JP2000045969A - スクロール式流体機械 - Google Patents

スクロール式流体機械

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JP2000045969A JP25175298A JP25175298A JP2000045969A JP 2000045969 A JP2000045969 A JP 2000045969A JP 25175298 A JP25175298 A JP 25175298A JP 25175298 A JP25175298 A JP 25175298A JP 2000045969 A JP2000045969 A JP 2000045969A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は軸1回転中に2個形成される圧縮室と
しての最大密閉空間が180°位相がずれる非対称スク
ロール形状において,巻き始め形状をインボリュート曲
線と2円弧を接続して形成して,干渉をなくし吐出行程
時の流路やラップの強度を確保するとともに内外の固有
圧縮比を実質的に同一にして,中央部形状が係わる必要
な特性全てに対する最適化を行うことを目的とする。 【構成】旋回及び固定スクロールで構成される外側圧縮
室の最大密閉空間4と壁面がインボリュート曲線からな
る最小密閉空間6との比と内側圧縮室の最大密閉空間5
と壁面がインボリュート曲線と円弧からなる最小密閉空
間8との比をおよそ同等にし,ラップ巻き始め球根形状
部のインボリュート曲線に接続される内側円弧部に,内
側圧縮室の実質的な最小密閉空間8を形成する内接点S
を一方の起点とする円弧状の切り欠き部を設けて作動流
体の流路として構成したことを特徴とするスクロール式
流体機械。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,気体からなる作動流体
に圧力エネルギーを加えるか与えられる容積式の流体機
械であって,特に圧縮機,膨張機さらには真空ポンプ等
に利用されるスクロール式流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】偏心軸を有して動力を伝達するシャフト
と自転防止機構から旋回運動をする旋回スクロールとシ
ャフトを支持するハウジング等に固定された固定スクロ
ールとで構成されるスクロール式流体機械で,壁面がス
クロールラップにより形成されて大きさが異なる2つの
圧縮室の最大密閉空間が180°位相がずれて形成され
る非対称スクロールに関する公知例として特公昭62−
29601が挙げられる。そして,スクロールの巻き始
め中央の形状がインボリュート曲線とそれに接続される
2つの円弧で形成された公知例として特公平7−357
91と特公平7−39803が挙げられる。これらの公
知例では非対称スクロールのインボリュート曲線で形成
されるラップ形状と巻き始め中央部のインボリュート曲
線と接続される円弧形状との関連付けさらには最大密閉
空間と最小密閉空間との係わりが明確にされていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
している課題として,インボリュート曲線外周部の巻き
終り側に,固定スクロールのラップと旋回スクロールの
ラップとの間で形成され,流体機械としての能力から設
定される2つの最大密閉空間の容積は非対称スクロール
の場合,大きさが異なるが,それに対する巻き始めに形
成されるそれぞれの最小密閉空間の容積を決める場合に
流体機械の性能,信頼性さらには大きさ等を総合的に評
価した最適化が行われていなかった。前記外側圧縮室の
設計的な最小密閉空間の容積は通常当該流体機械の運転
条件から設定されるが,内側圧縮室の最小密閉空間の容
積も同様に設定されているために,ラップ間の干渉の防
止や吐出行程時の流路を確保するために,複雑な加工を
用いたり,小さなラップ巻き始め形状から強度を低下さ
せたり,また流体機械の径寸法を大きくしていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記従来例の課題を解決
するために,本発明では非対称スクロール形状におい
て,旋回スクロールラップの外側にインボリュート曲線
から形成される最大密閉空間の容積Vsmoとその空間
が軸の回転に伴い中心に移動して形成される最小密閉空
間の容積Vdmoの比Vsmo/Vdmoがおよそ運転
条件等から与えられる設計的な固有圧縮比Vroとなる
が,上記Vsmoに対して180°位相がずれて旋回ス
クロールラップの内側にインボリュート曲線から形成さ
れる最大密閉空間の容積Vsmiと,やはりその空間が
軸の回転に伴い中心に移動して形成される最小密閉空間
の容積Vdmiの比Vsmi/VdmiをVriと置い
た時に,VroとVriの比RVrを最大密閉空間の容
積の比Vsmo/Vsmiを基準にして±10%の範囲
内で設定する。旋回スクロール巻き始めの2円弧で形成
される球根形状部の内壁側の円弧の半径Rso2から旋
回半径を引いた値におよそ等しくはそのより数十ミクロ
ン小さくした値を,固定スクロール巻き始めの2円弧で
形成される球根形状部の先端側の円弧の半径Rsf1と
する。この旋回スクロールと固定スクロールの互いの球
根形状部の関係より,旋回スクロール内側の最小密閉空
間の容積Vdmiが形成された後さらに軸が回転してそ
の容積が中心側に移動して小さくなっても密閉状態が保
持されているので空間内の作動ガスは圧縮され,その最
大密閉空間の容積との比が前記設計的な固有圧縮比Vr
oにおよそ等しくなった後旋回スクロール側に設けた圧
縮室と中心部の吐出空間に連通する通路から圧縮ガスが
流出する。本発明の目的は旋回スクロールの内側と外側
に形成される2つの最大密閉空間が,大きさが異なり軸
1回転中に180°位相がずれる非対称スクロール形状
において,中央巻き始めの球根形状部を,干渉がなくイ
ンボリュート部の厚さより厚くして切り欠き部を設ける
ことにより強度とともに流路を確保できるようにインボ
リュート曲線と2円弧の接続から形成して,内外の圧縮
室に対する固有圧縮比を実質的に同一にして,流体機械
の効率や耐久性及び大きさに対する最適形状を得ること
を目的とする。
【0005】
【作用】前記の如く構成されたスクロール式流体機械
は,旋回スクロールラップの巻き終り側前後でおよそ1
80°位相がずれて形成される2つ最大密閉空間へは作
動ガスが交互に作動室に流入するので,ガスの速度変動
が少ない。最大密閉空間とインボリュート曲線のみから
形成される最小密閉空間の比で表される設計的な固有圧
縮比は,旋回スクロールラップ外側の圧縮室に対して内
側の圧縮室では小さく設定されているが,固定スクロー
ル先端R部で微小隙間にてシールされており,実質の固
有圧縮比が大きくなって,外側と同等になるので,圧縮
不足損失が減少するのと,2つある作動室からの吐出行
程のタイミングがずれるためガスの速度変動が減少す
る。内側圧縮室の設計的な固有圧縮比を小さくすること
により,ラップ中央部の空間を十分に取れるために,吐
出流路を確保した上で球根形状部が大きくできるので,
性能的にも信頼性的にもさらには加工的にも球根形状部
の最適化が図れる。
【0006】
【実施例】本発明のスクロール式流体機械に用いる作動
流体として気体を対象に説明を進めるが,旋回スクロー
ルラップの巻き数を1.5巻き以下すれば液体について
も適用は可能である。スクロール式流体機械の圧縮機構
部の代表例を図1に示す。圧縮機構部は基本的に厚板に
数巻きの渦巻き状の溝を設けた固定スクロール2と円形
板上に前記固定スクロール1と同程度の渦巻き状の突起
を設けた旋回スクロール1を互いに噛み合わせて構成さ
れる。この渦巻き状の溝ないしは突起の壁面形状は図2
に示すような基礎円の伸開線としての内外2本のインボ
リュート曲線から形成される。図中記号のXとYは座標
軸,Oは原点を表し,Waは基礎円半径を,Wtはラッ
プの歯厚を,そしてλはX軸からのB点までの回転角を
表す。従って,基礎円上の点Bから引いた接線上の点C
までの距離LはWa×λとして求められる。ラップ間で
囲まれる容積はこのLの関係式を基に得られることにな
る。本発明の旋回スクロール1の平面形状を図3に示
す。円板上に一体にして設けられた渦巻き状突起である
ラップ1bの形状は,巻き終り終端部1cの外側A点及
び内側B点から2本のインボリュート曲線から構成され
るラップが内側の中央に向かっておよそ2巻きと半周強
巻かれている。中央部ではA点から入ったインボリュー
ト曲線とB点から入ったインボリュート曲線とを2つの
円弧で接続した球根形状部1eを形成している。中央の
+字マークは座標の原点を,その原点を囲む小さな円は
基礎円1aを表す。図3の中央部巻き始め球根形状部1
eを拡大しXY座標軸を記入した図を図4に示す。ラッ
プ1b外側のインボリュート曲線の始点をMaで,内側
のインボリュート曲線の始点をMcで表し,中心Om1
を基礎円の接線上に設けた点Maから始まる先端の円弧
半径をRm1と置き,中心Om2を基礎円の接線上に設
けた点Mcから始まる内側の円弧半径をRm2と置き,
その2つの円弧を接続点をMbとする。この時,インボ
リュート曲線の式から得られる中心Om1の座標と中心
Om2の座標間距離を円弧半径Rm1とRm2との和に
等しいとする関係式を用いて球根形状部1eが得られ
る。一方,点Mcから数十度軸を回転した点Mdから先
端に向けて切り欠き部1fが設けられている。本発明の
固定スクロール2の平面形状を図5に示す。厚板内に掘
り込んだ渦巻き状溝はインボリュート曲線から構成さ
れ,半円弧状の溝終端部2cから中央に向かっておよそ
2巻き半で,インボリュート曲線から構成されるラップ
2bの形状は,点及び内側B点から2本のインボリュー
ト曲線から構成されるラップが内側の中央に向かってお
よそ2巻き巻かれている。さらには,圧縮室への作動ガ
スの吸入口2hが巻き終り部の溝に連通して設けられ,
圧縮室からの作動ガスの吐出口2gが中央部の溝に連通
して設けられている。旋回スクロールと同様,中央の+
字マークは座標の原点を,その原点を囲む小さな円は基
礎円1aを表す。図5の中央部巻き始め球根形状部1e
を拡大しXY座標軸を記入して図6に示す。渦巻き状溝
外壁のインボリュート曲線の始点をFcで,内壁のイン
ボリュート曲線の始点をFaで表し,中心Of1を基礎
円の接線上に設けた点Faから始まる先端の円弧半径を
Rf1と置き,中心Of2を基礎円の接線上に設けた点
Fcから始まる内側の円弧半径をRf2と置き,その2
つの円弧を接続点をFbとする。この時,インボリュー
ト曲線の式から得られる中心Of1の座標と中心Of2
の座標間距離を円弧半径Rf1とRf2との和に等しい
とする関係式を用いて,球根形状部2eが得られる。外
壁の点Fcの手前に設けた点Feに関しては図9で説明
する。一方,点Fcから数十度先端に向けて回転した点
Fdから先端に向けて切り欠き部2fが設けられてい
る。旋回スクロール1と固定スクロール2の渦巻き部を
噛み合わせて,図3のA点を図5の終端部2cの外壁に
ほとんど接触させると同時にこのA点から巻き角度で2
πだけ中に入ってラップ1b外壁とラップ2b内壁とを
ほとんど接触させた点Eにより旋回スクロール1と固定
スクロール2との間に外側圧縮室の最大密閉空間4を形
成した状態を図7に示す。この最大密閉空間4の容積を
Vsmoと置く。図7の状態から旋回スクロール1を半
回転すなはち180°回転させて,点Gと点Hをほとん
ど接触させて旋回スクロールと固定スクロールとの間に
内側圧縮室の最大密閉空間5を形成した状態を図8に示
す。この最大密閉空間5の容積をVsmiと置く。図7
の状態から旋回スクロールがさらに2回転強旋回運動し
て,旋回スクロールラップ1b内壁と固定スクロールラ
ップ2b外壁の2個所の1巻き違う接点Kと接点Jとの
間のインボリュート曲線で囲まれた外側圧縮室に対する
最小密閉空間6を形成した状態を図9に示す。内側の接
点Kは図6に示した固定スクロール溝内壁のインボリュ
ート曲線部の点Feと一致する。図6に示したこの点F
eよりさらに内側に入った点Fcまではインボリュート
曲線で形成されている。図10の状態では,吐出孔2g
は最小密閉空間6に連通する直前の状態にある。この最
小密閉空間6の容積をVdmoと置く。図8から旋回ス
クロールをさらに1回転強旋回させて,旋回スクロール
ラップ1b外壁と固定スクロールラップ2b内壁の2個
所の1巻き違う接点Pと接点Qとの間のインボリュート
曲線で囲まれた内側圧縮室に対する最小密閉空間7を形
成した状態を図10に示す。図では吐出孔2gは最小密
閉空間7に連通した状態にある。この最小密閉空間7の
容積をVdmiと置く。外側圧縮室の最大密閉空間4と
最小密閉空間6の容積の比Vsmo/VdmoをVRo
と置き,内側圧縮室のその容積の比Vsmi/Vdmi
をVRiと置くと,VRoは運転条件等から与えられる
設計的な固有圧縮比におよそ等しくなるが,VRiはV
Roより小さく,最大密閉空間の容積の比Vsmo/V
smiにおよそ等しいか,その値の±10%の範囲に入
れる。図9から旋回スクロールがさらに旋回すると,中
心に向けて移動した外側圧縮室の最小密閉空間6に吐出
孔2gが連通して,圧縮室内の作動ガスがこの隙間から
吐き出されることになる。一方,内側圧縮室の最小密閉
空間7の場合,図10から旋回スクロールが数十度旋回
した状態の図11に示すように,固定スクロールの球根
形状部2e先端と旋回スクロールの球根形状部1e内壁
R部との間はほとんど接触状態にあって,接点Tと接点
Sで囲まれた最小密閉空間8を形成することになる。こ
の点Sは,旋回スクロール及び固定スクロールそれぞれ
の球根形状部に設けた切り欠き部1fと2fの開始点で
ある図4の点Md及び図6の点Fdに一致する。この実
質的な最小密閉空間8としての容積をVdmieと置
く。この図11の対する内側圧縮室の容積比Vsmi/
Vdmieは,図10に対する容積比VRiより小さ
く,図9に対する外側圧縮室の容積比VRoとおよそ同
等に設定する。図12は従来の方法で形成した球根形状
部である。いずれの球根形状部もラップ間干渉や強度
的,加工上も問題が生じる可能性を有している。以上の
如く構成されたスクロール流体機械の働きについて以下
説明する。軸1回転中に形成される大きさの異なる2つ
の最大密閉空間4と最大密閉空間5は,形成されるタイ
ミングが180°ずれるので,吸入行程時に作動流体は
吸入孔から交互にそれぞれの圧縮室の流入する。そし
て,それぞれの圧縮室は旋回運動に伴い中央に移動しな
がら容積を減少させて実質的な最小密閉空間を形成位置
まで作動流体を圧縮室内にて圧縮されることになる。し
かも,内外圧縮室の固有圧縮比は実質的に同じなので,
圧縮室内の圧力上昇度合いも同じになる。最小密閉空間
形成後軸が回転して吐出行程に移行するが,圧縮室に吐
出孔が直ちに開口するとともに球根形状部に設けた流出
面積を十分に確保した切り欠き部からも直ちに作動流体
が流出する。さらには,球根形状部の前後には運転条件
によっては相当に大きな差圧が作用する場合があるが,
球根形状部の中央部はインボリュート曲線で形成される
ラップ部の厚さより厚くなっており,破損する心配はな
い。
【0007】
【発明の効果】前記の如く構成されたスクロール式流体
機械は,軸1回転中に形成される大きさの異なる2つの
最大密閉空間4と最大密閉空間5は,形成されるタイミ
ングが180°ずれるので,吸入行程時の吸入孔2h内
の作動流体の流れは平準化された脈動の少ない状態とな
る。一方,吐出行程時も実質的な最小密閉空間6と8の
形成タイミングが異なるので,吐出孔2g内の作動流体
の流れは平準化されると同時に,圧縮室から吐出孔に至
る球根形状部周囲も抵抗の少ない流れとなり,抵抗に伴
う不要な圧力上昇がなくなり,効率が向上する効果があ
る。さらに,吸入及び吐出通路内の圧力脈動が減少して
振動騒音が低減する効果がある。また,内側圧縮室の設
計上の固有圧縮比Vriが小さく出来るので,旋回スク
ロール及び固定スクロールそれぞれの球根形状部を太く
して高い強度を確保出来るとともにラップ応力が最も高
くなる球根形状部先端付根の強度を確保した切り欠き部
を設けることにより吐出行程時の作動流体の流出抵抗を
大幅に低減することがで,効率向上と耐久性を高める効
果がある。さらには,球根形状部の最適化は数式による
幾何学的アプローチから設定でき,コンピュータ処理を
可能として多種多様なパラメータサーベイや圧縮室圧力
の計算を行うシミュレータへの取り込みも容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 スクロール式流体機械の圧縮機構部の断面図
【図2】 伸開線によるインボリュート曲線作成図
【図3】 本発明の旋回スクロール平面図
【図4】 図3の巻き始め中央部の拡大図
【図5】 本発明の固定スクロール平面図
【図6】 図5の巻き始め中央部の拡大図
【図7】 外側圧縮室の最大密閉空間形成図
【図8】 内側圧縮室の最大密閉空間形成図
【図9】 外側圧縮室の最小密閉空間形成図
【図10】 内側圧縮室の設計的最小密閉空間形成図
【図11】 図10から旋回スクロールを数十度回転さ
せた中央部の拡大図
【図12】 図11を従来の方法で作図した中央部の拡
大図
【符号の説明】
1は旋回スクロール 1aは基礎円 1bはラップ
1cは終端部 1dは先端円弧部 1eは球根形状部 1fは切り
欠き部 2は固定スクロール 2aは基礎円 2bはラップ
2cは終端部 2dは先端円弧部 2eは球根形状部 2fは切り
欠き部 2gは吐出孔 2hは吸入口 4は外側圧縮室の最大密閉空間 5は内側圧縮室の最
大密閉空間 6は外側圧縮室の最小密閉空間 7は内側圧縮室の設
計的最小密閉空間 8は内側圧縮室の実質的最小密閉空間

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】厚板に渦巻き状溝を設けてインボリュート
    曲線からなるラップを形成した固定スクロールと円板上
    に渦巻き状突起を設けてインボリュート曲線からなるラ
    ップを形成した旋回スクロールを互いに噛み合わせて旋
    回スクロールの巻き終り側ラップの外側で形成される最
    大密閉空間4とその内側で形成される最大密閉空間5と
    の大きさが異なり軸の回転に対して位相が180°ずれ
    て形成される非対称スクロール形状で,旋回スクロール
    及び固定スクロール中央部の巻き始め形状をラップ外壁
    のインボリュート曲線とラップ内壁のインボリュート曲
    線とを2つの円弧で接続した球根形状部から形成すると
    ともに駆動軸と自転防止機構を旋回スクロールに直結し
    て構成した圧縮機構部を有するスクロール式流体機械に
    おいて, (1)旋回スクロールラップの外側圧縮室の最小密閉空
    間6の壁面をインボリュート曲線で構成し,内側圧縮室
    の実質的な最小密閉空間8の壁面はインボリュート曲線
    と円弧とで構成するとともに,上記最大密閉空間4の容
    積を最小密閉空間6の容積で割った値に対して,上記最
    大密閉空間5の容積を最小密閉空間8の容積で割った値
    をおよそ等しく構成したラップ形状。 (2)旋回スクロール巻き始めの2つの円弧で形成され
    る球根形状部の内壁側の円弧の半径Rso2から旋回半
    径を引いた値におよそ等しくはそのより数十ミクロン小
    さくした値を,固定スクロール巻き始め先端部の円弧の
    半径Rsf1とした2円弧とインボリュート曲線で形成
    される球根形状部。 (3)旋回スクロールの球根形状部さらには固定スクロ
    ールの球根形状部のインボリュート曲線に接続される円
    弧部に内側圧縮室の実質的な最小密閉空間8を形成する
    内接点Sを一方の起点とする円弧状の切り欠き部を設け
    て吐出行程時作動流体の流路として構成したスクロール
    の巻き始め形状。以上の如く構成されたことを特徴とす
    るスクロール式流体機械。
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