JP4709400B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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    • F04C18/0269Details concerning the involute wraps
    • F04C18/0276Different wall heights

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和装置や冷凍装置等に具備されるスクロール圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
スクロール圧縮機は、固定スクロールと旋回スクロールとを渦巻き状の壁体どうしを組み合わせて配置し、固定スクロールに対し旋回スクロールを公転旋回運動させることで壁体間に形成される圧縮室の容積を漸次減少させて該圧縮室内の流体の圧縮を行うものである。
【0003】
スクロール圧縮機の設計上の圧縮比は、圧縮室の最小容積(壁体どうしのかみ合いが外れて圧縮室が消滅する直前の容積)に対する、圧縮室の最大容積(壁体どうしがかみ合って圧縮室が形成された時点の容積)の比であり、次式(I)で表される。
Vi={A(θsuc)・L}/{A(θtop)・L}=A(θsuc)/A(θtop) … (I)
(I)式において、A(θ)は旋回スクロールの旋回角θに応じて容積を変化させる圧縮室の旋回面に平行な断面積を表す関数、θsucは圧縮室が最大容積となるときの旋回スクロールの旋回角、θtopは圧縮室が最小容積となるときの旋回スクロールの旋回角、Lは壁体どうしのラップ(重なり)長である。
【0004】
従来、スクロール圧縮機の圧縮比Viの向上を図るには、両スクロールの壁体の巻き数を増やして最大容積時の圧縮室の断面積A(θ)を大きくする手法が採られてきた。しかしながら、壁体の巻き数を増やす従来の手法ではスクロールの外形が拡大して圧縮機自体が大型化するため、大きさの制限が厳しい自動車用等の空気調和装置には採用し難いという問題点があった。
【0005】
上記の問題点を解決すべく、特公昭60-17956号には、以下に示す技術が提案されている。
図9(a)に示したものは固定スクロール50であり、端板50aと、端板50aの一側面に立設された渦巻き状の壁体50bとを備えている。また、(b)に示したものは旋回スクロール51である。旋回スクロール51も、固定スクロール50と同様に端板51aと、端板51aの一側面に立設された渦巻き状の壁体51bとを備えている。
【0006】
固定スクロール50および旋回スクロール51の端板50a、51aの側面に、中心部側が高く外終端側が低い段差部52,52が形成されている。さらに、この端板50a、51aの段差部52、52に対応して、両スクロール50,51が備える壁体50b,51bの渦巻き状の上縁に中心部側が低く外終端側が高い段差部53、53が形成されている。
【0007】
ここで、図10(a)に示したものは旋回スクロールの平面図であり、図10(a)におけるI−I断面図が同図(b)である。段差部52より外周側における壁体高さ(ラップ長)をHとおき、段差部52の段差高さをLとおく。また、段差部52により内側のラップ長をH2とおく。
図10(b)からわかるように、段差部52よりも外終端側におけるラップ長Hは内側のラップ長H2より長く形成されている。このため、ラップ長が一様である場合と比較すると、段差部52より外側のラップ長が長い分だけ圧縮室Pの最大容積が大きくなることがわかる。したがって、壁体の巻き数を増やさなくても、設計上の圧縮比Viを向上させることが可能である。また、ラップ長が短いために応力的に優れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにViを向上させると、以下のような問題が生ずる。図11に示すように、Viは大きいほど旋回角に応じて圧力が早く上昇する。また、段差部52と53との噛み合い部分からは、機械加工公差等により隙間が生じやすい。このため、段差高さLが大きいと、その分冷媒の漏れ量が多くなってしまう。
すなわち、Viを向上させるべくL/Hを大きくすると、理想上は効率が上昇しても、圧力の高さと段差高さLの増大化が原因となり、現実には段差部52,53からの漏れ量が多くなってしまう。このため、却って圧縮効率が低下するという問題があった。
【0009】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、圧縮効率の向上を実現するスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、端板の一側面に立設された渦巻き状の壁体を有する固定スクロールと、端板の一側面に立設された渦巻き状の壁体を有し、前記各壁体どうしを噛み合わせて自転を阻止されつつ公転旋回運動可能に支持された旋回スクロールとを備えたスクロール圧縮機において、前記固定スクロールと旋回スクロールの少なくともいずれか一方のスクロールの端板には、前記一側面に、その高さが壁体の渦に沿ってその中心部側で高く外終端側で低くなるよう形成された段差部が設けられ、前記固定スクロールと旋回スクロールのいずれか他方のスクロールの壁体の上縁は、前記端板の段差部に対応し、複数の部位に分割されかつ該部位の高さが渦の中心部側で低く外終端側で高くなる段付き形状とされ、前記一方のスクロールにおいて、該スクロール端板に設けられた段差部よりも壁体の渦に沿って外側の前記壁体の高さをHとおき、前記段差部の段差高さをLとおくとき、L/H≦0.2であることを特徴とする。
【0011】
前述のように、L/Hを大きくすると漏れ量が大きくなるために圧縮効率は低下する。図12は、本発明者等が得た圧縮効率とL/Hとの関係を示したグラフである。この図からわかるように、L/Hが0.2以下であれば、圧縮効率の低下を抑えることができ、かつ、応力的にも優れたスクロールとすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係るスクロール圧縮機の実施形態を図1ないし図8に示して説明する。
図1は、本発明の一実施形態として示した背圧型のスクロール圧縮機の構成を示している。図中の符号1は密閉状態のハウジング、2はハウジング1内を高圧室HRと低圧室LRとに分離するディスチャージカバー、5はフレーム、6は吸入管、7は吐出管、8はモータ、9は回転シャフト、10は自転阻止機構である。
【0013】
そして、符号12は固定スクロール、13は固定スクロール12に噛み合う旋回スクロールである。図2に示すように、固定スクロール12は端板12aの一側面に渦巻き状の壁体12bが立設された構成となっている。旋回スクロール13は、固定スクロール12と同様に端板13aの一側面に渦巻き状の壁体13bが立設された構成となっており、特に壁体13bは固定スクロール12側の壁体12bと実質的に同一形状をなしている。旋回スクロール13は固定スクロール12に対して相互に公転旋回半径だけ偏心しかつ180゜だけ位相をずらした状態で、壁体12b,13bどうしをかみ合わせて組み付けられている。
このような背圧型のスクロール型流体機械では、固定スクロール12がボルト等によりフレーム5に完全に固定されておらず、規制された範囲内において可動である。
【0014】
旋回スクロール13の背面側には円筒状のボスAが形成され、ボスAには、モータ4で駆動される回転シャフト9の上端に設けられて旋回運動する偏心ピン9aが挿入されている。これにより、旋回スクロール13は固定スクロール12に対して旋回運動されるとともに、自転阻止機構10の作用によりその自転が阻止されている。
一方、固定スクロール12は、ハウジング1に固定されたフレーム5に対して支持バネ(弾性体)11を介して浮上自在に支持されているとともに旋回スクロール13側に押しつけられている。端板3aの背面中央には圧縮された流体の吐出ポート15が設けられている。また、吐出ポート15の周囲には、固定スクロール12の端板12aの背面より突出する円筒フランジ16が設けられ、該円筒フランジ16はディスチャージカバー2側の円筒フランジ17に嵌合している。これらの円筒フランジ16,17が嵌合する部分には、高圧室HRと低圧室LRとを分離し、固定スクロール12の背面に高い圧力(背圧)をかけて押し下げる必要があるため、シール部材18によるシール構造が採用されている。このシール部材15は、U字形の断面形状を有している。この場合の高圧室HRは、固定スクロール12の背面に高圧の吐出圧力を作用させる背圧室としても機能している。
【0015】
図2に示すように、固定スクロール12の端板12aには、壁体12bが立設された一側面に、壁体12bの渦方向に沿って中心部側で高く外終端側で低くなるよう形成された段差部42を備えている。
図3に示すように、旋回スクロール13側の端板13aも端板12aと同様に、壁体13bが立設された一側面に、壁体13bの渦方向に沿って中心部側で高く外終端側で低くなるよう形成された段差部43を備えている。
【0016】
端板12aの底面は、段差部42が形成されていることにより、中心部よりに設けられた底の浅い底面12fと外終端よりに設けられた底の深い底面12gの2つの部位に分けられている。隣り合う底面12f,12g間には、段差部42を構成し、前記底面12f,12gを繋いで垂直に切り立つ連結壁面12hが存在している。端板13aの底面も端板12aと同様に、段差部43が形成されていることにより、中心部よりに設けられた底の浅い底面13fと外終端よりに設けられた底の深い底面13gの2つの部位に分けられている。隣り合う底面13f,13g間には、段差部43を構成し、前記底面13f,13gを繋いで垂直に切り立つ連結壁面13hが存在している。
【0017】
旋回スクロール13の平面図を図4(a)に示し、そのII-II断面図を同図(b)に示した。なお、以下においては旋回スクロール13についてのみ説明するが、固定スクロール12についても同様の構成となっている。
図4に示すように、旋回スクロール13の壁体13bの歯丈は、段差部43よりも壁体13bの渦に沿って外側においては、Hとされており、段差部43よりも内側においては、H2とされている。また、段差部43の段差高さ、すなわち、連結壁面13hの高さはLとされている。
ここで、H、Lは、以下の範囲に定められる。
図12は、L/Hと圧縮効率との関係を解析により得た図である。図からわかるように、L/Hが大きすぎると、冷媒が段差部43を通過して漏れる量が増え、圧縮効率が低下する。このため、本例においては、L/H≦0.2の範囲を満たすように設定されている。
【0018】
固定スクロール12側の壁体12bは、旋回スクロール13の段差部43に対応し、その渦巻き状の上縁が2つの部位に分割され、かつ渦の中心部側で低く外終端側で高い段付き形状となっている。旋回スクロール13側の壁体13bも壁体12bと同様に、固定スクロール12の段差部42に対応し、渦巻き状の上縁が2つの部位に分割され、かつ渦の中心部側で低く外終端側で高い段付き形状となっている。
【0019】
具体的には、壁体12bの上縁は、中心部寄りに設けられた低位の上縁12cと外終端寄りに設けられた高位の上縁12dの2つの部位に分けられ、隣り合う上縁12c,12d間には、両者を繋いで旋回面に垂直な連結縁12eが存在している。壁体13bの上縁も壁体12bと同様に、中心部寄りに設けられた低位の上縁13cと外終端寄りに設けられた高位の上縁13dの2つの部位に分けられ、隣り合う上縁13c,13d間には、両者を繋いで旋回面に垂直な連結縁13eとが存在している。
【0020】
連結縁12eは、壁体12bを旋回スクロール13の方向から見ると壁体12bの内外両側面に滑らかに連続し壁体12bの肉厚に等しい直径を有する半円形をなしており、連結縁13eも連結縁12eと同様に、壁体13bの内外両側面に滑らかに連続し壁体13bの肉厚に等しい直径を有する半円形をなしている。
【0021】
また、連結壁面12hは、端板12aを旋回軸方向から見ると旋回スクロールの旋回に伴って連結縁13eが描く包絡線に一致する円弧をなしており、連結壁面13hも連結壁面12hと同様に、連結縁12eが描く包絡線に一致する円弧をなしている。
なお、本例の固定スクロール12の壁体12b及び旋回スクロール13の壁体13bの上縁には、チップシールが設けられておらず、壁体12b、13bの端面が端板12a、13aに押圧されることにより後述の圧縮室Cの密閉が行われる。
【0022】
固定スクロール12に旋回スクロール13を組み付けると、低位の上縁13cが底の浅い底面12fに当接し、高位の上縁13dが底の深い底面12gに当接する。同時に、低位の上縁12cが底の浅い底面13fに当接し、高位の上縁12dが底の深い底面13gに当接する。これにより、両スクロール間には向かい合う端板12a,13aと壁体12b,13bとに区画されて圧縮室Cが形成される。
【0023】
圧縮室Cは旋回スクロール13の公転旋回運動に伴い外終端から中心部に向けて移動するが、連結縁12eは、壁体12b,13bの当接点が連結縁12eよりも外終端寄りに存在する間は壁体12を挟んで隣接する圧縮室C(一方は密閉状態にない)間で流体の漏れが生じないように連結壁面13hに摺接し、壁体12b,13bの当接点が連結縁12eよりも外終端寄りに存在しない間は壁体12を挟んで隣接する圧縮室C(共に密閉状態にある)間で均圧を図るべく連結壁面13hには摺接しないようになっている。
【0024】
連結縁13eも同様に、壁体12b,13bの当接点が連結縁13eよりも外終端寄りに存在する間は壁体13を挟んで隣接する圧縮室C(一方は密閉状態にない)間で流体の漏れが生じないように連結壁面12hに摺接し、壁体12b,13bの当接点が連結縁13eよりも外終端寄りに存在しない間は壁体13を挟んで隣接する圧縮室C(共に密閉状態にある)間で均圧を図るべく連結壁面12hには摺接しないようになっている。なお、連結縁12eと連結壁面13h、および連結縁13eと連結壁面12hの摺接は、旋回スクロール13が1/2回転する間で同期して起こる。
【0025】
上記のように構成されたスクロール圧縮機の駆動時における流体圧縮の過程を図5ないし図8に示して順に説明する。
図5に示す状態では、壁体12bの外終端が壁体13bの外側面に当接するとともに、壁体13bの外終端が壁体12bの外側面に当接し、端板12a,13a、壁体12b,13b間に流体が封入され、スクロール圧縮機構の中心を挟んで正対した位置に、最大容積の圧縮室Cが2つ形成される。この時点では、連結縁12eと連結壁面13h、連結縁13eと連結壁面12hは摺接しているが、直後に離間する。
【0026】
図5の状態から旋回スクロール13がπ/2だけ旋回し図6に示す状態に至る過程では、圧縮室Cが密閉状態を保ちながら中心部に向けて進行し、漸次容積を減少させて流体を圧縮し、圧縮室Cに先行する圧縮室C0も密閉状態を保ちながら中心部に向けて進行し、漸次容積を減少させて引き続き流体を圧縮する。この過程において、連結縁12eと連結壁面13h、連結縁13eと連結壁面12hそれぞれの摺接が解消され、隣接する二つの圧縮室Cが均圧される。
【0027】
図6の状態から旋回スクロール13がπ/2だけ旋回し図7に示す状態に至る過程では、圧縮室Cが密閉状態を保ちながら中心部に向けて進行し、漸次容積を減少させてさらに流体を圧縮し、圧縮室C0も密閉状態を保ちながら中心部に向けて進行し、漸次容積を減少させて引き続き流体を圧縮する。この過程においては連結縁12eは連結壁面13hに、連結縁13eは連結壁面12hにそれぞれに摺接を開始する。
【0028】
図7に示す状態では、外終端に近い壁体12bの内側面とその内方に位置する壁体13bの外側面との間には後に圧縮室となる開放空間C1が形成され、同じく外終端に近い壁体13bの内側面とその内方に位置する壁体12bの外側面との間にも後に圧縮室となる開放空間C1が形成され、開放空間C1には低圧室LRから低圧の流体が流入する。
【0029】
図7の状態から旋回スクロール13がπ/2だけ旋回し図8に示す状態に至る過程では、開放空間C1が大きさを拡大しながらスクロール圧縮機構の中心部に向けて進行し、開放空間C1に先行する圧縮室Cも中心部に向けて進行し、漸次容積を減少させて流体を圧縮する。
【0030】
図8の状態から旋回スクロール13がさらにπ/2だけ旋回し再び図5に示す状態に至る過程では、空間C1がさらに大きさを拡大しながらスクロール圧縮機構の中心部に向けて進行し、空間C1に先行する圧縮室Cも密閉状態を保ちながら中心部に向けて進行し、漸次容積を減少させて流体を圧縮する。そして、図5の状態に至ると、図8に示す圧縮室Cが図5に示す圧縮室C0に相当し、図8に示す空間C1が図5に示す圧縮室Cに相当することとなる。
その後圧縮を続けることにより、圧縮室Cは最小容積となり、流体は圧縮室Cから吐出される。
【0031】
吐出した流体は、高圧室HRに導入される。そして固定スクロール12が高圧の背圧を受けて旋回スクロール13側に押し付けられ、また、シール部材15においては、高圧の流体がU字部の内側に導入されることにより差圧で拡幅され、シール面が円筒フランジ16,17の垂直面に向けて押圧されることにより高圧室HRと低圧室LRのシールが行われる。
【0032】
以上説明したように、本例のスクロール圧縮機においては、以下の効果を得ることができる。
段差よりも外周側の壁体高さHおよび段差高さLの値がL/H≦0.2の範囲で設定されているため、冷媒の漏れによる損失を抑えて良好な圧縮効率にて圧縮を行うことができる。
【0033】
また、上記スクロール圧縮機においては、圧縮室の容積変化が旋回面に平行な断面積の減少のみによって引き起こされるのではなく、旋回軸方向の幅の減少と断面積の減少とによって相乗的に引き起こされる。
したがって、壁体12b,13bを段付き形状とし、スクロール圧縮機構の外終端寄りと中心部寄りとで壁体12b,13bのラップ長を変化させ、圧縮室Cの最大容積を大きくしたり最小容積を小さくしたりすることで、壁体どうしのラップ長が一定である従来のスクロール圧縮機に比べて圧縮比を向上させることができるとともに、応力的に優れたスクロール圧縮機とすることができる。
【0034】
なお、上記実施形態として背圧式のスクロール圧縮機を示したが、本発明はこの例に限定されるものではなく、段付きスクロールであればいかなるものにも適用可能である。
また、ラップ強度(応力)を考慮してHおよびLの値を設定してもよい。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のスクロール圧縮機においては、スクロール端板に設けられた段差部よりも壁体の渦に沿って外側の前記壁体の高さをHとおき、前記段差部の段差高さをLとおくとき、L/H≦0.2であることにより、冷媒の漏れを抑え、良好な圧縮効率を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態として示したスクロール圧縮機の全体構成を示す断面図である。
【図2】 同スクロール圧縮機に用いられる固定スクロールの斜視図である。
【図3】 同スクロール圧縮機に用いられる旋回スクロールの斜視図である。
【図4】 同スクロール圧縮機の旋回スクロールであり、(a)は平面図、(b)は側断面図である。
【図5】 同スクロール圧縮機の駆動時における流体圧縮の過程を示す図である。
【図6】 同スクロール圧縮機の駆動時における流体圧縮の過程を示す図である。
【図7】 同スクロール圧縮機の駆動時における流体圧縮の過程を示す図である。
【図8】 同スクロール圧縮機の駆動時における流体圧縮の過程を示す図である。
【図9】 従来のスクロール圧縮機に用いられる固定スクロール及び旋回スクロールの斜視図である。
【図10】 従来のスクロール圧縮機において、旋回スクロールの側断面を示す図である。
【図11】 旋回角と圧縮室の圧力との関係を、異なるViにて示した図である。
【図12】 L/Hと圧縮効率との関係を示した図である。
【符号の説明】
12 固定スクロール
12a 端板
12b 壁体
13 旋回スクロール
13a 端板
13b 壁体
42 段差部
43 段差部

Claims (1)

  1. 端板の一側面に立設された渦巻き状の壁体を有する固定スクロールと、
    端板の一側面に立設された渦巻き状の壁体を有し、前記各壁体どうしを噛み合わせて自転を阻止されつつ公転旋回運動可能に支持された旋回スクロールとを備えたスクロール圧縮機において、
    前記固定スクロールと旋回スクロールの少なくともいずれか一方のスクロールの端板には、前記一側面に、その高さが壁体の渦に沿ってその中心部側で高く外終端側で低くなるよう形成された段差部が設けられ、前記固定スクロールと旋回スクロールのいずれか他方のスクロールの壁体の上縁は、前記端板の段差部に対応し、複数の部位に分割されかつ該部位の高さが渦の中心部側で低く外終端側で高くなる段付き形状とされ、
    前記一方のスクロールにおいて、該スクロール端板に設けられた段差部よりも壁体の渦に沿って外側の前記壁体の高さをHとおき、前記段差部の段差高さをLとおくとき、
    L/H≦0.2
    であることを特徴とするスクロール圧縮機。
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