JP3083514U - 衣服の止め具固定用補助具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 実願２００１−２６１９に係る、見かけはボ
タン形式なのに、実際は面ファスナで開閉する衣服の止
め具を衣服に固定するために使用する補助具を提供す
る。 【構成】 補助具（８）は、少なくともボタン（１）の
大きさにくり抜いた孔（７）を有すると共に、ほぼボタ
ン（１）の厚みを有する平板（６）からなることを特徴
とする。孔はボタンの形と同じであることが好ましい
が、要は衣服面とボタン面の段差をなくすのが目的であ
るから、厳密に形が同じでなくてもよい。ボタンの大き
さには何種類かあるので、いずれにも対応できるように
平板には大きさの異なる複数の孔を設けておくのが好ま
しい。平板は、厚紙、プラスチック板、木板、金属板の
いずれであってもよい。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、本出願人が実願２００１−２６１９において提案した衣服の止め 具を衣服に取り付けるための補助具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、学校・会社の制服などで、ボタンで開閉するタイプの衣服を使用する ことが義務づけられているにも関わらず、手に障害があって、ボタンをボタン穴 に通すような作業ができない人たちがいる。そのような人たちにとって、見かけ はボタン形式なのに、実際は面ファスナで開閉することのできるような衣服があ れば好都合である。

【０００３】 また、そのような障害のない人たちであっても、見かけはボタン形式なのに、 実際は面ファスナで開閉することができれば、衣服の着脱が非常に早くできてや はり好都合である。

【０００４】 さらに、上記目的で市販の服に対して後から面ファスナを取り付けるとき、糸 による縫い付けが上手にできない人がいる。そのようなとき、アイロン一つあれ ば誰でも取り付けられるようにすれば便利である。

【０００５】 実願２００１−２６１９の衣服の止め具は、そのような種々の要請に応えるこ とを目的とするもので、衣服開閉部の一方の表面に位置する第１の面ファスナと 、他方の裏面に位置する第２の面ファスナの双方により、衣服の開閉を行う形式 であって、ボタンを第２の面ファスナの係合面でない側に突出させて、衣服のボ タン穴を通してこのボタンを常に開閉部表面に露出させたことを特徴とする（実 願２００１−２６１９の請求項１参照）。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】 実願２００１−２６１９に基づき、前記第１及び第２の面ファスナを衣服に対 して取り付けるには、衣服に糸で縫いつけてもよいが、接着剤で接合させること ができ、接着剤としてはアイロンの熱と圧力で取付可能なホットメルト接着剤が 好ましい、とされている(実願２００１−２６１９の［００１３］参照)。

【０００７】 しかし、ホットメルト接着剤のついた第１の面ファスナを開閉部Ａにアイロン で取り付けるときには、ボタンが邪魔になる。なぜなら、アイロンの底は平坦で あるのに対して、ボタン１は衣服から飛び出ていて平坦にならないからである。

【０００８】 本考案はこの問題を解決するために行われたもので、実願２００１−２６１９ 第１実施例の考案をアイロンで衣服に取り付けやすくするために使用する補助具 を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る、衣服の止め具固定用の補助具は、衣服開閉部の一方の表面に位 置する第１の面ファスナと、他方の裏面に位置する第２の面ファスナの双方によ り、衣服の開閉を行う形式であること、前記第１面ファスナの裏面は衣服開閉部 に対してホットメルト接着剤で固定されること、ボタンを前記第２の面ファスナ の固定面でない側に突出させて、衣服のボタン穴を通してこのボタンを常に開閉 部表面に露出させることを特徴とする衣服の止め具、のための固定用補助具であ って、少なくともボタンの大きさにくり抜いた孔を有すると共に、ほぼボタンの 厚みを有する平板からなることを特徴とする。

【００１０】

【考案の作用】

本考案の補助具を使用すれば、衣服面とボタン面の段差がなくなり、アイロン の底が満遍なく面ファスナのホットメルト接着剤を加熱して溶融することができ る。

【００１１】

【考案の実施の態様】 孔はボタンの形と同じであることが好ましいが、要は、衣服面とボタン面の段 差をなくすのが目的であるから厳密に形が同じでなくてもよい。

【００１２】 ボタンの大きさには何種類かあるので、いずれにも対応できるように平板には 大きさの異なる複数の孔を設けておくのが好ましい。

【００１３】 平板は、厚紙、プラスチック板、木板、金属板のいずれであってもよい。全体 の大きさも自由であるが、縦横各３〜１０ｃｍ程度が適当である。

【００１４】

【実施例】

以下、添付の図面に基づき、本考案の実施例を説明する。

【００１５】 図１は実願２００１−２６１９の第１実施例の止め具を取り付けた衣服の正面 図であり、一部めくって裏側を示している。図２は開閉部の断面図である。図３ は止め具の斜視図である。

【００１６】 図１において、開閉部の右側Ａにはボタン１が見かけ上取り付けられているが 、実際に衣服の開閉を行うのは開閉部に設けられた面ファスナ同士２、３である 。各面ファスナ２，３は基部２ａ、３ａとそこに植え込まれている接合要素２ｂ 、３ｂからなる。接合要素は雌側のループと雄側のフックであることが多いが、 両方を同時に有する雌雄混合タイプもある。

【００１７】 面ファスナ２，３の各接合要素２ｂ、３ｂは開閉部左側Ｂの表面及び右側Ａの 裏面に取り付けられていて指で押圧することにより接着される。左側Ｂの面ファ スナ３は市販状態の服に元々付けられているボタンを外して取り付けるのが好ま しいが、元々付けられているボタンの真上に被せるように設定してもよい。図１ 、図２ではでは、市販状態の服に元々付けられているボタンは予め外している。 各面ファスナ２、３を衣服に取り付けるには、各基部２ａ，３ａを接着剤で接合 させる。接着剤はアイロンの熱と圧力で取付可能なホットメルト接着剤である。

【００１８】 ボタン１は、図２，３に示すように、右側面ファスナの基部２ａ裏側に突出す るように糸４で右側面ファスナ２に縫いつけられる。このボタンは右側開閉部に もともと設けられているボタン穴５を通して、常に右側開閉部Ａの表面に露出し ている。

【００１９】 ホットメルト接着剤を有する面ファスナ基部２ａを開閉部右側Ａにアイロンで 取り付けるとき、ボタン１が邪魔になる。なぜなら、アイロンの底は平坦である のに対して、ボタン１は衣服面から飛び出ていて平坦にはならないからである。

【００２０】 本考案の補助具８を使用するのはこのときである。この補助具８は、少なくと もボタン１の大きさにくり抜いた孔７を有すると共に、ほぼボタンの厚みを有す る平板６からなる。平板６は、厚紙、プラスチック板、木板、金属板のいずれで あってもよい。ボタンの大きさは何種類もあるので、予め大きさの異なる複数の 孔７ａ，７ｂ，７ｃを設けておくのが好ましい。

【００２１】 この補助具８を使用して、衣服面とボタン面の段差をなくした状態の断面図を 図５に示す。この状態において、アイロンを上側（接合要素２ｂ側）または下側 （ボタン１及び補助具８側）から当てて、ホットメルト接着剤を溶融させて、面 ファスナ２を開閉部右側Ａに取り付ける。

【００２２】

【考案の効果】

本考案の補助具８を使用すれば、実願２００１−２６１９の止め具をアイロン で簡単に取り付けられる。アイロンの底が満遍なく面ファスナのホットメルト接 着剤を加熱して溶融するからである。

【００２３】 このような止め具を使用する衣服は、手に障害があって、ボタンをボタン穴に 通すような作業ができない人たちでも使用可能である。そのような障害のない人 にとってもボタンをボタン穴に入れたり外したりする手間が省けるので、衣服を 早く着脱できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 実願２００１−２６１９の止め具を取り付け
た衣服の正面図であり、一部めくって裏側を示してい
る。

【図２】 実願２００１−２６１９において、止め具の
開閉部を重ねた状態の断面図である。

【図３】 実願２００１−２６１９における止め具の斜
視図である。

【図４】 本考案の補助具の斜視図である。

【図５】 本考案の補助具を使用している状態の断面図
である。

【符号の説明】

Ａ，Ｂ 衣服開閉部 １ 見かけのボタン ２ 第２の面ファスナ ３ 第１の面ファスナ ４ 糸 ５ ボタン穴 ６ 平板 ７ 孔 ８ 補助具

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 衣服開閉部（Ａ，Ｂ）の一方（Ｂ）の表
   面に位置する第１の面ファスナ（３）と、他方の裏面に
   位置する第２の面ファスナ（２）の双方により、衣服の
   開閉を行う形式であること、前記第１面ファスナ（２）
   の裏面は衣服開閉部（Ａ）に対してホットメルト接着剤
   で固定されること、ボタン（１）を前記第２の面ファス
   ナ（２）の固定面でない側に突出させて、衣服のボタン
   穴（５）を通してこのボタンを常に開閉部（Ａ）表面に
   露出させることを特徴とする衣服の止め具、のための固
   定用補助具（８）であって、 少なくともボタン（１）の大きさにくり抜いた孔（７）
   を有すると共に、ほぼボタン（１）の厚みを有する平板
   （６）からなることを特徴とする衣服の止め具固定用の
   補助具（６）。
2. 【請求項２】 前記平板（６）が大きさの異なる複数の
   孔（７ａ，７ｂ，７ｃ）を有する請求項１記載の補助具
   （８）。