JPH0613483B2 - フエニルピリダジノン誘導体 - Google Patents

フエニルピリダジノン誘導体

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JPH0613483B2
JPH0613483B2 JP60251958A JP25195885A JPH0613483B2 JP H0613483 B2 JPH0613483 B2 JP H0613483B2 JP 60251958 A JP60251958 A JP 60251958A JP 25195885 A JP25195885 A JP 25195885A JP H0613483 B2 JPH0613483 B2 JP H0613483B2
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博之 小池
晋作 小林
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Description

【発明の詳細な説明】 (目的) 本発明は優れた強心作用、抗高血圧作用、胃液分泌抑制
作用及び/又は血小板凝集阻害作用を有する新規なピリ
ダジノン誘導体及びその薬理上許容される塩並びにその
製法に関する。
従来、強心作用、抗高血圧作用等を有するピリダジノン
誘導体としては、アルコキシフェニル基等で置換された
ピリダジノン誘導体が知られている(特開昭47−18884
号及び特開昭58−8015号公報)。
本発明者らは、新規なピリダジノン誘導体の合成とその
薬理作用について、長年に亘って鋭意検討を行い、これ
らの誘導体が優れた強心作用、抗高血圧作用、胃液分泌
抑制作用及び/又は血小板凝集阻害作用を有すること、
又は/及びその作用の持続性も優れていること並びに活
性化合物の合成のための重要中間体であること等を見出
して本発明を完成するに至った。
(構成) 本発明に係る新規なピリダジノン誘導体は一般式 を有する。
上記式中、 R及びRは同一又は異なって水素原子又は低級アル
キル基を示し、Rは、式−(NH)n-NHR6を有する基〔式
中、Rは、1又は2個の置換基を有するC−C10
アルキル基(該置換基は、低級アルキル、ヒドロキシ低
級アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、
ホルミル、置換されていてもよいC−Cのアルカノ
イル、C−Cのアルケノイル、アリールアシル、ヘ
テロアリールアシル、低級アルコキシカルボニル、アラ
ルキルオキシカルボニル、カルバモイル、モノ若しくは
ジ低級アルキルカルバモイル、低級アルキルスルホニル
又はアリールスルホニルで置換されていてもよいピペラ
ジニル基;ピペラジニル基の置換分の同様の基で置換さ
れていてもよいホモピペラジニル基;ヘテロシクリルア
シル基;イミダゾリル基;カルバモイル基;又はモノ若
しくはジ低級アルキルカルバモイル基を示す。)、ヘテ
ロシクリル基又はヘテロアリール基を示し、nは、0又
は1の整数を示す。〕又は 式 −NH-NHR7を有する基
(式中Rは、アリールアシル基又はヘテロシクリルア
シル基を示す。)を示し、 R及びRは同一又は異なって水素原子、低級アルキ
ル基、ハロゲノ低級アルキル基、ハロゲン原子、低級ア
ルコキシ基、低級脂肪族アシルオキシ基、アミノ基、モ
ノ若しくはジ低級アルキルアミノ基、低級脂肪族アシル
アミノ基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボニル
基、カルバモイル基、モノ若しくはジ−低級アルキルカ
ルバモイル基、ウレイド基、低級アルキルウレイド基、
チオウレイド基、低級アルキルチオウレイド基、シアノ
基又はニトロ基を示し、Qは、酸素原子又は硫黄原子を
示し、AはC−Cのアルキレンを示し、点線を含む
結合は単結合又は二重結合を示す。
化合物(I)における、R乃至Rに使用されている語
句の定義及び具体例は次の通りである。
低級アルキル基又は低級アルコキシ基等のアルキル部分
はC−Cのアルキル基を示し、例えば、メチル、エ
チル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソ
ブチル、s−ブチル基をあげることができ、好適にはメ
チル又はエチル基である。
の置換されたC−C10のアルキル基は、例えば、
前述のC−Cのアルキル基の他に、n−ペンチル、
イソペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オク
チル、n−ノニル、n−デシルをあげることができ、好
適にはC−Cのアルキル基であり、さらに好適に
は、C−Cのアルキル基である。
アリール基又はアリールオキシ基、アラルキル基若しく
はアリールアシル基等のアリール部分は1乃至3個の置
換基を有してもよいフエニル又はナフチル基を示し、該
置換基は、例えば低級アルキル基、低級アルコキシ基、
水酸基、トリフルオロメチル基、スルファモイル基、低
級アルキルスルファモイル基又は弗素、塩素、臭素、沃
素のようなハロゲン原子をあげることができるが、好適
には置換されていてもよいフエニル基で、その置換基は
メチル、エチル、メトキシ、トリフルオロメチル、スル
ファモイル、弗素原子又は塩素原子である。
アラルキル基又はアラルキルオキシ基のアラルキル部分
は、アリール置換のC−Cアルキル基であり、好適
にはベンジル、p−メチルベンジル、p−ブロムベンジ
ル、m−クロルベンジル、p−メトキシベンジル、ジフ
エニルメチル、ジ−(p−フルオロフエニル)メチル、
フエネチル基を示す。
置換されていてもよいC−Cのアルカノイル基は、
例えば、アセチル、プロピオニル、ブチル、バレリル、
イソバレリル、ヘキサノイル基であり、特に好適にはア
セチル基である。
又、置換されていてもよいアルカノイル基の置換分は、
低級アルコキシ、ハロゲン、アリール、後述するヘテロ
シクリル又はシクロペンチル、シクロヘキシルのような
−Cのシクロアルキルであるが、好適には、メト
キシ、エトキシ、クロル、フルオロ、フエニル、トリ
ル、ピリジル、フリル、チエニル、シクロペンチル又は
シクロヘキシル基である。
−Cのアルケノイル基は、例えば、アクリロイ
ル、メタアクリロイル又はクロトノイル基である。
低級脂肪アシルオキシ基又は低級脂肪族アシルアミノ基
のアシル部分は、C−Cの脂肪族アシル基であり、
例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル
基であり、好適にはアセチル基である。
ヘテロアリール基又はヘテロアリールアシル基のヘテロ
アリール部分は、1乃至2個の酸素原子、硫黄原子又は
窒素原子を含む5乃至6員環状芳香基であって、低級ア
ルキル基で置換されていてもよい基を示し、例えば、フ
リル、チオフリル、1−メチルピロリル、2,5−ジメ
チルピロリノ、ピリジル、2−メチルピリジル、3−エ
チルピリジル、オキサゾリル、イミダゾリル、チアゾリ
ジル、ピリミジル基をあげることができるが好適には、
フリル、チオフリル、ピリジル基である。
ヘテロシクリル基又はヘテロシクリルアシル基のヘテロ
シクリル部分は、1乃至2個の酸素原子、硫黄原子又は
窒素原子を含む3乃至7員環状基を示し、例えば、テト
ラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロ
チオフリル、テトラヒドロチオピラニル、アジリジニ
ル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ヘキ
サヒドロアゼピニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジ
ニル、チアゾリジニル、モルホリニル、チオモルホリニ
ル、N−置換ピペラジニル(該置換基は低級アルキル
基、アラルキル基、置換されていてもよいフエニル基、
低級アルコキシカルボニル基を示すが、好適にはメチ
ル、エチル、ベンジル、フエニル、メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル基である。)をあげることがで
きるが、好適には5乃至6員環状基である。
ハロゲノ低級アルキル基としては、例えば、フルオロメ
チル、クロロメチル、トリフルオロメチル、2−クロロ
エチル、4−フルオロブチル基をあげることができ、好
適には、トリフルオロメチル基である。
AのC−Cのアルキレン基は、例えば、メチレン、
メチルメチレン、エチレン、プロピレン、トリメチレ
ン、エチルエチレン、テトラメチレン、1−メチルトリ
メチレン、2−メチルトリメチレン、3−メチルトリメ
チレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン基をあげるこ
とができ、好適にはメチレン、エチレン、トリメチレン
又はテトラメチレン基であり、特に好適にはメチレン基
である。
アミノ基の保護基としては、例えはベンジル、p−メト
キシベンジルのようなアラルキル基又はベンジルオキシ
カルボニル、p−ブロモベンジルオキシカルボニルのよ
うなアラルキルオキシカルボニル基をあげることができ
る。
本発明の前記一般式(I)を有する化合物のうち、塩基性
を示す化合物は必要に応じて薬理上許容される酸付加塩
の形にすることができる。そのような酸付加塩とは塩基
性化合物の毒性を増大しない酸との塩を意味するもの
で、これらの酸付加塩としては、塩酸、臭化水素酸、ヨ
ウ化水素酸、リン酸、メタリン酸、硝酸、及び硫酸のよ
うな鉱酸、並びに酢酸、シュウ酸、酒石酸、クエン酸、
安息香酸、グリコール酸、グルコン酸、グルクロン酸、
コハク酸、マレイン酸、フマル酸のような有機酸の塩を
あげることができる。
又、化合物(I)において、好適には、 (1)R又はRが水素原子又はメチル基である化合
物、 (2)Rが式−NHR6を有する基〔式中、Rは、置換さ
れたC−Cのアルキル基〔該置換基は、ピペラジニ
ル基、置換されたピペラジニル基(該置換基は、低級ア
ルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルキル、
低級アルコキシ、ハロゲン若しくはトリフルオロメチル
で置換されていてもよいフエニル基、ヘテロアリール
基、アラルキル基、ホルミル基、低級アルコキシ、ハロ
ゲン若しくはフエニルで置換されていてもよいC−C
のアルカノイル基、C−Cのアルケノイル基、低
級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン若しくはトリフ
ルオロメチルで置換されていてもよいベンゾイル基、ヘ
テロアリールアシル基、低級アルコキシカルボニル基、
低級アルキルスルホニル基、低級アルキル、低級アルコ
キシ若しくはハロゲンで置換されていてもよいベンゼン
スルホニル基又はモノ若しくはジ低級アルキルカルバモ
イル基を示す。)、ホモピペラジニル基、5乃至6員環
状ヘテロシクリルアシル基、イミダゾリル基又はモノ若
しくはジ低級アルキルカルバモイル基を示す。〕、5乃
至6員環状ヘテロシクリル基又はヘテロアリール基を示
す。〕又は 式 −NHNHR7を有する基(式中、Rは、
低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン若しくはスル
ファモイルで置換されていてもよいベンゾイル基又は5
乃至6員環状ヘテロシクリルアシル基を示す。)である
化合物、 (3)Rが3位に置換したハロゲン、メチル又はニトロ
基であり、Rが水素原子である化合物、 (4)AがC−Cのアルキレンである化合物、 (5)Qが酸素原子である化合物、 (6)R又はRが水素原子又はメチル基であり、R
が式−NHR6を有する基〔式中、Rは、置換されたC
−Cのアルキル基〔該置換基は、ピペラジニル基、置
換されたピペラジニル基(該置換基は、低級アルキル
基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルキル、低級ア
ルコキシ、ハロゲン若しくはトリフルオロメチルで置換
されていてもよいフエニル基、ヘテロアリール基、アラ
ルキル基、ホルミル基、低級アルコキシ、ハロゲン若し
くはフエニルで置換されていてもよいC−Cのアル
カノイル基、C−Cのアルケノイル基、低級アルキ
ル、低級アルコキシ、ハロゲン若しくはトリフルオロメ
チルで置換されていてもよいベンゾイル基、ヘテロアリ
ールアシル基、低級アルコキシカルボニル基、低級アル
キルスルホニル基、低級アルキル、低級アルコキシ若し
くはハロゲンで置換されていてもよいベンゼンスルホニ
ル基又はモノ若しくはジ低級アルキルカルバモイル基を
示す。)、ホモピペラジニル基、5乃至6員環状ヘテロ
シクリルアシル基、イミダゾリル基又はモノ若しくはジ
低級アルキルカルバモイル基を示す。〕、5乃至6員環
状ヘテロシクリル基又はヘテロアリール基を示す。〕又
は 式 −NHNHR7を有する基(式中、Rは、低級アル
キル、低級アルコキシ、ハロゲン若しくはスルファモイ
ルで置換されていてもよいベンゾイル基又は5乃至6員
環状ヘテロシクリルアシル基を示す。)であり、R
3位に置換したハロゲン、メチル又はニトロ基であり、
が水素原子であり、AがC−Cのアルキレンで
あり、Qが酸素原子である化合物、 (7)Rが水素原子であり、Rが水素原子又はメチル
基であり、Rが 式 −NHR6を有する基〔式中、R
は、置換されたC−Cのアルキル基〔該置換基は、
置換されたピペラジニル基(該置換基は、低級アルキル
基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルキル、低級ア
ルコキシ、ハロゲン若しくはトリフルオロメチルで置換
されてもよいフエニル基、ヘテロアリール基、アラルキ
ル基、ホルミル基、低級アルコキシ、ハロゲン若しくは
フエニルで置換されていてもよいC−Cアルカノイ
ル基、C−Cのアルケノイル基、低級アルキル、低
級アルコキシ、ハロゲン若しくはトリフルオロメチル基
で置換されていてもよいベンゾイル基、ヘテロアリール
アシル基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルキル
スルホニル基、低級アルキル、低級アルコキシ若しくは
ハロゲンで置換されていてもよいベンゼンスルホニル基
又はモノ若しくはジ低級アルキルカルバモイル基を示
す。)を示す。〕又は5乃至6員環状のヘテロシクリル
基を示す。〕を示し、Rが3位に置換したハロゲン、
メチル又はニトロ基であり、Rが水素原子であり、A
がメチレンであり、Qが酸素原子である化合物、 (8)Rが式−NHR6を有する基〔式中、Rは、置換さ
れたC−Cアルキル基〔該置換基は、置換されたピ
ペラジニル基(該置換基は、低級アルキル基、低級アル
キル、ハロゲン若しくは低級アルコキシで置換されてい
てもよいフエニル基、低級アルキルで置換されていても
よいピリジル基、アラルキル基、ホルミル基、C−C
のアルカノイル基、C−Cのアルケノイル基、低
級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン若しくはトリフ
ルオロメチルで置換されていてもよいベンゾイル基、フ
ロイル基、テノイル基、ピリジルカルボニル基、低級ア
ルコキシカルボニル基、低級アルキルスルホニル基、ベ
ンゼンスルホニル基、トルエンスルホニル基又はモノ若
しくはジ低級アルキルカルバモイル基を示す。)を示
す〕又はアラルキルで置換されていてもよいピペリジル
基を示す。〕である化合物。
本発明によって得られる前記一般式(I)を有する化合物
としては、例えば次の表に記載する化合物をあげること
ができる。
表1において、Me及びEtはそれぞれ、メチル基及びエチ
ル基を示す。
又、表1に示された化合物において、点線を含む結合は
単結合又は二重結合を示し、以下、単結合である化合物
の番号は例示化合物番号と同一の表示で示し、二重結合
である化合物の番号は例示化合物番号に 印を付した表示で示す。
本発明に係る化合物(I)は以下に示す方法に従って容易
に製造することができる。
A法 B法 C法 上記式中、R,R,R,R,R,Q,A,n
及び点線を含む結合は前述したものと同意義を示し、R
及びRは同一又は異なって、水素原子、低級アルキ
ル基、ハロゲノ低級アルキル基、ハロゲン原子、低級ア
ルコキシ基、低級脂肪族アシルオキシ基、保護されたア
ミノ基、保護されたモノ低級アルキルアミノ基、ジ低級
アルキルアミノ基、低級脂肪族アシルアミノ基、カルボ
キシ基、カルバモイル基、モノ若しくはジ低級アルキル
カルバモイル基、ウレイド基、低級アルキルウレイド
基、チオウレイド基、低級アルキルウレイド基、シアノ
基又はニトロ基を示し、R10は、水酸基、低級アルコキ
シ基、アリールオキシ基又はアラルキルオキシ基を示
し、▲R 10▼は、水酸基を除くほか、R10と同意義を
示し、R11は、水素原子又は前記Rと同様の基を示
し、BはC−C10のアルキレン基を示し、Dは−N<
基と共に窒素原子を含むヘテロシクリル基を形成する基
を示す。
A法はピリダノン化合物を修飾して目的化合物を製造す
る方法である。
A法第1工程は、一般式(III)を有する化合物を製造す
る工程で、不活性溶剤中、一般式(II)を有する化合物を
アルカリ金属塩とした後、一般式 X-A-COR10 (VI) (式中、R10及びAは前述したものと同意義を示し、
Xは塩素、臭素、沃素のようなハロゲン原子を示す。) を有する化合物を反応させることによって達成される。
使用される不活性溶剤としては、反応に関与しなければ
特に制限されないが、好適には、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリルト
リアミドのようなアミド類;ジメチルスルホキシドのよ
うなスルホキシド類;又はアセトニトリルのようなニト
リル類をあげることができる。
化合物(II)のアルカリ金属塩は、化合物(II)とアルカリ
金属化合物、例えば、水素化ナトリウム、水素化カリウ
ムのようなアルカリ金属水素化物又はイソブチルシクロ
ヘキシルアミノリチウム、ジシクロヘキシルアミノリチ
ウムのような有機リチウム化合物と、−20℃乃至室温
で、30分間乃至2時間処理することにより製造され
る。
化合物(II)のアルカリ金属塩と化合物(VI)との反応は、
該アルカリ金属塩を製造した後、その反応液中で行わ
れ、反応温度は0℃乃至120℃であり、反応に要する時
間は30分間乃至5時間である。
又、本工程において、化合物(VI)を過剰に使用し、反応
条件を強めると、2位のイミノ基に式-A-COR10基(式
中、A及びR10は前述したものと同意義を示す。)が
導入された化合物が副生する。
反応終了後、本工程の目的化合物は常法に従って反応混
合物から採取される。例えば、反応混合物から溶剤を留
去した後、氷水を加え、水不混和性有機溶剤で抽出し、
抽出液を水洗し、乾燥した後、溶剤を留去することによ
り得ることができる。さらに必要なら、常法、例えば、
再結晶、カラムクロマトグラフィー等により精製するこ
ともできる。
又、R10がエステル残基である場合には、エステル部分
を加水分解して、R10が水酸基である化合物に変換する
ことができる。
エステル部分の加水分解反応は、常法に従って行われ、
例えば、相当する化合物を含水エタノールのような不活
性溶剤中、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのような
アルカリ金属水酸化物と0℃乃至100℃で、10分間乃
至2時間処理することによって行われる。
なお、本工程の原料化合物(II)は公知であるか、あるい
は公知の方法、例えば、ジャーナル・オブ・メデシナル
・ケミストリー、17巻、273頁(1974年)〔J.Med.Che
m.,17,273(1974)〕の方法又はC法第6〜第7工程と同
様の方法に従って製造される。
第2工程は、一般式(Ia)を有する化合物を製造する工程
で、化合物(III)を、不活性溶剤中、一般式 (式中、R11及びnは、前述したものと同意義を示
す。) を有するアミン誘導体と反応させることによって達成さ
れる。
使用される不活性溶剤としては、前記第1工程で例示し
たものと同様の溶剤又はメタノール、エタノールのよう
なアルコール類をあげることができる。
10がエステル残基の場合には、化合物(III)と化合物
(VII)を0℃乃至150℃で、30分間乃至24時間反応さ
せる。
10が水酸基である場合には、化合物(III)と化合物(VI
I)を、脱水剤の存在下、0℃乃至50℃で2時間乃至2
4時間反応させる。
使用される脱水剤としては、例えば、ジシクロヘキシル
カルボジイミドのようなカルボジイミド類又はシアノジ
エチルリン酸、シアノジメチルリン酸のようなシアノリ
ン酸エステル類をあげることができるが、好適にはシア
ノリン酸エステル類である。
又、反応は好適に、塩基の存在下に行われ、使用される
塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン、4−ジメ
チルアミノピリジンのような有機アミンをあげることが
できる。
又、本工程はカルボン酸をカルボン酸の反応性誘導体に
導いた後、化合物(VII)と反応させることによっても達
成される。
カルボン酸の反応性誘導体としては、例えば酸クロリド
のような酸ハライド、酢酸、プロピオン酸、ピバリン酸
等の有機カルボン酸と相当するカルボン酸との酸無水物
又は相当するカルボン酸のイソブトキシカルボニルエス
テルのような活性エステルをあげることができ、この反
応性誘導体は常法に従って、カルボン酸をチオニリクロ
リド、アセチルクロリド、ピバロイルクロリド、イソブ
トキシカルボニルクロリドのようなハロゲン誘導体と処
理することにより容易に得られる。
反応は、不活性溶剤、例えばベンゼン、n−ヘキサンの
ような炭化水素類又はエーテル、テトラヒドロフランの
ようなエーテル類中、上記有機アミンの存在下、室温付
近で、30分間乃至3時間、両化合物を接触することに
よって行われる。
第3工程は、所望に応じて行う工程で、化合物(Ia)を以
下に示す反応に付し、化合物(I)を製造する工程であ
る。
本工程の反応は、R11が水素原子であり、nが1であ
る化合物(Ia′)を、一般式 X−R (VIII) X−R (IX) R−O−R (X) 又はH−O−R (XI) (上記式中、R,R及びXは、前述したものと同意
義を示す。) を有する化合物と反応させ、アルキル化又はアシル化す
る反応;分子内にアミノ基又はイミノ 基を有する化合物をアルキル化又はアシル化する反応;
アミノ基又はイミノ基の保護基を除去する反応;ニトロ
基をアミノ基に変換する反応;アミノ基をピロリル基に
変換する反応;カルボキシ基をアルコキシカルボニル基
に変換する反応;及び点線を含む結合が単結合の場合
に、その結合を二重結合に変換する反応を含み、これら
の反応は適宜、順序を変えて行うことができる。
化合物(Ia′)と化合物(VIII)の反応は、不活性溶剤
中、塩基の存在下で、好適に行われる。
使用される塩基としては、例えば、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム
のような炭酸塩である。
使用される不活性溶剤としては、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミドのようなアミド類、ジメチル
スルホキシドのようなスルホキシド類、メタノール、エ
タノールのようなアルコール類、水又はこれら有機溶剤
と水の混合溶剤をあげることができる。
反応温度は、0℃乃至100℃であり、反応に要する時間
は、30分間乃至5時間である。
又、本反応では、ほぼ等量の化合物(Ia′)と化合物(VI
II)を使用することにより、好適に行われる。
化合物(Ia′)と化合物(IX),(X)又は(XI)との反応は、
前記第2工程における化合物(VII)とカルボン酸の反応
性誘導体又はカルボン酸との反応と同様に行われる。
分子内にアミノ基又はイミノ基を有する化合物をアルキ
ル化又はアシル化する反応は、相当する化合物をそれぞ
れ、所望のアルキルハライド又はアシルハライド若しく
は酸無水物と反応させることによって達成される。
本反応は、前述の化合物(Ia′)と化合物(VIII)、(IX)
又は(X)との反応と同様に行われ、分子内に2以上のア
ミノ基又はイミノ基が存在する場合には、適宜保護し
て、反応を行い、後述する脱保護化反応を行うことによ
って、選択的に反応を行うこともできる。
アミノ基をアルキル化する反応において、ほぼ等量のア
ルキルハライドを使用することによって、モノアルキル
アミノ体が優先的に製造され、過剰量のアルキルハライ
ドを使用することにより、ジアルキルアミノ体が優先的
に製造される。
アミノ基又はイミノ基の保護基を除去する反応は、後述
するニトロ基をアミノ基に変換する際の接触還元反応と
同様に行われる。
ニトロ基をアミノ基に変換する反応は、不活性溶剤中、
相当する化合物を還元剤と処理すること又は接触還元に
よって達成される。
使用される還元剤としては、亜鉛、鉄、ニッケル、錫の
ような金属と酢酸、プロピオン酸のような有機カルボン
酸又は塩化第一錫と希塩酸、希硫酸のような希鉱酸をあ
げることができるが、好適には亜鉛−酢酸又は塩化第一
錫−希塩酸である。
又、使用される不活性溶剤としては、水、メタノール、
エタノールのようなアルコール類、含水アルコール類、
上記有機カルボン酸又は含水有機カルボン酸をあげるこ
とができる。
接触還元に使用される触媒としては、例えば酸化白金、
パラジウム−黒、パラジウム−炭素、ラネーニッケルを
あげることができるが、好適には、パラジウム−炭素で
ある。使用される水素圧は常圧乃至10気圧であり、使
用される不活性溶剤は、上記アルコール類、テトラヒド
ロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、上記有機カ
ルボン酸類又はこれら有機溶剤と水の混合溶剤をあげる
ことができる。
反応温度は、0℃乃至50℃であり、反応に要する時間
は,30分間乃至2時間である。
アミノ基をピロリル基に変換する反応は、不活性溶剤
中、相当する化合物を、一般式 (式中、R12は、水素原子又は低級アルキル基を示
す。) を有する1,4−ジケトン体と反応させることによって
達成される。
使用される不活性溶剤としては、例えば、酢酸、プロピ
オン酸のような有機カルボン酸類;ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミドのようなアミド類又はメタノ
ール、エタノールのようなアルコール類をあげることが
できるが、好適には、有機カルボン酸である。
反応温度は、通常50℃乃至100℃であり、反応に要す
る時間は、1時間乃至5時間である。
カルボキシ基を低級アルコキシカルボニル基に変換する
反応は常法のエステル化反応に従って行われる。例え
ば、相当する化合物をエーテルのような不活性溶剤中、
ジアゾメタン、ジアゾエタン、ジアゾプロパンのような
ジアゾ低級アルカンと室温付近で反応することにより達
成される。
又、相当する化合物を脱水剤の存在下、メタノール、エ
タノール、ブタノールのような低級アルコールと反応す
ることによっても達成される。本反応は前記カルボン酸
とアミンとの反応と同様に行われる。
点線を含む結合が単結合の場合に、この結合を二重結合
に変換する反応は、不活性溶剤中、相当する化合物をハ
ロゲン化した後、脱ハロゲン化水素反応を行うことによ
り達成される。この両反応は同一の反応液中で行われ、
例えば、酢酸、プロピオン酸のようなカルボン酸類中、
塩素、臭素等のハロゲン化合物と50℃乃至150℃で5分
間乃至1時間処理することにより達成される。又、水酸
化ナトリウム水溶液のようなアルカリ中、m−ニトロベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム、5−ニトロナフタリン−
1−スルホン酸ナトリウムのようなスルホン酸ナトリウ
ムと、50℃乃至150℃で30分間乃至5時間加熱する
ことによっても達成される。
上記各反応終了後、反応の目的化合物は、常法に従って
反応混合物から採取される。例えば反応混合物をそのま
ま又は溶剤を留去した後、氷水にあけ、所望により中和
し、水不混和性有機溶剤で抽出し、抽出液を水洗し、乾
燥した後、溶剤を留去することによって得ることができ
る。さらに必要なら常法、例えば再結晶、カラムクロマ
トグラフィー等によって精製することもできる。
B法は、化合物(I)において,Rが式 を有する基(式中、B及びDは、前述したものと同意義
を示す。)である化合物(Ib)を別途に製造する方法であ
る。
B法第4工程は、一般式(IIIb)を有する化合物を製造す
る工程で、前記化合物(III)において、R10が水酸基で
ある化合物(IIIa)を一般式 H2N-B-CO2▲R 10▼ (XIII) (式中、B及び▲R 10▼は、前述したものと同意義を
示す。) を有する化合物と反応させることによって達成される。
本工程は、前記第2工程におけるカルボン酸と化合物(V
II)との反応と同様に行われる。
第5工程は、化合物(I)において、Rが式 を有する基(式中、B及びDは、前述したものと同意義
を示す。)である化合物(Ib)を製造する工程で、化合物
(IIIb)を、一般式 (式中、Dは、前述したものと同意義を示す。) を有する化合物と反応させることによって達成される。
本工程は、前記第2工程におけるエステルと化合物(VI
I)との反応と同様に行われる。
C法はベンゼン誘導体にピリダジノン環部分を導入し
て、目的化合物を製造する方法である。
C法第6工程は、一般式(V)を有する化合物を製造する
工程で、不活性溶剤中、酸触媒の存在下、一般式(IV)を
有するフエニル誘導体を一般式 (式中R,R及び点線を含む結合は前述したものと
同意義を示す。) を有する化合物と接触することによって達成される。
使用される酸触媒としては、フリーデルクラフト反応に
使用される触媒なら特に制限されず例えば塩化アルミニ
ウム、塩化亜塩、塩化第二鉄、四塩化チタン、ボロント
リフルオライドのようなルイス酸又は弗化水素酸、硫酸
のようなプロトン酸をあげることができるが、好適に
は、塩化アルミニウムである。
使用される不活性溶剤としては、反応に関与しなければ
特に制限されないが、好適には塩化メチレン、クロロホ
ルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類又はジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドのようなア
ミド類をあげることができるが、好適には、塩化メチレ
ンである。
反応温度は0℃乃至50℃であり、反応に要する時間は
1時間乃至5時間である。
反応終了後、反応の目的化合物は、常法に従って反応混
合物から採取される。例えば、反応混合物を氷冷塩酸中
にあけ、水不混和性有機溶剤で抽出し、抽出液を水洗
し、乾燥した後、溶剤を留去することによって得ること
ができる。さらに、必要なら、常法、例えば再結晶、カ
ラムクロマトグラフィー等によって精製することもでき
る。
第7工程は、一般式(I)を有する化合物を製造する工程
で、不活性溶剤中、一般式(V)を有する化合物をヒドラ
ジンと接触することによって達成される。
使用される溶剤としては、反応に関与しなければ特に制
限されないが、好適には、メタノール、エタノール、n
−プロピルアルコールのようなアルコール類、エーテ
ル、テトラヒドロフランのようなエーテル類、水又は上
記有機溶剤と水の混合溶剤をあげることができるが、好
適にはアルコール類である。
反応温度は0℃乃至100℃であり、反応に要する時間は
2時間乃至10時間である。
反応終了後、反応の目的化合物は、常法に従って反応混
合物から採取される。例えば、反応混合物から溶剤を留
去することにより又は反応混合物を氷水にあけ、水不混
和性有機溶剤で抽出し、抽出液を水洗し、乾燥した後、
溶剤を留去することによって得ることができる。さらに
必要なら、常法、例えば再結晶、カラムクロマトグラフ
ィー等によって精製することもできる。
又所望により、化合物(I)に存在するアミノ基又はイミ
ノ基をアルキル化又はアシル化する反応;アミノ基をピ
ロリル基に変換する反応;ニトロ基をアミノ基に変換す
る反応;カルボキシ基をアルコキシカルボニル基に変換
する反応;又は点線を含む結合が単結合の場合に、その
結合を二重結合に変換する反応を適宜行うことができ、
これらの反応は、前記A法第3工程と同様に行われる。
(効果) 前記一般式(I)を有する化合物及びその薬理上許容され
る酸付加塩は、従来のピリダジノン類に比らべ、優れた
強心作用、抗高血圧作用等を有し、強心症剤、抗高血圧
症剤、血栓塞栓性疾患等の治療剤として極めて有用な化
合物である。その投与形態としては、例えば、ぶどう
糖、しよう糖、乳糖、ソルビット、澱粉、ポリビニルピ
ロリドン、マンニット、炭酸カルシウム、リン酸カルシ
ウム、塩化ナトリウム、ホウ酸のような担体賦形剤又は
希釈剤等と混合して調製される粉末剤、顆粒剤、錠剤、
カプセル剤等の経口投与又は静脈注射等による非経口投
与をあげることができる。その投与量は、対象疾患、投
与方法、症状、年令、体重等によって異なるが、通常は
成人に対して、1日約0.001mg乃至50mg/kgであり、1
回又は数回に分けて投与することができる。
次に、試験例、実施例及び参考例をあげて、本発明をさ
らに具体的に説明する。
試験例1 イヌの心臓における強心作用 麻酔下のイヌにアロウシー(Alousi)らの方法〔サーキュ
レーション リサーチ、45巻、666頁(1979年):Cir
cul Res,45,666(1979)〕に準じて、先端に圧センサー
を内蔵された細いカテーテルを頸動脈から心臓に向け挿
入し、その先端部を左心室内に留置し、得られる圧波形
の一次微分値を記録した。その最大値から左心室の収縮
力を求めた。
供試化合物はすべて0.1規定塩酸又はジメチルホルアミ
ドの溶液として、静脈内に投与した。得られた結果を表
2に示した。
本願発明の化合物は、公知の比較化合物A及び市販のア
ムリノンに比らべ、著明な収縮力の増加を示し、かつそ
の作用は持続的であった。
実施例1 6−〔3−クロロ−4−〔N−(2−ピペラジノエチ
ル)カルバモイルメトキシ〕フエニル〕−4,5−ジヒド
ロ−3(2H)−ピリダジノン (a) 6−〔3−クロロ−4−(エトキシカルボニルメトキ
シ)フエニル〕−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリダ
ジノン 6−(3−クロロ−4−ヒドロキシフエニル)−4,5−
ジヒドロ−3(2H)−ピリダジノン 1.79gを乾燥ジメチルホルムアミド15mlに溶解し、水
素化ナトリウム(55%)0.35gを加え、1時間攪拌す
る。これにブロモ酢酸エチル1.34gのジメチルホルムア
ミド溶液1mlを氷冷下に加えた後、室温で1時間、さら
に80℃に3時間攪拌する。反応終了後、ジメチルホル
ムアミドを減圧留去し、水で希釈した後、酢酸エチルで
抽出する。抽出液は水洗し、乾燥した後、減圧濃縮しn
−ヘキサンを加えると融点134-136℃を有する白色針状
晶として標記化合物1.85gを得た。
又、結晶化母液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/1)で精製
し、さらに酢酸エチル−n−ヘキサンから再結晶を行い
融点146−148℃を有する白色結晶として、目的化合物の
2位にエトキシカルボニルメチル基が導入された化合物
1.25gが得られた。(b) 6−〔3−クロロ−4−〔N−(2−ピペラジノエチ
ル)カルバモイルメトキシ〕フエニル〕−4,5−ジヒド
ロ−3(2H)−ピリダジノン エチルエステル体(実施例1(a)の化合物)5.0gとN−
(2−アミノエチル)ピペラジン2.18gを混ぜ、更にバ
ス温130−140℃で、50分加熱撹拌した。
エタノールを加え、不溶物を過し、洗浄した後液を
減圧下で留去し黄色固体を得、イソプロピルアルコール
を加え、析出晶を過し、淡黄色粉末3.9gを得た(61.
5%)。粗結晶0.5gをエタノールより再結晶し、融点17
6−178℃を有する淡黄色粉末晶0.21gを得た。
実施例2 6−〔3−クロロ−4−〔N−〔2−(4−アセチルピ
ペラジノ)エチル〕カルバモイルメトキシ〕フエニル〕
−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリダジノン 実施例1(b)のピペラジノン誘導体0.5gをピリジン6ml
に懸濁させ、撹拌しながら室温で、無水酢酸0.29gを加
え、更に、1.5時間撹拌後、一夜放置した。
ピリジンを減圧下で留去し、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーに付し、5%エタノール−塩化メチレ
ンで流出させ、無色油状物0.43gを得た。イソプロピル
アルコールを加え、結晶化した後、イソプロピルアルコ
ールより再結晶し、融点183−185℃を有する目的化合物
を無色プリズム晶として0.36g得た。
実施例3 6−〔3−クロロ−4−〔N−〔2−(4−メタンスル
ホニルピペラジノ)エチル〕カルバモイルメトキシ〕フ
エニル〕−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリダジノン 6−〔3−クロロ−4−〔N−(2−ピペラジノエチ
ル)カルバモイルメトキシ〕フエニル〕−4,5−ジヒド
ロ−3(2H)−ピリダジノン 0.5gをテトラヒドロ
フラン10mlに懸濁させ、トリエチルアミン0.26g及び
メタンスルホニルクロライド0.2gを加え、更に室温下
で0.5時間撹拌後、一夜放置した。テトラヒドロフラン
を減圧下で留去し残渣を塩化メチレンに溶解させ、水洗
した。硫酸マグネシウムで乾燥後、塩化メチレンを減圧
下で留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶出溶媒:エタノール/塩化メチレン=1/19)で精
製し、無色油状物0.15gを得た。エタノールを加え結晶
化した後、エタノールより再結晶を行い、融点202−204
℃を有する目的化合物を無色粉末晶として97mg得た。
実施例4 6−〔3−クロロ−4−〔N−(2,5−ジメチルピロリ
ノ)カルバモイルメトキシ〕フエニル〕−4,5−ジヒド
ロ−3(2H)−ピリダジノン (a) 6−〔3−クロロ−4−(ヒドラジノカルボニルメトキ
シ)フエニル〕−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリダ
ジノン 6−〔3−クロロ−4−(エトキシカルボニルメトキ
シ)フエニル〕−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリダ
ジノン6.7gをエタノール150mlに加熱溶解させ、撹拌下
で100%ヒドラジンヒドラート1.6gを滴下する。次いで
混合物を油浴温105℃で2時間加温する。冷後析出した
結晶を取し、水洗した後、乾燥すると融点210−215℃
を有する標記化合物を白色結晶として6g得た。
(b) 6−〔3−クロロ−4−〔N−(2,5−ジメチルピロリ
ノ)カルバモイルメトキシ〕フエニル〕−4,5−ジヒド
ロ−3(2H)−ピリダジノン 実施例4(a)のピリダジノン誘導体500mgを酢酸3mlに溶
解させ、撹拌下にアセトニルアセトン231mgを滴下す
る。ついで混合物を70℃に3時間加温する、減圧下に
酢酸を留去し、残渣を酢酸エチルに溶解させ、5%重炭
酸ナトリウムで洗い、さらに水洗乾燥後、濃縮し、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィー〔溶出液:酢酸エチル
/トリエチルアミン=20/1〕で精製し、融点188−190℃
を有する目的物430mgを得た。
実施例5 6−〔3−クロロ−4−〔3−(4−クロロ−3−スル
ファモイルベンゾイル)カルバゾイルメトキシ〕フエニ
ル〕−5−メチル−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリ
ダジノン 実施例1(a)及び4(a)と同様の方法により製造した6−
〔3−クロロ−4−(カルバゾイルメトキシ)フエニ
ル〕−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3(2H)−ピリ
ダジノン(融点216−219℃)0.62g、4−クロロ−3−
スルファモイル安息香酸0.47gをジメチルホルムアミド
10mlに加え、次いで撹拌氷冷下でトリエチルアミン0.
2g、シアノリン酸ジエチル0.36gを加え、室温下で2
時間反応後、酢酸エチルで抽出する。抽出液は水洗した
後、減圧濃縮し、融点242−246℃の白色針状結晶0.8g
を得た。
実施例6 6−〔3−クロロ−4−〔N−〔4−(2−ピリジル)
ピペラジノカルボニルメチル〕カルバモイルメトキシ〕
フエニル〕−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリダジノ
(a) 6−〔3−クロロ−4−(カルボキシメトキシ)フエニ
ル〕−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリダジノン 6−(3−クロロ−4−エトキシカルボニルメトキシフ
エニル)−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリダジノン
(実施例1(a)の化合物)5g、カセイソーダ2.5gを含
む50%エタノール溶液50mlを80℃で40分間撹拌し
た後、冷却し、塩酸で酸性にすると結晶が析出する。含
水エタノールから再結晶すると融点214−216℃を有する
白色結晶として標記化合物3.35g(73.79%)が得られ
た。
(b) 6−〔3−クロロ−4−〔N−〔4−(2−ピリジル)
ピペラジノカルボニルメチル〕カルバモイルメトキシ〕
フエニル〕−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリダジノ
ン 1−(2−ピリジル)−4−(t−ブトキシカルボニル
アミノアセト)ピペラジン1.36gを4N−塩酸−ジオキ
サン15mlに加え、室温下で1時間撹拌した。ジオキサン
を減圧下で留去し、6−〔3−クロロ−4−(カルボキ
シメトキシ)フエニル〕−4,5−ジヒドロ−3(2H)
−ピリダジノン1.0gと共にジメチルホルムアミド10ml
に溶かし、次に氷冷下で、トリエチルアミン0.79g、シ
アノリン酸ジエチル0.69gを加え、更に0.5時間撹拌
後、一夜放置した。氷水中に注加し析出晶を過、水洗
し、淡黄色粉末を得た。塩化メチレンに溶解後、硫酸マ
グネシウムで乾燥した。減圧下で留去し残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:エタノール/
塩化メチレン=1/19)で精製し、目的化合物を無色粉末
として0.45g得た。さらに塩化メチレンより再結晶を行
い融点230−231℃を有する無色プリズム晶0.39gを得
た。
実施例7 6−〔3−クロロ−4−〔N−(モルホリノカルボニル
メチル)カルバモイルメトキシ〕フエニル〕−4,5−ジ
ヒドロ−3(2H)−ピリダジノン (a) 6−〔3−クロロ−4−〔N−(エトキシカルボニルメ
チル)カルバモイルメトキシ〕フエニル〕−4,5−ジヒ
ドロ−3(2H)−ピリダジノン 6−〔3−クロロ−4−(カルボキシメトキシ)フエニ
ル〕−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリダジノン2.0
g、グリシンエチルエステルの塩酸塩1.19gをジメチル
ホルムアミド20mlに加え、次いで撹拌氷冷下でトリエチ
ルアミン1.58g、シアノリン酸ジエチル1.39gを加え、
更に0.5時間撹拌した後、室温下で7.5時間撹拌した。氷
水中に注加し析出晶を過、水洗し淡黄色粉末1.64gを
得た。エタノール−酢酸エチルより再結晶し、融点188
−190℃を有する標記化合物を無色針状晶として1.64g
得た。
(b) 6−〔3−クロロ−4−〔N−(モルホリノカルボニル
メチル)カルバモイルメトキシ〕フエニル〕−4,5−ジ
ヒドロ−3(2H)−ピリダジノン 6−〔3−クロロ−4−〔N−(エトキシカルボニルメ
チル)カルバモイルメトキシ〕フエニル〕−4,5−ジヒ
ドロ−3(2H)−ピリダジノン0.8gをモルホリン10m
lに加え、140℃で8時間加熱還流した。減圧下でモルホ
リンを留去し残渣にエタノールを加え析出晶を過、洗
浄し淡黄色粉末0.49gを得た。エタノールより再結晶し
融点232−234℃を有する目的化合物を淡黄色針状晶とし
て0.33g得た。
実施例1−7に準じた反応を行い、次の化合物を得た。
参考例1 6−(3−メチル−4−ヒドロキシフエニル)−4,5−
ジヒドロキシ−3(2H)−ピリダジノン (a) 4−(3−メチル−4−ヒドロキシフエニル)−4−オ
キソ酪酸 24.5gの0−メチルアニソールと20.0gの無水コハク酸
を230mlのジクロルメタンに溶かした。反応液の温度を
5℃以下に保ちながら、84gの塩化アルミニウムを徐々
に加えた。添加後、5℃以下で1時間、さらに室温で5
時間撹拌した。一昼夜放置後、反応混合物を氷冷希塩酸
に注ぎ、生じた沈澱物を取した。水洗後、エタノール
に溶解し、共沸により脱水後、溶剤を留去して、目的物
を油状化合物として41.6g得た。
IR スペクトル(液状)νmax-1:1715,1690(b) 6−(3−メチル−4−ヒドロキシフエニル)−4,5−
ジヒドロキシ−3(2H)−ピリダジノン 41.6gのカルボン酸(参考例1(a)の化合物)を400mlの
エタノールに溶かし、氷冷下、8.2gの80%ヒドラジ
ンヒドラートをゆっくりと滴下した。滴下後、同温度で
反応液を20分間撹拌し、さらに3時間還流した。反応
液を室温で一昼夜放置後、氷水で冷却し、生じた沈澱物
を取し、エタノール/酢酸エチルで再結晶し、融点26
5−267℃を有する目的物を22.7g得た。
参考例1(a)及び1(b)と同様にして以下のピリダジノン
誘導体を得た。
参考例8 1−(2−ピリジル)−4−(t−ブトキシカルボニル
アミノアセト)ピペラジン t−ブトキシカルボニルグリシン1.75g、1−(2−ピ
リジル)−ピペラジン1.63gをジメチルホルムアミド20
mlに加え、次いで撹拌氷冷下、トリエチルアミン1.21
g、シアノリン酸ジエチル1.63gを加え、室温下で2時
間撹拌した後、一夜放置する。反応混合物を減圧下で濃
縮後、酢酸エチルで抽出し、水洗した後、減圧濃縮す
る。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー〔溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル/トリエチルアミ
ン=65/30/5〕により精製を行い、融点120−122℃を
有する目的化合物を白色結晶として2.8g得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 237/14 401/12 237 8829−4C (72)発明者 小林 晋作 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (72)発明者 熊倉 清次 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 を有するフェニルピリダジノン誘導体及びその薬理上許
    容される塩。 上記式中、R及びRは、同一又は異なって水素原子
    又は低級アルキル基を示し、Rは、式−(NH)
    NHRを有する基[式中、Rは、1又は2個の置換
    基を有するC−C10のアルキル基(該置換基は、ヘテ
    ロシクリルアシル基を示す。)、ヘテロシクリル基又は
    ヘテロアリール基を示し、nは0又は1の整数を示
    す。]又は式−NH−NHRを有する基(式中、R
    は、アリールアシル基を示す。)を示し、R及びR
    は同一又は異なって水素原子又はハロゲン原子を示し、
    Qは、酸素原子を示し、Aは、C−Cのアルキレン
    を示し、点線を含む結合は単結合又は二重結合を示す。
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