JP4410726B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和装置や冷凍装置等に適用されるスクロール圧縮機に関する。
スクロール圧縮機は、固定スクロールと旋回スクロールとを渦巻き状の壁体どうしを組み合わせて配置し、固定スクロールに対し旋回スクロールを公転旋回運動させることで壁体間に形成される圧縮室の容積を漸次減少させて該圧縮室内の流体の圧縮を行うものである。このようなスクロール圧縮機においては、圧縮機自体を大型化することなく圧縮比を高めて圧縮能力の向上が可能となるため、スクロール部材に段付形状を採用したものが実用化されている。(たとえば、特許文献1参照)
特開2003−35285号公報
ところで、上述したスクロール部材の段付部においては、旋回スクロールの旋回動作を許容するため、固定スクロール側と旋回スクロール側との間に微小な隙間が形成されている。従って、圧縮過程の進行により圧縮室の容積が漸次減少すると、高圧側から低圧側へ微小な隙間を通って圧縮ガスの漏出が生じることとなるので、段付部に形成される微小な隙間はスクロール圧縮機の圧縮効率を低下させる要因となっていた。
このような圧縮ガスの漏出流路となる微小隙間として、段付形状を採用したスクロール圧縮機の段差部に設けられている「段差メッシュ隙間」と呼ばれる隙間がある。この段差メッシュ隙間は、段付形状の段差部において歯底側と歯先側との段部側面間(連結縁と連結壁面との間)に形成される隙間のことであり、スクロール圧縮機に2箇所ある段差メッシュ隙間は運転停止状態で同じ値となるように設定されている。
しかし、上述した段差メッシュ隙間は、スクロール圧縮機を運転して旋回スクロールが圧縮動作を開始すると、旋回スクロールの傾斜により2箇所ある段差メッシュ隙間の一方は接近して小さくなるものの、他方は離間して大きな隙間となる。このような背景から、スクロール圧縮機の運転状態における段差メッシュ隙間を最適化し、運転時に段差メッシュ隙間を通って高圧側から低圧側へ漏出する圧縮ガスの漏れ量を低減することで、より一層の効率向上が求められる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、運転状態における段差メッシュ隙間を最適化して圧縮効率を向上させたスクロール圧縮機を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明に係るスクロール圧縮機は、端板の一側面に立設された渦巻き状の壁体を有する固定スクロールと、端板の一側面に立設された渦巻き状の壁体を有し、前記各壁体どうしを噛み合わせて自転を阻止されつつ公転旋回運動可能に支持された旋回スクロールとを備え、前記固定スクロールと旋回スクロールの端板には、前記一側面に、その高さが壁体の渦に沿ってその中心部側で高く外終端側で低くなるよう形成された段差部が設けられ、前記固定スクロールと旋回スクロールの壁体の上縁は、前記端板の段差部に対応し、複数の部位に分割されかつ該部位の高さが渦の中心部側で低く外終端側で高くなる段付形状とされたスクロール圧縮機において、前記固定スクロールの歯底と前記旋回スクロールの歯先との段部側面間に生じる第1の段部メッシュ隙間設定値(Hf)と、前記旋回スクロールの歯底と前記固定スクロールの歯先との段部側面間に生じる第2の段部メッシュ隙間設定値(Ho)とを有し、前記旋回スクロールが運転時にガス圧を受けて傾斜することで互いに接近する段部メッシュ隙間設定値を互いに離間する他方より大きく設定し、前記第1及び第2の段部メッシュ隙間設定値(Hf,Ho)は、噛み合い開始時に形成される段部メッシュ隙間量(hs)よりも噛み合い終了時に形成される段部メッシュ隙間量(he)を小さく(hs>he)設定し、噛み合い開始から噛み合い終了に至るまで段部メッシュ隙間量(h)が徐々に減少するように設定したことを特徴とするものである。
本発明のスクロール圧縮機によれば、固定スクロールの歯底と旋回スクロールの歯先との段部側面間に生じる第1の段部メッシュ隙間設定値(Hf)と、旋回スクロールの歯底と固定スクロールの歯先との段部側面間に生じる第2の段部メッシュ隙間設定値(Ho)とを有し、旋回スクロールが運転時にガス圧を受けて傾斜することで互いに接近する段部メッシュ隙間設定値を互いに離間する他方より大きく設定し、第1及び第2の段部メッシュ隙間設定値(Hf,Ho)は、噛み合い開始時に形成される段部メッシュ隙間量(hs)よりも噛み合い終了時に形成される段部メッシュ隙間量(he)を小さく(hs>he)設定し、噛み合い開始から噛み合い終了に至るまで段部メッシュ隙間量(h)が徐々に減少するように設定したので、運転時にガス圧を受けて旋回スクロールが傾斜した状態となれば、接近する側の段差メッシュ隙間及び離間する側の段差メッシュ隙間を略最小の最適値に設定することが可能となるので、段差メッシュ隙間からの漏れ量を低減することができる。そして、差圧が大きくなるにつれて段部メッシュ隙間量(h)が減少するようにしたので、圧縮過程における段差メッシュ隙間からの漏れ量を低減することができる。
請求項1に記載のスクロール圧縮機において、前記段差部で噛み合う歯底及び歯先の断面形状が、噛み合い開始時から噛み合い終了時まで接触面積が増すように曲率半径を変化させた非対称形状であることが好ましく、これにより、差圧の大きい状態で接触面積が大きくしてシール性能を増すので、圧縮過程における段差メッシュ隙間からの漏れ量を低減することができる。
上述した本発明によれば、段付形状の段差部において歯底側と歯先側との側面間に形成される段差メッシュ隙間が運転状態で最適化され、運転時の圧縮過程で隙間段差メッシュ隙間から漏れる圧縮ガス量を低減することができるので、スクロール圧縮機の圧縮効率が向上するという顕著な効果が得られる。
さらに、差圧が大きい圧縮過程後半ほど段差メッシュ隙間を小さく設定することや、差圧が大きい圧縮過程後半ほど連結壁面と連結縁との接触面積を大きくする非対称の断面形状を採用してシール性能を増すことによって、段付形状の段付部を有するスクロール圧縮機の圧縮効率をより一層向上させることができる。
以下、本発明に係るスクロール圧縮機の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図3はスクロール圧縮機の構成例を示す断面図であり、図中の符号1は密閉状態のハウジング、2はハウジング1内を高圧室HRと低圧室LRとに分離するディスチャージカバー、5はフレーム、6は吸入管、7は吐出管、8はモータ、9は回転シャフト、10は自転阻止機構である。そして、符号12は固定スクロール、13は固定スクロール12に噛み合う旋回スクロールである。
固定スクロール12は、図4(a)に示すように、端板12aの一側面に渦巻き状の壁体12bが立設された構成となっている。旋回スクロール13は、図4(b)に示すように、固定スクロール12と同様に端板13aの一側面に渦巻き状の壁体13bが立設された構成となっており、特に壁体13bは固定スクロール12側の壁体12bと実質的に同一形状をなしている。旋回スクロール13は固定スクロール12に対して相互に公転旋回半径だけ偏心しかつ180度だけ位相をずらした状態で、壁体12b,13bどうしを噛み合わせて組み付けられている。
この場合、旋回スクロール13は、モータ8で駆動される回転シャフト9の上端に設けられて旋回運動する偏心ピン9a及び自転阻止機構10の作用により、固定スクロール12に対して公転旋回運動を行うようになっている。一方、固定スクロール12は、ハウジング1に固定されており、端板12aの背面中央には圧縮された流体の吐出ポート11が設けられている。
固定スクロール12の端板12aには、壁体12bが立設された一側面に、壁体12bの渦方向に沿って中心部側で高く外終端側で低くなるよう形成された段差部42を備えている。旋回スクロール13側の端板13aも固定スクロール12の端板12aと同様に、壁体13bが立設された一側面に、壁体13bの渦方向に沿って中心部側で高く外終端側で低くなるよう形成された段差部43を備えている。各段差部42,43は、それぞれ壁体12b、壁体13bの渦巻中心を基準として、たとえば各壁体12b、13bの外終端(吸入側)から内終端(吐出側)へπ(rad) 進んだ位置に設けられている。
端板12aの底面は、段差部42が形成されていることにより、中心部よりに設けられた底の浅い底面12fと外終端よりに設けられた底の深い底面12gとの2つの部位に分けられている。隣り合う底面12f,12g間には、段差部42を構成し、前記底面12f,12gを繋いで垂直に切り立つ連結壁面12hが存在している。
端板13aの底面も上述した端板12aと同様に、段差部43が形成されていることにより、中心部よりに設けられた底の浅い底面13fと外終端よりに設けられた底の深い底面13gとの2つの部位に分けられている。隣り合う底面13f,13g間には、段差部43を構成し、前記底面13f,13gを繋いで垂直に切り立つ連結壁面13hが存在している。
また、固定スクロール12側の壁体12bは、旋回スクロール13の段差部43に対応し、その渦巻き状の上縁が2つの部位に分割され、かつ渦の中心部側で低く外終端側で高い段付形状となっている。旋回スクロール13側の壁体13bも壁体12bと同様に、固定スクロール12の段差部42に対応し、渦巻き状の上縁が2つの部位に分割され、かつ渦の中心部側で低く外終端側で高い段付形状となっている。
具体的には、壁体12bの上縁は、中心部寄りに設けられた低位の上縁12cと外終端寄りに設けられた高位の上縁12dとの2つの部位に分けられ、隣り合う上縁12c,12d間には、両者を繋いで旋回面に垂直な連結縁12eが存在している。壁体13bの上縁も上述した壁体12bと同様に、中心部寄りに設けられた低位の上縁13cと外終端寄りに設けられた高位の上縁13dとの2つの部位に分けられ、隣り合う上縁13c,13d間には、両者を繋いで旋回面に垂直な連結縁13eが存在している。
連結縁12eは、壁体12bを旋回スクロール13の方向から見ると壁体12bの内外両側面に滑らかに連続し壁体12bの肉厚に等しい直径を有する半円形をなしており、連結縁13eも連結縁12eと同様に、壁体13bの内外両側面に滑らかに連続し壁体13bの肉厚に等しい直径を有する半円形をなしている。
また、連結壁面12hは、端板12aを旋回軸方向から見ると旋回スクロールの旋回に伴って連結縁13eが描く包絡線に一致する円弧をなしており、連結壁面13hも連結壁面12hと同様に、連結縁12eが描く包絡線に一致する円弧をなしている。
固定スクロール12の壁体12bには、上縁12c,12dに連結縁12eの近傍で二つに分断されたチップシール14a,14bが設けられている。同様に、旋回スクロール13の壁体13bには、上縁13c,13dに連結縁13eの近傍で二つに分断されたチップシール15a,15bが設けられている。これらのチップシールは、旋回スクロール12と固定スクロール13との間において、上縁(歯先)と底面(歯底)との間に形成されるチップシール隙間をシールして圧縮したガス流体の漏れを最小限に抑えるものである。
すなわち、固定スクロール12に旋回スクロール13を組み付けると、低位の上縁13cに設けたチップシール15bが底の浅い底面12fに当接し、高位の上縁13dに設けたチップシール15aが底の深い底面12gに当接することとなる。同時に、低位の上縁12cに設けたチップシール14aが底の浅い底面13fに当接し、高位の上縁12dに設けたチップシール14bが底の深い底面13gに当接することとなる。この結果、両スクロール12,13間には、互いに向かい合う端板12a,13aと壁体12b,13bとに区画されて圧縮室Cが形成される。なお、図4においては、固定スクロール12の段付形状を示すため、固定スクロール12の上下を逆にして図示されている。
図5は、固定スクロール12と旋回スクロール13とが組み合わされて圧縮室Cを形成し、圧縮を開始する状態を示している。この圧縮開始状態では、壁体12bの外終端が壁体13bの外側面に当接するとともに、壁体13bの外終端が壁体12bの外側面に当接し、端板12a,13a、壁体12b,13b間に圧縮する流体が封入され、スクロール圧縮機構の中心を挟んで正対した位置に、最大容積の圧縮室Cが二つ形成される。この時点では、連結縁12eと連結壁面13h、連結縁13eと連結壁面12hは摺接しているが、旋回スクロール12の旋回動作により直後に離間する。
また、上述した固定スクロール12及び旋回スクロール13を組み合わせた状態において、2箇所の段差部42,43における段部メッシュ隙間設定値Ho ,Hf (図1参照)は、無負荷の運転停止状態で下記のように設定されている。なお、段部メッシュ隙間は、段付形状の段差部42,43において、歯先側段部側面である連結縁12e,13eと、歯底側段部側面である連結壁面12h,13hとの間に形成される隙間のことである。
すなわち、段差部42において固定スクロール12の連結壁面(歯底側段部壁面)12hと旋回スクロール13の連結縁(歯先側段部壁面)との段部側面間に生じる第1の段部メッシュ隙間設定値(以下、「固定側設定値」と呼ぶ)Hf と、段差部43において旋回スクロール13の連結壁面(歯底側段部壁面)13hと固定スクロール12の連結縁(歯先側段部壁面)12eとの段部側面間に生じる第2の段部メッシュ隙間設定値(以下、「旋回側設定値」と呼ぶ)Hoとを比較した場合、運転時にガス圧を受けて旋回スクロール13が傾斜することで互いに接近する側となる固定側設定値Hfが、互いに離間する旋回側設定値Hoよりも大きくなるように(Hf>Ho)設定されている。
上述したスクロール圧縮機の運転を開始すると、図2に示すように、旋回スクロール13はガス圧を受けて紙面右方向(時計回り方向)へ若干傾斜する。このため、図1に示した停止状態で設定された固定側設定値Hf 及び旋回側設定値Ho は、旋回スクロール13が傾斜したことにより、それぞれ固定側段部メッシュ隙間 Hf′及び旋回側段部メッシュ隙間 Ho′に変化する。
一方の固定側段部メッシュ隙間 Hf′は、旋回スクロール13の傾斜により連結縁13eが連結壁面12hに接近するので、停止状態で設定された固定側設定値Hf
より狭くなる。反対に、旋回側段部メッシュ隙間 Ho′は、旋回スクロール13の傾斜により連結縁12eが連結壁面13hから離間するので、停止状態で設定された固定側設定値Ho
より広くなる。
このため、旋回スクロール13が傾斜する運転状態の段差メッシュ隙間は、段差部42側の固定側段差メッシュ隙間 Hf′は停止時より小さくなり、かつ、段差部43側における離間後の旋回側段差メッシュ隙間 Ho′も従来より小さくなるので、旋回側及び固定側が最適化されて全体としての開口面積を減少させることができる。従って、スクロール圧縮機の圧縮過程において、段差メッシュ隙間の開口面積を通って高圧側から低圧側へ漏出するガス量が低減するので、段付形状を採用したスクロール圧縮機の圧縮効率を向上させることができる。
また、上述したスクロール圧縮機の段差部42,43において、固定側設定値Hf 及び旋回側設定値Ho は、たとえば図6に示すように、固定スクロール12と旋回スクロール13との噛み合い開始時に形成される段部メッシュ隙間量hsよりも噛み合い終了時に形成される段部メッシュ隙間量heを小さく(hs>he)設定し、噛み合い開始から噛み合い終了に至るまで段部メッシュ隙間量hが徐々に減少するように設定されている。
この場合、段差部42,43で噛み合っている連結壁面(歯底)12h,13h及び連結縁(歯先)12e,13eの断面形状は、いずれも略半円形断面とされる。
図6では、(a)に示す噛み合い開始の状態から圧縮が始まり、旋回スクロール13の連結縁13eが圧縮過程の進行とともに(b)〜(d)の順に移動して(e)で圧縮が完了する。このような圧縮過程において、圧縮室Cは旋回スクロール13の壁体13bにより高圧側PHと低圧側PLとに分割される。
しかし、高圧側PHと低圧側PLとの差圧が小さい圧縮開始初期においては、段部メッシュ隙間量hが比較的大きくても圧縮したガスの漏れ量はそれほど多くない。そして、圧縮過程が進行し、高圧側PHと低圧側PLとの差圧が大きくなるにつれて、段差メッシュ量hが一定であれば漏れ量は増加するのであるが、段差メッシュ隙間量hは徐々に小さくなるように設定されているので、圧縮したガスの漏れ量も制限されて少なくてすむ。この結果、圧縮過程全体としての圧縮ガス漏れ量を低減することができるので、段付形状を採用したスクロール圧縮機の圧縮効率を向上させることができる。
また、図7は、上述した図6の変形例を示すものであり、段差部42′,43′で噛み合う連結壁面(歯底)12h′,13h′及び連結縁(歯先)12e′,13e′の断面形状が、噛み合い開始時から噛み合い終了時まで接触面積が増すように曲率半径を変化させた非対称形状とされる。
図7では、(a)に示す噛み合い開始の状態から圧縮が始まり、旋回スクロール13の連結縁13e′が圧縮過程の進行とともに(b)〜(d)の順に移動して(e)で圧縮が完了する。このような圧縮過程において、圧縮室Cは旋回スクロール13の壁体13bにより高圧側PHと低圧側PLとに分割される。
この変形例では、曲率半径を非対称形状としたので、高圧側PHと低圧側LHとの差圧が大きい状態では連結壁面と連結縁との接触面積を大きくしてシール性能を増すことができる。
具体的に説明すると、噛み合い開始の状態では線接触にして接触面積を小さくしても、差圧が小さいので漏れ量は多くない。しかし、連結壁面(歯底)12h′,13h′及び連結縁(歯先)12e′,13e′は、圧縮過程が進んで差圧が大きくなるにつれて線接触から面接触に変化し、接触面積が徐々に増すような非対称の曲率半径の断面形状としたので、差圧の大きい圧縮過程後半では大きな接触面積により十分なシール性能を得ることができる。このため、差圧の大きい圧縮過程の後半でも段差メッシュ隙間からの漏れ量を低減することができるようになるので、段付形状を採用したスクロール圧縮機の圧縮効率を向上させることができる。
このように、本発明のスクロール圧縮機によれば、段付形状の段差部42,43において歯底側と歯先側との側面間に形成される段差メッシュ隙間が運転状態で小さくなるよう最適化され、この結果、運転時の圧縮過程で隙間段差メッシュ隙間から漏れる圧縮ガス量を低減することができる。従って、段付形状の段差部を有するスクロール圧縮機の圧縮効率が向上するという顕著な効果が得られる。
また、段差メッシュ隙間は、差圧が大きい圧縮過程後半ほど小さく設定したので、これによっても段付形状の段差部を有するスクロール圧縮機の圧縮効率が向上するという顕著な効果が得られる。さらに、差圧が大きい状態で連結壁面と連結縁との接触面積を大きくする非対称の断面形状を採用し、圧縮過程後半ほどシール性能を増すようにしたので、これによっても段付形状の段差部を有するスクロール圧縮機の圧縮効率が向上するという顕著な効果が得られる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
本発明に係るスクロール圧縮機の一実施形態として、(a)は停止時における固定スクロールと旋回スクロールとの噛み合い状態を示す平面図、(b)は(a)の段付部42付近を示す拡大図、(c)は(a)の段付部43付近を示す拡大図である。 本発明に係るスクロール圧縮機の一実施形態として、(a)は運転時における固定スクロールと旋回スクロールとの噛み合い状態を示す平面図、(b)は(a)の段付部42付近を示す拡大図、(c)は(a)の段付部43付近を示す拡大図である。 本発明に係るスクロール圧縮機の構成例を示す部分断面図である。 本発明に係るスクロール圧縮機について、(a)は固定スクロールを上下逆向きにして構成例を示す斜視図、(b)は旋回スクロールの構成例を示す斜視図である。 固定スクロールと旋回スクロールとが組み合わされて圧縮室を形成し、圧縮を開始する状態を示す断面図である。 本発明に係る段付部について、(a)に示す噛み合い開始の状態から圧縮を開始して(e)に示す圧縮終了の状態まで、圧縮動作を段階的に示す部分拡大図である。 本発明に係る段付部の変形例について、(a)に示す噛み合い開始の状態から圧縮を開始して(e)に示す圧縮終了の状態まで、圧縮動作を段階的に示す部分拡大図である。
符号の説明
1 ハウジング
2 ディスチャージカバー
11 吐出ポート
12 固定スクロール
12a,13a 端板
12b,13b 壁体
12c,12d,13c,13d 上縁(歯先)
12e,13e 連結縁(歯先)
12f,12g,13f,13g 底面(歯底)
12h,13h 連結壁面(歯底)
13 旋回スクロール
42,43 段差部
C 圧縮室
Hf ,Ho 段部メッシュ隙間設定値
h,hs ,he 段差メッシュ隙間量

Claims (2)

  1. 端板の一側面に立設された渦巻き状の壁体を有する固定スクロールと、端板の一側面に立設された渦巻き状の壁体を有し、前記各壁体どうしを噛み合わせて自転を阻止されつつ公転旋回運動可能に支持された旋回スクロールとを備え、前記固定スクロールと旋回スクロールの端板には、前記一側面に、その高さが壁体の渦に沿ってその中心部側で高く外終端側で低くなるよう形成された段差部が設けられ、前記固定スクロールと旋回スクロールの壁体の上縁は、前記端板の段差部に対応し、複数の部位に分割されかつ該部位の高さが渦の中心部側で低く外終端側で高くなる段付形状とされたスクロール圧縮機において、
    前記固定スクロールの歯底と前記旋回スクロールの歯先との段部側面間に生じる第1の段部メッシュ隙間設定値(Hf)と、前記旋回スクロールの歯底と前記固定スクロールの歯先との段部側面間に生じる第2の段部メッシュ隙間設定値(Ho)とを有し、前記旋回スクロールが運転時にガス圧を受けて傾斜することで互いに接近する段部メッシュ隙間設定値を互いに離間する他方より大きく設定し、
    前記第1及び第2の段部メッシュ隙間設定値(Hf,Ho)は、噛み合い開始時に形成される段部メッシュ隙間量(hs)よりも噛み合い終了時に形成される段部メッシュ隙間量(he)を小さく(hs>he)設定し、噛み合い開始から噛み合い終了に至るまで段部メッシュ隙間量(h)が徐々に減少するように設定したことを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 請求項1に記載のスクロール圧縮機において、
    前記段差部で噛み合う歯底及び歯先の断面形状が、噛み合い開始時から噛み合い終了時まで接触面積が増すように曲率半径を変化させた非対称形状であることを特徴とするスクロール圧縮機。
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