JPH0613911B2 - レンジチエンジ型変速機の操作装置 - Google Patents

レンジチエンジ型変速機の操作装置

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JPH0613911B2
JPH0613911B2 JP13098285A JP13098285A JPH0613911B2 JP H0613911 B2 JPH0613911 B2 JP H0613911B2 JP 13098285 A JP13098285 A JP 13098285A JP 13098285 A JP13098285 A JP 13098285A JP H0613911 B2 JPH0613911 B2 JP H0613911B2
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Description

【発明の詳細な説明】 a.産業上の利用分野 本発明はレンジチェンジ型変速機の操作装置に係り、特
にチェンジレバーのセレクト操作によって副変速機のレ
ンジチェンジを行なう場合において、副変速機のアクチ
ュエータの作動が完了した後でなければチェンジレバー
を所望のセレクト位置に操作することができないように
した操作装置に関する。
b.従来の技術 トラックやトレーラ等の大型車両においては、市街地や
高速道路、あるいは複雑にカーブする坂道や不整地路面
等をそれぞれに最適なトランスミッションギヤ比によっ
て経済的に走行することを可能にするため、より広い変
速域を有する多段変速機が要求される傾向にある。この
ような多段変速機としては主変速機と副変速機とを組合
わせたものが既に知られており、さらにその変速方式も
いわゆるスプリッター型やレンジチェンジ型などが知ら
れている。
前者はギヤシフトパターンのそれぞれのシフト位置でハ
イ・ローの切替えができるように副変速機を構成した多
段型変速機であるが、許容入力トルクを大きくするこ
と、およびギヤ比を大きくとることは余り得意としてい
ない。
一方、レンジチェンジ型変速機は大きなギヤ比を取り、
且つ許容入力トルクを大きくすることができるため、最
近の大型車両の高牽引力化指向に適した変速機として多
用される傾向にある。
しかし、このレンジチェンジ型変速機はその変速操作が
やゝ複雑であるという欠点を有している。これを改善す
るため、ローレンジからハイレンジ迄の全ての変速比が
それぞれ固有のシフト位置を有するシフトパターンいわ
ゆるダブル“H”シフトパターンが得られる変速装置が
考案されている。すなわち運転者が運転室内に設けられ
たチェンジレバーを通常の変速機と同様に変速操作する
ことにより、チェンジレバーのセレクト移動を検知して
副変速機のハイ・ローが流体圧アクチュエータの作動に
より自動的に切替わるように考案されている。
しかし、従来のこの種の考案では副変速機のハイ・ロー
を切替えるとき、チェンジレバーのセレクト操作に適当
な抵抗を与えてハイ・ロー切替えが行なわれることを運
転者に知らしめる工夫がなされているものもあるが、こ
れだけではハイ・ロー切替え完了が運転者に明確に伝わ
らないため、運転者がハイ・ロー切替え完了前にギヤシ
フト操作を行なうことがあり、歯車同期機構や歯車自身
の事故に継がる恐れを残している。
c.発明が解決しようとする問題点 従来のレンジチェンジ型変速機は概略上述の如くである
が、この変速機はハイ・ローのギヤ切換えの完了をいち
いち確認ランプ等で確認しつつチェンジレバーの操作を
しなければならないので運転操作が煩雑であり、また場
合によってはハイ・ローのギヤ切換えが完了する前にチ
ェンジレバーのシフト操作を行なうといった誤操作によ
り副変速機のギヤ等を損傷するおそれもある。
本発明は、このような事情に鑑みて発明するに至ったも
のであって、その目的は副変速機のギヤ切換えが完了し
た後でなければチェンジレバーを所望のセレクト位置に
操作することができないようにしてチェンジレバーの誤
操作を確実に防止するとともに、副変速機のギヤ切換え
の完了をチェンジレバーの操作感覚により運転者に感知
せしめ、もってレンジチェンジのたびにいちいち確認ラ
ンプを確認するといった手間を省略することにある。
d.問題点を解決するための手段 副変速機のハイ・ローギヤ切替えが行なわれている時、
運転室内に設けられたチェンジレバーのギヤセレクト操
作と連動して移動若しくは回動する適宜な部位に流体圧
を利用したストッパー機構を設け、副変速機のハイ・ロ
ーギヤ切替えが完了する迄はそのストッパー機構が機能
してチェンジレバーのセレクト移動を規制し、副変速機
のハイ・ローギヤ切替えが完了すると、ストッパー機能
が解除されチェンジレバーを自由に所望のギヤセレクト
位置まで移動可能としたギヤセレクト移動ストッパー機
構を新たに設けることにより問題点を解決している。
以下に本発明をレンジチェンジ型7段変速機に適用した
一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明を適用した変速機1の側面図を示したも
のであって、同図において2は主変速機、3は副変速
機、4はクラッチである。主変速機2のハウジング5上
面には主変速機2を操作するための操作装置6が取付け
られ、また副変速機3のハウジング7の上面には副変速
機3を操作するためのアクチュエータ8が取付けられて
いる。
〔主変速機の操作装置〕 操作装置6は、詳しくは第2図に示す如く主変速機2の
ハウジング5に図示しないボルトにて固定されたケース
9と、このケース9内に水平方向(第2図では紙面に垂
直な方向)に配設された回動自在なシフト軸10とを有し
ている。このシフト軸10の一端部は、図示しないシフト
用リンクを介して運転席のチェンジレバーと連結されて
おり、チェンジレバーのシフト操作と連動してシフト軸
10が第2図で時計方向または反時計方向に回動するよう
になっている。シフト軸10の外周面にはスプライン11が
形成され、このスプライン11にシフトレバー12の基端部
12a が摺動自在に嵌合されている。そして、シフトレバ
ー12の先端部12b は主変速機2内に突出している。
一方、主変速機2内には第3図(a)に示す如く3本のシ
フト棒13〜15が互いに平行に配設されている。これら3
本のシフト棒13〜15のうち、中間のシフト棒14には一対
のシフトレバー係合面としてのヨーク16,17が固設さ
れ、両側のシフト棒13,15にはそれぞれ1つのヨーク1
8,19が固設されている。そしてシフトレバー12の先端
部12b がこれらヨーク16〜19のいずれか1つと選択的に
係合できるようになっている。
操作装置6のケース9には第2図に示す如く垂直方向に
軸孔22が形成され、この軸孔22にセレクト軸23が回動自
在に挿入されている。このセレクト軸23の上端部に固定
されたレバー24は、図示しないセレクト用リンクを介し
て運転席のチェンジレバーと連結されている。またセレ
クト軸23の下端部に固定されセレクトアーム25の先端部
25a は、シフトレバー12に形成された係合孔26に遊嵌さ
れている。そしてチェンジレバーをセレクト操作する
と、これと連動してセレクトアーム25の先端部25a が第
3図(a)で矢印a方向またはb方向に移動するととも
に、シフトレバー12がシフト軸10の軸線方向に摺動し、
シフレバー12の先端部12b が4つのヨーク16〜19のいず
れか1つと係合するようになっている。
操作装置6の側方には第1図および第2図に示す如くリ
レーバルブユニット27が取付けられている。このリレー
バルブユニット27はシフトレバー12のセレクト移動と連
動して副変速機3のアクチュエータ8に対する圧縮空気
の供給を制御するためのものであって、第2図および第
4図に示す如くシフト軸10と平行に配設された弁操作軸
28,第1の方向制御弁29および第2の方向制御弁30によ
って構成されている。
〔弁操作軸〕
弁操作軸28は第4図で矢印c,d方向に摺動自在かつ回
動自在に配設されており、その外周面には連結アーム31
のボス部31a と、カム面を構成するカムスリーブ32とが
互いに隣接した状態で挿入されている。連結アーム31の
先端部31b は、第2図および第4図に示す如くシフトレ
バー12の基端部12a に形成された嵌合孔33に嵌合されて
おり、シフトレバー12がシフト軸10に沿ってセレクト移
動すると、これと同方向に弁操作軸28も摺動するように
なっている。なお弁操作軸28の外周面にはリテイニング
リング34,35が嵌合され、この2つのリテイニングリン
グ34,35によって連結アーム31のボス部31a とカムスリ
ーブ32の軸線方向の移動が規制されている。
弁操作軸28の両端部を軸支するケース36には、ハイ側ス
トッパ機構37とロー側ストッパ機構38がそれぞれ配設さ
れている。これらストッパ37,38は、弁操作軸28の軸線
方向に形成されたシリンダ37a,38aと、これらシリンダ
37a,38a内に摺動自在に配設されたストッパピストン37
b,38bとで構成されている。ストッパピストン37b,38b
の背後にはそれぞれ圧力室39,40が形成されており、こ
れら圧力室39,40は管路128,129によって後述のストッ
パ制御手段としての第3の方向制御弁99および第4の方
向制御弁100 の圧力吐出口126,127にそれぞれ接続され
ている。そして圧力室39または40に圧縮空気が導入され
ると、ストッパピストン37b または38b が前進して弁操
作軸28のハイ側(第4図で矢印d方向)またはロー側
(第4図で矢印c方向)への移動が規制されるようにな
っている。この弁操作軸28の移動規制の詳しい状態は、
後述するチェンジレバー135 のセレクト操作との関連で
明らかにされる。
上記カムスリーブ32は第1および第2の方向制御弁29,
30を操作するためのものであって、その外周面のほぼ中
央部には半径方向外方にやや突出した段部46が形成さ
れ、この段部46によって第1および第2の方向制御弁2
9,30の操作ボール47,48を押上げるようになってい
る。なお段部46の両端部には一対の傾斜部49,50が形成
され、弁操作軸28をスライド移動させる際に操作ボール
47,48がスムーズに段部46に乗上げるように構成されて
いる。
〔第1および第2の方向制御弁〕 第1および第2の方向制御弁29,30は、詳しくは第5図
(a)に示す如く互いに同一構造とされており、それぞれ
弁室53,54とバルブリフタ室55,56とを有している。弁
室53と54は圧力供給口としての通路57にて相互に連通さ
れており、さらに一方の弁室53は圧力供給口60および管
路58を介してエアリザーバ59と連結されている。従っ
て、弁室53,54内には常にエアリザーバ59からの圧縮空
気が導入されている。弁室53,54内には弁体62,63が配
設され、これら弁体62,63はばね64,65にて常時弁座孔
66,67側に附勢されている。一方、バルブリフタ室55,
56内にはピストン部68a, 69aを有する円筒状のバルブリ
フタ68,69が第5図で上下方向に摺動自在に配設され、
これらバルブリフタ68,69はばね70,71にて第5図(a)
で常時下方に附勢されている。バルブリフタ68,69はそ
の軸線方向に沿って排気孔72,73を有しており、これら
排気孔72,73は排気口74,75を通じて外部と連通されて
いる。
前記操作ボール47,48とバルブリフタ68,69のピストン
部68a, 69aとの間には操作プランジャ79,80が配設さ
れ、操作ボール47,48が押上げられると、バルブリフタ
68,69もばね70,71に抗して押上げられるように構成さ
れている。そしてバルブリフタ68,69の先端部68b, 69b
によって弁体62,63がばね64,65に抗して押上げられる
と、弁座孔66,67が開放されてバルブリフタ室55,56内
に圧縮空気が導入されるように構成されている。
第1の方向制御弁29のバルブリフタ室55の圧力吐出口77
は、第1の管路81によって後述のアクチュエータ8の低
速側シリンダ室93に接続されている。また第2の方向制
御弁30のバルブリフタ室56の圧力吐出口78は、第2の管
路82によって後述のアクチュエータ8の高速側シリンダ
室92に接続されている。
〔アクチュエータ〕
アクチュエータ8は詳しくは第4図および第5図(a)に
示す如くシリンダ88,ピストン89およびピストンロッド
90からなり、ピストンロッド90に固定されたシフトフォ
ーク91によって副変速機3のハイ・ローのギヤ切換えを
行なうようになっている。上記ピストン89の両側には高
速側シリンダ室92および低速側シリンダ室93が形成され
ており、これらシリンダ室92,93は前述の如く第1の管
路81および第2の管路82よって第1および第2の方向制
御弁29,30の圧力吐出口77,78にそれぞれ接続されてい
る。そして高速側シリンダ室92に圧縮空気が導入される
とピストン89,ピストンロッド90およびシフトフォーク
91が一体となって第4図および第5図(a)で矢印e方向
に摺動して副変速機3がハイギヤに切換えられるように
なっている。また、この反対に低速側シリンダ室93に圧
縮空気が導入されると、ピストン89,ピストンロッド90
およびシフトフォーク91が一体となって矢印f方向に摺
動して副変速機3がローギヤに切換えられるようになっ
ている。
〔ストッパ制御手段〕
アクチュエータ8のピストンロッド90には第4図および
第5図に示す如くストッパ制御手段97が付設されてい
る。このストッパ制御手段97は前述のハイ側ストッパ機
構37およびロー側ストッパ機構38を作動するためのもの
であって、ピストンロッド90に取付けられたカムスリー
ブ98、第3の方向制御弁99および第4の方向制御弁100
によって構成されている。
第3および第4の方向制御99,100は前述の第1および第
2の方向制御弁29,30とほぼ同様の構成となっており、
ばね103, 104にて弁座孔105, 106側に附勢された弁体10
1, 102と、排気孔111, 112を有しばね109, 110にて第5
図(a)で下方に附勢されたバルブリフタ107, 108によっ
て構成されている。弁体101, 102が配設された弁室120
と121 は通路122 によって相互に連通されており、一方
の弁室120 は管路123 によってエアリザーバ59と接続さ
れている。従って、弁室120, 121内にはエアリザーバ59
からの圧縮空気が常時導入されている。一方、バルブリ
フタ107, 108が収納されたバルブリフタ室124, 125は、
一方のバルブリフタ室124 が圧力吐出口126 および管路
128 を介してハイ側ストッパ機構37の圧力室39と接続さ
れ、他方のバルブリフタ室125 が圧力吐出口127 および
管路129を介してロー側ストッパ機構38の圧力室40と接
続されている。またバルブリフタ107, 108の排気孔111,
112 は排気口113,114 を通じて外部と連通している。
上記カムスリーブ98の外周面132 とバルブリフタ107, 1
08のピストン部107a,108aとの間には、操作プランジャ
116,117および操作ボール118,119 が第5図(a)で上下可
能に配設されている。カムスリーブ98の外周面132 のほ
ぼ中央部にはカム孔133 が形成されており第5図(a)に
示す如くアクチュエータ8がハイ側に作動を完了する
と、一方の操作ボール119 がカム孔133 に嵌合し、また
第7図(a)に示す如くアクチュエータ8がロー側に作動
を完了すると、他方の操作ボール118 がカム孔133 に嵌
合するようになっている。
e.作用 レンジチェンジ型変速機の操作装置は上述の如く構成さ
れてなり、運転席のチェンジレバーを第5図(b)に示す
ギヤシフトパターン134 において左右方向にセレクト移
動させることにより、シフトレバー12を第3図(a)にお
いて矢印a方向またはb方向に移動させて所望のシフト
棒13〜15のヨーク16〜19に係合させることができる。
ここで、シフトパターン134 におけるチェンジレバー13
5 のセレクト位置を便宜上次の記号によって表わすこと
とする。
R(リバース)および1速のセレクト位置…W 2速および3速のセレクト位置………………X 4速および5速のセレクト位置………………Y 6速および7速のセレクト位置………………Z チェンジレバー135 のセレクト位置とシフトレバー12の
移動位置との関係につき説明すると、チェンジレバー13
5 が位置Wのときシフトレバー12がヨーク18と係合する
位置に移動している。また位置Xのときはヨーク16と、
位置Yのときはヨーク17と、位置Zのときはヨーク19
と、それぞれ係合する位置にシフトレバー12が移動して
いる。
従って、チェンジレバー135 を例えば位置Wにおいてシ
フト操作すると、図示しないシフト用リンクを介して第
2図に示すシフト軸10が回動し、シフト棒13が同図で左
右方向に摺動してRギヤまたは1速ギヤの投入がなされ
る。
本発明に係る操作装置においては、チェンジレバー135
を低速レンジの最高速ギヤシフト可能位置Xから高速レ
ンジの最低速ギヤシフト可能位置Yへセレクト操作する
際に副変速機3がローからハイに切換えられ、またチェ
ンジレバー135 を位置Yから位置Xへセレクト操作する
際に副変速機3がハイからローに切換えられる。以下、
この切換作動状況を第5図〜第8図に基づき詳細に説明
する。
〔ローレンジ〕
まず、チェンジレバー135 が第5図(b)に示す如く位置
Xにセレクトされているとき、各方向制御弁29,30,99,1
00は同図(a)に示す状態になっている。すなわち、この
状態では第1の方向制御弁29の操作ボール47がカムスリ
ーブ32の段部46に乗上げており、操作プランジャ79がバ
ルブリフタ68を押上げている。また、弁体62はバルブリ
フタ68の先端部68b によって押上げられ、バルブリフタ
68の排気孔72を閉塞するとともに弁座孔66を開放して供
給モードになっている。従って、エアリザーバ59の圧縮
空気が管路58→圧力供給口60→弁座孔66→バルブリフタ
室55→圧力吐出口77→管路81の経路を経てアクチュエー
タ8の低速側シリンダ室93に導入されている。
一方、第2の方向制御弁30の操作ボール48はカムスリー
ブ32の傾斜部50の前方に位置し、段部46に乗上げていな
い。従って操作プランジャ80およびバルブリフタ69は第
5図(a)に示す如く下がった状態にあり、弁座孔67が弁
体63によって閉塞されるとともにバルブリフタ69の排気
孔73が開放されて排気モードになっている。従ってバル
ブリフタ室56には排気口74および排気孔73を通じて大気
圧が導入されており、この大気圧は圧力吐出口78→管路
82の経路を経てアクチュエータ8の高速側シリンダ室92
に導入されている。従ってアクチュエータ8のピストン
89はこの状態において第5図(a)に示す如く低速側(右
側)に移動している。
また、このときハイ側ストッパ機構37はストッパ作動し
ロー側ストッパ機構38はストッパ解除されている。すな
わち、このとき第3の方向制御弁99の操作ボール118 は
カムスリーブ98の外周面132 に乗上げており、操作プラ
ンジャ116 がバルブリフタ107 を押上げている。このた
め弁体101 はバルブリフタ107 の先端部107bによって押
上げられ、バルブリフタ107 の排気孔111 が閉塞される
とともに弁座孔105 が開放して供給モードになってい
る。従って、エアリザーバ59の圧縮空気が管路123 →弁
座孔105 →バルブリフタ室124 →圧力吐出口126 →管路
128 の経路を経てハイ側ストッパ機構37の圧力室39に導
入され、この圧力によってストッパピストン37b が前進
してクッションリング138 に圧着している。
一方、第4の方向制御弁100 の操作ボール119 はカムス
リーブ98のカム孔133 に嵌合しており、操作プランジャ
117 およびバルブリフタ108 は第5図(a)に示す如く下
がった状態にあり、弁座孔106 が弁体102 によって閉塞
されるとともにバルブリフタ108 の排気孔112 が開放さ
れて排気モードになっている。従ってバルブリフタ室12
5 には排気口114 および排気孔112 を通じて大気圧が導
入されており、この大気圧は圧力吐出口127 →管路129
の経路を経てロー側ストッパ機構38の圧力室40に導入さ
れ、ストッパピストン38b はフリーの状態になってい
る。
〔ローレンジからハイレンジ〕 次に、チェンジレバー135 を第6図(b)に示す如く位置
Xから位置Yに向けて半分以上移動操作すると(このと
きの位置をSとする)、各方向制御弁29,30,99,100は同
図(a)に示す状態になる。すなわち、この状態では第2
の方向制御弁30の操作ボール48がカムスリーブ32の傾斜
部50を通って段部46に乗上げ、操作プランジャ80がバル
ブリフタ69を押上げる。また、弁体63はバルブリフタ69
の先端部69b によって押上げられ、バルブリフタ69の排
気孔73を閉塞するとともに弁座孔67を開放して供給モー
ドにする。従って、エアリザーバ59の圧縮空気が管路58
→圧力供給口60→通路57→弁座孔67→圧力吐出口78→管
路82の経路を経てアクチュエータ8の高速側シリンダ室
92に導入される。
一方、第1の方向制御弁29の操作ボール47はカムスリー
ブ32の段部46から傾斜部49を通って低い方に落ちるの
で、バルブリフタ68および操作プランジャ79がばね70に
よって押下げられてバルブリフタ68の排気孔72が開放さ
れるとともに、弁座孔66が弁体62によって閉塞されて排
気モードになる。従って、低速側シリンダ室93の圧縮空
気は管路81→圧力吐出口77→バルブリフタ室55→排気孔
72→排気口75の経路を経て外部に排出される。
このため、アクチュエータ8のピストン89は第6図(a)
に示す如く矢印e方向に移動し、シフトフォークによっ
て副変速機3はローからハイへの切換操作が開始され
る。
また、このときハイ側ストッパ機構37およびロー側スト
ッパ機構38はともにストッパ作動する。すなわち、この
とき第3の方向制御弁99の操作ボール118 はカムスリー
ブ98の外周面132 に乗上げたままになっており、第3の
方向制御弁99は第5図(a)と同じ状態を持続する。従っ
てハイ側ストッパ機構37はストッパ作動を持続する。
一方、第4の方向制御弁100 の操作ボール119 はカムス
リーブ98のカム孔133 から外周面132 に乗上げるので、
操作プランジャ117 がバルブリフタ108 を押上げる。こ
のため弁体102 はバルブリフタ108 の先端部108bによっ
て押上げられ、バルブリフタ108 の排気孔112 が閉塞さ
るとともに弁座孔106 が開放して供給モードになる。従
って、エアリザーバ59の圧縮空気が管路123 →通路122
→弁座孔106 →バルブリフタ室125 →圧力吐出口127 →
管路129 の経路を経てロー側ストッパ機構38の圧力室40
に導入され、この圧力によってストッパピストン38b が
前進してクッションリング139 に圧着する。このように
ハイ側ストッパ機構37およびロー側ストッパ機構38がそ
れぞれストッパ作動すると、弁操作軸28の第6図(a)で
矢印d方向の移動がストッパピストン37b によって規制
される。
〔ハイレンジ〕
アクチュエータ8が第7図(a)に示す如くハイ側位置に
作動を完了すると、副変速機3のハイギヤへの切換えが
完了する。また、このとき第3の方向制御弁99の操作ボ
ール118 がカムスリーブ98のカム孔133 に嵌合し、バル
ブリフタ107 および操作プランジャ116 がばね109 によ
って押下げられてバルブリフタ107 の排気孔111 が開放
されるとともに、弁座孔105 が弁体101 によって閉塞さ
れて排気モードになる。従って、ハイ側ストッパ機構37
の圧力室39内の圧縮空気は管路128 →圧力吐出口126 →
バルブリフタ室124 →排気孔111 →排気口113 の経路を
経て外部に排出され、ハイ側ストッパ機構37がストッパ
解除される。この結果、弁操作軸28を第7図(a)に示す
如く矢印d方向に移動させることが可能となり、チェン
ジレバー135 を第7図(b)に示す如く位置Yまで移動さ
せることが可能になる。
なお、このとき第1および第2の方向制御弁29,30は第
6図(a)と同じ状態を持続する。
〔ハイレンジからローレンジ〕
次に、チエンジレバー135 を第8図(b)に示す如く位置
Yから位置Xに向けて半分以上移動操作すると(このと
きの位置をTとする)、各方向制御弁29,30,99,100は同
図(a)に示す状態になる。すなわち、この状態では第1
の方向制御弁29の操作ボール47がカムスリーブ32の傾斜
部49を通って段部46に乗上げ、操作プランジャ79がバル
ブリフタ68を押上げる。また、弁体62はバルブリフタ68
の先端部68b によって押し上げられ、バルブリフタ68の
排気孔72を閉塞するとともに弁座孔66を開放して供給モ
ードにする。
従って、エアリザーバ59の圧縮空気が管路58→圧力供給
口60→弁座孔66→圧力吐出口77→管路81の経路を経てア
クチュエータ8の低速側シリンダ室93に導入される。
一方、第2の方向制御弁30の操作ボール48はカムスリー
ブ32の段部46から傾斜部50を通って低い方に落ちるの
で、バルブリフタ69および操作プランジャ80がばね71に
よって押下げられてバルブリフタ69の排気孔73が開放さ
れるとともに、弁座孔67が弁体63によって閉塞されて排
気モードになる。従って、高速側シリンダ室92内の圧縮
空気は管路82→圧力吐出口78→バルブリフタ室56→排気
孔73→排気口74,75の経路を経て外部に排出される。従
って、アクチュエータ8のピストン89は第8図(a)で矢
印f方向に移動し、副変速機3のハイからローへの切換
操作が開始される。
このとき、第3および第4の方向制御弁99,100はその操
作ボール118, 119がそれぞれカムスリーブ98の外周面に
乗上げているので、前述したローレンジへの切換操作の
場合と同様に供給モードになっている。従ってハイ側ス
トッパ機構37およびロー側ストッパ機構38はそれぞれス
トッパ作動しており、弁操作軸28の第8図(a)で矢印c
方向の移動がロー側ストッパ機構38のストッパピストン
38b によって規制されている。
次にアクチュエータ8が第5図(a)に示す如くロー側位
置に作動を完了すると、副変速機3のローギヤへの切換
えが完了する。また、第3の方向制御弁100 はその操作
ボール119 がカムスリーブ98のカム孔133 に嵌合して再
び排気モードとなり、ロー側ストッパ機構38がストッパ
解除される。この結果、弁操作軸28を第5図(a)に示す
如く矢印c方向に移動させることが可能となり、チェン
ジレバー135 を第5図(b)に示す如く位置Xまで移動さ
せることが可能になる。
なお、このとき第1および第2の方向制御弁29,30は第
8図(a)と同じ状態を持続する。
以上、本発明の一実施例につき説明したが、本発明は上
記実施例に限定されることなく種々の変形が可能であ
る。例えば上記実施例では第3図(a)に示す如く一つの
シフト棒14に2つのヨーク16,17を設けることによって
シフトレバー12が互いに隣接する2つのセレクト位置に
おいてヨーク16または17に係合するようにしたが、同様
の作用は第3図(b)に示す如くシフトレバー12に2つの
先端部12b, 12cを形成しても実現することが可能であ
る。
また、上記実施例ではハイ側ストッパ機構37とロー側ス
トッパ機構38をカムスリーブ98と第3および第4の方向
制御弁99,100 からなる機械的なストッパ制御手段にて
制御するようにしたが、アクチュエータ8のピストンロ
ッド等のストローク位置をリミットスイッチなどにより
検出し、この検出結果に基づきハイ側ストッパ機構37お
よびロー側ストッパ機構38に対する圧縮空気の給排を電
磁弁で制御するようにしてもよい。
さらに、上記実施例ではハイ側ストッパ機構37およびロ
ー側ストッパ機構38を弁操作軸28の両端部に配設した
が、チェンジレバー135 からシフトレバー12に至るセレ
クト用リンク機構の任意の位置に配設してもよい。すな
わち、ストッパ機構37,38はチェンジレバー135 のセレ
クト操作を適宜規制し得るものであればその構造ないし
配設位置は必要に応じて種々の変形が可能である。
また、上記実施例では第1および第2の方向制御弁29,
30によってアクチュエータ8の高速側シリンダ室92およ
び低速側シリンダ室93に対する圧縮空気の給排を行なっ
たが、第9図に示す如く第1および第2の方向制御弁2
9,30の代わりに1つの切換弁142 を用い、この切換弁1
42 をシフトレバー12に形成したカム面144 によって操
作するようにしてもよい。切換弁142 は第10図に示す如
く4ポート2位置切換弁であって、操作プランジャ143
が押込まれると管路81がエアリザーバ59と接続されると
ともに管路82が大気に連通されるようになっている。ま
た操作プランジャ143 が突出すると管路81が大気に連通
するとともに管路82がエアリザーバ59と接続されるよう
になっている。なお、第9図ではハイ側ストッパ機構37
およびロー側ストッパ機構38をシフト軸10の両端部に配
設し、シフトレバー12はシフト軸10に固定している。
また、上記実施例では第1および第2の方向制御弁29,
30を機械操作式の制御弁で構成したが、スイッチと電磁
弁を組合わせた制御弁を用いてもよい。第11図〜第13図
はこのような制御弁を用いた一例を示したものであっ
て、第11図において146 はセレクトリンクロッド、147
はシフトリンクロッド、148 はレンジチェンジバルブ、
149 は回動アームである。回動アーム149 はリンクロッ
ド150,151 によって操作装置6のレバー24とレンジチェ
ンジバルブ148 のカム軸152 に連結されている。カム軸
152 の両端部にはハイ側ストッパ機構37およびロー側ス
トッパ機構38が配設されている。ハイ側スイッチ153 お
よびロー側スイッチ154 はカム軸152 の摺動によってON
−OFF されよるようになっている。スイッチ153,154 は
ハイ側電磁弁155 およびロー側電磁弁156 と接続され、
スイッチ153, 154のロッド157, 158が押込まれてスイッ
チ153, 154がONになると、電磁弁155,156 が励磁されて
アクチュエータ8の圧力室92,93に圧縮空気が供給され
るようになっている。またロッド157,158 が突出してス
イッチ153, 154がOFF になると、電磁弁155, 156が非励
磁になってアクチュエータ8の圧力室92,93から圧縮空
気が外部に排出されるようになっている。
f.発明の効果 本発明は上述の如く、副変速機のギヤの切換操作が完了
するまでチェンジレバーを所望のセレクト位置まで操作
することができないので、チェンジレバーの誤操作を確
実に防止することができ、副変速機のギヤ等を不測に損
傷するおそれを完全に解消することができる。さらに、
副変速機のギヤの切換えの完了をチェンジレバーの操作
感覚により運転者が感知することができるので、従来の
ようにレンジチェンジのたびにいちいち確認ランプを確
認するといった煩わしさがなく、運転操作の容易性、快
適性を実現することができるとともに、確認ランプ等の
装置を不要とすることができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示したものであって、第1図
は変速機の側面図、第2図は主変速機の操作装置の縦断
面図、第3図(a)および(b)はシフト軸の側面図、第4図
は変速機操作装置の概略断面図、第5図(a)はローレン
ジにおけるリレーバルブユニットおよびアクチュエータ
の断面図、第5図(b)はそのときのギヤシフトパターン
の平面図、第6図(a)はローからハイへのレンジチェン
ジが開始したときのリレーバルブユニットおよびアクチ
ュエータの断面図、第6図(b)はそのときのギヤシフト
パターンの平面図、第7図(a)はハイレンジにおけるリ
レーバルブユニットおよびアクチュエータの断面図、第
7図(b)はそのときのギヤシフトパターンの平面図、第
8図(a)はハイからローへのレンジチェンジが開始した
ときのリレーバルブユニットおよびアクチュエータの断
面図、第8図(b)はそのときのギヤシフトパターンの平
面図、第9図は本発明の変形例を示す主変速機の操作装
置とアクチュエータの縦断面図、第10図は第9図の切換
弁の略図、第11図〜第13図は本発明の別の変形例を示す
ものであって、第11図は変速機の平面図、第12図は主変
速機の操作装置の平面図、第13図はレンジチェンジバル
ブとアクチュエータの縦断面図である。 1……変速機、2……主変速機、 3……副変速機、6……操作装置、 8……アクチュエータ、10……シフト軸、 12……シフトレバー、13〜15……シフト棒、 23……セレクト軸、25……セレクトアーム、 27……リレーバルブユニット、 28……弁操作軸、29……第1の方向制御弁、 30……第2の方向制御弁、32……カムスリーブ、 33……嵌合孔、 37……ハイ側ストッパ機構、 38……ロー側ストッパ機構、46……段部、 47,48……操作ボール、49,50……傾斜部、 59……エアリザーバ、77,78 ……圧力吐出口、 79,80 ……操作プランジャ、 81……第1の管路、82……第2の管路、 92……アクチュエータ8の高速側シリンダ室、 93……アクチュエータ8の低速側シリンダ室、 97……ストッパ制御手段、98……カムスリーブ、 99……第3の方向制御弁、 100 ……第4の方向制御弁、 133 ……カム孔、 135 ……チェンジレバー。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の平行に配置された歯車列よりなる主
    変速機と、 その主変速機の出力を高速レンジまたは低速レンジに切
    替える歯車式副変速機と、 上記主変速機の歯車比を選択するため歯車列の軸線に平
    行に配置された複数のシフト棒と、上記シフト棒に直角
    方向に配置され運転室内に設けられたチエンジレバーの
    シフト操作に応動して回動するシフト軸と、上記シフト
    軸に配置され該シフト軸と共に回動可能なシフトレバー
    と、上記シフトレバーの先端を受入れ、上記シフト棒を
    その軸線方向に摺動させるためにシフト棒に取付けられ
    た少なくとも2ヶのシフトレバー係合面を有するヨーク
    と、上記チエンジレバーのセレクト操作に応動して上記
    シフトレバーをシフト軸の軸線方向にセレクト移動させ
    るセレクトアームとを有する主変速機変速装置と、 上記副変速機を高速レンジまたは低速レンジに切替え操
    作する流体圧アクチュエータを含む副変速機変速装置
    と、 からなるレンジチェンジ型変速機において、 (a) 上記チェンジレバーのセレクト移動に応じて動く
    ハイ・ローレンジ切替え手段と、 (b) 上記レンジ切替え手段の作動によって、上記チェ
    ンジレバーが高速レンジの最低速ギヤシフト可能位置か
    ら低速レンジの最高速ギヤシフト可能位置までの間の所
    定の位置より低速レンジ側に位置するとき、上記アクチ
    ュエータの低速側シリンダ室に作動流体を供給し、高速
    側シリンダ室の作動流体を排出するとともに、上記チェ
    ンジレバーが上記所定の位置より高速レンジ側に位置す
    るとき、上記アクチュエータの高速側シリンダ室に作動
    流体を供給し、低速側シリンダ室の作動流体を排出する
    よう制御するリレーバルブユニットと、 (c) 上記チェンジレバーが、上記所定の位置と高速レ
    ンジの最低速ギヤシフト可能位置との中間の適宜のセレ
    クト位置に来たとき、上記チェンジレバーの高速レンジ
    側へのセレクト移動を阻止するハイ側ストッパ機構と、 (d) 上記チェンジレバーが、上記所定の位置と低速レ
    ンジの最高速ギヤシフト可能位置との中間の適宜のセレ
    クト位置に来たとき、上記チェンジレバーの低速レンジ
    側へのセレクト移動を阻止するロー側ストッパ機構と、 (e) 上記流体圧アクチュエータが作動中のときは、上
    記ハイ側ストッパ機構およびロー側ストッパ機構をそれ
    ぞれストッパ作動させ、上記流体圧アクチュエータがハ
    イ側位置またはロー側位置に作動を完了したときは、上
    記ハイ側ストッパ機構またはロー側ストッパ機構をスト
    ッパ解除するストッパ制御手段と、 をそれぞれ具備してなることを特徴とするレンジチェン
    ジ型変速機の操作装置。
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