JPH0613717U - カバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 衣服の襟元の型崩れや損傷を気にすることな
く、簡単な取り付けで確実に衣服への化粧付着を防止す
ることのできる専用カバーを提供する。 【構成】 略円形の一枚生地１の偏った位置に、首抜き
用穴２をあけ、一個所を略直線状に切り離して、この切
り離し部３を係脱自在にした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、顔に化粧をした状態で衣服を着替える際に、衣服への化粧の付着 を防止するために用いられるカバーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

顔に化粧をした状態で頭から衣服を脱いだり着たりすると、顔の化粧が衣服の 表面を汚してしまうことがある。特に、着用時よりも脱衣時に、両手が不自由と なって顔が衣服の表側にあたってこれを汚してしまうことが多い。そこで、着替 えの際には、衣服の襟ぐりをできるだけ大きく開いて気をつけながらそっと着脱 するか、スカーフ等の当て布を首から胸に垂らして衣服の着脱を行うようにして いるのが実情である。なお、デパートの衣料品売り場や洋品店の試着室には、商 品である衣服が化粧で汚されないようスカーフが常備されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、襟ぐりを大きく開けると、伸縮素材からなるセーター等では襟 元が伸びて崩形しやすいという問題があり、非伸縮性素材からなるブラウス等で は襟ぐり部分が破れやすいという問題がある。また、スカーフ等の当て布を使用 する場合は、布を胸に当てその両端を首の後ろで結ぶか、布を背中に当て首の前 で一旦その両端を結んだのち布を胸の方へ回す等の煩雑な手間を要し、使い勝手 が悪い。しかも、当て布の当て方は、これを使用する各人の工夫に任されている ため、当て方によっては充分に顔を覆うことができず、その効果は疑わしい。

【０００４】 この考案は、このような事情に鑑みなされたもので、衣服の襟元の型崩れや損 傷を気にすることなく、簡単な取り付けで確実に衣服への化粧付着を防止するこ とのできる専用カバーの提供をその目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 上記の目的を達成するため、この考案のカバーは、略円形に形成された一枚生 地で構成され、この生地の中心から所定距離だけ片側に偏った位置に直径１０〜 １８ｃｍの首抜き用穴が形成され、この首抜き用穴縁部の一個所から略円形生地 周縁部にかけて略直線状の切り離し部が形成され、この切り離し部が互いに係脱 自在になっているという構成をとる。

【０００６】

【作用】

すなわち、この考案のカバーは、略円形の一枚生地の偏った位置に、首抜き用 穴をあけ、一個所を略直線状に切り離して、この部分を係脱自在にしたものであ る。したがって、このカバーによれば、上記首抜き用穴に首を通し、切り離し部 を係止するだけで、簡単に着用することができる。しかも、首抜き用穴が偏った 位置に設けられているので、略円形の一枚生地の片方に、広い面積を確保するこ とができ、化粧した顔を充分に覆うことができる。そして、上記顔を覆う部分の 反対側、つまり首筋側の部分にも、帯状の生地が当たるため、生地の摩擦抵抗お よび頭部と衣服の挟持作用によって、衣服の着脱時に首の回りでこのカバーが回 ってずれるようなことがない。さらに、この考案のカバーは、一枚生地に首抜き 用穴と切り離し部を形成するだけで得られるものであり、裁断・縫製が簡単なた め、低コストで製造することができるという利点を有する。

【０００７】 つぎに、この考案を実施例にもとづいて詳細に説明する。

【０００８】

【実施例】

図１はこの考案の一実施例の平面図を示している。このカバー１０は、縦長の 略円形に裁断された一枚生地１からなり、この一枚生地１の上部に偏った位置に 、直径約１４ｃｍの円形の首抜き用穴２があけられている。また、上記首抜き用 穴２の開口縁部から一枚生地１の外周縁部に向かって、一直線状の切り離し部３ が形成されており、この切り離し部３の両縁部に、互いに係合しうる面状ファス ナー４が熱圧着によりそれぞれ取り付けられている。この面状ファスナー４を係 止して切り離し部３を閉じた状態を図２に示す。これにより、首抜き用穴２は完 全に閉じた穴となる。なお、上記一枚生地１の外周縁部および首抜き用穴２の開 口縁部は、生地のほつれを防ぐために、全周がバイアステープ５でくるまれてい る。

【０００９】 上記カバー１０は、つぎのようにして用いることができる。すなわち、衣服を 脱ぐ際に、このカバー１０を、首抜き用穴２を首の回りに沿わせ面積の広い部分 （図２においてＰで示す）を胸に垂らした状態で位置決めする。そして、図３に 示すように、右肩に位置する切り離し部３の面状ファスナー４を係止することに より、カバー１０が首から抜けないようにする。この状態で、衣服を頭から抜い で脱ぐと、首のところで裏返る衣服の表面と顔との間に、上記カバー１０の面積 の広い部分Ｐが介在して顔を覆うため、顔に化粧を施していても、化粧が衣服表 面に付着することがない。なお、このとき、首筋側の部分にも、一枚生地１の帯 状部分（図２においてＱで示す）が当たり、この部分Ｑが頭部と衣服とに挟持さ れて左右方向には動かないため、上記面積の広い部分Ｐが顔の上から左右方向に ずれることがない。

【００１０】 なお、上記実施例において、首抜き用穴２の位置は、衣服を脱ぐ際に顔を覆う 部分Ｐの面積を確保するために中心からずらすのであるが、ずらす距離は、うし ろ側とのバランスで適宜に設定される。また、その大きさは、このカバー１０の 主な使用者と考えられる女性の首の太さ等を考慮して、その直径が１０〜１８ｃ ｍとなるよう設定することが必要である。１０ｃｍよりも小さいと装着したとき に首が窮屈で、逆に１８ｃｍよりも大きいと、一枚生地１が左右に動いて部分Ｐ が顔からずれやすい。

【００１１】 また、カバー１０に設ける切り離し部３の位置も、特に制限されるものではな いが、その係脱操作の簡便性を考慮すると、カバーを装着した際に左右どちらか の肩付近に位置するよう設定することが好ましい。

【００１２】 さらに、上記実施例では、切り離し部３を係止するための手段として面状ファ スナー４を用いているが、切り離し部３の係止には、ホック，ボタン，通常のフ ァスナー等、各種のものを用いることができる。

【００１３】

【考案の効果】

以上のように、この考案のカバーは、略円形の一枚生地の偏った位置に、首抜 き用穴をあけ、一個所を略直線状に切り離して、この部分を係脱自在にしたもの である。したがって、このカバーによれば、上記首抜き用穴に首を通し、切り離 し部を係止するだけで、簡単に着用することができる。しかも、首抜き用穴が偏 った位置に設けられているため、略円形の一枚生地の片方に、広い面積を確保す ることができ、化粧した顔を充分に覆うことができる。そして、上記顔を覆う部 分の反対側、つまり首筋側の部分にも、帯状の生地が当たるため、生地の摩擦抵 抗および頭部と衣服の挟持作用によって、衣服の着脱時に首の回りでこのカバー が回ってずれるようなことがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例の平面図である。

【図２】上記実施例の切り離し部を係止した状態の説明
図である。

【図３】上記実施例の使用態様の説明図である。

【符号の説明】

１ 一枚生地 ２ 首抜き用穴 ３ 切り離し部 ４ 面状ファスナー １０ カバー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】略円形に形成された一枚生地で構成され、
   この生地の中心から所定距離だけ片側に偏った位置に直
   径１０〜１８ｃｍの首抜き用穴が形成され、この首抜き
   用穴縁部の一個所から略円形生地周縁部にかけて略直線
   状の切り離し部が形成され、この切り離し部が互いに係
   脱自在になっていることを特徴とするカバー。