JPH06137284A - スクロール流体機械 - Google Patents
スクロール流体機械Info
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- JPH06137284A JPH06137284A JP28284692A JP28284692A JPH06137284A JP H06137284 A JPH06137284 A JP H06137284A JP 28284692 A JP28284692 A JP 28284692A JP 28284692 A JP28284692 A JP 28284692A JP H06137284 A JPH06137284 A JP H06137284A
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- spiral
- seal member
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 第1スクロールと第2スクロールの間に形成
された複数の圧縮室において、中央部の高圧の圧縮室か
ら低圧の圧縮室への気体洩れが少ないスクロール流体機
械を得る。 【構成】 第2シール部材23は、第2スクロール2の
揺動あるいは回転運動により生じる内壁の運動軌跡が吐
出孔4領域外であり、かつ渦巻き突起の渦巻き中心に向
かって同一シール幅が形成できる巻き始め点C21より配
置し、第1シール部材22は、渦巻き突起の渦巻き中心
に向かって同一シール幅が形成でき、第2シール部材2
3の巻き始め角Ф21よりも小さい巻き始め角Ф11から配
置する。
された複数の圧縮室において、中央部の高圧の圧縮室か
ら低圧の圧縮室への気体洩れが少ないスクロール流体機
械を得る。 【構成】 第2シール部材23は、第2スクロール2の
揺動あるいは回転運動により生じる内壁の運動軌跡が吐
出孔4領域外であり、かつ渦巻き突起の渦巻き中心に向
かって同一シール幅が形成できる巻き始め点C21より配
置し、第1シール部材22は、渦巻き突起の渦巻き中心
に向かって同一シール幅が形成でき、第2シール部材2
3の巻き始め角Ф21よりも小さい巻き始め角Ф11から配
置する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気圧縮機、冷媒圧縮
機あるいは膨張機として利用するスクロール流体機械に
関するものである。
機あるいは膨張機として利用するスクロール流体機械に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、スクロール流体機械の基本構成
を示す作動原理図である。図において、1は中央部に吐
出孔4を設けた台板と渦巻き突起を有した第1スクロー
ル、2は渦巻き突起を有し、第1スクロールと対向し、
かつ偏心して組み合わされ、複数の圧縮室3を形成する
第2スクロール、3aはスクロール中央部に形成される
高圧の第1圧縮室、3bはスクロール中間部に形成され
る低圧の第2圧縮室、3cはスクロール外方に形成され
る第3圧縮室である。第1および第2スクロールは同一
形状の渦巻き突起で構成されており、その形態は従来か
ら知られている如く、インボリュートあるいは円弧など
の組み合わせたものである。
を示す作動原理図である。図において、1は中央部に吐
出孔4を設けた台板と渦巻き突起を有した第1スクロー
ル、2は渦巻き突起を有し、第1スクロールと対向し、
かつ偏心して組み合わされ、複数の圧縮室3を形成する
第2スクロール、3aはスクロール中央部に形成される
高圧の第1圧縮室、3bはスクロール中間部に形成され
る低圧の第2圧縮室、3cはスクロール外方に形成され
る第3圧縮室である。第1および第2スクロールは同一
形状の渦巻き突起で構成されており、その形態は従来か
ら知られている如く、インボリュートあるいは円弧など
の組み合わせたものである。
【0003】一般のスクロール流体機械は上記のような
基本構成であり、例えばスクロール圧縮機として用いた
場合、第1スクロールは空間に対し静止しており、第2
スクロールは第1スクロールに対向し、かつ偏心して組
み合わされ、その姿勢は空間に対して変化させずに回転
運動すなわち、所定の揺動半径(クランク半径)で揺動
運動させる。例えば、揺動半径0°、90°、180
°、270°の場合、矢印の順序に従い、第2スクロー
ル2の運動に伴って、揺動角0゜〜180゜で第1スク
ロール1及び第2スクロール2の間に形成される三日月
状の圧縮室3の各室3a〜3cは順次縮小すなわち圧縮
室3の気体が圧縮される。揺動角90゜〜180゜で第
1圧縮室3aの気体は吐出孔4から高圧気体として吐出
される。揺動角180゜〜270゜で第2圧縮室3bが
第1圧縮室3aに、第3圧縮室3cが第2圧縮室3bに
連続的に変化する。さらに、第3圧縮室3cは外部の気
体室と連通し、新しい気体の吸入状態となり、圧縮室3
cに新しい気体が取り込まれる。揺動角270゜〜0゜
で、圧縮室3は、第1圧縮室3a〜第3圧縮室3cが形
成され、再度気体圧縮工程を開始する。スクロール流体
機械の名前で知られる装置の作動原理は以上のようであ
る。
基本構成であり、例えばスクロール圧縮機として用いた
場合、第1スクロールは空間に対し静止しており、第2
スクロールは第1スクロールに対向し、かつ偏心して組
み合わされ、その姿勢は空間に対して変化させずに回転
運動すなわち、所定の揺動半径(クランク半径)で揺動
運動させる。例えば、揺動半径0°、90°、180
°、270°の場合、矢印の順序に従い、第2スクロー
ル2の運動に伴って、揺動角0゜〜180゜で第1スク
ロール1及び第2スクロール2の間に形成される三日月
状の圧縮室3の各室3a〜3cは順次縮小すなわち圧縮
室3の気体が圧縮される。揺動角90゜〜180゜で第
1圧縮室3aの気体は吐出孔4から高圧気体として吐出
される。揺動角180゜〜270゜で第2圧縮室3bが
第1圧縮室3aに、第3圧縮室3cが第2圧縮室3bに
連続的に変化する。さらに、第3圧縮室3cは外部の気
体室と連通し、新しい気体の吸入状態となり、圧縮室3
cに新しい気体が取り込まれる。揺動角270゜〜0゜
で、圧縮室3は、第1圧縮室3a〜第3圧縮室3cが形
成され、再度気体圧縮工程を開始する。スクロール流体
機械の名前で知られる装置の作動原理は以上のようであ
る。
【0004】図6は、例えば実開平1ー179189号
公報に示された、従来のスクロール圧縮機を示す断面図
である。図において、1は台板1aに渦巻き突起1bと
圧縮気体の吐出孔4を中央に有した第1スクロール、2
は第1スクロール1に対向して配置され、台板2aの第
1スクロール側に渦巻き突起2bを、背面側に揺動軸2
dを有する第2スクロール、3は第1スクロール1と第
2スクロール2を組み合わされて形成される圧縮室、5
は回転子5aと固定子5bで構成される電動機、6はバ
ランスウエイト部6aと第2スクロール2の揺動軸2d
を保持する軸受穴部6bと主軸部6c及び回転子5aが
固着される副軸部6dとを有する主軸、7は軸受穴6b
に圧入され、主軸6と一体化されて、揺動軸2dを保持
し、第2スクロール2を揺動可能にする揺動軸受、8は
主軸6を保持する軸受ハウジング、9は軸受ハウジング
8に圧入され軸受ハウジング8と一体化された主軸受、
10はスクロール圧縮機の外容器、11は第1スクロー
ル1と共に軸受ハウジング8と電動機5の固定子5bを
外容器10に固定指示し、さらに中央部には主軸6の副
軸部6dの軸受11aを有するブラケット、12は外容
器10に取り付けられたガス吸入管、13は吐出管、1
4は圧縮室3の内圧と第2スクロール2の自重を支える
ため軸受ハウジング8の上部に取り付けられた環状のス
ラスト軸受、15は第2スクロール2の自転を防止し、
第1スクロール1と第2スクロール2の角度位置を保つ
オルダムリング、16はフォーミング防止板、17は主
軸6の下部に取り付けられた油ポンプである。
公報に示された、従来のスクロール圧縮機を示す断面図
である。図において、1は台板1aに渦巻き突起1bと
圧縮気体の吐出孔4を中央に有した第1スクロール、2
は第1スクロール1に対向して配置され、台板2aの第
1スクロール側に渦巻き突起2bを、背面側に揺動軸2
dを有する第2スクロール、3は第1スクロール1と第
2スクロール2を組み合わされて形成される圧縮室、5
は回転子5aと固定子5bで構成される電動機、6はバ
ランスウエイト部6aと第2スクロール2の揺動軸2d
を保持する軸受穴部6bと主軸部6c及び回転子5aが
固着される副軸部6dとを有する主軸、7は軸受穴6b
に圧入され、主軸6と一体化されて、揺動軸2dを保持
し、第2スクロール2を揺動可能にする揺動軸受、8は
主軸6を保持する軸受ハウジング、9は軸受ハウジング
8に圧入され軸受ハウジング8と一体化された主軸受、
10はスクロール圧縮機の外容器、11は第1スクロー
ル1と共に軸受ハウジング8と電動機5の固定子5bを
外容器10に固定指示し、さらに中央部には主軸6の副
軸部6dの軸受11aを有するブラケット、12は外容
器10に取り付けられたガス吸入管、13は吐出管、1
4は圧縮室3の内圧と第2スクロール2の自重を支える
ため軸受ハウジング8の上部に取り付けられた環状のス
ラスト軸受、15は第2スクロール2の自転を防止し、
第1スクロール1と第2スクロール2の角度位置を保つ
オルダムリング、16はフォーミング防止板、17は主
軸6の下部に取り付けられた油ポンプである。
【0005】図7は、上記スクロール圧縮機の第1スク
ロール1と第2スクロール2の中央要部を示す拡大概略
平面図である。図において、1cは第1スクロール1の
渦巻き突起1bの上端面、2cは第2スクロール2の渦
巻き突起2bの上端面、3aは第1スクロール1と第2
スクロール2で形成される中央部の高圧第1圧縮室、3
bは同様に中間部に形成される低圧の第2圧縮室、20
は第1スクロール1の渦巻き突起の上端面1cに形成さ
れた第1シール溝に挿入される第1シール部材、21は
第2スクロール2の渦巻き突起の上端面2cに形成され
た第2シール溝に挿入される第2シール部材、D1 は第
1スクロール1の基礎円であり、基礎円D1 は気体の吐
出量、吐出圧力、第1スクロールの台板1aの大きさな
どにより決定される渦巻き突起1bのピッチPにより決
まる。すなわち、P=πd1 (d1 は基礎円D1 の直
径)により基礎円D1 が決定される。O1 は第1スクロ
ール1の基礎円D1 の中心点。基礎円D1 上のA0 は第
1スクロール1の渦巻き突起1bの外壁巻き始め点C0
の基準点、基礎円D1 上のA10は第1スクロール1の外
壁巻き始め基準点A0 から進んだ位置にあり、第1シー
ル部材20の内壁巻き始め基準点、B10は第1シール部
材20の内壁巻き始め点C10から第1スクロール1の基
礎円D1 への接点、Ф10は第1シール部材20のシール
幅などにより制限され、Ф10=∠A10O1B10 で定義さ
れる第1シール部材20の巻き始め角である。同様にD
2 は第2スクロール2の基礎円、O2 は基礎円D2 の中
心点、A20は第2シール部材21の内壁巻き始め基準
点、B20は第2シール部材21の内壁巻き始め点C20か
ら第2スクロールの基礎円D2 への接点、Ф20は第2シ
ール部材21のシール幅などにより制限され、Ф20=∠
A20O2B20 で定義される第2シール部材21の巻き始
め角で、一般にはФ20=Ф10、d2 =d1 (d2 は基礎
円D2 の直径)の関係である。D3 は吐出孔4の円、O
3 は吐出孔4の中心点である(通常、O1=O3)。
ロール1と第2スクロール2の中央要部を示す拡大概略
平面図である。図において、1cは第1スクロール1の
渦巻き突起1bの上端面、2cは第2スクロール2の渦
巻き突起2bの上端面、3aは第1スクロール1と第2
スクロール2で形成される中央部の高圧第1圧縮室、3
bは同様に中間部に形成される低圧の第2圧縮室、20
は第1スクロール1の渦巻き突起の上端面1cに形成さ
れた第1シール溝に挿入される第1シール部材、21は
第2スクロール2の渦巻き突起の上端面2cに形成され
た第2シール溝に挿入される第2シール部材、D1 は第
1スクロール1の基礎円であり、基礎円D1 は気体の吐
出量、吐出圧力、第1スクロールの台板1aの大きさな
どにより決定される渦巻き突起1bのピッチPにより決
まる。すなわち、P=πd1 (d1 は基礎円D1 の直
径)により基礎円D1 が決定される。O1 は第1スクロ
ール1の基礎円D1 の中心点。基礎円D1 上のA0 は第
1スクロール1の渦巻き突起1bの外壁巻き始め点C0
の基準点、基礎円D1 上のA10は第1スクロール1の外
壁巻き始め基準点A0 から進んだ位置にあり、第1シー
ル部材20の内壁巻き始め基準点、B10は第1シール部
材20の内壁巻き始め点C10から第1スクロール1の基
礎円D1 への接点、Ф10は第1シール部材20のシール
幅などにより制限され、Ф10=∠A10O1B10 で定義さ
れる第1シール部材20の巻き始め角である。同様にD
2 は第2スクロール2の基礎円、O2 は基礎円D2 の中
心点、A20は第2シール部材21の内壁巻き始め基準
点、B20は第2シール部材21の内壁巻き始め点C20か
ら第2スクロールの基礎円D2 への接点、Ф20は第2シ
ール部材21のシール幅などにより制限され、Ф20=∠
A20O2B20 で定義される第2シール部材21の巻き始
め角で、一般にはФ20=Ф10、d2 =d1 (d2 は基礎
円D2 の直径)の関係である。D3 は吐出孔4の円、O
3 は吐出孔4の中心点である(通常、O1=O3)。
【0006】図8は上記スクロール圧縮機の第1スクロ
ール1と第2スクロール2の要部拡大を示す吐出孔4部
の縦断面図である。図において、1dは第1スクロール
1の吐出孔4のエッジ部である。上記構成要素以外は図
6、図7の従来構成要素と同様のものであるので説明は
省略する。
ール1と第2スクロール2の要部拡大を示す吐出孔4部
の縦断面図である。図において、1dは第1スクロール
1の吐出孔4のエッジ部である。上記構成要素以外は図
6、図7の従来構成要素と同様のものであるので説明は
省略する。
【0007】従来のスクロール圧縮機は上記のように構
成され、例えば電動機5に通電すると、電動機5はトル
クを発生して、主軸6を回転させる。主軸6の回転によ
り、主軸6の揺動軸受7に嵌合された揺動軸2dに回転
力が伝えられ、第2スクロール2はオルダムリング15
にガイドされて、自転することなく、揺動運動をおこな
い、第1及び第2スクロール1、2により、図5に示し
た圧縮作用が行われる。渦巻き突起の上端面1c、2c
に形成された第1及び第2シール溝に挿入される第1及
び第2シール部材20、21が、第1及び第2スクロー
ル1、2の台板1a、2aとの軸方向隙間をシールする
ことにより高圧の第1圧縮室3aから低圧の第2圧縮室
3bへの径方向の気体洩れを防止する。一方気体吸入管
12から外容器10内に流入した気体は電動機5などを
冷却してから圧縮室3に取り込まれ、圧縮された後、吐
出孔4を経て吐出管13より吐出される。この場合第2
スクロール2の揺動運動により、渦巻き突起の上端面2
cのシール溝に挿入された第2シール部材21が図8の
如く吐出孔4の内部まで移動すると、吐出孔4のエッジ
1dで第2シール部材21が損傷したり、早期摩耗した
りする。これを防止するため第2シール部材21の内壁
運動軌跡が吐出孔4の領域に入らない巻き始め角Ф20を
決定し、第2シール部材21の巻き始め点C20(基礎円
D2 上の点A20から巻き始め角Ф20の点B20における接
線で円弧A20B20の長さの位置で、吐出孔4の円D3 の
円外の点)を決定する。第2シール部材21は巻き始め
点C20の位置から渦巻き突起の上端面2cに渦巻きの長
手方向に沿って設置される。従来は第1シール部材20
の巻き始め点C10も巻き始め角Ф10=Ф20として設置さ
れている。巻き始め角Фの最小角を最小巻き始め角と定
義し、第2シール部材21の最小巻き始め角は吐出孔4
の孔径と位置の影響を最も受ける。
成され、例えば電動機5に通電すると、電動機5はトル
クを発生して、主軸6を回転させる。主軸6の回転によ
り、主軸6の揺動軸受7に嵌合された揺動軸2dに回転
力が伝えられ、第2スクロール2はオルダムリング15
にガイドされて、自転することなく、揺動運動をおこな
い、第1及び第2スクロール1、2により、図5に示し
た圧縮作用が行われる。渦巻き突起の上端面1c、2c
に形成された第1及び第2シール溝に挿入される第1及
び第2シール部材20、21が、第1及び第2スクロー
ル1、2の台板1a、2aとの軸方向隙間をシールする
ことにより高圧の第1圧縮室3aから低圧の第2圧縮室
3bへの径方向の気体洩れを防止する。一方気体吸入管
12から外容器10内に流入した気体は電動機5などを
冷却してから圧縮室3に取り込まれ、圧縮された後、吐
出孔4を経て吐出管13より吐出される。この場合第2
スクロール2の揺動運動により、渦巻き突起の上端面2
cのシール溝に挿入された第2シール部材21が図8の
如く吐出孔4の内部まで移動すると、吐出孔4のエッジ
1dで第2シール部材21が損傷したり、早期摩耗した
りする。これを防止するため第2シール部材21の内壁
運動軌跡が吐出孔4の領域に入らない巻き始め角Ф20を
決定し、第2シール部材21の巻き始め点C20(基礎円
D2 上の点A20から巻き始め角Ф20の点B20における接
線で円弧A20B20の長さの位置で、吐出孔4の円D3 の
円外の点)を決定する。第2シール部材21は巻き始め
点C20の位置から渦巻き突起の上端面2cに渦巻きの長
手方向に沿って設置される。従来は第1シール部材20
の巻き始め点C10も巻き始め角Ф10=Ф20として設置さ
れている。巻き始め角Фの最小角を最小巻き始め角と定
義し、第2シール部材21の最小巻き始め角は吐出孔4
の孔径と位置の影響を最も受ける。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のス
クロール流体機械では、第1及び第2シール部材20、
21は、第2シール部材21が図8に示されるように吐
出孔4のエッジ1dによって損傷したり、早期摩耗しな
い巻き始め角Ф(Ф=Ф10=Ф20)から配置されてい
る。従って、渦巻き突起の上端面1c、2cの渦巻き中
心部分には第1及び第2シール部材20、21が配置さ
れていないので、高圧の第1圧縮室3aから低圧の第2
圧縮室3bへの洩れ面積が相対的に大きく、気体の洩れ
動力損失が大きくなって、効率が低下するという問題点
があった。
クロール流体機械では、第1及び第2シール部材20、
21は、第2シール部材21が図8に示されるように吐
出孔4のエッジ1dによって損傷したり、早期摩耗しな
い巻き始め角Ф(Ф=Ф10=Ф20)から配置されてい
る。従って、渦巻き突起の上端面1c、2cの渦巻き中
心部分には第1及び第2シール部材20、21が配置さ
れていないので、高圧の第1圧縮室3aから低圧の第2
圧縮室3bへの洩れ面積が相対的に大きく、気体の洩れ
動力損失が大きくなって、効率が低下するという問題点
があった。
【0009】本発明は、かかる問題点を解決するために
なされたもので、高圧の圧縮室から低圧の圧縮室への気
体洩れが少ないスクロール流体機械を得ることを目的と
している。
なされたもので、高圧の圧縮室から低圧の圧縮室への気
体洩れが少ないスクロール流体機械を得ることを目的と
している。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスクロール
流体機械は、第2シール部材を渦巻き突起の渦巻き中心
に向かって同一シール幅が形成できる巻き始め角より配
置し、第1シール部材を渦巻き突起の渦巻き中心に向か
って同一シール幅が形成でき、第2シール部材の上記巻
き始め角よりも小さい巻き始め角から配置したものであ
る。
流体機械は、第2シール部材を渦巻き突起の渦巻き中心
に向かって同一シール幅が形成できる巻き始め角より配
置し、第1シール部材を渦巻き突起の渦巻き中心に向か
って同一シール幅が形成でき、第2シール部材の上記巻
き始め角よりも小さい巻き始め角から配置したものであ
る。
【0011】または、第1または第2シール部材の少な
くとも何れか一方を、渦巻き突起の渦巻き中心に向かっ
て同一シール幅が形成できる最小巻き始め角まで延長
し、上記最小巻き始め角からは中心に向かってシール部
材内壁の一部をカットして、更に小さい巻き始め角まで
延長して配置したものである。
くとも何れか一方を、渦巻き突起の渦巻き中心に向かっ
て同一シール幅が形成できる最小巻き始め角まで延長
し、上記最小巻き始め角からは中心に向かってシール部
材内壁の一部をカットして、更に小さい巻き始め角まで
延長して配置したものである。
【0012】または、吐出孔を台板中心から第1スクロ
ールの渦巻き突起内壁に沿って移動して、第1及び第2
スクロールで形成される中央部の高圧第1圧縮室内に有
り、低圧の第2圧縮室に連通しない位置に設け、第1ま
たは第2シール部材の少なくとも何れか一方を、渦巻き
突起の渦巻き中心に向かって同一シール幅が形成できる
巻き始め角まで延長して配置したものである。
ールの渦巻き突起内壁に沿って移動して、第1及び第2
スクロールで形成される中央部の高圧第1圧縮室内に有
り、低圧の第2圧縮室に連通しない位置に設け、第1ま
たは第2シール部材の少なくとも何れか一方を、渦巻き
突起の渦巻き中心に向かって同一シール幅が形成できる
巻き始め角まで延長して配置したものである。
【0013】または、吐出孔を台板中心から第1スクロ
ールの渦巻き突起内壁に沿って移動して、第1及び第2
スクロールで形成される中央部の高圧第1圧縮室内に有
り、低圧の第2圧縮室に連通しない位置に設け、第1ま
たは第2シール部材の少なくとも何れか一方を、渦巻き
突起の渦巻き中心に向かって同一シール幅が形成できる
最小巻き始め角まで延長し、上記最小巻き始め角からは
中心に向かってシール部材内壁の一部をカットして、更
に小さい巻き始め角まで延長して配置したものである。
ールの渦巻き突起内壁に沿って移動して、第1及び第2
スクロールで形成される中央部の高圧第1圧縮室内に有
り、低圧の第2圧縮室に連通しない位置に設け、第1ま
たは第2シール部材の少なくとも何れか一方を、渦巻き
突起の渦巻き中心に向かって同一シール幅が形成できる
最小巻き始め角まで延長し、上記最小巻き始め角からは
中心に向かってシール部材内壁の一部をカットして、更
に小さい巻き始め角まで延長して配置したものである。
【0014】
【作用】請求項1のように構成されたスクロール流体機
械は、第1スクロールのシール部材のシール長さが従来
より長くなるので、高圧の第1圧縮室から低圧の第2圧
縮室(第1スクロールの外壁側)への洩れ面積が低減す
る。
械は、第1スクロールのシール部材のシール長さが従来
より長くなるので、高圧の第1圧縮室から低圧の第2圧
縮室(第1スクロールの外壁側)への洩れ面積が低減す
る。
【0015】また、請求項2のように構成されたスクロ
ール流体機械は、第1または第2シール部材の少なくと
も何れか一方のシール長さを、最小巻き始め角まで同一
シール幅で延長し、さらにシール部材内壁の一部をカッ
トして、より小さい巻き始め角まで延長しているので、
シール長さがより長くなり、高圧の第1圧縮室から低圧
の第2圧縮室への洩れ面積が低減する。
ール流体機械は、第1または第2シール部材の少なくと
も何れか一方のシール長さを、最小巻き始め角まで同一
シール幅で延長し、さらにシール部材内壁の一部をカッ
トして、より小さい巻き始め角まで延長しているので、
シール長さがより長くなり、高圧の第1圧縮室から低圧
の第2圧縮室への洩れ面積が低減する。
【0016】また、請求項3のように構成されたスクロ
ール流体機械は、吐出孔を台板中心から第1スクロール
の渦巻き突起内壁に沿って移動して、第1及び第2スク
ロールで形成される中央部の高圧第1圧縮室内に有り、
低圧の第2圧縮室に連通しない位置に設けたので、第2
スクロールの揺動あるいは回転運動により生じる第2シ
ール部材の内壁の運動軌跡が吐出孔領域外である巻き始
め角が従来より小さくなり、第2シール部材のシール長
さを従来より長くとることが出来る。従って、第1また
は第2シール部材の少なくとも何れか一方を、渦巻き突
起の渦巻き中心に向かって同一シール幅が形成できる巻
き始め角まで延長して配置することにより、高圧の第1
圧縮室から低圧の第2圧縮室への洩れ面積が低減する。
ール流体機械は、吐出孔を台板中心から第1スクロール
の渦巻き突起内壁に沿って移動して、第1及び第2スク
ロールで形成される中央部の高圧第1圧縮室内に有り、
低圧の第2圧縮室に連通しない位置に設けたので、第2
スクロールの揺動あるいは回転運動により生じる第2シ
ール部材の内壁の運動軌跡が吐出孔領域外である巻き始
め角が従来より小さくなり、第2シール部材のシール長
さを従来より長くとることが出来る。従って、第1また
は第2シール部材の少なくとも何れか一方を、渦巻き突
起の渦巻き中心に向かって同一シール幅が形成できる巻
き始め角まで延長して配置することにより、高圧の第1
圧縮室から低圧の第2圧縮室への洩れ面積が低減する。
【0017】また、請求項4のように構成されたスクロ
ール流体機械は、吐出孔を台板中心から第1スクロール
の渦巻き突起内壁に沿って移動し、さらに第1または第
2シール部材の少なくとも何れか一方のシール長さを、
最小巻き始め角まで同一シール幅で延長し、さらにシー
ル部材内壁の一部をカットして、より小さい巻き始め角
まで延長しているので、シール長さがより長くなり、高
圧の第1圧縮室から低圧の第2圧縮室への洩れ面積が低
減する。
ール流体機械は、吐出孔を台板中心から第1スクロール
の渦巻き突起内壁に沿って移動し、さらに第1または第
2シール部材の少なくとも何れか一方のシール長さを、
最小巻き始め角まで同一シール幅で延長し、さらにシー
ル部材内壁の一部をカットして、より小さい巻き始め角
まで延長しているので、シール長さがより長くなり、高
圧の第1圧縮室から低圧の第2圧縮室への洩れ面積が低
減する。
【0018】
実施例1.図1は、本発明の一実施例を示す要部拡大概
略平面図である。図において、1は渦巻き突起1bと吐
出孔4を有する第1スクロール、2は渦巻き突起2bを
有し、第1スクロール1と対向して配置される第2スク
ロール、22は第1スクロール1の渦巻き突起の上端面
1cへ渦巻き長手方向に沿って形成されたシール溝に挿
入される第1シール部材、23は第2スクロール2の渦
巻き突起の上端面2cへ渦巻き長手方向に沿って形成さ
れたシール溝に挿入される第2シール部材、3aは第1
スクロール1と第2スクロール2とで、中央部に形成さ
れる高圧の第1圧縮室、3bは同様に第1圧縮室の外側
に形成される低圧の第2圧縮室で、3b1 は第1スクロ
ールの外壁側、3b2 は第1スクロールの内壁側第2圧
縮室である。D1 は吐出される気体の圧力、吐出量及び
第1スクロール1の台板1aの大きさなどにより決る渦
巻き突起のピッチP(P=πd1 )などにより決る第1
スクロール1の基礎円、O1 は基礎円D1 の中心点、D
2 は基礎円D1 と同様に決められる第2スクロールの基
礎円、O2 は基礎円D2 の中心点、O3 は吐出孔4の中
心点(O3 =O1 )、A10及びA20はシール部材の幅、
巻き始め位置などで決る基礎円D1 、D2 上における第
1及び第2シール部材22、23の巻き始め基準点、B
11及びB21は基礎円D1 、D2 上における第1及び第2
シール部材22、23の巻き始め接点、Ф11は第1シー
ル部材22の巻き始め角(第1シール部材22の巻き始
め位置を決める角度Ф11=∠A10O1B11 )、Ф21は第
2シール部材23の巻き始め角(Ф21=∠A20O2B21
)、C10は従来の第1シール部材20の巻き始め点、
C11は本発明による第1シール部材22の巻き始め点、
C20は従来の第2シール部材21の巻き始め点、C21は
本発明による第2シール部材23の巻き始め点である。
略平面図である。図において、1は渦巻き突起1bと吐
出孔4を有する第1スクロール、2は渦巻き突起2bを
有し、第1スクロール1と対向して配置される第2スク
ロール、22は第1スクロール1の渦巻き突起の上端面
1cへ渦巻き長手方向に沿って形成されたシール溝に挿
入される第1シール部材、23は第2スクロール2の渦
巻き突起の上端面2cへ渦巻き長手方向に沿って形成さ
れたシール溝に挿入される第2シール部材、3aは第1
スクロール1と第2スクロール2とで、中央部に形成さ
れる高圧の第1圧縮室、3bは同様に第1圧縮室の外側
に形成される低圧の第2圧縮室で、3b1 は第1スクロ
ールの外壁側、3b2 は第1スクロールの内壁側第2圧
縮室である。D1 は吐出される気体の圧力、吐出量及び
第1スクロール1の台板1aの大きさなどにより決る渦
巻き突起のピッチP(P=πd1 )などにより決る第1
スクロール1の基礎円、O1 は基礎円D1 の中心点、D
2 は基礎円D1 と同様に決められる第2スクロールの基
礎円、O2 は基礎円D2 の中心点、O3 は吐出孔4の中
心点(O3 =O1 )、A10及びA20はシール部材の幅、
巻き始め位置などで決る基礎円D1 、D2 上における第
1及び第2シール部材22、23の巻き始め基準点、B
11及びB21は基礎円D1 、D2 上における第1及び第2
シール部材22、23の巻き始め接点、Ф11は第1シー
ル部材22の巻き始め角(第1シール部材22の巻き始
め位置を決める角度Ф11=∠A10O1B11 )、Ф21は第
2シール部材23の巻き始め角(Ф21=∠A20O2B21
)、C10は従来の第1シール部材20の巻き始め点、
C11は本発明による第1シール部材22の巻き始め点、
C20は従来の第2シール部材21の巻き始め点、C21は
本発明による第2シール部材23の巻き始め点である。
【0019】上記のように構成されたスクロール圧縮機
において、第1スクロール1の基礎円D1 上における接
点B11の接線上で、基礎円D1 における巻き始め角Ф11
(Ф11=∠A10O1B11 )の円弧長さのところが第1シ
ール部材22の巻き始め点C11である。巻き始め点C11
が第1シール部材22のシール幅を同一に出来る限界の
位置とすれば、この時の巻き始め角Ф11を第1シール部
材22の最小巻き始め角と呼ぶ。第1シール部材22の
巻き始め点がC11とすれば従来より第1シール部材22
の長さは弧C10C11が延長され、渦巻き突起の上端面1
cの中心部におけるシール長は弧C10C11分増加したこ
とになる。第2シール部材23は、従来と同様、第2ス
クロールの揺動あるいは回転運動により生ずる第2シー
ル部材23の内壁運動軌跡が吐出孔4の領域外になるよ
うに決められる。上記第1シール部材22と同様に、巻
き始め角Ф21(Ф21=∠A20O2B21 )により第2シー
ル部材23の巻き始め点C21が決る。この場合の巻き始
め角Ф21は第2シール部材23の巻き始め点C21の運動
軌跡が吐出孔4の円D3 の範囲内に入らない限界の位置
となるような最小巻き始め角に設定されている。このよ
うに第1及び第2シール部材22、23のシール長さが
従来より渦巻き突起の渦巻き中心に向かって長くなって
いるため、高圧の第1圧縮室3aから低圧の第2圧縮室
3bへの気体洩れ面積が小さくなり、気体洩れが低減さ
れ、スクロール圧縮機の効率向上が図れる。特に第1シ
ール部材22の巻き始め角Ф11は第2シール部材23の
巻き始め角Ф21より小さく設置され、第2シール部材2
3より(弧C10C11−弧C20C21)シールが長く、第1
圧縮室3aから低圧の第2圧縮室3b1 への気体洩れ面
積が小さくなる。
において、第1スクロール1の基礎円D1 上における接
点B11の接線上で、基礎円D1 における巻き始め角Ф11
(Ф11=∠A10O1B11 )の円弧長さのところが第1シ
ール部材22の巻き始め点C11である。巻き始め点C11
が第1シール部材22のシール幅を同一に出来る限界の
位置とすれば、この時の巻き始め角Ф11を第1シール部
材22の最小巻き始め角と呼ぶ。第1シール部材22の
巻き始め点がC11とすれば従来より第1シール部材22
の長さは弧C10C11が延長され、渦巻き突起の上端面1
cの中心部におけるシール長は弧C10C11分増加したこ
とになる。第2シール部材23は、従来と同様、第2ス
クロールの揺動あるいは回転運動により生ずる第2シー
ル部材23の内壁運動軌跡が吐出孔4の領域外になるよ
うに決められる。上記第1シール部材22と同様に、巻
き始め角Ф21(Ф21=∠A20O2B21 )により第2シー
ル部材23の巻き始め点C21が決る。この場合の巻き始
め角Ф21は第2シール部材23の巻き始め点C21の運動
軌跡が吐出孔4の円D3 の範囲内に入らない限界の位置
となるような最小巻き始め角に設定されている。このよ
うに第1及び第2シール部材22、23のシール長さが
従来より渦巻き突起の渦巻き中心に向かって長くなって
いるため、高圧の第1圧縮室3aから低圧の第2圧縮室
3bへの気体洩れ面積が小さくなり、気体洩れが低減さ
れ、スクロール圧縮機の効率向上が図れる。特に第1シ
ール部材22の巻き始め角Ф11は第2シール部材23の
巻き始め角Ф21より小さく設置され、第2シール部材2
3より(弧C10C11−弧C20C21)シールが長く、第1
圧縮室3aから低圧の第2圧縮室3b1 への気体洩れ面
積が小さくなる。
【0020】なお、上記実施例では巻き始め角Ф11、Ф
21が最小巻き始め角になる位置までシール長さを延長し
たものを示したが、Ф21はそれより大きい角でもよく、
また、Ф11も最小巻き始め角より大きく、上記Ф21より
小さい値をとる位置であれば、従来より気体洩れが低減
される。
21が最小巻き始め角になる位置までシール長さを延長し
たものを示したが、Ф21はそれより大きい角でもよく、
また、Ф11も最小巻き始め角より大きく、上記Ф21より
小さい値をとる位置であれば、従来より気体洩れが低減
される。
【0021】実施例2.上記実施例1では第1シール部
材22が同一シール幅を形成可能な範囲まで延長して気
体洩れ面積を小さくしたが、実施例2は、同一シール幅
が形成可能な位置からシール部材の内壁の一部をカット
して、シール部材をさらに延長するものである。
材22が同一シール幅を形成可能な範囲まで延長して気
体洩れ面積を小さくしたが、実施例2は、同一シール幅
が形成可能な位置からシール部材の内壁の一部をカット
して、シール部材をさらに延長するものである。
【0022】図2は本発明の実施例2を示す要部拡大概
略平面図である。図2(a)において、24は第1スク
ロール1の渦巻き突起の上端面1cに形成されたシール
溝に挿入される第1シール部材、24aは第1シール部
材24の内壁の一部をカットしたカット部、B12は第1
スクロール1の基礎円D1 上における第1シール部材2
4の巻き始め接点、Ф12は第1シール部材24の巻き始
め角(Ф12=∠A10O1B12 )、C12は第1シール部材
24の巻き始め点である。25は第2スクロール2の渦
巻き突起の上端面2cに形成されたシール溝に挿入され
る第2シール部材、25aは第2シール部材25の内壁
の一部をカットしたカット部、B22は第2スクロール2
の基礎円D2 上における第2シール部材25の巻き始め
接点、Ф22は第2シール部材25の巻き始め角(Ф22=
∠A20O2B22 )、C22は第2シール部材25の巻き始
め点である。図2(b)は第2シール部材25の内壁巻
き始め点C22の運動軌跡を説明するもので、D42はC22
の運動軌跡、O42は運動軌跡D42の中心点である。上記
構成要素以外の構成要素は従来例及び上記実施例と同様
のものであるので説明を省略する。
略平面図である。図2(a)において、24は第1スク
ロール1の渦巻き突起の上端面1cに形成されたシール
溝に挿入される第1シール部材、24aは第1シール部
材24の内壁の一部をカットしたカット部、B12は第1
スクロール1の基礎円D1 上における第1シール部材2
4の巻き始め接点、Ф12は第1シール部材24の巻き始
め角(Ф12=∠A10O1B12 )、C12は第1シール部材
24の巻き始め点である。25は第2スクロール2の渦
巻き突起の上端面2cに形成されたシール溝に挿入され
る第2シール部材、25aは第2シール部材25の内壁
の一部をカットしたカット部、B22は第2スクロール2
の基礎円D2 上における第2シール部材25の巻き始め
接点、Ф22は第2シール部材25の巻き始め角(Ф22=
∠A20O2B22 )、C22は第2シール部材25の巻き始
め点である。図2(b)は第2シール部材25の内壁巻
き始め点C22の運動軌跡を説明するもので、D42はC22
の運動軌跡、O42は運動軌跡D42の中心点である。上記
構成要素以外の構成要素は従来例及び上記実施例と同様
のものであるので説明を省略する。
【0023】上記のように構成されたスクロール圧縮機
において、第1スクロール1の基礎円D1 上における接
点B12の接線上で、基礎円D1 における巻き始め角Ф12
(Ф12=∠A10O1B12 )の円弧長さのところが第1シ
ール部材24の巻き始め点C12である。この場合、第1
シール部材24のシール幅を同一に出来る限界の位置を
C11とすれば、第1シール部材24を内壁C11より渦巻
き突起に沿ってカットして、カット部24aを形成す
る。これにより、第1シール部材24の長さはさらに弧
C11C12が延長され、渦巻き突起の上端面1cの中心部
におけるシール長が著しく増加したことになる。第2シ
ール部材25は、第2スクロール2の揺動あるいは回転
運動により生ずる第2シール部材25の内壁運動軌跡D
42が吐出孔4の領域外になるように、巻き始め角Ф22
(Ф22=∠A20O2B22 )と第2シール部材25の巻き
始め点C22が決められる。この場合、第2シール部材2
5のシール幅を同一に形成できる最小巻き始め点C21よ
り、第2シール部材25の内壁C21〜C22の範囲が一部
カットされ、カット部25aが形成されている。第2シ
ール部材25の巻き始め点C22の運動軌跡を図2(b)
において説明する。両基礎円D1 、D2 の中心点O1 と
O2 を結び、次に、第2スクロール2の基礎円D2 の中
心点O2 と第2シール部材25の巻き始め点C22を結
ぶ。線分O1O2と線分O2C22 を2辺とする平行四辺形
を描き、この平行四辺形において、第2スクロール2の
基礎円D2 の中心点O2 の対向点が第2シール部材25
の巻き始め点C22の運動軌跡中心点O42である。第2シ
ール部材25の巻き始め点C22の運動軌跡中心点O42を
中心に、第2スクロール25の揺動半径R(R=線分O
1O2)により円を描けば、第2シール部材25の巻き始
め点C22の運動軌跡D42となり、この軌跡が吐出孔4の
円D3 の範囲内に入らない位置であればよい。これによ
り、第2シール部材25の長さは弧C21C22が延長さ
れ、渦巻き突起の上端面2cの中心部におけるシール長
が増加したことになる。第1及び第2シール部材24、
25のシール長が各々渦巻き突起の渦巻き中心に向かっ
て長くなっているため、第1圧縮室3aから第2圧縮室
3bへの気体洩れ面積が小さくなり、気体洩れが低減さ
れ、スクロール圧縮機の効率向上が図れる。
において、第1スクロール1の基礎円D1 上における接
点B12の接線上で、基礎円D1 における巻き始め角Ф12
(Ф12=∠A10O1B12 )の円弧長さのところが第1シ
ール部材24の巻き始め点C12である。この場合、第1
シール部材24のシール幅を同一に出来る限界の位置を
C11とすれば、第1シール部材24を内壁C11より渦巻
き突起に沿ってカットして、カット部24aを形成す
る。これにより、第1シール部材24の長さはさらに弧
C11C12が延長され、渦巻き突起の上端面1cの中心部
におけるシール長が著しく増加したことになる。第2シ
ール部材25は、第2スクロール2の揺動あるいは回転
運動により生ずる第2シール部材25の内壁運動軌跡D
42が吐出孔4の領域外になるように、巻き始め角Ф22
(Ф22=∠A20O2B22 )と第2シール部材25の巻き
始め点C22が決められる。この場合、第2シール部材2
5のシール幅を同一に形成できる最小巻き始め点C21よ
り、第2シール部材25の内壁C21〜C22の範囲が一部
カットされ、カット部25aが形成されている。第2シ
ール部材25の巻き始め点C22の運動軌跡を図2(b)
において説明する。両基礎円D1 、D2 の中心点O1 と
O2 を結び、次に、第2スクロール2の基礎円D2 の中
心点O2 と第2シール部材25の巻き始め点C22を結
ぶ。線分O1O2と線分O2C22 を2辺とする平行四辺形
を描き、この平行四辺形において、第2スクロール2の
基礎円D2 の中心点O2 の対向点が第2シール部材25
の巻き始め点C22の運動軌跡中心点O42である。第2シ
ール部材25の巻き始め点C22の運動軌跡中心点O42を
中心に、第2スクロール25の揺動半径R(R=線分O
1O2)により円を描けば、第2シール部材25の巻き始
め点C22の運動軌跡D42となり、この軌跡が吐出孔4の
円D3 の範囲内に入らない位置であればよい。これによ
り、第2シール部材25の長さは弧C21C22が延長さ
れ、渦巻き突起の上端面2cの中心部におけるシール長
が増加したことになる。第1及び第2シール部材24、
25のシール長が各々渦巻き突起の渦巻き中心に向かっ
て長くなっているため、第1圧縮室3aから第2圧縮室
3bへの気体洩れ面積が小さくなり、気体洩れが低減さ
れ、スクロール圧縮機の効率向上が図れる。
【0024】なお、上記実施例では第1及び第2シール
部材24、25ともカット部によりシール長さが延長さ
れているが、少なくともいずれか一方をカット部により
延長するようにしてもよく、従来よりも、第1圧縮室3
aから第2圧縮室3bへのガス洩れ面積が小さくなり、
ガス洩れが低減され、スクロール圧縮室の効率向上が図
れる。
部材24、25ともカット部によりシール長さが延長さ
れているが、少なくともいずれか一方をカット部により
延長するようにしてもよく、従来よりも、第1圧縮室3
aから第2圧縮室3bへのガス洩れ面積が小さくなり、
ガス洩れが低減され、スクロール圧縮室の効率向上が図
れる。
【0025】また、第1及び第2シール部材のいずれか
一方は従来と同じ長さのシール長さで、他方を最小巻き
始め角まで同一シール幅で延長し、さらにカット部によ
りシール長さをより延長してもよい。
一方は従来と同じ長さのシール長さで、他方を最小巻き
始め角まで同一シール幅で延長し、さらにカット部によ
りシール長さをより延長してもよい。
【0026】実施例3.上記各実施例では吐出孔4の位
置が従来の状態で、シール部材を長くして気体洩れ面積
を小さくしたが、実施例3では吐出孔4の位置を移動し
て第2スクロール2のシール部材の巻き始め角を小さく
できるようにし、シール部材を長くするものである。
置が従来の状態で、シール部材を長くして気体洩れ面積
を小さくしたが、実施例3では吐出孔4の位置を移動し
て第2スクロール2のシール部材の巻き始め角を小さく
できるようにし、シール部材を長くするものである。
【0027】図3は本発明の実施例3を示す要部拡大概
略平面図である。図3(a)において、22は第1スク
ロール1の渦巻き突起上端面1cに形成されたシール溝
に挿入される第1シール部材で、実施例1と同様同一シ
ール幅が形成可能な限界位置まで延長されたものであ
る。26は第2スクロール2の渦巻き突起の上端面2c
に形成されたシール溝に挿入される第2シール部材、B
23は第2スクロール2の基礎円D2 上における第2シー
ル部材26の巻き始め接点、Ф23は第2シール部材26
の巻き始め角(Ф23=∠A20O2B23 )、C23は第2シ
ール部材26の巻き始め点である。O30は吐出孔4の円
D30の中心点である。図3(b)は第2シール部材26
の内壁巻き始め点C23の運動軌跡を説明するもので、D
43はC23の運動軌跡、O43は運動軌跡D43の中心点であ
る。上記構成要素以外の構成要素は従来実施例及び上記
実施例と同様のものであるので説明を省略する。
略平面図である。図3(a)において、22は第1スク
ロール1の渦巻き突起上端面1cに形成されたシール溝
に挿入される第1シール部材で、実施例1と同様同一シ
ール幅が形成可能な限界位置まで延長されたものであ
る。26は第2スクロール2の渦巻き突起の上端面2c
に形成されたシール溝に挿入される第2シール部材、B
23は第2スクロール2の基礎円D2 上における第2シー
ル部材26の巻き始め接点、Ф23は第2シール部材26
の巻き始め角(Ф23=∠A20O2B23 )、C23は第2シ
ール部材26の巻き始め点である。O30は吐出孔4の円
D30の中心点である。図3(b)は第2シール部材26
の内壁巻き始め点C23の運動軌跡を説明するもので、D
43はC23の運動軌跡、O43は運動軌跡D43の中心点であ
る。上記構成要素以外の構成要素は従来実施例及び上記
実施例と同様のものであるので説明を省略する。
【0028】上記のように構成されたスクロール圧縮機
において、第1シール部材22の長さは従来より弧C10
C11が延長され、渦巻き突起の上端面1cの中心部にお
けるシール長は弧C10C11分増加したことになる。一
方、吐出孔4は、第1スクロール1の台板1aの中心点
O1 から第1スクロール1の渦巻き突起1bの内壁に沿
って移動して、第1及び第2スクロール1、2の渦巻き
突起1b、2bで形成される中央部の高圧第1圧縮室内
3aで、低圧の第2圧縮室3bに連通しない位置に中心
点O30を設けて、第2スクロール2の揺動あるいは回転
運動により生ずる第2シール部材26の内壁の運動軌跡
が吐出孔4の影響を受けない範囲を広くする。これによ
り、より小さい巻き始め角Ф23(Ф23=∠A20O2B23
)が可能となり、第2シール部材26の巻き始め点C2
3が決められる。この場合の巻き始め点C23の運動軌跡
を図3(b)において説明する。両基礎円D1 、D2 の
中心点O1 とO2 を結び、第2スクロール2の基礎円D
2 の中心点O2 と第2シール部材26の巻き始め点C23
を結ぶ。線分O1O2と線分O2C23 を2辺とする平行四
辺形を描き、この平行四辺形において、第2スクロール
2の基礎円D2 の中心点O2 の対向点が巻き始め点C23
の運動軌跡中心点O43である。第2シール部材26の巻
き始め点C23の運動軌跡中心点O43を中心に、第2スク
ロール2の揺動半径R(R=線分O1O2)により円を描
けば、第2シール部材26の巻き始め点C23の運動軌跡
となり、この軌跡が吐出孔4の円D30の範囲内に入らな
ければよい。これにより、従来より第2シール部材26
の長さは弧C20C23が延長され、渦巻き突起の上端面2
cの中心部におけるシール長が増加したことになる。第
1及び第2シール部材22、26のシール長が各々渦巻
き突起の渦巻き中心に向かって長くなるため、高圧の第
1圧縮室3aから低圧の第2圧縮室3bへの気体洩れ面
積が小さくなり、気体洩れが低減され、スクロール圧縮
機の効率向上が図れる。
において、第1シール部材22の長さは従来より弧C10
C11が延長され、渦巻き突起の上端面1cの中心部にお
けるシール長は弧C10C11分増加したことになる。一
方、吐出孔4は、第1スクロール1の台板1aの中心点
O1 から第1スクロール1の渦巻き突起1bの内壁に沿
って移動して、第1及び第2スクロール1、2の渦巻き
突起1b、2bで形成される中央部の高圧第1圧縮室内
3aで、低圧の第2圧縮室3bに連通しない位置に中心
点O30を設けて、第2スクロール2の揺動あるいは回転
運動により生ずる第2シール部材26の内壁の運動軌跡
が吐出孔4の影響を受けない範囲を広くする。これによ
り、より小さい巻き始め角Ф23(Ф23=∠A20O2B23
)が可能となり、第2シール部材26の巻き始め点C2
3が決められる。この場合の巻き始め点C23の運動軌跡
を図3(b)において説明する。両基礎円D1 、D2 の
中心点O1 とO2 を結び、第2スクロール2の基礎円D
2 の中心点O2 と第2シール部材26の巻き始め点C23
を結ぶ。線分O1O2と線分O2C23 を2辺とする平行四
辺形を描き、この平行四辺形において、第2スクロール
2の基礎円D2 の中心点O2 の対向点が巻き始め点C23
の運動軌跡中心点O43である。第2シール部材26の巻
き始め点C23の運動軌跡中心点O43を中心に、第2スク
ロール2の揺動半径R(R=線分O1O2)により円を描
けば、第2シール部材26の巻き始め点C23の運動軌跡
となり、この軌跡が吐出孔4の円D30の範囲内に入らな
ければよい。これにより、従来より第2シール部材26
の長さは弧C20C23が延長され、渦巻き突起の上端面2
cの中心部におけるシール長が増加したことになる。第
1及び第2シール部材22、26のシール長が各々渦巻
き突起の渦巻き中心に向かって長くなるため、高圧の第
1圧縮室3aから低圧の第2圧縮室3bへの気体洩れ面
積が小さくなり、気体洩れが低減され、スクロール圧縮
機の効率向上が図れる。
【0029】また、上記実施例では第1及び第2シール
部材22、26ともシール長さを延長しているが、少な
くともいずれか一方を延長するだけでも従来より、第1
圧縮室3aから第2圧縮室3bへのガス洩れ面積が小さ
くなり、ガス洩れが低減され、スクロール圧縮機の効率
向上が図れる。
部材22、26ともシール長さを延長しているが、少な
くともいずれか一方を延長するだけでも従来より、第1
圧縮室3aから第2圧縮室3bへのガス洩れ面積が小さ
くなり、ガス洩れが低減され、スクロール圧縮機の効率
向上が図れる。
【0030】実施例4.図4は本発明の実施例4を示す
要部拡大概略平面図である。図4(a)において、24
は第1スクロール1の渦巻き突起の上端面1bに形成さ
れたシール溝に挿入される第1シール部材であり、実施
例2における第1シール部材と同様、同一シール幅が形
成可能な限界位置C11より渦巻き突起に沿って内壁をカ
ットし、巻き始め点をC12まで延長したものである。2
7は第2スクロール2の渦巻き突起の上端面2bに形成
されたシール溝に挿入される第2シール部材で、27a
は第2シール部材27の最小巻き始め点C23より中心に
向かって内壁の一部をカットしたカット部、C24は第2
シール部材27の巻き始め点である。B24は第2スクロ
ール2の基礎円D2 上における第2シール部材27の巻
き始め接点、Ф24は第2シール部材27の巻き始め角
(Ф24=∠A20O2B24 )、O30は吐出孔4の中心点で
ある。また、図4(b)において、D44は第2シール部
材27の内壁の巻き始め点C24の運動軌跡、O44は運動
軌跡D44の中心点である。上記構成要素以外の構成要素
は従来実施例及び上記実施例と同様のものであるので説
明を省略する。
要部拡大概略平面図である。図4(a)において、24
は第1スクロール1の渦巻き突起の上端面1bに形成さ
れたシール溝に挿入される第1シール部材であり、実施
例2における第1シール部材と同様、同一シール幅が形
成可能な限界位置C11より渦巻き突起に沿って内壁をカ
ットし、巻き始め点をC12まで延長したものである。2
7は第2スクロール2の渦巻き突起の上端面2bに形成
されたシール溝に挿入される第2シール部材で、27a
は第2シール部材27の最小巻き始め点C23より中心に
向かって内壁の一部をカットしたカット部、C24は第2
シール部材27の巻き始め点である。B24は第2スクロ
ール2の基礎円D2 上における第2シール部材27の巻
き始め接点、Ф24は第2シール部材27の巻き始め角
(Ф24=∠A20O2B24 )、O30は吐出孔4の中心点で
ある。また、図4(b)において、D44は第2シール部
材27の内壁の巻き始め点C24の運動軌跡、O44は運動
軌跡D44の中心点である。上記構成要素以外の構成要素
は従来実施例及び上記実施例と同様のものであるので説
明を省略する。
【0031】上記のように構成されたスクロール圧縮機
においては、第1シール部材27の長さは従来より弧C
10C12が延長され、渦巻き突起の上端面1cの中心部に
おけるシール長が著しく増加したことになる。一方、吐
出孔40が、第1スクロール1の台板1aの中心点O1
から第1スクロール1の渦巻き突起1bの内壁に沿って
移動して、第1及び第2スクロールの渦巻き突起1b、
2bで形成される中央部の高圧第1圧縮室3a内に有
り、低圧の第2圧縮室3bに連通しない位置に中心点O
30設けて、第2スクロール2の揺動あるいは回転運動に
より生ずる第2シール部材27の内壁の運動軌跡が吐出
孔40の影響を受けない範囲を広くする。これにより、
より小さい巻き始め角Ф24(Ф24=∠A20O2B24 )が
可能となり、第2シール部材27の巻き始め点C24が決
められる。第2シール部材27のシール幅を同一に出来
る限界の位置をC23とすれば、第2シール部材27の内
壁C23〜C24の範囲を一部カットして、カット部27a
を形成して、従来より第2シール部材27の長さは弧C
20C24が延長される。この場合の巻き始め点C24の運動
軌跡を図4(b)において説明する。両基礎円D1 、D
2 の中心点O1 とO2を結び、第2スクロール2の基礎
円D2 の中心点O2 と第2シール部材27の巻き始め点
C24を結ぶ。線分O1O2と線分O2C24 を2辺とする平
行四辺形を描き、この平行四辺形において、第2スクロ
ール2の基礎円D2 の中心点O2 の対向点が巻き始め点
C24の運動軌跡の中心点O44である。第2シール部材2
7の巻き始め点C24の運動軌跡中心点O44を中心に、第
2スクロール27の揺動半径R(R=線分O1O2)によ
り円を描けば、第2シール部材27の巻き始め点C24の
運動軌跡となり、この軌跡が吐出孔40の円D30の範囲
内に入らなければよい。これにより、従来より第2シー
ル部材27の長さは弧C20C24が延長され、渦巻き突起
の上端面2cの中心部におけるシール長が著しく増加し
たことになる。第1及び第2シール部材24、27のシ
ール長が各々渦巻き突起1b、2bの渦巻き中心に向か
って長くなるため、高圧の第1圧縮室3aから低圧の第
2圧縮室3bへの気体洩れ面積が小さくなり、気体洩れ
が低減され、スクロール圧縮機の効率向上が図れる。
においては、第1シール部材27の長さは従来より弧C
10C12が延長され、渦巻き突起の上端面1cの中心部に
おけるシール長が著しく増加したことになる。一方、吐
出孔40が、第1スクロール1の台板1aの中心点O1
から第1スクロール1の渦巻き突起1bの内壁に沿って
移動して、第1及び第2スクロールの渦巻き突起1b、
2bで形成される中央部の高圧第1圧縮室3a内に有
り、低圧の第2圧縮室3bに連通しない位置に中心点O
30設けて、第2スクロール2の揺動あるいは回転運動に
より生ずる第2シール部材27の内壁の運動軌跡が吐出
孔40の影響を受けない範囲を広くする。これにより、
より小さい巻き始め角Ф24(Ф24=∠A20O2B24 )が
可能となり、第2シール部材27の巻き始め点C24が決
められる。第2シール部材27のシール幅を同一に出来
る限界の位置をC23とすれば、第2シール部材27の内
壁C23〜C24の範囲を一部カットして、カット部27a
を形成して、従来より第2シール部材27の長さは弧C
20C24が延長される。この場合の巻き始め点C24の運動
軌跡を図4(b)において説明する。両基礎円D1 、D
2 の中心点O1 とO2を結び、第2スクロール2の基礎
円D2 の中心点O2 と第2シール部材27の巻き始め点
C24を結ぶ。線分O1O2と線分O2C24 を2辺とする平
行四辺形を描き、この平行四辺形において、第2スクロ
ール2の基礎円D2 の中心点O2 の対向点が巻き始め点
C24の運動軌跡の中心点O44である。第2シール部材2
7の巻き始め点C24の運動軌跡中心点O44を中心に、第
2スクロール27の揺動半径R(R=線分O1O2)によ
り円を描けば、第2シール部材27の巻き始め点C24の
運動軌跡となり、この軌跡が吐出孔40の円D30の範囲
内に入らなければよい。これにより、従来より第2シー
ル部材27の長さは弧C20C24が延長され、渦巻き突起
の上端面2cの中心部におけるシール長が著しく増加し
たことになる。第1及び第2シール部材24、27のシ
ール長が各々渦巻き突起1b、2bの渦巻き中心に向か
って長くなるため、高圧の第1圧縮室3aから低圧の第
2圧縮室3bへの気体洩れ面積が小さくなり、気体洩れ
が低減され、スクロール圧縮機の効率向上が図れる。
【0032】また、上記実施例4では第1及び第2シー
ル部材24、27ともシール長さが延長されているが、
少なくともいずれか一方を延長することにより従来よ
り、高圧の第1圧縮室3aから低圧の第2圧縮室3bへ
の気体洩れ面積が小さくなり、気体洩れが低減され、ス
クロール圧縮機の効率向上が図れる。
ル部材24、27ともシール長さが延長されているが、
少なくともいずれか一方を延長することにより従来よ
り、高圧の第1圧縮室3aから低圧の第2圧縮室3bへ
の気体洩れ面積が小さくなり、気体洩れが低減され、ス
クロール圧縮機の効率向上が図れる。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明は、第2シール部材
を渦巻き突起の渦巻き中心に向かって同一シール幅が形
成できる巻き始め角より配置し、第1シール部材を渦巻
き突起の渦巻き中心に向かって同一シール幅が形成で
き、第2シール部材の上記巻き始め角よりも小さい巻き
始め角から配置したので、第1スクロールのシール部材
のシール長さが従来より長くなり、高圧の第1圧縮室か
ら低圧の第2圧縮室(第1スクロールの外壁側)への洩
れ面積が減少し、再圧縮動力が大幅に低減され、洩れ損
失の少ない、高効率なスクロール流体機械が得られる効
果がある。
を渦巻き突起の渦巻き中心に向かって同一シール幅が形
成できる巻き始め角より配置し、第1シール部材を渦巻
き突起の渦巻き中心に向かって同一シール幅が形成で
き、第2シール部材の上記巻き始め角よりも小さい巻き
始め角から配置したので、第1スクロールのシール部材
のシール長さが従来より長くなり、高圧の第1圧縮室か
ら低圧の第2圧縮室(第1スクロールの外壁側)への洩
れ面積が減少し、再圧縮動力が大幅に低減され、洩れ損
失の少ない、高効率なスクロール流体機械が得られる効
果がある。
【0034】また、本発明の別のスクロール流体機械
は、第1または第2シール部材の少なくとも何れか一方
のシール長さを最小巻き始め角まで同一シール幅で延長
し、さらにシール部材内壁の一部をカットして、より小
さい巻き始め角まで延長したので、シール長さがより長
くなり、高圧の第1圧縮室から低圧の第2圧縮室への洩
れ面積が低減し、高効率なスクロール流体機械が得られ
る効果がある。
は、第1または第2シール部材の少なくとも何れか一方
のシール長さを最小巻き始め角まで同一シール幅で延長
し、さらにシール部材内壁の一部をカットして、より小
さい巻き始め角まで延長したので、シール長さがより長
くなり、高圧の第1圧縮室から低圧の第2圧縮室への洩
れ面積が低減し、高効率なスクロール流体機械が得られ
る効果がある。
【0035】また、本発明の別のスクロール流体機械
は、吐出孔を台板中心から第1スクロールの渦巻き突起
内壁に沿って移動して、第1及び第2スクロールで形成
される中央部の高圧第1圧縮室内に有り、低圧の第2圧
縮室に連通しない位置に設け、第1または第2シール部
材の少なくとも何れか一方を、渦巻き突起の渦巻き中心
に向かって同一シール幅が形成できる巻き始め角まで延
長して配置したので、従来より各シール部材のシール長
さがより長くとれ、高圧の第1圧縮室から低圧の第2圧
縮室への洩れ面積が低減し、高効率なスクロール流体機
械が得られる効果がある。
は、吐出孔を台板中心から第1スクロールの渦巻き突起
内壁に沿って移動して、第1及び第2スクロールで形成
される中央部の高圧第1圧縮室内に有り、低圧の第2圧
縮室に連通しない位置に設け、第1または第2シール部
材の少なくとも何れか一方を、渦巻き突起の渦巻き中心
に向かって同一シール幅が形成できる巻き始め角まで延
長して配置したので、従来より各シール部材のシール長
さがより長くとれ、高圧の第1圧縮室から低圧の第2圧
縮室への洩れ面積が低減し、高効率なスクロール流体機
械が得られる効果がある。
【0036】また、本発明の別のスクロール流体機械
は、吐出孔を台板中心から第1スクロールの渦巻き突起
内壁に沿って移動し、さらに第1または第2シール部材
の少なくとも何れか一方のシール長さを、最小巻き始め
角まで同一シール幅で延長し、さらにシール部材内壁の
一部をカットして、より小さい巻き始め角まで延長して
いるので、シール長さがより長くなり、高圧の第1圧縮
室から低圧の第2圧縮室への洩れ面積が低減し、高効率
なスクロール流体機械が得られる効果がある。
は、吐出孔を台板中心から第1スクロールの渦巻き突起
内壁に沿って移動し、さらに第1または第2シール部材
の少なくとも何れか一方のシール長さを、最小巻き始め
角まで同一シール幅で延長し、さらにシール部材内壁の
一部をカットして、より小さい巻き始め角まで延長して
いるので、シール長さがより長くなり、高圧の第1圧縮
室から低圧の第2圧縮室への洩れ面積が低減し、高効率
なスクロール流体機械が得られる効果がある。
【図1】本発明の実施例1を示す要部拡大概略平面図で
ある。
ある。
【図2】本発明の実施例2を示す要部拡大概略平面図で
ある。
ある。
【図3】本発明の実施例3を示す要部拡大概略平面図で
ある。
ある。
【図4】本発明の実施例4を示す要部拡大概略平面図で
ある。
ある。
【図5】スクロール流体機械の作動原理図である。
【図6】従来のスクロール圧縮機の縦断面図である。
【図7】従来のスクロール圧縮機を示す要部拡大概略平
面図である。
面図である。
【図8】従来のスクロール圧縮機を示す要部拡大縦断面
図である。
図である。
1 第1スクロール 1a 第1スクロールの台板 1b 第1スクロールの渦巻き突起 1c 第1スクロールの渦巻き突起の上端面 2 第2スクロール 2a 第2スクロールの台板 2b 第2スクロールの渦巻き突起 2c 第1スクロールの渦巻き突起の上端面 3 圧縮室 3a 第1圧縮室 3b 第2圧縮室 3b1 第2圧縮室 3b2 第2圧縮室 3c 第3圧縮室 4 吐出孔 22 第1シール部材 23 第2シール部材 24 第1シール部材 24a カット部 25 第2シール部材 25a カット部 26 第2シール部材 27 第2シール部材 27a カット部 40 吐出孔
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】一般のスクロール流体機械は上記のような
基本構成であり、例えばスクロール圧縮機として用いた
場合、第1スクロールは空間に対し静止しており、第2
スクロールは第1スクロールに対向し、かつ偏心して組
み合わされ、その姿勢は空間に対して変化させずに回転
運動すなわち、所定の揺動半径(クランク半径)で揺動
運動させる。その揺動運動に伴い、第1スクロール1及
び第2スクロール2の間に形成される三日月状の圧縮室
3a〜3cが順次縮小して圧縮室3の気体を圧縮し、吐
出孔4から第1圧縮室3aの高圧気体を吐出する。すな
わち、揺動角0゜からスクロールのピッチによって決ま
る圧縮室連通角(揺動角180゜〜270゜付近に存
在)まで第1圧縮室3a〜第3圧縮室3cが形成され、
上記圧縮室連通角で第3圧縮室3cは第2圧縮室3b
に、第2圧縮室3bは第1圧縮室3aに連続的に変化す
る。さらに、第3圧縮室3cは外部の気体室と連通して
新しい気体の吸入状態となり、揺動角0゜で吸入を完了
して再度気体圧縮工程を開始する。スクロール流体機械
の名前で知られる装置の作動原理は以上のようである。
基本構成であり、例えばスクロール圧縮機として用いた
場合、第1スクロールは空間に対し静止しており、第2
スクロールは第1スクロールに対向し、かつ偏心して組
み合わされ、その姿勢は空間に対して変化させずに回転
運動すなわち、所定の揺動半径(クランク半径)で揺動
運動させる。その揺動運動に伴い、第1スクロール1及
び第2スクロール2の間に形成される三日月状の圧縮室
3a〜3cが順次縮小して圧縮室3の気体を圧縮し、吐
出孔4から第1圧縮室3aの高圧気体を吐出する。すな
わち、揺動角0゜からスクロールのピッチによって決ま
る圧縮室連通角(揺動角180゜〜270゜付近に存
在)まで第1圧縮室3a〜第3圧縮室3cが形成され、
上記圧縮室連通角で第3圧縮室3cは第2圧縮室3b
に、第2圧縮室3bは第1圧縮室3aに連続的に変化す
る。さらに、第3圧縮室3cは外部の気体室と連通して
新しい気体の吸入状態となり、揺動角0゜で吸入を完了
して再度気体圧縮工程を開始する。スクロール流体機械
の名前で知られる装置の作動原理は以上のようである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】図6は、例えば実開平1ー179189号
公報に示された、従来のスクロール圧縮機を示す断面図
である。図において、1は台板1aに渦巻き突起1bと
圧縮気体の吐出孔4を中央に有した第1スクロール、2
は第1スクロール1に対向して配置され、台板2aの第
1スクロール側に渦巻き突起2bを、背面側に揺動軸2
dを有する第2スクロール、3は第1スクロール1と第
2スクロール2を組み合わされて形成される圧縮室、5
は回転子5aと固定子5bで構成される電動機、6はバ
ランスウエイト部6aと第2スクロール2の揺動軸2d
を保持する軸受穴部6bを有する主軸、7は軸受穴6b
に圧入され、主軸6と一体化されて、揺動軸2dを保持
し、第2スクロール2を揺動可能にする揺動軸受、8は
主軸6を保持する軸受ハウジング、9は軸受ハウジング
8に圧入され軸受ハウジング8と一体化された主軸受、
10はスクロール圧縮機の外容器、11は第1スクロー
ル1と共に軸受ハウジング8と電動機5の固定子5bを
外容器10に固定指示し、さらに中央部には主軸6の副
軸受11aを有するブラケット、12は外容器10に取
り付けられたガス吸入管、13は吐出管、14は圧縮室
3の内圧と第2スクロール2の自重を支えるため軸受ハ
ウジング8の上部に取り付けられた環状のスラスト軸
受、15は第2スクロール2の自転を防止し、第1スク
ロール1と第2スクロール2の角度位置を保つオルダム
リング、16はフォーミング防止板、17は主軸6の下
部に取り付けられた油ポンプである。
公報に示された、従来のスクロール圧縮機を示す断面図
である。図において、1は台板1aに渦巻き突起1bと
圧縮気体の吐出孔4を中央に有した第1スクロール、2
は第1スクロール1に対向して配置され、台板2aの第
1スクロール側に渦巻き突起2bを、背面側に揺動軸2
dを有する第2スクロール、3は第1スクロール1と第
2スクロール2を組み合わされて形成される圧縮室、5
は回転子5aと固定子5bで構成される電動機、6はバ
ランスウエイト部6aと第2スクロール2の揺動軸2d
を保持する軸受穴部6bを有する主軸、7は軸受穴6b
に圧入され、主軸6と一体化されて、揺動軸2dを保持
し、第2スクロール2を揺動可能にする揺動軸受、8は
主軸6を保持する軸受ハウジング、9は軸受ハウジング
8に圧入され軸受ハウジング8と一体化された主軸受、
10はスクロール圧縮機の外容器、11は第1スクロー
ル1と共に軸受ハウジング8と電動機5の固定子5bを
外容器10に固定指示し、さらに中央部には主軸6の副
軸受11aを有するブラケット、12は外容器10に取
り付けられたガス吸入管、13は吐出管、14は圧縮室
3の内圧と第2スクロール2の自重を支えるため軸受ハ
ウジング8の上部に取り付けられた環状のスラスト軸
受、15は第2スクロール2の自転を防止し、第1スク
ロール1と第2スクロール2の角度位置を保つオルダム
リング、16はフォーミング防止板、17は主軸6の下
部に取り付けられた油ポンプである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】図7は、上記スクロール圧縮機の第1スク
ロール1と第2スクロール2の中央要部を示す拡大概略
平面図である。図において、1cは第1スクロール1の
渦巻き突起1bの上端面、2cは第2スクロール2の渦
巻き突起2bの上端面、3aは第1スクロール1と第2
スクロール2で形成される中央部の高圧第1圧縮室、3
bは同様に中間部に形成される低圧の第2圧縮室、20
は第1スクロール1の渦巻き突起の上端面1cに形成さ
れた第1シール溝に挿入される第1シール部材、21は
第2スクロール2の渦巻き突起の上端面2cに形成され
た第2シール溝に挿入される第2シール部材、D1 は第
1スクロール1の基礎円であり、基礎円の径によって渦
巻き突起1bのピッチPが決まる。O1 は第1スクロー
ル1の基礎円D1 の中心点。基礎円D1 上のA0 は第1
スクロール1の渦巻き突起1bの外壁巻き始め点C0 の
基準点、基礎円D1 上のA10は第1スクロール1の外壁
巻き始め基準点A0 から進んだ位置にあり、第1シール
部材20の内壁巻き始め基準点、B10は第1シール部材
20の内壁巻き始め点C10から第1スクロール1の基礎
円D1 への接点、Ф10は第1シール部材20のシール幅
などにより制限され、Ф10=∠A10O1B10 で定義され
る第1シール部材20の巻き始め角である。同様にD2
は第2スクロール2の基礎円、O2 は基礎円D2 の中心
点、A20は第2シール部材21の内壁巻き始め基準点、
B20は第2シール部材21の内壁巻き始め点C20から第
2スクロールの基礎円D2 への接点、Ф20は第2シール
部材21のシール幅などにより制限され、Ф20=∠A20
O2B20 で定義される第2シール部材21の巻き始め角
で、一般にはФ20=Ф10、d2 =d1 (d2 は基礎円D
2 の直径)の関係である。D3 は吐出孔4の孔径、O3
は吐出孔4の中心点である(通常、O1=O3)。
ロール1と第2スクロール2の中央要部を示す拡大概略
平面図である。図において、1cは第1スクロール1の
渦巻き突起1bの上端面、2cは第2スクロール2の渦
巻き突起2bの上端面、3aは第1スクロール1と第2
スクロール2で形成される中央部の高圧第1圧縮室、3
bは同様に中間部に形成される低圧の第2圧縮室、20
は第1スクロール1の渦巻き突起の上端面1cに形成さ
れた第1シール溝に挿入される第1シール部材、21は
第2スクロール2の渦巻き突起の上端面2cに形成され
た第2シール溝に挿入される第2シール部材、D1 は第
1スクロール1の基礎円であり、基礎円の径によって渦
巻き突起1bのピッチPが決まる。O1 は第1スクロー
ル1の基礎円D1 の中心点。基礎円D1 上のA0 は第1
スクロール1の渦巻き突起1bの外壁巻き始め点C0 の
基準点、基礎円D1 上のA10は第1スクロール1の外壁
巻き始め基準点A0 から進んだ位置にあり、第1シール
部材20の内壁巻き始め基準点、B10は第1シール部材
20の内壁巻き始め点C10から第1スクロール1の基礎
円D1 への接点、Ф10は第1シール部材20のシール幅
などにより制限され、Ф10=∠A10O1B10 で定義され
る第1シール部材20の巻き始め角である。同様にD2
は第2スクロール2の基礎円、O2 は基礎円D2 の中心
点、A20は第2シール部材21の内壁巻き始め基準点、
B20は第2シール部材21の内壁巻き始め点C20から第
2スクロールの基礎円D2 への接点、Ф20は第2シール
部材21のシール幅などにより制限され、Ф20=∠A20
O2B20 で定義される第2シール部材21の巻き始め角
で、一般にはФ20=Ф10、d2 =d1 (d2 は基礎円D
2 の直径)の関係である。D3 は吐出孔4の孔径、O3
は吐出孔4の中心点である(通常、O1=O3)。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】従来のスクロール圧縮機は上記のように構
成され、例えば電動機5に通電すると、電動機5はトル
クを発生して、主軸6を回転させる。主軸6の回転によ
り、主軸6の揺動軸受7に嵌合された揺動軸2dに回転
力が伝えられ、第2スクロール2はオルダムリング15
にガイドされて、自転することなく、揺動運動をおこな
い、第1及び第2スクロール1、2により、図5に示し
た圧縮作用が行われる。渦巻き突起の上端面1c、2c
に形成された第1及び第2シール溝に挿入される第1及
び第2シール部材20、21が、第1及び第2スクロー
ル1、2の台板1a、2aとの軸方向隙間をシールする
ことにより高圧の第1圧縮室3aから低圧の第2圧縮室
3bへの径方向の気体洩れ(第1圧縮室3aから第2圧
縮室3bへの径方向洩れ、第2圧縮室3bから第3圧縮
室3cへの径方向洩れあるいは第2圧縮室3bから外部
の気体室への径方向洩れ)を防止する。一方気体吸入管
12から外容器10内に流入した気体は電動機5などを
冷却してから圧縮室3に取り込まれ、圧縮された後、吐
出孔4を経て吐出管13より吐出される。この場合第2
スクロール2の揺動運動により、渦巻き突起の上端面2
cのシール溝に挿入された第2シール部材21が図8の
如く吐出孔4の内部まで移動すると、吐出孔4のエッジ
1dで第2シール部材21が損傷したり、早期摩耗した
りする。これを防止するため第2シール部材21の内壁
運動軌跡が吐出孔4の領域に入らない巻き始め角Ф20を
決定し、第2シール部材21の巻き始め点C20(基礎円
D2 上の点A20から巻き始め角Ф20の点B20における接
線で円弧A20B20の長さの位置で、吐出孔4の孔径D3
の円外の点)を決定する。第2シール部材21は巻き始
め点C20の位置から渦巻き突起の上端面2cに渦巻きの
長手方向に沿って設置される。従来は第1シール部材2
0の巻き始め点C10も巻き始め角Ф10=Ф20として設置
されている。巻き始め角Фの最小角を最小巻き始め角と
定義し、第2シール部材21の最小巻き始め角は吐出孔
4の孔径と位置の影響を最も受ける。
成され、例えば電動機5に通電すると、電動機5はトル
クを発生して、主軸6を回転させる。主軸6の回転によ
り、主軸6の揺動軸受7に嵌合された揺動軸2dに回転
力が伝えられ、第2スクロール2はオルダムリング15
にガイドされて、自転することなく、揺動運動をおこな
い、第1及び第2スクロール1、2により、図5に示し
た圧縮作用が行われる。渦巻き突起の上端面1c、2c
に形成された第1及び第2シール溝に挿入される第1及
び第2シール部材20、21が、第1及び第2スクロー
ル1、2の台板1a、2aとの軸方向隙間をシールする
ことにより高圧の第1圧縮室3aから低圧の第2圧縮室
3bへの径方向の気体洩れ(第1圧縮室3aから第2圧
縮室3bへの径方向洩れ、第2圧縮室3bから第3圧縮
室3cへの径方向洩れあるいは第2圧縮室3bから外部
の気体室への径方向洩れ)を防止する。一方気体吸入管
12から外容器10内に流入した気体は電動機5などを
冷却してから圧縮室3に取り込まれ、圧縮された後、吐
出孔4を経て吐出管13より吐出される。この場合第2
スクロール2の揺動運動により、渦巻き突起の上端面2
cのシール溝に挿入された第2シール部材21が図8の
如く吐出孔4の内部まで移動すると、吐出孔4のエッジ
1dで第2シール部材21が損傷したり、早期摩耗した
りする。これを防止するため第2シール部材21の内壁
運動軌跡が吐出孔4の領域に入らない巻き始め角Ф20を
決定し、第2シール部材21の巻き始め点C20(基礎円
D2 上の点A20から巻き始め角Ф20の点B20における接
線で円弧A20B20の長さの位置で、吐出孔4の孔径D3
の円外の点)を決定する。第2シール部材21は巻き始
め点C20の位置から渦巻き突起の上端面2cに渦巻きの
長手方向に沿って設置される。従来は第1シール部材2
0の巻き始め点C10も巻き始め角Ф10=Ф20として設置
されている。巻き始め角Фの最小角を最小巻き始め角と
定義し、第2シール部材21の最小巻き始め角は吐出孔
4の孔径と位置の影響を最も受ける。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】
【実施例】 実施例1.図1は、本発明の一実施例を示す要部拡大概
略平面図である。図において、1は渦巻き突起1bと吐
出孔4を有する第1スクロール、2は渦巻き突起2bを
有し、第1スクロール1と対向して配置される第2スク
ロール、22は第1スクロール1の渦巻き突起の上端面
1cへ渦巻き長手方向に沿って形成されたシール溝に挿
入される第1シール部材、23は第2スクロール2の渦
巻き突起の上端面2cへ渦巻き長手方向に沿って形成さ
れたシール溝に挿入される第2シール部材、3aは第1
スクロール1と第2スクロール2とで、中央部に形成さ
れる高圧の第1圧縮室、3bは同様に第1圧縮室の外側
に形成される低圧の第2圧縮室で、3b1 は第1スクロ
ールの外壁側、3b2 は第1スクロールの内壁側第2圧
縮室である。D1 は第1スクロール1の基礎円、O1 は
基礎円D1 の中心点、D2 は基礎円D1 と同様に決めら
れる第2スクロールの基礎円、O2 は基礎円D2 の中心
点、O3 は吐出孔4の中心点(O3 =O1 )、A10及び
A20はシール部材の幅、巻き始め位置などで決まる基礎
円D1 、D2 上における第1及び第2シール部材22、
23の巻き始め基準点、B11及びB21は基礎円D1 、D
2 上における第1及び第2シール部材22、23の巻き
始め接点、Ф11は第1シール部材22の巻き始め角(第
1シール部材22の巻き始め位置を決める角度Ф11=∠
A10O1B11 )、Ф21は第2シール部材23の巻き始め
角(Ф21=∠A20O2B21 )、C10は従来の第1シール
部材20の巻き始め点、C11は本発明による第1シール
部材22の巻き始め点、C20は従来の第2シール部材2
1の巻き始め点、C21は本発明による第2シール部材2
3の巻き始め点である。
略平面図である。図において、1は渦巻き突起1bと吐
出孔4を有する第1スクロール、2は渦巻き突起2bを
有し、第1スクロール1と対向して配置される第2スク
ロール、22は第1スクロール1の渦巻き突起の上端面
1cへ渦巻き長手方向に沿って形成されたシール溝に挿
入される第1シール部材、23は第2スクロール2の渦
巻き突起の上端面2cへ渦巻き長手方向に沿って形成さ
れたシール溝に挿入される第2シール部材、3aは第1
スクロール1と第2スクロール2とで、中央部に形成さ
れる高圧の第1圧縮室、3bは同様に第1圧縮室の外側
に形成される低圧の第2圧縮室で、3b1 は第1スクロ
ールの外壁側、3b2 は第1スクロールの内壁側第2圧
縮室である。D1 は第1スクロール1の基礎円、O1 は
基礎円D1 の中心点、D2 は基礎円D1 と同様に決めら
れる第2スクロールの基礎円、O2 は基礎円D2 の中心
点、O3 は吐出孔4の中心点(O3 =O1 )、A10及び
A20はシール部材の幅、巻き始め位置などで決まる基礎
円D1 、D2 上における第1及び第2シール部材22、
23の巻き始め基準点、B11及びB21は基礎円D1 、D
2 上における第1及び第2シール部材22、23の巻き
始め接点、Ф11は第1シール部材22の巻き始め角(第
1シール部材22の巻き始め位置を決める角度Ф11=∠
A10O1B11 )、Ф21は第2シール部材23の巻き始め
角(Ф21=∠A20O2B21 )、C10は従来の第1シール
部材20の巻き始め点、C11は本発明による第1シール
部材22の巻き始め点、C20は従来の第2シール部材2
1の巻き始め点、C21は本発明による第2シール部材2
3の巻き始め点である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】なお、上記実施例では巻き始め角Ф11、Ф
21が最小巻き始め角になる位置までシール長さを延長し
たものを示したが、Ф21は前記Ф20より小さい角であれ
ば、また、Ф11も上記Ф21より小さい角であれば、それ
ぞれ最小巻き初め角より大きい角であってもよく、従来
より気体洩れが低減される。
21が最小巻き始め角になる位置までシール長さを延長し
たものを示したが、Ф21は前記Ф20より小さい角であれ
ば、また、Ф11も上記Ф21より小さい角であれば、それ
ぞれ最小巻き初め角より大きい角であってもよく、従来
より気体洩れが低減される。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】また、上記実施例3では第1及び第2シー
ル部材22、26ともシール長さを延長しているが、第
2シール部材26を延長するだけでも従来より、第1圧
縮室3aから第2圧縮室3bへのガス洩れ面積が小さく
なり、ガス洩れが低減され、スクロール圧縮機の効率向
上が図れる。なお、実施例3に示すような吐出孔が中心
部より移動しているものにおいても、実施例1と同様
に、第2シール部材26はそのままで、第1シール部材
22のみを延長すれば実施例1と同様の効果が得られ
る。さらに、上記実施例3では巻き始め角Ф11、Ф23が
最小巻き始め角になる位置までシール長さを延長したも
のを示したが、それぞれ前記Ф10、Ф20より小さい角で
あれば、それぞれの最小巻き始め角より大きい角であっ
てもよく、従来より気体洩れが低減される。
ル部材22、26ともシール長さを延長しているが、第
2シール部材26を延長するだけでも従来より、第1圧
縮室3aから第2圧縮室3bへのガス洩れ面積が小さく
なり、ガス洩れが低減され、スクロール圧縮機の効率向
上が図れる。なお、実施例3に示すような吐出孔が中心
部より移動しているものにおいても、実施例1と同様
に、第2シール部材26はそのままで、第1シール部材
22のみを延長すれば実施例1と同様の効果が得られ
る。さらに、上記実施例3では巻き始め角Ф11、Ф23が
最小巻き始め角になる位置までシール長さを延長したも
のを示したが、それぞれ前記Ф10、Ф20より小さい角で
あれば、それぞれの最小巻き始め角より大きい角であっ
てもよく、従来より気体洩れが低減される。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】上記のように構成されたスクロール圧縮機
においては、第1シール部材27の長さは従来より弧C
10C12が延長され、渦巻き突起の上端面1cの中心部に
おけるシール長が著しく増加したことになる。一方、吐
出孔40が、第1スクロール1の台板1aの中心点O1
から第1スクロール1の渦巻き突起1bの内壁に沿って
移動して、第1及び第2スクロールの渦巻き突起1b、
2bで形成される中央部の高圧第1圧縮室3a内に有
り、低圧の第2圧縮室3bに連通しない位置に中心点O
30を設けて、第2スクロール2の揺動あるいは回転運動
により生ずる第2シール部材27の内壁の運動軌跡が吐
出孔40の影響を受けない範囲を広くする。これによ
り、より小さい巻き始め角Ф24(Ф24=∠A20O2B24
)が可能となり、第2シール部材27の巻き始め点C2
4が決められる。第2シール部材27のシール幅を同一
に出来る限界の位置をC23とすれば、第2シール部材2
7の内壁C23〜C24の範囲を一部カットして、カット部
27aを形成して、従来より第2シール部材27の長さ
は弧C20C24が延長される。この場合の巻き始め点C24
の運動軌跡を図4(b)において説明する。両基礎円D
1 、D2 の中心点O1 とO2 を結び、第2スクロール2
の基礎円D2 の中心点O2 と第2シール部材27の巻き
始め点C24を結ぶ。線分O1O2と線分O2C24 を2辺と
する平行四辺形を描き、この平行四辺形において、第2
スクロール2の基礎円D2 の中心点O2 の対向点が巻き
始め点C24の運動軌跡の中心点O44である。第2シール
部材27の巻き始め点C24の運動軌跡中心点O44を中心
に、第2スクロール27の揺動半径R(R=線分O1O
2)により円を描けば、第2シール部材27の巻き始め
点C24の運動軌跡となり、この軌跡が吐出孔40の孔径
D30の範囲内に入らなければよい。これにより、従来よ
り第2シール部材27の長さは弧C20C24が延長され、
渦巻き突起の上端面2cの中心部におけるシール長が著
しく増加したことになる。第1及び第2シール部材2
4、27のシール長が各々渦巻き突起1b、2bの渦巻
き中心に向かって長くなるため、高圧の第1圧縮室3a
から低圧の第2圧縮室3bへの気体洩れ面積が小さくな
り、気体洩れが低減され、スクロール圧縮機の効率向上
が図れる。
においては、第1シール部材27の長さは従来より弧C
10C12が延長され、渦巻き突起の上端面1cの中心部に
おけるシール長が著しく増加したことになる。一方、吐
出孔40が、第1スクロール1の台板1aの中心点O1
から第1スクロール1の渦巻き突起1bの内壁に沿って
移動して、第1及び第2スクロールの渦巻き突起1b、
2bで形成される中央部の高圧第1圧縮室3a内に有
り、低圧の第2圧縮室3bに連通しない位置に中心点O
30を設けて、第2スクロール2の揺動あるいは回転運動
により生ずる第2シール部材27の内壁の運動軌跡が吐
出孔40の影響を受けない範囲を広くする。これによ
り、より小さい巻き始め角Ф24(Ф24=∠A20O2B24
)が可能となり、第2シール部材27の巻き始め点C2
4が決められる。第2シール部材27のシール幅を同一
に出来る限界の位置をC23とすれば、第2シール部材2
7の内壁C23〜C24の範囲を一部カットして、カット部
27aを形成して、従来より第2シール部材27の長さ
は弧C20C24が延長される。この場合の巻き始め点C24
の運動軌跡を図4(b)において説明する。両基礎円D
1 、D2 の中心点O1 とO2 を結び、第2スクロール2
の基礎円D2 の中心点O2 と第2シール部材27の巻き
始め点C24を結ぶ。線分O1O2と線分O2C24 を2辺と
する平行四辺形を描き、この平行四辺形において、第2
スクロール2の基礎円D2 の中心点O2 の対向点が巻き
始め点C24の運動軌跡の中心点O44である。第2シール
部材27の巻き始め点C24の運動軌跡中心点O44を中心
に、第2スクロール27の揺動半径R(R=線分O1O
2)により円を描けば、第2シール部材27の巻き始め
点C24の運動軌跡となり、この軌跡が吐出孔40の孔径
D30の範囲内に入らなければよい。これにより、従来よ
り第2シール部材27の長さは弧C20C24が延長され、
渦巻き突起の上端面2cの中心部におけるシール長が著
しく増加したことになる。第1及び第2シール部材2
4、27のシール長が各々渦巻き突起1b、2bの渦巻
き中心に向かって長くなるため、高圧の第1圧縮室3a
から低圧の第2圧縮室3bへの気体洩れ面積が小さくな
り、気体洩れが低減され、スクロール圧縮機の効率向上
が図れる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
Claims (4)
- 【請求項1】 中央部に吐出孔を設けた台板と渦巻き突
起を有する第1スクロール、この第1スクロールに対向
し、かつ偏心して組み合わせられ、第1スクロールとの
間に複数の圧縮室を形成する渦巻き突起を有する第2ス
クロール、第1スクロールの渦巻き突起の上端面に渦巻
き長手方向に沿って設けられた第1シール部材、及び第
2スクロールの渦巻き突起の上端面に渦巻き長手方向に
沿って設けられ、第2スクロールの揺動あるいは回転運
動により生じるその内壁の運動軌跡が上記吐出孔領域外
である第2シール部材を備えたものにおいて、第2シー
ル部材は、渦巻き突起の渦巻き中心に向かって同一シー
ル幅が形成できる巻き始め角より配置し、第1シール部
材は渦巻き突起の渦巻き中心に向かって同一シール幅が
形成でき、第2シール部材の上記巻き始め角よりも小さ
い巻き始め角から配置したことを特徴とするスクロール
流体機械。 - 【請求項2】 中央部に吐出孔を設けた台板と渦巻き突
起を有する第1スクロール、この第1スクロールに対向
し、かつ偏心して組み合わせられ、第1スクロールとの
間に複数の圧縮室を形成する渦巻き突起を有する第2ス
クロール、第1スクロールの渦巻き突起の上端面に渦巻
き長手方向に沿って設けられた第1シール部材、及び第
2スクロールの渦巻き突起の上端面に渦巻き長手方向に
沿って設けられ、第2スクロールの揺動あるいは回転運
動により生じるその内壁の運動軌跡が上記吐出孔領域外
である巻き始め角から配置した第2シール部材を備えた
ものにおいて、第1または第2シール部材の少なくとも
何れか一方を、渦巻き突起の渦巻き中心に向かって同一
シール幅が形成できる最小巻き始め角まで延長し、上記
最小巻き始め角からは中心に向かってシール部材内壁の
一部をカットして、更に小さい巻き始め角まで延長して
配置したことを特徴とするスクロール流体機械。 - 【請求項3】 中央部に吐出孔を設けた台板と渦巻き突
起を有する第1スクロール、この第1スクロールに対向
し、かつ偏心して組み合わせられ、第1スクロールとの
間に複数の圧縮室を形成する渦巻き突起を有する第2ス
クロール、第1スクロールの渦巻き突起の上端面に渦巻
き長手方向に沿って設けられた第1シール部材、及び第
2スクロールの渦巻き突起の上端面に渦巻き長手方向に
沿って設けられ、第2スクロールの揺動あるいは回転運
動により生じるその内壁の運動軌跡が上記吐出孔領域外
である巻き始め角から配置した第2シール部材を備えた
ものにおいて、上記吐出孔は台板中心から第1スクロー
ルの渦巻き突起内壁に沿って移動して、第1及び第2ス
クロールで形成される中央部の高圧第1圧縮室内に有
り、低圧の第2圧縮室に連通しない位置に設け、第1ま
たは第2シール部材の少なくとも何れか一方を、渦巻き
突起の渦巻き中心に向かって同一シール幅が形成できる
巻き始め角まで延長して配置したことを特徴とするスク
ロール流体機械。 - 【請求項4】 中央部に吐出孔を設けた台板と渦巻き突
起を有する第1スクロール、この第1スクロールに対向
し、かつ偏心して組み合わせられ、第1スクロールとの
間に複数の圧縮室を形成する渦巻き突起を有する第2ス
クロール、第1スクロールの渦巻き突起の上端面に渦巻
き長手方向に沿って設けられた第1シール部材、及び第
2スクロールの渦巻き突起の上端面に渦巻き長手方向に
沿って設けられ、第2スクロールの揺動あるいは回転運
動により生じるその内壁の運動軌跡が上記吐出孔領域外
である巻き始め角から配置した第2シール部材を備えた
ものにおいて、上記吐出孔は台板中心から第1スクロー
ルの渦巻き突起内壁に沿って移動して、第1及び第2ス
クロールで形成される中央部の高圧第1圧縮室内に有
り、低圧の第2圧縮室に連通しない位置に設け、第1ま
たは第2シール部材の少なくとも何れか一方を、渦巻き
突起の渦巻き中心に向かって同一シール幅が形成できる
最小巻き始め角まで延長し、上記最小巻き始め角からは
中心に向かってシール部材内壁の一部をカットして、更
に小さい巻き始め角まで延長して配置したことを特徴と
するスクロール流体機械。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28284692A JP2862043B2 (ja) | 1992-10-21 | 1992-10-21 | スクロール流体機械 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28284692A JP2862043B2 (ja) | 1992-10-21 | 1992-10-21 | スクロール流体機械 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06137284A true JPH06137284A (ja) | 1994-05-17 |
JP2862043B2 JP2862043B2 (ja) | 1999-02-24 |
Family
ID=17657835
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28284692A Expired - Fee Related JP2862043B2 (ja) | 1992-10-21 | 1992-10-21 | スクロール流体機械 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2862043B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010137468A1 (ja) * | 2009-05-27 | 2010-12-02 | 三菱重工業株式会社 | スクロール圧縮機 |
-
1992
- 1992-10-21 JP JP28284692A patent/JP2862043B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010137468A1 (ja) * | 2009-05-27 | 2010-12-02 | 三菱重工業株式会社 | スクロール圧縮機 |
US8714950B2 (en) | 2009-05-27 | 2014-05-06 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Scroll compressor having tip seals of different lengths having different thickness or widths |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2862043B2 (ja) | 1999-02-24 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |