その都
度、冷却水の流量設定値を変える必要があるので、それ
を変えるのに人手がかかり、装置の使い勝手が悪い。
却水の流量設定値を変化させる方法でブレード3の切断
開始位置が変化するのを防止する場合には、年間の水温
変化のみならず、1日の水温変化に対しても、その都
度、冷却水の流量設定値を変える必要があるので、それ
を変えるのに人手がかかり、装置の使い勝手が悪い。
【0008】この発明は上述の事情に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、水温コントローラ等の
省略によるコスト低減、並びに1日の水温変化に応じて
冷却水の流量設定値を変化させる手間を省略し、装置の
使い勝手の向上を図ることにある。
ので、その目的とするところは、水温コントローラ等の
省略によるコスト低減、並びに1日の水温変化に応じて
冷却水の流量設定値を変化させる手間を省略し、装置の
使い勝手の向上を図ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、先端にブレードが取り付
けられた回転軸と、この回転軸の外周面に一体に取り付
けられると共にその回転軸の軸心に対して略垂直に設置
されたディスクと、上記回転軸をその径方向に支持する
空気軸受部と、上記ディスクの表裏面側に位置しかつそ
のディスクを介して互いに向かい合うように配設された
アキシャル電磁石と、上記回転軸の端面側でその回転軸
のアキシャル方向の位置を検出するセンサ部と、このセ
ンサ部からの検出値が予め設定された目標値と等しくな
るように上記アキシャル電磁石を励磁する磁気軸受制御
部とを備えることを特徴とする。
に、請求項1に記載の発明は、先端にブレードが取り付
けられた回転軸と、この回転軸の外周面に一体に取り付
けられると共にその回転軸の軸心に対して略垂直に設置
されたディスクと、上記回転軸をその径方向に支持する
空気軸受部と、上記ディスクの表裏面側に位置しかつそ
のディスクを介して互いに向かい合うように配設された
アキシャル電磁石と、上記回転軸の端面側でその回転軸
のアキシャル方向の位置を検出するセンサ部と、このセ
ンサ部からの検出値が予め設定された目標値と等しくな
るように上記アキシャル電磁石を励磁する磁気軸受制御
部とを備えることを特徴とする。
【0010】請求項2に記載の発明は、先端にブレード
が取り付けられた回転軸と、この回転軸の外周面に一体
に取り付けられると共にその回転軸の軸心に対して略垂
直に設置されたディスクと、上記回転軸をその径方向に
支持する空気軸受部と、上記ディスクの表裏面側に位置
しかつそのディスクを介して互いに向かい合うように配
設されたアキシャル電磁石と、上記回転軸の端面側でそ
の回転軸のアキシャル方向の位置を検出する回転軸用セ
ンサ部と、上記回転軸の軸心方向に沿って上記ブレード
の表面までの距離を検出するブレード用センサ部と、上
記回転軸用センサ部からの検出値及び上記ブレード用セ
ンサ部からの検出値に応じて予め設定された目標値を変
更する目標値変更手段と、上記回転軸用センサ部又はブ
レード用センサ部からの検出値が上記目標値変更手段に
よる変更前の目標値又は変更後の目標値と等しくなるよ
うに上記アキシャル電磁石を励磁する磁気軸受制御部と
を備えることを特徴とする。
が取り付けられた回転軸と、この回転軸の外周面に一体
に取り付けられると共にその回転軸の軸心に対して略垂
直に設置されたディスクと、上記回転軸をその径方向に
支持する空気軸受部と、上記ディスクの表裏面側に位置
しかつそのディスクを介して互いに向かい合うように配
設されたアキシャル電磁石と、上記回転軸の端面側でそ
の回転軸のアキシャル方向の位置を検出する回転軸用セ
ンサ部と、上記回転軸の軸心方向に沿って上記ブレード
の表面までの距離を検出するブレード用センサ部と、上
記回転軸用センサ部からの検出値及び上記ブレード用セ
ンサ部からの検出値に応じて予め設定された目標値を変
更する目標値変更手段と、上記回転軸用センサ部又はブ
レード用センサ部からの検出値が上記目標値変更手段に
よる変更前の目標値又は変更後の目標値と等しくなるよ
うに上記アキシャル電磁石を励磁する磁気軸受制御部と
を備えることを特徴とする。
【0011】
【作用】請求項1及び2に記載の発明によれば、回転軸
がその軸方向に伸縮変形したときは、回転軸のアキシャ
ル方向の位置が目標値になるまで、回転軸が前進又は後
退して、回転軸の伸縮変形を吸収補正する。
がその軸方向に伸縮変形したときは、回転軸のアキシャ
ル方向の位置が目標値になるまで、回転軸が前進又は後
退して、回転軸の伸縮変形を吸収補正する。
【0012】
【実施例】以下、この発明に係るダイシングスピンドル
装置の一実施例について図1を基に説明する。なお、従
来と同一部材には同一符号を付す。
装置の一実施例について図1を基に説明する。なお、従
来と同一部材には同一符号を付す。
【0013】このダイシングスピンドル装置は、ケーシ
ング1の内部に回転軸2を、ケーシング1の外部にブレ
ード3を有し、ブレード3は回転軸2に比し小さな径の
小径部4を介して回転軸2の先端に取り付けられてい
る。
ング1の内部に回転軸2を、ケーシング1の外部にブレ
ード3を有し、ブレード3は回転軸2に比し小さな径の
小径部4を介して回転軸2の先端に取り付けられてい
る。
【0014】また、上記回転軸2の外周面にはディスク
5が一体に取り付けられていると共に、このディスク5
は回転軸2の後端側に位置し、かつその回転軸2の軸心
に対して略垂直に設置されている。
5が一体に取り付けられていると共に、このディスク5
は回転軸2の後端側に位置し、かつその回転軸2の軸心
に対して略垂直に設置されている。
【0015】さらに、上記ディスク5から回転軸2の先
端までの間には空気軸受部6が設けられており、この空
気軸受部6は回転軸2の断面上下及び左右方向等から回
転軸2の外周面へとエアーを供給し、このエアーで回転
軸2をその径方向に支持するように構成されている。
端までの間には空気軸受部6が設けられており、この空
気軸受部6は回転軸2の断面上下及び左右方向等から回
転軸2の外周面へとエアーを供給し、このエアーで回転
軸2をその径方向に支持するように構成されている。
【0016】一方、上記ディスク5の表裏面側にはアキ
シャル電磁石7,8がそれぞれ設けられていると共に、
これらのアキシャル電磁石7,8はディスク5を介して
互いに向かい合うように配設されている。
シャル電磁石7,8がそれぞれ設けられていると共に、
これらのアキシャル電磁石7,8はディスク5を介して
互いに向かい合うように配設されている。
【0017】また、上記回転軸2の先端面とブレード3
との間には回転軸用センサ部9が設けられており、この
回転軸用センサ部9は回転軸2の端面側で回転軸2のア
キシャル方向の位置を検出すると共に、その検出値hを
磁気軸受制御部10へと出力するように構成されてい
る。
との間には回転軸用センサ部9が設けられており、この
回転軸用センサ部9は回転軸2の端面側で回転軸2のア
キシャル方向の位置を検出すると共に、その検出値hを
磁気軸受制御部10へと出力するように構成されてい
る。
【0018】ところで、磁気軸受制御部10は比較器1
1,PID演算器12及び電力増幅器13から構成され
ており、比較器11は回転軸用センサ部9からの検出値
hと予め設定された目標値h1 との偏差σを求める。P
ID演算器12は比較器11で求めた偏差σを基に回転
軸用センサ部9での検出値hが目標値h1 と等しくなる
ような値を演算する。電力増幅器13はPID演算器1
2での演算結果に基づいてアキシャル電磁石7,8を励
磁する。即ち、このような磁気軸受制御部10は回転軸
用センサ部9からの検出値hが予め設定された目標値h
1 と等しくなるようにアキシャル電磁石7,8を励磁す
るよう構成されている。
1,PID演算器12及び電力増幅器13から構成され
ており、比較器11は回転軸用センサ部9からの検出値
hと予め設定された目標値h1 との偏差σを求める。P
ID演算器12は比較器11で求めた偏差σを基に回転
軸用センサ部9での検出値hが目標値h1 と等しくなる
ような値を演算する。電力増幅器13はPID演算器1
2での演算結果に基づいてアキシャル電磁石7,8を励
磁する。即ち、このような磁気軸受制御部10は回転軸
用センサ部9からの検出値hが予め設定された目標値h
1 と等しくなるようにアキシャル電磁石7,8を励磁す
るよう構成されている。
【0019】次に、上記の如く構成されたダイシングス
ピンドル装置の動作について図1を基に説明する。
ピンドル装置の動作について図1を基に説明する。
【0020】このダイシングスピンドル装置によれば、
空気軸受部6を作動させると、空気軸受部6からのエア
ーにより回転軸2がその径方向に支持される。また、磁
気軸受制御部10を起動させると、回転軸用センサ部9
からの検出値hと予め設定された目標値h1 とが等しく
なるようにアキシャル電磁石7,8が励磁され、このア
キシャル電磁石7,8の磁力がディスク5の表裏面に作
用し、回転軸2がその軸方向に支持される。即ち、回転
軸2はそのアキシャル方向の位置が常に目標値h1 とな
るように支持される。
空気軸受部6を作動させると、空気軸受部6からのエア
ーにより回転軸2がその径方向に支持される。また、磁
気軸受制御部10を起動させると、回転軸用センサ部9
からの検出値hと予め設定された目標値h1 とが等しく
なるようにアキシャル電磁石7,8が励磁され、このア
キシャル電磁石7,8の磁力がディスク5の表裏面に作
用し、回転軸2がその軸方向に支持される。即ち、回転
軸2はそのアキシャル方向の位置が常に目標値h1 とな
るように支持される。
【0021】このため、装置の稼働中に、空気軸受部6
等からの発熱で、回転軸2が膨脹し、その回転軸2の先
端面がブレード側に向かって伸び、その結果、回転軸2
のアキシャル方向の位置が目標値h1 を下回ったとき
は、回転軸2のアキシャル方向の位置が目標値h1 にな
るまで、回転軸2が図中矢印イで示す方向へと瞬時に後
退する。逆に、回転軸2が収縮し、回転軸2の先端面が
縮み、その結果、回転軸2のアキシャル方向の位置が目
標値h1 を上回ったときは、回転軸2のアキシャル方向
の位置が目標値h1 になるまで、回転軸2が図中矢印ロ
で示す方向に瞬時に前進する。
等からの発熱で、回転軸2が膨脹し、その回転軸2の先
端面がブレード側に向かって伸び、その結果、回転軸2
のアキシャル方向の位置が目標値h1 を下回ったとき
は、回転軸2のアキシャル方向の位置が目標値h1 にな
るまで、回転軸2が図中矢印イで示す方向へと瞬時に後
退する。逆に、回転軸2が収縮し、回転軸2の先端面が
縮み、その結果、回転軸2のアキシャル方向の位置が目
標値h1 を上回ったときは、回転軸2のアキシャル方向
の位置が目標値h1 になるまで、回転軸2が図中矢印ロ
で示す方向に瞬時に前進する。
【0022】即ち、この装置では、回転軸2の軸方向に
関する伸縮変形は上記のような回転軸2の前後移動で吸
収補正し、この補正により、回転軸2の先端に取り付け
たブレード3はシリコンウエハ等のワークに対して常に
略一定の切断開始位置に設定される。
関する伸縮変形は上記のような回転軸2の前後移動で吸
収補正し、この補正により、回転軸2の先端に取り付け
たブレード3はシリコンウエハ等のワークに対して常に
略一定の切断開始位置に設定される。
【0023】したがって、上記のような実施例の装置に
よれば、回転軸がその軸方向に伸縮変形したときは、回
転軸のアキシャル方向の位置が目標値になるまで、回転
軸が前進又は後退して、回転軸の伸縮変形を吸収補正す
るため、このような伸縮変形の吸収補正には従来のよう
に温度管理された冷却水は不要であり、温度管理に要す
る温度コントローラ等を省略できる。また、1日の水温
変化に応じて冷却水の流量設定値を変化させる手間も省
略できる。
よれば、回転軸がその軸方向に伸縮変形したときは、回
転軸のアキシャル方向の位置が目標値になるまで、回転
軸が前進又は後退して、回転軸の伸縮変形を吸収補正す
るため、このような伸縮変形の吸収補正には従来のよう
に温度管理された冷却水は不要であり、温度管理に要す
る温度コントローラ等を省略できる。また、1日の水温
変化に応じて冷却水の流量設定値を変化させる手間も省
略できる。
【0024】図2は、請求項2に記載の発明に係るダイ
シングスピンドル装置の一実施例を示すもので、上記実
施例と同一部材には同一符号を付し、その詳細説明は省
略する。
シングスピンドル装置の一実施例を示すもので、上記実
施例と同一部材には同一符号を付し、その詳細説明は省
略する。
【0025】同図に示すダイシングスピンドル装置は回
転軸2の先端面とブレード3との間に回転軸用センサ部
9及びブレード用センサ部14を有し、回転軸用センサ
部9は回転軸2の端面側で回転軸2のアキシャル方向の
位置を検出すると共に、第1の増幅器15を介しその検
出値hを目標値変更部17へ出力するように構成されて
おり、ブレード用センサ部14は回転軸2の軸心方向に
沿ってブレード3の表面までの距離を検出すると共に、
第2の増幅器16を介しその検出値hを目標値変更部1
7へ出力するように構成されている。
転軸2の先端面とブレード3との間に回転軸用センサ部
9及びブレード用センサ部14を有し、回転軸用センサ
部9は回転軸2の端面側で回転軸2のアキシャル方向の
位置を検出すると共に、第1の増幅器15を介しその検
出値hを目標値変更部17へ出力するように構成されて
おり、ブレード用センサ部14は回転軸2の軸心方向に
沿ってブレード3の表面までの距離を検出すると共に、
第2の増幅器16を介しその検出値hを目標値変更部1
7へ出力するように構成されている。
【0026】また、上記目標値変更部17は第1及び第
2の演算器18,19を有し、その第1の演算器18
は、第1の増幅器15からの出力、即ち回転軸用センサ
部9からの検出値hを比較器11へ出力すると共に、そ
の検出値に応じて予め設定された第1の目標値h1 を第
2の目標値h2 に変更するように構成されており、第2
の演算器19は、第2の増幅器16からの出力、即ちブ
レード用センサ部14からの検出値hを比較器11へ出
力すると共に、その検出値hに応じて上記第2の目標値
h2 を第1の目標値1 に変更するように構成されてい
る。なお、第1の目標値h1 とは回転軸用センサ部9か
ら回転軸2先端面までの距離に相当する値であり、第2
の目標値h2 とはブレード用センサ部14からブレード
3表面までの距離に相当する値である。
2の演算器18,19を有し、その第1の演算器18
は、第1の増幅器15からの出力、即ち回転軸用センサ
部9からの検出値hを比較器11へ出力すると共に、そ
の検出値に応じて予め設定された第1の目標値h1 を第
2の目標値h2 に変更するように構成されており、第2
の演算器19は、第2の増幅器16からの出力、即ちブ
レード用センサ部14からの検出値hを比較器11へ出
力すると共に、その検出値hに応じて上記第2の目標値
h2 を第1の目標値1 に変更するように構成されてい
る。なお、第1の目標値h1 とは回転軸用センサ部9か
ら回転軸2先端面までの距離に相当する値であり、第2
の目標値h2 とはブレード用センサ部14からブレード
3表面までの距離に相当する値である。
【0027】次に、上記の如く構成されたダイシングス
ピンドル装置の動作について説明する。なお、空気軸受
部6の作動により回転軸2がその径方向に支持されるこ
とは上記実施例と同様なため、その詳細説明は省略す
る。
ピンドル装置の動作について説明する。なお、空気軸受
部6の作動により回転軸2がその径方向に支持されるこ
とは上記実施例と同様なため、その詳細説明は省略す
る。
【0028】このダイシングスピンドル装置によれば、
磁気軸受制御部10を起動させた時点では、この磁気軸
受制御部10により、回転軸用センサ部9からの検出値
hが変更前の目標値、即ち第1の目標値h1 と等しくな
るようにアキシャル電磁石7,8が励磁され、このアキ
シャル電磁石7,8の磁力がディスク5の表裏面に作用
し、回転軸2がその軸方向に支持される。
磁気軸受制御部10を起動させた時点では、この磁気軸
受制御部10により、回転軸用センサ部9からの検出値
hが変更前の目標値、即ち第1の目標値h1 と等しくな
るようにアキシャル電磁石7,8が励磁され、このアキ
シャル電磁石7,8の磁力がディスク5の表裏面に作用
し、回転軸2がその軸方向に支持される。
【0029】また、上記の如く回転軸用センサ部9から
の検出値hと目標値h1 とが等しくなった時点で、即
ち、回転軸用センサ部9からの検出値hに応じて、第1
の演算器19が第1の目標値h1 を第2の目標値h2 に
変更する。そして、磁気軸受制御部10では、ブレード
用センサ部14からの検出値hが変更後の目標値、即ち
第2の目標値h2 と等しくなるようにアキシャル電磁石
7,8を励磁し、このアキシャル電磁石7,8の磁力が
ディスク5の表裏面に作用し、回転軸2がその軸方向に
支持される。つまり、回転軸2はブレード3の表面とブ
レード用センサ部14との距離が常に第2の目標値h2
となるように支持される。
の検出値hと目標値h1 とが等しくなった時点で、即
ち、回転軸用センサ部9からの検出値hに応じて、第1
の演算器19が第1の目標値h1 を第2の目標値h2 に
変更する。そして、磁気軸受制御部10では、ブレード
用センサ部14からの検出値hが変更後の目標値、即ち
第2の目標値h2 と等しくなるようにアキシャル電磁石
7,8を励磁し、このアキシャル電磁石7,8の磁力が
ディスク5の表裏面に作用し、回転軸2がその軸方向に
支持される。つまり、回転軸2はブレード3の表面とブ
レード用センサ部14との距離が常に第2の目標値h2
となるように支持される。
【0030】このため、装置の稼働中に、空気軸受部6
等からの発熱で、回転軸2が膨脹し、その回転軸2の先
端面がブレード側に向かって伸び、その結果、ブレード
3の表面とブレード用センサ部14との距離が第2の目
標値h2 を下回ったときは、その距離が第2の目標値h
2 になるまで、回転軸2が図中矢印イで示す方向へと瞬
時に後退する。逆に、回転軸2が収縮し、回転軸2の先
端面が縮み、その結果、ブレード3の表面とブレード用
センサ部14との距離が第2の目標値h2 を上回ったと
きは、その距離が第2の目標値h2 になるまで、回転軸
2が図中矢印ロで示す方向に瞬時に前進する。
等からの発熱で、回転軸2が膨脹し、その回転軸2の先
端面がブレード側に向かって伸び、その結果、ブレード
3の表面とブレード用センサ部14との距離が第2の目
標値h2 を下回ったときは、その距離が第2の目標値h
2 になるまで、回転軸2が図中矢印イで示す方向へと瞬
時に後退する。逆に、回転軸2が収縮し、回転軸2の先
端面が縮み、その結果、ブレード3の表面とブレード用
センサ部14との距離が第2の目標値h2 を上回ったと
きは、その距離が第2の目標値h2 になるまで、回転軸
2が図中矢印ロで示す方向に瞬時に前進する。
【0031】即ち、この装置でも、回転軸2の軸方向に
関する伸縮変形は上記のような回転軸2の前後移動で吸
収補正し、この補正により、回転軸2の先端に取り付け
たブレード3はシリコンウエハ等のワークに対して常に
略一定の切断開始位置に設定される。
関する伸縮変形は上記のような回転軸2の前後移動で吸
収補正し、この補正により、回転軸2の先端に取り付け
たブレード3はシリコンウエハ等のワークに対して常に
略一定の切断開始位置に設定される。
【0032】
【発明の効果】この発明に係るダイシングスピンドル装
置によれば、上記の如く回転軸がその軸方向に伸縮変形
したときは、回転軸のアキシャル方向の位置が目標値に
なるまで、回転軸が前進又は後退して、回転軸の伸縮変
形を吸収補正するため、このような伸縮変形の吸収補正
には温度管理された冷却水は不要であり、温度管理に要
する温度コントローラ等を省略できるので、装置のコス
ト低減が図れる。また、1日の水温変化に応じて冷却水
の流量設定値を変化させる手間も省略でき、装置の使い
勝手が向上する。
置によれば、上記の如く回転軸がその軸方向に伸縮変形
したときは、回転軸のアキシャル方向の位置が目標値に
なるまで、回転軸が前進又は後退して、回転軸の伸縮変
形を吸収補正するため、このような伸縮変形の吸収補正
には温度管理された冷却水は不要であり、温度管理に要
する温度コントローラ等を省略できるので、装置のコス
ト低減が図れる。また、1日の水温変化に応じて冷却水
の流量設定値を変化させる手間も省略でき、装置の使い
勝手が向上する。
【0033】なお、請求項2に記載の発明にあっても上
記と同様な効果が得られる。
記と同様な効果が得られる。
【図1】この発明に係るダイシングスピンドル装置の断
面図。
面図。
【図2】この発明に係るダイシングスピンドル装置の他
の実施例を示す断面図。
の実施例を示す断面図。
【図3】従来のダイシングスピンドル装置の断面図。
2 回転軸 5 ディスク 6 空気軸受部 7 アキシャル電磁石 8 アキシャル電磁石 9 回転軸用センサ部 10 磁気軸受制御部 14 ブレード用センサ部 17 目標値変更部
Claims (2)
- 【請求項1】 先端にブレードが取り付けられた回転軸
と、この回転軸の外周面に一体に取り付けられると共に
その回転軸の軸心に対して略垂直に設置されたディスク
と、上記回転軸をその径方向に支持する空気軸受部と、
上記ディスクの表裏面側に位置しかつそのディスクを介
して互いに向かい合うように配設されたアキシャル電磁
石と、上記回転軸の端面側でその回転軸のアキシャル方
向の位置を検出する回転軸用センサ部と、このセンサ部
からの検出値が予め設定された目標値と等しくなるよう
に上記アキシャル電磁石を励磁する磁気軸受制御部とを
備えることを特徴とするダイシングスピンドル装置。 - 【請求項2】 先端にブレードが取り付けられた回転軸
と、この回転軸の外周面に一体に取り付けられると共に
その回転軸の軸心に対して略垂直に設置されたディスク
と、上記回転軸をその径方向に支持する空気軸受部と、
上記ディスクの表裏面側に位置しかつそのディスクを介
して互いに向かい合うように配設されたアキシャル電磁
石と、上記回転軸の端面側でその回転軸のアキシャル方
向の位置を検出する回転軸用センサ部と、上記回転軸の
軸心方向に沿って上記ブレードの表面までの距離を検出
するブレード用センサ部と、上記回転軸用センサ部から
の検出値及び上記ブレード用センサ部からの検出値に応
じて予め設定された目標値を変更する目標値変更手段
と、上記回転軸用センサ部又はブレード用センサ部から
の検出値が上記目標値変更手段による変更前の目標値又
は変更後の目標値と等しくなるように上記アキシャル電
磁石を励磁する磁気軸受制御部とを備えることを特徴と
するダイシングスピンドル装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29727392A JPH06143092A (ja) | 1992-11-06 | 1992-11-06 | ダイシングスピンドル装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29727392A JPH06143092A (ja) | 1992-11-06 | 1992-11-06 | ダイシングスピンドル装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06143092A true JPH06143092A (ja) | 1994-05-24 |
Family
ID=17844392
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29727392A Pending JPH06143092A (ja) | 1992-11-06 | 1992-11-06 | ダイシングスピンドル装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06143092A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100986496B1 (ko) * | 2007-02-02 | 2010-10-08 | 도시바 기카이 가부시키가이샤 | 롤 가공 장치 |
JP2013050149A (ja) * | 2011-08-30 | 2013-03-14 | Nsk Ltd | エアスピンドル |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4930193A (ja) * | 1972-07-31 | 1974-03-18 | ||
JPH02279254A (ja) * | 1989-04-21 | 1990-11-15 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 工作機械の工具位置の温度補償装置 |
-
1992
- 1992-11-06 JP JP29727392A patent/JPH06143092A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4930193A (ja) * | 1972-07-31 | 1974-03-18 | ||
JPH02279254A (ja) * | 1989-04-21 | 1990-11-15 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 工作機械の工具位置の温度補償装置 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100986496B1 (ko) * | 2007-02-02 | 2010-10-08 | 도시바 기카이 가부시키가이샤 | 롤 가공 장치 |
JP2013050149A (ja) * | 2011-08-30 | 2013-03-14 | Nsk Ltd | エアスピンドル |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19990728 |