JPH06136609A - 糸条移送ロールの洗浄装置およびその洗浄方法 - Google Patents

糸条移送ロールの洗浄装置およびその洗浄方法

Info

Publication number
JPH06136609A
JPH06136609A JP28643292A JP28643292A JPH06136609A JP H06136609 A JPH06136609 A JP H06136609A JP 28643292 A JP28643292 A JP 28643292A JP 28643292 A JP28643292 A JP 28643292A JP H06136609 A JPH06136609 A JP H06136609A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yarn
roll
cleaning
nozzle
transfer roll
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28643292A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Shimada
浩司 島田
Takao Sano
高男 佐野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP28643292A priority Critical patent/JPH06136609A/ja
Publication of JPH06136609A publication Critical patent/JPH06136609A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2301/00Handling processes for sheets or webs
    • B65H2301/50Auxiliary process performed during handling process
    • B65H2301/51Modifying a characteristic of handled material
    • B65H2301/511Processing surface of handled material upon transport or guiding thereof, e.g. cleaning
    • B65H2301/5115Cleaning

Landscapes

  • Forwarding And Storing Of Filamentary Material (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製糸工程においてロールの大きさと無関係に
使用可能で、構成要素が少なく、しかも、ロール表面を
傷付けることなく洗浄することができ、洗浄作業が簡単
で作業性に優れ、かつ、安全に作業することが可能な糸
条移送ロールの洗浄装置およびその洗浄方法を提供す
る。 【構成】 糸条移送ロールの洗浄装置は、糸条移送ロー
ル8a,8bと、糸条移送ロールに対向配置されるノズ
ル11を支持し、糸条移送ロールの軸方向に移動させる
移動手段10と、移動手段のノズルに接続される液体圧
送手段とを備えており、糸条移送ロールの洗浄方法は、
製糸時には、ノズル11を糸条Tの糸道から外れた位置
に待機させ、洗浄時には、糸条移送ロール8a,8bを
回転させると共に、糸条移送ロールの周面に対し、口径
が0.5〜3.0mmのノズルから50kg/cm2 ・G〜
500kg/cm2 ・Gの噴射圧力で高圧液体を噴出し
つつ、ノズル11を糸条移送ロールの軸方向に移動させ
て洗浄する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メルターによって溶融
された熱可塑性重合体を、紡糸口金より吐出・冷却させ
て給油した後、金属からなるロールや金属もしくはセラ
ミック等でコーティングされたロールにより所望の速度
で延伸,引き回して巻取機により巻取りを行う製糸工程
で使用される糸条移送ロールの洗浄装置およびその洗浄
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、製糸工程においては、図6に示す
ように、エクストルーダMによって熱可塑性重合体を溶
融した後、紡糸口金Kより吐出させて冷却し、これらの
糸条Tに糸通過性の向上を考慮して給油装置OS で給油
した後、ロールRT とロールR E1, RE2との間で延伸す
ると共に、巻回したロールRE1, RE2で熱処理した後、
図示しない巻取機で巻き取っている。
【0003】一方、他の製糸工程においては、図7に示
すように、ロールRE に糸条Tを半周だけ巻き掛けて延
伸,熱処理した後、図示しない巻取機で巻き取ったり、
あるいは、図8に示すように、ロールRE によって糸条
Tを所望の速度で延伸してからロールRT で移送し、同
様に巻取機で巻き取る等、種々の態様のものがある。こ
れら糸条Tを移送するロールにおいては、ロールRE
直前で糸条Tが延伸されるため、糸条Tに発生した白粉
がロールRE に付着する。すなわち、延伸直前に位置す
るロールRE が最も汚れ易く、糸条Tの原糸工程,高次
加工工程における糸通過性向上のため糸条Tの表面に塗
布される油剤等が、ロールRE の糸条Tと接触する部分
及びその周りに汚れとして付着する。また、ロールRE
が熱処理ロールの場合には、一層頑固な汚れがロールR
E の表面に付着する。
【0004】このため、ロールRE を通過する糸条Tに
毛羽が発生したり、糸条Tの収縮性が低下する等、製糸
性に悪影響を及ぼすことから、ロールRE の表面は、糸
条Tの搬送速度、繊度及び油剤の種類等に応じて、通
常、図6,7に示すロールを用いた製糸装置では1日あ
るいは数日周期で、図8に示すロールを使用した製糸装
置では10数日周期で、それぞれ定期的な洗浄を施さな
ければならなかった。
【0005】かかるローラの洗浄作業においては、ロー
ルの冷却や水洗用の水、水酸化ナトリウム等の活性剤が
入った洗浄液、水や洗浄液用の受け皿、作業台、作業者
用のゴム手袋、綿布及びブラシ等を準備する必要があっ
た。また、洗浄するロールがホットロールの場合には、
糸条を切断した後、ロールの回転を停止させ、先ず、綿
布に水を含ませて高温のホットロールに巻き付けて温度
を下げる。次に、別の綿布に洗浄液を含ませて、ホット
ロールの表面に付着した油剤等の汚れを払拭する。次い
で、水を含ませた更に別の綿布でホットロール表面を払
拭し、汚れを払拭した際に残った洗浄液を拭い去り、最
後に乾いた布でホットロール表面の仕上げ拭きをしてホ
ットロールの洗浄作業が終了する。
【0006】一方、洗浄するロールがホットロールでな
い場合には、糸条を切断した後、ロールの回転を停止さ
せ、ブラシでロール表面に洗浄液を塗布して汚れを浮き
上がらせる。次に、水を含ませた綿布で洗浄液を拭き去
り、最後に乾いた布でロール表面を仕上げ拭きする。こ
のような、人手によるロールの洗浄作業は、製糸装置の
機台周辺を水や洗浄液で汚損するため、製糸装置の寿命
が短くなるうえ、作業時間がかかり、またロールへの巻
き込まれによる怪我等の危険性があるという問題があっ
た。また、ロールがホットロールの場合には、さらに火
傷による怪我等の危険があった。
【0007】このため、糸条移送ロールを機械的に洗浄
する洗浄装置およびその洗浄方法が種々提供されてお
り、例えば、特開昭61−231233号公報、実開平
2−78585号公報あるいは特開昭63−12752
号公報に開示された第一乃至第三の洗浄装置およびその
洗浄方法が提案されている。特開昭61−231233
号公報に開示された第一の洗浄装置は、軸に片持ち状に
支持されたホットロールに、断面形状がコ字型のボック
ス、前記ホットロールの外周面に当接するブラシ、洗浄
液の噴射ノズル、前記ブラシを回転させるモータ及びゴ
ムパッド等で一体に成形された洗浄部を装着したもので
ある。この洗浄装置は、前記ゴムパッドをホットロール
の端面に当接し、負圧によって前記洗浄部をホットロー
ルに固定した後、前記モータでブラシを回転させなが
ら、前記ノズルから洗浄液を噴射してホットロール表面
に付着した汚れを洗浄する。
【0008】また、実開平2−78585号公報に開示
された第二の洗浄装置は、軸に片持ち状に支持されたホ
ットロールに、中央に貫通孔を有する筐体、この筐体を
支持するガイドロール、ホットロールの外周面に密着す
るシール部材、このシール部材と筐体との間に介装して
前記ホットロールを筐体に対して回転させるベアリング
及び洗浄液の噴射ノズル等で一体に構成される洗浄部を
装着したものである。この洗浄装置は、前記ホットロー
ルを、図示しないモータで回転させると共に、前記噴射
ノズルから洗浄液を噴出させ、前記筐体をホットロール
の回転軸方向に手作業で移動させることにより、ホット
ロールの表面を洗浄する。
【0009】更に、特開昭63−12752号公報に開
示された第三の洗浄装置は、脱水,脱液機能を付与する
ため、表面にスポンジ等の吸引部材を巻き付けたロール
を有する洗浄装置で、フレーム間に架承された繊維系の
ロールに処理ノズルが内蔵された水の飛散防止カバーを
添接し、ロール全長に亘るガイド杆の回転力により処理
ノズルをトラバースさせ、樹脂、合成糊、でんぷん糊等
で目詰まりしたロール表面の前記機能を回復させるもの
である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記第一の
洗浄装置(特開昭61−231233号)は、構造上、
片持ちタイプのホットロールにしか使用できないうえ、
使用し得るホットロールの長さが決まってしまい、長さ
の異なるホットロールには適用できないこと。また、洗
浄効果が高く、その洗浄効果を長期に亘って維持し得る
ブラシの材質選定が困難であること。更に、構成が複雑
で装置の総重量が10kgと重く、洗浄作業がし難く、
安全に作業できないこと等の問題がある。
【0011】また、第二の洗浄装置(実開平2−785
85号)は、シール部材をホットロールの外周面に密着
させる関係上、外径の異なるホットロール毎に洗浄装置
を用意しなければならないこと。また、ホットロールの
表面を傷つけることなく筐体を支持し、軸方向に移動し
得るガイドロールの材質の選定が難しいこと。更に、ホ
ットロールが露出した状態で洗浄作業を行うことから、
ホットロールへの巻き込まれや火傷等の危険性を伴って
いること等の問題がある。
【0012】更に、第三の洗浄装置(特開昭63−12
752号)は、この装置を製糸用ロールの洗浄に用いよ
うとしても上記処理ノズルをトラバースさせるためのガ
イド杆がロール全長に亘って存在するため、糸掛け操作
が非常に難しいこと。また、上記理由により、糸切れ等
が発生したときに切れた糸がガイド杆に巻き付き、更に
はガイド杆を破損せしめる問題があること。なお、水の
飛散を防止するために、飛散防止カバーをロールに添接
させるが、ロール表面に傷を付けないためにはロールと
の間に隙間を設ける必要があり、噴射水がその隙間から
飛散し噴射水を回収しきれないこと。また、水の飛散を
確実に防止するには、飛散防止カバーをロールに接触さ
せる必要があり、その状態で噴射ノズルをトラバースさ
せながらロールを回転させるため、ロール表面に致命的
な傷が付くことが多かった。
【0013】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、製糸工程においてロールの大きさと無関係に使用可
能で、構成要素が少なく、しかも、ロール表面を傷付け
ることなく洗浄することができ、洗浄作業が簡単で作業
性に優れ、かつ、安全に作業することが可能な糸条移送
ロールの洗浄装置およびその洗浄方法を提供することを
目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者は製糸過程における油剤等によるロールの
汚れについて鋭意検討を加えた。その結果、本発明の第
一の発明である糸条移送ロールの洗浄装置によれば、糸
条移送ロールと、この糸条移送ロールに対向配置される
ノズルを支持し、前記糸条移送ロールの軸方向に移動さ
せる移動手段と、前記移動手段のノズルに接続される液
体圧送手段とを備え、この液体圧送手段から圧送される
高圧液体を前記ノズルから噴出させて前記糸条移送ロー
ルを洗浄する構成としたものである。
【0015】好ましくは、前記糸条移送ロールをホット
ロールとする。そして、本発明の第二の発明によれば、
糸条移送ロールにノズルから高圧液体を噴出させて洗浄
する糸条移送ロールの洗浄方法において、製糸時には、
前記ノズルを糸条の糸道から外れた位置に待機させ、洗
浄時には、前記糸条移送ロールを回転させると共に、該
糸条移送ロールの周面に対し、口径が0.5〜3.0mmの
前記ノズルから50kg/cm2 ・G〜500kg/c
2 ・Gの噴射圧力で高圧液体を噴出しつつ、該ノズル
を前記糸条移送ロールの軸方向に移動させて洗浄するよ
うに構成したものである。
【0016】
【作用】製糸工程において、糸条移送ロールは、巻回し
た糸条を延伸処理する。このとき、製糸時には、移動手
段によってノズルは糸道から外れた位置に待機させら
れ、高圧液体を噴出することはない。一方、糸条移送ロ
ールの表面に付着した油剤等の汚れを洗浄するときは、
液体圧送手段から高圧液体が移動手段に支持されたノズ
ルに圧送され、ノズルは移動手段によって糸条移送ロー
ルの軸方向に移動されながら、噴出する50kg/cm
2 ・G〜500kg/cm2 ・Gの高圧液体によって油
剤等の汚れを洗浄する。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳細に説明する。図1は、本発明のロール洗浄装置を
上方から見た概略構成図で、ロール洗浄装置は、ハウジ
ング1、移動手段10,10及び図4に示す高圧ポンプ
20を備えている。
【0018】ハウジング1は、本体1aの前部に把手2
a,3aを有する扉2,3がヒンジ2b,3bにより開
閉自在に取付けられ、本体1aと扉2,3との間及び扉
2と扉3との間は弾性体からなるシール材4で液密的に
シールされ、後述する円筒体8が、例えば、ホットロー
ルである場合の保温を兼ねている。なお、円筒体8がホ
ットロールでない場合、すなわち、図8に示すロールを
使用した製糸装置の場合は、ロールを保温する必要はな
い。したがって、ハウジング1は、糸掛けに支障がなけ
れば機台取付型でもよいが、本発明の別の実施態様であ
る側面図である図3に示すように、本体1aに取付けた
止金具L1,L2 によって、ハウジング1が洗浄時のみ取
付けることができる着脱自在な構造であってもよい。そ
の場合、排出管6の構造は、可撓管6aの先端にある継
手6bにより着脱口6cに着脱自在となる様構成されて
いる。また、本体1aの底部両側には糸道口1b,1c
(図2参照)がそれぞれ設けられている。これら糸道口
1b,1cの近傍には、図2に示すように、レール1
d,1d及びレール1e,1eが設けられ、液漏れ防止
用のカバー5,5が被着されている。一方、本体1aの
底壁は、中央が低くなるように僅かに傾斜しており、中
央には排出口1fが設けられている。排出口1fは、噴
射ノズル11,11から噴射された液体を、図2に示す
ように、排出管6から排出ピット7へ排出する。そし
て、このハウジング1内には、円筒体8、例えば、糸条
Tを移送して熱延伸処理するホットロール8a,8bが
設けられている。
【0019】円筒体8、即ち、ホットロール8a,8b
は、図示しない機台に取付けられた駆動モータにより、
予め設定した速度で回転され、上流側に配置されるホッ
トロール8aと下流側に配置されるホットロール8bと
の間に糸条Tを複数回巻回し、所定の速度で熱延伸処理
しながら移送する。糸条Tは、図2に示すように、本体
1aの底部に設けた一方の糸道口1bからハウジング1
内へと導入され、ホットロール8a,8bで延伸処理さ
れた後、本体1aの底部に設けた他方の糸道口1cから
ハウジング1の外部へと導出される。
【0020】移動手段10は、糸条Tを搬送するホット
ロール8a,8bの表面に付着する油剤や白粉等の汚れ
を高圧の液体で洗浄するもので、ホットロール8a,8
bのそれぞれに設けられている。従って、ホットロール
8aに設けた一方の移動手段10について説明し、ホッ
トロール8bに設けた他方の移動手段10については、
図中同一の構成要素に同一の符合を付して詳細な説明を
省略する。
【0021】移動手段10は、噴射ノズル11、この噴
射ノズル11をホットロール8aに沿って移動させるエ
アシリンダ12、位置検出スイッチS1,S2 及びコント
ローラC1,C2 等を備えている。噴射ノズル11は、中
空ロッド13の先端に取付けてホットロール8aの側部
に配置され、ホットロール8aの表面に高圧の加圧洗浄
液を噴射する。噴射ノズル11は、糸条Tがホットロー
ル8a,8bに巻回されて製糸作業が行われている間
は、図1に示す位置に待機している。加圧洗浄液として
は、水で十分であるが、例えば、水酸化ナトリウム等の
活性剤を含む水溶液や砥粒を混ぜた混合水等を使用して
もよく、特に限定されるものではない。この噴射ノズル
11は、図1及び図4に示すように、エアシリンダ12
を貫通してハウジング1内へ出没自在な中空ロッド13
に接続した可撓管21により、高圧配管22を介して洗
浄液の貯蔵タンク23と接続され、高圧配管22に設け
た高圧ポンプ20によって加圧された洗浄液が圧送され
てくる。噴射ノズル11は、口径及び口数が円筒体8が
洗浄処理すべき糸条T、用いる油剤の種類、洗浄周期等
に応じて異なるが、一般に、口径は0.5〜3.0mm、口
数は円筒体8当たり少なくとも1個あればよい。そし
て、噴射ノズル11から噴射される加圧洗浄液による円
筒体8表面の洗浄効果を高めるためには、噴射流による
破壊効果の大きい遷移領域が円筒体8の表面に位置する
ように、噴射ノズル11と円筒体8との間隔G(図1参
照)を決める。この場合、噴射ノズル11の口径及び加
圧洗浄液の後述する圧力等から、噴射ノズル11と円筒
体8との間隔Gは、10〜300mm、より好ましくは
10〜100mm程度に設定することが望ましい。
【0022】ここで、貯蔵タンク23には、液面検出用
のバルブ23aが設けられ、このバルブ23aにより洗
浄液の液面が予め設定した位置に保持されている。ま
た、噴射ノズル11から噴出する加圧洗浄液は、高圧配
管22に設けた電磁弁Vを制御盤30に設けたスイッチ
30aでオン・オフ切替することにより噴出が制御され
る。高圧ポンプ20は、噴射ノズル11から噴出する加
圧洗浄液の圧力を50kg/cm2 ・G〜500kg/c
2 ・G、より好ましくは200 kg/cm2 ・G以上に
加圧し得ることが望ましく、例えば、プランジャポンプ
やギアポンプ等が使用できる。
【0023】また、洗浄力と加圧水によるロール表面へ
の影響を考慮すると、以下のようになる。すなわち、洗
浄力を上げるには、圧力を高く、ノズル口径を増やせば
噴射水が有する洗浄力を大きくすることができる。しか
し、極端に圧力,口径を上げるとロール表面への損傷が
表われる。したがって、製糸性を落とすことなく洗浄し
得る洗浄力を得るためには、口径が0.5mm以上、圧力
が50kg/cm2 ・G以上の条件が必要であり、ロール
表面への損傷を考慮すると、口径が3mm 以下、圧力が50
0 kg/cm2 ・G以下の条件で洗浄する必要がある。
【0024】また、制御盤30は、位置検出スイッチS
1,S2 、コントローラC1,C2 、高圧配管22に設けた
高圧ポンプ20や電磁弁Vと電気的に接続され、位置検
出スイッチS1,S2 からの信号により高圧ポンプ20,
電磁弁Vの作動を制御するコントローラが内蔵されてい
る。エアシリンダ12は、中空ロッド13を、図1に二
点鎖線で示すようにハウジング2内へ出没作動させるも
ので、図4に示すように、加圧空気の配管PA と切替弁
14及びコントローラC1,C2 を介して接続され、切替
弁14は位置検出スイッチS1,S2 からの信号により作
動が正・逆に切り替わる。
【0025】位置検出スイッチS1,S2 は、エアシリン
ダ12によって出没作動される中空ロッド13の往復動
位置を検出し、図1に示すように、噴射ノズル11によ
るホットロール8a表面を洗浄すべき洗浄ストロークL
A 及び加圧洗浄液の噴射タイミングを決定するスイッチ
で、配置間隔LB を洗浄ストロークLA と等しく設定で
きるように位置調整可能である。
【0026】コントローラC1,C2 は、エアシリンダ1
2によって駆動される中空ロッド13の出没速度、即
ち、噴射ノズル11の移動速度を調節するもので、エア
シリンダ12の近傍に設けた速度検出器SV から制御盤
30に出力される信号に基づいて、制御盤30から出力
される制御信号により噴射ノズル11の移動速度を調節
する。
【0027】ここで、洗浄装置は、図1に示した洗浄装
置が1対のホットロール8a,8bの個々のロールに対
応して移動手段10,10を備えているのに対し、図5
に平面図を示す洗浄装置のように、一つのホットロール
8とこれに対応する一つの移動手段10を備えたもので
あってもよい。図5に示す洗浄装置は、ハウジング1内
におけるホットロール8の設置箇所が図1の洗浄装置と
異なる他は、図1の洗浄装置と同一に構成されている。
【0028】なお、本発明の糸条移送ロールの洗浄装置
およびその洗浄方法が適用できる糸条移送ロールとして
は、上記実施例では図1および図2に示したように、一
対のホットロール8a,8bに糸条Tを巻回して移送す
る態様のものを示したが、本発明はこの態様のものに限
定されるものではない。例えば、糸条移送ロールは、上
記図6および図7に示した糸条移送用のロールRE のよ
うに、単一のロールに糸条Tを半周だけ巻き掛ける態様
のものにも適用することができ、このような態様の糸条
移送ロールも本発明の糸条移送ロールの洗浄装置および
その洗浄方法に含まれる。
【0029】次に、本発明に係る糸条搬送ロールの洗浄
装置の作用を図1および図4を参照して説明する。先
ず、作業者は、図示しない前記駆動モータを作動させて
ホットロール8a,8bを回転させる。次に、制御盤3
0のスイッチ30aをオンすると、コントローラC1,C
2 によって設定された速度でエアシリンダ12,12が
中空ロッド13,13を前進させる。これにより、先
ず、位置検出スイッチS2 が作動し、次に位置検出スイ
ッチS1 が作動するまで、噴射ノズル11,11は、図
1に示す待機位置からホットロール8a,8bに沿って
2点鎖線で示す位置まで洗浄ストロークLA だけ前進す
る。
【0030】そして、位置検出スイッチS1 が作動する
と、制御盤30に信号が出力され、制御盤30はエアシ
リンダ12,12により中空ロッド13,13を後退さ
せると共に、電磁弁Vを開いて高圧ポンプ20を作動さ
せる。これにより、貯蔵タンク23から高圧配管22、
可撓管21及び中空ロッド13を経て噴射ノズル11に
加圧洗浄液が圧送され、噴射ノズル11,11は、ホッ
トロール8a,8bの表面に加圧洗浄液を噴射しながら
後退する。このとき、ホットロール8a,8bの表面に
噴射された加圧洗浄液は、ハウジング1内で回収され、
排出口1fから排出ピット7に導かれる。
【0031】このようにして、噴射ノズル11から加圧
洗浄液をホットロール8a,8bに噴射しながら中空ロ
ッド13,13が位置検出スイッチS2 の位置まで後退
すると、制御盤30は、上記と同様にして、エアシリン
ダ12,12により中空ロッド13,13を前進させ
て、洗浄操作を繰り返す。この繰り返しの回数は予め制
御盤30に入力しておくことができ、また、洗浄時間も
任意に設定できるが、手動操作で洗浄を行うことも可能
である。
【0032】そして、洗浄が完了し、エアシリンダ1
2,12が、中空ロッド13,13を後退させて噴射ノ
ズル11,11が待機位置まで後退すると、位置検出ス
イッチS2 からの信号により、制御盤30は高圧ポンプ
20の作動を停止させて加圧洗浄液の圧送を停止させる
と同時に、電磁弁Vを閉じる。かかるホットロール8
a,8bの洗浄においては、ホットロール8a,8bを
所定速度で回転させながら洗浄を行ってもよいし、回転
駆動させる前記駆動モータへの電力供給を停止したとき
の惰性回転を利用して洗浄を行ってもよい。
【0033】このように、製糸工程において、糸条Tを
移送するホットロール8a,8bにおいて、噴射ノズル
をロール8a,8bの表面に沿って移動させ、加圧洗浄
液でロール表面に付着した油汚れやゴミ等を洗い流すこ
とにより、十分な洗浄効果が得られると同時に糸条の生
産性を高めることができる。上記ロール洗浄装置におい
て、口径1.2mmの噴射ノズルを使用し、ホットロール
8a,8b間の間隔Gを40mmに設定し、高圧ポンプ
20としてプランジャポンプを用い、加圧水の圧力を1
00kg/cm2 ・Gに設定し、従来の洗浄装置では長
過ぎて洗浄ができなかった、長さ350mm、外径22
0mmの梨地ロールに、移動速度100mm/秒に設定
してローラを5000rpm で回転させて洗浄処理を行っ
た。その結果、水酸化ナトリウム水溶液を含ませた綿布
で洗浄した場合に比べて、優れた効果が得られた。
【0034】また、外径220mm、長さ250mmの
表面を鏡面仕上げしたロールに、上記と同様の条件で洗
浄処理を施したところ、同様の洗浄効果が得られた。更
に、上記ロール洗浄装置においては、洗浄作業が自動化
できることから、従来の手作業で行う場合には1ロール
当たり3工数/日を必要としていた人員を、1ロール当
たり0.8工数/日に短縮でき、洗浄作業を安全に行うこ
とができるうえ、上記のようにサイズの異なる異径ある
いは異長ロールであっても容易に洗浄処理でき、ブラシ
を用いなくとも十分な洗浄効果が得られた。また、ブラ
シ、ガイドロールおよび飛散防止カバー等を使用してい
ないので、これらによるロール表面の傷を発生すること
なく、洗浄を行なうことができた。
【0035】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
糸条移送ロールの洗浄装置およびその洗浄方法によれ
ば、製糸工程においてロール表面に付着する油剤等によ
る汚れを、ロールの大きさと無関係に洗浄することがで
き、構成要素が少なく、洗浄作業が簡単で作業性に優
れ、かつ、安全に作業することができる等の優れた効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、ロール洗浄方
法を適用する糸条移送ロールの洗浄装置の平面図であ
る。
【図2】図1のII−II線に沿った断面図である。
【図3】本発明の糸条移送ロールの洗浄装置に使用する
ハウジングの変形例を示す側面図である。
【図4】図1に示した糸条移送ロールの洗浄装置の配管
系並びに電気接続系統を示す概略構成図である。
【図5】図1に示した糸条移送ロールの洗浄装置と異な
る態様を示す糸条移送ロールの洗浄装置の平面図であ
る。
【図6】本発明の糸条移送ロールの洗浄装置およびその
洗浄方法が適用される製糸装置の模式図である。
【図7】本発明の糸条移送ロールの洗浄装置およびその
洗浄方法が適用される他の態様を示す製糸装置の模式図
である。
【図8】本発明の糸条移送ロールの洗浄装置およびその
洗浄方法が適用される更に他の態様を示す製糸装置の模
式図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 2,3 扉 4 シール材 6 排出管 7 排出ピット 8 円筒体 8a,8b ホットロール 10 移動手段 11 噴射ノズル 12 エアシリンダ 13 中空ロッド 14 切替弁 20 高圧ポンプ 21 可撓管 22 高圧配管 23 貯蔵タンク 30 制御盤 S1,S2 位置検出スイッチ C1,C2 コントローラ V 電磁弁 SV 速度検出器 PA 配管( 加圧空気の)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D02J 7/00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 糸条移送ロールと、この糸条移送ロール
    に対向配置されるノズルを支持し、前記糸条移送ロール
    の軸方向に移動させる移動手段と、前記移動手段のノズ
    ルに接続される液体圧送手段とを備え、この液体圧送手
    段から圧送される高圧液体を前記ノズルから噴出させて
    前記糸条移送ロールを洗浄することを特徴とする糸条移
    送ロールの洗浄装置。
  2. 【請求項2】 前記糸条移送ロールがホットロールであ
    る、請求項1記載の糸条移送ロールの洗浄装置。
  3. 【請求項3】 糸条移送ロールにノズルから高圧液体を
    噴出させて洗浄する糸条移送ロールの洗浄方法におい
    て、 イ) 製糸時には、前記ノズルを糸条の糸道から外れた
    位置に待機させ、 ロ) 洗浄時には、前記糸条移送ロールを回転させると
    共に、該糸条移送ロールの周面に対し、口径が0.5〜3.
    0mmの前記ノズルから50kg/cm2 ・G〜500
    kg/cm2 ・Gの噴射圧力で高圧液体を噴出しつつ、
    該ノズルを前記糸条移送ロールの軸方向に移動させて洗
    浄することを特徴とする糸条移送ロールの洗浄方法。
JP28643292A 1992-10-23 1992-10-23 糸条移送ロールの洗浄装置およびその洗浄方法 Pending JPH06136609A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28643292A JPH06136609A (ja) 1992-10-23 1992-10-23 糸条移送ロールの洗浄装置およびその洗浄方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28643292A JPH06136609A (ja) 1992-10-23 1992-10-23 糸条移送ロールの洗浄装置およびその洗浄方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06136609A true JPH06136609A (ja) 1994-05-17

Family

ID=17704313

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28643292A Pending JPH06136609A (ja) 1992-10-23 1992-10-23 糸条移送ロールの洗浄装置およびその洗浄方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06136609A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102776589A (zh) * 2011-05-11 2012-11-14 姚茂洪 洗涤塔中的分配盘
CN110407026A (zh) * 2019-07-12 2019-11-05 陈思 一种提高倒纱性能的倒纱机
CN113716392A (zh) * 2021-07-20 2021-11-30 皖缆集团股份有限公司 一种高效的电缆生产用清洁卷绕设备

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102776589A (zh) * 2011-05-11 2012-11-14 姚茂洪 洗涤塔中的分配盘
CN110407026A (zh) * 2019-07-12 2019-11-05 陈思 一种提高倒纱性能的倒纱机
CN110407026B (zh) * 2019-07-12 2021-03-09 吴江桑尚丝绸有限公司 一种具有倒纱性能的倒纱机
CN113716392A (zh) * 2021-07-20 2021-11-30 皖缆集团股份有限公司 一种高效的电缆生产用清洁卷绕设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3597911A (en) Method and apparatus for cleaning open-end spinning devices
US20050126589A1 (en) Cleaning device of slit nozzle for coating and coating apparatus
JPH06136609A (ja) 糸条移送ロールの洗浄装置およびその洗浄方法
KR100362649B1 (ko) 스트립 표면에 부착된 이물질 제거용 롤의 표면청소장치
US4952325A (en) Apparatus and method for cleaning filtered accumulation from an annular filter
KR100257347B1 (ko) 로타리 스크린 나염기
JPH06184807A (ja) 糸条移送ロールの洗浄装置およびその洗浄方法
JP3747379B2 (ja) 糸条移送ロールの洗浄方法およびその洗浄装置
JPH07186048A (ja) 糸条移送ロールの洗浄方法及びその装置
CN112647220A (zh) 一种具有清洗功能的纱线上蜡装置
JP2001064891A (ja) シャワー洗浄装置
KR100408665B1 (ko) 필터 용기 내의 스와프 제거 장치
KR100525647B1 (ko) 연속소둔라인의 스트립 부착 간지 제거장치
CN211546925U (zh) 一种兔毛纱线加工用清洗装置
KR950001938Y1 (ko) 슬러지필터(Sludge Filter)의 여지(濾紙) 세척장치
KR100520346B1 (ko) 회전롤의 표면 소제 장치
CN220812221U (zh) 自动清洁的玻璃纤维拉丝机
CN210394613U (zh) 一种高强高模聚乙烯纤维生产用纺丝机
JPH05309309A (ja) 塗布ノズルの洗浄装置
KR20020000924A (ko) 강판 코팅롤의 수분 제거장치
JPH06199410A (ja) ロール清掃装置
JP3000378U (ja) タンク洗浄装置
KR102086974B1 (ko) 원단정련장치
KR101861640B1 (ko) 압연유 이물질 제거장치
JPS6240665Y2 (ja)