JP2000014779A

JP2000014779A - プレフィールドシリンジ

Info

Publication number: JP2000014779A
Application number: JP10225141A
Authority: JP
Inventors: Kyotaro Wada; 恭太郎和田
Original assignee: WADA KIYOUTARO
Current assignee: WADA KIYOUTARO
Priority date: 1998-07-02
Filing date: 1998-07-02
Publication date: 2000-01-18

Abstract

(57)【要約】【目的】ガスケットと押し子とを分離することで、プレ
フィールドシリンジの吸引操作が出来ないようにしたこ
とにより、細菌等の汚染防止ができる安全なプレフィー
ルドシリンジを提供できる。【構成】ガスケット（３ａ）と押し子（４ａ）は分離さ
れており、プレフィールドシリンジを使用するときは、
プレフィールドシリンジに薬剤を封栓しているガスケッ
ト（３ａ）を押し子（４ａ）で、押し込むことで注射が
でき、注射完了後、押し子（４ａ）をガスケット（３
ａ）に強く押し込むことで、押し子（４ａ）の先端部の
やじり状突起（４１）が、ガスケット（３ａ）の窪み
（３１）に挿入されることにより、押し子（４ａ）とガ
スケット（３ａ）が連結され、シリンジ（２）からガス
ケット（３ａ）を引き抜き取出しがでいるプレフィール
ドシリンジの形態を構成している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、病院などの医療現
場で、注射の処置に際して、院内感染や労力の問題から
プレフィールドシリンジが使用されるようになってきて
おりますが、プレフィールドシリンジの使用時に，ガス
ケットと押し子が連結出来ないようにすることにより、
注射器の吸引操作やガスケットを引き戻す操作を出来な
いようにし、前記操作による細菌などの汚染防止を確実
に行えるプレフィールドシリンジに関する。

【０００２】

【発明の背景】アンプル注やバイアル注に対して、プレ
フィールドシリンジは、注射に際して、細菌による汚染
の低下、投与量のより高い正確さ、操作の容易さから多
く使用されるようになって来ておりますが、プレフィー
ルドシリンジに別の薬剤を吸引し、２回の注射を１回で
済ませる等の、操作方法の誤りから、細菌汚染が心配さ
れることから、その対策として、シリンジのガスケット
引き戻しても、シリンジ内面で、外気に曝されているガ
スケット外側部分も細菌で汚染されないことが必要にな
ります。従って、プレフィールドシリンジ全体を無菌パ
ッキングする必要があり、プレフィールドシリンジの製
造設備、製造コスト高等の面で、面倒な問題がある。

【０００３】

【従来技術】そこで、従来のこの種のプレフィールドシ
リンジとしては、例えば図３、図４に示すように、ガス
ケット（３ｂ）の雌ネジ（３２）に、押し子（４ｂ）の
先端部のネジ（４２）をねじ込むことにより、ガスケッ
ト（３ｂ）と押し子は、連結出来る構造になっている。
即ち、このガスケット（３ｂ）は、プレフィールドシリ
ンジの薬液と接触する面の反対側、即ち、押し子（４
ｂ）と接する側の内側に雌ネジ（３２）を有し、また、
押し子（４ｂ）の先端は、雄ネジ（４２）を有する構造
になっており、シリンジの薬液（１）を分注し、ガスケ
ット（３ｂ）で封栓、滅菌された後に、押し子（４ｂ）
は、ネジ部（３２、４２）で連結し組み立てられる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記従来のガスケット
と押し子連結タイプのプレフィールドシリンジは、押し
子を引くことにより、ガスケットを引き戻す事ができ、
他の薬剤を吸引できる利便性はあるが、この様な操作を
行うことは、細菌の汚染を招く危険性があり、本来、病
院などの医療現場では、この様な吸引操作は行うべきも
のではないが、普通の注射器で、２種類以上の薬剤を吸
引する注射処置が一般的にされている現状では、プレフ
ィールドシリンジに於いて、前記吸引操作が絶対されな
い保証がない状況が現状である。従って、厚生省は、製
薬会社に、プレフィールドシリンジも、滅菌済みのディ
スポーザブル・シリンジのように、プレフィールドシリ
ンジ全体を無菌包装をするように指導している。無菌包
装は、設備費、原材料費が増大し、プレフィールドシリ
ンジの製造コスト高になる厄介な問題を抱えている。

【０００５】本発明は上記問題点を解消して、簡単な方
法でプレフィールドシリンジの使用時に吸引操作が出来
ない、ガスケットと押し子を分離・組立られたプレフィ
ールドシリンジを提供することにある。

【０００６】本発明は上記課題を例えば、本発明の実施
の形態を示す図１から図２に基づいて説明すると、ガス
ケットと押し子を分離したプレフィールドシリンジを次
のように構成したものである。即ち、本発明１は、図１
に示すように、ガスケット（３）と押し子（４）とは、
ネジ等のような連結手段を持たないために、別の薬剤等
をプレフィールドシリンジ内に吸引操作が出来ないプレ
フィールドシリンジを構成したことを特徴とする。

【０００７】本発明２は、図２に示すように、押し子
（４ａ）の先端部にくさび状突起（４１）を有し、ま
た、一方ガスケット（３ａ）は、前記突起（４１）に迎
合した窪み（３１）を有し、図２−１に示すように、ガ
スケット（３ａ）と押し子（４ａ）とは、連結していな
い状態、即ち、押し子（４ａ）の先端部のくさび状突起
（４１）が、ガスケット（３ａ）の窪み（３１）の中に
押し込まれていない状態で組立られているため、押し子
（４ａ）により、ガスケット（３ａ）を引き出すことが
出来ないために、他の薬剤の吸引操作はできない。ま
た、押し子（４ａ）の先端部のくさび状突起（４１）
は、薬剤（１）を注射する為に必要な押し込み力では、
ガスケット（３ａ）の窪み（３１）の中に押し込むこと
は出来ないように、また、薬剤（１）を注射し終わった
後では、ガスケット（３ａ）は、一般的に弾力性のある
ゴムまたは樹脂で作られているため、前記押し込み力よ
り更に大きな力で、ガスケット（３ａ）の窪み（３１）
の中に、押し子（４ａ）の先端部のくさび状突起（４
１）を押しこみ、ガスケット（３ａ）と押し子（４ａ）
とを連結できるようにするこにより、プレフィールドシ
リンジを使用後、シリンジ（２）から、ガスケット（３
ａ）と押し子（４ａ）を抜き取り、分別廃棄処理ができ
るプレフィールドシリンジを構成したことを特徴とす
る。

【０００８】

【作用】本発明は、プレフィールドシリンジのガスケッ
トと押し子からなるプランジャーを、ガスケットと押し
子を分離することにより、プレフィールドシリンジを使
用するときに、ガスケットを押し込むことはできても、
引き戻す吸引操作ができません。

【０００９】従って、本発明のプレフィールドシリンジ
は、吸引操作ができないことにより、プレフィールドシ
リンジの外気に曝されるシリンジ内面からの細菌等によ
る汚染の心配もなくなり、プレフィールドシリンジの外
側まで無菌保証する無菌包装は必要はなくなります。

【００１０】

【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面い基づ
き説明する。

【００１１】図１および図２は本発明のプレフィールド
シリンジの実施の形態を示し、図１は、図１−１で発明
１のプレフィールドシリンジの実施の形態を、図１−２
は、そのプレフィールドシリンジの組み立てられる前の
部品の形態を示し、図２は、発明２のプレフィールドシ
リンジの実施の形態を示し、図２−２はそのプレフィー
ルドシリンジの組み立てられる前の部品の形態を示して
いる。

【００１２】図１および図２に示すように、このプレフ
ィールドシリンジは、ガスケットと押し子が分離してお
り、ガスケットを引き戻すなどの吸引操作はできない構
成になっている。図１は、シリンジの両端にガスケット
を設け、薬剤を密封封栓する形態のプレフィールドシリ
ンジを示す。また、本プレフィールドシリンジは、使用
後、先端のキャップ（５）をシリンジ（２）から分解取
外すことにより、２個のガスケット（３）は押し子
（４）により押し出すこよにより、シリンジ（２）から
取外し、分別廃棄ができ、環境にもやさしいプレフィー
ルドシリンジを構成している。

【００１３】また、図２は、通常の注射器の形状で、先
端にキャップ（針付きまたは針なし）（５）で封栓し、
薬剤を充填し、ガスケット（３ａ）で薬剤を密封封栓す
る形態のプレフィールドシリンジを示し、押し子（４
ａ）でガスケット（３ａ）を押し込み、注射するとき
は、ガスケット（４ａ）と押し子（３ａ）連結すること
なく、ガスケット（３ａ）を押し込み、薬剤を押し出す
ことができ、使用後、薬剤を押し出した後では、更に強
い力で、ガスケット（３ａ）に押し子（４ａ）を押し込
むことができ、押し子（４ａ）の先端のやじり状突起
（４１）は、ガスケット（３ａ）の窪み（３１）に挿入
され、ガスケット（４ａ）と押し子（３ａ）連結するこ
とができ、使用後、シリンジ（２）からガスケット（３
ａ）引き抜き、分別廃棄できるプレフィールドシリンジ
を構成している。

【００１４】

【発明の効果】本発明は上記のように構成され作用する
ことから、次の効果を奏する。

【００１５】（イ）プレフィールドシリンジのガスケッ
トが押し子と連結されていない為に、吸引操作をするこ
とができないように構成されていることにより、吸引操
作による細菌汚染を防ぎ、安全性の高いプレフィールド
シリンジを医療現場に提供できると共に、製薬会社に於
いても、プレフィールドシリンジの外面の無菌保証する
必要がなくなり、シリンジに薬剤を充填、ガスケットで
封栓し、滅菌した後は、無菌室で無菌操作をする必要も
なく、通常の包装作業でよく、プレフィールドシリンジ
の製造設備は、無菌包装を必要とする従来技術のプレフ
ィールドシリンジの製造設備に比べると、簡素化され、
製造コストに於いてもコスト高になるろうな問題点も解
決できる。

【００１６】（ロ）従来技術のプレフィールドシリンジ
のように、ガスケットと押し子と連結するようなことが
必要でなくなと共に、プレフィールドシリンジに押し子
を組付ける高価な自動機械も必要なくなり、上記と同様
に、設備面で簡素化され、コスト低減効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明１の実施形態をプレフィールドシリンジ
正面図（図１−１）と、本プレフィールドシリンジの個
々の部品の展開図（図１−２）である。

【図２】本発明２の実施形態をプレフィールドシリンジ
正面図（図２−１）と、本プレフィールドシリンジの個
々の部品の展開図（図２−２）である。

【図３】従来技術を示す、ガスケットと押し子が連結さ
れたプレフィールドシリンジ正面図（図３−１）と、そ
のプレフィールドシリンジの個々の部品の展開図（図３
−２）である。

【図４】従来技術を示す、ガスケットと押し子が連結さ
れたプレフィールドシリンジ正面図（図４−１）と、そ
のプレフィールドシリンジの個々の部品の展開図（図４
−２）である。

【符号の説明】

１・・薬剤２・・シリンジ３・・ガスケット（発明１技術の形態）３ａ・ガスケット（発明２技術の形態）３ｂ・ガスケット（従来技術の形態）４・・押し子（発明１技術の形態）４ａ・押し子（発明２技術の形態）４ｂ・押し子（従来技術の形態）５・・キャップ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】薬剤（１）が充填されたシリンジ（２）
とその先端のキャップ（針無し又は針付）（５）、ガス
ケット（３）および、押し子（４）からなるプレフィー
ルドシリンジにおいて、ガスケット（３）と押し子
（４）とが物理的に連結できないなようにしたことを特
徴とするプレフィールドシリンジ。
【請求項２】ガスケット（３ａ）を押し子（４ａ）を
介して押し込み、薬剤（１）を注射する時に必要な押す
力では、ガスケット（３ａ）と押し子（４ａ）とは、物
理的に連結できず、薬剤を押し出し、注射が終わった時
点で、ガスケット（３ａ）に押し子（４ａ）の先端部の
くさび状突起（４１）を強く押し込むことでガスケット
（３ａ）と押し子（４ａ）とが、物理的に連結されるこ
とを特徴とする請求項１記載のプレフィールドシリン
ジ。