JPH06136120A - 可溶性ポリイミドの製造方法 - Google Patents

可溶性ポリイミドの製造方法

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JPH06136120A
JPH06136120A JP28910392A JP28910392A JPH06136120A JP H06136120 A JPH06136120 A JP H06136120A JP 28910392 A JP28910392 A JP 28910392A JP 28910392 A JP28910392 A JP 28910392A JP H06136120 A JPH06136120 A JP H06136120A
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Japan
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polyimide
imidization
polyamic acid
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JP28910392A
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English (en)
Inventor
Michinori Nishikawa
通則 西川
Takeshi Miyamoto
宮本  剛
Shigeo Kawamura
繁夫 河村
Yusuke Tsuda
祐輔 津田
Nobuo Bessho
信夫 別所
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 脂環族および/または脂肪族テトラカルボン
酸二無水物とジアミンから得られるポリアミック酸のイ
ミド化反応時の塩基性触媒として、脂肪族および/また
は脂環族3級アミンを用いてイミド化反応させることを
特徴とする可溶性ポリイミドの製造方法。 【効果】 イミド化時の触媒量が低減でき、イミド化時
のイミド化温度を100℃以下に降下でき、従来にない
高い透明性を有する可溶性ポリイミドが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は可溶性ポリイミドの製造
方法に関する。さらに詳しくは、イミド化時の触媒量が
低減でき、イミド化時のイミド化温度を100℃以下に
降下でき、従来にない高い透明性を有する可溶性ポリイ
ミドを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子部品、例えばIC、トランジ
スター、磁気ヘッドなどの層間絶縁膜、太陽電池の絶縁
膜、ならびに各種素子の保護膜、α線遮断膜および液晶
配向膜としてポリイミドが用いられており、中でも可溶
性ポリイミドは、溶液とした場合に優れた保存安定性を
有している。また、ポリイミドの前駆体であるポリアミ
ック酸を250〜350℃で熱イミド化して得られるポ
リイミドに比べ、高温熱処理が不必要であるメリットを
有している。
【0003】前記の可溶性ポリイミドは一般には、ポリ
アミック酸溶液に塩基性触媒としての芳香族塩基である
ピリジンと脱水剤としての無水酢酸を加え、100〜1
50℃の温度でイミド化反応を行うことにより製造され
る。この際の可溶性ポリイミドとしては、全芳香族ポリ
イミドよりも、溶媒に対する溶解性の観点から、脂環族
および/または脂肪族テトラカルボン酸二無水物とジア
ミンから得られる可溶性ポリイミドが好ましい。しかし
ながら、得られる可溶性ポリイミド溶液は、黄色を有し
ており、ポリイミドフィルムとした時、透過率の低下を
引き起こすという問題を有していた。また、微量に残留
するイミド化触媒および着色に寄与すると考えられるイ
ミド化時の副生成物が各種素子の特性に影響を及ぼす可
能性を有していた。さらに、100℃以下の温度でピリ
ジンを用いてイミド化を行い、可溶性ポリイミド溶液の
着色を抑えるという試みもあるが、得られるポリマーの
イミド化率が70%に満たないという問題点を有してい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、可溶
性ポリイミドの工業的に有利な製造方法を提供すること
にある。本発明の他の目的は、前記従来の問題点を解決
し、イミド化時の触媒が低減でき、イミド化時のイミド
化温度を100℃以下に降下でき、従来にない高い透明
性を有する可溶性ポリイミドを製造する方法を提供する
ことにある。本発明のさらに他の目的および利点は以下
の説明から明らかとなろう。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、本発明
の上記目的および利点は、下記式(1)
【0006】
【化3】
【0007】ここで、R1は下記式
【0008】
【化4】
【0009】よりなる群から選ばれる4価の有機基であ
り、そしてR2は2価の有機基である、
【0010】で表わされる繰返し単位を有するポリアミ
ック酸を、該繰返し単位1モル当り0.01〜0.75モ
ルの脂肪族および/または脂環族3級アミンの存在下
に、イミド化せしめることを特徴とする可溶性ポリイミ
ドの製造方法によって達成される。
【0011】本発明方法によれば、イミド化時のイミド
化温度を100℃以下に降下でき、従来にない高い透明
性を有する可溶性ポリイミドが得られる。
【0012】上記一般式(1)で表わされる構造単位
は、下記式(1)−a
【0013】
【化5】
【0014】(ここで、R1の定義は上記一般式(1)
に同じである)で表わされるテトラカルボン酸二無水物
と下記式(1)−b H2N−R2−NH2 ...(1)−b (ここで、R2の定義は上記一般式(1)に同じであ
る)で表わされるジアミン化合物を出発原料とし、両者
を反応させることにより製造することができる。
【0015】上記式(1)−aで表わされるテトラカル
ボン酸二無水物としては、例えば下記式
【0016】
【化6】
【0017】で表わされる化合物を好ましいものとして
挙げることができる。これらの中でも、2,3,5−トリ
カルボキシシクロペンチル酢酸二無水物がさらに好まし
い。かかるテトラカルボン酸二無水物は単独であるいは
2種以上一緒に用いることができる。
【0018】また、上記式(1)−bのジアミン化合物
としては、例えばp−フェニレンジアミン、m−フェニ
レンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、
4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミ
ノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニ
ルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、
1,5−ジアミノナフタレン、3,3’−ジメチル−4,
4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンズ
アニリド、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,
3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベ
ンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2,
2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プ
ロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4
−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−
ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホ
ン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、
1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3
−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビ
ス(4−アミノフェニル)−10−ヒドロアントラセ
ン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、
4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,
2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフ
ェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,
5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−
4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−(p−フェニ
レンジイソピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−
フェニレンジイソピリデン)ビスアニリンなどの芳香族
ジアミン;
【0019】ジアミノテトラフェニルチオフェンなどの
ヘテロ原子を有する芳香族ジアミン;1,1−メタキシ
リレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメ
チレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチ
レンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレ
ンジアミン、ノナメチレンジアミン、1,4−ジアミノ
シクロヘキサン、イソホロンジアミン、テトラヒドロジ
シクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,
7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシク
ロ[6,2,1,02.7]−ウンデシレンジメチルジアミ
ン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)
などの脂肪族または脂環族ジアミン;
【0020】
【化7】
【0021】(式中、Rはメチル基、エチル基、プロピ
ル基などのアルキル基、シクロヘキシル基などのシクロ
アルキル基またはフェニル基などのアリール基のような
炭素数1〜12の炭化水素基を示し、pは1〜3、qは
1〜20のそれぞれ整数を示す)などで表わされるジア
ミノオルガノシロキサンが挙げられる。これらのうち、
p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニ
ルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,
2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プ
ロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレ
ン 、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ア
ミノフェニル)ヘキサフルオロプロパンが好ましい。こ
れらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用でき
る。また、これらジアミンは市販品をそのまま使用して
も、再還元して使用してもよい。
【0022】反応に用いられる上記有機溶媒としては、
反応で生成するポリアミック酸を溶解しうるものであれ
ば特に制限はないが、γ−ブチロラクトン、N−メチル
−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,
N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テ
トラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルアミドなどの非
プロトン系極性溶媒;m−クレゾール、キシレノール、
フェノール、ハロゲン化フェノールなどのフェノール系
溶媒を挙げることができる。有機溶媒の使用量は、通
常、テトラカルボン酸二無水物および全ジアミン化合物
の総量が、反応溶液の全量に対して0.1〜30重量%
になるようにするのが好ましい。また、この際の反応温
度は、通常0〜150℃、好ましくは0〜100℃の反
応温度で行われる。
【0023】テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合
物の使用割合は、ジアミン化合物中のアミノ基1当量に
対してテトラカルボン酸二無水物の酸無水物基を0.2
〜2当量とするのが好ましく、より好ましくは0.3〜
1.2当量である。
【0024】本発明に用いられる可溶性ポリイミドは、
上記したポリアミック酸を、塩基性触媒としての脂肪族
および/または脂環族3級アミンの存在下でイミド化す
ることにより得られる。この際の脂肪族および/または
脂環族3級アミンとしては、例えばトリメチルアミン、
トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイ
ソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−t
−ブチルアミン、N−メチルピロリジン、N−エチルピ
ロリジン、N−メチルピペリジン、N−エチルピペリジ
ン、N−メチルアジリジン、N−エチルアジリジン、N
−メチルアゼチジン、N−エチルアゼチジン、N−メチ
ルモルホリン、N−エチルモルホリン、1−アセチルピ
ペジジン、1−メチル−4−メチルピペラジン、1−メ
チルホモピペリジン、クイヌクリジン、1−アザ−1−
シクロペンテン、1−アザニアプロペラン、1−ベンジ
ル−3−ピロリン、ビス(ペンタメチレン)ウレア、ビ
ス(ピロリジノ)メトキシホスフィン)、3−(ジメチ
ルアミノ)−5,5−ジメチル−2−シクロヘキセン−
1−オン、4−[2−(ジメチルアミノエチル)]モル
ホリン、ジピペリジノメタン、4,4’−トリメチルビ
ス(ジピメラジン)、1−トリメチルシリルピロリジ
ン、N−メチルペルヒドロインドール、N−エチルペル
ヒドロインドール、4−ピペリジノ−4−メチルピペリ
ジン、1,4−ジメチル−2,5−ピペラジンジオン、
1,3,5−トリメチルヘキサヒドロ−1,3,5−トリア
ジン、1,3,5−トリエチルヘキサヒドロ−1,3,5−
トリアジン、1,3,5−トリメチルシアヌリックアシッ
ド、1,3,5−トリエチルシアヌリックアシッド、8−
メチル−8−アザビシクロ−[3,2,1]−オクタン、
4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−
ジアザビシクロ−[8,8,8]−ヘキサコサン、4,7,
13,16,21−ペンタオキサ−1,10−ジアザビシ
クロ−[8,8,5]−トリコサン、1,8−ジアザビシ
クロ−[5,4,0]−7−ウンデセン、1,4−ジアザ
ビシクロ−[2,2,2]−オクタン、3−メチル−3−
アザビシクロ−[3,2,2]−ノナンなどを挙げること
ができる。これらのうち、トリメチルアミン、トリエチ
ルアミン、トリ−n−プロピルアミン、N−メチルピロ
リジン、N−エチルピロリジン、N−メチルピペリジ
ン、N−エチルピペリジンが好ましい。
【0025】塩基性触媒の使用量は、ポリアミック酸の
繰り返し単位1モルに対して0.01〜0.75モルとす
るのが必要である。この際、塩基性触媒の使用量が少な
すぎるとイミド化の進行が遅れ、また、塩基性触媒量が
多すぎると得られるポリイミドの透明性が低下する。
【0026】イミド化反応は脱水剤の存在下で実施する
のが好ましい。脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水
プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を
有利に用いることができる。また、脱水剤の使用量は、
ポリアミック酸の繰り返し単位1モルに対して1.6〜
20モルとするのが好ましい。この際のイミド化反応の
温度は、好ましくは100℃以下、より好ましくは20
℃〜100℃である。このようにして得られる可溶性ポ
リイミドの固有粘度[ηinh=(ln ηrel/C、C
=0.5g/dl、30℃、N−メチル−2−ピロリド
ン中、以下同条件にて固有粘度を測定]は、通常、0.
05〜10dl/g、好ましくは0.05〜5dl/g
である。
【0027】なお、前記イミド化反応の有機溶媒には、
貧溶媒であるアルコール類、ケトン類、エステル類、エ
ーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類を生成す
る重合体が析出しない程度に併用することができる。か
かる貧溶媒としては、例えばメチルアルコール、エチル
アルコール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノ
ール、エチレングリコール、プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸
ブチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチ
ルエーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エ
チレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレング
リコール−i−プロピルエーテル、ブチルセロソルブ、
エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコ
ールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール
ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタ
ン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、
トリクロロエタン、クロルベンゼン、o−ジクロルベン
ゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トル
エン、キシレンなどを挙げることができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるも
のではない。なお、ポリイミドフィルムの透過率は、キ
ャスト法により作製した50μmのフィルムについて、
紫外可視分光計(400nm)で測定した。
【0029】合成例1 1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラ
ヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト
[1,2−c]フラン−1,3−ジオン60.0gおよび
p−フェニレンジアミン21.6gをγ−ブチロラクト
ン988gに溶解させ、室温で6時間反応させた。次い
で、反応混合物を大過剰のメタノールに注ぎ、反応生成
物を沈澱させた。その後、メタノールで洗浄し、減圧下
40℃で15時間乾燥させて、固有粘度1.44dl/
gのポリアミック酸Ia60.2gを得た。
【0030】実施例1 合成例1で得られたポリアミック酸Ia30.0g(0.
074モル)を570gのγ−ブチロラクトンに溶解
し、3.7g(0.037モル)のトリエチルアミンと2
2.4g(0.22モル)の無水酢酸を添加し、60℃で
3時間イミド化反応をさせた。次いで、反応生成液を合
成例1と同様に沈澱させ、固有粘度1.35dl/gの
ポリイミドIIa24.0gを得た。
【0031】実施例2 合成例1において、ジアミンを4,4’−ジアミノジフ
ェニルメタン39.6gとした以外は、合成例1と同様
にしてポリアミック酸Ibを得、さらにこのポリアミッ
ク酸Ibを用いて実施例1と同様にしてイミド化反応を
行い、固有粘度1.26dl/gのポリイミドIIb2
2.2gを得た。
【0032】実施例3 合成例1において、テトラカルボン酸二無水物を1,2,
3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物42.
0gとした以外は合成例1と同様にしてポリアミック酸
Icを得、さらにこのポリアミック酸Icを用いて実施
例1と同様にしてイミド化反応を行い、固有粘度1.0
6dl/gのポリイミドIIc22.2gを得た。
【0033】実施例4 合成例1において、テトラカルボン酸二無水物を2,3,
4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物
42.4gとした以外は合成例1と同様にしてポリアミ
ック酸Idを得、さらにこのポリアミック酸Idを用い
て実施例1と同様にしてイミド化反応を行い、固有粘度
1.28dl/gのポリイミドIId23.4gを得た。
【0034】実施例5 合成例1において、テトラカルボン酸二無水物を1,2,
3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物39.6gとし
た以外は合成例1と同様にしてポリアミック酸Ieを
得、さらにこのポリアミック酸Ieを用いて実施例1と
同様にしてイミド化反応を行い、固有粘度1.16dl
/gのポリイミドIIe20.2gを得た。
【0035】実施例6 合成例1において、テトラカルボン酸二無水物を5−
(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル
−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物5
2.8gとした以外は合成例1と同様にしてポリアミッ
ク酸Ifを得、さらにこのポリアミック酸Ifを用いて
実施例1と同様にしてイミド化反応を行い、固有粘度
1.36dl/gのポリイミドIIf25.2gを得
た。。
【0036】実施例7 合成例1において、テトラカルボン酸二無水物をビシク
ロ−[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−
テトラカルボン酸二無水物49.6gとした以外は合成
例1と同様にしてポリアミック酸Igを得、さらにこの
ポリアミック酸Igを用いて実施例1と同様にしてイミ
ド化反応を行い、固有粘度1.38dl/gのポリイミ
ドIIg25.2gを得た。
【0037】実施例8 実施例1において、トリエチルアミンの代わりにN−メ
チルピロリジン3.1g(0.037モル)を用いた以外
は合成例2と同様にして、固有粘度1.36dl/gの
ポリイミドIIh24.0gを得た。
【0038】実施例9 実施例1において、テトラカルボン酸二無水物を2,3,
5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物44.
8gとした以外は合成例1と同様にしてポリアミック酸
Ilを用いて実施例1と同様にしてイミド化反応を行
い、固有粘度1.29dl/gのポリイミドIIi24.
9gを得た。
【0039】比較例1 実施例1において、トリエチルアミンの代わりにピリジ
ン29.2g(0.37モル)を用い、イミド化温度を1
20℃とした以外は実施例1と同様にして、固有粘度
1.25dl/gのポリイミドIIj24.0gを得た。
【0040】比較例2 実施例1において、トリエチルアミンの代わりにピリジ
ン29.2g(0.37モル)を用い、イミド化温度を9
0℃とした以外は実施例1と同様にして、固有粘度1.
46dl/gのポリイミドIIk21.5gを得た。
【0041】比較例3 実施例1において、トリエチルアミン7.5g(0.07
4モル)を用いた以外は実施例1と同様にして、固有粘
度1.40dl/gのポリイミドIIl21.5gを得
た。
【0042】ポリイミドの評価1 実施例1で得られたポリイミドIIaを重ジメチルスル
ホキシドに溶解させ、 1H−NMRを用いてイミド化率
を測定したところ、イミド化率は100%であった。ま
た、実施例1で得られた重合体IIaをγ−ブチロラク
トンに溶解させて、固形分濃度10重量%の溶液とし、
この溶液をガラス基板上にドクターナイフを用いて流延
し、180℃で1時間焼成し、50μmのポリイミドフ
ィルムを得た。ポリイミドフィルムの透過率は92%で
あり、高い透明性を有していた。
【0043】さらに、実施例2〜8で得られたポリイミ
ドIIb、IIc、IId、IIe、IIf、IIg、
IIh、IIiを用いて、ポリイミドIIaと同様にイ
ミド化率および透過率を測定した。結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】ポリイミドの評価2 比較例1、2、3で得られたポリイミドIIj、II
k、IIlを用いた以外はポリイミドの評価1と同様に
してイミド化率を測定したところ、イミド化率はそれぞ
れ100%、65%、100%であり、ポリイミドII
kでは十分なイミド化率が得られなかった。また、ポリ
イミドの評価1と同様にして透過率を測定したところ、
透過率はそれぞれ75%、80%、70%と透明性に劣
るものであった。
【0046】
【発明の効果】本発明の可溶性ポリイミドの製造方法に
よれば、前記従来の問題点を解決し、イミド化時の触媒
量が低減でき、イミド化時のイミド化温度を100℃以
下に降下でき、従来にない高い透明性を有する可溶性ポ
リイミドが得られる。従って、本発明の可溶性ポリイミ
ド溶液は、透明性、電気的性質に優れ、電子産業部門に
おいて、例えばIC、トランジスター、磁気ヘッドなど
の層間絶縁膜、太陽電池の絶縁膜、並びに各種素子の保
護膜、α線遮断膜および液晶配向膜に好適に用いること
ができ、例えばポリエステル、ポリエーテルスルホンな
どの有機高分子材料、ガラス、シリコンウェハー、IT
O透明電極のコーティング用素材として、特に優れた性
能を発揮するものである。
フロントページの続き (72)発明者 津田 祐輔 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内 (72)発明者 別所 信夫 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1) 【化1】 ここで、R1は下記式 【化2】 よりなる群から選ばれる4価の有機基であり、そしてR
    2は2価の有機基である、で表わされる繰返し単位を有
    するポリアミック酸を、該繰返し単位1モル当り0.0
    1〜0.75モルの脂肪族および/または脂環族3級ア
    ミンの存在下に、イミド化せしめることを特徴とする可
    溶性ポリイミドの製造方法。
JP28910392A 1992-10-27 1992-10-27 可溶性ポリイミドの製造方法 Withdrawn JPH06136120A (ja)

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