JPH0613832U - 2室式容器兼用注射器用のコネクター - Google Patents

2室式容器兼用注射器用のコネクター

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JPH0613832U
JPH0613832U JP5778092U JP5778092U JPH0613832U JP H0613832 U JPH0613832 U JP H0613832U JP 5778092 U JP5778092 U JP 5778092U JP 5778092 U JP5778092 U JP 5778092U JP H0613832 U JPH0613832 U JP H0613832U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 組立式の2室式容器兼用注射器を組み立てる
際に、第1打栓工程においてゴム栓による前室部外筒封
止の危険性をなくし得ると共に、後室部外筒をコネクタ
ー内に密嵌させても、前室部外筒内におけるゴム栓の移
動がバイパス溝まで至る危険性を減少させ得る2室式容
器兼用注射器用のコネクターを提供する。 【構成】 前室部外筒2が密嵌される第1嵌合部101
と後室部外筒が密嵌される第2嵌合部102とを接続部
103を挟んで直列に配置する。第2嵌合部102の最
小内径Nをゴム栓6の最大外径Mより大きい径に選定す
る。接続部103の最小内径Lを、ゴム栓6の最大外径
Mより小さい径であって、所定圧以上の圧力でゴム栓6
がスムーズに通過させられる径に選定する。第2嵌合部
102の接続部103寄りの位置に小穴107を貫設す
る。接続部103の内壁面105には、前室部外筒2内
と第2嵌合部102内とを連通させるための連通溝10
6を凹設する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、注射器外筒が前室部外筒と後室部外筒とに分割されており、前室部 外筒内に所定量の粉末状薬剤が無菌状態で密閉され、該粉末状薬剤を溶解させる ための所定量の溶解液が後室部外筒内に無菌状態で密閉されて、1本の注射器に 組み立てられる組立式の2室式容器兼用注射器において、該注射器の組立に使用 されるコネクターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液体状態では薬効成分が不安定で変質しやすい薬液は、一般的に、凍結乾燥処 理で粉末状薬剤とされて粉末状態で無菌保管されている。この粉末状薬剤を医療 現場等において注射液として使用するには、粉末状薬剤を溶解させるための溶解 液と粉末状薬剤とを医師等が注射に際して注射器外筒内で混和させて使用してい る。
【0003】 しかし、該混和を一般的な注射器で行なうと、大気中の細菌による注射液の汚 染等の危険性が生じてしまう。このため、粉末状薬剤を注射するための特殊注射 器として、粉末状薬剤と溶解液とをあらかじめ注射器外筒内に所定量づつ個別に 無菌保持することができ、かつ注射に際して粉末状薬剤と溶解液とを注射器外筒 内で混和させることができる2室式容器兼用注射器が開発されており、2室式容 器兼用注射器として、平成3年実用新案登録願第57218号に開示されている 組立式の2室式容器兼用注射器も開発されている。
【0004】 図7に示されている組立式の2室式容器兼用注射器1は、前室部外筒2と後室 部外筒3とが従来のコネクター4で連結されて組み立てられており、前室部外筒 2内には、中央部にゴム製の第1密封栓5が密嵌され、後端部にゴム栓6が密嵌 されて、前室部外筒2内における第1密封栓5とゴム栓6との間の第1内室7に は、所定量の粉末状薬剤8が無菌状態で密閉されている。また、後室部外筒3内 には、先端部にゴム製の第2密封栓10が密嵌され、後端部にゴム製のプランジ ャー11が密嵌されて、後室部外筒3内における第2密封栓10とプランジャー 11との間の第2内室13には、所定量の溶解液14が無菌状態で密閉されてい る。なお、図7において、符号20はバイパス溝を、符号21は針基部を、符号 22は針基部21の内壁面に凹設されている導通溝を、符号23はキャップをそ れぞれ示しており、ゴム栓6,第2密封栓10及びプランジャー11の各最大外 径は同一とされている。
【0005】 図7に示される従来のコネクター4は、図8に示されるように、2室式容器兼 用注射器1の前室部外筒2が密嵌される第1嵌合部31と、2室式容器兼用注射 器1の後室部外筒3が密嵌される第2嵌合部32とが直列に配置されて、第1及 び第2嵌合部31,32からなる円筒形の周壁部33が形成されており、第1嵌 合部31には、前室部外筒2を凹凸嵌合させるための第1凹部34が形成され、 第2嵌合部32には、後室部外筒3を凹凸嵌合させるための第2凹部35が形成 されている。
【0006】 図7の2室式容器兼用注射器1の使用に際しては、図9に示すように、プラン ジャー11に注射器内筒40を取り付け、該内筒40でプランジャー11を押進 させて、溶解液14の液圧を上昇させ、液圧の上昇によって第2密封栓10及び ゴム栓6を前室部外筒2のバイパス溝20まで押進させる。このとき、第1密封 栓5は針基部21に向かって移動させらている。第2密封栓10及びゴム栓6が バイパス溝20の長さ範囲内に入ると、第1及び第2内室7,13が連通される ため、第2密封栓10及びゴム栓6の移動が停止する。
【0007】 この後、更にプランジャー11を注射器内筒40で押進させると、溶解液14 が矢印Aのようにバイパス溝20を通って第1内室7に送り込まれ、プランジャ ー11が第2密封栓10に当接することによって、溶解液14の全量が第1内室 7に送り込まれ、第1内室7で粉末状薬剤8と溶解液14が混和されて、注射液 が生成される。該生成後、図10に示すように、針基部21の先端に注射針41 を取り付けて、更にプランジャー11を注射器内筒40で押進させると、第1密 封栓5が針基部21内に移動させられて、注射液50が、針基部21の内壁に形 成されている導通溝22を通って注射針41から吐出させられる。
【0008】 ところで、図7に示されている2室式容器兼用注射器1の組立は、図11に示 すように、前室部外筒2をコネクター4の周壁部33における第1嵌合部31内 に密嵌させて、前室部外筒2内に所定量の粉末状薬剤8を無菌状態で密閉した後 、所定量の溶解液14が無菌状態で密閉されている後室部外筒3をコネクター4 の周壁部33における第2嵌合部32内に密嵌させ、前室部外筒2の先端部に針 基部21を密嵌させ、更に、針基部21の先端部にキャップ23をねじ込んで行 なっている。
【0009】 なお、後室部外筒3内への溶解液14の無菌密閉は、後室部外筒3内に溶解液 14を密閉した後に、後室部外筒3に加熱処理を施して行なっており、前室部外 筒2内への粉末状薬剤8の無菌密閉は、第1密封栓5を密嵌させた前室部外筒2 をコネクター4の周壁部33における第1嵌合部31内に密嵌させて、無菌状態 に保持されている凍結乾燥装置内に移送した後、該装置内において、前室部外筒 2内に液体状の薬液を所定量注入し、ゴム栓6をコネクター4の周壁部33内に 挿入する第1打栓を実行し、真空下での凍結処理を施して前記薬液を結晶状の固 体となし、続いて乾燥処理を施して前記結晶状の固体内の水分を蒸散させ、該蒸 散によって前記結晶状の固体を粉末状薬剤8となし、更にゴム栓6を前室部外筒 2内に密嵌させる第2打栓を実行して、行なっている。
【0010】 ところで、前記第1打栓の工程で重要なことは、コネクター4の周壁部33内 へのゴム栓6の挿入によって前室部外筒2内が密閉されず、前室部外筒2の内部 と凍結乾燥装置の内部とが連通されているところの、いわゆる半打栓の状態にす るということである。
【0011】 しかし、従来のコネクター4には、前記第1打栓の工程において、図12に示 すように、ゴム栓6の挿入が前室部外筒2内にまで至り前室部外筒2内がゴム栓 6によって封止されてしまうという危険性があった。もし、前記第1打栓の工程 において前室部外筒2がゴム栓6で封止されてしまうと、前室部外筒2内の真空 度が上がらず、また図12の破線矢印Bで示すように乾燥処理における結晶内の 水分の蒸散が正常に行なわれず、従って安定した品質を有する粉末状薬剤の製造 ができなくなる、という事態が生じる。
【0012】 また、従来のコネクター4では、図13に示すように、所定量の溶解液14が 無菌状態で密閉されている後室部外筒3を周壁部33の第2嵌合部32内に密嵌 させる際に、周壁部33内の空気が圧縮されるため、従来のコネクター4には、 後室部外筒3の第2嵌合部32内への密嵌時に、ゴム栓6が前室部外筒2内をバ イパス溝20に向かって矢印Cの方向へ移動させられてバイパス溝20にまで至 る危険性があった。もし、ゴム栓6の移動がバイパス溝20まで至って前室部外 筒2内の密封状態が破れると、前室部外筒2内の粉末状薬剤8が吸湿して、粉末 状薬剤8の薬効成分が変質・効力低下をきたし、該変質・効力低下によって重大 な問題が発生するという危険性が生じる。
【0013】 なお、後室部外筒3をコネクター4の周壁部33における第2嵌合部32内に 密嵌させる際に、ゴム栓6が前室部外筒2内をバイパス溝20に向かって移動さ せられても、ゴム栓6の移動がバイパス溝20まで至らなければ、図7の2室式 容器兼用注射器1の使用に問題は生じない。なんとなれば、ゴム栓6の移動によ って図7の2室式容器兼用注射器1内における第2密封栓10とゴム栓6との間 に第3の内室が形成されても、図14に示すように、2室式容器兼用注射器1の 使用に際してプランジャー11を押進させて、ゴム栓6がバイパス溝20の長さ 範囲内に入れば、第1及び第3内室7,60が連通されるため、ゴム栓6の移動 が停止して、第2密封栓10のみが押進させられ、やがて第2密封栓10がゴム 栓6に当接させられて、ゴム栓6及び第2密封栓10がバイパス溝20の長さ範 囲内に入り、図9に示される状態と同じ状態が実現されるからである。
【0014】
【考案が解決しようとする課題】
従来のコネクターが有する前記危険性に鑑み、本考案では、第1打栓工程にお いてゴム栓による前室部外筒封止の危険性をなくし得ると共に、後室部外筒をコ ネクター内に密嵌させる際に、前室部外筒内のゴム栓が前室部外筒内をバイパス 溝に向かって移動させられても、ゴム栓の移動がバイパス溝まで至る危険性を従 来のコネクターと比べて減少させ得る2室式容器兼用注射器用のコネクターを提 供することを課題としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段として、本考案では、2室式容器兼用注射器の 前室部外筒が密嵌される第1嵌合部と、前記2室式容器兼用注射器の後室部外筒 が密嵌される第2嵌合部とが接続部を挟んで直列に配置されて、前記第1及び第 2嵌合部並びに前記接続部からなる筒状の周壁部が形成され、前記第2嵌合部の 最小内径が、前記前室部外筒内に密嵌させられるゴム栓の最大外径より大きい径 に選定され、前記接続部の最小内径が、前記ゴム栓の最大外径より小さい径であ って、所定圧以上の圧力で前記ゴム栓がスムーズに通過させられる径に選定され ており、前記第2嵌合部における前記接続部寄りの位置に少なくとも1個の小穴 が貫設され、前記接続部の内壁面には、前記第1嵌合部内に前記前室部外筒が密 嵌され、かつ前記所定圧より小さい圧力で前記ゴム栓が前記周壁部内に前記第2 嵌合部側から前記接続部に向かって挿入された状態において、前記前室部外筒内 と前記第2嵌合部内とを連通させるための連通溝が1本以上凹設されているとい う構成を採用している。
【0016】
【作用】
前記構成とされている本考案に係るコネクターでは、図5に示すように、ゴム 製の第1密封栓が密嵌されている2室式容器兼用注射器の前室部外筒2を筒状の 周壁部104の第1嵌合部101内に密嵌させて、無菌状態に保持されている凍 結乾燥装置内に移動させた後、該装置内において、前室部外筒2内に薬液を注入 し、所定圧より小さい圧力で第1打栓を行なって、前室部外筒2内に密嵌させら れるゴム栓6を周壁部104内に第2嵌合部102側から接続部103に向かっ て挿入すると、接続部103の最小内径Lが、ゴム栓6の最大外径Mより小さい 径であって、所定圧以上の圧力でゴム栓6がスムーズに通過させられる径に選定 されているので、ゴム栓6が接続部103に当接して周壁部104内で停止させ られる。
【0017】 このとき、本考案に係るコネクター100は、第2嵌合部102の最小内径N がゴム栓6の最大外径Mより大きい径に選定されており、接続部103の内壁面 105に、前室部外筒2内と第2嵌合部102内とを連通させるための連通溝1 06が1本以上凹設されているので、前室部外筒2の内部は、接続部103に当 接して周壁部104内で停止させられているゴム栓6によって閉塞されることな く、凍結乾燥装置の内部と連通させられている。すなわち、コネクター100の 周壁部104内で停止させられたゴム栓6は、いわゆる半打栓の状態とされてい る。
【0018】 このため、凍結乾燥装置内において前室部外筒2内の薬液に対する凍結及び乾 燥処理を行なうと、凍結処理では前室部外筒2内の真空度が充分上がるし、乾燥 処理では、破線矢印Gで示すように、凍結処理で結晶状とされた薬液の水分の蒸 散が正常に行なわれる。
【0019】 凍結及び乾燥処理の後に、凍結乾燥装置内において所定圧以上の圧力で第2打 栓を行うと、本考案に係るコネクター100は、接続部103の最小内径Lが、 所定圧以上の圧力でゴム栓6がスムーズに通過させられる径に選定されているの で、第1打栓によっていわゆる半打栓の状態にされていたゴム栓6は、コネクタ ー100の接続部103をスムーズに通過して、前室部外筒2内に密嵌させられ 、粉末状薬剤は前室部外筒2内に無菌状態で密閉される。
【0020】 また、本考案に係るコネクター100では、図6に示すように、上述した前室 部外筒2内への粉末状薬剤8の無菌密閉の後に、無菌環境下において、溶解液1 4が無菌状態で密閉されている後室部外筒3を第2密封栓10が密嵌されている 側から周壁部104の第2嵌合部102内に密嵌させながら押進させても、第2 嵌合部102における接続部103寄りの位置に少なくとも1個の小穴107が 貫設されているので、後室部外筒3が小穴107に至るまでは、小穴107から 周壁部104内の空気が抜け出し(破線矢印H)、前室部外筒2内のゴム栓6は 移動しない。
【0021】 なお、後室部外筒3が小穴107を通過すると、周壁部104内におけるゴム 栓6と第2密封栓10との間の空気が圧縮されて、前室部外筒2内のゴム栓6は 、前室部外筒2内をバイパス溝20に向かって移動させられる。しかし、本考案 に係るコネクター100を使用した場合は、従来のコネクター4を使用した図1 3に示す場合と比べて、周壁部104内で圧縮される空気の圧縮力が小さくなる ため、前室部外筒2内においてゴム栓6がバイパス溝20に向かって移動させら れる距離が短くなる。
【0022】
【実施例】
本考案に係るコネクターの実施の一例を図1,図2,図3及び図5に基づいて 以下に説明する。ところで、図1及び図2には、本考案に係るコネクターの実施 の一例であるコネクター100が示されており、図3には、コネクター100を 使用して組み立てられた組立式の2室式容器兼用注射器90が示されている。な お、図3の2室式容器兼用注射器90おけるコネクター100以外の各部位には 、従来技術の項で既に説明した図7と同一の符号を付し、該各部位の説明は、従 来技術の項で既に行なっているので省略する。また、図5の説明は作用の項で既 に行なっているので、図5の説明も省略する。
【0023】 弾性を有する合成樹脂製のコネクター100は、2室式容器兼用注射器90の 前室部外筒2が密嵌される第1嵌合部101と、2室式容器兼用注射器90の後 室部外筒3が密嵌される第2嵌合部102とが接続部103を挟んで直列に配置 されて、第1及び第2嵌合部101,102並びに接続部103からなる円筒形 の周壁部104が形成され、第2嵌合部102の最小内径Nが、前室部外筒2内 に密嵌させられるゴム栓6の最大外径M(図5参照)より大きい径に選定され、 接続部103の最小内径Lが、ゴム栓6の最大外径M(図5参照)より小さい径 であって、所定圧以上の圧力でゴム栓6がスムーズに通過させられる径に選定さ れており、第2嵌合部102における接続部103寄りの位置に1個の小穴10 7が貫設され、接続部103の内壁面105には、図5に示されるように、第1 嵌合部101内に前室部外筒2が密嵌され、かつ前記所定圧より小さい圧力でゴ ム栓6が周壁部104内に第2嵌合部102側から接続部103に向かって挿入 された状態において、前室部外筒2内と第2嵌合部102内とを連通させるため の連通溝106が6本(図1参照)凹設されている。
【0024】 なお、周壁部104の第1嵌合部101には、前室部外筒2を凹凸嵌合させる ための第1凹部108が形成され、周壁部104の第2嵌合部102には、後室 部外筒3を凹凸嵌合させるための第2凹部109が形成されている。
【0025】 本考案に係るコネクターの実施の他の一例は、図4に示されるように、2室式 容器兼用注射器の前室部外筒が密嵌される第1嵌合部111と、2室式容器兼用 注射器の後室部外筒が密嵌される第2嵌合部112との各内壁面にそれぞれ複数 の凹部120が周設されて、第1及び第2嵌合部111,112の縦断面形状が 、それぞれの内壁面側において波型形状とされている。このため、このコネクタ ー110を使用して2室式容器兼用注射器を組み立てると、図2のコネクター1 00を使用する場合と比べて、2室式容器兼用注射器の前室部外筒を第1嵌合部 に密嵌させる際の前室部外筒と第1嵌合部との摩擦抵抗が減少し、2室式容器兼 用注射器の後室部外筒を第2嵌合部に密嵌させる際の後室部外筒と第2嵌合部と の摩擦抵抗が減少するので、2室式容器兼用注射器の組み立てが容易になる。
【0026】 なお、図4において、符号113は接続部を、符号114は周壁部を、符号1 15は接続部113の内壁面を、符号116は連通溝を、符号117は小穴を、 符号118は第1凹部を、符号119は第2凹部を、符号Lは接続部113の最 小内径を、符号Nは第2嵌合部112の最小内径をそれぞれ示しており、符号1 13〜符号119で示される各部位の構造は図2のコネクター100と同一構造 とされているため、該各部位の説明は省略する。
【0027】 ところで、図2及び図4のコネクター100,110は何れも周壁部が円筒形 とされているが、本考案に係るコネクターは、周壁部が筒状であれば良いのであ るから円筒形に限定されず、例えば多角形からなる角筒であっても良い。
【0028】 また、図2及び図4のコネクター100,110は何れも、周壁部における接 続部の最小内径Lが接続部の全厚さ範囲に亘って連続させられており、このため 接続部の内壁面の縦断面形状がストレート形状とされているが、本考案に係るコ ネクターは、接続部の内壁面の縦断面形状がストレート形状に限定されず、例え ば波型形状やテーパ形状であってもよい。本考案に係るコネクターは、周壁部に おける接続部の最小内径が、2室式容器兼用注射器の前室部外筒内に密嵌させら れるゴム栓の最大外径より小さい径であって、所定圧以上の圧力で前記ゴム栓が スムーズに通過させられる径に選定されていれば良いのであって、接続部の全厚 さ範囲に亘って連続させられる必要はないからである。
【0029】
【考案の効果】
本考案に係るコネクターは以上説明した構成・作用を有しているので、該コネ クターを使用して、所定圧以下の圧力で凍結乾燥装置内における第1打栓を行な えば、2室式容器兼用注射器の前室部外筒内に密嵌させられるゴム栓は、コネク ターの周壁部における接続部に当接して周壁部内で確実に停止させられ、いわゆ る半打栓の状態となる。従って、本考案に係るコネクターを使用すれば、第1打 栓工程においてゴム栓による前室部外筒封止の危険性がなくなる。
【0030】 該危険性がなくなるため、第1打栓工程の後に凍結乾燥装置内で前室部外筒内 の薬液に対する凍結及び乾燥処理を行なえば、前室部外筒内の真空度が確実に上 がり、凍結処理で結晶状とされた薬液の水分の蒸散が確実に行なわれる。従って 、本考案に係るコネクターを使用すれば、安定した品質を有する粉末状薬剤を凍 結乾燥装置内で確実に製造することができる。
【0031】 更に、本考案に係るコネクターを使用すれば、粉末状薬剤が無菌状態で密閉さ れている2室式容器兼用注射器の前室部外筒をコネクターの周壁部における第1 嵌合部内に密嵌させ、溶解液が無菌状態で密閉されている2室式容器兼用注射器 の後室部外筒をコネクターの周壁部における第2嵌合部内に密嵌させて、2室式 容器兼用注射器の組立を行なっても、従来のコネクターを使用する場合と比べて 、コネクターの周壁部内で圧縮される空気の圧縮力が小さくなり、前室部外筒内 に密嵌させられているゴム栓が前室部外筒内をバイパス溝に向かって移動させら れる距離が短くなるので、前室部外筒内におけるゴム栓の移動がバイパス溝まで 至る危険性が減少する。従って、前室部外筒内の密封状態が破れて前室部外筒内 の粉末状薬剤が吸湿する危険性も減少し、該吸湿に起因する粉末状薬剤の薬効成 分の変質・効力低下によって重大な問題が発生するという危険性も減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の一例を示す平面図である。
【図2】図1に示すもののX−X線断面図である。
【図3】図1に示すものを使用して組み立てた組立式の
2室式容器兼用注射器を示す縦断面図である。
【図4】実施の他の一例を示す縦断面図である。
【図5】本考案に係るコネクターを使用して2室式容器
兼用注射器を組み立てる際の第1打栓時に、ゴム栓がい
わゆる半打栓の状態になることを示す一部省略縦断面図
である。
【図6】本考案に係るコネクターを使用して2室式容器
兼用注射器を組み立てる際の該コネクターへの後室部外
筒の密嵌時に、該コネクター内の空気が該コネクターの
小穴から排出される状態を示す一部断面図である。
【図7】従来のコネクターを使用して組み立てた組立式
の2室式容器兼用注射器を示す縦断面図である。
【図8】図7に示される従来のコネクターの縦断面図で
ある。
【図9】図7に示すもののプランジャーの押進初期の状
態を示す一部省略縦断面図である。
【図10】図7に示すものに注射針を取り付けてプラン
ジャーを押進させた状態を示す一部省略縦断面図であ
る。
【図11】図7に示すものの組立を、一部を断面にして
示す図である。
【図12】図7に示すものを組み立てる際の第1打栓時
に、前室部外筒がゴム栓によって密閉された状態を示す
一部断面図である。
【図13】図7に示すものを組み立てる際の従来のコネ
クターへの後室部外筒の密嵌時に、該コネクター内の空
気が圧縮される状態を示す一部断面図である。
【図14】図7に示すものを組み立てる際にゴム栓と第
2密封栓との間に第3内室が形成された場合の、プラン
ジャーの押進初期の状態を示す一部省略縦断面図であ
る。
【符号の説明】
2 前室部外筒 3 後室部外筒 6 ゴム栓 90 2室式容器兼用注射器 100,110 コネクター 101,111 第1嵌合部 102,112 第2嵌合部 103,113 接続部 104,114 周壁部 105,115 接続部の内壁面 106,116 連通溝 107,117 小穴 L 接続部の最小内径 M ゴム栓の最大外径 N 第2嵌合部の最小内径
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年8月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2室式容器兼用注射器の前室部外筒が密
    嵌される第1嵌合部と、前記2室式容器兼用注射器の後
    室部外筒が密嵌される第2嵌合部とが接続部を挟んで直
    列に配置されて、前記第1及び第2嵌合部並びに前記接
    続部からなる筒状の周壁部が形成され、前記第2嵌合部
    の最小内径が、前記前室部外筒内に密嵌させられるゴム
    栓の最大外径より大きい径に選定され、前記接続部の最
    小内径が、前記ゴム栓の最大外径より小さい径であっ
    て、所定圧以上の圧力で前記ゴム栓がスムーズに通過さ
    せられる径に選定されており、前記第2嵌合部における
    前記接続部寄りの位置に少なくとも1個の小穴が貫設さ
    れ、前記接続部の内壁面には、前記第1嵌合部内に前記
    前室部外筒が密嵌され、かつ前記所定圧より小さい圧力
    で前記ゴム栓が前記周壁部内に前記第2嵌合部側から前
    記接続部に向かって挿入された状態において、前記前室
    部外筒内と前記第2嵌合部内とを連通させるための連通
    溝が1本以上凹設されている前記2室式容器兼用注射器
    用のコネクター。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH07299141A (ja) * 1994-02-18 1995-11-14 Takeda Chem Ind Ltd プレフィルドシリンジ
JP4536825B1 (ja) * 2010-02-05 2010-09-01 株式会社アルテ 二室式容器兼用注射器の製造方法及び製剤入りスリーブ
KR20150120796A (ko) * 2014-04-18 2015-10-28 메디칸(주) 주사기용 시린지 및 그를 포함한 주사기용 시린지 세트

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