JP3419926B2 - 2室式容器兼用注射器 - Google Patents

2室式容器兼用注射器

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JP3419926B2
JP3419926B2 JP31000894A JP31000894A JP3419926B2 JP 3419926 B2 JP3419926 B2 JP 3419926B2 JP 31000894 A JP31000894 A JP 31000894A JP 31000894 A JP31000894 A JP 31000894A JP 3419926 B2 JP3419926 B2 JP 3419926B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2種類の注射液が注射
器外筒内に予め無菌状態で分離・密封されて医療現場等
に供給される2室式容器兼用注射器の改良に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図6〜図10に示されている2室式容器
兼用注射器Aは、本願出願人が出願した平成5年特許願
第205904号で提案されているものである。
【0003】この2室式容器兼用注射器Aでは、図6に
示されているように、外筒部aの一端にフィンガーグリ
ップbが嵌着され、外筒部aの他端に筒先部cが嵌着さ
れて、注射器外筒dが形成されており、注射器外筒dの
筒先部c側の外筒部a内にゴム等の弾性材製の第1スト
ッパーeが摺動自在に圧入され、注射器外筒dの開口部
f側の外筒部a内にゴム等の弾性材製のプランジャーg
が摺動自在に圧入され、第1ストッパーeとプランジャ
ーgとの間の外筒部a内にゴム等の弾性材製の第2スト
ッパーhが摺動自在に圧入されて、第1ストッパーeと
第2ストッパーhとの間の外筒部a内に所定量の第1注
射液iが密封され、第2ストッパーhとプランジャーg
との間の外筒部a内に所定量の第2注射液jが密封され
ている。
【0004】プランジャーgにはプランジャーロッドk
が着脱自在に装着されて、プランジャーロッドkの一端
が注射器外筒dの開口部fから突出させられており、プ
ランジャーgと第1ストッパーeの外周面には何れも、
外筒部aの内周面に全周に亘って密着する3本の凸状部
mが周設され、第2ストッパーhの外周面には、外筒部
aの内周面に全周に亘って密着する2本の凸状部mが周
設されている。
【0005】なお、プランジャーg,第1ストッパーe
及び第2ストッパーhの各外周面に凸状部mを周設して
いるのは、プランジャーg,第1ストッパーe及び第2
ストッパーhと外筒部aの内周面との密着面積をできる
だけ少なくして、プランジャーg,第1ストッパーe及
び第2ストッパーhと外筒部aの内周面との密着性を確
保しつつ、プランジャーg,第1ストッパーe及び第2
ストッパーhの摺動性を高めるためである。
【0006】ただし、プランジャーg,第1ストッパー
e及び第2ストッパーhの外周面にそれぞれ1本の凸状
部mを周設した場合には、プランジャーg,第1ストッ
パーe及び第2ストッパーhをそれぞれ外筒部a内で摺
動させた際に、プランジャーg,第1ストッパーe及び
第2ストッパーhが外筒部a内で傾倒して安定性を欠く
ため、プランジャーg,第1ストッパーe及び第2スト
ッパーhの外周面にはそれぞれ2本以上の凸状部mを周
設して、プランジャーg,第1ストッパーe及び第2ス
トッパーhの外筒部a内での安定性とスムーズな摺動性
を確保している。
【0007】注射器外筒dの筒先部cは、その底部の外
側に突設されたルアーロック式の注射針固定部nと、外
筒部aの内孔に連続する内室oと、注射針固定部nの先
端から内室oに至る注射針連通孔pとを有しており、内
室oの直径D1が外筒部aの内径D2と同一か僅かに大
きく設定され、内室oの軸方向の長さL1が、第1スト
ッパーeの軸方向の長さL2と第2ストッパーhの軸方
向の長さL3とを合計した長さより僅かに長く設定され
ている。
【0008】そして、内室oを形成する筒先部cの内壁
面には、外筒部aの筒先部c側の端面qから筒先部cの
注射針連通孔pに至る4本のバイパス溝rが凹設されて
おり、筒先部cの注射針固定部nには注射針sが取り付
けられている。
【0009】以上説明した2室式容器兼用注射器Aを医
療現場等で使用して、注射器外筒dの外筒部a内に密封
された第1及び第2の両注射液i,jを連続注射するに
は、図7〜図10に示すように、プランジャーロッドk
を矢印X方向へ押進させて、プランジャーgを筒先部c
の内室oに向かって摺動させるだけで良い。
【0010】すなわち、図7に示すようにプランジャー
ロッドkを矢印X方向へ押進させると、プランジャーロ
ッドkへの押圧力が第2注射液jを介して第2ストッパ
ーhに伝達され、第2ストッパーhに伝達された押圧力
が第1注射液iを介して第1ストッパーeに伝達され
て、第2ストッパーhと第1ストッパーeとが筒先部c
の内室oに向かって摺動し、第1ストッパーeが内室o
内に収納されると、第1ストッパーeのシール性が失わ
れて、第1注射液iは、継続するプランジャーロッドk
への押圧力により、筒先部cの内壁面に凹設されたバイ
パス溝rを通って筒先部cの内室oに流入し、筒先部c
内部の空気と注射針s内部の空気とを注射器A外に排出
して、注射針sの先端から吐出されるようになる。
【0011】やがて、図8に示すように第2ストッパー
hが第1ストッパーeに当接すると、第1注射液iの全
量がバイパス溝rを通って筒先部cの内室o内に流入
し、図9に示すように第1及び第2の両ストッパーe,
hが内室o内に収納されると、第2ストッパーhのシー
ル性が失われるので、今度は第2注射液jが、継続する
プランジャーロッドkへの押圧力により、筒先部cのバ
イパス溝rを通って筒先部cの注射針連通孔pに至り、
注射針sの先端から吐出されるようになる。
【0012】そして、図10に示すようにプランジャー
gが第2ストッパーhに当接することにより、注射針s
の先端からの第2注射液jの吐出が終了する。
【0013】なお、図6図示の2室式容器兼用注射器A
では、注射器外筒dやプランジャーgや第1及び第2ス
トッパーe,h等の部品を組み立てに先立って洗浄・滅
菌し、所定量の第1及び第2注射液i,jを注射器外筒
d内に密封して容器兼用注射器Aを組み立て、この組み
立てた容器兼用注射器Aをオートクレーブで加熱滅菌す
る等の方法により、所定量の第1及び第2注射液i,j
が注射器外筒d内に無菌状態で密封されている。
【0014】このため、2室式容器兼用注射器Aは、医
療現場等で所定量の第1及び第2注射液i,jを個別に
注射器内に注入して注射する通常の注射器と比べて、第
1及び第2注射液i,j注入の手間が掛からず、通常の
注射器への第1及び第2注射液i,j注入の際に細菌や
異物等が注射液i,jと共に注射器内に侵入する危険性
が無く、しかも、2種類の注射液を単一の注射器による
1回の注射操作のみで連続して注射できる等の利点を有
している。
【0015】ところで、2室式容器兼用注射器Aの第1
及び第2注射液i,jを患者等に注射する際には、注射
器外筒d内の空気を患者等の体内に注入することが無い
ように、注射針sを上に向けて、筒先部c内部の空気と
注射針s内部の空気とを第1注射液iで注射器A外に押
し出した後、注射針sを患者等に刺して注射をしてい
る。
【0016】そして、外筒部aの内周面と第1ストッパ
ーeの凸状部mとの間に形成される空間Tの空気につい
ては、第1ストッパーhが筒先部cの内室o内に収納さ
れて、第1注射液iが筒先部cのバイパス溝rを通り注
射針連通孔pに向かって移動しても、第1注射液iと共
に前記空気が注射針連通孔pに向かって移動しないのを
確認して、注射針sを患者等に刺している。
【0017】なお、第1注射液iの粘性やバイパス溝r
の断面積等に起因して空間Tの空気の一部が、バイパス
溝rを通る第1注射液iと共に注射針連通孔pに向かっ
て移動した場合には、この移動した空気の一部を注射器
A外に排出し、空気の残部が、バイパス溝rを通る第1
注射液iと共に注射針連通孔pに向かって移動しないの
を確認して、注射針sを患者等に刺している。
【0018】しかし、外筒部aの内周面と第2ストッパ
ーhの凸状部mとの間に形成される空間Uの空気につい
ては、第2ストッパーhと共に筒先部cの内室o内へ患
者等への注射中に移動するため、第2注射液jの粘度が
低い場合には、空間Uの空気の一部が、筒先部cのバイ
パス溝rを通る第2注射液jと共に注射針連通孔pに向
かって移動して、患者等の体内に注入される危険性があ
った。
【0019】そして、第2注射液jの粘度が高い場合に
は、前記危険性はないが、医者等に前記危険性を視覚的
に与えて、医者等を不安にしていた。
【0020】従って、従来の2室式容器兼用注射器Aに
は、第2注射液jの粘度が低い場合に、外筒部aの内周
面と第2ストッパーhの凸状部mとの間に形成される空
間Uの空気の一部が、第2注射液jと共に患者等の体内
に注入されてしまう危険性があり、第2注射液jの粘度
が高い場合には、前記危険性を視覚的に与えて医者等を
不安にする、という問題点があった。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の前記問題点
に鑑み、本発明では、外筒部の内周面と第2ストッパー
の凸状部との間に形成される空間の空気の一部が第2注
射液と共に患者等の体内に注入される危険性を解消する
ことができる2室式容器兼用注射器の提供を課題として
いる。
【0022】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段として、請求項1の発明では、注射器外筒の筒先
部側の外筒部内に弾性材製の第1ストッパーが摺動自在
に圧入され、前記注射器外筒の開口部側の外筒部内に弾
性材製のプランジャーが摺動自在に圧入され、前記第1
ストッパーとプランジャーとの間の外筒部内に弾性材製
の第2ストッパーが摺動自在に圧入されて、前記第1ス
トッパーと第2ストッパーとの間の外筒部内に所定量の
第1注射液が密封され、前記第2ストッパーとプランジ
ャーとの間の外筒部内に所定量の第2注射液が密封され
ており、外筒部の内孔に連続する前記筒先部の内室の直
径が外筒部の内径と同一か僅かに大きく設定され、前記
内室の軸方向の長さが、第1ストッパーの軸方向の長さ
と第2ストッパーの軸方向の長さとの和より僅かに長く
設定され、前記内室を形成する筒先部の内壁面には、外
筒部の筒先部側の端面から筒先部の注射針連通孔に至る
バイパス溝が凹設され、少なくとも前記第2ストッパー
の外周面には、外筒部の内周面に全周に亘って密着する
2本以上の凸状部が周設されている2室式容器兼用注射
器に次の構成を付加している。
【0023】すなわち、請求項1の発明では、前記第2
ストッパーの凸状部の中の、任意の1本の凸状部を除く
全ての凸状部には、第2ストッパーの軸方向に走る連通
溝が凹設されている、という構成を前記2室式容器兼用
注射器に付加している。
【0024】請求項2の発明では、第2ストッパーの凸
状部の中の、連通溝が凹設されていない1本の凸状部
が、最もプランジャー寄りに配置されている、という構
成を請求項1記載の2室式容器兼用注射器に付加してい
る。
【0025】請求項3の発明では、第1ストッパーの外
周面に、注射器外筒の外筒部の内周面に全周に亘って密
着する2本以上の凸状部が周設されており、この第1ス
トッパーの凸状部の中の、最も注射器外筒の筒先部寄り
に位置する凸状部を除く全ての凸状部には、第1ストッ
パーの軸方向に走る第1ストッパーの連通溝が凹設され
ている、という構成を請求項1又は請求項2記載の2室
式容器兼用注射器に付加している。
【0026】
【作用】請求項1発明では、図2,図3に示されている
ように、第2ストッパー4の凸状部4a,4bの中の、
任意の1本の凸状部4bを除く全ての凸状部4aに、第
2ストッパー4の軸方向に走る連通溝4cが凹設されて
いる。
【0027】このため、図1に示されているように、第
1ストッパー2を注射器外筒10の外筒部11内に圧入
した後、真空環境下で、所定量の第1注射液5を外筒部
11内に注入し、第2ストッパー4の凸状部4aを第1
注射液5側に配置して、第2ストッパー4を外筒部11
内に圧入し、第1注射液5を外筒部11内に密封する
と、以上の真空環境下での工程の間に、外筒部11の内
周面と第2ストッパー4の凸状部4a,4bとの間に形
成された空間Vは真空状態になっており、外筒部11内
の第1注射液5は、外筒部11内への第2ストッパー4
の圧入時の圧力により、第2ストッパー4の凸状部4a
の連通溝4cを通って真空空間Vに浸入し、この空間V
を最終的に満たしてしまう。
【0028】そして、真空環境下で、所定量の第2注射
液6を外筒部11内に注入し、プランジャー3を外筒部
11内に圧入して、注射器外筒10の外筒部11内への
第2注射液6の密封を完了した後、真空を解除すること
によって、外筒部11内への第1及び第2注射液5,6
の充填作業は完了する。
【0029】なお、図1図示の2室式容器兼用注射器1
において、連通溝4cが凹設されている第2ストッパー
4の凸状部4aを第2注射液6側に配置して、真空環境
下で第2ストッパー4を外筒部11内に圧入した場合に
は、所定量の第2注射液6を真空環境下で外筒部11内
に注入した際に、第2注射液6が、第2ストッパー4の
凸状部4aの連通溝4cを通って真空空間Vに浸入し、
この空間Vを最終的に満たしてしまう。
【0030】従って、例えば、第2ストッパーの外周面
に3本以上の凸状部が周設され、この3本以上の凸状部
の中の中間に位置する1本の凸状部を除く全ての凸状部
に連通溝が凹設されている場合には、外筒部の内周面と
第2ストッパーの凸状部との間に形成される空間の中
の、前記1本の凸状部より第1注射液寄りの空間には第
1注射液を充満させ、前記1本の凸状部より第2注射液
寄りの空間には第2注射液を充満させることができる。
【0031】よって、請求項1の発明では、第2ストッ
パーの凸状部の中の、任意の1本の凸状部を除く全ての
凸状部に、第2ストッパーの軸方向に走る連通溝が凹設
されているので、外筒部の内周面と第2ストッパーの凸
状部との間に形成される空間に注射液を充満させて、こ
の空間から空気を排除することができる。
【0032】請求項2発明では、図1に示されているよ
うに、第2ストッパー4の凸状部4a,4bの中の、連
通溝4cが凹設されていない1本の凸状部4bが、最も
プランジャー3寄りに配置されているので、請求項2に
係る2室式容器兼用注射器1を使用して患者等に注射を
する場合には、最もプランジャー3寄りに配置されてい
る第2ストッパー4の凸状部4bが筒先部13の内室1
3c内に収納されるまで、第2ストッパー4のシール性
は喪失されず、その結果、第2注射液6は、第2ストッ
パー4の凸状部4bが筒先部13の内室13c内に収納
されるまで、筒先部13の内壁面に凹設されたバイパス
溝13eに浸入することができない。
【0033】そして、第2ストッパー4の凸状部4bが
筒先部13の内室13c内に収納された時点では、第2
ストッパー4の凸状部4bが最もプランジャー3寄りに
配置されており、内室13cの軸方向の長さL4が、第
1ストッパー2の軸方向の長さL5と第2ストッパー4
の軸方向の長さL6との和より僅かに長く設定されてい
るので、第1ストッパー2の注射針8側の端面2eは筒
先部13の底部13aの内面にほぼ当接されており、従
って第1注射液5は、筒先部13の内室13c内から殆
ど排出された状態になっている。
【0034】これに対し、例えば、第2ストッパー4の
凸状部4a,4bの中の、連通溝4cが凹設されていな
い1本の凸状部が、最も第1ストッパー2寄りに配置さ
れている凸状部4aである場合には、第2ストッパー4
の凸状部4aが筒先部13の内室13c内に収納された
時点で、第2注射液6は、第2ストッパー4の凸状部4
bに凹設された連通溝4cを通って、筒先部13のバイ
パス溝13eに浸入する。
【0035】そして、この浸入した時点では、第1スト
ッパー2の注射針8側の端面2eと筒先部13の底部1
3aの内面との間にまだ距離があり、この距離の内室1
3c内に第1注射液5が残留しているので、第2注射液
6は、バイパス溝13eを通って、前記残留している第
1注射液5と内室13c内で混合してしまう。
【0036】従って、第2ストッパー4の凸状部4a,
4bの中の、連通溝4cが凹設されていない1本の凸状
部4bが、最もプランジャー3寄りに配置されている請
求項2の発明では、患者等への注射の際に、第2注射液
6と第1注射液5とが混合する可能性を最も小さくする
ことができる。
【0037】請求項3発明では、図1,図4,図5に示
されているように、第1ストッパー2の外周面に、注射
器外筒10の外筒部11の内周面に全周に亘って密着す
る2本以上の凸状部2a,2b,2cが周設されてお
り、この第1ストッパー2の凸状部2a,2b,2cの
中の、最も注射器外筒10の筒先部13寄りに位置する
凸状部2aを除く全ての凸状部2b,2cには、第1ス
トッパー2の軸方向に走る第1ストッパー2の連通溝2
dが凹設されている。
【0038】このため、図1に示されているように、第
1ストッパー2を注射器外筒10の外筒部11内に圧入
した後、外筒部11内を真空にすると、外筒部11の内
周面と第1ストッパー2の凸状部2a,2b,2cとの
間に形成された空間Wは真空状態になり、続いて真空環
境下で所定量の第1注射液5を外筒部11内に注入する
と、第1注射液5は、第1ストッパー2の凸状部2b,
2cに凹設された連通溝2dを通って真空空間Wに浸入
し、この空間Wを最終的に満たしてしまう。
【0039】従って、請求項3の発明では、外筒部11
の内周面と第1ストッパー2の凸状部2a,2b,2c
との間に形成される空間Wに第1注射液5を充満させ
て、この空間Wから空気を排除することができる。
【0040】
【実施例】図1図示の2室式容器兼用注射器1は、請求
項1,2及び3の各発明を併せて実施した実施の一例で
あり、硝子製又はプラスチック製の外筒部11の一端に
合成樹脂製のフィンガーグリップ12が嵌着され、外筒
部11の他端に合成樹脂製の筒先部13が嵌着されて、
注射器外筒10が形成されており、この注射器外筒10
の筒先部13側の外筒部11内にゴム等の弾性材製の第
1ストッパー2が摺動自在に圧入され、注射器外筒10
の開口部14側の外筒部11内にゴム等の弾性材製のプ
ランジャー3が摺動自在に圧入され、第1ストッパー2
とプランジャー3との間の外筒部11内にゴム等の弾性
材製の第2ストッパー4が摺動自在に圧入されている。
【0041】そして、第1ストッパー2と第2ストッパ
ー4との間の外筒部11内に所定量の第1注射液5が密
封され、第2ストッパー4とプランジャー3との間の外
筒部11内に所定量の第2注射液6が密封されており、
プランジャー3にはプランジャーロッド7が着脱自在に
装着されて、プランジャーロッド7の一端が注射器外筒
10の開口部14から突出させられている。
【0042】プランジャー3の外周面には、外筒部11
の内周面に全周に亘って密着する3本の凸状部3aが周
設され、第2ストッパー4の外周面には、外筒部11の
内周面に全周に亘って密着する2本の凸状部4a,4b
が周設され、第1ストッパー2の外周面には、外筒部1
1の内周面に全周に亘って密着する3本の凸状部2a,
2b,2cが周設されている。
【0043】なお、第2ストッパー4には、図1,図
2,図3に示されているように、その凸状部4a,4b
の中の、最もプランジャー3寄りに配置される凸状部4
b以外の凸状部4aに、第2ストッパー4の軸方向に走
る連通溝4cが6本凹設されている。
【0044】第1ストッパー2には、図1,図4,図5
に示されているように、その凸状部2a,2b,2cの
中の、最も筒先部13寄りに配置される凸状部2a以外
の凸状部2b,2cに、第1ストッパー2の軸方向に走
る連通溝2dが6本凹設されている。
【0045】図1図示の注射器外筒10の筒先部13
は、その底部13aの外側に突設されたルアーロック式
の注射針固定部13bと、外筒部11の内孔に連続する
内室13cと、注射針固定部13bの先端から内室13
cに至る注射針連通孔13dとを有しており、内室13
cの直径D3が外筒部11の内径D4と同一か僅かに大
きく設定され、内室13cの軸方向の長さL4が、第1
ストッパー2の軸方向の長さL5と第2ストッパー4の
軸方向の長さL6との和より僅かに長く設定されてい
る。
【0046】そして、内室13cを形成する筒先部13
の内壁面には、外筒部11の筒先部13側の端面11a
から筒先部13の注射針連通孔13dに至るバイパス溝
13eが4本凹設されており、筒先部13の注射針固定
部13bには、注射針8が着脱自在に取り付けられてい
る。
【0047】以上説明した2室式容器兼用注射器1にお
ける注射器外筒10内に所定量の第1及び第2注射液
5,6を密封するには、第1ストッパー2の凸状部2a
を注射器外筒10の筒先部13寄りに配置して、第1ス
トッパー2を注射器外筒10の外筒部11内に圧入し、
真空環境下において、所定量の第1注射液5を外筒部1
1内に注入し、第2ストッパー4の凸状部4aを第1注
射液5側に配置して、第2ストッパー4を注射器外筒1
0の外筒部11内に圧入し、所定量の第2注射液6を外
筒部11内に注入し、プランジャー3を外筒部11内に
圧入して、注射器外筒10の外筒部11内への第1及び
第2注射液5,6の密封を完了した後、真空を解除す
る。
【0048】あるいは、外筒部11の一端にフィンガー
グリップ12を嵌着させて、フィンガーグリップ12側
の外筒部11内にプランジャー3を圧入し、真空環境下
において外筒部11の他端から、所定量の第2注射液6
を外筒部11内に注入して、第2ストッパー4を外筒部
11内に圧入し、所定量の第1注射液5を外筒部11内
に注入して、第1ストッパー4を外筒部11内に圧入
し、外筒部11内への第1及び第2注射液5,6の密封
を完了した後、真空を解除し、外筒部11の他端に筒先
部13を嵌着させて、所定量の第1及び第2注射液5,
6が密封された注射器外筒10を完成させても良い。
【0049】なお、2室式容器兼用注射器1を医療現場
等で使用する際の作用に関する説明は、段落番号000
9〜0012において既に説明したところの、図6図示
の従来の2室式容器兼用注射器Aを医療現場等で使用す
る際の作用に関する説明と同一であるので、省略する。
【0050】ところで、以上説明した図示実施例では、
第2ストッパー4の凸状部4a,4bが2本とされ、凸
状部4aに凹設された連通溝2cが6本とされている。
しかし、第2ストッパーの凸状部の本数は2本に限定さ
れず、2本以上であれば良く、また、凸状部の中の、最
もプランジャー寄りの位置に配置される凸状部を除く全
ての凸状部に凹設される連通溝の本数も6本に限定され
ず、1本以上であれば良い。
【0051】なお、図示実施例は、請求項1,2及び3
の各発明を併せて実施した実施の一例であるため、第2
ストッパー4の凸状部4a,4bの中の、連通溝4cが
凹設されていない1本の凸状部4aが、最もプランジャ
ー3寄りに配置されているが、請求項1に係る2室式容
器兼用注射器では、第2ストッパーの凸状部の中の、連
通溝が凹設されていない1本の凸状部は、最もプランジ
ャー寄りに配置される必要はない。
【0052】図示実施例では、第1ストッパー2の凸状
部2a,2b,2cが3本とされ、最も筒先部13寄り
に配置される凸状部2a以外の凸状部2b,2cに、第
1ストッパー2の軸方向に走る連通溝2dが6本凹設さ
れている。しかし、第1ストッパーの凸状部の本数は3
本に限定されず、2本以上であれば良く、また、凸状部
の中の、最も筒先部寄りの位置に配置される凸状部を除
く全ての凸状部に凹設される連通溝の本数も6本に限定
されず、1本以上であれば良い。
【0053】また、図示実施例では、注射器外筒10の
筒先部13が、合成樹脂製とされて外筒部11の端部に
嵌着させられている。しかし、注射器外筒の筒先部は、
その材質が合成樹脂に限定されず例えば硝子等であって
も良く、外筒部との結合方法も嵌着に限定されず、例え
ば外筒部と一体に形成されていても良く、あるいは接着
等であっても良い。
【0054】また、図示実施例では、内室13cを形成
する筒先部13の内壁面に4本のバイパス溝13eが凹
設されている。しかし、筒先部の内壁面に凹設されるバ
イパス溝の本数は4本に限定されず、1本以上であれば
良い。
【0055】
【発明の効果】請求項1の発明では、外筒部の内周面と
第2ストッパーの凸状部との間に形成される空間に注射
液を充満させて、この空間から空気を排除することがで
きるので、前記空間の空気の一部が第2注射液と共に患
者等の体内に注入される危険性を解消することができ
る。
【0056】請求項2の発明では、患者等への注射の際
に、第2注射液と第1注射液とが混合する可能性を最も
小さくすることができるので、できるだけ混合したくな
い2種類の注射液を、単一の注射器による1回の注射操
作のみで連続して注射することができる。
【0057】請求項3の発明では、外筒部の内周面と第
1ストッパーの凸状部との間に形成される空間に第1注
射液を充満させて、この空間から空気を排除することが
できるので、前記空間の空気が注射液と共に患者等の体
内へ注入されるのではないか、という不安を解消するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1,2及び3の各発明を併せて実施した
実施の一例を示す縦断面図である。
【図2】図1中の第2ストッパーを示す平面図である。
【図3】図2に示すもののY−Y線断面図である。
【図4】図1中の第1ストッパーを示す平面図である。
【図5】図4に示すもののZ−Z線断面図である。
【図6】従来品の一例を示す縦断面図である。
【図7】図6に示すもののプランジャーロッドの押進初
期の状態を示す縦断面図である。
【図8】図6に示すもののプランジャーロッドの押進中
期の状態を示す縦断面図である。
【図9】図6に示すもののプランジャーロッドの押進終
期の状態を示す縦断面図である。
【図10】図6に示すものの注射完了時の状態を示す縦
断面図である。
【符号の説明】
1 2室式容器兼用注射器 2 第1ストッパー 2a,2b,2c 第1ストッパーの凸状部 2d 第1ストッパーの連通溝 3 プランジャー 4 第2ストッパー 4a,4b 第2ストッパーの凸状部 4c 第2ストッパーの連通溝 5 第1注射液 6 第2注射液 10 注射器外筒 11 外筒部 11a 外筒部の筒先部側の端面 13 筒先部 13c 筒先部の内室 13d 注射針連通孔 13e バイパス溝 14 注射器外筒の開口部 D3 内室の直径 D4 外筒部の内径 L4 内室の軸方向の長さ L5 第1ストッパーの軸方向の長さ L6 第2ストッパーの軸方向の長さ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 5/28 A61M 5/24 A61M 5/315

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 注射器外筒の筒先部側の外筒部内に弾性
    材製の第1ストッパーが摺動自在に圧入され、前記注射
    器外筒の開口部側の外筒部内に弾性材製のプランジャー
    が摺動自在に圧入され、前記第1ストッパーとプランジ
    ャーとの間の外筒部内に弾性材製の第2ストッパーが摺
    動自在に圧入されて、前記第1ストッパーと第2ストッ
    パーとの間の外筒部内に所定量の第1注射液が密封さ
    れ、前記第2ストッパーとプランジャーとの間の外筒部
    内に所定量の第2注射液が密封されており、外筒部の内
    孔に連続する前記筒先部の内室の直径が外筒部の内径と
    同一か僅かに大きく設定され、前記内室の軸方向の長さ
    が、第1ストッパーの軸方向の長さと第2ストッパーの
    軸方向の長さとを合計した長さより僅かに長く設定さ
    れ、前記内室を形成する筒先部の内壁面には、外筒部の
    筒先部側の端面から筒先部の注射針連通孔に至るバイパ
    ス溝が凹設され、少なくとも前記第2ストッパーの外周
    面には、外筒部の内周面に全周に亘って密着する2本以
    上の凸状部が周設されている2室式容器兼用注射器にお
    いて、前記第2ストッパーの凸状部の中の、任意の1本
    の凸状部を除く全ての凸状部には、第2ストッパーの軸
    方向に走る連通溝が凹設されていることを特徴とする2
    室式容器兼用注射器。
  2. 【請求項2】 第2ストッパーの凸状部の中の、連通溝
    が凹設されていない1本の凸状部が、最もプランジャー
    寄りに配置されている請求項1記載の2室式容器兼用注
    射器。
  3. 【請求項3】 第1ストッパーの外周面に、注射器外筒
    の外筒部の内周面に全周に亘って密着する2本以上の凸
    状部が周設されており、この第1ストッパーの凸状部の
    中の、最も注射器外筒の筒先部寄りに位置する凸状部を
    除く全ての凸状部には、第1ストッパーの軸方向に走る
    第1ストッパーの連通溝が凹設されている請求項1又は
    請求項2記載の2室式容器兼用注射器。
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