JPH06138854A - 液晶表示素子の駆動方法 - Google Patents

液晶表示素子の駆動方法

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JPH06138854A
JPH06138854A JP5205869A JP20586993A JPH06138854A JP H06138854 A JPH06138854 A JP H06138854A JP 5205869 A JP5205869 A JP 5205869A JP 20586993 A JP20586993 A JP 20586993A JP H06138854 A JPH06138854 A JP H06138854A
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voltage
row electrode
row
column
electrodes
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JP5205869A
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English (en)
Inventor
Takeshi Kuwata
武志 桑田
Enu Rutsukumongazan Temukaa
エヌ ルックモンガザン テムカー
Hidemasa Ko
英昌 高
Takanori Onishi
孝宣 大西
Satoshi Nakazawa
聡 中沢
Satoshi Ihara
聡 渭原
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】駆動信号の周波数成分の変動の少ない階調方法
を得る。 【構成】行電極には、実質的に直交関数からなる信号が
印加されるとともに、特定列における、j番目の行電極
サブグループ(ここでjは1〜Jまで変化する整数)の
表示データを、L個の要素を有する列ベクトルDj (こ
こで、Dj の要素は階調の程度に応じてオフを示す1及
びオンを示す−1との間の値をとる)で表現する場合
に、列電極には、Dj を上記直交関数で変換した信号に
±(L−tj ・Dj)1/2 で示す2種の信号を加えた信
号を実質的に印加することにより、列ベクトルDj で示
される階調表示を行う。 【効果】駆動信号の周波数成分の変動の少ない階調方法
を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶表示素子を高速に階
調駆動する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、CRTに代わる、薄くて、軽くコ
ンパクトでかつ大容量の情報の表示を実現するものとし
て、液晶表示素子が注目されている。かかる液晶表示素
子としては、ツイステッドネマチック(TN)タイプの
液晶表示素子の画素各々をそれぞれに対応して形成され
た薄膜フィルムトランジスタで駆動するものと、いわゆ
るツイステッドネマチック(TN)タイプ及びスーパー
ツイステッドネマチック(STN)タイプの液晶表示素
子を、薄膜フィルムトランジスタを用いずに駆動するも
の(単純マトリクスタイプ)との2種類に、大きく分け
られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】薄膜フィルムトランジ
スタを用いるものは、素子の製造工程が複雑で、製造コ
ストが高いという問題点がある。一方、単純マトリクス
タイプのものは、比較的素子の製造工程は単純である
が、多段階の階調表示に適していないという問題点があ
る。
【0004】従来の方法では、データに応じて行選択パ
ルスに対する極性が変化する間、列電圧の振幅が一定で
あった。したがって、画素に印加される実効電圧は表示
されるデータと独立になる。
【0005】しかし、一般的に、表示上で階調表示を行
うためには、画素に印加される実効電圧を変化させる必
要がある。画素に印加される実効電圧は列電圧の振幅を
変えることにより、変化させることができる。しかしな
がら、単純に列電圧の振幅を変化させたのでは、その列
に含まれるすべての画素の実効電圧を変化させることに
なってしまう。
【0006】このため、従来の単純マトリクスタイプの
素子は、いわゆるフレーム変調又はパルス幅変調で行わ
れている。フレーム変調によると駆動の低周波成分が増
し、フリッカが発生しやすい。また、パルス幅変調によ
ると駆動の高周波成分が増し、表示むらが発生しやす
い。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決すべくなされたものであり、以下のような液晶表示素
子の駆動方法を提供するものである。
【0008】複数の行電極と複数の列電極とからなるマ
トリクス型液晶表示素子の駆動方法において、行電極の
J×L本を(J及びLはそれぞれ1以上の整数)それぞ
れL本の行電極からなるJ個の行電極サブグループに分
けて、この行電極サブグループについて一括して選択し
て行う駆動方法であって、行電極には、実質的に直交関
数からなる信号が印加され、特定列における、j番目の
行電極サブグループ(ここでjは1〜Jまで変化する整
数)の表示データを、L個の要素を有する列ベクトルD
j (ここで、Dj は数3で表現され、それぞれの要素は
階調の程度に応じてオフを示す1及びオンを示す−1と
の間の値をとる)で表現する場合に、列電極には、Dj
を上記直交関数で変換した信号に以下の数4で示す2種
の信号を加えた信号を実質的に印加することにより、列
ベクトルDj で示される階調表示を行うことを特徴とす
る液晶表示素子の駆動方法。
【0009】
【数3】
【0010】
【数4】±(L−tj ・Dj)1/2
【0011】上記の2種類の信号は、ほぼ均等な比率で
加えられることが好ましい。これは直流成分を除去する
ことからの当然の要請である。
【0012】本発明を具体的に説明する。まず、単純マ
トリクスタイプの液晶表示素子を駆動するための伝統的
な電圧平均化法の場合の階調駆動について説明する。こ
の場合は、駆動電圧を全体として低下させるため、電圧
の基準レベルを毎フレームごとに、シフトさせることが
ある(いわゆるIAPT法、例えば、H. Kawakami, Y.
Nagae, and E. Kaneko, 'Matrix Addressing Technolog
y of Twisted NematicLiquid Crystal Display',SID-IE
EE Record of Biennial Display Conf.,pp 50-52, 1976
参照)。しかし本明細書では、簡単のため、主に基準
レベルをシフトさせない場合について説明する(いわゆ
るAPT法、例えば、Alt, P. M. and Pleshko, P., 'S
canning Limitations of Liquid Crystal Displays', I
EEE Trans. ED, Vol.ED21, pp 146-155,1974参照)。た
だし、IAPT法への応用は、APT法での印加電圧
を、変化する中間電圧からの電圧振幅ととらえることに
よって極めて容易に行える。
【0013】この場合、行電極の選択電圧の絶対値をV
r (Vr >0)とし、非選択電圧を0とすると、Vr
は−Vr の電圧が行電極に印加される。
【0014】一方、表示の階調レベルをg1 で表す。こ
こで、g1 は階調の程度に応じてオフを示す1及びオン
を示す−1との間の値をとる。例えば、4階調であれ
ば、−3/3,−1/3,1/3,3/3をとることが
でき、16階調なら、−15/15,−13/15,・
・・,13/15,15/15をとることができる。た
だし、一般の液晶表示素子においては、電圧−透過率曲
線は直線でないので、g1 を均等にとることは好ましく
ないことが多い。電圧−透過率曲線に応じて、各階調の
間隔を適宜設定することが好ましい。
【0015】IAPT法に本発明の方法を適用した場
合、行電極がある一定のVr をとる場合に、列電極に印
加される電圧は、2種類存在する。
【0016】すなわち、Vr に対しては、(g1 +k)
及び(g1 −k)に比例するようにされ、−Vr に対し
ては、−(g1 +k)及び−(g1 −k)に比例するよ
うにされる。直流成分を避けるための操作である。ここ
で、k2 =1−g1 2であり、また、比例定数は適宜液晶
素子に応じてコントラスト比が最大になるように選ばれ
る。
【0017】上記の2種類の電圧を列電極側に順次印加
して行く。ただし、印加のタイミングと順序とは本発明
においては自由に変更することができる。例えば、図1
に示したようにVr に対する(g1 +k)及び(g1
k)は連続して印加されてもよいし、図2に示したよう
に、一方のみを印加して全行電極を走査した後に、他方
を印加するようにしてもよい。図1、図2でVc は比例
定数である。
【0018】本出願人は、高速液晶表示素子の駆動方法
として、複数の行電極を同時に選択することにより、液
晶の緩和現象を抑え、コントラスト比低下を抑制した駆
動方法をすでに提案している(例えば、特願平4−14
8844号参照、以下、この方法をSAT(Sequential
Addressing Technique)法と呼ぶ)。
【0019】上述の方法は、SAT法において以下のよ
うに一般化される。
【0020】SAT法では、以下のようにL本の行電極
からなる行電極サブグループを一括して選択する。以下
は、SAT法の典型例である。
【0021】(1)選択電圧行列として、要素が電圧+
r に対応する+1もしくは−Vrに対応する−1とか
らなる、L行K列の直交行列A及び−Aを選ぶ(KはL
<Kとなる整数)。直交行列をA及び−Aとしたのは直
流成分排除のためである。
【0022】(2)j番目の行電極サブグループの選択
時には、選択電圧行列の列ベクトル(以後、選択電圧ベ
クトルという)の要素とj番目の行電極サブグループを
構成する行電極における電圧振幅とが対応するように、
電圧印加される。この電圧印加は選択電圧ベクトルのす
べてについて行われる。
【0023】この際、選択電圧ベクトルを選ぶ順序は、
任意である点に注意すべきである。特に、一つの行電極
サブグループについて一つの選択電圧ベクトルを印加す
るごとに、次の行電極サブグループについての印加をす
るようなシーケンスをとれば、選択パルスが、1つの表
示サイクル中に分散され、高速応答液晶素子の緩和現象
を抑え、高コントラスト比が実現できる。
【0024】また、選択電圧ベクトルの時系列的な配列
も任意である。ひとつの行電極サブグループを選択する
際の選択電圧行列が、他の行電極サブグループを選択す
る際の選択電圧行列のベクトルの配列順序をずらして配
列したものとなるようにしてもよい。かかる方法は、一
般的に表示むらの低減に有効であることが確認されてい
る。
【0025】同様に、表示むらの低減のためには、1の
表示サイクルにおいて使用した選択電圧行列の行を入れ
替えて形成した行列を、次の表示サイクルの選択電圧行
列として用いてもよい。
【0026】複数行同時選択を行う場合、当該行電極サ
ブグループ上で表示される表示データは、L個の要素を
有する列ベクトルDj (ここで、Dj は数2のように表
現され、それぞれの要素は前述のAPT法と同様に、階
調の程度に応じてオフを示す1及びオンを示す−1との
間の値をとる)で表現される。
【0027】そして、j番目の行電極サブグループに選
択電圧ベクトルαi に対応する電圧が印加されて選択さ
れているときに、ベクトルDj で表現される表示データ
を表示するために列電極に印加される電圧は、選択電圧
行列に応じて、以下のようにされる。
【0028】(1)選択電圧ベクトルαi が行列Aを構
成する列ベクトルであるときに、ベクトルDj で表現さ
れる表示データを表示するために列電極に印加される電
圧は、実質的に以下の式で示されるVd,1 に比例するよ
うにされる。ここで、式中のtは行列の転置を表す。 Vd,1t αi ・Dj +(L−tj ・Dj)1/2
【0029】(2)選択電圧ベクトルαi が行列−Aを
構成する列ベクトルであるときに、ベクトルDj で表現
されるデータを表示するために列電極に印加される電圧
は、実質的に以下の式で示されるVd,2 に比例するよう
にされる。ここで、式中のtは行列の転置を表す。 Vd,2t αi ・Dj −(L−tj ・Dj)1/2
【0030】すなわち、行列Aに対応する電圧を行電極
へ印加している場合と、行列−Aに対応する電圧を行電
極へ印加している場合とで、列電極に印加する電圧は逆
位相とされる。
【0031】このようにして、高速駆動に適したSAT
法についても、極めて多段階の階調表示が得られる。
【0032】この場合、表示データDj の切り替えは、
選択電圧行列を構成する全ての選択電圧ベクトルを印加
し終えた時点のタイミングで行う必要はない。すなわ
ち、選択電圧ベクトルを順次印加している途中で表示デ
ータDj が切り替わってもよい。このような場合は、若
干直流成分が駆動信号にのることがあるが、全体として
は大きな問題にならない場合が多い。
【0033】特に、L=2p となる場合(pは整数)
は、K>Lであることから、選択電圧行列の大きさ(列
の数)が大きくなる。一方、L=2p −1となる場合
は、K=2p となる直交行列を選択電圧行列として選ぶ
ことができるので、選択電圧行列の大きさ(列の数)を
比較的小さくすることができ、有利である。
【0034】例えば、7行8列の直交行列Aを選ぶこと
ができる。その代表的なものとして、いわゆる8次のア
ダマール行列から任意の1行を削除した7行8列の行列
が例示される。
【0035】本発明において、選択電圧行列として、そ
れを構成する選択電圧ベクトルが、可能な種類の選択電
圧ベクトルすべてを含むように選ぶこともできる。この
場合は、例えば、L=8であれば、列の数は28 =25
6となる。
【0036】本発明において、J=1とした場合は、全
行電極を同時に選択する場合である。かかる場合は、非
選択期間がなくなるので、行電極に印加する電圧が2種
類となる点でメリットがあるが、ハードウエアが極めて
複雑になるため、上述のように適当な数の複数行を同時
選択し、かつ走査することが好ましい。
【0037】本方法では、行電極を仮想的に考えると共
に、その仮想的な行電極上の表示データも仮想的に選ん
で駆動することができる。
【0038】例えば、本発明の駆動方法において複数行
同時選択する場合は、駆動回路を簡単なものとするため
に、行電極サブグループを構成する行電極の本数をそれ
ぞれ等しくすることが好ましい。むろん、一般的なセル
構成においては、行電極全体の数が、行電極サブグルー
プを構成する行電極の本数の倍数となっているわけでは
ないので、各行電極サブグループを構成する行電極の数
をすべて等しくすることはできないことがある。
【0039】かかる、L本の行電極から構成される他の
行電極サブグループよりも少ないLr 本の行電極から構
成される行電極サブグループからなる部分について、そ
の行電極と列電極に印加する電圧については、(L−L
r )本の行電極を仮想的に加えて駆動することにより、
行電極サブグループを構成する行電極の本数がL本であ
る場合と同様に駆動できる。
【0040】すなわち、Lr 本の行電極からなるサブグ
ループを駆動する場合は、Lr 番目、(Lr +1)番
目、・・・、L番目に相当する(L−Lr )本の行電極
を仮想的に考えると共に、その仮想的な行電極上の表示
データも仮想的に選んで駆動すればよい。
【0041】
【実施例】本発明の駆動方法を実現するために採用した
回路の一例が図4である。入力信号は、ディジタル信号
でR、G、Bそれぞれの表示データがフレームバッファ
メモリ1に入力される。このフレームバッファメモリ1
から選択されている行電極サブグループ上の表示データ
を列電圧発生器2へ送る。また、行電極シーケンス発生
器3より所定の行電極選択パターンを列電圧発生器2へ
送る。
【0042】この列電圧発生器2では上記表示データと
行電極選択パターンとをもとに演算を行って列電圧をつ
くり、これをバッファメモリ及びデータフォーマッタ4
で表示パネルにデータを転送するのに適したフォーマッ
トに配列を変えてD−Aコンバータ5に送る。ここでデ
ィジタル信号からアナログ信号に変換された表示データ
は、オフセット及びゲイン補正器6でLCD駆動に適し
たオフセット値と振幅に変換されて列ドライバ7に送ら
れる。列ドライバ7の出力はそれぞれLCD8の列入力
端子に接続されている。
【0043】一方、行電極選択シーケンス発生器3の出
力は行電極選択シーケンサ9へも送られ、ここで列側の
表示データとのタイミング調整を行って行ドライバ10
へ送られる。行ドライバ10の出力はそれぞれLCD8
の行入力端子に接続されている。
【0044】本発明における、列信号の発生回路の構成
を示したのが、図5である。これは、L本の行電極を同
時選択した場合、選択電圧行列として、直交行列
[αmn]及び直交行列[−αmn]を並べたものを用いた
例である。
【0045】直交行列[αmn]を選択電圧行列とする場
合は、列電極に印加する電圧は、前述のVd,1 に比例
し、直交行列[−αmn]を選択電圧行列とする場合は、
列電極に印加する電圧は、前述のVd,2 に比例すること
とする。これは選択電圧行列に仮想行として、直交行列
[αmn]に対しては要素”1”であり、直交行列[−α
mn]に対しては要素”−1”である行を1行加えてデー
タ(L−tj ・Dj)1/2 を表示することに対応する、
と考えることができる。
【0046】L個の表示データDj (j=1,2,・・
・,L)を、それぞれ列電圧発生器2の表示データ入力
端子に印加する。この表示データは、二乗演算器11で
二乗され、加算器12でL個の二乗データの加算を行
い、関数発生器13によって所定の演算を施し、符号決
定器14に入力される。
【0047】二乗演算器11での演算はROMに二乗の
表を書き込んでおき、それを読み出すことによって行っ
てもよいし、実際に掛け算器を用いて二乗演算を行って
もよいが、ROMを用いたほうが高速に行える利点があ
る。関数発生器13はROMに所定の演算結果を書き込
んで使用すればよい。
【0048】関数発生器13の出力及びL個の表示デー
タと、直交行列[αmn]と[−αmn]とのいずれの選択
信号に対応するものであるかを示すデータを加えて、
(L+1)個の要素を有する新しい選択電圧ベクトルと
が符号決定器14に入力される。符号決定器14では、
選択電圧ベクトルが+1のときは加算を、−1のときは
減算を行う様にデータを処理して加算器15に送る。加
算器15では、(L+1)個のデータの加・減算を行
い、列電極データとして出力する。
【0049】この列電圧発生回路の特徴は、非選択時間
内に素子に印加される実効電圧が表示パターンに依存し
ないように加えられる補正電圧が、実際には表示されな
い仮想電極、すなわち、(L+1)本目の電極に加えら
れると考えることができることである。そのため、1つ
の表示を完了するのに要するシーケンス長は、一般的に
いって階調表示を行わないときとほとんど変わらないと
いう利点を持つ。
【0050】(実施例1)上述の回路構成を用いて平均
応答速度が2階調で50msec(25℃)のSTN液
晶表示素子を、行電極本数Nは245本に対して、L=
7,J=35とし、本発明の駆動方法で駆動をした。
【0051】
【数5】
【0052】選択電圧行列としては、数5に示した行列
1 とその要素の符号を反転した−A1 を使用した。A
1 は、8次のアダマール行列から第1行を削除したもの
である。選択電圧ベクトルは全体で16個になった。印
加電圧+Vr を「+」と表し、印加電圧−Vr を「−」
と表して印加電圧を時系列にしたがって表した選択コー
ドを表1に示す。ただし、実際の印加においては、1つ
の行電極サブグループに1つの選択コードに対応する電
圧を印加するごとに次の行電極サブグループに電圧印加
することにして、液晶の緩和現象を防いだ。
【0053】
【表1】
【0054】表1の選択コードに振った番号にそれぞれ
対応する期間をt1〜t16とし、その期間における列
電極への電圧は以下のCt1〜Ct16 に比例するようにし
て、最大のコントラスト比が得られるようにした。
【0055】Ct1 =g0 +g1 +g2 +g3 +g4
5 +g6 +g7t2 =g0 −g1 +g2 −g3 +g4 −g5 +g6
7t3 =g0 +g1 −g2 −g3 +g4 +g5 −g6
7t4 =g0 −g1 −g2 +g3 +g4 −g5 −g6
7t5 =g0 +g1 +g2 +g3 −g4 −g5 −g6
7t6 =g0 −g1 +g2 −g3 −g4 +g5 −g6
7t7 =g0 +g1 −g2 −g3 −g4 −g5 +g6
7t8 =g0 −g1 −g2 +g3 −g4 +g5 +g6
7t9 =−Ct1t10 =−Ct2t11 =−Ct3t12 =−Ct4t13 =−Ct5t14 =−Ct6t15 =−Ct7t16 =−Ct8
【0056】ここで、g1 〜g7 は行電極7本のそれぞ
れの階調レベルであり、前述のように、−1と1との間
の値である。本実施例では32階調とした。また、g0
=(7−(|g1|2 + |g2|2 + |g3|2 + |g4|2 + |
5|2 + |g6|2 + |g7|2))1/2 である。
【0057】この場合の電圧コントラスト比曲線を示し
たのが図3である。本実施例では32階調で行ったが、
図の見やすさのため、完全オフから1、5、9、13、
17、21、25、29、32番目の階調のみ抜き出し
て表現した。図中で、i/32と表現したのは、32の
階調レベルのうちオフから数えてi番目であることを示
す。横軸は電圧、縦軸はコントラスト比である。
【0058】また、各階調間を移る時のレスポンス時間
を表2、表3に示した。この場合のレスポンス時間と
は、変化前のオフに近い第1の階調で充分時間が経過し
た時点での光透過度をT1 、変化後のオンに近い第2の
階調で充分時間が経過した時点での光透過度をT2
し、第1の階調から第2の階調に切り替えた時刻をτ
1 、その後、光透過度Tが(T2 −T1 )×0.9+T
1 となる時刻をτ2 、また、逆に第2の階調から第1の
階調に切り替えた時刻をτ3 、その後、光透過度Tが
(T2 −T1 )×0.1+T1 となる時刻をτ4 とする
と、立ち上がりのレスポンス時間はτrise=τ2 −τ1
で、立ち下がりのレスポンス時間はτfall=τ4−τ3
である。表2は立ち上がり時間、表3は立ち下がり時間
である。またRiとは、オン、オフ間で光透過率がほぼ
7等分されるような階調のうち、オフから数えたi番目
の階調であることを示している。単位はmsecであ
る。
【0059】
【表2】
【0060】
【表3】
【0061】表からレスポンス時間が最大2倍程度しか
変化していないことがわかる。
【0062】(実施例2)上述の回路構成を用いて平均
応答速度が2階調で50msec(25℃)のSTN液
晶表示素子を、行電極本数Nは240本に対して、L=
3,J=80とし、本発明の駆動方法で駆動をした。
【0063】
【数6】
【0064】選択電圧行列としては、数6に示した行列
2 とその要素の符号を反転した−A2 を使用した。A
2 は4次のアダマール行列から第1行を削除したもので
ある。選択電圧ベクトルは全体で8個になった。印加電
圧+Vr を「+」と表し、印加電圧−Vr を「−」と表
して印加電圧を時系列にしたがって表した選択コードを
表4に示す。ただし、実際の印加においては、1つの行
電極サブグループに1つの選択コードに対応する電圧を
印加するごとに次の行電極サブグループに電圧印加する
ことにして、液晶の緩和現象を防いだ。
【0065】
【表4】
【0066】表4の選択コードに振った番号にそれぞれ
対応する期間をt1〜t8とし、その期間における列電
極への電圧は以下のCt1〜Ct8に比例するようにして、
最大のコントラスト比が得られるようにした。
【0067】Ct1=g0 +g1 +g2 +g3t2=g0 −g1 +g2 −g3t3=g0 +g1 −g2 −g3t4=g0 −g1 −g2 +g3t5=−Ct1t6=−Ct2t7=−Ct3t8=−Ct4
【0068】ここで、g1 〜g3 は行電極3本のそれぞ
れの階調レベルであり、前述のように、−1と1との間
で正規化された値である。本実施例でも32階調とし
た。また、g0 =(3−(|g1|2 + |g2|2 + |g3|
2 ))1/2 である。本方法により、高速表示切り替えを
行うと共に、多段階階調が得られた。
【0069】(実施例3)上述の回路構成を用いて平均
応答速度が2階調で50msec(25℃)のSTN液
晶表示素子を、行電極本数Nは240本に対して、L=
3,J=80とし、本発明の駆動方法で駆動をした。
【0070】
【数7】
【0071】この際、数7に示した選択電圧行列A3
び−A3 を使用した。A3 はL=3に対して考えられる
すべての種類の+1と−1との要素とする列ベクトルを
含む直交行列である。選択電圧ベクトルは全体で16個
となる。印加電圧+Vr を「+」と表し、印加電圧−V
r を「−」と表して印加電圧を時系列にしたがって表し
た選択コードを表5に示す。ただし、実際の印加におい
ては、1つの行電極サブグループに1つの選択コードに
対応する電圧を印加するごとに次の行電極サブグループ
に電圧印加することにして、液晶の緩和現象を防いだ。
【0072】
【表5】
【0073】表5の選択コードに振った番号にそれぞれ
対応する期間をt1〜t16とし、その期間における列
電極への電圧は以下のCt1〜Ct16 に比例するようにし
て、最大のコントラスト比が得られるようにした。
【0074】Ct1 = g0 +g1 +g2 +g3t2 = g0 −g1 +g2 −g3t3 = g0 +g1 −g2 −g3t4 = g0 −g1 −g2 +g3t5 = g0 −g1 −g2 −g3t6 = g0 +g1 −g2 +g3t7 = g0 −g1 +g2 +g3t8 = g0 +g1 +g2 −g3t9 =−Ct1t10 =−Ct2t11 =−Ct3t12 =−Ct4t13 =−Ct5t14 =−Ct6t15 =−Ct7t16 =−Ct8
【0075】ここで、g1 〜g3 は行電極3本のそれぞ
れの階調レベルであり、前述のように、−1と1との間
の値である。本実施例でも32階調とした。また、g0
=(3−(|g1|2 + |g2|2 + |g3|2 ))1/2 であ
る。本方法により、高速表示切り替えを行うと共に、表
示むらの少ない多段階階調が得られた。
【0076】
【発明の効果】本発明によれば、周波数成分をほとんど
変動させずに、多段階の階調表示ができる。
【0077】また、SAT法と組み合わせることによ
り、高速多段階階調駆動が可能になる。
【0078】本発明の方法によれば、階調間でのレスポ
ンス時間の変化が、比較的小さいので、特に、高速表示
切り替えには有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】APT法における駆動波形の1例を示す波形図
【図2】APT法における駆動波形の他の例を示す波形
【図3】本発明の方法による電圧コントラスト比曲線の
グラフ
【図4】本発明の方法を実現するための回路のブロック
【図5】本発明の方法を実現するための行信号発生回路
のブロック図
【符号の説明】
1:フレームバッファメモリ 2:列電圧発生器 3:行電極選択シーケンス発生器 4:バッファメモリ及びデータフォーマッタ 5:D−Aコンバータ 6:オフセット及びゲイン補正器 7:列ドライバ 8:LCD 9:行電極選択シーケンサ 10:行ドライバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大西 孝宣 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町松原1160番 地 エイ・ジー・テクノロジー株式会社内 (72)発明者 中沢 聡 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町松原1160番 地 エイ・ジー・テクノロジー株式会社内 (72)発明者 渭原 聡 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町松原1160番 地 エイ・ジー・テクノロジー株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の行電極と複数の列電極とからなるマ
    トリクス型液晶表示素子の駆動方法において、行電極の
    J×L本を(J及びLはそれぞれ1以上の整数)それぞ
    れL本の行電極からなるJ個の行電極サブグループに分
    けて、この行電極サブグループについて一括して選択し
    て行う駆動方法であって、 行電極には、実質的に直交関数からなる信号が印加さ
    れ、 特定列における、j番目の行電極サブグループ(ここで
    jは1〜Jまで変化する整数)の表示データを、L個の
    要素を有する列ベクトルDj (ここで、Dj は数1で表
    現され、それぞれの要素は階調の程度に応じてオフを示
    す1及びオンを示す−1との間の値をとる)で表現する
    場合に、列電極には、Dj を上記直交関数で変換した信
    号に以下の数2で示す2種の信号を加えた信号を実質的
    に印加することにより、列ベクトルDj で示される階調
    表示を行うことを特徴とする液晶表示素子の駆動方法。 【数1】 【数2】±(L−tj ・Dj)1/2
  2. 【請求項2】行電極サブグループに、仮想的な行電極と
    その行電極上の仮想的な表示データを加えたものとして
    請求項1の方法で駆動することを特徴とする液晶表示素
    子の駆動方法。
  3. 【請求項3】1表示サイクル中で選択パルスを分散印加
    することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の液晶
    表示素子の駆動方法。
  4. 【請求項4】選択電圧行列を構成するひとつの選択電圧
    ベクトルに対応する電圧を行電極サブグループに印加す
    るごとに、次の行電極サブグループに選択電圧を印加す
    るようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    1項記載の液晶表示素子の駆動方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995034020A1 (fr) * 1994-06-03 1995-12-14 Seiko Epson Corporation Procede de commande d'un dispositif d'affichage a cristaux liquides, dispositif d'affichage a cristaux liquides, appareil electronique et circuit de commande
US6094243A (en) * 1996-03-26 2000-07-25 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display device and method for driving the same

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