JP2000329079A - スクロール圧縮機のスクロール部材形状 - Google Patents

スクロール圧縮機のスクロール部材形状

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Abstract

(57)【要約】 【課題】旋回スクロールと固定スクロールとで構成され
たスクロール圧縮機に従来の階段ラップ構造を適用する
と最大密閉空間の容積が減少して小型軽量化が図れな
い、また圧縮室間のシールが必要とされる半回転間の段
差壁面間の隙間が拡大して内部漏れの増大から性能が低
下する、また旋回軸受に作用する荷重点と支持点間に距
離があり旋回スクロールの安定性が改善せず信頼性の向
上が図れないことやラップ形状が複雑で加工精度を低下
させるなどの課題があった。 【解決手段】非対称ラップ形状で構成した旋回スクロー
ルの渦巻き溝の外から1巻入った位置を1段高くして階
段溝3cを設けた内部に端板鏡板面より円筒中心が階段
溝内に入り込みまた溝段差壁面と渦巻き形状の中心から
設定される領域に軸心を有する旋回軸受を設けるととも
に前記階段溝3cと噛み合って圧縮室が形成できるよう
に固定スクロールの固定ラップも階段ラップ4cで構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作動流体として気
体を用いる冷凍空調用圧縮機や空気用圧縮機に利用され
る容積式のスクロール圧縮機に関し、特に圧縮室を構成
するスクロール部材形状に関する。
【0002】
【従来の技術】端板に渦巻状のラップないしは渦巻状の
溝を設けた1対のスクロール部材を互いに噛み合わせて
圧縮室を構成するとともにこの噛み合わさったラップの
高さと溝の深さを中央に向けて段階的に浅くした階段付
きラップと溝を適用したスクロール部材形状の公知例と
して特許第1296413号がある。この公知例では1
対形成される圧縮室の容積および平面形状が互いに同一
となる対称ラップ形状と容積および平面形状が異なる非
対称ラップ形状に関する説明がされている。しかし、非
対称ラップ形状に適用する階段付きラップと溝形状につ
いての具体的説明がなく構成は不明である。
【0003】具体的説明がされている対称ラップ形状に
適用されている階段付きのラップと溝を形成する段差壁
面は、2か所同時に形成される最大密閉空間の圧縮室内
中央にそれぞれ対称に2か所表れ、この位置より中央巻
き始めへ向かうラップ先端と溝底面を互いにラップ歯高
中央に近付けるように同じ幅だけ寄せて、圧縮室の軸方
向高さを段階的に中央に向けて均等に低くして容積を減
少させている。最大密閉空間形成時におよそ半周占めて
いるこの階段溝によりその容積は大幅に減少している。
このような段差壁面の軸1回転中の挙動を見ると、半周
は階段状のラップと溝の互いの段差壁面が最接近してシ
ールする区間であり、残りの半周は大きく離れて圧縮室
間で連通する区間となる。すはなち、吸入行程時はシー
ルされ圧縮行程時は2つの圧縮室は連通して合体する。
また旋回スクロールに設けた旋回軸受は端板から大きく
突き出ている。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】圧縮機の小型軽量
化や効率向上を図ることは省資源化ひいては地球環境保
護の観点から社会的要請と言える。
【0005】同一容量のスクロール圧縮機で小型軽量化
と効率向上を同時に達成する手段の一つに渦巻きを形成
するラップの歯高を高くして全体の径を小さくする方法
がある。これにより圧縮機の能力を決める最大密閉空間
の容積を同一とした場合にその圧縮室を内側に移動する
ことにより小型化が図られるとともに圧縮室間のシール
ライン長を短くしてシール部からの作動ガスの漏れを減
らすと同時に圧縮室の軸方向面積の減少に伴うスラスト
軸受に作用するガス圧縮荷重の軽減により効率向上が図
られる。
【0006】単にラップの歯高を高くしただけではラッ
プ強度が低下するとともにガス圧縮荷重に伴う旋回軸受
の支点回りに旋回スクロールに作用する転覆モーメント
の増大により旋回スクロールのスラスト軸受平坦面に対
して傾斜して旋回する歳差運動が大きくなり信頼性が低
下するなどの課題が発生するので、これを避ける手段と
して実質的に歯高が低くできる階段付きラップとこれに
対応する階段付き溝が従来から提案されている。しか
し、従来技術では1対形成されたおよそ三日月状の最大
密閉空間内のほぼ中央に形成された階段付き溝により容
積が減少して小型軽量化につながらず、むしろ容量の確
保を図ると大型化する。しかも、旋回スクロールが自転
モーメントを受けて自転防止機構が有する周方向隙間の
範囲内で旋回軸受の軸心回りに回転することにより、2
か所の階段付きラップと溝間に生じる段差壁面間の隙間
の一方は減少し他方は拡大するので、この自転モーメン
トに基づく一方の隙間の拡大を防止するこは不可能とな
る。その為、段差壁面間で圧縮室間のシールを必要とす
る最大密閉空間形成前の軸が半回転する間でも段差壁面
の隙間が大きくなり圧縮室から吸い込み室への作動ガス
の漏れが生じて能力が大幅に低下する問題があった。
【0007】さらには、圧縮室ラップ側壁面に作用する
ガス圧縮荷重の作用中心および旋回スクロールに作用す
る遠心力に係わる端板内部にあると想定される重心点と
旋回軸受の円筒状の両端面間中央との距離が殆ど短縮さ
れておらず旋回スクロールに作用する転覆モーメントは
ほとんど減少していないので、この状態でラップの歯高
を大きくすると旋回スクロールの歳差運動が不安定とな
り信頼性を低下させることになる。
【0008】最低必要な1対の階段形状を適用した場
合、固定と旋回両スクロールともに階段付きラップと溝
がそれぞれに必要となり一様のラップ高さや溝深さとな
らないので加工性が低下して精度が悪くなる。また、階
段付きラップが付いた不連続となる側壁面や階段付き溝
のある不連続となる側壁面をカッターで加工する場合に
その精度が低下する問題があった。
【0009】本発明の目的は、スクロール圧縮機の圧縮
室を構成するスクロール部材形状を一部変更することに
より、信頼性を確保した上で小型軽量化と効率向上を同
時達成できる冷凍空調用圧縮機及び空気用圧縮機を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、円形の端板上に一端が固定され他端が端板外側平坦
部の鏡板面に対して平行で同一高さの先端面を有し且つ
渦巻き状に伸びた壁の厚さを一定とする旋回ラップを設
けた旋回スクロールと円形等厚の円盤内に端面に平行で
深さと幅が一様な底面を有する渦巻き溝を設けた固定ス
クロールを互いに噛み合わせて形成される三日月状の内
外圧縮室の形が非対称となる非対称ラップ形状で構成す
る。
【0011】上記旋回ラップ内外側壁と端板の平坦面か
ら形成されラップ歯厚に旋回スクロールの円軌道上の公
転運動の半径に等しい旋回半径の2倍を加えた値の幅を
有するコ字状の渦巻き溝に対して、旋回ラップ巻き終り
内側が終端となる位置からおよそ1巻き内側に入った場
所の渦巻き溝の底面を中央に向けて一段高くした溝段差
壁面3eを有する階段溝3cを設けるともに、旋回ラッ
プ側壁間をつなぐ溝段差壁面の平面形状を旋回半径と旋
回ラップ歯厚から決まる中央に向けて凸となる半円弧形
状または円弧と直線の組み合わせた形状とする。
【0012】この1段高くなった階段溝3c底面上に旋
回ラップの巻き始め部を設けるとともに階段溝底面内部
には、鏡板面の裏面側に開口する茶筒のような一端が閉
じた穴またはその穴の中に圧入した円筒で構成された旋
回軸受を設け、その軸受に相当する円筒の両端面の中央
で荷重の支持点に相当する位置と端板の鏡板面に相当す
る位置をおよそ一致させるかそれよりも階段溝底面側に
深く挿入して旋回軸受3fを構成する。
【0013】さらに旋回スクロール溝段差壁面3eの半
円弧中心と渦巻き曲線の座標中心Oを通る直線Aから
溝段差壁面の円弧の凸方向に座標中心Oからおよそ旋
回半径の半分以上の距離が離れた軸心を有する旋回軸受
3fで旋回スクロールの重心点を通り且つ旋回スクロー
ルの溝段差壁面の半円弧中心を通る前記直線Aに直角に
引いた直線を境界線として溝段差壁面の反対側の境界線
を含む領域に軸心を有する旋回軸受3fを旋回スクロー
ルに設ける。
【0014】上記固定スクロールは、圧縮室として利用
される渦巻き溝4dの巻き終り部の内壁側から中央に向
けて形成される渦巻き状の固定ラップ4bの巻き終りか
らおよそ1巻内側に入り前記旋回スクロールの渦巻き溝
に設けた溝段差壁面と噛み合う位置に半円弧形状のラッ
プ段差壁面4eを設けてその高さを内側に向けて一様に
低くするとともにそのラップ段差壁面から低い固定ラッ
プに沿って内側におよそ半周入った位置の固定ラップ内
側にラップ歯厚より同等以下の直径を有する吐出バイパ
ス孔を設けて構成される。
【0015】さらに旋回及び固定スクロールのラップ先
端側の歯厚が根元より狭くなるようにラップ歯厚さを2
段階で形成し、その段付きの高さ位置はそれぞれ階段溝
底面及び階段ラップ先端の高さに合わせるとともに旋回
及び固定ラップ巻き終りから溝段差壁面とラップ段差壁
面までのラップ断面の左右にできる段付き部逃げ量を等
しくしてその値はおよそ歯厚の十分の一以下で形成する
ことにより、旋回及び固定ラップの加工精度を高めるこ
とができる。
【0016】一方、旋回スクロールと固定スクロールと
の間に直接的または間接的に動きを規制する自転防止機
構を装着して相対的に自転の無い公転運動すなはち旋回
運動をさせる。例えば、シャフトを支えるフレームに固
定スクロールを固定させた構成においてはキー溝を有す
る旋回スクロールとこれに直交するキー溝を有するフレ
ームとの間にそれぞれのキー溝に隙間を設けて挿入され
るキーをリングの両面に設けたオルダムリングが装着さ
れる。
【0017】また電動機等の動力を作動室を有するスク
ロール圧縮機に伝達するシャフトはフレームに設けた主
軸で支えられ一端に設けた主軸中心よりおよそ旋回半径
だけ偏心した旋回軸を旋回軸受に隙間を設けて挿入され
るとともにそのシャフト内部には軸方向に貫通し一端が
旋回軸端面に開口する給油孔が設けられている。また、
公知例として特許第3031297号に示されたいるよ
うに旋回軸受に挿入された旋回軸をシャフトと切り離し
て別体としてスライドブッシュを用いた可変クランク機
構を用いてもよい。
【0018】上記構成に基づき形成される各圧縮室と階
段溝や階段ラップとの係わりについて次に説明する。旋
回ラップ巻き終り部外壁が固定スクロールの渦巻き溝外
壁面に最接近した時に旋回ラップ巻き終り部から1巻内
側に入った旋回ラップ外壁面側に外圧縮室の最大密閉空
間Aが形成され、この時旋回ラップの内壁面側に形成さ
れる内圧縮室は吸入行程の半ばにあり、この状態から軸
が半回転進むと旋回ラップ内壁面が固定スクロール渦巻
き溝内壁面に最接近した状態となり旋回ラップ内壁面側
に最大密閉空間Aの容積より小さな内圧縮室の最大密閉
空間Bが形成される。そして、旋回ラップ中央近傍の巻
き始め部内壁面が固定スクロールの渦巻き溝内壁面に最
接近した時の旋回ラップ外壁面側に外圧縮室の最小密閉
空間Cが形成され、また固定ラップと旋回ラップの巻き
始め角度が同じ場合には同時に旋回ラップ内壁面側に最
小密閉空間Cと同じ平面形状の内圧縮室の最小密閉空間
Dが形成される。この最大密閉空間A内および最大密閉
空間B内には位置的に階段溝が存在しないか無いに等し
い存在であり、この階段溝によるそれら最大密閉空間の
容積の減少は無視できる。
【0019】旋回スクロール溝段差壁面3eの半円弧部
外側が旋回ラップ内壁に接する位置に固定スクロールラ
ップ段差壁面4e外側が接触または最接近した状態の外
圧縮室の容積をVc、内圧縮室の容積をVdと置いた場
合に最大密閉空間Aの容積Vaに対する比である圧縮比
Vc/Vaと最大密閉空間Bの容積Vbに対する比であ
る圧縮比Vd/Vbを等しくする旋回スクロールの階段
溝底面の高さとこれと噛み合う固定スクロールの階段ラ
ップの高さを設定する。
【0020】上記発明の技術手段による働きは次のとお
りである。電動機から動力が駆動軸を介して旋回スクロ
ールに伝達され外圧縮室と内圧縮室へ交互に作動ガスが
流入して閉じ込んで密閉空間を形成した後、密閉空間す
なはち圧縮室の容積は軸の回転に伴い容積を減少させな
がら中心部に向けて移動することにより作動ガスを圧縮
し中央に設けた吐出孔から圧縮ガスを流出する。その途
中において、外圧縮室が最大密閉空間Aを形成してから
軸がおよそ1回転する間は階段溝がなくて渦巻き溝深さ
一定の状態で圧縮が継続された後溝段差壁面と旋回ラッ
プとの内側境界部にラップ段差壁面と固定ラップの内側
境界部に接触または最接近した状態の内外圧縮室の容積
とそれぞれの最大密閉空間に対する容積の比である圧縮
比は等しいのでその内部圧力も等しくなる。この状態か
らさらの軸が回転すると最接近した溝段差壁面の内側境
界部とラップ段差壁面の内側境界部が次第に離れて隙間
が拡大し内外圧縮室が連通して1つの圧縮室として動作
するこの連通状態はさらに軸の半回転の間継続される。
【0021】ガス圧縮に伴う接線方向力が旋回ラップの
基礎円中心Oと旋回半径離れた固定ラップの基礎円中
心Ocの中間点より基礎円中心O側に作用するが、溝
段差壁面半円弧形状のおよそ中央にラップ段差壁面が位
置した状態において、旋回軸受軸心が接線方向力より基
礎円中心Oc側に位置しているので、旋回スクロールを
駆動するシャフトの回転とは逆方向に回転させる自転モ
ーメントが作用して、溝段差壁面がラップ段差壁面側に
近付いて互いの段差壁面間の隙間を減少させて圧縮室間
のシール性を高める。
【0022】旋回軸受に挿入する旋回軸をシャフトた固
定させた固定クランク機構を用いた場合に前記接線方向
力の代わりに旋回スクロールの回転に伴い発生する遠心
力を用いることによりその重心点と旋回軸受軸心の関係
から溝段差壁面がラップ段差壁面側に近付いてその間の
隙間を減少させる前記同様のシール性がある。
【0023】さらには、旋回ラップの巻き始め側は自由
端の上にラップ歯厚前後に大きな差圧が作用するが階段
溝により実質的にラップの歯高さを低くしてラップ強度
を高めるとともにシャフト内に設けた給油孔から潤滑油
を旋回スクロールの旋回軸端部の階段溝底面内に供給し
て高温となる旋回スクロール中央部を冷却することによ
りスクロール部材の熱変形防止や圧縮ガスの冷却とそれ
による圧縮ガスの圧力を低下させる働きがある。
【0024】また本発明は旋回スクロールと固定スクロ
ールの互いの渦巻き中心を偏心させて配置した構成で互
いに同期させて自転させる同期回転式スクロール圧縮機
や真空ポンプにも適用可能である。
【0025】他の発明としての2階段式について次に説
明する。2階段式は旋回スクロールと固定スクロールそ
れぞれの溝段差壁面とラップ段差壁面を1対としてこれ
よりさらに中央に近い側に1対追加した2対から構成さ
れる。旋回スクロールに新たに追加する階段溝を旋回ラ
ップ中央近傍外壁の巻き始めとこれより旋回ラップが外
側に一巻出た位置の旋回ラップ内壁とを結ぶ中間に凸の
半円弧形状の溝段差壁面とそれより内側の床を一段高く
して2段目の階段溝底面を設けるとともに、この溝段差
壁面の包絡線を有するラップ段差壁面を固定スクロール
側に追加して設けて2階段式が構成される。そして2段
目の階段溝底面を旋回ラップ先端に合わせた高さにすれ
ば前記固有圧縮比を一層高められるし吐出行程時の内圧
縮室からの圧縮ガスの吐出通路が確保できる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1な
いしは図17を参照して説明する。
【0027】図1は本発明の一実施例を示したスクロー
ル圧縮機の圧縮機構部1のみの縦断面図である。図2〜
5はそれぞれ図1のA−A断面図、B−B断面図、C−
C断面図及びD−D断面図を表す。作動ガスの圧力を保
持する密閉容器2内に固定されているフレーム7にボル
ト固定された厚肉円盤状の板に渦巻き溝4dを設けた固
定スクロール4と円形の端板上に渦巻き状の旋回ラップ
3bを設けその裏面に円筒状の旋回軸受3fと自転防止
機構用のキー溝3gを2か所設けた旋回スクロール3と
の組み合せで、渦巻き溝4dと旋回ラップ3bを互いに
噛み合わせることにより複数の圧縮室を形成している。
図1には示されていない電動機の動力はフレーム7に設
けた主軸受7aで支えられたシャフト9を介してその一
端に設けた軸心がシャフト9中心よりおよそ旋回半径偏
心した旋回軸部9bを図3に示すように旋回スクロール
3の旋回軸受3fに挿入することにより伝達される。図
1と図5に示すようにフレームと旋回スクロールの間に
は図6に示すような矩形断面のリングの片面に180°
対向して旋回側キー8aを2個設けその裏面にも90°
位相をずらして同様の2個のフレーム側キー9bが設け
られたオルダムリング9が装着されている。オルダムリ
ング9に設けた2対のキーはそれぞれ旋回スクロールに
設けた2か所のキー溝と90°位相がずれた位置に設け
たフレーム側に2か所のキー溝に摺動可能にして挿入さ
れて自転防止機構が構成されている。
【0028】図1及び図2に示すようにフレーム7に乗
る固定スクロール座面からの渦巻き溝4d底面の深さは
一様にして、その中央近傍に圧縮ガスを流出させる吐出
孔4hを巻き終り側外周部には吸入通路4iを設けると
ともに固定ラップ4b巻き始めからおよそ2.5πラジ
アン外に出たラップ内壁近傍に吐出バイパス孔4jが設
けられている。また、図2に示した旋回スクロール3の
位置では旋回ラップ3b外壁巻き終り部が固定スクロー
ル内壁巻終り部に最接近して外圧縮室となる旋回ラップ
外壁側に最大密閉空間50を形成しているが、内圧縮室
となる旋回ラップ内壁側は吸入行程途中でありおよそ半
回転進行した状態を示している。
【0029】旋回スクロール渦巻き溝を一段高くした階
段溝3cを上から見た図1のB−B断面図である図3に
旋回スクロールの渦巻き溝に設けた溝段差壁面3eの半
円弧形状の一部が見える。この階段溝3cに対応する固
定スクロールに設けた階段ラップ4cのラップ段差壁面
4eはラップ断面を表す斜線に隠れて見辛いがラップ歯
厚を直径とする半円弧を点線で示している。これら溝段
差壁面3eとラップ段差壁面4eの形状は図1のC−C
断面である図4に明瞭に示してあるように、ラップ段差
壁面4eのラップ歯厚を直径とする半円弧形状に対し
て、溝段差壁面3eは旋回半径の2倍にラップ歯厚を加
えた値すなはち溝幅を直径とし旋回ラップの内壁と外壁
に接する半円弧形状をしている。これら溝段差壁面とラ
ップ段差壁面の半円弧形状は互いに包絡線となる関係に
ある。その関係を具体的に示した図15の(a)の場合
はラップ段差壁面4eの曲率rに対して、溝段差壁面
3eの曲率rはrに旋回半径を加えた値に等しく、
また(b)のラップ段差壁面21eを直線で形成した場
合は溝側段差壁面20eの形状は中央にラップ歯厚の直
線を有し両側に旋回半径と同じ円弧を設けた形状とな
る。また図1のC−C断面である図4に示すように、周
囲をインボリュート曲線で代表される渦巻き曲線と溝段
差壁面3eで囲こった旋回スクロールの階段溝3c底面
内部には茶筒ような一端を閉じ他端を端板3a裏面に開
口する穴に円筒状の旋回軸受3fが圧入され、その旋回
軸受にシャフト9の端部である旋回軸9bが隙間を設け
て挿入されている。旋回軸受への負荷が小さい場合はこ
の円筒状の旋回軸受3fを省略しても良い。そして、シ
ャフト9内を貫通し一端は図示されてない油溜めないし
は給油ポンプ部に開口し他端は旋回軸内を通り端面に開
口する給油孔9cを設けて、階段溝3c内部に潤滑油を
導入する構成としている。
【0030】図7ないしは図9を用いて旋回スクロール
の構成をさらに詳しく説明する。
【0031】図7に示すようにおよそ円形等厚の端板3
a上にインボリュート曲線から形成された等厚の旋回ラ
ップ3bが巻き始め点▲P▼から巻き終り点▲Q▼まで
およそ2巻強の長さで設けられ、端板の鏡板面3dから
旋回ラップ3b先端までの高さは巻き始め点▲P▼から
巻き終り点▲Q▼全域で等しく、点▲Q▼の内側から始
まり中心部向けて形成される旋回ラップの内壁と外壁で
囲まれるコの字断面の渦巻き溝のおよそ1巻入った位置
に溝幅を直径とする内側に凸な半円弧形状をした溝段差
壁面3eを設けて鏡板面に対する旋回ラップ先端高さの
半分以上の高さで中央に向けて一段高くした階段溝3c
が設けられている。
【0032】さらに図7のA−A断面である図8に示さ
れているように、旋回スクロール階段溝3c底面裏面側
に設けられた旋回軸受3fの円筒状の両端面のほぼ中央
が鏡板面3dの水平位置に相当するかないしはそれより
も階段溝3c底面側に位置するように茶筒状の穴に深く
圧入されている。また旋回軸受3f軸心と旋回ラップの
渦巻き形状の中心すなはちインボリュート曲線の基礎円
中心との相対的な位置関係を図7の中央部詳細を示した
図9から説明する。インボリュート曲線の基礎円中心O
と溝段差壁面3eの半円弧中心Oを結ぶ線をX軸と
し、そのX軸に直角で基礎円中心Oを通る線をY軸と
するとともにY軸より右側のX座標を正としX軸より上
方のY座標を正とした場合、旋回軸受の軸心ObをY軸
座標の正方向に旋回半径の半分以上基礎円中心Oから
離し、X軸座標は0前後から正方向の位置に設ける。こ
れにより、旋回スクロール3に作用するガス圧縮荷重に
伴う旋回軸回りの自転モーメントは図7の状態では反時
計回りに作用することになる。さらには、図9に示した
旋回スクロールの重心Og位置に対して旋回軸受中心O
bをX軸の負方向すなはちXg<0とする位置にするこ
とにより、遠心力に伴う反時計回り自転モーメントを旋
回スクロールに作用させることができる。
【0033】半円弧形状の溝段差壁面3eから内側に入
った階段溝3c底面を含む空間を圧縮室として利用する
ために、溝段差壁面3eの半円弧内側に接する旋回ラッ
プ外壁の巻き角λaより内側に巻き始め角λsの点▲P
▼を設ける。この巻き角の差λa−λsは正の値をとる
が、この適性な値は冷凍空調用圧縮機に適用する場合は
π/2から3π/2の間に設定するのが良い。また、旋
回スクロール3の自転防止機構には図6に示したオルダ
ムリング8が用いられているが、その他特許第3016
113号の公知例に見られるピンクランク機構や特許第
1296413号の公知例に見られるボールカップリン
グを用いても目的は達成できる。さらに、図7に示した
旋回ラップ巻き終り点▲Q▼近傍の自由端の強度を高め
る手段として、図示はされていないが、当該端部と端板
をつなぐ固定された三角形状か階段状のリブを設けても
良い。
【0034】図10ないしは図12を用いて固定スクロ
ールの構成をさらに詳しく説明する。
【0035】図10の固定スクロール4の平面図に示さ
れているように、ボルト穴を設けたフレーム7の座面か
らの高さを等しくした渦巻き溝4dの中央近傍には吐出
孔4hが設けられ巻き終り側外周部には吸入通路4iが
設けられている。固定スクロール4の渦巻き溝4d間を
仕切る壁として形成される固定ラップ4b外壁のインボ
リュート曲線の巻き始めを点▲R▼で示し、固定ラップ
外壁の後半およそ1巻分は座面と一体となって消え内壁
のみで形成されたインボリュート曲線の巻き終り位置の
点すなはち渦巻き溝4d外壁インボリュート曲線の巻き
終り位置の点を▲S▼で示している。この点▲S▼に図
7の旋回ラップ3b巻き終り点▲Q▼が最接近した時最
大密閉空間50が形成される。渦巻き溝4d巻き終りの
内壁を形成する固定端となる固定ラップ巻き終り部から
内側におよそ1巻入った位置または固定ラップ内壁に相
当する点▲S▼からラップ巻き終りからおよそ2巻入っ
た位置に固定ラップ歯厚を直径とする半円弧形状をした
ラップ段差壁面4eを有する階段ラップ4cを設けて、
図10のA−A断面である図11に示すようにラップ段
差壁面から巻き始めまでの内側のラップ高さを一段低く
構成している。
【0036】また、図10の部分拡大をした図12に示
すように、ラップ段差壁面4eから固定ラップ内壁に沿
ってπ/2ないしは3π/2ラジアン外側に移動した位
置に渦巻き溝4d底面から裏面側に貫通する吐出バイパ
ス孔4jを1個ないしは複数個設ける。すなはち、吐出
バイパス孔4jの中心位置の巻き角λbラジアンはラッ
プ段差壁面4e円弧中心位置の巻き角λkラジアンに対
して下記式を満足する範囲に設定する。 λk+π/2≦λb≦λk+3π/2 但し、固定ラップ外壁に沿って吐出バイパス孔を1個な
いしは複数設けることも可能であり、この場合の穴位置
はさらにπラジアン内側とする。
【0037】以上の如く構成されたスクロール圧縮機の
働きについて以下説明する。
【0038】図13に表す(a)〜(d)の4枚の図は
本発明に基づくスクロール圧縮機のシャフト9を90度
ピッチで回転させて圧縮室の状態を示した動作原理図を
表している。また図14の上下の図はこのシャフト9の
軸回転角に対応して変化する圧縮室の容積と圧力を表
し、容積軸は最大密閉空間50の容積を100%とする
容積比率で表され、圧力軸は作動ガスの吸入圧力から吐
出圧力の圧力範囲で表されている。
【0039】図13(a)は旋回ラップ3bの巻き終り
部外壁となる図7の点▲Q▼が固定スクロール渦巻き溝
4d内壁の図10に示す点▲S▼に最接近して旋回ラッ
プ外壁側に形成される外圧縮室の最大密閉空間50が形
成される。その状態の圧縮室の容積と圧力は図14の軸
回転角θの縦軸の値に示されるそれぞれ容積軸A点の
100%及び圧力軸P点の吸入圧力Psとなる。この状
態から軸回転角が180°進んだ図13(c)では旋回
ラップ3bの巻き終り部内壁が渦巻き溝4d外壁に最接
近して旋回ラップ内壁側に内圧縮室の最大密閉空間60
が形成され、その圧縮室の状態は図14の軸回転角θ
の縦軸の値に示され、容積の場合はA点より容積が減少
するB点となり、圧力の場合はQ点の吸入圧力Psとな
る。この最大密閉空間60を形成した三日月状の圧縮室
の互いのラップ側壁部が最接近した中央に近い側の最内
部では旋回スクロール溝段差壁面3eの半円弧形状の旋
回ラップ内壁に接する位置と固定スクロールラップ段差
壁面4eの半円弧形状が外壁に接する位置で最接近して
いる。
【0040】さらに図13(c)から軸回転角が進み
(d)を経て(a)に至半回転する区間はラップ段差壁
面4e上を溝段差壁面3eが最接近または接触した状態
で移動する。その際旋回スクロール3に作用するガス圧
縮荷重ないしは遠心力の作用方向と旋回軸受3fの軸中
心位置との関係から生じる図面上から見た左回転の自転
モーメントは、旋回スクロールの2か所のキー溝3gに
挿入される旋回側キー8aを有するオルダムリング8を
介してフレーム側キー8bで受け止められるため、この
自転モーメントによる旋回スクロールの旋回軸中心回り
の回転角は2対ある旋回側及びフレーム側キーの側壁隙
間ないしは溝段差壁面3eとラップ段差壁面4e間の隙
間で決まる。この回転角をオルダムリング8を介するキ
ー側壁隙間で設定した場合には当該溝段差壁面とラップ
段差壁面間は微小隙間を保持しながら段差壁面間を移動
することになり固定ラップ4bを跨ぐ圧縮室間のシール
が可能となる。
【0041】さらにシャフトが回転し再び図13(a)
に戻った状態では外圧縮室と内圧縮室はそれぞれ図中の
圧縮室54と圧縮室62が示すように中に移動してとも
に容積を減少させている。しかしその容積を比較すると
互いの三日月状の溝底面の面積は等しいが、圧縮室54
の溝底面は最大密閉空間50と同じ一様な深さである
が、他方圧縮室62の場合はその三日月状の溝底面の中
央近傍から中央に向けて階段溝3cがあり圧縮室の深さ
が巻き終り側ラップ歯高の半分以下と浅くなっているの
で圧縮室54より容積は大幅に減少する。この状態は図
14の軸回転角θに相当し、圧縮室54の容積はC点
で表され圧縮室62の容積はそれより減少したD点で表
され、これら容積とそれぞれの最大密閉空間の容積との
比率を表す内外圧縮室それぞれの容積比はこの軸回転角
で等しくなるように構成されているので、互いの圧力は
R点で示されるように等しくなる。すなはち図14の容
積の記号に対応させて外圧縮室の最大密閉空間50の容
積をVaと置き圧縮室54の容積をVc置くとともに、
内圧縮室の最大密閉空間60の容積をVbと置き圧縮室
62の容積をVd置くと、次式が成立するように階段溝
3c及び階段ラップ4cが構成されている。 Va/Vc=Vb/Vd この階段溝や階段ラップの高さで変化するのはVdのみ
であり、その高さは上式を満足させる条件から求められ
る。
【0042】さらに図13(a)から軸回転角が進み
(b)を経て(c)に至半回転する区間、すなはち溝段
差壁面3eとラップ段差壁面4eとの間の隙間が(a)
のおよそ0状態から次第に離れて隙間が拡大し(b)で
およそ旋回半径の2倍に相当する最大値を示した後減少
に転じて(c)で0状態となる半回転の間は外圧縮室5
5と内圧縮室63は連通状態となり互いの圧縮室が合体
して1つの圧縮室として振る舞う。当該圧縮室の圧力が
吐出圧力よりも上昇した場合には外圧縮室55に連通す
る吐出バイパス孔4jから内圧縮室63も含めた作動ガ
スが吐出室に流出する。この状態は図14の軸回転角θ
からθの間に相当し、容積軸のC点とD点の容積が
合体して1つの圧縮室となるためこの圧縮室の圧力は1
つとなってR点からT点への推移した後図13(d)に
示すように吐出行程に入る。軸回転角θのE点とF点
の圧縮室はそれぞれ図13(c)の圧縮室56と圧縮室
64に相当しその容積をVe及びVfと置くと、固有圧
縮比は次式で表される。 (Va+Vb)/(Ve+Vf) この内分母を構成する容積VeとVfは階段溝を設ける
と減少するので、少ない渦巻きの巻き数で大きな固有圧
縮比を得ることが可能となる。
【0043】以上示した如く階段溝3cと階段ラップ4
cを1対設けて階段付きスクロール部材形状を構成する
ことにより巻き始めラップの強度が高められて高いラッ
プ歯高を可能にしてスクロール部材の細径化を図ると同
時に階段溝3c底面内に旋回軸受4fを挿入して旋回ス
クロールに作用する径方向のガス圧縮荷重や遠心力の作
用点との距離を縮めることにより旋回軸受を支点とした
旋回スクロールを回転させる転覆モーメントを大幅に減
少させることができる。また、スクロール部材の細径化
により旋回スクロールのラップ先端や渦巻き溝底面に作
用するガス圧縮に伴うスラスト荷重を減少させて機械的
損失動力を軽減させることもできる。
【0044】以上で示した旋回ラップ側壁面の形状は図
8の旋回スクロールの断面から判るように、旋回ラップ
3b固定端から先端まで一本の直線で形成されている。
これに加工性を高めるように旋回ラップ30b側壁面に
ラップ段差壁面30eを加えて構成したのが図16に示
す旋回スクロール30である。ラップ段差壁面30eは
図16のA−A断面である図17に示すように、階段溝
30f底面と同じ高さのラップ段差壁面30eが旋回ラ
ップ30bの溝段差壁面30hから巻き終りまでの内外
側壁面に設けられている。また内外壁面にラップ段差壁
面30eを有する旋回ラップ30b断面中央の縦軸に対
する形状は対称で、固定端側の下段ラップ30dと先端
側の上段ラップ30eとの断面厚さすなはち歯厚の差は
数十ミクロンから数百ミクロンの範囲で設けた旋回スク
ロールとこれに噛み合うような同様のラップ段差壁面を
設けた渦巻き形状を有する固定スクロールも含めてスク
ロール圧縮機が構成される。
【0045】次に前記発明の1対の階段溝及び階段ラッ
プに加えて巻き始め近傍にさらに階段溝及び階段ラップ
を設けて2対とした旋回スクロールの他の実施例を図1
8とそのA−A断面である図19に示す。それら図に示
す第一段差壁面40fの半円弧形状と第一階段溝40d
の高さhは前記発明の図7に示す旋回スクロールと同
等とし、さらに一段高くして中央に近付けた第二段差壁
面40gの形状は第一段差壁面40fの半円弧形状と同
じでその円弧の内側と渦巻き部が接する点をおよそ旋回
ラップ外壁の巻き始め位置に合わせる。そして第二階段
溝40e底面の高さhはおよそ0近くに設定する。h
=0とすることにより、前記発明で示した固有圧縮比
を一層高めることができる上に吐出行程時に内圧縮室か
らの圧縮ガスの流出通路の確保が容易となる。これと噛
み合う固定スクロールの固定ラップも2段階で低くした
階段ラップが必要となることは前記発明から容易に類推
できる。
【0046】上記発明は2個で1組のスクロール部材の
一方を固定し他方を円軌道上の公転運動をさせるように
構成されているが、この円軌道上の公転運動は相対的に
与えられれば良いので、2個のスクロール部材が偏心し
て共に自転する共回り式スクロール圧縮機にも本発明は
適用可能である。従って、階段ラップを適用した旋回ス
クロールと階段溝を適用した固定スクロールの組み合わ
せも可能となるが、その場合は階段溝内での旋回軸受の
挿入はできない。さらに、ラップ先端へのチップシール
の装着も当然可能である。また本発明は圧縮機を対象と
した実施例を示したが、真空ポンプや膨張機等その他の
スクロール流体機械への適用も可能である。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、渦巻き曲線を構成する
ラップ巻き終り側のラップの強度を確保した上で従来よ
りも歯高を高くすることが可能となりスクロール部材の
細径化及び旋回スクロールの階段状の渦巻き溝内に旋回
軸受を挿入することによる小型軽量化が図れると同時に
この渦巻き部の細径化によりラップ先端部の渦巻き線に
沿った長さが短くなることと圧力が大きく上昇する中央
近傍の階段状のラップ側壁高さが低く圧縮室間のシール
長が短くできることさらには旋回スクロールに作用する
自転モーメントを利用した溝及びラップ段差壁面間のシ
ール機構により内部漏れが低減して効率向上が図れる効
果がある。
【0048】またガス圧縮荷重や遠心力に基づく旋回軸
受荷重の作用点と支持点を等しくするか近付けて旋回ス
クロールに作用する旋回軸受回りの転覆モーメントを大
幅に軽減することにより、旋回スクロールの歳差運動に
対する安定性が高められる上にこの転覆モーメントを支
える荷重の軽減による効率向上効果と旋回軸受と旋回軸
間の相対的な傾きが減って旋回軸受の耐久性が高まり信
頼性向上が図れる効果がある。
【0049】さらに過圧縮を防止する吐出バイパス孔は
溝とラップ段差壁面に隣接する内外圧縮室間が連通した
状態のいずれか一方の圧縮室に設ければよく、その設置
の箇所が減って生産性が向上する効果がある。その上固
定ラップの巻き始め側も階段状とした2階段式では固有
圧縮比がさらに大きく出来るのと内圧縮室に対する吐出
通路が十分に確保できる効果があるので、冷蔵庫や真空
ポンプなど高圧縮比が要求される流体機械に適用するこ
とにより、より一層の小型化の効果と旋回スクロールの
歳差運動に対する安定性に係わる効率向上および信頼性
向上が図られる効果がある。
【0050】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスクロール圧縮機の一部である圧縮機
構部の断面図
【図2】図1のA−A断面図
【図3】図1のB−B断面図
【図4】図1のC−C断面図
【図5】図1のD−D断面図
【図6】自転防止機構としてのオルダムリングの外観図
【図7】本発明の旋回スクロールの平面図
【図8】図7のA−A断面図
【図9】旋回スクロールの中央部のみを示す部分拡大図
【図10】本発明の固定スクロールの平面図
【図11】図10のA−A断面図
【図12】固定スクロールの中央部のみを示す部分拡大
【図13】本発明に基づく圧縮室の動作原理図
【図14】本発明に基づく軸回転角に対する圧縮室の容
積と圧力の変化図
【図15】階段状溝と階段状ラップそれぞれの段差壁面
の組み合わせ形状
【図16】ラップ側壁段差を設けた旋回スクロールの平
面図
【図17】図16のA−A断面図
【図18】他の発明に基づく旋回スクロールの平面図
【図19】図18のA−A断面図
【符号の説明】
3は旋回スクロール、3bは旋回ラップ、3cは階段
溝、3eは溝段差壁面 3fは旋回軸受、4は固定スクロール、4cは階段ラッ
プ 4eはラップ段差 壁面、8はオルダムリング、9はシ
ャフト 9bは旋回軸部、20は他の溝段差壁面形状を適用した
旋回スクロール 21は他のラップ段差壁面形状を適用した固定スクロー
ル 30は階段溝と同じ高さのラップ側壁段差を設けた旋回
スクロール 30cは上段ラップ、30dは下段ラップ、30eはラ
ップ側壁段差 30fは階段溝、30hは溝段差壁面 40は他の発明の階段溝を2か所設けた旋回スクロー
ル、40dは第一階段溝 40eは第二階段溝、40fは第一段差壁面、40gは
第二段差壁面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円形の端板上に一端が固定され他端が端板
    の鏡板面に対して平行で同一高さを有する渦巻き状の旋
    回ラップを形成した旋回スクロールとおよそ円形等厚の
    円盤内に端面に平行で深さと幅が一様な底面を有する渦
    巻き溝を設けた固定スクロールを互いに噛み合わせて形
    成される圧縮室で旋回ラップの巻き終りラップ外壁も圧
    縮室として利用する非対称ラップ形状で形成され、旋回
    スクロール端板の鏡板面の裏面側のおよそ中央に開口す
    る茶筒状の穴で構成される旋回軸受を設けその穴の閉じ
    た側の壁を隔てた側に設けた旋回ラップも圧縮室として
    利用する旋回スクロールを自転防止機構を用いて円軌道
    上を公転運動させるスクロール圧縮機において、 (1)旋回スクロールの旋回ラップ3b内外側壁と端板
    の平坦面から形成され旋回ラップ歯厚に旋回スクロール
    の円軌道上の公転運動を決める旋回半径の2倍を加えた
    値の幅を有するコ字状の渦巻き溝に対して、旋回ラップ
    巻き終り内側が終端となる渦巻き溝位置からおよそ1巻
    き内側に入った場所の渦巻き溝の底面の高さを鏡板面基
    準の旋回ラップ高さのおよそ半分前後以上の高さを有し
    て中央に向けて一段高くした溝段差壁面3eを有する階
    段溝3cを設けるともに、旋回ラップ側壁間につながる
    溝段差壁面の平面形状を旋回半径と旋回ラップ歯厚から
    決まる中央に向けて凸となる半円弧形状または円弧と直
    線の組み合わせた形状とした旋回スクロール。 (2)固定スクロール4の渦巻き溝4d間を仕切る壁と
    して形成される固定ラップ4bの渦巻き溝巻き終り内壁
    を形成する固定端となる固定ラップ巻き終り部から内側
    におよそ1巻入った位置に旋回スクロールの溝段差壁面
    3eの包絡線として形成されるラップ段差壁面4eを設
    けてここから中央部の巻き始め位置まで伸びる固定ラッ
    プの高さを旋回スクロール3の階段溝cの高さに合わせ
    て一段低く構成した固定スクロール。 以上で構成されたことを特徴とするスクロール圧縮機の
    スクロール部材形状。
  2. 【請求項2】(1)旋回スクロール3に設けた階段溝3
    c底面の内部に茶筒のような一端が閉じ他端が鏡板面の
    裏面側に開口する穴またはその穴の中に圧入した円筒状
    の旋回軸受3fの横荷重の支持点に相当する円筒状の両
    端面中央を端板3aの鏡板面に相当する位置前後におよ
    そ一致させるかそれよりも階段溝3c底面側に近付けて
    構成された旋回軸受。 (2)旋回スクロール3に設けた溝段差壁面3eの半円
    弧中心と渦巻き曲線の座標中心Oを通る直線Aから溝
    段差壁面3eの半円弧の凸方向に座標中心Oからおよ
    そ旋回半径の半分前後以上の距離を離した軸心を有する
    旋回軸受。 (3)旋回スクロール3の重心点を通り且つ旋回スクロ
    ールの溝段差壁面3eの半円弧中心を通る前記直線Aに
    直角に引いた直線を境界線として溝段差壁面3eの境界
    線を含む反対側の領域に軸心を設けた旋回軸受。 以上で構成されたことを特徴とする請求項1のスクロー
    ル圧縮機のスクロール部材形状。
  3. 【請求項3】請求項1のスクロール圧縮機のスクロール
    部材形状において、旋回スクロールの階段溝3cを第一
    段溝40dと置いた場合に,この第一段溝底面の上に追
    加した旋回ラップ40b外壁のおよそ巻き始め位置とこ
    れより旋回ラップが一巻外側に出た旋回ラップ内壁とを
    結ぶ内側に凸な半円弧形状の第二段差壁面40eを設け
    た第二段溝40gを形成することにより2対の階段溝か
    ら構成される旋回スクロール及びこの旋回スクロールと
    噛み合うように固定ラップの2か所にラップ段差壁面と
    階段ラップを設けた固定スクロールとで構成されたこと
    を特徴とするスクロール圧縮機のスクロール部材形状。
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