JPH06142356A - 自動縫いミシンの制御装置 - Google Patents
自動縫いミシンの制御装置Info
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- JPH06142356A JPH06142356A JP29281892A JP29281892A JPH06142356A JP H06142356 A JPH06142356 A JP H06142356A JP 29281892 A JP29281892 A JP 29281892A JP 29281892 A JP29281892 A JP 29281892A JP H06142356 A JPH06142356 A JP H06142356A
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- Japan
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- sewing machine
- pulse motor
- motor
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- pulse
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 刺繍ミシンにおけるテーブル上で布を挟持し
てX、Yの二次元方向に移動させる挟持部材の駆動用の
パルスモータの能力を最大限有効に利用できるようにす
ると共に、挟持部材の移動時の騒音の発生を防止する。 【構成】 ミシンの回転数と挟持部材の移動ピッチとの
関数に応じて、挟持部材をX方向及びY方向に移動させ
るための2つのパルスモータ28,18を別々に電流制
御することで、各パルスモータの脱調をなくし、且つ挟
持部材に振動を発生させないようにする。
てX、Yの二次元方向に移動させる挟持部材の駆動用の
パルスモータの能力を最大限有効に利用できるようにす
ると共に、挟持部材の移動時の騒音の発生を防止する。 【構成】 ミシンの回転数と挟持部材の移動ピッチとの
関数に応じて、挟持部材をX方向及びY方向に移動させ
るための2つのパルスモータ28,18を別々に電流制
御することで、各パルスモータの脱調をなくし、且つ挟
持部材に振動を発生させないようにする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、刺繍用ミシン等におけ
る布(被縫製物)の挟持部材をテーブル上でX、Yの二
次元方向に移動させるための駆動制御装置に関するもの
である。
る布(被縫製物)の挟持部材をテーブル上でX、Yの二
次元方向に移動させるための駆動制御装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の刺繍用ミシンにおいて
は、特公昭63−41598号公報に開示されているよ
うに、縫い目を形成するミシンと、このミシンを駆動す
るミシンモータと、被縫製物を挟持する挟持部材と、こ
の挟持部材を刺繍パターンに基づいて予めプログラムさ
れたデータ(縫いパターンデータ)に基づいてX方向及
びY方向に間欠移動さるせるX方向モータ及びY方向モ
ータと、これら各装置を制御する中央制御装置(CP
U)とを備え、ミシンの上軸の回転に同期して前記デー
タのとおり、前記挟持部材をX,Y方向に間欠的に移動
させるように構成されている。
は、特公昭63−41598号公報に開示されているよ
うに、縫い目を形成するミシンと、このミシンを駆動す
るミシンモータと、被縫製物を挟持する挟持部材と、こ
の挟持部材を刺繍パターンに基づいて予めプログラムさ
れたデータ(縫いパターンデータ)に基づいてX方向及
びY方向に間欠移動さるせるX方向モータ及びY方向モ
ータと、これら各装置を制御する中央制御装置(CP
U)とを備え、ミシンの上軸の回転に同期して前記デー
タのとおり、前記挟持部材をX,Y方向に間欠的に移動
させるように構成されている。
【0003】そして、前記CPUは入力された縫いパタ
ーンデータに基づいてミシンの針下位置信号に同期して
1針分の布送りデータを読み取り、そのデータをパルス
列生成回路に出力し、このパルス生成回路からは、針下
位置信号に同期して縫い目長さに相当するパルス列を、
前記X方向モータ及びY方向モータであるパルスモータ
に対するモータ駆動回路に出力して、それぞれX方向モ
ータ及びY方向モータを駆動させ、所定の送り(移動)
量だけ挟持部材を間欠的に移動させる。
ーンデータに基づいてミシンの針下位置信号に同期して
1針分の布送りデータを読み取り、そのデータをパルス
列生成回路に出力し、このパルス生成回路からは、針下
位置信号に同期して縫い目長さに相当するパルス列を、
前記X方向モータ及びY方向モータであるパルスモータ
に対するモータ駆動回路に出力して、それぞれX方向モ
ータ及びY方向モータを駆動させ、所定の送り(移動)
量だけ挟持部材を間欠的に移動させる。
【0004】このとき、パルスモータのコイルに流れる
電流がミシンの上軸の回転数に関係なく一定であると、
ミシンの高速回転時、挟持部材を駆動させるためのパル
スモータは負荷に対してトルク不足となり、脱調を起こ
してパターン通りの縫製が行えない。また、ミシンの低
速回転時には、前記パルスモータは負荷に対してトルク
過大となり、このパルスモータの間欠作動時に振動が発
生して、挟持部材の移動・停止の動作ごとに不快音が発
生するという問題があるので、前記先行技術によれば、
周期がミシンの回転数に比例して短くなるパルス列を送
りパルス生成回路にて形成し、このパルス列を入力して
そのパルス周波数に比例した平均化電圧を基準電圧とし
て出力する電圧平均化回路をパルスモータドライバに付
加し、前記パルスモータコイルに流れる電流を電圧に変
換して取り出したその電圧と前記基準電圧とを電圧比較
回路で比較し、ミシン回転数に比例して前記挟持部材の
駆動力を変化させる構成を提案している。
電流がミシンの上軸の回転数に関係なく一定であると、
ミシンの高速回転時、挟持部材を駆動させるためのパル
スモータは負荷に対してトルク不足となり、脱調を起こ
してパターン通りの縫製が行えない。また、ミシンの低
速回転時には、前記パルスモータは負荷に対してトルク
過大となり、このパルスモータの間欠作動時に振動が発
生して、挟持部材の移動・停止の動作ごとに不快音が発
生するという問題があるので、前記先行技術によれば、
周期がミシンの回転数に比例して短くなるパルス列を送
りパルス生成回路にて形成し、このパルス列を入力して
そのパルス周波数に比例した平均化電圧を基準電圧とし
て出力する電圧平均化回路をパルスモータドライバに付
加し、前記パルスモータコイルに流れる電流を電圧に変
換して取り出したその電圧と前記基準電圧とを電圧比較
回路で比較し、ミシン回転数に比例して前記挟持部材の
駆動力を変化させる構成を提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
先行技術のような構成では、X方向のパルスモータ及び
Y方向のパルスモータの両方とも、同じ一つの基準電圧
との比較により、両パルスモータコイルに付与する電流
値を増減制御する。換言すると、ミシンの高速回転時に
はX方向及びY方向の両パルスモータに付与する電流を
一律に大きく、低速回転時には一律に小さくするだけで
あるから、次のような欠点がある。
先行技術のような構成では、X方向のパルスモータ及び
Y方向のパルスモータの両方とも、同じ一つの基準電圧
との比較により、両パルスモータコイルに付与する電流
値を増減制御する。換言すると、ミシンの高速回転時に
はX方向及びY方向の両パルスモータに付与する電流を
一律に大きく、低速回転時には一律に小さくするだけで
あるから、次のような欠点がある。
【0006】即ち、刺繍のパターンの種類によっては縫
い目長さが同じでも、布挟持部材のX方向の移動量(移
動ピッチ)とY方向の移動量(移動ピッチ)とは、大き
く異なる場合がある。例えば、図8に示すように、縫い
目長さLが9.5mm の場合、線分Laでは、X方向移動ピ
ッチが9.2mm でY方向移動ピッチは 2.0mmであるのに対
して、線分Lbでは、X方向移動ピッチが5.0mm でY方
向移動ピッチは 8.0mmとなり、線分Lcでは、XY方向
の移動ピッチが共に6.6mm となる。
い目長さが同じでも、布挟持部材のX方向の移動量(移
動ピッチ)とY方向の移動量(移動ピッチ)とは、大き
く異なる場合がある。例えば、図8に示すように、縫い
目長さLが9.5mm の場合、線分Laでは、X方向移動ピ
ッチが9.2mm でY方向移動ピッチは 2.0mmであるのに対
して、線分Lbでは、X方向移動ピッチが5.0mm でY方
向移動ピッチは 8.0mmとなり、線分Lcでは、XY方向
の移動ピッチが共に6.6mm となる。
【0007】従って、例えば線分Laと並行状に挟持部
材を間欠的に移動させるときには、X方向に大きいピッ
チで移動させ、Y方向に小さいピッチで移動させる必要
があるのに、前記先行技術では、X,Y方向の両パルス
モータには同じ電流値しか付与されないから、X方向パ
ルスモータについて脱調しないような充分の大きさの電
流を付与すると、Y方向パルスモータについてはトルク
が過剰となり、振動が発生するという問題は解決できな
かったのである。
材を間欠的に移動させるときには、X方向に大きいピッ
チで移動させ、Y方向に小さいピッチで移動させる必要
があるのに、前記先行技術では、X,Y方向の両パルス
モータには同じ電流値しか付与されないから、X方向パ
ルスモータについて脱調しないような充分の大きさの電
流を付与すると、Y方向パルスモータについてはトルク
が過剰となり、振動が発生するという問題は解決できな
かったのである。
【0008】また、刺繍ミシンのミシンモータの回転数
(上軸回転数)に同期して、布挟持部材を駆動するため
のパルスモータにおいては、ミシンの上軸を回転させる
ミシンモータの回転数が同じでも、挟持部材の移動ピッ
チ(上軸が1回転する間、つまり針が1回上下動する間
に挟持部材が水平面上で移動する距離、送りピッチ)が
異なると、当該パルスモータに掛かる負荷が大きく異な
る。
(上軸回転数)に同期して、布挟持部材を駆動するため
のパルスモータにおいては、ミシンの上軸を回転させる
ミシンモータの回転数が同じでも、挟持部材の移動ピッ
チ(上軸が1回転する間、つまり針が1回上下動する間
に挟持部材が水平面上で移動する距離、送りピッチ)が
異なると、当該パルスモータに掛かる負荷が大きく異な
る。
【0009】例えば、ミシンの上軸の高速回転時で且つ
挟持部材の移動ピッチが大きい縫製作業時に脱調しない
ようなトルクを出せるパルスモータに選定すると、ミシ
ンの上軸の低速回転時で且つ挟持部材の移動ピッチが小
さい縫製作業時には、このパルスモータの間欠動作に伴
って、振動が発生し、挟持部材にビビリ音が出る。反対
に、ミシンの低速回転で、且つ挟持部材の移動ピッチが
小さい縫製作業時の前記ビビリ音の発生を抑えることが
できる小さいトルクを有するパルスモータを設定する
と、ミシンの高速回転で、且つ移動ピッチを大きくした
縫製作業時には脱調してしまうという問題があった。
挟持部材の移動ピッチが大きい縫製作業時に脱調しない
ようなトルクを出せるパルスモータに選定すると、ミシ
ンの上軸の低速回転時で且つ挟持部材の移動ピッチが小
さい縫製作業時には、このパルスモータの間欠動作に伴
って、振動が発生し、挟持部材にビビリ音が出る。反対
に、ミシンの低速回転で、且つ挟持部材の移動ピッチが
小さい縫製作業時の前記ビビリ音の発生を抑えることが
できる小さいトルクを有するパルスモータを設定する
と、ミシンの高速回転で、且つ移動ピッチを大きくした
縫製作業時には脱調してしまうという問題があった。
【0010】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、ミシンの生産性を向上させると共
に、作業環境を良くする自動縫いミシンの制御装置を提
供することを目的とするものである。
されたものであり、ミシンの生産性を向上させると共
に、作業環境を良くする自動縫いミシンの制御装置を提
供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の自動縫いミシンの駆動制御装置は、被縫製
物に縫目を形成するミシンと、そのミシンを駆動するミ
シンモータと、被縫製物を挟持する挟持部材と、その挟
持部材をミシンモータの回転に同期して移動させるパル
スモータと、そのパルスモータに付与する電流をミシン
モータの回転数と挟持部材の移動ピッチとの関数に応じ
て増減制御する制御手段とを備えたものである。
め、本発明の自動縫いミシンの駆動制御装置は、被縫製
物に縫目を形成するミシンと、そのミシンを駆動するミ
シンモータと、被縫製物を挟持する挟持部材と、その挟
持部材をミシンモータの回転に同期して移動させるパル
スモータと、そのパルスモータに付与する電流をミシン
モータの回転数と挟持部材の移動ピッチとの関数に応じ
て増減制御する制御手段とを備えたものである。
【0012】この場合、前記挟持部材をX,Y方向に二
次元移動させるためのX方向パルスモータ及びY方向パ
ルスモータを備え、各パルスモータに付与する電流を、
各パルスモータ毎に、ミシンモータの回転数と挟持部材
の移動ピッチとの関数に応じて個別に増減制御するよう
にしても良いのである。
次元移動させるためのX方向パルスモータ及びY方向パ
ルスモータを備え、各パルスモータに付与する電流を、
各パルスモータ毎に、ミシンモータの回転数と挟持部材
の移動ピッチとの関数に応じて個別に増減制御するよう
にしても良いのである。
【0013】
【実施例】次に、本発明を具体化した実施例について説
明する。図1は、刺繍ミシンの斜視図、図2は平面図を
各々示し、ミシンアーム1をテーブル2の後部側から前
方に突出させ、該ミシンアーム1前端のヘッドには、多
数本の針棒3とこれに対応する数の天秤4とが横一列状
に配置された針棒ケース5が、左右移動可能に装着され
ている。
明する。図1は、刺繍ミシンの斜視図、図2は平面図を
各々示し、ミシンアーム1をテーブル2の後部側から前
方に突出させ、該ミシンアーム1前端のヘッドには、多
数本の針棒3とこれに対応する数の天秤4とが横一列状
に配置された針棒ケース5が、左右移動可能に装着され
ている。
【0014】ミシンアーム1内の上軸(図示せず)は、
テーブル2の下方等に配置したミシンモータ6により図
示しない伝達機構を介して回転され、ミシンアーム1の
基部内において、傘歯車対及び縦軸を介して上軸からベ
ッド下方に位置する下軸(共に図示せず)に動力伝達さ
れ、同じく図示しない周知の構造の釜を回転させる。前
記針棒ケース5の横移動により、選択された針棒3とそ
れに対応する上位置の天秤4は、前記上軸の回転によ
り、駆動する伝動機構(ミシンヘッド内に配置されてい
る)を介して上下動させられる。
テーブル2の下方等に配置したミシンモータ6により図
示しない伝達機構を介して回転され、ミシンアーム1の
基部内において、傘歯車対及び縦軸を介して上軸からベ
ッド下方に位置する下軸(共に図示せず)に動力伝達さ
れ、同じく図示しない周知の構造の釜を回転させる。前
記針棒ケース5の横移動により、選択された針棒3とそ
れに対応する上位置の天秤4は、前記上軸の回転によ
り、駆動する伝動機構(ミシンヘッド内に配置されてい
る)を介して上下動させられる。
【0015】そして、図1に示すように、ミシンアーム
1の上面後部に位置する上糸供給台7に搭載される上糸
ボビン(図示せず)から糸案内8、糸調子台9上の糸調
子機構10を介して導かれた上糸は前記天秤4及び針棒
3下端の針(図示せず)に挿通される。次に、図1〜図
4を参照しながら被縫製物である布(図示せず)を挟持
する挟持部材11の移動機構について説明する。
1の上面後部に位置する上糸供給台7に搭載される上糸
ボビン(図示せず)から糸案内8、糸調子台9上の糸調
子機構10を介して導かれた上糸は前記天秤4及び針棒
3下端の針(図示せず)に挿通される。次に、図1〜図
4を参照しながら被縫製物である布(図示せず)を挟持
する挟持部材11の移動機構について説明する。
【0016】図1および図2に示すように、テーブル2
上に配置された横長のキャリッジカバー12内には、X
方向に延びる横長のリニアガイドレール13(図3参
照)の両端がY方向キャリッジ14、14(図4の二点
鎖線参照)にて支持されており、この左右一対のY方向
キャリッジ14、14は、前記テーブル2の左右両側の
下方に配置されたY方向ガイドレール16,16に前後
手動自在に支持されている。また、前記リニアガイドレ
ール13には、図3に示すように、X方向キャリッジ1
5がX方向に左右摺動自在となるように支持されてい
る。そして、このX方向キャリッジ15の前端に枠状の
挟持部材11が着脱自在に取付けられている。
上に配置された横長のキャリッジカバー12内には、X
方向に延びる横長のリニアガイドレール13(図3参
照)の両端がY方向キャリッジ14、14(図4の二点
鎖線参照)にて支持されており、この左右一対のY方向
キャリッジ14、14は、前記テーブル2の左右両側の
下方に配置されたY方向ガイドレール16,16に前後
手動自在に支持されている。また、前記リニアガイドレ
ール13には、図3に示すように、X方向キャリッジ1
5がX方向に左右摺動自在となるように支持されてい
る。そして、このX方向キャリッジ15の前端に枠状の
挟持部材11が着脱自在に取付けられている。
【0017】図3に示すように、前記Y方向キャリッジ
14,14にそれぞれ取付けられたプーリ板14aに
は、前後一対のプーリ17a,17bが装着されてお
り、テーブル2の下方後部に配置されたY方向パルスモ
ータ18のピニオンギヤに噛み合うアイドルギヤ19が
固定された左右長手の伝動軸20の両端にワイヤドラム
21,21を固着する。この両ワイヤドラム21,21
にそれぞれ巻掛けされたY方向ワイヤ22,22は前記
一対のプーリ17a,17bとテーブル2の下方前部に
位置固定されたプーリ23,23に巻掛けされ、ワイヤ
端部22a,22bはそれぞれテーブル2下面等に固定
されて、前記Y方向パルスモータ18の正回転にてリニ
アガイドレール13がY方向に沿って前移動させられ、
逆回転にて後移動させられる。
14,14にそれぞれ取付けられたプーリ板14aに
は、前後一対のプーリ17a,17bが装着されてお
り、テーブル2の下方後部に配置されたY方向パルスモ
ータ18のピニオンギヤに噛み合うアイドルギヤ19が
固定された左右長手の伝動軸20の両端にワイヤドラム
21,21を固着する。この両ワイヤドラム21,21
にそれぞれ巻掛けされたY方向ワイヤ22,22は前記
一対のプーリ17a,17bとテーブル2の下方前部に
位置固定されたプーリ23,23に巻掛けされ、ワイヤ
端部22a,22bはそれぞれテーブル2下面等に固定
されて、前記Y方向パルスモータ18の正回転にてリニ
アガイドレール13がY方向に沿って前移動させられ、
逆回転にて後移動させられる。
【0018】また、図4に示すように、前記左右一対の
Y方向キャリッジ14、14にプーリ群24,24が設
けられ、X方向キャリッジ15の左右両端にそれぞれプ
ーリ25,25が設けられている。そして、X方向パル
スモータ28に取付けられたピニオンギヤ(図示せず)
に噛み合うアイドルギヤ29と一体的に回転するワイヤ
ドラム30には、X方向ワイヤ27の中途部が巻掛けさ
れており、このX方向ワイヤ27は前記プーリ群24お
よびプーリ25と、テーブル2の下面後部に配置された
プーリ26とに巻掛けされた後、ワイヤ端部27a,2
7aをテーブル2の下方前部のブラケット(図示せず)
に固定する。これにより、X方向パルスモータ28の正
回転にて、X方向キャリッジ15がリニアガイドレール
13の長手方向(X方向)に沿って図4の左方向に移動
させられ、X方向パルスモータ28の逆回転にて、図4
の右方向に移動させられる。
Y方向キャリッジ14、14にプーリ群24,24が設
けられ、X方向キャリッジ15の左右両端にそれぞれプ
ーリ25,25が設けられている。そして、X方向パル
スモータ28に取付けられたピニオンギヤ(図示せず)
に噛み合うアイドルギヤ29と一体的に回転するワイヤ
ドラム30には、X方向ワイヤ27の中途部が巻掛けさ
れており、このX方向ワイヤ27は前記プーリ群24お
よびプーリ25と、テーブル2の下面後部に配置された
プーリ26とに巻掛けされた後、ワイヤ端部27a,2
7aをテーブル2の下方前部のブラケット(図示せず)
に固定する。これにより、X方向パルスモータ28の正
回転にて、X方向キャリッジ15がリニアガイドレール
13の長手方向(X方向)に沿って図4の左方向に移動
させられ、X方向パルスモータ28の逆回転にて、図4
の右方向に移動させられる。
【0019】次に、前記挟持部材11をテーブル2の上
面においてX方向,Y方向に二次元的に移動させる制御
部及びその制御方法について説明する。前記刺繍ミシン
におけるテーブル2を支持する基台33内には、図1に
示すように、中央処理装置(CPU)35等を内蔵した
制御装置34を備える一方、基台33の側面後部寄り部
位から前方に向かって立設する支柱36にはキー入力部
37及び表示部38を備えたキーボードボックス39が
取付けられている。また、基台33の前面側には電源ス
イッチ40が装着されている。
面においてX方向,Y方向に二次元的に移動させる制御
部及びその制御方法について説明する。前記刺繍ミシン
におけるテーブル2を支持する基台33内には、図1に
示すように、中央処理装置(CPU)35等を内蔵した
制御装置34を備える一方、基台33の側面後部寄り部
位から前方に向かって立設する支柱36にはキー入力部
37及び表示部38を備えたキーボードボックス39が
取付けられている。また、基台33の前面側には電源ス
イッチ40が装着されている。
【0020】次に、制御装置34の構成について説明す
る。本発明の制御装置34は、図5に示すように、CP
U35は信号及び制御のためのバス41を介して制御プ
ログラムを記憶させた読み出し専用メモリ(ROM)4
2と、各種データを記憶させた随時読み書き可能メモリ
(RAM)43と、刺繍の縫製パターンデータを記憶さ
せるパターンメモリ44と、入出力インターフェイス4
5とに接続されている。また、入出力インターフェイス
45には、電源スイッチ40、布押えスイッチ46及び
前記キー入力部36、前記上軸の回転数及び位相を検出
する回転センサ47がそれぞれ接続され、これらからの
各種の各信号をCPU35やRAM43等に入力する。
さらに、入出力インターフェイス45には、ミシンモー
タ6の駆動回路48、Y方向パルスモータ18の駆動回
路49及びX方向パルスモータ28の駆動回路50がそ
れぞれ接続されており、後述の制御に従って前記各ミシ
ンモータ6、Y方向パルスモータ18及びX方向パルス
モータ28を駆動させるものである。
る。本発明の制御装置34は、図5に示すように、CP
U35は信号及び制御のためのバス41を介して制御プ
ログラムを記憶させた読み出し専用メモリ(ROM)4
2と、各種データを記憶させた随時読み書き可能メモリ
(RAM)43と、刺繍の縫製パターンデータを記憶さ
せるパターンメモリ44と、入出力インターフェイス4
5とに接続されている。また、入出力インターフェイス
45には、電源スイッチ40、布押えスイッチ46及び
前記キー入力部36、前記上軸の回転数及び位相を検出
する回転センサ47がそれぞれ接続され、これらからの
各種の各信号をCPU35やRAM43等に入力する。
さらに、入出力インターフェイス45には、ミシンモー
タ6の駆動回路48、Y方向パルスモータ18の駆動回
路49及びX方向パルスモータ28の駆動回路50がそ
れぞれ接続されており、後述の制御に従って前記各ミシ
ンモータ6、Y方向パルスモータ18及びX方向パルス
モータ28を駆動させるものである。
【0021】〔第1実施例〕本実施例では、挟持部材1
1の移動ピッチとしての縫い目長さLと、ミシンの上軸
回転数に比例するミシンモータ回転数nとの関数f
(n,L)=(n×L×α)/(60×β)とすると
き、この関数に応じて前記X方向パルスモータ28及び
Y方向パルスモータ18の両者に付与する電流を同時に
且つ同程度に増減制御するものである。
1の移動ピッチとしての縫い目長さLと、ミシンの上軸
回転数に比例するミシンモータ回転数nとの関数f
(n,L)=(n×L×α)/(60×β)とすると
き、この関数に応じて前記X方向パルスモータ28及び
Y方向パルスモータ18の両者に付与する電流を同時に
且つ同程度に増減制御するものである。
【0022】この場合、パターンメモリ44における刺
繍パターンデータがCPU35に読み込まれると、その
刺繍パターンの1針分ごとに、縫い目長さLがCPU3
5にて演算され、刺繍縫製の仕上がりを考慮して、縫い
目長さの一定範囲内ではミシンモータ6の回転数(rp
m)が一定であるように、且つ、縫い目長さが短い範囲
では前記回転数が大きく、縫い目長さの長い範囲では回
転数が小さくなるように、予め前記ROM42に記憶さ
せたデータテーブル(マップ)から読取って制御され
る。
繍パターンデータがCPU35に読み込まれると、その
刺繍パターンの1針分ごとに、縫い目長さLがCPU3
5にて演算され、刺繍縫製の仕上がりを考慮して、縫い
目長さの一定範囲内ではミシンモータ6の回転数(rp
m)が一定であるように、且つ、縫い目長さが短い範囲
では前記回転数が大きく、縫い目長さの長い範囲では回
転数が小さくなるように、予め前記ROM42に記憶さ
せたデータテーブル(マップ)から読取って制御され
る。
【0023】例えば、ミシンモータ6の回転数設定レン
ジ摘みをある値に設定したときには、縫い目長さLが0.
1 〜7.0mm の範囲では1200rpm, 7.1 〜9.0mm の範囲で
は900rpm,9.1〜12.7mmの範囲では700rpmに設定されてい
るものとする。なお、前記関数fにおいて、縫い目長さ
L(mm)、回転数n(rpm)、αはパルスモータ1
8,28の仕様によって決定されるもので、各パルスモ
ータに1パルス印加されると、挟持部材11が0.1 mm
移動する場合、α=10とする。1パルス印加にて0.05
mm移動するときには、α=20となる。
ジ摘みをある値に設定したときには、縫い目長さLが0.
1 〜7.0mm の範囲では1200rpm, 7.1 〜9.0mm の範囲で
は900rpm,9.1〜12.7mmの範囲では700rpmに設定されてい
るものとする。なお、前記関数fにおいて、縫い目長さ
L(mm)、回転数n(rpm)、αはパルスモータ1
8,28の仕様によって決定されるもので、各パルスモ
ータに1パルス印加されると、挟持部材11が0.1 mm
移動する場合、α=10とする。1パルス印加にて0.05
mm移動するときには、α=20となる。
【0024】βは挟持部材11の移動比率であって、上
軸の1回転(針の上下動1サイクル)の時間長さt0に
対する挟持部材11が横移動可能な時間長さ(針が挟持
部材より上方に位置する時間長さ)t1の比率(t1/
t0)を言い、挟持部材11に挟持される被縫製物
(布)の厚さ等により異なるが、一般的にβ=0.64〜0.
72程度である。これらα、βの値はROM42またはR
AM43に予め記憶されている。前記関数fにおいて、
α=10、β=0.64とするとき、 1500≦f(n,L) で、パルスモータ電流値I =4アンペア 400 ≦f(n,L)<1500で、パルスモータ電流値I =3.6
アンペア f(n,L) <400 で、パルスモータ電流値I =0.8アン
ペア というように、挟持部材11を間欠的に移動させるパル
スモータに付与する電流を制御するのである。
軸の1回転(針の上下動1サイクル)の時間長さt0に
対する挟持部材11が横移動可能な時間長さ(針が挟持
部材より上方に位置する時間長さ)t1の比率(t1/
t0)を言い、挟持部材11に挟持される被縫製物
(布)の厚さ等により異なるが、一般的にβ=0.64〜0.
72程度である。これらα、βの値はROM42またはR
AM43に予め記憶されている。前記関数fにおいて、
α=10、β=0.64とするとき、 1500≦f(n,L) で、パルスモータ電流値I =4アンペア 400 ≦f(n,L)<1500で、パルスモータ電流値I =3.6
アンペア f(n,L) <400 で、パルスモータ電流値I =0.8アン
ペア というように、挟持部材11を間欠的に移動させるパル
スモータに付与する電流を制御するのである。
【0025】このような制御を実行することにより、挟
持部材11を移動させるパルスモータをその能力が適切
なところで使用するので、前記関数f(n,L)の値が小さい
区間(低周波数領域)でのパルスモータの力の過剰によ
り、挟持部材11が振動してびびり音等の騒音を発する
ことがなくなり、また前記関数の値が大きい区間(高周
波数領域)におけるパルスモータの力不足による脱調現
象も無くなる。
持部材11を移動させるパルスモータをその能力が適切
なところで使用するので、前記関数f(n,L)の値が小さい
区間(低周波数領域)でのパルスモータの力の過剰によ
り、挟持部材11が振動してびびり音等の騒音を発する
ことがなくなり、また前記関数の値が大きい区間(高周
波数領域)におけるパルスモータの力不足による脱調現
象も無くなる。
【0026】(第2実施例)この実施例では、縫い目長
さLが同じであっても、挟持部材11のX方向への移動
ピッチPxとY方向への移動ピッチPyとは、図7に示
すように、基準線となるX軸線に対する縫い目線Wの傾
き角度θによって異なることに注目して、X方向パルス
モータ28及びY方向パルスモータ18をそれぞれ独立
的に電流制御を実行するものである。
さLが同じであっても、挟持部材11のX方向への移動
ピッチPxとY方向への移動ピッチPyとは、図7に示
すように、基準線となるX軸線に対する縫い目線Wの傾
き角度θによって異なることに注目して、X方向パルス
モータ28及びY方向パルスモータ18をそれぞれ独立
的に電流制御を実行するものである。
【0027】即ち、Px=L cosθ、Py=L sinθと
なるので、X方向パルスモータ28に付与する電流Ix
とY方向パルスモータ18に付与する電流Iyとを、そ
れぞれ前記関数f(n,L)に応じて、増減制御するものであ
る。この制御を、図6に示すサブルーチンフローチャー
トを参照しながら説明する。制御が開始されると、ま
ず、縫製すべき刺繍パターンを記憶してあるパターンメ
モリ44から読出し(ステップS1)、1針分ごとに縫
い目長さL及び前記傾き角度θを判断する(ステップS
2)。次に、前記縫い目長さLに従って、ミシンモータ
6の回転数を、前記第1実施例と同様の縫い目長さの区
分に応じて予め設定されたマップから決定する(ステッ
プS3)。さらに、前記縫い目長さLと傾き角度θとか
ら、前記X方向及びY方向の移動ピッチPx、Pyを演
算により求める(ステップS4)。
なるので、X方向パルスモータ28に付与する電流Ix
とY方向パルスモータ18に付与する電流Iyとを、そ
れぞれ前記関数f(n,L)に応じて、増減制御するものであ
る。この制御を、図6に示すサブルーチンフローチャー
トを参照しながら説明する。制御が開始されると、ま
ず、縫製すべき刺繍パターンを記憶してあるパターンメ
モリ44から読出し(ステップS1)、1針分ごとに縫
い目長さL及び前記傾き角度θを判断する(ステップS
2)。次に、前記縫い目長さLに従って、ミシンモータ
6の回転数を、前記第1実施例と同様の縫い目長さの区
分に応じて予め設定されたマップから決定する(ステッ
プS3)。さらに、前記縫い目長さLと傾き角度θとか
ら、前記X方向及びY方向の移動ピッチPx、Pyを演
算により求める(ステップS4)。
【0028】この場合、図7からも理解されるように、
θの値が大きいとY方向の移動ピッチPyが大きく、X
方向移動ピッチPxは小さくなる。例えば、縫い目線W
がY軸線と並行状(θ=90°)のときには、Py=
L、Px=0となり、Y方向パルスモータ18のみを後
述の電流値にて駆動させれば良いことになる。次に、前
記回転数nと移動ピッチとから、X方向に関する関数fx
=(n×Px×α)/(60 ×β) 、及びY方向に関する関数fy
=(n×Py×α)/(60 ×β) を演算によりそれぞれ求める
(ステップS5)。そして、予め設定された値A(例え
ばA=1500)に対する前記各関数fx,fy の大小を比較す
る( ステップS6)。なお、ステップS6及び後述のス
テップS9についての判別は、fx及びfyについて別々に
実行する。
θの値が大きいとY方向の移動ピッチPyが大きく、X
方向移動ピッチPxは小さくなる。例えば、縫い目線W
がY軸線と並行状(θ=90°)のときには、Py=
L、Px=0となり、Y方向パルスモータ18のみを後
述の電流値にて駆動させれば良いことになる。次に、前
記回転数nと移動ピッチとから、X方向に関する関数fx
=(n×Px×α)/(60 ×β) 、及びY方向に関する関数fy
=(n×Py×α)/(60 ×β) を演算によりそれぞれ求める
(ステップS5)。そして、予め設定された値A(例え
ばA=1500)に対する前記各関数fx,fy の大小を比較す
る( ステップS6)。なお、ステップS6及び後述のス
テップS9についての判別は、fx及びfyについて別々に
実行する。
【0029】即ち、ステップS6において、A≦fyであ
るときには、Y方向パルスモータ18に付与する電流I
yを、予め設定した電流値(例えばI=5アンペア)の
100%(フルパワー)とする(ステップS7)。同様
に、A≦fxであるときには、X方向パルスモータ28に
付与する電流Ixを前記に設定した電流値(例えばI=
5アンペア)の100%となるように制御して(ステッ
プS7)、各パルスモータ18,28に対する駆動回路
50,49を作動させて各モータの駆動を実行するもの
である(ステップS8参照)。
るときには、Y方向パルスモータ18に付与する電流I
yを、予め設定した電流値(例えばI=5アンペア)の
100%(フルパワー)とする(ステップS7)。同様
に、A≦fxであるときには、X方向パルスモータ28に
付与する電流Ixを前記に設定した電流値(例えばI=
5アンペア)の100%となるように制御して(ステッ
プS7)、各パルスモータ18,28に対する駆動回路
50,49を作動させて各モータの駆動を実行するもの
である(ステップS8参照)。
【0030】前記ステップS6にて、否定的判断(no)
がなされると、B<fx<A、及びB<fy<Aの判別を実
行し(ステップS9)、( なおここで、例えば、A=15
00、B=400 とする) 、肯定的判断(yes )のときに
は、前記の電流値(例えばI=5アンペア)の60%と
なるように制御した電流値(Ix(Iy)=3アンペ
ア)にて、パルスモータ18又は/及びパルスモータ2
8を駆動させる(ステップS10)。
がなされると、B<fx<A、及びB<fy<Aの判別を実
行し(ステップS9)、( なおここで、例えば、A=15
00、B=400 とする) 、肯定的判断(yes )のときに
は、前記の電流値(例えばI=5アンペア)の60%と
なるように制御した電流値(Ix(Iy)=3アンペ
ア)にて、パルスモータ18又は/及びパルスモータ2
8を駆動させる(ステップS10)。
【0031】前記ステップS9にて否定的判断(no)の
ときには、fx≦B又は/及びfy≦Bであるから、ステッ
プS11にて、前記の電流値(例えばI=5アンペア)
の10%となるように制御した電流値(Ix(Iy)=
0.5アンペア)にて、パルスモータ18又は/及びパ
ルスモータ28を駆動させる(ステップS10)。な
お、この実施例における値A,Bは実験により予め適切
な値を設定するものであり、また、関数fx及びfyを適宜
値で区切るべき段階数は上記の3段階以外に4〜5段階
のような多段階であっても良い。さらに、前記各段階に
おける電流制限の程度も実験により適切な値に設定す
る。
ときには、fx≦B又は/及びfy≦Bであるから、ステッ
プS11にて、前記の電流値(例えばI=5アンペア)
の10%となるように制御した電流値(Ix(Iy)=
0.5アンペア)にて、パルスモータ18又は/及びパ
ルスモータ28を駆動させる(ステップS10)。な
お、この実施例における値A,Bは実験により予め適切
な値を設定するものであり、また、関数fx及びfyを適宜
値で区切るべき段階数は上記の3段階以外に4〜5段階
のような多段階であっても良い。さらに、前記各段階に
おける電流制限の程度も実験により適切な値に設定す
る。
【0032】この実施例のような制御を実行すれば、テ
ーブル2上におけるX軸線方向又はY軸線方向に対し
て、挟持部材11を斜め方向に移動させる場合、その移
動ピッチとミシンモータの回転数との関数のX方向成分
fx又はY方向成分fyの値(周波数領域)のどちらか
が小さい場合、その成分値の小さい側のパルスモータに
付与する電流を制限することにより、すべてのミシンモ
ータの回転数、移動ピッチ、および移動方向に対して、
挟持部材11の移動を脱調させず、且つ騒音を発生させ
ない状態のもとで縫製を確実に実行できる。
ーブル2上におけるX軸線方向又はY軸線方向に対し
て、挟持部材11を斜め方向に移動させる場合、その移
動ピッチとミシンモータの回転数との関数のX方向成分
fx又はY方向成分fyの値(周波数領域)のどちらか
が小さい場合、その成分値の小さい側のパルスモータに
付与する電流を制限することにより、すべてのミシンモ
ータの回転数、移動ピッチ、および移動方向に対して、
挟持部材11の移動を脱調させず、且つ騒音を発生させ
ない状態のもとで縫製を確実に実行できる。
【0033】なお、前記各実施例における挟持部材の移
動ピッチとミシンモータの回転数との関数は、前記両変
数の一次関数ばかりでなく、多次関数にしても良い。そ
して、本発明をミシンアームがテーブルXYテーブルに
複数並列配置された多頭ミシンに適用すときには、枠状
の挟持部材11を全てのミシンアーム1の下方にわたる
ように横長に形成する。
動ピッチとミシンモータの回転数との関数は、前記両変
数の一次関数ばかりでなく、多次関数にしても良い。そ
して、本発明をミシンアームがテーブルXYテーブルに
複数並列配置された多頭ミシンに適用すときには、枠状
の挟持部材11を全てのミシンアーム1の下方にわたる
ように横長に形成する。
【0034】
【発明の作用・効果】以上に詳述したように、本発明の
自動縫いミシンの駆動制御装置によれば、被縫製物に縫
目を形成するミシンと、そのミシンを駆動するミシンモ
ータと、被縫製物を挟持する挟持部材と、その挟持部材
をミシンモータの回転に同期して移動させるパルスモー
タと、そのパルスモータに付与する電流をミシンモータ
の回転数と挟持部材の移動ピッチとの関数に応じて増減
制御する制御手段とを備えたものであるので、パルスモ
ータの能力が適切な範囲で使用することができ、前記関
数の値が小さい区間(低周波数領域)でのパルスモータ
の力の過剰により、挟持部材が振動してびびり音等の騒
音を発することがなくなり、また前記関数の値が大きい
区間(高周波数領域)におけるパルスモータの力不足に
よる脱調現象も無くなるため、ミシンの性能の向上、生
産性の向上及び縫製作業環境の向上を図ることができる
という効果を奏する。
自動縫いミシンの駆動制御装置によれば、被縫製物に縫
目を形成するミシンと、そのミシンを駆動するミシンモ
ータと、被縫製物を挟持する挟持部材と、その挟持部材
をミシンモータの回転に同期して移動させるパルスモー
タと、そのパルスモータに付与する電流をミシンモータ
の回転数と挟持部材の移動ピッチとの関数に応じて増減
制御する制御手段とを備えたものであるので、パルスモ
ータの能力が適切な範囲で使用することができ、前記関
数の値が小さい区間(低周波数領域)でのパルスモータ
の力の過剰により、挟持部材が振動してびびり音等の騒
音を発することがなくなり、また前記関数の値が大きい
区間(高周波数領域)におけるパルスモータの力不足に
よる脱調現象も無くなるため、ミシンの性能の向上、生
産性の向上及び縫製作業環境の向上を図ることができる
という効果を奏する。
【0035】また、前記挟持部材をX,Y方向に二次元
移動させるためのX方向パルスモータ及びY方向パルス
モータを備え、各パルスモータに付与する電流を、各パ
ルスモータ毎に、ミシンモータの回転数と挟持部材の移
動ピッチとの関数に応じて個別に増減制御するように構
成すれば、挟持部材がX軸線方向とY軸線方向に対して
斜めに移動するような刺繍縫製の場合において、ミシン
モータの回転数と挟持部材の移動ピッチとの関数の値に
対するX方向成分又はY方向成分の値(周波数領域)の
どちらかが小さい場合、その成分値の小さい側のパルス
モータに付与する電流を制限することにより、すべての
ミシンモータの回転数、移動ピッチ、および移動方向に
対して、挟持部材の移動時に脱調させず、且つ騒音を発
生させない状態のもとで縫製を確実に実行できるという
効果を奏するのである。
移動させるためのX方向パルスモータ及びY方向パルス
モータを備え、各パルスモータに付与する電流を、各パ
ルスモータ毎に、ミシンモータの回転数と挟持部材の移
動ピッチとの関数に応じて個別に増減制御するように構
成すれば、挟持部材がX軸線方向とY軸線方向に対して
斜めに移動するような刺繍縫製の場合において、ミシン
モータの回転数と挟持部材の移動ピッチとの関数の値に
対するX方向成分又はY方向成分の値(周波数領域)の
どちらかが小さい場合、その成分値の小さい側のパルス
モータに付与する電流を制限することにより、すべての
ミシンモータの回転数、移動ピッチ、および移動方向に
対して、挟持部材の移動時に脱調させず、且つ騒音を発
生させない状態のもとで縫製を確実に実行できるという
効果を奏するのである。
【図1】刺繍ミシンの斜視図である。
【図2】平面図である。
【図3】挟持部材のY方向移動機構の要部斜視図であ
る。
る。
【図4】挟持部材のX方向移動機構の要部斜視図であ
る。
る。
【図5】制御装置のブロック図である。
【図6】制御のサブルーチンフローチャートである。
【図7】第2実施例の作用説明図である。
【図8】従来の技術の作用説明図である。
1 ミシンアーム 2 テーブル 6 ミシンモータ 11 挟持部材 14 Y方向キャリッジ 15 X方向キャリッジ 18 Y方向パルスモータ 28 X方向パルスモータ 34 制御装置 35 中央処理装置 44 パターンメモリ 47 回転センサ 48,49,50 駆動回路
Claims (2)
- 【請求項1】 被縫製物に縫目を形成するミシンと、そ
のミシンを駆動するミシンモータと、被縫製物を挟持す
る挟持部材と、その挟持部材を前記ミシンモータの回転
に同期して移動させるパルスモータと、そのパルスモー
タに付与する電流を前記ミシンモータの回転数と前記挟
持部材の移動ピッチとの関数に応じて増減制御する制御
手段とを備えたことを特徴とする自動縫いミシンの駆動
制御装置。 - 【請求項2】 前記挟持部材をX,Y方向に二次元移動
させるためのX方向パルスモータ及びY方向パルスモー
タを備え、各パルスモータに付与する電流を、各パルス
モータ毎に、前記ミシンモータの回転数と前記挟持部材
の移動ピッチとの関数に応じて個別に増減制御すること
特徴とする請求項1に記載の自動縫いミシンの駆動制御
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29281892A JPH06142356A (ja) | 1992-10-30 | 1992-10-30 | 自動縫いミシンの制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29281892A JPH06142356A (ja) | 1992-10-30 | 1992-10-30 | 自動縫いミシンの制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06142356A true JPH06142356A (ja) | 1994-05-24 |
Family
ID=17786749
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29281892A Pending JPH06142356A (ja) | 1992-10-30 | 1992-10-30 | 自動縫いミシンの制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06142356A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004321771A (ja) * | 2003-04-08 | 2004-11-18 | Brother Ind Ltd | ミシン及びパルスモータ制御プログラム |
CN109610104A (zh) * | 2019-01-29 | 2019-04-12 | 浙江耐拓机电科技有限公司 | 一种模板缝纫机 |
-
1992
- 1992-10-30 JP JP29281892A patent/JPH06142356A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004321771A (ja) * | 2003-04-08 | 2004-11-18 | Brother Ind Ltd | ミシン及びパルスモータ制御プログラム |
CN109610104A (zh) * | 2019-01-29 | 2019-04-12 | 浙江耐拓机电科技有限公司 | 一种模板缝纫机 |
CN109610104B (zh) * | 2019-01-29 | 2024-03-15 | 浙江耐拓机电科技有限公司 | 一种模板缝纫机 |
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