JPH06137962A - 感温素子 - Google Patents

感温素子

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JPH06137962A
JPH06137962A JP29238492A JP29238492A JPH06137962A JP H06137962 A JPH06137962 A JP H06137962A JP 29238492 A JP29238492 A JP 29238492A JP 29238492 A JP29238492 A JP 29238492A JP H06137962 A JPH06137962 A JP H06137962A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
trip time
temperature
thermal conductivity
ptc
thermister
Prior art date
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Pending
Application number
JP29238492A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshishige Yamamoto
利重 山本
Yutaka Ariake
裕 有明
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 PTCサーミスタ素子を構成するサーミスタ
基板12と熱伝導率の異なる材料(りん青銅板)16
が、PTCサーミスタ素子と熱的に結合されていること
を特徴とする感温素子11。 【効果】 PTCサーミスタ素子自体の材料及びその寸
法を変えることなく、容易にトリップ時間を制御するこ
とができ、電子回路やモータ等の過電流保護素子とし
て、より効果的に利用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感温素子に関し、より詳
細にはモータや電子回路等において過電流保護素子とし
て利用される感温素子に関する。
【0002】
【従来の技術】感温素子は電気抵抗が温度によって変化
することを利用した回路素子であって、種々の電気機器
などに広く利用され、さらに技術の多様化した今日にお
いては、様々な抵抗温度特性を有する感温素子の開発が
要請されてきている。
【0003】感温素子としては、一般に負の抵抗温度特
性を有するサーミスタ(以下、「NTCサーミスタ」と
記す)と、正の抵抗温度特性を有するサーミスタ(以
下、「PTCサーミスタ」と記す)とがある。NTCサ
ーミスタとは、温度上昇とともに抵抗値が緩やかに減少
するサーミスタをいい、突入電流(電源投入時に発生す
る過電流)の抑制に適している。すなわち、NTCサー
ミスタは、初期状態における抵抗値が高いため、突入電
流を抑制し、回路を保護することができる。また、電源
投入後は、回路を流れる電流による発熱により抵抗値が
徐々に減少し、所定の回路動作を保証する。しかし、上
記NTCサーミスタは、回路を流れる電流によってその
抵抗値が減少するため、異常時における過電流の発生に
よるトラブルを防止することはできない。一方、PTC
サーミスタとは、ある一定温度(抵抗急変温度)以上に
温度が上昇すると、その抵抗値が急激に増加するサーミ
スタをいい、負荷に直列に接続され、異常時における過
電流の発生に起因したトラブルを防止するのに適してい
る。すなわち、PTCサーミスタは、通常は低い抵抗値
を維持しているが、回路に異常が生じた場合において
は、過電流によって発生するジュール熱でPTCサーミ
スタ自身の温度が上昇し、この自己発熱によって抵抗値
が急激に増大するため、回路を流れる電流値の増大を抑
制し、該回路を保護することができる。
【0004】しかし、前記PTCサーミスタは、負荷の
種類によってその寸法・室温抵抗値・抵抗急変温度(ス
イッチング温度)・耐圧・トリップ時間等を仕様に合わ
せる必要があり、なかでも仕様に合わせることが最も困
難なのはトリップ時間であるといわれている。トリップ
時間を制御する方法には、サーミスタ素子自体の寸法を
変更し、熱放散量を変えて制御する方法とサーミスタ素
子の材料を変えてやることにより特性を変えて制御する
方法とがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
サーミスタ素子自体の寸法を変更し、熱放散量を変えて
制御する方法及びサーミスタ素子の材料を変えて制御す
る方法においては、小型化に反する等制約が多く、しか
も特性の調整も困難でニーズに十分応えられないという
課題があった。
【0006】本発明はこのような課題に鑑み発明された
ものであって、サーミスタ素子自体の材料とその寸法と
を変えることなく、トリップ時間の制御性に優れた感温
素子を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る感温素子は、PTCサーミスタ素子を構
成するサーミスタ基板と熱伝導率の異なる材料が、前記
PTCサーミスタ素子と熱的に結合されていることを特
徴としている。
【0008】尚、ここで「熱的に結合された」とは、熱
移動が円滑に行なわれるように密接されて接合されてい
る状態をいう。
【0009】
【作用】過電流が流れ始めてからPTCサーミスタによ
って過電流が抑制されるまでの時間をトリップ時間と言
い、該トリップ時間は、電気回路を流れる電流によって
発生するジュール熱と熱放散との釣り合いで決定され
る。つまり、熱放散が促進されればPTCサーミスタ素
子にジュール熱が発生しにくくなり、トリップするまで
に時間がかかる。一方、熱放散が抑制されればPTCサ
ーミスタ素子にジュール熱が発生しやすくなり、トリッ
プするまでの時間が短縮されることとなる。したがっ
て、熱放散量を調節することによってトリップ時間を制
御し得ることとなる。
【0010】結合させる材料にPTCサーミスタ基板よ
りも熱伝導率の高い材料を用い、またその材料の厚みや
表面積等の寸法を大きくすることによって熱放散は促進
される。逆に、PTCサーミスタ基板よりも熱伝導率の
低い材料を接合し、またその寸法を大きくすることによ
って熱放散は抑制される。このように熱伝導率の異なる
材料を接合させることにより、またその寸法を変えるこ
とにより、熱の放散量を調整し、トリップ時間を制御す
ることが可能となる。
【0011】
【実施例及び比較例】以下、本発明に係る感温素子の実
施例及び比較例を説明する。図1は実施例に係る感温素
子の構造を示した模式的斜視図である。図中12はPT
Cサーミスタ基板を示しており、このPTCサーミスタ
基板12の両側面にオーミックAgとAgペーストが印
刷・焼成された対向電極13、14が形成され、この対
向電極13の外側面及び対向電極14の外側面には、導
電性接着剤15を介し、りん青銅板16が固定されてい
る。これらPTCサーミスタ基板12、対向電極13、
対向電極14、導電性接着剤15及びりん青銅板16を
含んで感温素子11は構成されている。
【0012】本実施例の感温素子11は下記のようにし
て作製される。まず通常の製造工程により、PTCサー
ミスタ基板12にオーミックAgとAgペーストを印刷
し、焼成して対向電極13、14を形成し、厚みが0.
5mmで面積が0.7mm2 の円板状のPTCサーミスタ素
子を形成する。この後、対向電極13の外側面及び対向
電極14の外側面に、シリコーン系の導電性接着剤15
を用い、りん青銅板16を接合して結合させることによ
り、感温素子11を作製する。さらに、リード線を付け
ても良いが、本実施例においてはチップ状態で評価し
た。
【0013】図2は、本実施例におけるPTCサーミス
タ素子の抵抗ー温度特性を示したグラフである。上記の
測定においては図3に示した装置を用い、DC電源20
により12Vの電圧を印加した。PTCサーミスタ素子
の室温抵抗値が約0.5Ω、セメント抵抗22が2.5
Ωであるので回路の抵抗値は全体として3Ωとなる。図
2から明らかなように、この場合のPTCサーミスタ素
子の抵抗急変温度(スイッチング温度)は約130℃で
あった。
【0014】尚、上記の測定においては図3の装置を用
い、DC電源20により12Vの電圧を印加し始めてか
ら電流が200mA以下となるまでの時間を測定し、トリ
ップ時間とした。上記、PTCサーミスタ素子における
トリップ時間は約5秒であった。
【0015】図4は、上記作製方法において、対向電極
13及び対向電極14に接合させるりん青銅板16の厚
みを種々に変えて感温素子を作製し、それぞれのトリッ
プ時間を測定し、りん青銅板16の厚みとトリップ時間
との関係を示したグラフである。
【0016】図4から明らかなように、何も接合させて
いないPTCサーミスタ素子におけるトリップ時間は約
5秒であるが、接合させるりん青銅板16の2枚分の厚
みが0.2mmの場合には、トリップ時間を約10秒に伸
ばすことができ、さらに0.4mmの場合には、トリップ
時間を約20秒にまで伸ばすことができた。
【0017】図5は、上記作製方法において、りん青銅
板16の代わりにシリコーン系樹脂板を対向電極13及
び対向電極14に接合させ、前記シリコーン系樹脂板の
厚みを種々に変えて感温素子を作製し、それぞれのトリ
ップ時間を測定し、前記シリコーン系樹脂板の厚みとト
リップ時間との関係を示したグラフである。
【0018】図5から明らかなように、接合させる前記
シリコーン系樹脂板の2枚分の厚みが0.5mmの場合
は、トリップ時間を2.5秒に短縮することができ、さ
らに1.0mmの場合には、トリップ時間を2.0秒にま
で短縮することができた。
【0019】以上のことから、接合させる材料とその厚
みとを変えるだけで、感温素子11のトリップ時間を長
くしたり短くしたりすることができるということが分か
る。なお、上記実施例では対向電極13、14をAgに
より形成したが、電極をNiメッキによって形成しても
良い。PTCサーミスタ素子と結合させる材料としては
金属、プラスチック及びセラミックス等の中から所望の
熱伝導率を有する材料を選択して用いることができる。
また、これらを導電性接着剤15を用いずにバネによる
接触を用いて熱的に結合させることもできる。
【0020】この結果から明らかなように上記実施例に
係る感温素子11にあっては、所望の熱伝導率を有する
材料とその寸法を選択して結合させることにより、PT
Cサーミスタ素子自体の材料及びその寸法を変えること
なく、用途に応じたトリップ時間を容易に得ることがで
きる。
【0021】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明に係る感温
素子にあっては、PTCサーミスタ素子を構成するサー
ミスタ基板と熱伝導率の異なる材料が、前記PTCサー
ミスタ素子と熱的に結合されているので、容易にトリッ
プ時間を制御することができ、電子回路やモータ等の過
電流保護素子として、より効果的に利用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る感温素子の実施例を示した模式的
斜視図である。
【図2】実施例におけるPTCサーミスタ素子の抵抗ー
温度特性を示したグラフである。
【図3】トリップ時間の測定方法を示した回路である。
【図4】りん青銅板の2枚分の厚みとトリップ時間との
関係を示したグラフである。
【図5】シリコーン系樹脂板の2枚分の厚みとトリップ
時間との関係を示したグラフである。
【符号の説明】
11 感温素子 12 PTCサーミスタ基板 16 りん青銅板(熱伝導率の異なる材料)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PTCサーミスタ素子を構成するサーミ
    スタ基板と熱伝導率の異なる材料が、前記PTCサーミ
    スタ素子と熱的に結合されていることを特徴とする感温
    素子。
JP29238492A 1992-10-30 1992-10-30 感温素子 Pending JPH06137962A (ja)

Priority Applications (1)

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JP29238492A JPH06137962A (ja) 1992-10-30 1992-10-30 感温素子

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JP29238492A JPH06137962A (ja) 1992-10-30 1992-10-30 感温素子

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JPH06137962A true JPH06137962A (ja) 1994-05-20

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ID=17781097

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JP29238492A Pending JPH06137962A (ja) 1992-10-30 1992-10-30 感温素子

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