JP2004169888A - 磁気軸受装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】主軸1のスラスト位置ターゲット面1cからスラスト方向に突出して加工ツール8が取り付けられる加工ツール取付部1aと、主軸1のスラスト位置ターゲット面1cの近傍位置の主軸1の径を検出する参照センサ5aと、参照センサ5aの検出情報に基づいてスラスト制御補正する加工ツール取付部位置補正手段17と、参照センサ5aの検出情報に基づいて主軸1内に流す流体流量を求め、流量制御器23の流量指令値とする流量演算器22を備えたものである。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は工作機械などに適用される磁気軸受装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
以下、図面を参照しながら従来の工作機械用の磁気軸受装置について説明する。図3は従来の一般的な工作機械用の磁気軸受装置の構成を示す一部分解斜視図および電気系統のブロック図、図4は図3に示す装置の加工ツール取付部の要部を示す拡大側面図、図5は従来の工作機械用の磁気軸受装置の他の例を示す断面図および電気系統のブロック図、図6は図5に示す装置において、スラスト板が中立位置にある場合の説明図、図7は図5に示す装置において、主軸が膨張した時、スラスト補正演算をしない場合の説明図、図8は図5に示す装置において、主軸が膨張した時、スラスト補正演算をした場合の説明図である。
【0003】
図3および図4に示す従来の一般的な工作機械用の磁気軸受装置は、主軸1を磁気ラジアル軸受手段Aと磁気スラスト軸受手段Bとで固定側から磁気浮上させると共に、主軸1をモータ手段7で回転駆動し、主軸1の端部に取り付けられた加工ツール8を矢印Y(図4(b)参照)で示すようにラジアル方向にワーク9の表面に押し付けて加工を行うように構成されている。
【0004】
磁気ラジアル軸受手段Aは、主軸1の軸方向に所定間隔で配置されたラジアルマグネットステータ2a,2bと、主軸1のラジアル位置を検出するラジアルセンサ5a,5b,5c,5dと、ラジアル制御手段14とからなる。磁気スラスト軸受手段Bは、主軸1の基端部側に配置されたスラスト板3を中央にしてその両側に配置されたスラストマグネットステータ4a,4bと、主軸1のスラスト位置を検出するスラストセンサ6と、スラスト制御手段(後述)とからなる。
【0005】
磁気ラジアル軸受手段Aと磁気スラスト軸受手段Bによって主軸1が磁気浮上すると、ラジアルセンサ5a,5b,5c,5dによってラジアル方向の位置が検出され、ラジアル制御手段14の制御、例えばPID制御により主軸1が基準信号で決められた中心位置にくるようラジアルマグネットステータ2a,2bの電流が制御される。同様に、スラスト方向についてもスラストセンサ6とスラスト制御手段によって主軸1の位置制御が行われる。
【0006】
主軸1の端部には、図4(a)に示すように、スラスト位置ターゲット面1cからスラスト方向に突出して加工ツール8が取り付けられる加工ツール取付部1aが形成されている。この加工ツール取付部1aにツールホルダー16を介して加工ツール8が装着され、図4(b)に示すように、磁気浮上した主軸1をモータ手段7によって回転駆動して、加工ツール8をワーク9に当接させて矢印Y方向に押圧することでワーク9に所定の加工処理が施される。このとき、磁気軸受装置はケーシングに装着されている。ワーク9の加工処理時には、上述のように主軸1は磁気浮上すると共にモータ手段7によって回転駆動されるため、温度上昇により主軸1が熱膨張してスラスト方向への延びが発生する。
【0007】
前記スラスト制御手段は、スラストセンサ6で主軸1のスラスト位置ターゲット面1cとのギャップgを検出して、このギャップgが規定値に近づくようにスラストマグネットステータ4a,4bの励磁を制御するように動作するが、主軸1の温度が上昇するとそれに伴ってスラスト位置ターゲット面1cから主軸端面1bまでの加工ツール取付部1aにスラスト方向の伸びが発生して加工ツール取付部1aの長さmが長くなり、ツールホルダー16を介して装着された加工ツール8の軸先端の位置がずれてくるような事態が発生する場合があり、このような場合には上記のようなスラスト制御手段による自動制御だけでは、十分な加工精度が得られない。
【0008】
磁気軸受装置における温度上昇と熱変形を抑制する発明として特許文献1を例示できる。
【0009】
図5以下に示す工作機械用の磁気軸受装置は、このような問題点を解決し、主軸の熱膨張によっても、ワークに精度良く加工処理が施せる工作機械用の磁気軸受装置を提供することを目的として提案されたものであり、以下、この従来装置について説明する。なお、既述した装置と同一の部分については同一符号を用い、その詳細な説明は省略する。
【0010】
図5に示すように、参照センサは、回転駆動する主軸1のスラスト位置ターゲット面1cの近傍位置の主軸1の径を検出するものであり、主軸1の周囲に複数配置されたラジアルセンサ5a,5b,5c,5dのうちからここではスラスト位置ターゲット面1cの近傍に配置されたラジアルセンサ5aを用い、主軸1が熱膨張するとその径が大きくなるため、このラジアルセンサ5aにより主軸1の径から主軸1の温度を検知して、主軸1の伸びに伴なって膨張して加工ツール8の先端位置のズレとなる加工ツール取付部1aのスラスト方向の伸び分をスラスト制御で補正するように、加工ツール取付部位置補正手段17が構成されている。なお、上記の磁気軸受装置はケーシング10に装着されており、ケーシング10の取り付けフランジ10aが取付面20に固定されている。
【0011】
次に、この加工ツール取付部位置補正手段17の機能について説明するに、上記のように構成された工作機械用の磁気軸受装置では、既述した従来例と同様に、加工処理時における主軸1の熱膨張をスラスト制御手段11によりスラストセンサ6とスラスト位置ターゲット面1cとのギャップgを規定値g0に近づけるように制御している。
【0012】
しかし、このスラスト制御手段11による制御だけでは加工ツール取付部1aの膨張によるスラスト方向の伸び△mが補正されない。そこで、スラスト制御手段11のスラストセンサ6の出力信号と位置指令との加算点に加工ツール取付部1aの熱膨張による伸び△mに基づく補正量を加算して主軸1の位置補正を行えるよう、加工ツール取付部位置補正手段17には演算部としての補正演算器15が設けられている。
【0013】
補正演算器15の中身は、ラジアルセンサ5aから送られた主軸径dによる関数f(N,d)から加工ツール取付部1aの長さmの伸び△mを算出するよう構成されている。ここでNは主軸1の回転膨張も考慮したためで、簡易的には関数f(d)で説明できる。
【0014】
具体的には、ラジアルセンサ5aの出力信号から主軸1の温度変化△Tは、(数1)にて求められる。
【0015】
【数1】
ΔT=(d−dN)/(α×d0)
ここで、αは主軸熱膨張係数、dは主軸径、d0は停止状態の主軸径、dNは遠心膨張時の主軸径であり、遠心膨張時の主軸径dNはあらかじめ構造解析により主軸1の回転数Nと主軸径dとから求められる。
【0016】
スラスト位置ターゲット面1cから主軸端面1bまでの長さmのスラスト方向への伸び△mは、(数2)にて表される。
【0017】
【数2】
△m=α×m×△T
このように構成された磁気軸受装置では、正常な状態で作動している場合には、位置指令により入力されたギャップgの規定値g0に近づくようにスラスト制御手段11により前記のスラスト制御が行われる。
【0018】
主軸1の伸びが発生すると、ラジアルセンサ5aからの出力信号が補正演算器15に入力され、主軸径dの膨張から主軸1の温度情報が検出される。また、さらに精度良く補正を行うために、主軸1の回転数Nが補正演算器15に入力され、上記の(数1),(数2)より補正量が算出される。
【0019】
スラスト制御の補正量は(数3)にて表される。
【0020】
【数3】
補正量=−△m
この補正量が位置指令に加算され、加工ツール取付部1aの熱膨張による伸び△mが考慮されてスラスト制御が補正され、加工ツールの先端位置のズレを自動的に精度良く補正でき、ワークに高精度の加工処理を行うことが可能となる。
【0021】
しかし、この補正により、スラスト制御の能力が著しく劣化するという問題が発生する。
【0022】
図6は、主軸1が回転していないなどの温度上昇がない場合を示しており、主軸1のスラスト位置を検出するスラストセンサ6とスラスト制御手段11により、スラストセンサ6と主軸1のギャップをg0に保ち、スラスト板3はスラストマグネットステータ4a,4bの中央に位置するよう制御されている。スラストマグネットステータ4a,4bのスラスト板3に対する吸引力Fは一般的に(数4)で表される。
【0023】
【数4】
F=K・i2/h0 2
ここで、Kは電磁石の特性によって決定される定数、iはスラストマグネットステータのコイルに流れる電流、h0はスラスト板3とスラストマグネットステータとのギャップである。図6下部にスラストマグネットステータ4a,4bに流れる電流波形を示してあるが、両者の電流値は同等でスラスト板3は両側にあるスラストマグネットステータ4a,4bから同等の力で吸引され釣り合い状態にある。
【0024】
図7は、主軸1が高速回転しているなど、主軸1が温度上昇しかつ補正演算器15を作動させない場合を示すものである。主軸1のスラスト位置を検出するスラストセンサ6とスラスト制御手段11により、スラストセンサ6と主軸1のギャップはg0に保たれている。しかし、主軸1の温度上昇により、加工ツール取付部1aのスラスト方向の伸びは△mとなっている。同時に温度上昇により主軸1はスラスト位置ターゲット面1cを基準にして加工ツールと反対方向にも熱膨張する。したがって、スラスト板3はスラストマグネットステータ4a,4bの中央からやや右方に位置することになる。この時のスラストマグネットステータ4a,4bに流れる電流波形を図7下部に示す。スラストマグネットステータ4aとスラスト板3のギャップの方が広くなるため、スラストマグネットステータ4aの方がスラストマグネットステータ4bより、かなり電流が多く流れており、逆にスラストマグネットステータ4bには、スラスト板3が中央にある場合より、少ない電流が流れることになり、この状態でスラスト板3は両側にあるスラストマグネットステータ4a,4bから同等の力で吸引され釣り合い状態にある。
【0025】
図8は、主軸1が高速回転しているなど、主軸1が温度上昇しかつ補正演算器15を作動させた場合を示すものである。つまり、この従来例における補正手段が機能している状態を示している。主軸1の温度上昇が前述の図7の状態と同等であるとすると、補正演算器15はスラストセンサ6と主軸1のギャップをg0+△mに修正し、加工ツール取付部1aのスラスト方向の伸びを補正する。図7の状態から主軸1は△mだけ左方に移動することになり、スラスト板3はスラストマグネットステータ4a,4bの中央から一段と右方に位置することになる。この時のスラストマグネットステータ4a,4bに流れる電流波形を図8下部に示す。スラストマグネットステータ4aとスラスト板3のギャップはさらに広くなるため、スラストマグネットステータ4aには一段と電流が多く流れ、逆にスラストマグネットステータ4bには、図7の状態よりさらに少ない電流が流れることになる。この状態でスラスト板3は両側にあるスラストマグネットステータ4a,4bから同等の力で吸引され釣り合い状態にある。
【0026】
【特許文献1】
特開2001−330033号公報
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成では、加工能力の低下が問題となる。すなわち、ワーク9の加工処理時には、加工反力により、主軸1のスラスト方向にも力が加わっているにもかかわらず、前述のようにスラストマグネットステータ4aにはすでに一段と多くの電流が流れているため、スラストマグネットステータ4aの余力は著しく低下しており、加工反力に抗して主軸1を支持する能力の低下、つまり、加工能力が低下するという問題点がある。
【0028】
本発明は上記従来の問題点を解決するものであり、加工の状態や主軸の設置環境に依らず主軸の温度上昇ひいては熱膨張を適度に抑制し、対となるスラストマグネットステータの電流アンバランスを低減し、ワークに精度良く加工処理が施せると同時に主軸の加工能力の低下を抑制することができる磁気軸受装置を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
本発明の磁気軸受装置は、主軸の温度関数を測定するセンサと、この検出情報より主軸の温度関数を算出してスラスト制御を補正する加工ツール取付部位置補正手段と、前記主軸の温度関数に基づき主軸内部に流す流体の流量値を求めて流量指令とする流量演算手段を備えたものである。
【0030】
本発明によれば、主軸の熱膨張による加工ツールの先端位置のズレを自動的に精度良く補正でき、ワークに高精度の加工処理を行えると同時に主軸の加工能力の低下を抑制することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、前記従来のものと同一の部分に付いては同一の符号を用いて、その詳細な説明は省略する。図1は本発明の磁気軸受装置の一実施の形態における構成を示す断面図および電気系統のブロック図、図2は図1に示す装置の加工ツール取付部の要部を示す側面図である。
【0032】
本実施の形態では、磁気軸受装置本体の構成は前記従来のものに加えて主軸内に流体を流すと共にその流量を制御できるようにした制御手段を設けたものであり、制御手段としては、加工ツール取付部位置補正手段から主軸の温度を検出し、これに基づき主軸内部に流す流体の流量値を決定する流量演算手段を設けて、主軸の設置環境に依らず主軸の温度上昇ひいては熱膨張を適度に抑制し、対となるスラストマグネットステータの電流アンバランスを抑え、主軸の加工能力の低下を抑制するようにしたものである。
【0033】
図1に示すように、従来例と同様の構成の磁気軸受装置の主軸内に流通溝1dを設けて流体を流せるように構成する。参照センサは、回転駆動する主軸1のラスト位置ターゲット面1cの近傍位置の主軸1の径を検出するものであり、主軸1の周囲に複数配置されたラジアルセンサ5a〜5dのうちからここではスラスト位置ターゲット面1cの近傍に配置されたラジアルセンサ5aを用いた。
【0034】
主軸1が熱膨張するとその径が大きくなるため、このラジアルセンサ5aにより主軸1の径から主軸1の温度を検知して、主軸1の伸びに伴なって膨張して加工ツール8の先端位置のズレとなる加工ツール取付部1aのスラスト方向の伸び分をスラスト制御で補正するように、加工ツール取付部位置補正手段17が構成され、これに加えて、主軸内に冷却用の流体を流す構成をとり、その流量を制御する手段、すなわち、加工ツール取付部位置補正手段17から主軸1の温度情報を得て、これに基づき主軸内部に流す流体の流量値を決定する流量演算手段となる流量演算器22と、決定した流量値を指令値として、主軸内に制御された流量の流体を供給する流量制御手段となる流量制御器23が設けられている。
【0035】
加工ツール取付部位置補正手段17は従来例と同様であるので、流量演算器22を詳しく説明すると、上記のように構成された磁気軸受装置では、主軸の温度上昇に大きな影響を及ぼす要因は主軸の回転数である。したがって、主軸内に流す流体の流量Qは主軸の回転数Nの関数となる。しかし、ワーク9の材質や加工条件によりモータ手段7の出力には大きな変動が生じ、周囲温度等の環境にも影響されて主軸の温度は変化する。
【0036】
主軸内の流体流量Qは(数5)のように主軸1の温度変化△Tの関数として求めることができる。
【0037】
【数5】
Q=f0(△T)
流量演算器22による主軸内の流体流量Qの決定には、(数6)で表されるように、主軸の回転数Nにより基本流量Q0を決定し、主軸の温度変化△Tにより流量修正分△Qを求め、これらの和を主軸内の流体流量Qとし、流量演算の簡易化を図っている。
【0038】
【数6】
具体的には、(数7)で表されるように、主軸の温度変化△Tが大きいほど流量修正分△Qの増分を小さくし、温度調節系の安定化を図っている。
【0039】
【数7】
ここでsignは符号関数、K0、K1、α、T1は系により決定される定数であり、指数αはα=1.5〜3の範囲で決定できる。右辺第2項は、流量修正分△Qの最大値をK1に制限し、指数関数を用いることにより主軸の温度変化△Tが大きいほど流量修正分△Qの増分を小さくし、温度調節系の安定化を図っている。
【0040】
以上のように、本実施の形態によれば、主軸の温度関数を測定するセンサと、この検出情報より主軸の温度関数を算出してスラスト制御を補正する加工ツール取付部位置補正手段に加えて、前記主軸の温度関数に基づき主軸内部に流す流体の流量値を求めて流量指令とする流量演算手段を設けることによって、加工の状態や主軸の設置環境に依らず主軸の温度上昇、ひいては熱膨張が適度に抑制され、対となるスラストマグネットステータの電流アンバランスが低減して、ワークに精度良く加工処理が施せると同時に主軸の加工能力の低下を抑制することができる。
【0041】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、加工の状態や主軸の設置環境に依らず主軸の温度上昇ひいては熱膨張が適度に抑制され、対となるスラストマグネットステータの電流アンバランスが低減して、ワークに精度良く加工処理が施せると同時に主軸の加工能力の低下を抑制することができるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気軸受装置の一実施の形態における構成を示す断面図および電気系統のブロック図
【図2】図1に示す装置の加工ツール取付部の要部を示す拡大側面図
【図3】従来の一般的な工作機械用の磁気軸受装置の構成を示す一部分解斜視図および電気系統のブロック図
【図4】図3に示す装置の加工ツール取付部の要部を示す側面図
【図5】従来の工作機械用の磁気軸受装置の他の例を示す断面図および電気系統のブロック図
【図6】図5に示す装置において、スラスト板が中立位置にある場合の説明図
【図7】図5に示す装置において、主軸が膨張した時、スラスト補正演算をしない場合の説明図
【図8】図5に示す装置において、主軸が膨張した時、スラスト補正演算をした場合の説明図
【符号の説明】
1 主軸
1a 加工ツール取付部
1c スラスト位置ターゲット面
2a,2b ラジアルマグネットステータ
3 スラスト板
4a,4b スラストマグネットステータ
5a,5b,5c,5d ラジアルセンサ
6 スラストセンサ
7 モータ手段
8 加工ツール
9 ワーク
10 ケーシング
10a 取付フランジ
11 スラスト制御手段
12 位相補償器
15 補正演算器
16 ツールホルダー
17 加工ツール取付部位置補正手段
19 電流増幅器
22 流量演算器
23 流量制御器
Claims (2)
- 主軸の温度関数を測定するセンサと、前記センサの検出情報より主軸の温度関数を算出してスラスト制御を補正する加工ツール取付部位置補正手段と、前記主軸の温度関数に基づき主軸内部に流す流体の流量値を求めて流量指令とする流量演算手段を備えたことを特徴とする磁気軸受装置。
- 主軸を磁気ラジアル軸受手段と磁気スラスト軸受手段とで固定側から磁気浮上させ、前記主軸をモータ手段で回転駆動し、かつ流体制御手段により前記主軸の内部に制御された流体を流して前記主軸の温度調節を行うと共に、前記主軸に取り付けられた加工ツールによるワークの加工に使用される磁気軸受装置であって、前記主軸をスラスト方向に駆動するスラスト磁気駆動部と、主軸のスラスト位置ターゲット面を検出するスラストセンサと、スラストセンサの検出ギャップが規定値に近づくように前記スラスト磁気駆動部を励磁するスラスト制御手段と、主軸の前記スラスト位置ターゲット面からスラスト方向に突出して前記加工ツールが取り付けられる加工ツール取付部と、主軸の前記スラスト位置ターゲット面の近傍位置の主軸の径を検出する参照センサと、前記参照センサの検出情報に基づいて前記主軸の温度情報を計算してこれを前記加工ツール取付部のスラスト方向の温度膨脹長さに変換し、この加工ツール取付部の温度膨張長さ分を、前記スラストセンサの検出に基づくスラスト制御手段によるスラスト方向制御距離に加算してスラスト制御補正する加工ツール取付部位置補正手段と、前記加工ツール取付部位置補正手段から前記主軸の温度情報を得、これに基づき主軸内部に流す流体の流量値を求めて、その結果を前記流体制御手段に指令する流量演算手段を設けたことを特徴とする磁気軸受装置。
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- 2002-11-22 JP JP2002339595A patent/JP2004169888A/ja active Pending
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